< Return to Video

How Jonathan Blow Designs a Puzzle | Game Maker's Toolkit

  • 0:01 - 0:06
    「開発過程で出てきたアイデアの方が
    私がデザイナーとして盛り込んだアイデアよりも」
  • 0:06 - 0:12
    「完成したゲームの中に、明らかに多く残っている」
  • 0:12 - 0:17
    「本作のゲームプレイをデザインするプロセスは
    好き勝手に新しいものを作るというよりも」
  • 0:17 - 0:23
    「すでに存在するものを発見するのに近かった」
  • 0:23 - 0:25
    「別の言い方をすれば、ある部分までは」
  • 0:25 - 0:28
    「このゲームは自らをデザインしたということだ」
  • 0:32 - 0:38
    Game Maker's Toolkitへようこそ
    僕はマーク・ブラウン
  • 0:38 - 0:45
    今のはジョナサン・ブロウが2011年のGDCでした
    時間を巻き戻せるジャンプアクションBraidの話だ
  • 0:45 - 0:51
    ブロウがここで述べているのは、彼がBraidと
    The Witnessを作る時に用いたデザイン哲学だ
  • 0:51 - 0:57
    ルールやパズルはプログラミングとプレイテストを
    通じて発見されるものであり
  • 0:57 - 1:01
    予め考えられたアイデアを導入するのではない
    という発想だ
  • 1:01 - 1:07
    だからマリオに似たジャンプアクションのBraidでは
    ブロウはまずシステムから始めた
  • 1:07 - 1:10
    時間をほぼ無制限に巻き戻せる能力だ
  • 1:10 - 1:16
    これをコード化する過程で、新たなアイデアが生まれた
    ゲーム世界内の全ての物の位置を巻き戻す際に
  • 1:16 - 1:21
    特定のオブジェクトは
    巻き戻らないようにすることもできる
  • 1:21 - 1:26
    そうすれば一部の物は時間操作の影響を受けなくなる
    こうしてルールが一つ生まれた
  • 1:26 - 1:32
    この新しいルールを導入した後、ブロウは
    ゲームをプレイして、予想外の結果を探した
  • 1:32 - 1:36
    例えば動く足場が時間操作無効になった場合
  • 1:36 - 1:41
    足場が自分の位置からなくなるまで巻き戻せば
  • 1:41 - 1:46
    時間操作を止めた瞬間、下に落ちることになる
  • 1:46 - 1:47
    これは悪くない
  • 1:47 - 1:53
    このように、各パズルはこうした現象の例示になるので
    プレイヤーはパズルを解くことで
  • 1:53 - 1:58
    Braidのユニークな世界についての興味深い事実を
    発見することができる
  • 1:58 - 2:02
    ゲームのプログラム中に
    ブロウ自身が発見したのと同じ事実だ
  • 2:02 - 2:08
    The Witnessでも似たプロセスが使われている
    ブロウはグリッド上に線を引くシステムを追求して
  • 2:08 - 2:15
    ルールとパズルを作った これをテストすると
    グリッドのセルが分割されることがわかった
  • 2:15 - 2:18
    これがルールになるだろうか?
  • 2:18 - 2:21
    そこから次のような状況が出てくる
  • 2:21 - 2:25
    このパズルは簡単に解ける
    こうやって回りこめばいい
  • 2:25 - 2:29
    次のパズルは同じに見えるが、出口が移動している
  • 2:29 - 2:33
    同じ進み方だと出口が塞がってしまう
  • 2:33 - 2:36
    だからこうやる必要がある
  • 2:36 - 2:41
    ここでは線を引くというシステムが
    セルを切り分けるというルールを生み
  • 2:41 - 2:47
    それが出口を塞ぐ結果になり
    そのことを示すパズルへと繋がる
  • 2:47 - 2:53
    ブロウはこの種のパズルの発明を
    2011年のIndieCadeで解説している
  • 2:53 - 2:57
    「それはこうした、普段注目されることのない
    問いを立てた結果だ」
  • 2:57 - 3:01
    「『こんなパズルが作りたい』というような
    上から押し付けた決定ではない」
  • 3:01 - 3:07
    「むしろ開発初期における、非常にシンプルな
    探究のプロセスから発している」
  • 3:07 - 3:12
    ブロウはパズルデザインの仕事を
    宇宙の法則か何かに任せてしまったようだが
  • 3:12 - 3:16
    それにしても彼は重要な役割を果たしている
  • 3:16 - 3:21
    第一に、加えた変更から派生する影響を
    可能な限り追求するということだ
  • 3:21 - 3:25
    The Witnessにおいて、ブロウはこの作品の
    あらゆる部分が変更可能だと言っている
  • 3:25 - 3:29
    それにはグリッドやセル、線、環境
    そしてパネルも含まれる
  • 3:29 - 3:35
    Braidでは、ルール変更の帰結はゲーム内に
    存在する全てのオブジェクトに適用される
  • 3:35 - 3:39
    例えば一部のオブジェクトが
    巻き戻し無効のワールドでは
  • 3:39 - 3:44
    敵や鍵、ドア、雲、足場、そしてプレイヤー自身も
    この特性を持つようになっている
  • 3:44 - 3:50
    ブロウが果たした第二の役割は、結果として出現した
    パズルをプレイヤーに提示するやり方にある
  • 3:50 - 3:55
    問題の核心部分において、プレイヤーを面白い発見へと
    導くようなお膳立てをしているのだ
  • 3:55 - 4:00
    例として、彼は一見簡単そうな道を用意して
    プレイヤーを誤った方向へ導く手法をよく使う
  • 4:00 - 4:05
    プレイヤーはその後、解法が間違っていることに気づく
    Braidの「Hunt」というパズルでは
  • 4:05 - 4:09
    敵を全て倒せと言われるが、素直に倒していくと
  • 4:09 - 4:12
    クリアできない配置になっている
  • 4:12 - 4:17
    こうした誘導の手法はプレイヤーがゴリ押しで攻略して
    面白い発見を見逃すことを防ぐ
  • 4:17 - 4:22
    また、なぜうまくいかないのかを示すことは
    ブロウが各パズルで表現しようとしている
  • 4:22 - 4:26
    本質的なポイントでもある
  • 4:26 - 4:32
    ブロウは続き物のパズルや組み合わせ
    発想の転換といった手法を用いている
  • 4:32 - 4:36
    単純なパズルが出てきた場合、例えば
    2つのドアを1つの鍵で開けるこのパズルの場合
  • 4:36 - 4:39
    同じエリアでより複雑な
    バージョンが出てくる可能性が高い
  • 4:39 - 4:43
    異なるワールドで似たような配置を利用することで
  • 4:43 - 4:48
    結果がどのように変化するかを見ることができる
    この面はワールド2と4の両方で出現するが
  • 4:48 - 4:52
    時間の動き方が違うので、解法も異なっている
  • 4:52 - 4:57
    ジョナサン・ブロウはプレイヤーが慣れたルールを
    転覆させることもある
  • 4:57 - 5:01
    Irreversibleという面では、プレイヤーは
    巻き戻しを使ってはいけないことに気づく
  • 5:01 - 5:06
    罠を仕掛け、考えの足りないプレイヤーを引っ掛ける
    この面は時間の働き方が特殊なので
  • 5:06 - 5:09
    片方のドアしか開けられない
  • 5:09 - 5:15
    ブロウの最後の貢献は、容赦のない吟味にある
    システムやルール、パズルの中で
  • 5:15 - 5:21
    驚きがなかったり、他と被っていたり
    面白くないものはどんどん切り捨てていく
  • 5:21 - 5:25
    BraidもThe Witnessも、お蔵入りになったゲームから
    派生した作品であり
  • 5:25 - 5:31
    お蔵入りになったのは、基本システムが十分な深みを
    持たなかったからだ
  • 5:31 - 5:36
    ブロウはルールも切り捨てる
    Braidのターン制ワールドは結果に驚きがなく
  • 5:36 - 5:38
    不自然だったので廃棄された
  • 5:38 - 5:42
    だがジョナサン・ブロウが他のデザイナーと違う点は
  • 5:42 - 5:49
    興味深いアイデアや、ないとゲームが不完全になる
    要素は、楽しくなくてもあえて残しておくことだ
  • 5:49 - 5:54
    例えば鍵が勝手に跳ね回るこの変なパズルだ
  • 5:54 - 5:58
    これは確かに驚くし、このゲームの世界の
    興味深い帰結だ
  • 5:58 - 6:03
    つまりジョナサン・ブロウにとって、パズルは
    パズルだけのものではない
  • 6:03 - 6:07
    パズルはデザイナーからプレイヤーへのアイデアの
    伝達だ パズルを解くことは、プレイヤーが
  • 6:07 - 6:09
    「よくわかった」と言うことなのだ
  • 6:09 - 6:15
    「よくわかった」は「やっと解けた」とは
    大きく異なるコンセプトだと思う
  • 6:15 - 6:19
    多くのパズルゲームは「やっと解けた」の方だ
    なぜあるのか不明なステップや込み入った順序
  • 6:19 - 6:22
    引っ掛け要素やわかりにくい仕組みで
    出来ているからだ
  • 6:22 - 6:26
    ブロウの作品におけるパズルはそれに比べて
    公平に感じられる
  • 6:26 - 6:32
    だからこのデザイン哲学は、デザインから
    ルールやパズルを作ることに留まらない
  • 6:32 - 6:35
    より優れた、より誠実なパズルを
    作ることを助ける方法でもあるのだ
  • 6:35 - 6:40
    BraidとThe Witnessは全ての要素を最初に紹介し
    導入部のパズルで簡潔にシステムを教えてくれる
  • 6:40 - 6:45
    それ以降に出るより高難度のパズルの攻略は
    すでにわかっているシステムから生じる帰結を
  • 6:45 - 6:49
    異なる状況や組み合わせ、配置において
    理解することに尽きている
  • 6:49 - 6:55
    こうしたパズルは一瞬で解けることもある
    大部分のパズルが扱うアイデアは1つだけだし
  • 6:55 - 7:00
    ステージは小さめなので、動く部分を全て
    同時に考慮に入れることができる
  • 7:00 - 7:05
    引っ掛け要素はないか、あってもごくわずかだ
    存在意義が不明な攻略ステップもほとんどない
  • 7:05 - 7:08
    解き方がわかってしまえば、実行するのは難しくない
  • 7:08 - 7:13
    だからこのゲームでパズルを解くのは
    ルービックキューブを解くこととか
  • 7:13 - 7:18
    クイズの答えを予想するのとは違う
    ただ最初からあったものを見ることなのだ
  • 7:18 - 7:23
    答えはプレイヤーの目の前にある
    世界をどう見るべきか、それさえわかればいい
  • 7:23 - 7:26
    The Witnessの隠しパズルもそれに近い
  • 7:26 - 7:30
    パズルを解いた時の「そうか!」という感じは
    ピースを全部つなぎ合わせた時の感覚ではないし
  • 7:30 - 7:35
    デザイナーが一体何をしてほしいのか
    ようやく探り当てた時の感覚でもない
  • 7:35 - 7:38
    ゲーム世界がよりはっきりと見えてくる感覚なのだ
  • 7:38 - 7:43
    ジョナサン・ブロウはGamasutraに語っている
    「パズルが現実的で具体的になっていくにつれて」
  • 7:43 - 7:50
    「そして無意味な課題を設定しなくなるにつれて
    閃きの瞬間がより有意義なものになる」
  • 7:53 - 7:54
    視聴してくれてありがとう!
  • 7:54 - 8:00
    GMTで僕が目標としていることの一つは
    優れたゲームデザイナーたちの哲学を伝えることだ
  • 8:00 - 8:03
    君たちが自分のゲームでそれを活用できるように
  • 8:03 - 8:06
    興味があるなら、ジョナサン・ブロウが
    デザインプロセスについて語っているリンクを
  • 8:06 - 8:08
    たくさん記してある
  • 8:08 - 8:11
    これはパズルゲーム専用というわけじゃない
  • 8:11 - 8:14
    デザインがルールとシステムを
    決めるというこのプロセスは
  • 8:14 - 8:17
    他のジャンルにも利用できると
    ブロウは考えている
  • 8:17 - 8:21
    番組が気に入ったならコメントや
    「いいね!」、チャンネル登録をよろしく
  • 8:21 - 8:25
    Patreonで財政面の支援をしてくれてもいい
    このゴールドレベルの支援者たちのように
Title:
How Jonathan Blow Designs a Puzzle | Game Maker's Toolkit
Description:

more » « less
Video Language:
English
Duration:
08:35

Japanese subtitles

Revisions