飛行機内の病原菌の動き方と対処法
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0:02 - 0:03手を上げてみてください
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0:03 - 0:07この会場でこの1年間に
飛行機に乗られた方? -
0:08 - 0:09かなりいますね
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0:09 - 0:12ということは
毎年30億人以上の人々と -
0:12 - 0:15同じ経験をしているのです
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0:15 - 0:18飛行機がこんなにも多くの乗客を乗せて
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0:18 - 0:20世界中を飛び回わると
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0:20 - 0:23時として
こういうことも起こりうり -
0:23 - 0:25伝染病にかかるのです
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0:25 - 0:27私が最初に
このテーマを取り上げたのは -
0:27 - 0:30去年のエボラ出血熱の
大流行を聞いた時です -
0:30 - 0:31こんなことが分かりました
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0:31 - 0:34エボラの感染は
大粒の飛沫を経由するので -
0:34 - 0:35到達範囲は狭いですが
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0:35 - 0:37様々な種類の病気が
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0:37 - 0:39飛行機の客室内で伝染しうるのです
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0:39 - 0:43困ったことに
調べてみるとこんな数字が出てきて -
0:43 - 0:44恐ろしくなってきます
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0:44 - 0:46H1N1のケースでは
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0:46 - 0:48感染者が飛行機を利用すると
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0:48 - 0:501回のフライトで
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0:50 - 0:5217人に感染しました
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0:52 - 0:54SARSの感染者のケースでは
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0:55 - 0:573時間のフライトで
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0:57 - 0:5922人に感染しました
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1:00 - 1:03これはあまり好ましい
超能力ではありません -
1:04 - 1:06さらに これらの病気を事前に検知するのが
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1:06 - 1:09非常に難しいのです
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1:10 - 1:12実際飛行機の乗客が
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1:12 - 1:13病気だったり
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1:13 - 1:15潜伏期で
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1:15 - 1:18症状が出る前ではあるけれども
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1:18 - 1:19病原菌を持っていたりすると
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1:19 - 1:21キャビンにいる多くの乗客に
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1:21 - 1:23病気が感染してしまうかもしれません
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1:23 - 1:25実際どのように
感染するのでしょうか? -
1:25 - 1:27青の矢印で示すように
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1:27 - 1:30キャビンの天井や横から
空気が送られ -
1:30 - 1:34フィルターから排出されます
フィルターの効率は高く -
1:34 - 1:39排気口では病原菌を
99.97%も除去します -
1:39 - 1:41お見せしているのは
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1:41 - 1:43気流が渦巻くパターンです
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1:43 - 1:45くしゃみをする人がいると
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1:45 - 1:48その空気がフィルターを通って
排気されるまでに -
1:48 - 1:51何度も循環します
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1:52 - 1:55私は「これは問題だ」
と思いました -
1:55 - 1:59私にはこれを避けるために
自家用飛行機を買うお金はありません -
1:59 - 2:01その代り
コンピュータのソフトを作ることにしました -
2:01 - 2:04コンピュータによる流体力学で
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2:04 - 2:07シュミレーションを作ってみると
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2:07 - 2:09実際に飛行機に乗って
計測するよりも -
2:09 - 2:12より高い解像度のデータが得られます
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2:13 - 2:16どのようにするのでしょうか?
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2:16 - 2:182次元図面から始めてみましょう
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2:18 - 2:21これらはネット上で
公開されている技術文書です -
2:21 - 2:24これらを3次元モデリングのソフトに
落とし込むと -
2:24 - 2:253次元モデルができます
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2:25 - 2:30そのモデルを細分した
小さな格子状の要素に分解し -
2:30 - 2:34コンピュータがうまく扱えるようにします
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2:34 - 2:37空気がキャビンの
どこから出入りするのかを入力し -
2:37 - 2:39物理を一式投入したら
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2:39 - 2:43コンピュータがシュミレーションを
計算するのを待つだけです -
2:44 - 2:48従来のキャビンを調べて
分かったことは -
2:48 - 2:50真ん中に座っている乗客が
くしゃみをすると -
2:51 - 2:54「ペシャ!」とそれが
他の乗客の顔につくのです -
2:55 - 2:57ゾッとしますね
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2:57 - 2:59前から見ると
その両脇に座る乗客にとって -
2:59 - 3:01良い状態とは言えないことが
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3:01 - 3:03わかります
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3:03 - 3:05横から見ると 病原菌は
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3:05 - 3:09前後の方向に広がっていくのが分かります
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3:10 - 3:12「これは良くないな」と
まず思いました -
3:12 - 3:1632回以上の
シュミレーションを重ねた末 -
3:16 - 3:19このソリューションに
辿り着きました -
3:19 - 3:23グローバル・インレット・ディレクター
と名付け 特許出願中です -
3:23 - 3:25これにより病原菌の伝染を
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3:25 - 3:2755分の1まで削減でき
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3:27 - 3:30また呼吸できる新鮮な空気の割合が
190%も増えます -
3:30 - 3:32これが実際
どう機能するかというと -
3:32 - 3:35複合材料のこのピースを
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3:35 - 3:38飛行機内の既存のスポットに
設置します -
3:38 - 3:40設置の費用効率は非常に高く
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3:40 - 3:42一晩あれば設置可能です
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3:42 - 3:462か所ネジ止めするだけです
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3:46 - 3:49でも その成果には
目を見張るものがあります -
3:49 - 3:52病原菌を含んだ空気が
旋回する代わりに -
3:52 - 3:54乗客の間に空気の壁を作るのです
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3:54 - 3:56乗客の間に空気の壁を作るのです
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3:56 - 3:58すると個別に呼吸できるエリアが出来ます
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3:58 - 4:01また真ん中の乗客が
くしゃみをしますが -
4:01 - 4:04今回は効率的に飛沫を
押し下げるので -
4:04 - 4:06フィルターで
除去できるのが分かります -
4:06 - 4:08横からでも同様に
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4:08 - 4:11病原菌が直接押し下げられるのが
分かります -
4:12 - 4:15同じシナリオですが
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4:15 - 4:17これを設置すると
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4:17 - 4:19真ん中の乗客が
くしゃみをしても -
4:19 - 4:22今回は排気口へと
まっすぐ流れるので -
4:22 - 4:26他の乗客に
感染することはありません -
4:26 - 4:29だから 両脇に座っている
2人の乗客は呼吸をしても -
4:29 - 4:31実質的に
病原菌に全く感染しないのです -
4:31 - 4:34横から見ても同様に
とても効果的なシステムで -
4:34 - 4:35あることが分かります
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4:35 - 4:38要するにこのシステムは
素晴らしく効果的なのです -
4:39 - 4:42これが意味すること―
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4:42 - 4:46真ん中の乗客のくしゃみに
効果があるだけでなく -
4:46 - 4:48窓側や通路側の
乗客のくしゃみにも -
4:48 - 4:51効果があることです
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4:51 - 4:54世界にとって
このソリューションの意味とは何でしょうか? -
4:54 - 4:58コンピュータ・シュミレーションを
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4:58 - 5:00実際に当て嵌めてみましょう
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5:00 - 5:03私が3D印刷技術を使って作った
3次元モデルで -
5:03 - 5:05見ることができます
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5:05 - 5:08同様に空気の流れが
乗客の方に -
5:08 - 5:10流れているのが分かります
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5:11 - 5:14過去にSARSが流行した時は
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5:14 - 5:16世界で5兆円規模の
損失がありました -
5:16 - 5:17将来的に
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5:17 - 5:20大きな病気が大流行すると
損失は360兆円以上 -
5:20 - 5:22になるかもしれません
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5:22 - 5:25以前なら飛行機に
何か改良を加えるには -
5:25 - 5:271、2カ月程運休させて
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5:27 - 5:31数万時間の工数と数億円を
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5:31 - 5:32費す必要がありました
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5:32 - 5:36でも今は
これを一晩で設置できて -
5:36 - 5:38成果はすぐに現れるのです
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5:38 - 5:41これを実用化するには認定や
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5:41 - 5:42フライト・テスト
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5:42 - 5:45そして規制当局の承認を
得なくてはなりません -
5:45 - 5:48しかし お見せしましたように
時として最もシンプルなのが -
5:48 - 5:50ベスト・ソリューションなのです
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5:50 - 5:532年前でしたら
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5:53 - 5:55このプロジェクトはありませんでした
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5:55 - 5:58当時の技術では
できなかったことなのです -
5:58 - 6:00でも今はコンピュータの進歩や
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6:00 - 6:02インターネットの発展のお蔭で
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6:02 - 6:05まさしくイノベーションの
黄金時代なのです -
6:05 - 6:08今日皆さんに聞きたいこと―
「なぜ待つのですか?」 -
6:08 - 6:11一緒に今日から
未来を作っていきましょう -
6:11 - 6:12ありがとう
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6:12 - 6:15(拍手)
- Title:
- 飛行機内の病原菌の動き方と対処法
- Speaker:
- レイモンド・ワン
- Description:
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レイモンド・ワンは17歳の若さで、より衛生的な未来を作ろうとしています。飛行機の空気の流れ方を、流体力学を使ってシュミレーションしたところ、心配な結果を得ました。客室でくしゃみをする乗客がいると、空気の流れが病原菌を他の乗客に運んでいくのです。ワンの作成したアニメーションは、客室内でくしゃみがどのように動くのかを描き、一度見たら忘れられないでしょう。小さなフィンを用いて空調からの流れを増やし、病原菌を含んだ空気がいつまでも循環することがないようにするという彼の提案した解決策は表彰されました。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 06:28
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