災害時に「こころ」を豊かにする建築とは|高崎正治|TEDxTohoku
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0:23 - 0:25初めまして
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0:25 - 0:31私は福島原発の災害に苦しんでいる
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0:31 - 0:38原発災害の地 23km地点の南相馬市で
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0:38 - 0:41「こころシェルター」という建築提言を行っています
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0:48 - 0:51一番最初のきっかけはですね
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0:51 - 0:53メディアを通して
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0:53 - 0:57段ボールの空間 あるいはベニヤでできた空間で
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0:57 - 1:00体育館とか学校の教室に
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1:00 - 1:04多くの人々がひしめき合って
暮らしているのです -
1:04 - 1:06これってすごいおかしいことだし
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1:06 - 1:10人間として絶対あってはいけないことだと
思ったんですね -
1:12 - 1:16多くの方や それからメディアの方
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1:16 - 1:20あるいは友人
それから政治家の方に働きかけて -
1:20 - 1:23「これはおかしいよ」と
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1:23 - 1:26なぜおかしいかということに
誰も気がつかないんです -
1:26 - 1:28そこに欠けているのは想像力なんですね
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1:28 - 1:31民主主義の根幹は想像力にあります
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1:31 - 1:35日本には長い間 平安室町に築いてきた
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1:35 - 1:39お茶室という精神文化があるんです
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1:39 - 1:43あるいは一輪の花を挿すことによって
そこに小宇宙を作ったりとか -
1:43 - 1:45あるいは武道 華道 茶道といった
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1:45 - 1:48人の心と向き合うような空間を
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1:48 - 1:51何百年に渡って築いてきた
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1:51 - 1:53誇り高き民族だと思うんです
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1:53 - 1:58ところがですね こういう被災地になると
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1:58 - 2:01このような暮らしになってしまうんです
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2:01 - 2:05私は長年建築の設計活動を通して
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2:05 - 2:08これは最も恥ずべきことで
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2:08 - 2:10人間を全くないがしろにしている
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2:10 - 2:13この人たちは一瞬にして不幸になった
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2:13 - 2:16この人たちの心はどこに行ってしまうんだ
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2:16 - 2:20彼らにですね 人間らしい空間を
提供したいと思ったんです -
2:20 - 2:24それで こういう空間を作りました
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2:26 - 2:29「こころシェルター」
基本的に三畳の空間です -
2:29 - 2:32一畳から十畳までの空間があります
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2:32 - 2:36それは家族単位とか 夫婦単位によって
変化していきます -
2:38 - 2:43それから その周辺の
例えば民家の調査もしました -
2:43 - 2:47一体この福島ではどういう民家が
築いて来られたのだろう -
2:47 - 2:50あるいは どういう生活文化が
ここで構築できてきたんだろう -
2:50 - 2:59そういう調査をしながら
被災地にいる高齢者の方々と一緒に -
2:59 - 3:04手作りで日本の伝統工法による
真壁造りと言いますけど -
3:04 - 3:07その工法に基づいて
こういう住まいを作りました -
3:09 - 3:12「日本人にとって最も大事なものって何だろう」と
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3:12 - 3:14例えば 衣食住と言います
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3:14 - 3:16食においては
やっぱり温かいご飯 -
3:16 - 3:19これは絶対欠かせないだろう
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3:19 - 3:23それから[衣]最低限の着物はいります
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3:23 - 3:25それから住まいにおいて最も大事なことは
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3:25 - 3:29まず第一点 私は靴を脱ぐことだと思うんですね
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3:29 - 3:32靴を脱いで座を形成する
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3:32 - 3:34それを日本では「一座建立」と言います
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3:34 - 3:38その座の空間にですね 正面に向き合う
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3:38 - 3:41昔は床の間とか仏間とか
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3:41 - 3:44そういう精神空間と向き合う空間が
あったのではないかということで -
3:44 - 3:50ここでは床の間に焦点を当てて構成しています
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3:50 - 3:54そこに一輪の花を生ける
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3:54 - 4:01そうすると自分と大自然とが向き合って
心の会話ができるんですね -
4:01 - 4:04例えば自分の好きな書を掛けてみる
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4:04 - 4:06例えば思い出の品でも良いと思います
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4:06 - 4:10あるいは自分の絵でも良いと思います
あるいはアートの好きな人はアートワークでも良いんです -
4:10 - 4:14そういう行為をしながら日本人は長い間
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4:14 - 4:18長い長い精神文化を築いてきた国なんですね
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4:18 - 4:23これはですね
経済とか技術に関係ないことなんです -
4:23 - 4:26本来はもっと心と対話する空間
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4:26 - 4:30それからですね
これは中学校の教室なんです -
4:30 - 4:35中学校の教室とは大体10人単位で
避難生活をしていました -
4:35 - 4:37そうするとついつい引きこもってしまうんですね
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4:37 - 4:41食事をする時と それからトイレに行く時は外に出ます
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4:41 - 4:43でも多くの人は引きこもってしまう
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4:43 - 4:45心を閉ざしてしまう
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4:45 - 4:49日本にはですね
縁側という良い空間があるんです -
4:49 - 4:51縁を結ぶ境界 縁側です
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4:51 - 4:56例えばそこに座ったことによって
あるいは靴を脱いでここに上がることによって -
4:56 - 4:57ほっと和む
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4:57 - 4:59そこに温かいお茶が出る
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4:59 - 5:03そうしたら 自然と会話が生まれるんですね
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5:03 - 5:07そういう集会場はどうだろうっということで
こういうのを作ってみました -
5:09 - 5:14それから多くの方が ボランティアを含め
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5:14 - 5:15救援活動をしています
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5:15 - 5:23これは岩手県の山田町というところで
今設計しています 消防団の家です -
5:23 - 5:28岩手県には 世界遺産になった
中尊寺金堂というものがあります -
5:28 - 5:34例えば京の都は 唐の都
長安をモデルにした南北軸で構成された町です -
5:34 - 5:39平泉は日本で初の都市計画の町だと私は思っています
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5:39 - 5:43この哲学の背景にはですね
浄土の思想が横たわっています -
5:43 - 5:46この町づくりは約100年続いた
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5:46 - 5:50そういう哲学を継承してこのボランティア活動で
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5:50 - 5:54献身的に活動しているこの消防団のために
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5:54 - 5:56建築活動でできることはなんだろうということで
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5:56 - 6:01今 消防団の崇高な精神を生かした家を作っています
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6:01 - 6:05多くの方が「想定外」という言葉を使います
それから「仮設」 -
6:05 - 6:07嫌ですね こういう言葉
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6:07 - 6:11一瞬にして 一瞬が永遠じゃないですか
一瞬が宇宙じゃないですか -
6:11 - 6:13これが日本の哲学なんです
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6:13 - 6:15ですからわずか1日でも
あるいは1ヶ月でも -
6:15 - 6:18そこに住むということは
その人にとって永遠の時間なんです -
6:18 - 6:20永遠の空間なんです
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6:20 - 6:23そういうものを構築しながら
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6:23 - 6:27日本の住空間の美しさを表現したいと思っています
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6:27 - 6:30[右手]が世界遺産になった中尊寺の金堂で
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6:30 - 6:34[左手]が私が設計している消防団の住まいです
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6:36 - 6:38長い間 私は建築活動をして
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6:38 - 6:40「天地人に響く」
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6:40 - 6:43これは日本だと
生花をやっている方はよくわかってますね -
6:43 - 6:48「天」それから「大地」そして「人」
天地人を結ぶ -
6:48 - 6:54日本人は長い間 大自然と一体化することを
良しとし 嬉しいと思い -
6:54 - 6:57その大自然の中に
自分を投影した国なんですね -
6:57 - 7:00例えばこのプロジェクト これは輝北
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7:00 - 7:04町の小さなコミュニティ施設 あるいは公民館です
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7:04 - 7:07建築がですね 都市が宇宙と響く
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7:07 - 7:10あるいは自分たちのふるさとの山と響く
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7:10 - 7:13あるいはその大地と何か関係を持っていく
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7:13 - 7:15そういう空間は作れないだろうか
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7:15 - 7:17例えばこれは集合住宅です
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7:17 - 7:20約70人ぐらいのコミュニティを想定しています
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7:20 - 7:22屋根が緑になっています
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7:22 - 7:25木が生えます 土があります
そこは広場になっているんです -
7:25 - 7:30ですから建築そのものが
地形になり 大地になり 畑になったと思ってください -
7:31 - 7:33それから中庭
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7:33 - 7:36中庭とは 日本には長いあいだ「坪」と言います―
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7:36 - 7:39小さな坪には 京都の坪庭がありますね
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7:39 - 7:42その坪庭の中に宇宙を取り込む
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7:42 - 7:45あるいはその大自然を自分の身近なところに惹きつける
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7:45 - 7:47こういう庭の歴史もあります
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7:49 - 7:51それから これは高齢者施設です
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7:51 - 7:55多くの人は 高齢者とは弱いという
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7:55 - 7:59肉体的弱さはあっても
精神的には老いも若きもないんですね -
7:59 - 8:03そういう人と出会うような高齢者の施設です
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8:03 - 8:05それからこれは保育園です
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8:05 - 8:07祈りの形をテーマにしています
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8:07 - 8:12ですから東北で行われたこの災害は非常に
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8:12 - 8:15多分日本史上 すごいことだと思います
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8:15 - 8:19ただ東北には古い文化があります
古い縄文文化 -
8:19 - 8:21あるいはアイヌ文化
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8:21 - 8:23あるいはマタギの文化
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8:23 - 8:27あるいはもっと中世にさかのぼると
もっともっと深い文化があるかもしれない -
8:27 - 8:32そういう文化を掘り起こして
ユーラシア大陸の受け皿として -
8:32 - 8:37そのユーラシア大陸の複合性 多様性
そういうものと共存しながら -
8:37 - 8:42森の神 それから山の神
海の神 土地の神 -
8:42 - 8:47それぞれの小さな神々と
響き合って 共演しながら -
8:47 - 8:50四角四面の技術でできた
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8:50 - 8:53あるいは経済の法則でできた
建築の地域から脱却して -
8:53 - 8:59真に人間と生命に基づいた
新しい建築を提案していきたいなと思って -
8:59 - 9:01日々活動しています
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9:01 - 9:05それでそういう建築をですね
もう一回模索してはどうかなと思います -
9:05 - 9:12みんな安易にダンボール 仮設住宅
仮設住宅はすごくひどいですね -
9:12 - 9:14こんな経済大国であんなことあっていいんでしょうか
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9:14 - 9:16絶対ダメなんです ああいうのは
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9:16 - 9:18ダメだって声をあげて
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9:18 - 9:21そこにわずか一畳でも自分の宇宙が作れる
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9:21 - 9:24わずか一畳でも大自然を抱えることができる
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9:24 - 9:27そういうのを「一期一会」と言いますよね
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9:27 - 9:29そういう空間をなぜ作らないんだ
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9:29 - 9:31行政も国も あるいはこの我々も
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9:31 - 9:35そういうのに疑問を持って
もっともっと自然と密接する -
9:35 - 9:39あるいは自分の心の対話
あるいは人間の尊厳 -
9:39 - 9:43その尊厳を侵しては絶対駄目
その尊厳と向き合う空間を作るにはどうしたらいいか -
9:43 - 9:45そういったことに全力をかけて
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9:45 - 9:48これからの東北の復興
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9:48 - 9:52あるいは東北が復興して かつ
世界のモデルになると思います -
9:52 - 9:54その世界のモデルになるものになる
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9:54 - 9:57目先ではなくて 真に心に根ざす
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9:57 - 10:01そういうものができないだろうかと
日頃から思っています -
10:01 - 10:05そういう建築を目指して
私は頑張っていきたいと思います -
10:05 - 10:07できることは小さなこと
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10:07 - 10:11例えば小さな家具一個でも
世界は作れます -
10:11 - 10:15小さな 例えば床板 あるいは壁のデザイン
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10:15 - 10:19あるいは電柱 あるいは一本の木を植えること
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10:19 - 10:24そういう身近なところに大きなヒントがあるし
大きな世界が横たわっている -
10:24 - 10:26なぜそういうところに目を閉ざす
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10:26 - 10:29そういう活動をしながら
「物こそ人なれ」 -
10:29 - 10:32これはですね 物に人の心を込めるという意味なんです
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10:32 - 10:36物に人の心を
物を搾取しない 物を私有しない -
10:36 - 10:40じゃなくて 物と人がどういう関係にあったら
幸せな関係が生まれるか -
10:40 - 10:43そういう関係づくりの町づくり
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10:43 - 10:47それから都市計画 それから個々の住宅
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10:47 - 10:51そういうのと向き合って
自分たちの生活の見直しを図りながら -
10:51 - 10:54最も我々の住まいに必要なもの
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10:54 - 10:56それはなんだろう
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10:56 - 11:01私の行き着いたところは
日本の生活空間の最小限の形態は -
11:01 - 11:04畳の空間にあると思ってるんですね
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11:04 - 11:09その畳があるが故に日本に礼儀という
礼の思想が伝わっている -
11:09 - 11:13そういう古くからあるもの
みんなが知っているもの -
11:13 - 11:14長い間共有してきたもの
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11:14 - 11:16なぜかそういうところに
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11:16 - 11:20あるいは古い民家の中に
あるいは古いおじいちゃんのお話の中に -
11:20 - 11:23あるいは神話の中に
そういうのが宿っていると思います -
11:23 - 11:25そういうものと真に取り組みながら
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11:25 - 11:29新しい東北の心を日本の心とし
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11:29 - 11:32世界の心にできたらいいかなと 日々思っています
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11:32 - 11:33ありがとうございました
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11:33 - 11:37(拍手)
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11:38 - 11:40模型です
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11:40 - 11:44こういうのを毎日 小さな模型を作って
毎日たくさん作って -
11:44 - 11:47これは100分の1
それから30分の1 -
11:47 - 11:51それで現地でですね
実際1分の1の大きいのを作るんです -
11:51 - 11:54こういうのを何個も作りながら検討しています
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11:54 - 11:58みなさんも身近な仮設住居の中を
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11:58 - 11:59自分の小宇宙にするために
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11:59 - 12:01何かアイデアを持っていけば
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12:01 - 12:03その仮設住居といえども
自分の世界が作れる -
12:03 - 12:08その自分を 個を大事にすることが
他の幸せになると思います -
12:08 - 12:11ですから そういうことに関心を持ってもらえたら
ありがたいかなと思います -
12:11 - 12:13どうもありがとうございました
- Title:
- 災害時に「こころ」を豊かにする建築とは|高崎正治|TEDxTohoku
- Description:
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東日本大震災を経た今、日本人が改めて見つめ直すべきものとは何か?『美の心』でしか人間の意識の変容はできないと語る建築家が、「心の宇宙」「人間の尊厳」「自然との対話」を突き詰め、伝統や精神文化から学び、そこから新しい日本、そして「世界の心」を創ることの大切さを訴えかける。
- Video Language:
- Japanese
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDxTalks
- Duration:
- 12:17
Natsuhiko Mizutani approved Japanese subtitles for 災害時に「こころ」を豊かにする建築とは|高崎正治|TEDxTohoku | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for 災害時に「こころ」を豊かにする建築とは|高崎正治|TEDxTohoku | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for 災害時に「こころ」を豊かにする建築とは|高崎正治|TEDxTohoku | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for 災害時に「こころ」を豊かにする建築とは|高崎正治|TEDxTohoku | ||
Kamei Jun accepted Japanese subtitles for 災害時に「こころ」を豊かにする建築とは|高崎正治|TEDxTohoku | ||
Mai Iida edited Japanese subtitles for 災害時に「こころ」を豊かにする建築とは|高崎正治|TEDxTohoku | ||
Mai Iida edited Japanese subtitles for 災害時に「こころ」を豊かにする建築とは|高崎正治|TEDxTohoku | ||
Mai Iida edited Japanese subtitles for 災害時に「こころ」を豊かにする建築とは|高崎正治|TEDxTohoku |