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How Stealth Game Guards See and Hear | School of Stealth Part 1

  • 0:04 - 0:09
    ステルスゲームのような
    芯の通った強力なアイデアを持つジャンルは多くない
  • 0:09 - 0:14
    人目を避けて潜み、影から襲うゲームだ
  • 0:14 - 0:19
    存在すら悟られることなく
    敵の軍団を打ち負かす
  • 0:19 - 0:24
    ゲームの主役はスパイ、暗殺者そして……
    バットマンだ
  • 0:24 - 0:29
    しかしこの空想を実現するためには
    多くの複雑なゲームシステムを調整する必要がある
  • 0:29 - 0:34
    敵の知覚、情報収集、強固な発見システムなどだ
  • 0:34 - 0:38
    一つでも調整を間違うと、全てが台無しになり得る
  • 0:38 - 0:41
    それでは「School of Stealth」へようこそ
  • 0:41 - 0:46
    これはステルスゲームの仕組みについての
    GMTK のミニシリーズだ
  • 0:46 - 0:51
    一編ごとに、ステルスゲームのシステムを
    一つ取り上げ、その仕組みを解説する
  • 0:51 - 0:57
    必要に応じて、技術的な側面や デザインの検討
  • 0:57 - 0:59
    ユーザー体験について見ていこう
  • 0:59 - 1:04
    エピソード1は、ゲーム開始時の状態
    「隠れている状態」から始めよう
  • 1:04 - 1:05
  • 1:05 - 1:12
    そして考えてみよう「敵はどのように
    プレイヤーを見たり聞いたりしているのか?」
  • 1:12 - 1:17
    結局のところ、ゲームの守衛は
    仮想の目と耳を与えられている
  • 1:17 - 1:22
    人間の二つの感覚
    「視覚と聴覚」を模倣するためだ
  • 1:22 - 1:28
    視覚を模倣するため、ゲームの守衛は
    一般的に「viewcone (視野錐)」をもつ
  • 1:28 - 1:30
    顔についた透明のチーズのような存在だ
  • 1:30 - 1:34
    プレイヤーが錐の中に入ると
    彼らに探知される
  • 1:34 - 1:37
    もちろん、実際はもう少し複雑だ
  • 1:37 - 1:42
    単純な錐では、キャラクターが敵のすぐ隣にいても
    見つからずに済んでしまう
  • 1:42 - 1:45
    なので、より複雑な形状がしばしば使われる
  • 1:45 - 1:50
    『Splinter Cell Blacklist』では
    基本的な視野錐が敵の主要な視界に使われ
  • 1:50 - 1:54
    二つ目のより大きな箱が、周辺視野を再現している
  • 1:54 - 2:00
    更には、斜め後ろの気配を感じ取る
    第六感を真似た小さな領域がある
  • 2:00 - 2:01
  • 2:01 - 2:05
    開発者は錐の高さも考慮する必要があるだろう
  • 2:05 - 2:09
    キャラクターが敵の上にいる時に
    見つからない方がいいと考えるならば
  • 2:09 - 2:14
    プレイヤーが遮蔽物にいるか知るために
    ゲームは一般に「レイキャスト」を使う
  • 2:14 - 2:18
    目に見えない線を二つの要素の間で
    繋げられるか確認する
  • 2:18 - 2:21
    この場合は
    間に物があるかを判断する
  • 2:21 - 2:25
    これをもっと複雑化することで
    部分的なカバーを作ることができる
  • 2:25 - 2:32
    『Splinter Cell』では、敵はサムフィッシャーの
    モデルの 8つの骨格にレイキャストし
  • 2:32 - 2:35
    一定の数が見えた場合だけ彼を認識する
  • 2:35 - 2:42
    プレイヤーが錐に入り、遮蔽物にいなかった場合でも
    敵は即座に発見しないだろう
  • 2:42 - 2:46
    代わりに、守衛のプレイヤーに対する
    認識が上昇し始める
  • 2:46 - 2:51
    メーターの上昇速度はより遅くなるかもしれない
    もしキャラが遠くにいたり
  • 2:51 - 2:56
    守衛の周辺視野にいるだけだったり
    周囲が暗かったり、しゃがんでいたり
  • 2:56 - 2:57
    全く動かなかった場合には
  • 2:57 - 3:02
    しかしメーターが最高値に達した時には
    守衛はプレイヤーの位置を正確に知るだろう
  • 3:02 - 3:07
    敵が認識できるのは
    プレイヤーだけではないことも重要だ
  • 3:07 - 3:10
    開いた扉、興味を引くオブジェクトや
    死体などだ
  • 3:10 - 3:15
    これは罠や、かく乱といった
    面白い作戦に利用できるが
  • 3:15 - 3:19
    敵の知能や認識能力を
    印象付けることにも寄与する
  • 3:19 - 3:22
    聴覚の模倣は また別の問題だ
  • 3:22 - 3:28
    プレイヤーが音を立てた時、銃を撃ったり
    音が出る床を歩いたり、石を投げたりした場合
  • 3:28 - 3:33
    音にはその音量に対応した距離が与えられる
  • 3:33 - 3:38
    その距離の内部にいる守衛は
    鳴った場所を調べて来るように言われるだろう
  • 3:38 - 3:38
  • 3:38 - 3:43
    しかし音と守衛を直線で結ぶだけでは
    上手くいかない
  • 3:43 - 3:46
    音は壁によって消されるはずだ
  • 3:46 - 3:51
    これの代表的な解決策は
    「パスファインド(経路探索)システム」だ
  • 3:51 - 3:56
    敵がオブジェクトにぶつかることなく
    目的地へ進めるようにする技術と同じ物だ
  • 3:56 - 4:01
    音に同様の経路を進ませることで
    音が環境を通して伝わっていく様を
  • 4:01 - 4:04
    より現実に基づいた形で再現できる
  • 4:04 - 4:10
    要点は以上だ しかし一部のゲームには
    より複雑なシステムがあるだろう
  • 4:10 - 4:14
    例えば『Thief』では、守衛は間接的に
    プレイヤーの情報を得ることができる
  • 4:14 - 4:17
    他の敵が何をしているか分かるのだ
  • 4:17 - 4:23
    『Hitman 2』では周囲のキャラクターに
    エージェント47の顔を見せないと発見されにくくなる
  • 4:23 - 4:26
    これにより変装がより効果的になる
  • 4:26 - 4:32
    より詳細な技術的な情報へのリンクは
    動画の説明欄に書いておく
  • 4:32 - 4:40
    上手にやれば、これらのシステムはかなり現実的な
    人間の視覚と聴覚の描写を可能にするはずだ
  • 4:40 - 4:41
  • 4:41 - 4:45
    これによってどこが安全な場所かについて
    根拠のある判断ができるようになる
  • 4:45 - 4:51
    明暗の違いによる目の働きや、壁が音を遮るといった
    現実の知識を使うことが可能になるのだ
  • 4:51 - 4:51
  • 4:51 - 4:56
    しかしプレイヤーが対処しなければならない
    一定の曖昧さは必ず存在する
  • 4:56 - 4:58
    それは葛藤や不満につながる事がある
  • 4:58 - 5:02
    君もステルスゲームをプレイしている時
    完璧に隠れていると思ったのに
  • 5:02 - 5:04
    敵に見つかったことがあるだろう
  • 5:04 - 5:08
    プレイヤーに、そういった事態が
    理にかなっていると理解できるようにするため
  • 5:08 - 5:11
    探知システムを分かりやすくする賢い方法がある
  • 5:11 - 5:14
    一つ目は役に立つインターフェースだ
  • 5:14 - 5:19
    昔の『Thief』の時点でさえ、開発者たちは
    プレイヤーが苦戦することを知っていた
  • 5:19 - 5:23
    一人称視点では自分がどれくらいの明るさで
    見えるのか分からないのだ
  • 5:23 - 5:28
    そこで、キャラの視認性を示す
    ライトジェムが画面下に存在する
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    そして『Splinter Cell』では、自分がどの程度の
    音を立てているか判断するという厄介な問題には
  • 5:32 - 5:36
    サムの HUD の可視化装置が役に立つ
  • 5:36 - 5:41
    また、ほとんどのゲームは
    ある種の探知表示器をインターフェースに持つ
  • 5:41 - 5:43
    先ほどの守衛の認識メーターを真似たものだ
  • 5:43 - 5:47
    これによりプレイヤーは
    敵の状態を知ることができるし
  • 5:47 - 5:50
    時には自分を発見した
    敵の位置すら教えてくれる
  • 5:50 - 5:55
    次は、敵の状態をプレイヤーに伝える為に
    アニメーションと音響を使うことだ
  • 5:55 - 6:01
    ぼーっとして怠けている守衛は
    かなり知覚が低下していることを暗示しているだろう
  • 6:01 - 6:06
    しかし武器を構えている疑い深い敵は
    より周囲の脅威に警戒しているだろう
  • 6:06 - 6:11
    台詞の音声も敵がプレイヤーの存在に
    気づき始めていることを教えてくれる
  • 6:11 - 6:14
    それから安全地帯だ
  • 6:14 - 6:17
    ゲーム世界にある場所で、通常の状況ならば
  • 6:17 - 6:19
    確実に隠れることができる
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    そこは『バットマン』の高所にあるガーゴイル
    かもしれないし『Assassin’s Creed』の茂みや
  • 6:25 - 6:28
    あるいは『Hitman』の木箱かもしれない
  • 6:28 - 6:34
    これらは完全に安全な位置から偵察し
    計画をたてられる場所を少なくとも一か所提供する
  • 6:34 - 6:40
    もう一つの大きな解決策はプレイヤー贔屓(ひいき)だ
    プレイヤーが有利になるようにするシステムである
  • 6:40 - 6:41
  • 6:41 - 6:45
    『Splinter Cell Blacklist』の
    プログラマー、Martin Walsh によると
  • 6:45 - 6:49
    「シミュレーションの観点で NPC が
    見聞きできるものは重要ではない」
  • 6:49 - 6:55
    「NPCが見たり聞いたりできるはずだと
    プレイヤーが考えるものが重要なのだ」
  • 6:55 - 7:00
    なので彼のゲームでは
    画面外にいる守衛の聴覚は半減される
  • 7:00 - 7:04
    見ることすら出来ない誰かに
    音を聞かれるのは不公平だと感じるからだ
  • 7:04 - 7:09
    そして『The Last of Us』では、敵は通常
    ジョエルの頭にレイキャストして視認を測定するが
  • 7:09 - 7:15
    しゃがんでいる時には胸へと変更する
    これにより発見されずに遮蔽物から覗くことができる
  • 7:15 - 7:16
  • 7:16 - 7:21
    それから、最大の手助けは
    先ほど説明した、曖昧な探知システムだ
  • 7:21 - 7:26
    もし敵の視野錐に触れた瞬間に発見されてしまったら
    公平だとは思わないだろう
  • 7:26 - 7:27
  • 7:27 - 7:34
    だから敵が存在に気づき、完全に警戒されるまで
    少し時間がかかることは理にかなっている
  • 7:34 - 7:34
  • 7:34 - 7:40
    最後に、より大胆な解決策がある
    単純にこれらのシステムを
  • 7:40 - 7:42
    プレイヤーに開示することだ
  • 7:42 - 7:47
    秀逸な横スクロール潜入ゲーム
    『Mark of the Ninja』では、敵の知覚は
  • 7:47 - 7:50
    はっきりとプレイヤーに提供される
  • 7:50 - 7:53
    敵の視野錐が画面に表示されるのだ
  • 7:53 - 7:58
    忍者は、影にいるか光にいるかのどちらかだが
    それはキャラのスプライトに示される
  • 7:58 - 8:04
    そして音をたてた場合、その音の大きさは
    音源から発する円形の波動で確認できる
  • 8:04 - 8:09
    これはまた、音をたてる以前から表示されるので
  • 8:09 - 8:14
    音をつかった陽動やこっそりと逃げることを
    成功させる助けとなる
  • 8:14 - 8:19
    情報を画面に映すことで、システム上で
    何が起きているかという議論の余地は無くなる
  • 8:19 - 8:22
    プレイヤーが錐の中にいるか、いないかだ
  • 8:22 - 8:26
    音が敵の耳に達したか、そうでないかだ
  • 8:26 - 8:31
    それ故に『MotN』の二値的な知覚システムは
    瞬時に気付かれる完全に二値的な発見システムと
  • 8:31 - 8:37
    組み合わせることができる
    しかし、アナログな曖昧さが
  • 8:37 - 8:39
    視野のぎりぎり端のところに
    少しあるようだ
  • 8:39 - 8:41
    「誰か上にいるのか?」
  • 8:41 - 8:46
    もう少し微妙に違ったやり方の
    『Shadow Tactics: Blades of the Shogun』を見よう
  • 8:46 - 8:52
    このゲームでは視野錐は3つの区域に分割されている
    敵に近い、明るい緑色の場所は
  • 8:52 - 8:57
    危険地帯であり、ほぼ一瞬で見つかってしまう
  • 8:57 - 9:01
    暗い緑の場所は、しゃがんでいれば発見され無いが
  • 9:01 - 9:03
    立ち上がると探知される
  • 9:03 - 9:09
    そしてドット状の場所は茂みなどの安全地帯で
    常に見られることはない
  • 9:09 - 9:10
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    もし錐を作動させると全体が黄色で満たされていき
  • 9:15 - 9:18
    黄色がキャラクターに触れた場合、発見される
  • 9:18 - 9:24
    実に手際の良いやり方だ
    必要な情報を、全て画面に表示している
  • 9:24 - 9:29
    勿論こうしたことを
    フル3Dのゲームに映し出すことは難しいだろう
  • 9:29 - 9:33
    初代の『メタルギアソリッド』は
    単純にゲームの世界を
  • 9:33 - 9:39
    2Dのマップに写し取り
    視野錐を描写したレーダーを表示した
  • 9:39 - 9:46
    なんというか応急処置のような解決策だが
    『Deus Ex: Mankind Divided』のようなゲームで
    未だに使われている
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    だが不可能ではない
  • 9:47 - 9:53
    『スライ・クーパー』シリーズでは、守衛は
    懐中電灯ではっきりした黄色の範囲を照らす
  • 9:53 - 9:59
    もし光の中に入ると発見されるが
    入らなければ安全だ
  • 9:59 - 10:00
    漫画的? 確かに
  • 10:00 - 10:04
    だが即座に理解できる
  • 10:04 - 10:10
    だが最も重要な事は、これらの違った
    知覚システムがもたらすゲーム体験だ
  • 10:10 - 10:15
    アナログで曖昧なシステムでは、プレイヤーは
    周囲の状況を自身で評価しなければならない
  • 10:15 - 10:20
    ゲーム中の没入的で現実的な
    光、影、距離、音を理解することで
  • 10:20 - 10:26
    またそれは一定の緊張感を与えてくれる
    100%安全だとは確信できないのだ
  • 10:26 - 10:27
  • 10:27 - 10:32
    そしてこれは、ステルスゲームの性質に
    よく合っていると僕は思う
  • 10:32 - 10:37
    破壊的な暴力を使うのではなく
    敵から隠れる能力を使うことによって
  • 10:37 - 10:38
    プレイヤーは力を発揮するのだ
  • 10:39 - 10:43
    潜入中の状態が壊れやすく曖昧なので
    敵に対して持っている
  • 10:43 - 10:47
    ほんの少しのアドバンテージを失うリスクに
    プレイヤーは常に晒される
  • 10:47 - 10:51
    『Thief』のプログラマー、Tom Leonard は
    「それはプレイヤーの心臓をドキドキさせることだ」
  • 10:51 - 10:54
    「彼らを(発見される)崖っぷちに立たせることで」
  • 10:54 - 11:00
    ステルス要素を借用しているサバイバルホラーゲーム
    では、それを隠すことが特に重要だ
  • 11:00 - 11:00
  • 11:00 - 11:05
    『Alien Isolation』の様なゲームで
    ゼノモーフがどこを見ているか正確にわかったら
  • 11:05 - 11:06
    馬鹿らしいだろう
  • 11:06 - 11:13
    ほとんどの恐怖と不安は、エイリアンの感覚に対する
    不確かな知識によって引き出されるのだ
  • 11:13 - 11:16
    だがシステムを完全に明確にすることにも利点がある
  • 11:16 - 11:21
    プレイヤーに巨大な力を与え
    並外れた自信をもって遊ぶことができる
  • 11:21 - 11:27
    頂点捕食者のような気分を味わうことができ
    罠におびき寄せたり、忍び寄って暗殺できる
  • 11:27 - 11:32
    『MotN』のプロデューサー、Jamie Cheng は言う
    「繰り返すうちに、 敵の聴覚を推測することは」
  • 11:32 - 11:37
    「それほど面白くないとわかった
    より興味をもったのは」
  • 11:37 - 11:39
    「手の込んだ死の罠をつくることだった」
  • 11:39 - 11:45
    もちろん捕食者のような気分は
    他の方法を使っても体験できる
  • 11:45 - 11:50
    前述した安全地帯や、プレイヤーに沢山の
    道具や超能力を与えるといった方法だ
  • 11:50 - 11:54
    しかし正確に敵の知覚を予測できれば
    早い段階から
  • 11:54 - 11:56
    その体験を味わえるだろう
  • 11:57 - 11:59
    レッスン1はこれで終わりだ
  • 11:59 - 12:04
    ステルスゲームの守衛は目と耳を模倣した
    システムを通して見聞きしている
  • 12:04 - 12:10
    システムをどの程度プレイヤーに開示するか
    決めることで、開発者は違った体験をつくれるだろう
  • 12:10 - 12:11
  • 12:11 - 12:15
    次回はもっと深くまでステルスゲームの
    デザインを探っていこう
  • 12:15 - 12:19
    チャンネル登録をすれば新しいエピソードに
    いち早くアクセスできるぞ
  • 12:19 - 12:20
  • 12:23 - 12:24
    やあ、ご視聴ありがとう
  • 12:24 - 12:29
    深刻なコロナウイルスの流行の最中で
    あなたが無事でいることを願っている
  • 12:29 - 12:33
    今は危険な状況だ、安全にして手を洗い
  • 12:33 - 12:36
    必要なガイドラインに従ってくれ
  • 12:36 - 12:40
    興味を引くものを作って君たちを飽きさせず
    楽しませるように最善を尽くすつもりだ
Title:
How Stealth Game Guards See and Hear | School of Stealth Part 1
Description:

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Video Language:
English
Duration:
12:43

Japanese subtitles

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