< Return to Video

一番近い恒星との距離

  • 0:01 - 0:04
    太陽系の外の話をする前に
  • 0:04 - 0:08
    少しだけ、今までのことをふりかえってみよう。
  • 0:08 - 0:12
    ここに太陽の写真があるね。
  • 0:12 - 0:17
    太陽はこの縮尺でも、一目で大きいってわかる。
    これには、驚かされるね。
  • 0:17 - 0:22
    そして、この縮尺だと地球は、だいたいこれくらいかな。
  • 0:22 - 0:28
    だいたいこんな大きさ。
    私にとっては、これはおどろきだ。
  • 0:28 - 0:33
    だって、地球上のすべてが、太陽から出てる
    プラズマフレアの中に、入っちゃうんだから。
  • 0:33 - 0:37
    まぁ、実際ここには行けないから、
    想像することしかできないんだけどね。
  • 0:37 - 0:40
    でも、もしカプセルのようなものに入って、
  • 0:40 - 0:43
    こういう環境にいれたら、どういう感じだろう?
  • 0:43 - 0:47
    そんなことができたら、おもしろいけどね。
  • 0:47 - 0:50
    まぁでも、想像はここらへんにして、
    太陽系の「境界」のことを考えてみよう。
  • 0:50 - 0:53
    前の動画では、オールト・ベルトのことを考えた。
  • 0:53 - 0:59
    これは、太陽から約1光年離れたところに、あるんだったね。
  • 0:59 - 1:03
    けど、何を境界と考えるかで、それも変わってくる。
    もっと内側になることもあれば、
  • 1:03 - 1:08
    オールトの雲くらい、外側になることもある。
  • 1:08 - 1:14
    太陽からは、いろいろ放出されてるみたいだけど、
    実は、目に見えないものも放出されている。
  • 1:14 - 1:22
    見えない粒子(りゅうし)や高エネルギーの電子や陽子が、
    太陽から放出されているんだ。それも、とてつもない速さで。
  • 1:22 - 1:29
    どれくらいかって言うと・・・秒速400km!
    ちょっとここに書いておこう。
  • 1:29 - 1:33
    秒速400km!
  • 1:33 - 1:37
    地球上では、地球の磁場(じば)によって、
  • 1:37 - 1:43
    この高エネルギーの粒子から、守られている。
    けど、月面上では地球とは違う。
  • 1:43 - 1:48
    地球からは見えない部分、
    月の裏側は磁場に守られていない。
  • 1:48 - 1:52
    だから、月の裏側では太陽から放出された
    この粒子に、直接ふれてしまうんだ。
  • 1:52 - 1:57
    話題があっちこっちにいくのは、あまりよくないね。
    まぁでも、こういう話をしたのは、
  • 1:57 - 2:00
    太陽の表面から、とてつもない速さで出ている
    この電気をおびた粒子、
  • 2:00 - 2:03
    「太陽風」の話を、したかったからなんだ。
  • 2:03 - 2:09
    これらは太陽「風」だ。
    風には、カッコをつけておこうか。
  • 2:09 - 2:13
    普通に考える風とは、だいぶ意味が違うからね。
  • 2:13 - 2:18
    この太陽風は、太陽からすごい速さで
    放出されている、電気を帯びた粒子。
  • 2:18 - 2:22
    この太陽風についても、考えてみよう。
  • 2:22 - 2:27
    この太陽風が、太陽系の境界を知る手がかりになるんだ。
  • 2:27 - 2:31
    この太陽風が宇宙空間の物質と、どこでぶつかり合うのか
  • 2:31 - 2:36
    それをちょっと考えてみよう。
  • 2:36 - 2:40
    ここの図は、それをえがいてる。
    オールトの雲は少なくとも、
  • 2:40 - 2:44
    この外側の濃くなっている部分の外側なんだ。
  • 2:44 - 2:48
    ここには、ボイジャー1号とボイジャー2号があるね。
  • 2:48 - 2:55
    セドナの軌道はこんな感じかな。
    一番近づくときは、これくらいで、
  • 2:55 - 2:59
    そうして外側に出ていく。
  • 2:59 - 3:03
    けど、オールトの雲はもっともっと外側だ。
    だから、太陽系を太陽風が届く範囲で考えると、
  • 3:03 - 3:07
    その範囲はオールトの雲より小さいってことになる。
    まあ、それでもとても大きいんだけど。
  • 3:07 - 3:12
    だから、これが太陽風が届く範囲、ヘリオポーズだ。
    これはウィキペディアで調べたんだけど、
  • 3:12 - 3:20
    この部分で太陽風は遅く、そして弱くなる。
  • 3:20 - 3:26
    ここで、圧力は弱められている。
  • 3:26 - 3:32
    宇宙の物質の中でも、
    主に水素とヘリウムに弱められている。
  • 3:32 - 3:38
    そして、ここよりむこうに太陽風は放出されない。
  • 3:38 - 3:42
    ここに「区切り」みたいなものが、あると思えばいい。
  • 3:42 - 3:46
    ボイジャー1号と2号は、その「区切り」に接近した。
  • 3:46 - 3:51
    これも太陽系の境界の、一つの考え方だ。
  • 3:51 - 3:55
    太陽系の境界に、絶対的なものない。
    境界についての他の考え方は、
  • 3:56 - 4:01
    オールトの雲とかの考え方だ。
    ほら、この外の部分には、まだ何か物質があるよね。
  • 4:01 - 4:05
    だけど、わかってるのはそれだけ。
    実際にオールトの雲の中に、何があるのかを見たことはない。
  • 4:05 - 4:11
    けど、外側に何かあるって考えられている。
  • 4:11 - 4:17
    そしてたぶん、最もあいまいな境界は
    太陽の重力の影響による境界。
  • 4:17 - 4:21
    こういう太陽系の境界は想像するしかない。
  • 4:21 - 4:25
    けど、どの方法でも、太陽系の内側か外側か、
    あいまいな部分を残してしまう。
  • 4:25 - 4:28
    けど、この動画でしたいのは、
    太陽系の外側の話の、ちょっとした導入なんだ。
  • 4:28 - 4:34
    それから、一番近い恒星との距離感もつかんでもらいたい。
  • 4:34 - 4:39
    こっちの図は、私たちがいる太陽系の周辺。
  • 4:39 - 4:42
    これはとても大きく見えるけど、
  • 4:42 - 4:48
    実はこの円は、星じゃなくて太陽系なんだ。
  • 4:48 - 4:51
    けど、「ああ、この円が太陽だ」って思ったんじゃない?
    それが違うんだ。
  • 4:51 - 4:54
    太陽をここに描くとしたら、点にすらならない。
  • 4:54 - 5:00
    実は、冥王星(めいおうせい)の軌道(きどう)ですら、
    ここでは点にもならないん。
  • 5:00 - 5:06
    ここで見えてるのは、半径、
  • 5:06 - 5:13
    これはだいたい1光年かかる、オールトの雲の半径だ。
  • 5:13 - 5:19
    前の動画でその半径がどれくらい大きいか、
    冥王星の軌道と比べて話したよね。
  • 5:19 - 5:28
    冥王星の軌道は、だいたいこれくらいだ。
    これ自体とても大きい。
  • 5:28 - 5:38
    太陽からもすごく離れていて、冥王星の軌道はとても大きい。
  • 5:38 - 5:44
    けど、この図の中では点にすらならない。
  • 5:44 - 5:52
    それじゃあ、私達と他の恒星との距離を考えてみよう。
    この図の中だと、私たちは中心にある、
    とても、とても、とても小さい点だ。
  • 5:52 - 5:59
    太陽系から、そして特に地球から
  • 5:59 - 6:04
    最も近い恒星、最も近い星団は
    ケンタウルス座アルファ星。
  • 6:04 - 6:09
    これは最も近い星団で、三つの恒星からできている。
  • 6:09 - 6:13
    一番大きいケンタウルス座アルファ星Aと
    ケンタウルス座アルファ星B、
  • 6:13 - 6:18
    そしてもう一つは裸眼では確認できない、
    ケンタウロス座アルファ星ケンタウリ、
    いや、確かプロキシマ・ケンタウリって呼ばれてたな。
  • 6:18 - 6:23
    正しくは、プロキシマ・ケンタウリだね。
    これがこの中で一番小さい恒星だ。
  • 6:23 - 6:31
    けど、これが一番近い恒星で
    この3つの恒星が、一番近い星団なんだ。
  • 6:31 - 6:40
    地球からはおよそ4.2光年の距離がある。
  • 6:40 - 6:44
    つまりは、この恒星からの光が地球に届くまで、
    4.2年かかるってこと。
  • 6:44 - 6:50
    もしくは、この恒星が消えたり、爆発したとしても
    4.2年間はわからないんだね。
  • 6:50 - 6:54
    もしかしたら、誤解してこう思ってない?
    「なんだ、たいしたことないな。
  • 6:54 - 6:58
    ちょっと向こうの星まで旅行して、調べてみよう。
    もし人がいたら、技術とかを教えあおうじゃないか。」って。
  • 6:58 - 7:06
    けど、これはとてつもない距離なんだ。
    4.2光年っていうのは、信じられないくらいとんでもない距離だ。
  • 7:06 - 7:11
    ちょっと感覚的に理解できるように、説明しようか。
    前の動画で、ボイジャー1号と2号のことを話したね。
  • 7:11 - 7:14
    そのとき、ヘリオポーズにたどり着くまでのことも話した。
  • 7:14 - 7:26
    こいつらは時速6万kmで、つまり、
  • 7:26 - 7:34
    秒速17kmで移動しているんだったね。
    この恒星にこの速さで向かったら、
  • 7:34 - 7:39
    その速度に、巨大な星の重力が合わさるから、
  • 7:39 - 7:43
    もっと加速して、とてつもない速さになるんだ。
  • 7:43 - 7:49
    けど、この速度で地球に最も近い
  • 7:49 - 7:58
    ケンタウルス座アルファ星系の方に、まっすぐ向かったとしても
  • 7:58 - 8:09
    8万年もかかってしまう。
    ボイジャーの中で一番速いボイジャー1号と同じ速度でも。
  • 8:09 - 8:15
    これはとんでもなく長い時間だ。
    それじゃあ次は、ここらへんを
  • 8:15 -
    もっと分かりやすく、説明していこう。
Title:
一番近い恒星との距離
Description:

一番近い恒星との距離

more » « less
Video Language:
English
Duration:
08:18

Japanese subtitles

Revisions