ペーパータウンの学園 | ジョン・グリーン | TEDxIndianapolis
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0:08 - 0:11これはジェネラル・ドラフティング社が—
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0:11 - 0:141937年に発行した
ニューヨーク州の地図です -
0:14 - 0:18この地図は 地図マニアの間では
とても有名なんです -
0:18 - 0:21ここキャッツキル山脈の麓に
-
0:21 - 0:23ロスコーという小さな町があって —
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0:23 - 0:26スクリーンに映した方が
見やすいですね -
0:28 - 0:31ロスコーの町があり
そのすぐ上にロックランドがあって -
0:31 - 0:35そのすぐ上にアグローという
小さな町があります -
0:35 - 0:38アグローは 地図の専門家の間では
よく知られているんですが -
0:38 - 0:40それは「ペーパータウン」だからです
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0:40 - 0:43これは「著作権トラップ」とも
呼ばれています -
0:43 - 0:46ニューヨークの地図は
誰が作ろうと -
0:46 - 0:49似通ったものになります
-
0:49 - 0:53それで地図出版社は
著作権を守るために -
0:53 - 0:57地図に実在しない場所を
紛れ込ませておくんです -
0:57 - 0:59その架空の場所が
他社の地図に出ていたなら -
0:59 - 1:03コピーされたと分かります
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1:03 - 1:07アグロー(Agloe)という名前は
この地図の作者のアーネスト・アルパースと -
1:07 - 1:11オットー・リンドバーグの
イニシャルを並び替えたものです -
1:11 - 1:13彼らの地図は
1937年に発行されました -
1:13 - 1:16何十年か後にランドマクナリー社が
-
1:16 - 1:19このアグローの町が載っている
地図を出版しました -
1:19 - 1:24舗装もされていない道が交差しているだけの
何もない場所です -
1:24 - 1:28ジェネラル・ドラフティング社は
これを見てしてやったりと思い -
1:28 - 1:31すぐランドマクナリー社に
電話したことでしょう -
1:31 - 1:32「おい パクっただろ?
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1:32 - 1:37アグローはうちででっち上げた町で
実在しないペーパータウンだ -
1:37 - 1:39訴えてやるから覚悟しておけ!」
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1:39 - 1:44するとランドマクナリー社は言います
「いやいや アグローは実在しますよ」 -
1:45 - 1:47みんなアグローという町が
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1:47 - 1:50そこにあるものと期待して
-
1:50 - 1:52あの何もない
-
1:52 - 1:55未舗装道の交差点に
行くものだから -
1:55 - 1:59誰かがアグローという場所を
作ってしまったんです -
2:00 - 2:03最盛期にはガソリンスタンドと
雑貨屋と2軒の家がありました -
2:03 - 2:06(笑)
-
2:06 - 2:11これは作家にとっては
抗しがたい魅力のある話です -
2:11 - 2:15作家は自分が紙に書いた作り話が
-
2:15 - 2:17我々の住む世界を実際に変えられると
思いたいものです -
2:17 - 2:20それで私は3番目に出した本を
「ペーパータウン」という題にしたんです -
2:20 - 2:24しかしそのようなことが起きるメディア以上に
私の興味を引きつけるのは -
2:25 - 2:27その現象そのものです
-
2:28 - 2:32世界の姿が地図を形作るというのは
当たり前のことです -
2:32 - 2:37世界の形が地図の形を決めます
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2:37 - 2:39しかしさらに興味深いのは
-
2:39 - 2:44どう地図を作るかで
世界は変わるということです -
2:44 - 2:49というのも もし北が下だったとしたら
世界は違った場所になるでしょう -
2:49 - 2:52もしアラスカとロシアが
反対側にあるのでなければ -
2:52 - 2:54世界は違った場所になるでしょう
-
2:54 - 2:57もしヨーロッパを
実際に応じたサイズで示したら -
2:57 - 3:00世界は違った場所になるでしょう
-
3:00 - 3:04世界地図によって世界は変わるのです
-
3:05 - 3:10地図の作り方に
どのようなものを選ぶかで -
3:10 - 3:12我々の人生の地図の形は変わり
-
3:12 - 3:15それにより人生の形も変わります
-
3:15 - 3:19何を地図に描くかで
人生のたどる道は変わるのです -
3:19 - 3:23私が言っているのは
オプラ・エンジェル・ネットワークのような -
3:23 - 3:27「思いによってガンは克服できる」
みたいな話ではありません -
3:27 - 3:29地図は将来自分が
-
3:29 - 3:33どこにいるかを
示しはしませんが -
3:33 - 3:35いる可能性のある場所は示します
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3:35 - 3:40個人的な地図に載っていない場所には
なかなか行かないものです -
3:40 - 3:43子供のころ私は
できの悪い生徒でした -
3:43 - 3:46平均成績が5段階で
2に近いものでした -
3:46 - 3:49私がそんなに成績が悪かったのは
-
3:49 - 3:52学校教育というのが
-
3:52 - 3:54大人になるために設定された
-
3:54 - 3:59単なるハードルのように
感じていたからです -
3:59 - 4:02私はそんな恣意的なハードルを
別に越えたいと思わず -
4:02 - 4:04実際越えないことも
よくありました -
4:04 - 4:05するとみんな脅しはじめます
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4:05 - 4:08この記録は一生ついてまわるんだとか
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4:08 - 4:11将来良い仕事に就けないぞとか
-
4:11 - 4:13でも良い仕事になんかに
就きたくはありませんでした -
4:13 - 4:1611、12歳頃の私に言わせるなら
-
4:16 - 4:20良い仕事に就いている人たちというのは
朝すごく早く起きなければならず -
4:20 - 4:21(笑)
-
4:21 - 4:25彼らが朝一番にするのが
何かと言えば -
4:25 - 4:30首つり縄みたいなものを
首に巻くということです -
4:30 - 4:32文字通り自分の首に
首つり縄をかけて -
4:32 - 4:35何か知りませんが
仕事に出かけていくんです -
4:35 - 4:38それが幸せな人生のためのレシピとは
到底思えません -
4:38 - 4:42象徴に魅了された
12歳の子供の想像力からすると -
4:42 - 4:44毎朝最初にするのが
-
4:44 - 4:47自分の首を締めることだ
なんて人たちが -
4:47 - 4:49幸せなんかではあり得ません
-
4:49 - 4:50そんな結末を迎えるために
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4:50 - 4:53努力してハードルを越えようなんて
どうして思うでしょう? -
4:53 - 4:55酷い結末です
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4:55 - 4:58それから高校1年になって
-
4:58 - 5:01このインディアン・スプリングス・
スクールに移りました -
5:01 - 5:03アラバマ州バーミングハム近郊の
小さな寄宿学校です -
5:03 - 5:07そして私は突如として
学ぶ者へと変わりました -
5:07 - 5:08そうなったのは
-
5:08 - 5:11学ぶ人々のコミュニティに
入ったためです -
5:11 - 5:14そこでは
知の追求や取り組みを -
5:14 - 5:17尊ぶ人たちに
囲まれていました -
5:17 - 5:20それまで私がかっこいいと思っていた
斜に構えて真剣に取り組まない姿勢は -
5:20 - 5:22そこでは賢明でも面白くもなく
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5:22 - 5:26挑み甲斐ある難しい問題に対する
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5:26 - 5:29愚かで凡庸な反応でしか
なかったのです -
5:29 - 5:32学ぶのは素敵なことだと知った私は
学び始め -
5:32 - 5:35無限集合にも大小があることを
知りました -
5:35 - 5:39弱強五歩格とは何で
なぜそれが耳に心地良いのかを知りました -
5:39 - 5:43南北戦争とは
国有化の争いだったことを学び -
5:43 - 5:44物理の初歩を学び
-
5:44 - 5:47因果と相関を混同してはならないことを
学びました -
5:47 - 5:48このような知識は
-
5:48 - 5:53文字通り私の日々を
豊かにしています -
5:53 - 5:56その多くを「仕事」で
使わないのは確かですが -
5:56 - 5:58それは要点ではなく
-
5:58 - 6:00知とは地図作りに
関わることなんです -
6:00 - 6:03地図作りの過程とは
どんなものでしょう? -
6:03 - 6:05どこかの地へと航海して行って
-
6:05 - 6:08「この場所の地図を作ろう」と思い
-
6:08 - 6:11それから「地図にすべき場所が
もっとあるかもしれない」と思う -
6:11 - 6:13学びが本当に始まるのは
そこなんです -
6:13 - 6:16私を見捨てずにいてくれた
教師がいたのは確かで -
6:16 - 6:19それは私にとって
幸運なことでした -
6:19 - 6:23私なんかに投資するのは無駄だと思わせるようなことを
たびたびしていましたから -
6:23 - 6:26しかし私が中学高校時代に
学んだことの多くは -
6:26 - 6:29教室の中ではなく
-
6:29 - 6:31教室の外で学んだものでした
-
6:31 - 6:33たとえば私は今でも暗唱できます
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6:33 - 6:36「傾いた日の光のある冬の午後
-
6:36 - 6:39荘厳な聖堂の音のように重苦しく・・・」
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6:39 - 6:40エミリー・ディキンソンの詩を
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6:40 - 6:43学校で習ったからではなく
-
6:43 - 6:46高校生の時 学校にいた
-
6:46 - 6:48アマンダという子を好きになって
-
6:48 - 6:51その子がエミリー・ディキンソンを
好きだったからです -
6:51 - 6:54「機会費用」について学んだのもそうです
-
6:54 - 6:57私が部屋でスーパー・マリオ・
カートで遊んでいると -
6:57 - 6:59友達のエメットが入ってきて
-
6:59 - 7:01「何時間やってるんだ?」と聞くので
-
7:01 - 7:04「さあ 6時間くらいかな」と答えると
-
7:04 - 7:08彼は「その6時間にサーティワン・
アイスクリームでバイトしていたら -
7:08 - 7:1030ドル稼げたんだぞ
それはつまり — -
7:10 - 7:14スーパー・マリオ・カートをやるために
30ドル払っているようなものだ」と言うので -
7:14 - 7:17「それくらい払ってやるさ」
と返しました (笑) -
7:18 - 7:22しかし私はそれで
機会費用というものを学び -
7:23 - 7:28それによって私の人生の地図は
より良く より大きくなり -
7:28 - 7:30より多くの場所を
含むようになったんです -
7:30 - 7:34起こりえることが増え
可能な未来が広がりました -
7:35 - 7:37これが系統立った
-
7:37 - 7:40正式な学習過程でないのは確かです
-
7:40 - 7:43穴だらけで 整合性がなく
知らないことも沢山あります -
7:43 - 7:44カントールが発見した
-
7:44 - 7:48「ある無限集合は別の無限集合よりも大きい」
という話は知っていましたが -
7:48 - 7:51その背後にある解析学を
ちゃんと理解していたわけではありません -
7:51 - 7:53機会費用の考えは
分かっていましたが -
7:53 - 7:55収穫逓減の法則は
知りませんでした -
7:55 - 7:56しかし学習を
-
7:56 - 7:59越えなければならない
恣意的なハードルではなく -
7:59 - 8:02地図作りだと考えることの良い点は
-
8:02 - 8:06海岸線が少し見えると
もっと見たいと思うようになることです -
8:06 - 8:08今では背後にある解析学についても
-
8:08 - 8:10ある程度分かるようになりました
-
8:10 - 8:12だから中高時代には
周りに学ぶコミュニティがあって -
8:12 - 8:14大学でも別のコミュニティがあり
-
8:14 - 8:17就職すると
また別のコミュニティがありました -
8:17 - 8:18雑誌「ブックリスト」の
-
8:18 - 8:19編集アシスタントになったんですが
-
8:19 - 8:22周りにいるのはみんな
ものすごく博識な人たちです -
8:22 - 8:26それから私は本を書いて
作家が誰でも夢見ることをしました -
8:26 - 8:28すっぱり仕事を辞めたんです
-
8:29 - 8:30高校以来初めて
-
8:30 - 8:34私は学ぶコミュニティを失いました
-
8:34 - 8:36それは惨めで
-
8:36 - 8:37嫌なものでした
-
8:37 - 8:40その2年ほどの間に
沢山の本を読みました -
8:40 - 8:42スターリンについての本を読み
-
8:42 - 8:46ウズベクの人々がイスラム教徒になった
経緯を書いた本を読み -
8:46 - 8:48原子爆弾の製造方法についての
本を読みました -
8:48 - 8:53しかしそれは自分で作ったハードルを
自分で飛び越えているようで -
8:53 - 8:57学ぶコミュニティに属している
ワクワク感はありませんでした -
8:57 - 8:59周りの世界を
より良く知ろうという -
8:59 - 9:03壮大な地図作成の企図に
共に取り組む人々の輪の中にいる -
9:03 - 9:05興奮はありませんでした
-
9:05 - 9:07それから2006年に
-
9:07 - 9:09この人物 ゼイ・フランクに出会いました
-
9:09 - 9:12直接会ったわけではなく
ネットで見つけたんです -
9:13 - 9:18ゼイ・フランクは当時「ゼイ・フランク・ショー」という
ビデオシリーズをやっていて -
9:18 - 9:23私はそこで再び学ぶコミュニティに
戻ることができたんです -
9:23 - 9:25これは彼がラスベガスについて
語っているくだりです -
9:26 - 9:30(ナレーション) ラスベガスは
大きく暑い砂漠の真ん中に作られました -
9:30 - 9:32ここにあるものは大概
どっかよそから持ってきたものです -
9:32 - 9:34岩あり 木あり 滝あり
-
9:34 - 9:38この魚なんか私の空飛ぶ豚と
同じくらいに場違いでしょう -
9:38 - 9:40周りの焼けるように熱い砂漠と比べたなら
-
9:40 - 9:41この人たちもそう
-
9:41 - 9:43世界中のあらゆるものが
ここに再現されています -
9:43 - 9:45元々の歴史や
-
9:45 - 9:47それを体験した人々からは
切り離されて -
9:47 - 9:48時には改善さえされています
-
9:48 - 9:50スフィンクスにも
ちゃんと鼻があります -
9:50 - 9:52ここでは見たがままを受け取り
-
9:52 - 9:54何か欠けていると
感じることがありません -
9:54 - 9:57このニューヨークが持つ意味は
誰にとっても同じです -
9:57 - 9:58すべてが文脈を欠いています
-
9:58 - 10:00それは文脈が何でもあり
ということでもあります -
10:00 - 10:02セルフ・パーキング イベントセンター
シャークリーフ -
10:02 - 10:06この場所のでっち上げは
世界最大の偉業の1つと言えるかもしれません -
10:06 - 10:08ここに属する人は誰もおらず
誰もがここに属しているからです -
10:08 - 10:09朝歩き回っていると
-
10:09 - 10:13多くの建物は太陽を砂漠へと反射する
巨大な鏡であることに気付きました -
10:13 - 10:15しかしこの鏡は
普通の鏡とは違い -
10:15 - 10:20それが映すのは 周りに埋め込まれた
自分の姿ではなく 空虚です -
10:20 - 10:22(ジョン・グリーン) ピクセルが目に付く
オンラインビデオを見ると -
10:22 - 10:26なんか懐かしい思いがしますね (笑)
-
10:26 - 10:30彼は優れた知識人というだけでなく
優れたコミュニティの作り手でもあります -
10:30 - 10:33そして彼のビデオを巡るコミュニティは
-
10:33 - 10:35多くの点で学ぶコミュニティでもありました
-
10:35 - 10:39みんなで協力してゼイ・フランクと
チェスで対戦して打ち負かしたり -
10:39 - 10:43ある若者がアメリカ横断旅行するのを
みんなで助けたり -
10:43 - 10:45地球を具にサンドイッチを作ったり—
-
10:45 - 10:481人が地球のある地点で
パンを持ち -
10:48 - 10:51もう1人が
地球の反対側の地点で -
10:51 - 10:53パンを持つんです
-
10:53 - 10:59馬鹿げたアイデアではありますが
その中に学びの要素があり -
11:00 - 11:02それが私を夢中にさせたんです
-
11:02 - 11:05インターネットを探せば そのようなコミュニティを
至る所で見つけられます -
11:05 - 11:08Tumblrで解析学の
タグをフォローすれば -
11:08 - 11:10多くの人が不平を言っているのを
見るでしょうが -
11:10 - 11:12そういった不平を
リブログして -
11:12 - 11:16解析学は面白くて
美しいんだと言い -
11:16 - 11:20相手が解けないと思った問題は
どう見るべきかを示す人がいます -
11:20 - 11:23Redditのサイトには
「歴史学者に聞く」とか -
11:23 - 11:25「科学質問箱」のような
サブカテゴリがあり -
11:25 - 11:26専門家に
-
11:26 - 11:28様々な質問をすることができて
-
11:28 - 11:32真剣な質問もあれば
馬鹿げた質問もあります -
11:32 - 11:34しかし学ぶ者にとって
-
11:34 - 11:38現在最も興味深いコミュニティが
見られるのはYouTubeです -
11:38 - 11:40異論は認めます
-
11:40 - 11:44YouTubeのページというのは
教室を思わせます -
11:44 - 11:46たとえば「ミニット・フィジックス」では
-
11:46 - 11:49ある男が物理の世界のことを
教えています -
11:49 - 11:50(ナレーション) 本題に入ろう
-
11:50 - 11:542012年7月4日時点で ヒッグス粒子は
素粒子物理学の標準モデルにおいて -
11:54 - 11:57実験的に確認されていない
最後の基本要素だった -
11:57 - 12:00しかし標準モデルができた
1970年代に未発見だったのなら -
12:00 - 12:02なんでヒッグス粒子は
他のよく知られた -
12:02 - 12:04電子や光子やクォークのような
粒子と並んで -
12:04 - 12:06標準モデルに含められたのかと
疑問に思うかもしれない -
12:06 - 12:08良い質問だね
大きな理由は2つある -
12:08 - 12:12第1に 電子が電場の励起であるのと同様に
-
12:12 - 12:15ヒッグス粒子は
どこでも浸透するヒッグス場の -
12:15 - 12:17励起の粒子であるということ
-
12:17 - 12:19ヒッグス場は
弱い相互作用のモデルにおいて -
12:19 - 12:21重要な役割を果たす
-
12:21 - 12:24特にその弱さの理由を
ヒッグス場が説明してくれる -
12:24 - 12:26この点については
後のビデオでもっと詳しく話そう -
12:26 - 12:29弱い核力の理論は
1980年代に確認されたものの -
12:29 - 12:30方程式においてヒッグス場は
-
12:30 - 12:32弱い核力と複雑に絡み合っていて
-
12:32 - 12:34それが独立して実在するものであることを
-
12:34 - 12:36確認することはできなかった
-
12:36 - 12:40(グリーン) 次のビデオは
私が「速修講座」シリーズの1つとして -
12:40 - 12:42第一次世界大戦について
話したものです -
12:42 - 12:46(ナレーション) 戦争の直接の原因は
1914年6月28日にサラエボで -
12:46 - 12:48オーストリアの
フランツ・フェルディナント大公が -
12:48 - 12:53ボスニア系セルビア人の国粋主義者
ガヴリロ・プリンツィプにより暗殺されたことです -
12:53 - 12:5420世紀最初の大きな戦争が
-
12:54 - 12:57テロで始まったということに
注意しておきましょう -
12:57 - 13:00フランツ・フェルディナント大公は
伯父である皇帝フランツ・ヨーゼフ1世に -
13:00 - 13:02さほど好かれていたわけではありません
-
13:02 - 13:03この髭男ね
-
13:03 - 13:07しかしそれでも暗殺によってオーストリアは
セルビアに最後通牒を出すことになり -
13:07 - 13:10セルビアはオーストリアの要求の
一部しか飲まなかったため -
13:10 - 13:13オーストリアがセルビアに
宣戦布告することになりました -
13:13 - 13:16ロシアはセルビアと同盟関係にあったので
軍を動員しました -
13:16 - 13:18オーストリアと同盟関係にあったドイツは
-
13:18 - 13:20軍の動員をやめるように
ロシアに求めましたが -
13:20 - 13:23ロシアが従わなかったため
ドイツも軍を動員して -
13:23 - 13:27ロシアに宣戦布告し
オスマン帝国との同盟を固め -
13:27 - 13:30さらにフランスにも宣戦布告しました —
だってフランスだから -
13:30 - 13:34(笑)
-
13:34 - 13:36みんながYouTubeで学んでいるのは
-
13:36 - 13:39物理や歴史ばかりではありません
-
13:39 - 13:42次は数学のビデオです
-
13:44 - 13:46(ナレーション) また数学の授業だね
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13:46 - 13:48数学は毎日あるから
-
13:48 - 13:51それで何かを学ぶ
無限級数の和とか -
13:51 - 13:52高校で習うよね?
-
13:52 - 13:56こんな面白い話を高校でやるのは変な話だけど
連中はどうにか台無しにしてしまうので -
13:56 - 13:59それがカリキュラムに無限級数が入っている
理由だと思う -
13:59 - 14:03分かることながら 気を紛らわそうと
落書きをしつつ -
14:03 - 14:05当の問題について考えるよりは
-
14:05 - 14:07series (級数) の複数形って何だろうと
考え始める -
14:07 - 14:09serieses? seriese?
seriesen? serii? -
14:09 - 14:11それとも単数形を
-
14:11 - 14:14serie とか serus とか
serum に変えるべきなのかも -
14:14 - 14:16sheep の単数形が
shoop であるべきなのと同じように -
14:16 - 14:19でも 1/2 + 1/4 + 1/8 + 1/16 + ・・・という和が
-
14:19 - 14:211に近づくというのは有用だ
たとえば — -
14:21 - 14:24それぞれ隣のゾウのしっぽを
鼻で掴んでいる -
14:24 - 14:25ゾウの列を描きたいときなんかには
-
14:25 - 14:27大人のゾウ 子ゾウ
赤ちゃんゾウ -
14:27 - 14:29犬サイズのゾウ
子犬サイズのゾウ という具合に -
14:29 - 14:31小さなタスクスさんを越えて
続けていける -
14:31 - 14:33これは少なくとも
微妙にすごいことで -
14:33 - 14:351本の線の上に
無数のゾウを描きながら -
14:35 - 14:38ノートの1ページ内に
収めることができるんだから -
14:38 - 14:40(グリーン) 最後は
「スマート・エブリデイ」のデスティンで -
14:40 - 14:42角運動量保存について
話していますが -
14:42 - 14:44YouTubeのことなので
ネコを使っています -
14:44 - 14:47(ナレーション) デスティンです
「スマート・エブリデイ」にようこそ -
14:47 - 14:51ネコがいつも脚を下にして着地するのには
気付いていると思う -
14:51 - 14:53今日の疑問は
それはなぜかということ -
14:53 - 14:56多くのシンプルな疑問と同様
答えはすごく込み入っている -
14:56 - 14:58この疑問をきちんと言い換えるなら
-
14:58 - 15:02「ネコはいかにして脚を上にした状態から
脚を下にした状態へと -
15:02 - 15:07落下中の基準座標系において 角運動量保存則を
破ることなく 遷移するのか?」 -
15:08 - 15:11(グリーン) 紹介した4本のビデオに
共通しているのは -
15:11 - 15:15YouTubeで50万回以上
再生されていることです -
15:15 - 15:18見ている人々は
授業で見ているのではなく -
15:18 - 15:20それぞれのYouTubeチャンネルにできた
-
15:20 - 15:24学ぶコミュニティの一員として
見ているのです -
15:24 - 15:26YouTubeは教室のようだと言いましたが
-
15:26 - 15:28色々な点でその通りであり
-
15:28 - 15:31本当に昔ながらの教室のようです
-
15:31 - 15:35先生がいて
その元に生徒がいて -
15:35 - 15:37みんなで対話しています
-
15:37 - 15:38YouTubeのコメント欄は
-
15:38 - 15:42一般に評判が悪いですが
-
15:42 - 15:45これらのチャンネルの
コメント欄を見たなら -
15:45 - 15:49そこにあるのは取り上げられているテーマに
取り組む人々の姿で -
15:49 - 15:51込み入った難しい質問をし
-
15:51 - 15:56他の人がその質問に答えています
-
15:56 - 15:57YouTubeにおいては
-
15:57 - 16:01先生がビデオで説明するのと
-
16:01 - 16:03みんながコメントするのは
-
16:03 - 16:05同じページの上です
-
16:05 - 16:11そうやって生の活発な本物の議論に
参加できるのです -
16:11 - 16:15私も自分のビデオのコメント欄で
議論に参加しています -
16:15 - 16:19このことは歴史であれ
数学であれ科学であれ -
16:19 - 16:21同じです
-
16:21 - 16:25そして若い人々がネットにある
このようなツールやジャンルを使って -
16:25 - 16:29知に取り組む場を作り出しています
-
16:29 - 16:31インターネットのミームなどに
通常見られる -
16:31 - 16:35皮肉で無関心な態度とは
違っています -
16:35 - 16:38あの「神は退屈して解析学を作った」みたいな
-
16:38 - 16:42こちらではハニー・ブー・ブーが
産業資本主義を批判しています -
16:42 - 16:44[自由資本主義は
人類の良き面などではない -
16:44 - 16:47まったく逆で それは残忍で破壊的
なニヒリズムの手段なのだ] -
16:47 - 16:50スライドの字が
見えないかもしれませんけど -
16:51 - 16:53私はこのようなコミュニティが
-
16:53 - 16:59新しい世代の学びの場となっていると
信じています -
16:59 - 17:04私が中高時代に持っていて
大学で再び得たような -
17:04 - 17:08地図を作るコミュニティです
-
17:08 - 17:11そして大人になってから
-
17:11 - 17:15このような学ぶコミュニティに再び出会い
-
17:15 - 17:20大人になっても学び続けるようにと
力づけられています -
17:20 - 17:24私はもはや学びが若者だけのものとは
感じません -
17:24 - 17:26ヴァイ・ハートや
「ミニット・フィジックス」は -
17:26 - 17:30以前は知らなかったようなことを
教えてくれました -
17:30 - 17:32みんな啓蒙時代のパリのサロンや
-
17:32 - 17:35アルゴンキン・ラウンド・テーブルに
-
17:35 - 17:36思いをはせて
-
17:36 - 17:38「ああ そんな場にいられたら
-
17:38 - 17:42ドロシー・パーカーの冗談に笑うことができたなら
素敵なのに」と思いますが -
17:42 - 17:47そのような場は
今でも存在しているのです -
17:47 - 17:52年寄りが恐れて近づかない
インターネットの片隅にあるのです -
17:52 - 18:01私は本当にそう思っていますが
1960年代にアグローが現実に作られた時 -
18:01 - 18:03私たちは歩み始めたのです
-
18:03 - 18:05ありがとうございました
-
18:05 - 18:09(拍手)
- Title:
- ペーパータウンの学園 | ジョン・グリーン | TEDxIndianapolis
- Description:
-
教育は学校でのみ行われるものだなどと考えるのは生徒にも他のみんなにも迷惑な話です。ジョン・グリーンは教育というのは地図作りとして捉えるべきだと言い、ネット上のコミュニティがいかに学習の地図を作る助けとなり生徒を力づけているかを語っています。今日の若者は世界の歴史の中でも最も情報に通じた知的に活発な世代になりつつあるのです。
- Video Language:
- English
- Team:
closed TED
- Project:
- TEDxTalks
- Duration:
- 18:10
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Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The Paper Town Academy | John Green | TEDxIndianapolis | |
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Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The Paper Town Academy | John Green | TEDxIndianapolis | |
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Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The Paper Town Academy | John Green | TEDxIndianapolis | |
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Yasushi Aoki approved Japanese subtitles for The Paper Town Academy | John Green | TEDxIndianapolis | |
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Misaki Sato accepted Japanese subtitles for The Paper Town Academy | John Green | TEDxIndianapolis | |
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Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The Paper Town Academy | John Green | TEDxIndianapolis | |
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Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The Paper Town Academy | John Green | TEDxIndianapolis | |
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Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The Paper Town Academy | John Green | TEDxIndianapolis |