< Return to Video

チャイルド・シートにまつわる統計

  • 0:00 - 0:05
    昔、子供達を苦しめる とても恐ろしい病気がありました
  • 0:05 - 0:09
    実際 地球上の病気の中で最も重篤なもので
  • 0:09 - 0:12
    多くの子供が亡くなりました
  • 0:12 - 0:15
    そこに賢明な科学者が現れ
  • 0:15 - 0:18
    不完全ながらも治療法を発明しました
  • 0:18 - 0:22
    それは完璧なものではなく、尚多くの命が失われましたが
  • 0:22 - 0:25
    以前より状況が改善しました
  • 0:25 - 0:31
    その治療法の利点の一つはそれがタダということでした
  • 0:31 - 0:33
    文字通り無料である上に 使い方は簡単でした
  • 0:33 - 0:36
    しかし 最大の難点は
  • 0:36 - 0:40
    2歳以下の赤ん坊には使えないことでした
  • 0:40 - 0:42
    そして数年後に
  • 0:42 - 0:44
    別の科学者が現れました
  • 0:44 - 0:48
    先人ほど賢明でなかったようです
  • 0:48 - 0:50
    しかし 第1の治療法を改良して
  • 0:50 - 0:53
    第2の治療法を見つけました
  • 0:53 - 0:56
    第2の治療法の素晴らしい点は
  • 0:56 - 1:00
    2歳未満の赤ん坊にも治療できたことです
  • 1:00 - 1:05
    しかしこの治療の問題は 高価な点でした
  • 1:05 - 1:06
    そして 使用法も複雑でした
  • 1:06 - 1:10
    親は適切な使用を心がけましたが
  • 1:10 - 1:14
    うまく使える人はほとんどいませんでした
  • 1:14 - 1:17
    第2の治療法は複雑で高価だったので
  • 1:17 - 1:20
    2歳未満の子供たちにのみ用いられました
  • 1:20 - 1:23
    2歳以上の子供には
  • 1:23 - 1:24
    以前の治療法を使い続けました
  • 1:24 - 1:26
    人々はしばらくこの方法に満足していました
  • 1:26 - 1:29
    ある母親が2歳になったばかりの子を失うまで
  • 1:29 - 1:34
    2つの治療方法を併用していました
  • 1:34 - 1:38
    母親は考えました
    あの子は2歳になったところだった
  • 1:38 - 1:42
    2歳になるまでは
  • 1:42 - 1:47
    複雑で高価な治療法を使い続けてきた
  • 1:47 - 1:48
    そして2歳になり
  • 1:48 - 1:51
    安価で簡単な治療法に変えたばかりだった
  • 1:51 - 1:53
    そして 子を失った他の親と同様に悩みます
  • 1:53 - 1:55
    他の方法はなかったのだろうか
  • 1:55 - 1:59
    複雑で高価な治療法を使い続けた方がよかったのか
  • 1:59 - 2:02
    母親は皆にその思いを語りました
  • 2:02 - 2:04
    「本当にこんなことがあり得るのでしょうか?
  • 2:04 - 2:07
    安価で単純な方法が
  • 2:07 - 2:09
    あの複雑で高価な治療法と同じ効果があるなんて」
  • 2:09 - 2:11
    周りの人も同じ考えを持っていました
  • 2:11 - 2:13
    安価で単純な方法に切り替えたことが
  • 2:13 - 2:16
    間違いだったのかもしれない
  • 2:16 - 2:19
    政府も母親たちの話を聞いて言いました
  • 2:19 - 2:22
    新しい法律をつくるべきだ
  • 2:22 - 2:24
    この安価で単純な治療法を違法にすべきだ
  • 2:24 - 2:27
    子供たちにこの治療法を用いてはならない
  • 2:27 - 2:29
    人々はそれに満足しました
  • 2:29 - 2:32
    それから何年間かはうまくいっていました
  • 2:32 - 2:37
    ある時ひとりの無名の経済学者が現れました
  • 2:37 - 2:44
    彼にも子供がおり高価で複雑な治療法を利用していました
  • 2:44 - 2:46
    しかし安価で単純な治療法も知っていました
  • 2:46 - 2:48
    彼にとっては高価な治療法が
  • 2:48 - 2:51
    それほど優れているとは思えませんでした
  • 2:51 - 2:54
    私は科学は無知だが データについては知識はある
  • 2:54 - 2:56
    データを調べてみよう
  • 2:56 - 3:00
    この高価で複雑な治療法が
  • 3:00 - 3:03
    安価で単純な治療法より効果があるか確かめよう
  • 3:03 - 3:05
    データを調べると 驚いたことに
  • 3:05 - 3:08
    少なくとも2歳以上の子供については
  • 3:08 - 3:11
    高価で複雑な治療法が 安価な治療法よりも
  • 3:11 - 3:13
    効果が優れているわけではありませんでした
  • 3:13 - 3:16
    2歳未満の子供には 安価な治療法はやはり無効でした
  • 3:16 - 3:20
    経済学者は人々に言いました
  • 3:20 - 3:22
    すばらしい発見をしました
  • 3:22 - 3:25
    安価で簡単な方法だけで問題ないようだ
  • 3:25 - 3:28
    その結果 年間3億ドルの経費を削減できる
  • 3:28 - 3:30
    そのお金を子供のための別のことに使おう
  • 3:30 - 3:34
    親たちは非常に不満に思いました
  • 3:34 - 3:36
    安価で簡単な方法が厄介な方法と同じ効果があるとは思えない
  • 3:36 - 3:40
    政府も非常に立腹しました
  • 3:40 - 3:43
    特にこの高価な方法を見出した人は
  • 3:43 - 3:45
    この考えを腹立たしく思いました
  • 3:45 - 3:48
    ほぼ無料ともいえる方法に取って代わられると
  • 3:48 - 3:50
    市場から閉め出されてしまう
  • 3:50 - 3:53
    人々も怒り 経済学者を非難しました
  • 3:53 - 3:56
    経済学者は 数日 国を離れるべきだと考えました
  • 3:56 - 4:00
    そして より賢明で心の広い人が住む
  • 4:00 - 4:03
    オックスフォードと呼ばれる場所へ行き
  • 4:03 - 4:06
    その地で自分の考えを伝えようとしたのです
  • 4:06 - 4:10
    私がここにいるのはそのためです
    おとぎ話ではありません
  • 4:10 - 4:12
    これがアメリカの現状です
  • 4:12 - 4:15
    今まで話してきた病気とは つまり
  • 4:15 - 4:18
    子供の交通事故です
  • 4:18 - 4:24
    無料の治療法とは大人用のシートベルトで
  • 4:24 - 4:28
    年間3億ドルに相当する高価な治療法とはチャイルドシートです
  • 4:28 - 4:30
    これが事実であると私が信じるに至った証拠について
  • 4:30 - 4:33
    今日はお話ししたいと思います
  • 4:33 - 4:35
    2歳以上の子供はチャイルドシートを使っても
  • 4:35 - 4:40
    安全は約束されません
  • 4:40 - 4:45
    多大なエネルギーを使って
  • 4:45 - 4:48
    この法律を普及させてきました
  • 4:48 - 4:50
    子供にシートベルトを使うことを
  • 4:50 - 4:55
    禁じました
    それが正しいとされてきた理由について
  • 4:55 - 4:56
    説明します
  • 4:56 - 4:59
    最後に 第3の方法について触れたいと思います
  • 4:59 - 5:02
    それはどれよりも優れたものです
  • 5:02 - 5:05
    しかし 採り入れようとする人はいません
  • 5:05 - 5:07
    なぜなら 人々は
  • 5:07 - 5:10
    チャイルドシートが最善と思っているからです
  • 5:10 - 5:13
    さて データ調査では
  • 5:13 - 5:17
    複雑な事象の記録が基になりますが、
  • 5:17 - 5:20
    シートベルトとチャイルド シートの比較はそうではありません
  • 5:20 - 5:22
    1975年以降に発生したすべての死亡事故について
  • 5:22 - 5:25
    米国ではそのデータを記録しています
  • 5:25 - 5:28
    つまり死亡者があった自動車事故について
  • 5:28 - 5:30
    同乗者の情報を得ることができるのです
  • 5:30 - 5:33
    運輸省道路交通安全局のサイトを
  • 5:33 - 5:35
    ご覧ください
  • 5:35 - 5:37
    未加工のデータをご覧になるだけでも
  • 5:37 - 5:41
    2歳以上の子供のチャイルドシート利用を支持する証拠が
  • 5:41 - 5:44
    わずかしかないことが 理解いただけるでしょう
  • 5:44 - 5:48
    6歳以上はチャイルドシートは使わないので
  • 5:48 - 5:50
    2歳から6歳までの子供が同乗して死亡事故が発生した場合です
  • 5:50 - 5:56
    そのうち器具で固定されていなかった場合
  • 5:56 - 6:00
    29.3パーセントの子供が死亡しています
  • 6:00 - 6:05
    チャイルドシートに座った子供の死亡率は18.2パーセント
  • 6:05 - 6:07
    もし3点式ベルトをしていれば死亡率は19.4パーセントです
  • 6:07 - 6:12
    2点式ベルト着用では16.7パーセントでした
  • 6:12 - 6:14
    理論的には
  • 6:14 - 6:17
    2点式シートベルトは 3点式よりよくないはずです
  • 6:17 - 6:18
    未加工のデータを処理する際には
  • 6:18 - 6:20
    非常に多くの変数が存在します
  • 6:20 - 6:23
    それが結果をわかりにくくしています
  • 6:23 - 6:28
    そこで私たちの研究においては
  • 6:28 - 6:31
    より簡単に理解できる図を作成しています
  • 6:31 - 6:34
    黄色のバーがチャイルド シート
  • 6:34 - 6:38
    オレンジは3点式 赤色が2点式のシートベルトを示しています
  • 6:38 - 6:40
    どれも着用していない場合との比較です
  • 6:40 - 6:41
    バーが長いほど 優秀ということになります
  • 6:41 - 6:43
    それでは このデータにご注目ください
  • 6:43 - 6:46
    最も長いバーこそ 誰もが求めているものです
  • 6:46 - 6:50
    衝突時の衝撃の大きさや
  • 6:50 - 6:54
    子供が座っていた座席 年齢も調整できます
  • 6:54 - 6:56
    真ん中のグラフにあたります
  • 6:56 - 6:59
    このような調整をおこなうと
  • 6:59 - 7:01
    2点式が あまり良いとは思えなくなります
  • 7:01 - 7:03
    そして最後に この最後のグラフです
  • 7:03 - 7:06
    このバーは 衝突事故において想定できるすべての要素を
  • 7:06 - 7:08
    調整したものです
  • 7:08 - 7:11
    衝突事故には様々な特徴があります
  • 7:11 - 7:14
    命を守るという観点ではチャイルドシートと三点式ベルトは
  • 7:14 - 7:18
    死亡率は全く同時であることがわかります
  • 7:18 - 7:22
    ばらつき幅はこの推定でも
    比較的小さいものです
  • 7:22 - 7:25
    ざっくりとした数値ではありません
  • 7:25 - 7:27
    非常にはっきりと傾向がわかります
  • 7:27 - 7:30
    興味深いことに
  • 7:30 - 7:33
    正面衝突のケースでは
  • 7:33 - 7:37
    チャイルド シートの方が有効です
  • 7:37 - 7:39
    これは偶然ではありません
  • 7:39 - 7:40
    チャイルドシートが承認されるためには
  • 7:40 - 7:43
    連邦規格に合格する必要があるからです
  • 7:43 - 7:48
    すなわち 正面衝突も考慮する必要があるのです
  • 7:48 - 7:50
    しかし 後部からの衝突では
  • 7:50 - 7:53
    チャイルドシートはそれほど有効ではありません
  • 7:53 - 7:55
    テストに合格することに重点を置いているのです
  • 7:55 - 7:57
    我々が常に期待するように
  • 7:57 - 7:59
    明確な判断基準を満たす事を優先しているからです
  • 7:59 - 8:03
    車がどれほど影響を受けるかということです
  • 8:03 - 8:04
    もう1点についてはこう議論されるでしょう
  • 8:04 - 8:06
    チャイルドシートの性能が向上しているはずだ
  • 8:06 - 8:09
    最近の衝突事故に限って数値を見ようとしても
  • 8:09 - 8:11
    最近の事故に限定されてはいません
  • 8:11 - 8:13
    データは過去30年にわたるものだからです
  • 8:13 - 8:17
    しかし 最近の事故でも 三点式ベルトは
  • 8:17 - 8:20
    チャイルドシートより有効です
  • 8:20 - 8:23
    そんなはずはない と思う人もいるでしょう
  • 8:23 - 8:25
    子供たちの親はこう言います
  • 8:25 - 8:28
    チャイルドシートは高価で複雑だ
  • 8:28 - 8:31
    掛け金が絡み合っているし
  • 8:31 - 8:34
    シートベルトよりも効果がないはずがない
  • 8:34 - 8:36
    高価で複雑なのだから
  • 8:36 - 8:39
    非常に興味深い論理です
  • 8:39 - 8:42
    別の論理もあります
  • 8:42 - 8:44
    チャイルドシートがその程度のものなら
  • 8:44 - 8:46
    それを使えと政府が言うはずがない
  • 8:46 - 8:48
    しかし政府が利用を促しているのは
  • 8:48 - 8:50
    データを元にしているのではありません
  • 8:50 - 8:53
    2歳になったばかりの子供を失った親たちの
  • 8:53 - 8:56
    強い願いに基づいているのです
  • 8:56 - 9:00
    その願いが一連の法律を通過させました
  • 9:00 - 9:04
    ここまでのところ
    抽象的な統計の数字で
  • 9:04 - 9:06
    お話ししてきました
  • 9:06 - 9:11
    友人を数人 夕食に招いた時
  • 9:11 - 9:14
    私はアドバイスを求めました
  • 9:14 - 9:18
    衝突実験をするといい と言われました
  • 9:18 - 9:20
    いい考えだと思いました
  • 9:20 - 9:22
    実際に衝突実験を行いました
  • 9:22 - 9:27
    衝突テストを行う独立系の会社を
  • 9:27 - 9:30
    探し歩きました
  • 9:30 - 9:32
    衝突テストを引き受けてくれる会社はありませんでした
  • 9:32 - 9:36
    なぜなら
  • 9:36 - 9:38
    チャイルド シートの製造元から仕事をもらっているからです
  • 9:38 - 9:42
    シートベルトとの比較実験で関係を悪くしたくないのです
  • 9:42 - 9:46
    なんとか 匿名を条件に
  • 9:46 - 9:49
    実験をしてくれる会社を見つけました
  • 9:49 - 9:54
    衝突させる度に1席あたり1500ドル
  • 9:54 - 9:56
    ニューヨーク州 バッファローを訪れました
  • 9:56 - 9:58
    彼等が先発隊です
  • 9:58 - 10:00
    衝突テスト用のダミーです
  • 10:00 - 10:03
    センター ステージにあがろうと 出番を待っています
  • 10:03 - 10:05
    衝突テストの模様です
  • 10:05 - 10:08
    車1台をまるごと衝突させるわけではありません
  • 10:08 - 10:11
    その必要はないのです
  • 10:11 - 10:12
    ベンチシートだけあります
  • 10:12 - 10:14
    そこにシートベルトを締めチャイルド シートをのせます
  • 10:14 - 10:16
    こちらをご覧ください
  • 10:16 - 10:18
    親は チャイルド シートが有効と考える理由がわかります
  • 10:18 - 10:20
    チャイルド シートに座っている子を見て下さい
  • 10:20 - 10:23
    何があっても生き残るように見えますね?
  • 10:23 - 10:25
    一方で後部座席の子供は
  • 10:25 - 10:28
    衝突が起こる前だというのに 窒息しそうではありませんか
  • 10:28 - 10:31
    衝突が起きたとき 後部座席の子供が
  • 10:31 - 10:33
    無事で済むとは信じがたいです
  • 10:33 - 10:35
    さて衝突実験を行います
  • 10:35 - 10:38
    時速50キロで壁に向かって衝突させると
  • 10:38 - 10:41
    何が起こるか見てみましょう
  • 10:41 - 10:43
    さて何が起こるのでしょうか
  • 10:43 - 10:46
    ちなみに このダミーは3歳児です
  • 10:46 - 10:48
    こちらはチャイルド シートです 2つの点に注目してください
  • 10:48 - 10:50
    頭が前方に飛び出し
  • 10:50 - 10:52
    膝にぶつかりそうになります これがチャイルド シートです
  • 10:52 - 10:57
    チャイルドシートがあちこち跳ねています
  • 10:57 - 10:59
    チャイルドシートは あらゆる方向に動きます
  • 10:59 - 11:01
    2つのことに注意しておいてください
  • 11:01 - 11:04
    このチャイルドシートを取り付けたのは
  • 11:04 - 11:07
    経験豊富で正しく設置できる人です
  • 11:07 - 11:08
    また このベンチシートは
  • 11:08 - 11:11
    チャイルドシートの取り付けにには最適なのです
  • 11:11 - 11:14
    背部が平面なので取り付けが簡単です
  • 11:14 - 11:17
    このテストはチャイルドシートに有利な条件で行われました
  • 11:17 - 11:20
    この衝突事故にあった子供は よく頑張りました
  • 11:20 - 11:22
    連邦規格では
  • 11:22 - 11:24
    チャイルドシートとして認定を受けるには
  • 11:24 - 11:26
    1000以下のスコアでなければなりません
  • 11:26 - 11:30
    この際 単位は重要ではありません
  • 11:30 - 11:33
    この衝突実験では スコアは450でした
  • 11:33 - 11:35
    消費者レポートでは このチャイルド シートは
  • 11:35 - 11:37
    平均以上の数値でした
  • 11:37 - 11:40
    次は シートベルトを着けている人形を使います
  • 11:40 - 11:45
    他の人形ほど動きません
  • 11:45 - 11:48
    おもしろいことに
  • 11:48 - 11:51
    カメラワークが悪かったのです
  • 11:51 - 11:53
    チャイルドシートと同じ設定だったので
  • 11:53 - 11:55
    子供が弾んでいる様子を撮影することさえできませんでした
  • 11:55 - 11:59
    この3歳の子供に関して行った2度の衝突では
  • 11:59 - 12:03
    スコアは約500でした
  • 12:03 - 12:07
    先ほどと比較すると良くない結果でした
  • 12:07 - 12:10
    この衝突でのデータを連邦政府に持っていくとします
  • 12:10 - 12:13
    新しいチャイルド シートを発明したので
  • 12:13 - 12:16
    販売する為の承認を得たいと言います
  • 12:16 - 12:19
    すばらしいチャイルドシートだ と言うでしょう
  • 12:19 - 12:21
    スコアは500でした
    1000までは問題ないのです
  • 12:21 - 12:24
    このシートベルトは チャイルドシートとして
  • 12:24 - 12:26
    何の問題もなく承認を受けたはずです
  • 12:26 - 12:28
    この実験が示していることは
  • 12:28 - 12:31
    単にチャイルドシートのセット方法に誤りがあって
  • 12:31 - 12:33
    子供たちを危険にさらしてしまっているのではなく
  • 12:33 - 12:35
    チャイルドシートでは十分ではないのです
  • 12:35 - 12:37
    タイミングをあわせてあります
  • 12:37 - 12:39
    チャイルドシートの方がリバウンドを続けています
  • 12:39 - 12:41
    ずっと長くです
  • 12:41 - 12:45
    シートベルト着用の子供の方が動きが小さいです
  • 12:45 - 12:47
    6歳児の衝突についてもご覧ください
  • 12:47 - 12:52
    チャイルド シートに座った6歳児です
  • 12:52 - 12:57
    数値は400程度でしょうか
  • 12:57 - 12:58
    つまり衝突でも無事だということです
  • 12:58 - 13:02
    この衝突では子供に問題が生じることは全くないでしょう
  • 13:02 - 13:05
    次はシートベルト着用の6歳児です
  • 13:05 - 13:07
    数値は数ポイント違いますが ほとんど同じ結果です
  • 13:07 - 13:11
    つまり 6歳児に関しては
  • 13:11 - 13:15
    チャイルド シート固有の効果はありません
  • 13:15 - 13:18
    この他にも いくつか証拠はあります
  • 13:18 - 13:22
    しかしある科学者から批判をいただきました
  • 13:22 - 13:24
    4回の実験だけで研究成果を公表すべきではない と
  • 13:24 - 13:28
    彼に45004回のテストであれば どうでしょうか? と返信しました
  • 13:28 - 13:30
    実際に発生した45000回の衝突事故も考慮しているのです
  • 13:30 - 13:34
    実際に発生した衝突事故のデータを使うという発想も
  • 13:34 - 13:36
    良いのではないかと思います
  • 13:36 - 13:38
    経済学者は 真っ当な方法だと考えます
  • 13:38 - 13:40
    しかし 科学者は
  • 13:40 - 13:43
    実験室を使うことを考えるでしょう
  • 13:43 - 13:45
    それは代替品を使った 非常に不完全な科学です
  • 13:45 - 13:49
    我々が検証した子供とチャイルド シートに関する
  • 13:49 - 13:52
    30年間にわたるデータと異なります
  • 13:52 - 13:56
    この問題に対して
  • 13:56 - 13:59
    遙かによい解決方法があるでしょう
  • 13:59 - 14:02
    チャイルドシートが上手くいっているように思えるので
  • 14:02 - 14:06
    その解決方法を誰も受け入れないのです
  • 14:06 - 14:09
    デザインの観点から考えるのであれば
  • 14:09 - 14:11
    最初に立ち戻って考え こう言うでしょう
  • 14:11 - 14:13
    「後部座席の子供を守りたいんだ」
  • 14:13 - 14:15
    ここに おられる方で こんな風におっしゃる方はいないでしょう
  • 14:15 - 14:16
    「まず最初に
  • 14:16 - 14:19
    大人用の高性能シートベルトをつくるのが先決だ
  • 14:19 - 14:21
    その後で なんとかして
  • 14:21 - 14:24
    その複雑な装置を取り付けるようにしようじゃないか」
  • 14:24 - 14:27
    でも、後部座席に乗るのは主に子供たちですよね
  • 14:27 - 14:30
    つまりは この通りです
  • 14:30 - 14:32
    費用は分かりません
  • 14:32 - 14:33
    でも 普通の座席より 高価である理由は
  • 14:33 - 14:35
    見つからないでしょう
  • 14:35 - 14:39
    この座席は折りたたみ式で
    座席の背もたれです
  • 14:39 - 14:41
    大人用の普通の座席があるところに
    これを展開すると
  • 14:41 - 14:43
    子供たちの座る座席になります
  • 14:43 - 14:47
    それほど費用はかかりません
  • 14:47 - 14:50
    今ある仕組みより 上手くゆくはずです
  • 14:50 - 14:55
    問題は この装置が採用されるかどうかです
  • 14:55 - 14:57
    採用されれば 多くの命を救うことになります
  • 14:57 - 15:01
    この答えとして ひとつお話しをしましょう
  • 15:01 - 15:05
    チャイルドシートが成功している理由です
  • 15:05 - 15:08
    そしてこの装置が将来 採用されるかどうかは
  • 15:08 - 15:12
    私の父が語った話にヒントがあります
  • 15:12 - 15:15
    父は昔 在英の米空軍で医者をしていました
  • 15:15 - 15:17
    今では許されないことも 当時は可能でした
  • 15:17 - 15:21
    病気とは言えないような症状の患者が
  • 15:21 - 15:24
    来ることがあります
  • 15:24 - 15:28
    そういう患者には
    大きな瓶に入っている偽薬を取り出します
  • 15:28 - 15:31
    1週間しても良くならないなら もう一度来るように と言います
  • 15:31 - 15:32
    ほとんどの患者は2度と来ませんでした
  • 15:32 - 15:34
    しかし 中にはやって来る患者もあります
  • 15:34 - 15:38
    彼等が病気では無いと確信している父は
  • 15:38 - 15:43
    とても大きな錠剤が入った瓶を取り出します
  • 15:43 - 15:45
    飲み込める大きさではありません
  • 15:45 - 15:49
    これがチャイルドシートの理論です
  • 15:49 - 15:53
    患者はとても大きな薬だ と言います
  • 15:53 - 15:55
    この薬でも回復しないなら
  • 15:55 - 15:58
    いったいどうしろと言うんだ?
  • 15:58 - 16:00
    ほとんどの患者はもう戻ってくることはありませんでした
  • 16:00 - 16:03
    薬が効いたからです
  • 16:03 - 16:08
    時には
    自分が病気だと思っている患者がいるものです
  • 16:08 - 16:11
    そういった患者には 第3の瓶を取り出します
  • 16:11 - 16:13
    父によれば
  • 16:13 - 16:16
    最小の錠剤で
  • 16:16 - 16:18
    その粒を見分けることができないくらいです
  • 16:18 - 16:20
    この前の錠剤は巨大で
  • 16:20 - 16:24
    複雑で飲み込むのが難しかったはずだ
  • 16:24 - 16:26
    今度の薬は良く効いて
  • 16:26 - 16:28
    目に見えないくらい小さな錠剤だ
  • 16:28 - 16:31
    見えないだろう
  • 16:31 - 16:33
    そして 父が
  • 16:33 - 16:36
    この小さな錠剤を与えた患者が
  • 16:36 - 16:39
    病状を訴えて再び来ることは
    ありませんでした
  • 16:39 - 16:42
    これは この小さな錠剤に
  • 16:42 - 16:46
    究極の偽薬効果があることの証拠だと
    父は考えていました
  • 16:46 - 16:50
    それが正しい物語であれば
  • 16:50 - 16:52
    この一体型の座席は 短期間で
  • 16:52 - 16:56
    普及すると思います
  • 16:56 - 16:59
    父のもとを3度訪れて 偽薬を持ち帰った患者が
  • 16:59 - 17:01
    回復していないこともあり得ます
  • 17:01 - 17:03
    別の医者にかかった可能性もあります
  • 17:03 - 17:05
    そのようなケースがあり得るのであれば
  • 17:05 - 17:08
    今後も長期にわたって
    既存のチャイルドシートを使い続けることになるでしょう
  • 17:08 - 17:09
    ありがとうございました
  • 17:09 - 17:13
    (拍手)
  • 17:13 - 17:15
    観客: シートベルトの着用は
  • 17:15 - 17:18
    命を守る為だけではありません
  • 17:18 - 17:20
    重傷にならずにすみます
  • 17:20 - 17:24
    データは死亡率のみで重傷者数は含まれていません
  • 17:24 - 17:26
    チャイルド シートがシートベルトと同程度以下の効果しかないと
  • 17:26 - 17:29
    示すデータはありますか?
  • 17:29 - 17:31
    正当性を証明できると思います
  • 17:31 - 17:34
    レヴィット: 私のデータでは
  • 17:34 - 17:37
    ニュージャージー州の衝突事故を調べました
  • 17:37 - 17:41
    傷害についても 差異がほとんどありませんでした
  • 17:41 - 17:43
    つまり チャイルド シートと3点式シートベルト着用での差異は
  • 17:43 - 17:47
    統計的に重要ではありませんでした
  • 17:47 - 17:48
    ニュージャージー州のデータは
  • 17:48 - 17:51
    死亡事故だけではありません
  • 17:51 - 17:53
    報告のあった衝突事故も含んでいます
  • 17:53 - 17:56
    傷害については10%の差異がありましたが
  • 17:56 - 17:58
    そのほとんどは軽傷でした
  • 17:58 - 18:00
    念のために申し上げなければなりませんが
  • 18:00 - 18:05
    他のデータと相反する医療文献があり
  • 18:05 - 18:09
    チャイルドシートがはるかに優秀と解説しています
  • 18:09 - 18:11
    彼等は 全く違った方法をとっています
  • 18:11 - 18:14
    衝突事故が起こった後に
  • 18:14 - 18:16
    保険会社から
    事故に関わった人の名前を聞き出しました
  • 18:16 - 18:17
    その人たちに電話をして
  • 18:17 - 18:18
    何が起きたのかを尋ねています
  • 18:18 - 18:21
    まだ判断はつきかねることがあります
  • 18:21 - 18:23
    こういった医学研究者の方々と共同で
  • 18:23 - 18:26
    差異が生じる原因を理解したいです
  • 18:26 - 18:29
    これは整合性がありません
  • 18:29 - 18:32
    この問題はよく考えなければなりません
  • 18:32 - 18:35
    コストが見合うといえるほど多くの重傷が
  • 18:35 - 18:38
    発生しているのでしょうか
  • 18:38 - 18:40
    彼等が正しかったとしても 十分に費用効果が高いかどうかは
  • 18:40 - 18:41
    分からないのです
Title:
チャイルド・シートにまつわる統計
Speaker:
スティーヴン・レヴィット
Description:

車における死亡事故から子供を守るにはチャイルド・シートはシートベルトと同じ程度の効果しかないというデータをスティーヴン・レヴィットが示す。Q&Aでも重要な指摘をしている。

more » « less
Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
18:41
  • 少々手を加えました。google doc に変更可書のコメントを作成中です。後ほどメール経由で共有させて下さい。

Japanese subtitles

Revisions