なぜ『百年の孤独』を読むべきなのか ― フランシスコ・ディエズ=ブゾ
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0:06 - 0:121965年のある日 家族と休暇を過ごすため
車でアカプルコに向かう途中で -
0:12 - 0:17コロンビアのジャーナリスト
ガブリエル・ガルシア=マルケスは -
0:17 - 0:22突然道を引き返し
この先数ヶ月の家計を妻に任せ -
0:22 - 0:24自宅へと戻った
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0:24 - 0:29新しい小説のアイディアが
舞い降りた瞬間だった -
0:29 - 0:32「長い歳月が流れて
銃殺隊の前に立つはめになったとき -
0:32 - 0:36恐らく アウレリャノ・ブエンディア大佐は
父のお供をして初めて氷というものを見た— -
0:36 - 0:40あの遠い日の午後を
思い出したに違いない」(訳:鼓直) -
0:40 - 0:42それから18ヶ月間かけて
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0:42 - 0:46この文章が種となって
『百年の孤独』という花が開いた -
0:46 - 0:50この小説は ラテンアメリカの文学を
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0:50 - 0:52世界のフィクション界の
トップへと押し上げ -
0:52 - 0:571982年にガルシア=マルケスは
ノーベル文学賞を受賞した -
0:58 - 1:01何が この小説を
そこまで素晴らしいものにしているのか? -
1:01 - 1:04物語には ブエンディア家の
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1:04 - 1:087代に渡る栄枯盛衰が描かれている
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1:08 - 1:10味わい深い細やかな描写
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1:10 - 1:14たくさんの登場人物
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1:14 - 1:17入り組んだストーリー
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1:17 - 1:22楽に読める小説ではないが
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1:22 - 1:24深く読みごたえがある
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1:24 - 1:28物語を壮大に彩るのは
燃えるようなロマンスや -
1:28 - 1:29内戦
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1:29 - 1:31政治的な陰謀に
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1:31 - 1:33世界を巡る冒険者たち そして
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1:33 - 1:38これでもかというほど 続々登場する
アウレリャノという名を持つ人物の数々 -
1:38 - 1:40しかし この作品は単なる
歴史小説の枠には収まらない -
1:40 - 1:43魔術的リアリズム
と呼ばれるジャンルの -
1:43 - 1:49最たるものの例と
言われている -
1:49 - 1:52超自然的な出来事や能力が
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1:52 - 1:55現実であるかのように
淡々と描かれながらも -
1:55 - 1:59一方では 人々や歴史に
本当に起こったことが -
1:59 - 2:02ありえない絵空事のように
書かれている -
2:02 - 2:06架空の村 マコンドでの
非現実的な現象が -
2:06 - 2:11実在する国コロンビアで起きた史実と
見事に融合している -
2:11 - 2:15隔絶された状態で誕生した
幻想的な村マコンドは -
2:15 - 2:18時が経つにつれ
外界と交わり -
2:18 - 2:20悲劇を呼び込んでいく
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2:20 - 2:24年月が経つと 登場人物も
歳を重ね 天に召されるが -
2:24 - 2:26亡霊になるか または
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2:26 - 2:30次の世代に 生まれ変わったことが
ほのめかされる -
2:30 - 2:32村にはアメリカの青果会社やら
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2:32 - 2:37行く先々で黄色い蝶に囲まれる
恋する機械工が登場し -
2:37 - 2:39若い娘が空に舞い上がって
飛び去ったりもする -
2:40 - 2:43続く世代へと
話は進んでいっているのに -
2:43 - 2:46時は 繰り返している
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2:46 - 2:50多くの登場人物が
先代に似た名前と外見を持ち -
2:50 - 2:53同じような過ちを繰り返す
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2:53 - 2:56謎に包まれたジプシーが
奇妙な予言を残した後 -
2:56 - 3:01止まぬ戦いの中で
武力衝突や銃撃戦が起こっていく -
3:01 - 3:05アメリカの青果会社が
村の近くで農園を開くが -
3:05 - 3:08ストを起こした労働者を
何千人も虐殺してしまう -
3:08 - 3:13これは1928年に実際起きた
バナナ労働者虐殺事件を模しており -
3:13 - 3:15魔術的リアリズムと合わさって
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3:15 - 3:19時間の流れとともに 登場人物を
負のスパイラルが容赦なく -
3:19 - 3:21飲み込んでいくような
感覚を生み出している -
3:21 - 3:25この効果の背景にあるのが
コロンビアそしてラテンアメリカ全体で -
3:25 - 3:29植民地時代から繰り返されてきた
歴史上の出来事である -
3:29 - 3:33著者が身をもって
体験した歴史でもある -
3:33 - 3:38ガルシア=マルケスは
国内の保守党と自由党の内戦により -
3:38 - 3:41分断されたコロンビアで育った
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3:41 - 3:43独裁政治時代の
メキシコにも住み -
3:43 - 3:481958年にはジャーナリストとして
ベネズエラ・クーデターを取材した -
3:48 - 3:53だが 一番影響を受けたのは
母方の祖父母からだろう -
3:53 - 3:57祖父 ニコラス・リカルド=マルケスは
千日戦争を経験した 勲章持ちの退役軍人で -
3:57 - 4:01コロンビア保守政権へ
反旗を翻した際の経験談が -
4:01 - 4:05ガルシア=マルケスを
社会主義的な視点へと導いた -
4:05 - 4:10一方で 祖母 ドナ・トランキータが
聞かせてくれた -
4:10 - 4:14昔からある言い伝えが
『百年の孤独』の礎となった -
4:14 - 4:17マルケスが子ども時代を過ごした
アラカタカにある小さな祖父母の家が -
4:17 - 4:21マコンドの発想の
中核となった -
4:21 - 4:22『百年の孤独』を通して
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4:22 - 4:25ガルシア=マルケスはラテンアメリカの
独特な歴史を捉える― -
4:25 - 4:28独自の方法を見つけた
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4:28 - 4:33植民地から独立した後も現地社会では
過去と同じ痛ましい経験を -
4:33 - 4:37余儀なくされるという
異様な実態を描写してのけたのだ -
4:37 - 4:40こういった運命論が支流にありながら
作品は希望も捨てていない -
4:40 - 4:42ノーベル賞受賞のスピーチで
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4:42 - 4:43ガルシア=マルケスは
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4:43 - 4:49ラテンアメリカに長きにわたってはびこる
内乱と不正の横行についての思いを述べた -
4:49 - 4:53だが より良い世界を作り上げることは
可能だという主張でスピーチを締めくくった -
4:53 - 4:58「そこでは どのように死ぬのか
他人に決められることはなく -
4:58 - 5:00愛は実を結び
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5:00 - 5:02幸せになる可能性が失われず
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5:02 - 5:05そして 百年の孤独という
呪縛に囚われた一族の者たちに -
5:05 - 5:10ついに そして永遠に この世で幸せになる
2度目のチャンスが与えられるのです」
- Title:
- なぜ『百年の孤独』を読むべきなのか ― フランシスコ・ディエズ=ブゾ
- Speaker:
- フランシスコ・ディエズ=ブゾ
- Description:
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ガブリエル・ガルシア=マルケスの小説『百年の孤独』は、ラテンアメリカの文学を世界のフィクション界のトップへと押し上げ、マルケスはこの作品で1982年にノーベル文学賞を受賞しました。何がこの小説をそこまで素晴らしいものにしているのでしょう?フランシスコ・ディエズ=ブゾがその謎に迫ります。
講師:フランシスコ・ディエズ=ブゾ、アニメーション:Lucy Animation Studio
(引用:新潮社 ガルシア=マルケス著 鼓直訳『百年の孤独』 )
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 05:27
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Riaki Ponist rejected Japanese subtitles for Why should you read "One Hundred Years of Solitude"? | ||
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