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キューピッドとプシュケの神話―ブレンダン・ペルシュー

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    「美しさなんて忌々しい!」
    と思いながら
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    父親に断崖に捨てられたプシュケは
    周りを見渡していました
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    彼女は完璧すぎるほど
    美しい容姿をもって生まれ
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    愛の女神ヴィーナスの
    新たな化身として崇拝されました
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    しかし現実世界の人間は怖がって
    言い寄ってもきません
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    彼女の父親は
    アポロンの神託を請いました
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    アポロンは光明と理性
    そして予言の神です
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    父親は プシュケを険しい岩山に
    捨てるようにと言われました
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    そこで 冷酷で残忍 蛇のようで
    羽のある悪魔と結婚するだろうと
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    ひとり岩山にいたプシュケは
    西風神ゼファーが
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    優しく彼女を空中に
    持ち上げるのを感じました
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    ゼファーは彼女を
    宮殿の前で降ろしました
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    「ここがあなたの家です」
    見えない声が聞こえました
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    「あなたの夫が寝室で待っています
    会う勇気があるのなら」
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    勇気ならあるわよ
    彼女は独り言を言いました
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    寝室は真っ暗で
    夫の姿は見えませんでした
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    でも彼は蛇らしい様子など
    全くありませんでした
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    肌は柔らかで 声も振る舞いも
    優しかったのです
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    彼女は彼に
    何者なのか尋ねましたが
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    その質問には答えられないと
    彼は言いました
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    彼女が彼を愛しているなら
    知る必要はないだろうと
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    彼の訪問は毎晩続きました
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    間もなく プシュケは身ごもりました
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    彼女は喜びましたが
    葛藤もありました
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    見たこともない男性の
    子供を育てるなんて!
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    ある晩プシュケは 眠っている夫に
    オイルランプを持って近づきました
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    彼女が目にしたのは
    キューピッドでした
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    矢を射ることで 神々や人間を
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    愛欲のとりこにする神です
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    プシュケはランプを取り落とし
    キューピッドを火傷させてしまいました
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    彼はずっとプシュケを
    愛していたのだと言いました
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    以前 嫉妬深い母親ヴィーナスに
    若い彼女を矢で射って困らせるよう頼まれ
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    そのさい彼は プシュケの美しさに心を奪われ
    その矢で自分を傷つけたのでした
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    しかし彼は 神と人間が対等に
    愛し合えるとは信じていませんでした
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    彼女が 彼の真の姿を知った今
    ふたりの幸せの願いは逃げ去り
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    彼は飛び立ってしまいました
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    絶望の中取り残されていたプシュケに
    あの見えない声が再び聞こえ
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    こう言いました
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    彼女とキューピッドが
    対等に愛し合うことは可能だと
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    勇気づけられた彼女は
    彼を探しに出発しました
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    しかしヴィーナスが行く手を遮り
    こう言いました
  • 3:01 - 3:06
    解決不能な課題をいくつか成し遂げないと
    キューピッドとは結婚できないと
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    最初のプシュケの課題は ひと晩で
    膨大な数の雑多な種を仕分けることでした
  • 3:13 - 3:15
    希望を捨てそうになった
    ちょうどその時
  • 3:15 - 3:21
    アリの群れが 気の毒がって
    手伝ってくれました
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    彼女は最初の試練を
    くぐり抜けたのです
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    次の課題は 黄金の羊の毛を
    ヴィーナスに持っていくことでした
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    黄金の羊は さまよう者の
    内臓をえぐり出すと言われていましたが
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    川の神が彼女に
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    イバラに引っかかった羊毛の
    集め方を教えてくれて
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    成功しました
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    最後の課題は 黄泉の国に行って
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    死の女神プロセルピナを説得し
    ヴィーナスのために
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    彼女の美のしずくを箱に入れて
    もらってくることでした
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    またしても あの見えない声が現れ
    プシュケを助けてくれました
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    そして黄泉の国の番犬である
    ケルベロスのためのお菓子と
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    船頭カロンに ステュクス川を渡してもらう
    お金を持っていくよう教えてくれました
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    3つ目にして最後の課題を成し遂げ
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    プシュケは生者の国に帰還しました
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    ヴィーナスの宮殿のすぐ外で 彼女は
    プロセルピナの美の箱を開きました
  • 4:21 - 4:25
    いくらか自分のために
    取っておこうと思ったのです
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    しかしその箱に詰まっていたのは
    美ではなく 眠りでした
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    プシュケは道に倒れました
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    傷の癒えたキューピッドは
    眠る花嫁のもとに飛んできました
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    彼は 自分は愚かで
    間違っていたと言いました
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    未知に直面しても
    怖気づかない彼女の姿は
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    彼女が自分と対等以上の存在だと
    証明していました
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    キューピッドはプシュケに
    神酒ネクターを飲ませて不死身にしました
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    間もなく プシュケは
    女の子を産みました
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    ふたりはその子に
    「快楽」という意味の名前をつけ
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    その子とキューピッド
    そして「魂」という意味の名を持つプシュケは
  • 5:06 - 5:10
    その後ずっと 人々の恋愛を
    惑わせるようになったのです
Title:
キューピッドとプシュケの神話―ブレンダン・ペルシュー
Description:

プシュケはあまりにも美しく生まれたために、愛の女神ヴィーナスの新たな化身として崇拝されました。しかし人間は怖がって彼女に言い寄ってこようとせず、アポロンは彼女の父親に、彼女を岩山に捨てて「冷酷で残忍、ヘビのようで羽のある悪魔」と結婚させるよう勧めました。しかしプシュケの物語は、遥かに興味深い結末を迎えるのです。ブレンダン・ペルシュ―がキューピッドとプシュケの神話について教えてくれます。
講師:ブレンダン・ペルシュー
アニメーション:TED-Ed
*このビデオの教材:https://ed.ted.com/lessons/the-myth-of-cupid-and-psyche-brendan-pelsue

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TED-Ed
Duration:
05:32

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