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PROBLEMA the film *NEW Higher Quality*

  • 0:40 - 0:43
    21世紀初めの
    ある晴れた日に
  • 0:50 - 0:54
    前例のない類の
    会合が開かれた
  • 1:04 - 1:06
    100の問いかけ
  • 1:12 - 1:14
    112人の参加者
  • 1:22 - 1:24
    11 200の見解
  • 1:32 - 1:34
    ひとつの輪
  • 2:07 - 2:10
    私にとって
    今日の一番の問題は、
  • 2:11 - 2:15
    一堂に会しながら、
    どのように討論をするか、ということ。
  • 2:16 - 2:20
    一人や二人ではなく、
    世界中から集まった全員が、
  • 2:20 - 2:25
    なにが大切かを問うのだから。
  • 2:25 - 2:28
    -私にとって、なにが大切か。
    -真実を歪曲していない?
  • 2:28 - 2:30
    気候変動に関して。
  • 2:30 - 2:34
    アフリカの国々はなぜ、
    西洋より発達が遅れているのか?
  • 2:34 - 2:36
    知りたいのは…
  • 2:36 - 2:39
    民主主義において、ユダヤの価値観と
  • 2:39 - 2:41
    別な価値観との適度なバランスとは?
  • 2:42 - 2:44
    -いくつか、質問があります。
    -彼らはなぜ、アメリカ人が嫌いなのか?
  • 2:47 - 2:51
    21世紀における、
    個人と集団の関係とは?
  • 3:11 - 3:14
    ここは、歴史的な場所です。
  • 3:15 - 3:17
    ここで焚書事件が起こり、
  • 3:18 - 3:22
    人々が聞きたくないことを
    記した本が燃やされました。
  • 3:22 - 3:26
    だから私たちは今日、
    ベルリンのベーベル広場に集まったのです。
  • 3:28 - 3:32
    書物が燃やされ、思想が燃やされ、
  • 3:33 - 3:36
    言論の自由が燃やされたこの場所に。
  • 3:47 - 3:52
    自由な声のテーブル
    べーベル広場、ベルリン
  • 4:31 - 4:35
    このテーブルを囲む、たくさんのいい顔を
    見られて嬉しく思います。
  • 4:35 - 4:39
    長い一日となりますので
    さっそく始めましょう。
  • 4:40 - 4:43
    今日は、100の問いを投げかけ、
  • 4:43 - 4:46
    その答えを探そうという試みです。
  • 4:46 - 4:51
    世界中から届いた、何千ものなかから
    選ばれた問いです。
  • 4:51 - 4:55
    これから九時間にわたり、
    これらの問いについて考えます。
  • 4:55 - 4:59
    8回にわたる、
    各45分ずつのセッションで
  • 4:59 - 5:02
    グローバルな重要性をもった
    テーマを取りあげます。
  • 5:03 - 5:07
    -中国人です。
    -ここの出身です。まさに、この地。
  • 5:07 - 5:09
    私の国にいらしたことありますか?
  • 5:09 - 5:11
    いいえ、残念ながら。
  • 5:11 - 5:15
    本日の会合は、
    私たちの多様性を祝うため、
  • 5:15 - 5:18
    そして、多様な見解を募るためです。
  • 5:18 - 5:23
    -ご参加、ありがとうございます。
    -自由の声のテーブルへようこそ。
  • 5:53 - 5:57
    -問い 1。
    -匿名より、米国。
  • 5:58 - 6:02
    「今、最も重要で
    報道されていないニュースとは?」
  • 6:09 - 6:11
    どうぞ、お答えください。
  • 6:16 - 6:19
    今、報道されるべきことだが
  • 6:19 - 6:22
    明らかに報道されていないことは、
  • 6:23 - 6:26
    命にどれだけコストがかかるか、
    ということ。
  • 6:27 - 6:30
    この惑星における命にかかるコスト。
  • 6:30 - 6:33
    私たちは危機から危機へと移るなかで
  • 6:33 - 6:37
    ほんの一部しか報じていません。
  • 6:37 - 6:39
    銃声が鳴り止んだとたんに、
  • 6:40 - 6:44
    私たちはその国のことを、
  • 6:44 - 6:46
    紛争がくり広げられた
    地域のことを忘れ、
  • 6:47 - 6:52
    次の別な報道を始めてしまいます。
  • 6:52 - 6:55
    まずは、ダルフールでしょうか。
  • 6:57 - 7:01
    民族の抹殺が
  • 7:01 - 7:05
    宗教や人種が異なっている
    という理由だけで行われました。
  • 7:07 - 7:10
    しかし、世界は関心を示しません。
  • 7:11 - 7:14
    そこには資源もなく、
    石油も出ないから。
  • 7:15 - 7:17
    私にとって現在、
    報道されていないニュースとは、
  • 7:18 - 7:22
    グローバル・テロリズムに潜む真実。
  • 7:23 - 7:26
    私たちは知らない、
    本当に何も知らない、
  • 7:26 - 7:28
    どんな真実が潜んでいるのか。
  • 7:30 - 7:31
    だれが生き、だれが死んだ?
  • 7:32 - 7:36
    だれが進め、だれが始めたのか?
  • 7:36 - 7:39
    だれがそれを利用して得しているのか。
  • 7:39 - 7:41
    どの彼、あるいは彼らのために?
  • 7:42 - 7:47
    奴隷にされた子供たち。
  • 7:48 - 7:51
    人身売買。
  • 7:54 - 7:58
    何百万という、
    よりよい生活を求めて
  • 7:58 - 8:01
    不法に国境を越える人々。
  • 8:03 - 8:07
    今日、最も重要で
    報道されていないストーリーは、
  • 8:07 - 8:11
    死んでしまった女の子のこと。
  • 8:11 - 8:14
    ほんの十分前に、
    マラリアで死んだのです。
  • 8:15 - 8:18
    それは、不必要な死でした。
  • 8:18 - 8:24
    実際には、マラリアの治療薬が
    あるからです。
  • 8:24 - 8:26
    しかも安価です。
  • 8:26 - 8:29
    しかし、彼女は薬を得られなかった。
  • 8:29 - 8:31
    そして、死にました。
  • 8:31 - 8:34
    そして、またもう一人、
    子供が死にました。
  • 8:34 - 8:37
    こういう話は報道されません。
  • 8:39 - 8:41
    思うんだけど、
  • 8:41 - 8:44
    今、報道されない最も重要なストーリーは
    1つだけじゃない。
  • 8:45 - 8:49
    報道されないたくさんのストーリーが
    世界中にあると思うの。
  • 8:50 - 8:52
    世の中で起こっている、
    様々な良いこと。
  • 8:52 - 8:57
    ふだんあまり聞かないけど、
    すばらしいことがいっぱい起こっているわ。
  • 8:57 - 9:00
    でも、耳に入ってくるのは、
    悪いニュースばかり。
  • 9:00 - 9:03
    死、破壊、戦争。
  • 9:04 - 9:07
    殺戮、殺人、レイプ。
  • 9:07 - 9:10
    問題だらけ。新聞を絞ってみたら、
  • 9:10 - 9:13
    血が流れるかと思うくらいだ。
  • 9:22 - 9:24
    ありがとう。
  • 9:33 - 9:37
    問い12、
    ジュディ・トゥイードから。
  • 9:37 - 9:40
    24歳、 デンバー、米国。
  • 9:41 - 9:44
    「我々は、住む場所を
    自分で決める権利を持つべきか?」
  • 9:45 - 9:47
    さあ、これはおもしろい質問だ。
  • 9:48 - 9:49
    いいですね。
  • 9:49 - 9:51
    私たちはただ、生まれてきます。
  • 9:51 - 9:54
    地球という惑星のどこかで生まれ、
  • 9:54 - 9:56
    そこに住みたくなかったら、
  • 9:56 - 9:58
    別なところへ行く。
  • 9:59 - 10:02
    でも、それをすると
    たちまち差別を受けます。
  • 10:02 - 10:06
    僕は2日前に着きましたが、
    11日には出国しなければなりません。
  • 10:06 - 10:08
    ビザが四日分しかないから。
  • 10:09 - 10:11
    コロンビア人として、
  • 10:11 - 10:13
    世界の住人として、
  • 10:14 - 10:18
    僕はこの楽園に足を踏み入れる権利がない。
  • 10:19 - 10:23
    第一世界の楽園。
    許されたのは、たったの四日間。
  • 10:24 - 10:27
    当然、どこで暮らしたいか
    自分で決める権利があるべきだわ。
  • 10:28 - 10:30
    今の世の中、資本の移動も、
  • 10:30 - 10:32
    商品の移動も自由でしょ。
  • 10:32 - 10:35
    なのに、なぜ人の移動に対して
    ヒステリックになるの?
  • 10:36 - 10:39
    一度、ドバイへ行こうとしたとき、
  • 10:39 - 10:41
    私が入国に
  • 10:41 - 10:46
    1951年のジュネーブ条約に基づいた
    パスポートを見せたら
  • 10:46 - 10:48
    許可されなかった。
  • 10:49 - 10:53
    その理由として、
  • 10:53 - 10:56
    私がどこにも属さないから、と。
  • 10:57 - 11:00
    だれだって、戦争のない国で暮らしたいさ。
  • 11:00 - 11:02
    だれだって調和のなかで生活したい。
  • 11:02 - 11:05
    だが、それを買える人と
    買えない人がいる。
  • 11:06 - 11:09
    その権利を請求できる人もいれば、
  • 11:09 - 11:12
    そんな状況にない人もいる。
  • 11:12 - 11:17
    そう、だれもが望む場所に
    住む権利を持つべきだが、
  • 11:17 - 11:20
    だれもが、
    それを支払える状況にあるべきだ。
  • 11:21 - 11:24
    家族を助けるために
    移動しなければならない場合もあります。
  • 11:25 - 11:28
    国境を越えて、
    そこが自分を認めてくれない国だったら、
  • 11:28 - 11:32
    その人は違法者になるの?
    その国の定義だからって。
  • 11:33 - 11:36
    でも人間に対して、
    違法な存在呼ばわりするなんておかしいわ。
  • 11:37 - 11:39
    人々が移動するのは、
  • 11:39 - 11:41
    絶望しているからです。
  • 11:41 - 11:43
    多大なリスクを冒すほどに。
  • 11:43 - 11:47
    カナリア諸島にたどり着く
    人々をごらんなさい。
  • 11:47 - 11:49
    毎週、急ごしらえのボートに乗って
  • 11:49 - 11:52
    何百という人々が岸に流れ着きます。
  • 11:53 - 11:55
    その人々は、
    完全に絶望しているのです。
  • 11:55 - 11:58
    でなければ、
    自国を離れなかったでしょう。
  • 11:58 - 12:02
    でも、あれが、生きる場所を
    選んでいるといえますか?
  • 12:02 - 12:06
    十中八九、溺死するリスクや
  • 12:07 - 12:10
    殺されるリスクを負うのですよ、
    到着する以前に。
  • 12:10 - 12:11
    望むわけありません!
  • 12:13 - 12:16
    あるいは、こんな問いはどうだろう?
  • 12:17 - 12:21
    いる場所に留まる権利があるべきか?
  • 12:21 - 12:27
    これは、地球上の多くの人にとって
    切実な問いだ。
  • 12:27 - 12:32
    チベットの人々には、
    チベット人である私も含めて
  • 12:34 - 12:37
    その権利がありません。
  • 12:38 - 12:39
    確かに、自国で暮らせますが、
  • 12:40 - 12:44
    したいことが
    自由にできるわけではありません。
  • 12:45 - 12:48
    法律が、その権利を
  • 12:48 - 12:52
    すべての人に無条件に保障するという
  • 12:52 - 12:57
    可能性を有効に実現できたら、
  • 12:57 - 13:01
    その日は、人類にとって
  • 13:01 - 13:03
    国境を克服した以上の
    意味を持ちます。
  • 13:03 - 13:07
    人類の歩んできた発展の道が、
  • 13:07 - 13:10
    すべての文化と国々にとって
  • 13:10 - 13:13
    望ましい水準に
    達したといえるでしょう。
  • 13:14 - 13:15
    大切なことです。
  • 13:18 - 13:20
    望む場所に住めるということは。
  • 13:21 - 13:24
    だれだって巣が必要です。
  • 13:24 - 13:27
    鳥だって、巣を必要とします。
  • 13:27 - 13:30
    人間には住処が必要です。
  • 14:14 - 14:17
    問い19、クレア・マッキントッシュより。
  • 14:17 - 14:20
    25歳、 ブリズベン、オーストラリア。
  • 14:21 - 14:25
    「人間に与えられるべき
    基本的な尊厳とは?
  • 14:25 - 14:28
    また、多くの人にそれがないことを
    我々はなぜ見過ごすのか?」
  • 14:30 - 14:33
    基本的な尊厳とは人間の尊厳であり、
  • 14:33 - 14:39
    誇りであり、そのおかげでうつむくのではなく
    顔を上げて堂々と生きられるのです。
  • 14:39 - 14:41
    何も恐れることはありません。
  • 14:41 - 14:44
    たとえ、どこかの発展途上国の
  • 14:44 - 14:48
    片田舎に暮らしていたって
    いいじゃないですか。
  • 14:48 - 14:50
    堂々としていられれば...
  • 14:51 - 14:53
    それを持たない人々を
    そのままにしておくから、
  • 14:53 - 14:57
    別の人々が彼らに
    勝手なことをしてしまうんです。
  • 14:58 - 15:00
    土地を奪う。
  • 15:01 - 15:03
    爆弾を落とす。
  • 15:04 - 15:05
    水を奪う。
  • 15:08 - 15:10
    思考を支配する。
  • 15:10 - 15:14
    すべては私たちのため、
    他者には何もなし。
  • 15:14 - 15:19
    このことは世界のいつの時代においても、
  • 15:19 - 15:23
    人類の主人が常に優先してきた
    やり方なのです。
  • 15:23 - 15:27
    すべては私たちのため、
    他者には何もなし。
  • 15:28 - 15:32
    これは、資本主義の父である
    アダム・スミスの言葉です。
  • 15:32 - 15:34
    彼はこの傾向がわかっていました。
  • 15:34 - 15:37
    「すべては私たちのため、
    他者には何もなし」
  • 15:38 - 15:41
    世界人権宣言で謳われる言葉は
  • 15:41 - 15:46
    世界中の人に
  • 15:47 - 15:49
    共通するはず。
  • 15:50 - 15:56
    基本的人権が否定されることを
    私たちは見過ごしてはいけないわ。
  • 15:56 - 16:01
    まっとうな生活を送るための
    基本的人権、
  • 16:01 - 16:04
    生活に不可欠な
  • 16:04 - 16:08
    食糧、住居そして教育。
  • 16:08 - 16:12
    今日の世界で許されざるは
  • 16:12 - 16:14
    餓死する子供たちが存在すること。
  • 16:14 - 16:17
    今日の世界で許されざるは
  • 16:17 - 16:20
    住居のない子供たちが存在すること。
  • 16:23 - 16:27
    この問いに答える準備として
    ウィキペディアを調べ、
  • 16:28 - 16:33
    世界人権宣言を読み直したんだ。
  • 16:33 - 16:35
    涙が出たね。
  • 16:36 - 16:40
    泣かずにいられなかった。
    すばらしくて。
  • 16:41 - 16:43
    すべてのパスポートに
    記すべきだと思う。
  • 16:46 - 16:49
    私の父は37歳のときに殺され、
  • 16:49 - 16:51
    母も同じ年で殺されました。
  • 16:51 - 16:53
    私の姉妹が殺されたのは
  • 16:53 - 16:57
    それぞれ
    14歳、6歳、12歳と16歳のときでした。
  • 16:58 - 17:01
    生き延びた私にとって、
    命は貴重な意味を持ちました。
  • 17:01 - 17:06
    そして、地球上のすべての人間にとって
    貴重であるはずです。
  • 17:06 - 17:11
    なのに、まちがった理由から
    命が奪われていきます。
  • 17:11 - 17:16
    私たちは、子供に自分たちの命の方が、
    他者よりも価値が高いと教える。
  • 17:16 - 17:20
    アウトサイダー、皮膚の色が違う人、
  • 17:20 - 17:24
    我々よりも所有が少ない人、
    我々の言葉を話さない人よりも。
  • 17:25 - 17:26
    人々...
  • 17:27 - 17:29
    他の。
    他の人々。
  • 17:31 - 17:34
    よくありがちなのは、
    そういう人々が
  • 17:34 - 17:36
    「彼ら」と呼ばれ、
    「我々」とみなされないこと。
  • 17:37 - 17:41
    すると、
    そうした人々の人権や尊厳について
  • 17:41 - 17:44
    私たちはあまり関心をもたないし、
    心配もしない。
  • 17:44 - 17:49
    この問いにおける「我々」について
    考えなければなりません。
  • 17:49 - 17:52
    「我々」そして「彼ら」とは
    だれを指すのでしょうか?
  • 17:52 - 17:56
    赤ちゃんの泣き声をきくとき、
  • 17:56 - 18:01
    その子が男なのか、女なのか、
    国籍も、
  • 18:01 - 18:05
    その子の母親の宗教もわかりません。
  • 18:05 - 18:07
    ただ、声あるのみです。
  • 18:08 - 18:13
    忘れてはならない。声あるのみ。
    このことを覚えておくべきです。
  • 18:13 - 18:17
    人間が互いを真に兄弟とみなし、
  • 18:17 - 18:20
    そこにいる相手をみな
  • 18:20 - 18:23
    わが子、あるいは親類だと思えたら、
    大いに変わるでしょう。
  • 18:23 - 18:25
    我々が心をそこまで大きく開けたら。
  • 18:30 - 18:32
    だれもが自らの尊厳を
  • 18:34 - 18:36
    確立できるのです。
  • 18:38 - 18:41
    しかし、その前に
    取り払わねばならないのは、
  • 18:41 - 18:45
    自らを束縛する
    政治、思想、宗教や
  • 18:45 - 18:48
    国家主義的な偏狭さです。
  • 18:51 - 18:52
    私は...
  • 18:54 - 18:56
    私はジャングルからきました。
  • 18:56 - 19:01
    人生のほとんどを
    現地の部族と過ごしました。
  • 19:02 - 19:04
    そこでは
  • 19:05 - 19:07
    自由というものが
  • 19:10 - 19:15
    ここでよりも
    重い意味を持っています。
  • 19:16 - 19:19
    彼らほど自由な人間を
    私はほかに知りませんね。
  • 19:19 - 19:21
    あの原住民ほど。
  • 19:23 - 19:25
    いいえ、決して。
  • 19:26 - 19:29
    このプロジェクトが
    なにかを変えられると思いますか?
  • 19:29 - 19:34
    このささやき声、
    しゃべり声が聞こえだしたとき、
  • 19:35 - 19:37
    はっとしたね。
  • 19:37 - 19:39
    背中がぞくっとして、
  • 19:39 - 19:43
    これはなにかを動かしている、って
    わかった。
  • 19:43 - 19:47
    「ベルリン・天使の詩」を思い出したよ。
  • 19:47 - 19:50
    あのなかで、天使が
    やはりそうした声を聞くでしょ。
  • 19:51 - 19:54
    ずっと、これと同じような
    声がきこえているんだ。
  • 19:55 - 19:58
    ここでもそれと同じ声がきこえた、
    ただし今度は本物だけど。
  • 19:58 - 20:01
    この人たちは
    声に出して考えている。
  • 20:05 - 20:09
    あ! ビアンカに会ったかい?
    あそこにいるはずだよ。
  • 20:10 - 20:11
    ほら、あそこにいるよ。
  • 20:12 - 20:14
    きっと、遅れたんじゃないかな。
  • 20:15 - 20:17
    ちょっとお願いしてもいいかしら?
  • 20:17 - 20:22
    話している最中にカメラを
    動かさないでほしいの、じゃないと...
  • 20:22 - 20:26
    前か後なら動かしてもいいの、
    あるいは話し終わったとき。
  • 20:27 - 20:30
    話している間に動かされると、
    話す集中力が…
  • 20:30 - 20:33
    -では合図があれば、します。
    -了解。
  • 21:04 - 21:06
    問い28、
    アンドリューから。
  • 21:08 - 21:11
    22歳、フランクフルト、ドイツ。
  • 21:11 - 21:15
    「中国人が全員、
    自動車をほしがったら?」
  • 21:16 - 21:18
    どうぞ、始めて下さい。
  • 21:21 - 21:24
    この問いは差別的だわ。
  • 21:27 - 21:28
    それのどこがいけないの?
  • 21:32 - 21:34
    だれだって、自動車が必要でしょ。
  • 21:35 - 21:38
    なぜ、中国人のことだけをいうの?
  • 21:38 - 21:43
    アメリカへいってごらん、
    一家族が3台以上持ってるわ。
  • 21:45 - 21:47
    なぜ中国人?みんな、車がほしいさ。
  • 21:47 - 21:51
    イタリア人もフランス人もドイツ人も、
    車がなければほしいに決まっている。
  • 21:52 - 21:54
    インド人がみんな
    車をほしがったらどう?
  • 21:54 - 21:57
    アフリカ人がほしがったら?
  • 21:57 - 22:01
    すべての中国人が自動車をほしがって、
  • 22:02 - 22:05
    しかも、乗りたい車が
  • 22:05 - 22:08
    一番、大きくて、速くて
    パワフルな車種だとすると、
  • 22:08 - 22:11
    見上げる空が暗くなるだろうね。
  • 22:12 - 22:15
    道路が足りず、事故が増え、
  • 22:16 - 22:18
    駐車場が足りず、
  • 22:19 - 22:21
    公害が進みます。
  • 22:21 - 22:24
    中国人がみんな自動車をほしがったら?
  • 22:24 - 22:26
    そうしたら、ドイツ人はみんな
  • 22:26 - 22:29
    自動車製造の労働者になって、
  • 22:29 - 22:33
    中国人のために車を作らなきゃいけない、
    くたびれ果てるまで。
  • 22:33 - 22:35
    あり得ないね。
  • 22:36 - 22:38
    豊かな国の自動車は
  • 22:40 - 22:43
    ガソリンの二、三パーセントをつかって
  • 22:43 - 22:46
    運転手を移動させます。
  • 22:47 - 22:50
    残りは、
    車両とエンジンの重量を動かす際に、
  • 22:50 - 22:54
    そして、熱と摩擦で失われます。
  • 22:54 - 22:58
    私たちは、一連の非常に洗練された、
  • 22:58 - 23:00
    非常に悪い仕組みの車を考案しました。
  • 23:00 - 23:04
    たった一人の人間を移動させるために。
  • 23:04 - 23:08
    石油の価格は、
    依然として高騰し続けます。
  • 23:09 - 23:13
    下手をすれば西洋で
    経済の混乱が起きるか、
  • 23:14 - 23:18
    少なくとも、苦く、
    必然的な認識に到達することでしょう。
  • 23:18 - 23:20
    米国を初め西洋諸国での
  • 23:20 - 23:23
    化石燃料の過剰な消費を
  • 23:23 - 23:28
    なんとかしなければならない、
    という切迫した思いが、
  • 23:28 - 23:31
    人々の意識を占めるでしょう。
  • 23:31 - 23:33
    中国は長い間、
  • 23:33 - 23:36
    自転車の国でした。
  • 23:36 - 23:38
    僕が期待するのは、
    中国の自動車メーカーが
  • 23:38 - 23:41
    車が及ぼす環境への影響を考え、
  • 23:41 - 23:44
    電気自動車の分野に力を注ぐこと。
  • 23:44 - 23:47
    中国は大きなチャンスがあると同時に、
  • 23:47 - 23:49
    大きな責任を担っています。
  • 23:50 - 23:56
    産業化をいかにうまく進めるか。人々、
  • 23:56 - 23:58
    環境、
  • 23:59 - 24:02
    そして世界のために。
  • 24:02 - 24:06
    この問いは中国人が、という話ではなく
  • 24:06 - 24:11
    持続可能ではない状態の比喩ですね。
  • 24:11 - 24:13
    ましてや他者に向かって、
  • 24:13 - 24:16
    私たち自身がやるつもりのないことを
    求められないわ。
  • 24:16 - 24:20
    私たちがすべきことは、
    失敗から学ぶこと。
  • 24:20 - 24:25
    いかに身勝手で
    無責任に生きてきたか、という
  • 24:25 - 24:27
    その失敗。
  • 24:28 - 24:33
    問題はどれだけの人が
    車をほしいか、ではなくて
  • 24:33 - 24:36
    人間の欲望の扉が
  • 24:37 - 24:40
    不可逆的に開けられてしまったことだ。
  • 24:40 - 24:43
    この扉をどうやって閉じることができよう、
  • 24:44 - 24:48
    無限の所有欲があふれ出てしまったのに?
  • 24:57 - 25:00
    -だいじょうぶ?
    -だいじょうぶさ。
  • 25:01 - 25:05
    -調子はどう?
    -いいよ、ちょっと疲れたけど。
  • 25:06 - 25:08
    -けっこう多いね。
    -そうだね。
  • 25:11 - 25:14
    ここで、こうしていることが
    すばらしいね。
  • 25:14 - 25:18
    -そう?
    -この場所でナチスが本を燃やしたんだ。
  • 25:19 - 25:24
    そうか、それでわかった。だからあそこに
    本が積み上げられているのね。
  • 25:25 - 25:27
    まったく、今頃気づくなんて。
  • 25:29 - 25:33
    ウィレム。
    あといくつ、問いが残っているんだい?
  • 25:33 - 25:36
    -あれだけ出た後で。
    -知りたい?
  • 25:38 - 25:43
    私、すべての問題について
    ついたくさん話してしまうの。
  • 25:44 - 25:47
    ぜんぶ炎上させちゃうのよ!
  • 25:49 - 25:52
    -こんな感じでいいかい?
    -問い33。
  • 25:52 - 25:56
    ニューヨーク在住の作家、
  • 25:56 - 26:00
    シリ・ハストヴェットからの質問です。
  • 26:00 - 26:05
    私がとても興味をそそられるのは、
  • 26:05 - 26:08
    現在の消費文化が
  • 26:08 - 26:11
    どんなふうに影響を及ぼすかということ。
  • 26:12 - 26:16
    例えば人間の個性だとか、生活様式とか
  • 26:16 - 26:18
    考え方だとか、
  • 26:18 - 26:21
    既存の文化における人々の内面に。
  • 26:21 - 26:24
    どんな風に私たちの一部となり、
  • 26:25 - 26:29
    そうした言葉と映像の文化に対して
  • 26:29 - 26:33
    抵抗するのはどんな意味があるのか。
  • 26:33 - 26:35
    「私の感覚では、常に、
    現実が還元され、単純化されて」
  • 26:35 - 26:38
    「なにかの形に成り代わり」
  • 26:38 - 26:41
    「簡単に売買できるように
    なっていると思います。」
  • 26:49 - 26:51
    思うに...
  • 27:04 - 27:06
    消費文化は...
  • 27:07 - 27:09
    その機能は、
  • 27:10 - 27:15
    社会の欲望を生み出し続け、
  • 27:15 - 27:20
    常になにか新しい物、
    よりいい物、より便利な物を...
  • 27:20 - 27:22
    人間は、何も要らない。
  • 27:23 - 27:27
    自分自身があればいいの。
  • 27:27 - 27:29
    それから、愛ね。
  • 27:31 - 27:33
    世の中、コーヒーポットは充分あります。
  • 27:33 - 27:37
    たくさんの道具に囲まれ、
    いすも充分あります。
  • 27:37 - 27:40
    たくさんあるなかからひとつだけ使い、
  • 27:40 - 27:46
    そのあまったエネルギーを
    本当に大切なことに注ぐのです。
  • 27:46 - 27:51
    すべては売春文化の一部でしかない。
  • 27:51 - 27:53
    人間の価値が売られ、
  • 27:54 - 27:57
    人間性だって、巨大な売春マシンだ。
  • 27:58 - 28:00
    我々は怪物をつくってしまった。
  • 28:02 - 28:04
    農業の進歩から生まれた怪物だ。
  • 28:05 - 28:10
    マクドナルドの牛は
    なんの儀式もなく殺される。
  • 28:11 - 28:16
    動物が食を与えてくれることに対し、
    なんの敬意も、感謝もない。
  • 28:17 - 28:20
    そんな儀式のない食は、悪しき食となる。
  • 28:21 - 28:23
    それに、知っていますか?
  • 28:23 - 28:25
    マクドナルドが食されるところでは、
  • 28:26 - 28:27
    人々が病気になる。
  • 28:29 - 28:32
    当然じゃないか?儀式もないのだから。
  • 28:32 - 28:35
    世界でもっとも力のある人間とは、
  • 28:36 - 28:40
    人々の考え方に影響を与えられる人。
  • 28:42 - 28:46
    人の行いや、社会運動に
  • 28:47 - 28:49
    影響を与えられる人。
  • 28:49 - 28:52
    ほかには社会が自己を見る目、
  • 28:53 - 28:57
    歩き方、話し方、食べ方、
    飲み方、などへの影響力。
  • 28:58 - 28:59
    結局ぜんぶ、経済の話だ。
  • 29:00 - 29:03
    私たちを破壊するシステムよ。
  • 29:03 - 29:06
    私たちを消費するシステム。
  • 29:07 - 29:09
    見つめるべきなのは、
  • 29:10 - 29:14
    自由市場そのものであって、
  • 29:16 - 29:20
    私たちがいかにして
  • 29:20 - 29:22
    道徳的な側面を配慮できるか、
    ということ。
  • 29:23 - 29:27
    豊かさは分かち合い、相手を思いやり、
  • 29:28 - 29:31
    自分自身も他人も幸せに暮らすためのもの。
  • 29:31 - 29:35
    一番深い、よき豊かさとは、
    他者に奉仕するためのもの。
  • 30:42 - 30:44
    問い 37。
  • 30:44 - 30:49
    トム・ヘンツェ、
    30歳、ベルリン、ドイツ。
  • 30:50 - 30:56
    「私たちの富は、第三世界の貧困の上に
    成り立っているのか?」
  • 30:57 - 31:01
    「第三世界」と呼ぶこと自体、傲慢だ。
  • 31:01 - 31:04
    第三世界じゃない。単に、
  • 31:04 - 31:09
    発展のしかたが異なるか、
    発展がゆっくりな世界だというだけ。
  • 31:09 - 31:13
    だが、第三世界じゃない。
    第一はどこになる?
  • 31:13 - 31:16
    第三世界とは
    どのように定義されるんだ?
  • 31:16 - 31:20
    第一、第二、第三の世界があるかい?
  • 31:21 - 31:23
    ないだろ。
  • 31:24 - 31:25
    ひとつの世界?
  • 31:27 - 31:30
    うまくいっていない?
    人間が台無しにしている?
  • 31:32 - 31:37
    我々の豊かさが
    第三世界の貧困のおかげだとしたら、
  • 31:38 - 31:41
    それは問題だ。本当に問題だ。
  • 31:41 - 31:43
    彼らはまず、金を奪ったのよ。
  • 31:43 - 31:45
    でも、先住民にとって
  • 31:45 - 31:48
    金は、資本主義者たちとは
    同じ意味を持っていなかった。
  • 31:49 - 31:53
    アフリカは人類のゆりかごだといいますが、
  • 31:53 - 31:56
    私があえてはっきりといいたいのは、
  • 31:57 - 32:00
    アフリカが、資本主義の
    臨終の床になるということです。
  • 32:06 - 32:08
    略奪されたアフリカ...
  • 32:10 - 32:13
    アフリカ、悲惨なアフリカ。
  • 32:13 - 32:18
    アフリカについて話すとき、
    感情なくしては話せない。
  • 32:19 - 32:22
    胸を引き裂かれるような思いでしか。
  • 32:23 - 32:26
    満腹に暮らしている人には、決して
  • 32:28 - 32:30
    餓えの苦しみはわからない。
  • 32:31 - 32:33
    ナイジェリアの酋長がこういったんです。
  • 32:33 - 32:37
    「その富を我々と分かち合わないなら、
    我々の貧困を分けてやろうじゃないか」
  • 32:37 - 32:41
    世界平和を望むなら、
    公平な分配について考えることです。
  • 32:43 - 32:47
    納得すべきなのは、
    資源をみんなで分かち合う、
  • 32:48 - 32:54
    だけど、まずは必要な人々に
    与えるべきだということ。
  • 32:55 - 33:00
    真の所有は、必要性のある所有です。
    必要から生じるのです。
  • 33:00 - 33:05
    グラス一杯の水がほしいとき、
    必要性に基づいて僕のものとなるのです。
  • 33:05 - 33:07
    公平... 「公平」という言葉は
  • 33:07 - 33:11
    経済ではあまりきかない言葉だね。
  • 33:12 - 33:15
    つながりを作る必要があります。
  • 33:16 - 33:20
    人々の貧困と、
  • 33:20 - 33:26
    その国の富との間に。
    そして監視するのです、
  • 33:27 - 33:30
    どこへ富が行ってしまうのか。
  • 33:30 - 33:35
    私の考えるグローバル化とは、
  • 33:35 - 33:40
    グローバルな家族を作ることです。
    その際には、
  • 33:40 - 33:44
    未熟さの表れである
    敵対的な競争関係から抜け出し、
  • 33:44 - 33:48
    もっと成熟した
    協力関係へと移行するのです。
  • 33:48 - 33:52
    これは、進化の間に多くの品種が
    やり遂げたことですから
  • 33:52 - 33:56
    今度は私たち人間がそうする番です。
  • 33:56 - 33:58
    簡単にいいましょう。
  • 33:58 - 34:02
    人が、神的な寛大さに組したいと思えば、
  • 34:02 - 34:04
    与える力を得る。
  • 34:04 - 34:06
    命すべてが与えられる。
  • 34:06 - 34:09
    また、そうする人は「与える」派です。
  • 34:09 - 34:12
    でも、もし君の生活が
    取ることを中心に回っていたら、
  • 34:12 - 34:15
    君は「取る」文化の一部ということになる。
  • 34:15 - 34:20
    選択肢は「取る」の一部となって
    忘れられるか、
  • 34:20 - 34:24
    あるいは「与える」の一部となって
    許されるか、だ。
  • 34:26 - 34:29
    それ、すごくいいですね。
    すばらしいわ。
  • 34:29 - 34:33
    -隣の方がいって下さったわ。
    -もう一度、繰り返して。
  • 34:33 - 34:37
    ええ。私の席にかけて、
    私の代わりにいって下さる?
  • 34:40 - 34:44
    お互いにもっとやり取りがあるといいよね。
  • 34:44 - 34:48
    だれかと分かち合うと、
    元気が出てくるから。
  • 34:48 - 34:54
    でも私の脳が、脳があまり...
    これはね、君にいってるんだよ!君に...
  • 34:54 - 34:55
    君に向けた言葉なんだ!
  • 34:58 - 35:00
    -あら、こんにちは。
    ‐あれ、どう調子は?
  • 35:00 - 35:02
    楽しんでるかしら?
  • 35:03 - 35:05
    -楽しんでる?
    -ええ。
  • 35:06 - 35:09
    あなた、賢いから。天才的よ。
  • 35:10 - 35:12
    答えがすらすらと口をついて出てくる。
  • 35:13 - 35:16
    -わからない、わからない。
    -わからないよ!
  • 35:17 - 35:19
    ぼくら、大実験中なんだろ?
  • 35:19 - 35:21
    問いがどうのというより
    ぼくら自身のことなんだ。
  • 35:29 - 35:30
    どうぞ、続けて。
  • 35:31 - 35:33
    どうもありがとう。
  • 35:34 - 35:38
    さっきの最後の問いに
    みなさんが答えている間、
  • 35:38 - 35:43
    私は輪のなかを歩きながら、
    みなさんの顔や声、
  • 35:44 - 35:46
    表情を見ることができました。
  • 35:47 - 35:50
    とても感動的でした、
  • 35:50 - 35:53
    輪を歩きながら
    目に入ったすべてのことが。
  • 35:53 - 35:56
    これだけ多様な人々の
    集まりなのですから!
  • 35:56 - 35:58
    私たち自身による国連です!
  • 35:58 - 36:02
    アフリカ、アジア、オーストラリア、
  • 36:02 - 36:05
    ヨーロッパ、そしてアメリカからの方々。
  • 36:05 - 36:09
    将来への投資をしに、
    ここに集まったのはすばらしいことです。
  • 36:13 - 36:14
    問い 41。
  • 36:15 - 36:21
    アドリエン・メッサロス、
    30歳、ブダペスト、ハンガリーより。
  • 36:22 - 36:25
    「植民地主義の
    新しい形態は存在しますか?」
  • 36:26 - 36:27
    はい。
  • 36:29 - 36:32
    植民地主義の現代版は存在します。
  • 36:32 - 36:34
    それは、借金と呼ばれています。
  • 36:35 - 36:36
    借金と呼ばれ、
  • 36:36 - 36:41
    構造調整政策というものを、
  • 36:41 - 36:45
    世界銀行と世界通貨基金から
    押し付けられます。
  • 36:46 - 36:49
    たくさんのお金が発展途上国に流れ、
  • 36:49 - 36:53
    私たちの政府の主権、国民の主権を
  • 36:53 - 36:55
    操るために使われます。
  • 36:55 - 36:58
    世界銀行と通貨基金がいうには、
    借金を返すなら、
  • 36:59 - 37:01
    借金は返さないといけないから、
  • 37:01 - 37:04
    お宅の国の利子率を
    上げなければなりません。
  • 37:04 - 37:09
    それが、事業の資金繰りや
    雇用を国内で困難にしているのです。
  • 37:09 - 37:12
    何もかも
    民営化しなくてはならないその国では、
  • 37:12 - 37:14
    その大きなチャンスにすかさず
  • 37:14 - 37:16
    外国企業や現地のエリートが
  • 37:17 - 37:20
    かつての公営会社を
    買い上げてしまいます。
  • 37:21 - 37:24
    アメリカ合衆国は、
  • 37:25 - 37:29
    ある民族の抹殺の上に成り立っている。
  • 37:29 - 37:32
    ヨーロッパは、
  • 37:33 - 37:36
    コンゴを搾取し、
  • 37:37 - 37:42
    南アフリカの金やダイアモンドを
    搾取した上に成り立っている。
  • 37:42 - 37:45
    奴隷化は、資源を奪うためだった。
  • 37:46 - 37:47
    今では石油、そしてダイアモンドだ。
  • 37:47 - 37:52
    今ではダイアモンド、鉱物、
    そして一次資源。
  • 37:52 - 37:54
    国々は...
  • 37:55 - 37:57
    ラテン・アメリカの国々は、
  • 37:58 - 38:03
    いまだに搾取され続けています。
  • 38:03 - 38:05
    資源の搾取。
  • 38:05 - 38:08
    こうした政治は、
    利益をもたらしました、
  • 38:09 - 38:12
    その国々のほんの一握りの人に。
  • 38:13 - 38:16
    吸血鬼みたい。吸血鬼なのよ!
  • 38:16 - 38:22
    彼らは、他人の力、強さ、命をつかって
  • 38:22 - 38:25
    自分の経済を潤すの。
  • 38:25 - 38:29
    グローバル化に基づいた
    現代の経済植民地主義です。
  • 38:29 - 38:32
    しかし、構造的には
  • 38:33 - 38:36
    四、五百年前とまったく同じ。
  • 38:36 - 38:40
    植民地主義よりも巧妙です、
    軍隊が要らないのだから。
  • 38:40 - 38:43
    管理する組織もいりません。
  • 38:43 - 38:48
    なんの代償も払わなくていい、
    国家、干渉する権力。
  • 38:49 - 38:53
    「私たちは、
    すべてのために充分ある地球の子供です。
  • 38:53 - 38:56
    でも、多くが飢えていて、
    満たされているのはほんの少し。
  • 38:57 - 38:59
    一人が食べると、他が苦しむ。
  • 38:59 - 39:01
    これまでもずっとそうだった。
  • 39:01 - 39:05
    他の国は貧しいままでいい、
    豊かな国が豊かであるために。」
  • 39:05 - 39:07
    これが理想的な制度だというのは、
  • 39:08 - 39:11
    目には見えないからです。
  • 39:12 - 39:14
    植民地主義は目に見えます。
  • 39:14 - 39:17
    その写真を見て、不快になります。
  • 39:17 - 39:22
    でも、借金は見えない上に、
    同様に機能し、もっと能率がいいくらい。
  • 39:22 - 39:27
    アメリカ人としてここで
    この話をするのは居心地悪いものです。
  • 39:27 - 39:31
    でも、それが現実世界の
    暗い側面なのです。
  • 39:31 - 39:35
    限りなく現実です。
    そして多くの困窮をもたらしました。
  • 39:35 - 39:39
    私たちは世界で起こっていることを
    知らなければなりません、
  • 39:40 - 39:41
    その状況を変えるために。
  • 39:42 - 39:46
    もっと違ったかたちでの
    民主主義的な生き方、
  • 39:46 - 39:48
    組織のあり方があるはずだ、
  • 39:49 - 39:52
    それが、どんな帝国主義的、
  • 39:53 - 39:56
    植民地主義的な服従を免れるように。
  • 39:57 - 40:00
    これは、21世紀の重大な問いだ。
  • 40:16 - 40:21
    問い 45。
    カタリナより、24歳、ドイツ。
  • 40:22 - 40:27
    「私たちはなぜ、いまだに人間性よりも、
    国籍を信用するのか?」
  • 40:31 - 40:33
    それは我々の脳の状態が、
  • 40:34 - 40:36
    ずっと訓練され続けた結果、
  • 40:36 - 40:40
    国のアイデンティティの
    一部になってしまうからだ。
  • 40:41 - 40:44
    そういう視点になる。
  • 40:45 - 40:47
    そして、その国の中でも今度は
  • 40:48 - 40:51
    もっともっと小さなグループの
    アイデンティティがある。
  • 40:51 - 40:53
    だから私たちは恐れるのです。
  • 40:55 - 41:01
    自分たちを守るために、
    枠の中に入れられています。
  • 41:02 - 41:04
    不安を抱いています。
  • 41:05 - 41:09
    だれが味方で、
    だれが敵なのかわかりません。
  • 41:09 - 41:11
    それが人間性を破壊したのです。
  • 41:12 - 41:14
    ひとつ、例を挙げましょう。
  • 41:14 - 41:18
    いま、私の国、イラクでは
  • 41:19 - 41:21
    ほとんどの人がしがみつき、
  • 41:23 - 41:25
    信じるのは
  • 41:26 - 41:28
    自分たちだけ、
  • 41:29 - 41:34
    あるいは隣人や同じ町の人。
  • 41:35 - 41:38
    それまでは、相手がだれなのか、
  • 41:38 - 41:41
    どこの町から来たのか、
  • 41:41 - 41:43
    どの民族や家系に属するのか
    いちいち尋ねませんでした。
  • 41:44 - 41:49
    ただ、相手を
    友好的に迎え入れていたのです。
  • 41:49 - 41:54
    でも安全性、
    心理的な安心感によって
  • 41:54 - 41:58
    人間は自分というものの
    価値観が広がり、
  • 41:58 - 42:02
    他者との違いを
    尊重できるようになるのです。
  • 42:02 - 42:06
    でも人間が恐れ、怯え、孤立すると
  • 42:06 - 42:08
    どんどん寛容ではなくなるのです。
  • 42:08 - 42:12
    そして国家のなかで
    人々はマスコミによって
  • 42:12 - 42:14
    扇動され、
  • 42:14 - 42:18
    会ったこともない、よその人々を
    憎むように刷り込まれるのです。
  • 42:19 - 42:22
    我々は、なんらかの属性を持つよう
    条件付けられています。
  • 42:22 - 42:26
    ある民族の一員として、
    保護主義者として
  • 42:27 - 42:29
    あるいはナショナリストとして。
  • 42:30 - 42:32
    もちろん
    理解していなければならないのは
  • 42:32 - 42:35
    ナショナリズムが
    真に狂信的だということ。
  • 42:36 - 42:38
    おそらく、すべての人に
  • 42:40 - 42:42
    人種差別主義的な独裁者が
    潜んでいるでしょう。
  • 42:43 - 42:45
    そう確信しています。
  • 42:46 - 42:49
    私たちにとって家族が親族よりも近く
  • 42:51 - 42:55
    親族のほうが部族よりも近く、
  • 42:55 - 42:58
    部族のほうが国民よりも近く、
  • 42:59 - 43:03
    国民のほうが人間性よりも
    近い存在なのです。
  • 43:04 - 43:07
    私は国籍を信用しません。
  • 43:07 - 43:09
    21世紀の自分たちについて考えたとき、
  • 43:10 - 43:14
    可能性の世界の子供、未来の子供は、
  • 43:14 - 43:18
    もしかしたら国家文化や区分を超えた
    中間にいるかもしれない、
  • 43:18 - 43:20
    従来の定義から外れた場所に。
  • 43:20 - 43:22
    私たちが所属するのは国家でなく、
  • 43:23 - 43:26
    従来の秩序でもなく、
    なにかそれを越えたものだろう。
  • 43:26 - 43:30
    僕が思うには、ある程度のところまで、
  • 43:30 - 43:35
    国家という発想は既に崩れかけていて
  • 43:35 - 43:41
    ますます本来の姿に、
    国家を超えた人間になっていくのではないか。
  • 43:43 - 43:47
    時として、最悪の敵は
  • 43:48 - 43:50
    自分自身の知覚だ。
  • 43:51 - 43:53
    ありがとう。
  • 44:54 - 44:58
    問い48はグレンからです。
    ケープタウン、南アフリカ。
  • 44:59 - 45:03
    「どのように自国の政府が
    戦争するのを阻止できるか?」
  • 45:04 - 45:08
    私は、
    一度も戦争したことのない国からきました。
  • 45:08 - 45:11
    だから、戦争のことは何も知りません。
  • 45:11 - 45:15
    でも、あなた方が戦争で
    苦しみを受けたことは知っています。
  • 45:15 - 45:18
    私ですか?平和の国からきました。
  • 45:18 - 45:22
    平和しか知らない国。
  • 45:23 - 45:26
    撃たれる恐れも知らず、
  • 45:26 - 45:29
    銃口を向けられたこともなく、
  • 45:31 - 45:33
    領土のために戦ったこともありません。
  • 45:34 - 45:38
    戦争に行くのは我々。あなた、私、我々。
  • 45:38 - 45:42
    政府は戦争に行かない。
    政府が我々を戦争に送る。
  • 45:43 - 45:44
    我々が代償を払う。
  • 45:45 - 45:48
    支払う代償は
    肉体的なものだけでなく、
  • 45:51 - 45:54
    精神的な代償も払う。
  • 45:57 - 46:01
    モラルの基盤を失い、
    自分自身を見失う。
  • 46:01 - 46:06
    実際、恥ずべきことだわ。
  • 46:06 - 46:08
    強国は恥じるべきよ、
  • 46:08 - 46:12
    文明へのひどい仕打ちを。殺すつもり?
  • 46:12 - 46:15
    私は、ボズニアの戦争を生き延びました。
  • 46:15 - 46:17
    子供時代の3年半の間に
  • 46:17 - 46:22
    何百万という爆弾が
    私の街で爆発しました。
  • 46:23 - 46:27
    爆弾の爆発音をきくことは
  • 46:27 - 46:31
    とても説明できない体験です。
  • 46:31 - 46:33
    体内でそれを感じるから。
  • 46:33 - 46:36
    思い出すのは、私の体が
  • 46:36 - 46:39
    その凄まじい爆破と
    破壊の音に反応して
  • 46:40 - 46:43
    毎回、心臓が跳ね上がりました。
    何百万回となく。
  • 46:44 - 46:47
    時々、もう私の心臓はこれに耐えられない、
  • 46:48 - 46:51
    粉々にはじけ散ってしまうかと思いました。
  • 46:55 - 46:59
    私たちは民間の犠牲者です。
    数の話をしてるのではありません。
  • 46:59 - 47:03
    破壊された生活や家族の話を
    してるのではありません。
  • 47:04 - 47:07
    巻き添えで犠牲者となった民間人。
    茫然とさせられます。
  • 47:08 - 47:10
    その顔は見えません。
    離れたできごとです。
  • 47:11 - 47:13
    政治のプロセスは、
    現実との接点を失い、
  • 47:14 - 47:17
    戦争はいまや
    経済的な理由のみで起こる。
  • 47:18 - 47:21
    理解しがたいのは、
  • 47:21 - 47:23
    世界の強国が
  • 47:23 - 47:27
    莫大なお金を死のためにつかう、
    ということだ。
  • 47:27 - 47:30
    私たちがつながりを
    なくしてしまったのは、
  • 47:32 - 47:35
    政府が行うことへの
    私たちの責任です。
  • 47:35 - 47:38
    無力感のなかで
    自分自身を見失いながらも、
  • 47:38 - 47:41
    その状態をすぐに変えられると
    錯覚しています。
  • 47:41 - 47:44
    戦争反対のデモ行進をしても
    なにも変わらず、
  • 47:44 - 47:47
    人々はまた
    ふだんの生活に戻るんだけど、
  • 47:47 - 47:51
    その間に、
    反対運動をしたはずのことが
  • 47:51 - 47:54
    想像を超えるような
    悪夢のような事態になってしまう。
  • 47:55 - 47:56
    デモをした当時ひどかった戦争が
  • 47:57 - 48:00
    デモしなくなったら
    それほどひどくなくなったのはなぜ?
  • 48:00 - 48:04
    政府を阻止するのは難しい問題だ。
  • 48:04 - 48:08
    唯一の方法は
    政府を転覆させることだろうね、
  • 48:08 - 48:10
    革命を起こして。
  • 48:10 - 48:15
    でも革命なんて、
    いまどき時代遅れの感がある。
  • 48:15 - 48:17
    そんな言葉は思い浮かばない。
  • 48:17 - 48:20
    しかし、政府をとめるには
    それしかないじゃないか。
  • 48:22 - 48:24
    一番重要なステップとして
  • 48:25 - 48:28
    世界中の女性ができることは、
  • 48:28 - 48:30
    子供たちを送り出さないことです、
  • 48:32 - 48:36
    兵隊や殺人者に
    仕立て上げられないために。
  • 48:37 - 48:42
    私の国では、みんなが互いを憎み合い、
  • 48:43 - 48:46
    残虐な殺し合いをし、
  • 48:46 - 48:49
    相手を人間とも思わないような
    ことをしていました。
  • 48:50 - 48:54
    こうした惨劇は、
    ほんの短い間に発揮される
  • 48:54 - 48:58
    とてつもない破壊力のせいで
    引き起こされます。
  • 48:58 - 49:02
    こんなことをする政府は
    取って代わられねばなりません。
  • 49:02 - 49:06
    こうした戦争行為の
    責任を負う各リーダーたちは
  • 49:07 - 49:09
    法で裁かれなくてはなりません。
  • 49:10 - 49:13
    ここ20年の間に
    喜ばしい進歩がありました。
  • 49:13 - 49:16
    ピノチェト将軍をはじめとする
    何人もの軍人が
  • 49:17 - 49:22
    大勢の人々を殺戮し、
    死者、行方不明者を出した責任を問われ、
  • 49:23 - 49:26
    世界の法の裁きを受けたのです。
  • 49:26 - 49:29
    だから、だれにでも適用される
    世界規範が必要です。
  • 49:29 - 49:32
    どのリーダーも同じように責任を問われ、
  • 49:32 - 49:36
    その行いが裁かれなければなりません。
  • 49:39 - 49:44
    人間として思うのは、現代の戦争とは何?
  • 49:45 - 49:48
    互いに殺しあうことは、
  • 49:49 - 49:52
    たくさんの、たくさんの人から
    平和を奪うこと。
  • 50:29 - 50:31
    問い56。
  • 50:32 - 50:35
    モイーズ・マラボー、23歳、
  • 50:36 - 50:38
    アガデス、ニジェール。
  • 50:38 - 50:41
    「中東にまだ平和が訪れないのはなぜ?」
  • 50:44 - 50:48
    この問いは、とても、とても、とても
  • 50:48 - 50:52
    胸に迫る問題ですね、
    イスラエル人の私としては。
  • 50:52 - 50:55
    私の視点からしか語れませんが、
  • 50:56 - 50:59
    中東に平和が訪れないのは、
  • 51:00 - 51:04
    イスラエルのうぬぼれのせいです。
  • 51:04 - 51:06
    正義と取り組まない限り、
  • 51:07 - 51:08
    平和はありません。
  • 51:09 - 51:11
    平和とは、紛争の合間の休止状態ではなく、
  • 51:11 - 51:15
    目指すべき継続的な状態です。
  • 51:16 - 51:19
    今の平和は、
  • 51:19 - 51:23
    偽の平和だ。
  • 51:23 - 51:27
    不信の上に成り立っている平和。
  • 51:27 - 51:29
    石油。
  • 51:31 - 51:36
    双方に狂信者がいる
    というのが原因だと思います。
  • 51:36 - 51:38
    双方に。
  • 51:39 - 51:43
    私たちがひどく怯えていることは
    事実として、無視できません。
  • 51:44 - 51:46
    でも、自分たち自身を癒すために
  • 51:46 - 51:50
    他人を思いやることを思い出したり、
  • 51:50 - 51:53
    愛することや、許すこと、
  • 51:54 - 51:58
    打ち解けた対話の重要性を
    考える代わりに
  • 51:58 - 52:02
    私たちは、仮想の正義の後ろに
    隠れ続けるのです。
  • 52:02 - 52:04
    でも、実際にはありません。
  • 52:04 - 52:07
    自分たちにされたことを口実に、
    何をしても許されると思っているんです。
  • 52:08 - 52:12
    パレスチナ人とイスラエル人は
    共存を願っていると思うよ。
  • 52:13 - 52:16
    こっちが先に住んでいたとか、
  • 52:16 - 52:19
    あっちが先だとかの論争は
    この際関係ない。
  • 52:19 - 52:23
    我々のだれもが、
    この地球の訪問者なのだから。
  • 52:23 - 52:26
    我々のだれもが、
    大地を借りている異邦人なのだから。
  • 52:27 - 52:32
    パレスチナ人とイスラエル人が
    平等に、尊厳を保ち、
  • 52:32 - 52:36
    互いを尊重し、連帯意識を持って暮らせば、
  • 52:36 - 52:40
    世界中から反響がくるだろうね。
  • 52:40 - 52:44
    あの愚かな戦いに終止符を打つ。
  • 52:44 - 52:48
    西洋文化とイスラム文化との
    板ばさみになってくりひろげる戦い。
  • 52:48 - 52:52
    なんてバカバカしい。
    イスラエルとパレスチナでこそ、
  • 52:52 - 52:56
    双方が手を結べば、
    最高の文化になることを証明できるのに。
  • 52:57 - 52:59
    ええ、夢物語にきこえることでしょう。
  • 52:59 - 53:03
    私の国、私の共同体でよくいうんですが...
  • 53:13 - 53:14
    その意味は、
  • 53:14 - 53:19
    「二頭の雄牛が闘うと、
    痛むのは地面の草。」
  • 53:46 - 53:50
    問い61はヴォルフガング・ヨスト、
  • 53:50 - 53:53
    23歳、ベルリン、ドイツから。
  • 53:55 - 53:57
    「イランの核爆弾は、
  • 53:58 - 54:03
    なぜ、米国やイスラエルやフランスのより
    危険とみなされるのか?」
  • 54:05 - 54:10
    これは、米国やフランス、
    イスラエルで発するべき質問じゃないね。
  • 54:10 - 54:12
    だが、この質問を
  • 54:12 - 54:16
    アルジェリアやイラク、
  • 54:17 - 54:21
    レバノンやパレスチナ、あるいは...
  • 54:24 - 54:26
    日本でしたらどうだろう?
  • 54:26 - 54:29
    1945年、8月7日。
  • 54:30 - 54:34
    米国は広島に原爆を投下した。
  • 54:36 - 54:41
    何十万人も死んだ。
    学校の子供たち、民間人。
  • 54:42 - 54:47
    殺戮はその後、何年にもわたって
  • 54:47 - 54:51
    被爆の影響で続いた。
  • 54:53 - 54:58
    原爆を実際に使用したのはだれだった?
  • 54:59 - 55:02
    今のところ、米国だけだ。
  • 55:02 - 55:07
    イランはイスラエルを破壊することを
    予告し、約束する。
  • 55:07 - 55:12
    確実なのは、イランが核兵器を得たとき、
  • 55:12 - 55:14
    必ずその約束を果たすだろう、ということ。
  • 55:15 - 55:18
    イスラエル。イスラエルの爆弾?
  • 55:18 - 55:20
    どこから来るんだろうね?
  • 55:22 - 55:23
    我々が作っているんだよ。
  • 55:25 - 55:28
    我々がイスラエルに売ってるってわけ。
  • 55:29 - 55:34
    米国、イスラエルとフランスの爆弾は
    なくすべき。
  • 55:34 - 55:37
    フランスと米国は法的に
    そうする義務がある、
  • 55:38 - 55:40
    核拡散防止条約に基づいて。
  • 55:41 - 55:44
    そしてイスラエルは安全保障上、
  • 55:46 - 55:50
    その地域の紛争を
    武力行使せずに解決することを望んでいる。
  • 55:51 - 55:54
    だれかが核兵器を保有する限り、
    他の国も保有したがる。
  • 55:54 - 55:57
    ほしいと願い続ければ、
    いつか手にしてしまう。
  • 55:57 - 56:00
    そんな爆弾が存在する限り、
    避けられないのは
  • 56:00 - 56:03
    事故、あるいは意図的に
    それが使用されてしまうこと。
  • 56:03 - 56:07
    いずれにせよ、破滅的だから
    それはなくさなければならない。
  • 56:08 - 56:12
    なぜ、核爆弾なんか必要なんでしょう?
  • 56:14 - 56:17
    こんなはずじゃ...
    もし、最初からやり直せるなら、
  • 56:17 - 56:22
    誰一人、核爆弾の開発が
    いい案だとはいわないでしょう。
  • 56:24 - 56:25
    正気じゃない!
  • 56:27 - 56:31
    もし、原爆の影に怯えずに暮らせたら
    私たちはどうしていたかしら?
  • 56:32 - 56:34
    きっと、もっと別な人間に
    なっていたと思うんです。
  • 56:34 - 56:40
    外部からかんたんに操られてしまうような
  • 56:41 - 56:43
    恐れを抱いて、暮らしていた?
  • 56:45 - 56:50
    いま許されているような暴力のレベルを
    果たして許していたでしょうか?
  • 56:50 - 56:52
    していなかったと思います。
  • 56:52 - 56:56
    きっと、もっとすばらしい方法を
    見つけていたんじゃないかと思う、
  • 56:56 - 56:59
    紛争を武力以外の方法で
    解決するために。
  • 57:01 - 57:06
    そして、21世紀にいる私たち自身が
  • 57:07 - 57:09
    兵器技術の進歩によって
  • 57:09 - 57:14
    多大な影響を受けているはずです。
  • 57:15 - 57:18
    まだ完全には理解していないのです、
  • 57:18 - 57:22
    人間性に対してされた仕打ちが何を変え、
  • 57:22 - 57:25
    原爆を使ったことによって
    アメリカ人の何を変えてしまったのか。
  • 57:26 - 57:29
    それによって、
  • 57:33 - 57:35
    いかに私たちの内面が暴力的であるか。
  • 57:35 - 57:39
    それによって憂鬱の度合い、
  • 57:40 - 57:42
    依存の度合いが決まり、
  • 57:43 - 57:46
    分離され、拒絶され。
  • 57:47 - 57:51
    きっと、全然ちがった世界に
    なっていたはず。
  • 57:51 - 57:52
    全然ちがう世界に。
  • 57:52 - 57:55
    もっと思いやりがあって、寛容で。
  • 58:15 - 58:17
    ありがとう。
  • 58:17 - 58:20
    問い62は、
  • 58:20 - 58:23
    作家であり、活動家の
    アルンダティ・ロイからです。
  • 58:24 - 58:29
    「非暴力の抵抗と武力による闘い、
    どちらにすべき?
  • 58:29 - 58:32
    何が効果的?どうするのが正しい?
  • 58:32 - 58:38
    あるいは、抵抗の生物多様性が必要?」
  • 58:39 - 58:44
    アルンダティ、あなたがここにいて
    このささやき声が聞こえ、
  • 58:48 - 58:49
    この人々の顔を見られたら。
  • 58:52 - 58:55
    「抵抗の生物多様性」っていうのがいいね。
  • 58:56 - 58:57
    これはすごい問いだ。
  • 58:57 - 59:01
    でも、ぼくらがこれに答えていい
    立場にあるだろうか。
  • 59:02 - 59:06
    ぼくは、非暴力の抵抗を、といいたい。
  • 59:06 - 59:09
    抵抗によって達成されるものと思いたい。
  • 59:10 - 59:13
    でも弾圧されている人々に
    抵抗の形態を指定なんかできない。
  • 59:14 - 59:18
    抵抗の形態が多様にあるべきなのは、
    確かにそのとおり。
  • 59:18 - 59:21
    武力による闘いは
    最後の手段であるべきだから。
  • 59:21 - 59:26
    そのときは、注意深くなくてはならず、
  • 59:26 - 59:28
    なるべく懐疑的でいたほうがいい。
  • 59:28 - 59:31
    それでも、
    武力がどうしても必要になる場合も
  • 59:32 - 59:33
    あるだろう。
  • 59:33 - 59:35
    だが、ほとんどの場合は
  • 59:35 - 59:39
    あらゆる形態の
    非暴力の抵抗、闘いを駆使して
  • 59:39 - 59:42
    非暴力が活動の形態として
  • 59:42 - 59:46
    生命と活力に満ち、
  • 59:46 - 59:50
    犠牲と苦しみを
    代償とすることを知らしめ、
  • 59:50 - 59:54
    自分や他人の内のいちばん善の部分を
  • 59:54 - 59:56
    示せるようでなければならない。
  • 59:57 - 60:00
    変化のための闘いにおいて
  • 60:01 - 60:05
    それが成功したケースはどれも
  • 60:05 - 60:09
    作戦の上で、あなたがいう
    「生物多様性」を保持していました。
  • 60:09 - 60:11
    非暴力の抵抗から、
  • 60:13 - 60:16
    政治組織、演説、
  • 60:17 - 60:19
    そして、武力闘争にいたるまで。
  • 60:19 - 60:23
    武力闘争を正当化するために
    起草された原則は、
  • 60:23 - 60:26
    アフリカ民族会議と
    チェ・ゲバラによるものですが、
  • 60:26 - 60:29
    これは、単なるテロ行為による、
    暴力自体を目的化し、
  • 60:29 - 60:33
    無意味に犠牲者を出す形態とは
    一線を画すもの。
  • 60:33 - 60:38
    その武力闘争は、弾圧されている多数を
  • 60:38 - 60:40
    動員し、保護するためなのです。
  • 60:41 - 60:43
    組織する一人として、
    どんな決定を下そうが、
  • 60:43 - 60:46
    どんな運動のなかにいようが、
    常に自問するのは:
  • 60:46 - 60:50
    選んだ作戦がもたらす結果の
    責任を負えるか、ということ。
  • 60:50 - 60:54
    変化が起こったとき、あり得ないのは
  • 60:54 - 60:56
    だれも余波を受けない、ということです。
  • 60:57 - 61:01
    変化には、必ず犠牲が付きまといます。
  • 61:01 - 61:04
    まず考えましょう。
    どれほどの覚悟がありますか?
  • 61:05 - 61:07
    目的に迷いはありませんか?
  • 61:09 - 61:11
    では、武器を選びましょう。
  • 61:13 - 61:16
    ペンでもいいし、銃でもいい。
  • 61:17 - 61:22
    カメラでも、紙切れでも、ナイフでもいい、
  • 61:23 - 61:25
    あなたの命でもいい。
  • 61:25 - 61:29
    非暴力の抵抗で
    多くを達せられると思います。
  • 61:30 - 61:35
    でも、武力闘争は
    正当化できるでしょうか?
  • 61:35 - 61:37
    革命は正当化される?
  • 61:39 - 61:44
    抵抗にばかり目を向けるのは
    誤っているんじゃないかしら。
  • 61:44 - 61:47
    抵抗することばかりに
    集中していてはいけません。
  • 61:47 - 61:51
    魅力ある代案を練らないといけません。
  • 61:51 - 61:56
    新しく、達成し甲斐のある
    魅力的な範型。
  • 61:56 - 62:01
    だれもが、それぞれの美しさで
    輝いていたら...想像してごらん!
  • 62:02 - 62:07
    ここに座っている全員が
    それぞれの美しさで輝いているんだ。
  • 62:07 - 62:10
    そうです、アルンダティ、
  • 62:11 - 62:14
    この地球には、生物多様性が必要です。
  • 62:14 - 62:17
    みんなの言語であり、みんなの文化であり、
  • 62:17 - 62:20
    みんなの精神的理解です。
  • 62:20 - 62:23
    この瞬間、周りを見回すと
  • 62:23 - 62:26
    グローバルなコミュニティを
    代表する輪として、
  • 62:27 - 62:31
    多様性がある。考えの多様性、
  • 62:31 - 62:34
    発想の多様性、コンセプトの多様性。
  • 62:34 - 62:36
    だれか、
    これを聞いている人はいるんですか?
  • 62:37 - 62:39
    いつでも?
  • 62:40 - 62:43
    きっと、世界に向けて
    飛び出していくだろうね、
  • 62:43 - 62:45
    円盤みたいに。
  • 62:46 - 62:48
    すごいね。
  • 62:49 - 62:52
    そう?いいと思う?
    よかった。
  • 62:53 - 62:55
    ちょっと頭を一休みさせて、
  • 62:56 - 63:00
    周りで起こっていることを
    純粋に感じたらどうかな。
  • 63:00 - 63:02
    周りのことを、感覚だけで。
  • 63:02 - 63:05
    それとも、まだ考えちゃっている?
  • 63:07 - 63:10
    -カメラは友達ね。
    -おい、みんな。
  • 63:11 - 63:14
    ぼくが話したなかで、
    ひとつでも賢いこといってたら
  • 63:14 - 63:17
    それだけとって、あとはぜんぶ消してね。
  • 63:18 - 63:21
    輪の真ん中に行ったのね。
    真ん中はどうだった?
  • 63:21 - 63:25
    すごくいい。びっくりするよ。
    いろんなのをクリックできて。
  • 63:27 - 63:28
    どのカメラにもいけるんだ。
  • 64:03 - 64:04
    問い75。
  • 64:05 - 64:09
    サラ・フランシスより。
    35歳、ダブリン、アイルランド。
  • 64:10 - 64:13
    「勇気とは今日、何を意味するか?」
  • 64:13 - 64:18
    勇気とは、私がその人物に
    一目をおく部分です。
  • 64:18 - 64:22
    勇気ある人々に敬服します。
  • 64:22 - 64:25
    勇気は、
    日々の暮らしを続けるのを助けてくれます。
  • 64:26 - 64:30
    「勇気は、一歩一歩、
    段を上っていくようなもの!」
  • 64:31 - 64:34
    人間であるには、勇気が要る。
    存在するには、勇気が要る。
  • 64:35 - 64:40
    孤独は勇気だ。孤立。完全なる中立。
  • 64:40 - 64:46
    自分自身が不安なのは、勇気だ。
  • 64:46 - 64:48
    勇気はたくさんのことだわ。
  • 64:48 - 64:51
    勇気とは、アウンサンスーチーの勇気。
  • 64:52 - 64:54
    彼女はずっと、
  • 64:55 - 64:58
    外部と連絡を絶たれ、
    自宅に監禁されている。
  • 64:59 - 65:02
    勇気とは、
  • 65:02 - 65:06
    天安門広場にいた学生の勇気。
  • 65:06 - 65:11
    私たちは様々に命のリスクを冒します。
  • 65:11 - 65:14
    私はそんなリスクを
    冒したことがありません。
  • 65:14 - 65:17
    私は真に危険な状況に
    さらされたことがありません。
  • 65:17 - 65:20
    このテーブルについている
    多くの人とはちがって。
  • 65:21 - 65:23
    かんたんにいえば、
    死を覚悟すること。
  • 65:23 - 65:25
    そう、死んでもいい、と思うこと。
  • 65:25 - 65:28
    自分であること、
    自分のすることを守りぬくために
  • 65:28 - 65:31
    死ぬリスクを冒す勇気。
  • 65:33 - 65:35
    私たちが集まったこの広場で、
  • 65:35 - 65:40
    かつてナチスの冒険が
  • 65:40 - 65:45
    美しい国ドイツの主導権を握り、
  • 65:45 - 65:48
    正義の法を歪めた。
  • 65:48 - 65:51
    最も忌まわしく、おぞましいやり方で。
  • 65:52 - 65:56
    想像してみてください、
    あえて国の法に背いた勇気ある人々を。
  • 65:56 - 65:59
    より崇高な掟である、
  • 65:59 - 66:03
    人間らしさの名誉を守るために。
  • 66:05 - 66:09
    ご存じないでしょうが、
    中国の刑務所の労働収容所は
  • 66:09 - 66:11
    かつてのソ連の強制労働収容所や
  • 66:11 - 66:14
    ドイツの強制収容所にそっくりです。
  • 66:14 - 66:18
    四千万、あるいは五千万人が
    そこで命を落としました。
  • 66:19 - 66:21
    私は、アメリカへ渡る前に
  • 66:22 - 66:25
    19年間、そこにいました。
  • 66:25 - 66:28
    この話はしたくなかったのですが、
  • 66:28 - 66:30
    今ようやく話したのは、
  • 66:32 - 66:34
    人生、一度きりだからです。
  • 66:35 - 66:38
    アルゼンチンは、五月広場の
    母親たちの勇気がなかったら、
  • 66:38 - 66:40
    どうなっていただろうか。
  • 66:40 - 66:43
    彼女たちは、独裁とテロに立ち向かった。
  • 66:43 - 66:46
    ビデラ、マッセラ、
    アゴスティという軍人らは
  • 66:46 - 66:50
    何千人も海に投げ込み、
    「行方不明者」を出した張本人たち。
  • 66:51 - 66:52
    この不明者らの母親たちから
  • 66:53 - 66:55
    勇気を学んでいなかったら、
    どうなっていただろう?
  • 66:55 - 66:59
    彼女たちは毎週木曜日、
    いなくなった息子たちの写真を抱えて
  • 66:59 - 67:03
    大統領府の前に立ち続けた。
  • 67:03 - 67:05
    勇気とは、
  • 67:05 - 67:09
    権力が絶対ではない、と確信すること。
  • 67:09 - 67:12
    そのことを、世界中の人々が示したように。
  • 67:12 - 67:15
    彼らは勇気と怒りをもって
  • 67:16 - 67:20
    他国の資本家を追い出し、
  • 67:20 - 67:22
    政府を揺るがし、
  • 67:22 - 67:25
    転覆させることに成功した。
  • 67:26 - 67:28
    勇気とは、正面きって
  • 67:29 - 67:32
    未来に目を向けること。
  • 67:33 - 67:36
    未知なる部分があることを
    知りつつも、信じるんだ。
  • 67:37 - 67:41
    だれかが犠牲になり、
  • 67:42 - 67:43
    だれかが苦しみ、
  • 67:43 - 67:48
    だれかが矢面に立って
    危険を冒せば、
  • 67:48 - 67:51
    それだけで、なにかを変えられる、
    ということを。
  • 67:52 - 67:54
    念頭におくべきなのは、
  • 67:54 - 67:57
    私たちがもっと過激に、
    もっと使命感をもつべきだということ。
  • 67:58 - 68:00
    命がけでもなく、リスクといえば
  • 68:00 - 68:02
    せいぜい退屈を少々、
  • 68:03 - 68:06
    疎外を少々、豊かさを少々
    危うくするだけなのだから。
  • 68:07 - 68:10
    勇気とは、
    世界を変えることばかりじゃありません。
  • 68:10 - 68:13
    今の世の中が
    私自身を変えはしない、と
  • 68:13 - 68:16
    肝に銘じることでもあります。
  • 69:17 - 69:19
    問い78。
  • 69:20 - 69:24
    ナンシー・クレモンスより、57歳、
    キャメロン、ミズーリ州、米国...
  • 69:24 - 69:29
    「地球の温暖化防止に、
    私は何ができ、人に何を促したらいいだろう?」
  • 69:30 - 69:34
    「地球の温暖化防止に、私は何ができ、
    人に何を促したらいいだろう?」
  • 69:34 - 69:35
    どうぞ、始めてください。
  • 69:43 - 69:46
    これは壮大な問いね。
  • 69:48 - 69:52
    未来の世代は、
    理解できないことでしょう、
  • 69:53 - 69:57
    我々のやみくもな破壊ぶりを。
  • 69:59 - 70:02
    地球の温暖化に対し、
    なす術はありません。
  • 70:02 - 70:06
    氷はどんどん溶け続けます。
  • 70:06 - 70:11
    そして問題は、だれが生きるか、です。
  • 70:11 - 70:15
    だれが、生きる価値のある生活を
    送れるでしょうか?
  • 70:15 - 70:18
    おそらく、
    大勢が命を失うでしょう。
  • 70:19 - 70:23
    おそらく、
    多くが命だけしか助からないでしょう。
  • 70:24 - 70:27
    生きるに値する生活ができるのは
    ほんのわずかでしょう。
  • 70:28 - 70:32
    全能なる相手に向かい、
    私は何度も願い、祈ります。
  • 70:32 - 70:37
    あなたや私が、
    ありがたいと思える暮らしができるように。
  • 70:37 - 70:40
    なぜなら、私たちがどんなにあがいても
  • 70:40 - 70:42
    もう引き返せないから。
  • 70:43 - 70:46
    氷は溶け続け、しまいにはなくなります。
  • 70:48 - 70:52
    地球の温暖化を阻止することは、
    もう無理です。
  • 70:53 - 70:56
    進化生物学者として
    私が確信しているのは、
  • 70:56 - 70:58
    もう、止められないということです。
  • 70:58 - 71:01
    ただし、遅らせることはできます。
  • 71:02 - 71:06
    地球温暖化は科学の問題ではなく、
    経験の問題です。
  • 71:06 - 71:10
    科学は事実としてデータを提供し、
    それを基に人は対処します。
  • 71:10 - 71:13
    しかし、
    どうやって互いに行動を起こすかは、
  • 71:14 - 71:16
    頭より、気持ちの問題なのです。
  • 71:16 - 71:18
    私たち自身が問題の一部であるように
  • 71:19 - 71:22
    解決法の一部にもなれるはずです。
  • 71:22 - 71:26
    自動車に乗るのをやめることで
    多少貢献できます。
  • 71:28 - 71:33
    バイオ燃料へ切り替えたり
    大規模な風力、太陽発電設備を導入しても
  • 71:33 - 71:36
    おそらく、
    現在の産業の力を持続させるには
  • 71:36 - 71:39
    不十分でしょう。
  • 71:40 - 71:42
    ですから、答えは
    「パワーダウン」しかありません。
  • 71:42 - 71:47
    現在、何百という自治体が
    まさにこれをやり始めています。
  • 71:48 - 71:51
    いわゆる「パワーダウン」と
    取り組んでいるのです。
  • 71:51 - 71:54
    自治体が模索しているのは、
  • 71:55 - 72:00
    経済を地元で賄っていくための方法です。
  • 72:00 - 72:05
    経験上、石油の価格が高騰したり、
    不足したりすると、
  • 72:05 - 72:08
    スーパーの棚がたちまち空になります。
  • 72:08 - 72:11
    住居を暖房で暖めることもできず、
  • 72:11 - 72:13
    旅行することもできなくなります。
  • 72:16 - 72:20
    話し合うべきですね、
    いかにして過剰な欲を
  • 72:22 - 72:24
    抑制するか。
  • 72:25 - 72:28
    私たちがどこにいても
    できることは、
  • 72:28 - 72:33
    公害を引き起こしている人々を
    辱め、嘲笑することです。
  • 72:39 - 72:42
    非常事態にはならない。
  • 72:42 - 72:44
    もう何千年も前から
  • 72:44 - 72:46
    緊急事態なのだから。
  • 72:47 - 72:50
    私たちは錯覚を起こす。それは
  • 72:50 - 72:52
    国が、政治が、宗教を
  • 72:52 - 72:55
    人種が、民族が
    作り上げられていると思うけど、
  • 72:55 - 72:57
    本来はそうではないのです。
  • 72:58 - 73:00
    人類、ひとりひとりの
  • 73:00 - 73:02
    意識の問題であるのです。
  • 73:04 - 73:08
    ぼくは人類を信じない。信じないよ。
  • 73:09 - 73:12
    正直いって、
    この品種に属していることが恥ずかしい。
  • 73:23 - 73:27
    と同時に、
    惹きつけられもするわけだけど。
  • 73:29 - 73:31
    美女と野獣だね。
  • 74:28 - 74:30
    問い83は
  • 74:30 - 74:34
    写真家のセバスチャン・サルガドから。
  • 74:35 - 74:39
    アイモレ、ミナスジェライス州、ブラジル。
  • 74:40 - 74:44
    「人は、自分も自然の一部だ
    ということを悟るべく
  • 74:44 - 74:48
    地球を見る目を備えているでしょうか?」
  • 74:50 - 74:53
    我々は、ますますはっきりと
    損害に気づき始めている。
  • 74:53 - 74:56
    それはもう、家の前まで来ている。
  • 74:56 - 75:00
    干ばつや洪水、嵐や猛暑で
  • 75:00 - 75:02
    気候変動を見たり、感じたりする。
  • 75:03 - 75:05
    悪い空気を吸い、
  • 75:06 - 75:08
    アレルギーに悩まされる。
  • 75:09 - 75:11
    食べ物に味を感じない。
  • 75:11 - 75:13
    森が死に、
  • 75:14 - 75:18
    動物や植物が絶滅するのを
    目の当たりにする。
  • 75:19 - 75:21
    そして、ますます多くの人が悟るのは、
  • 75:22 - 75:26
    地球が自分たちの物ではないということ。
  • 75:27 - 75:31
    むしろ、
    自分たちが地球の一部だということ。
  • 75:33 - 75:35
    20世紀に
  • 75:36 - 75:42
    人間が地球の重力から解かれて
    宇宙へいって以来、
  • 75:42 - 75:46
    地球の美しい写真を
    見ることができた。
  • 75:46 - 75:51
    宇宙に浮かぶ、
    少し青っぽい地球という星。
  • 75:51 - 75:55
    これを見ただけで感傷的にさえなり、
  • 75:56 - 76:00
    自分はこの惑星に住み、
    この惑星の一部なのだ、と実感する。
  • 76:00 - 76:03
    夜、野原に出て寝転がり、
  • 76:04 - 76:06
    星を見下ろしてごらんなさい。
  • 76:06 - 76:10
    重力があなたを惑星の下側に
    つけていると想像して。
  • 76:10 - 76:12
    どっちが上かなんて、
    わからないでしょう?
  • 76:13 - 76:17
    子供が動物を好きなのは、
  • 76:17 - 76:20
    私たち人間が他の創造物と共に
    進化してきたからなの。
  • 76:21 - 76:26
    進化する間、いつもずっと
    自然とつながっていた。
  • 76:26 - 76:31
    ただ、ここへきてほんのわずかな間に、
    それを切り離してしまった。
  • 76:31 - 76:35
    地球から、
    ほかの動物から、ほかの人間から。
  • 76:35 - 76:37
    そうなってしまったのは、
  • 76:37 - 76:40
    私たちが自分自身から、
  • 76:40 - 76:43
    自らの心、自らの体から
    切り離してしまったからなのよ。
  • 76:43 - 76:47
    自然は、この地球において、
    最も洗練された物質を
  • 76:47 - 76:49
    炭水化物からつくりだします。
  • 76:49 - 76:51
    私たちは、それを学べます。
  • 76:51 - 76:55
    なのに、私たちは自然よりも
    優れていると思い込んでいます。
  • 76:55 - 77:00
    私たちは、自然が45億年の営みのなかで
  • 77:00 - 77:02
    成し遂げてきた離れ業を顧みません。
  • 77:03 - 77:04
    例えば、蜂の巣。
  • 77:04 - 77:08
    たった一本の糸にぶら下がる造りで、
  • 77:08 - 77:11
    極めて軽い材料でできていますが、
  • 77:11 - 77:15
    その三百倍もの住人の重量を
    支えることができます。
  • 77:15 - 77:18
    そんな建設物を、
    私たちは真似できますか?
  • 77:18 - 77:23
    葦が下から育つように
    高層ビルを建てられますか?
  • 77:23 - 77:28
    新しい細胞を下で作り、
    それを上に押し上げていくように?
  • 77:28 - 77:30
    私たちは、どれほど
    自然から学べることでしょう。
  • 77:31 - 77:34
    結局のところ我々次第なのです、
  • 77:35 - 77:38
    どれだけ努力して
  • 77:38 - 77:41
    自然とのバランスをつくりあげ、
  • 77:41 - 77:44
    自然の一部となり得るか。
  • 77:44 - 77:46
    そうすれば
  • 77:46 - 77:48
    自然の万物に宿る
  • 77:49 - 77:52
    永遠性、完璧性と調和を
    実感することだろう。
  • 77:52 - 77:57
    それは、我々自身には
    宿っていない。
  • 77:57 - 78:00
    私たちが食するすべて、着るすべて、
  • 78:00 - 78:04
    住まい、もののすべてが
    生きた地球からのもの。
  • 78:04 - 78:09
    その地球から、
    持続可能な生き方を学ぶのは、
  • 78:10 - 78:12
    ユートピア的でも、夢でもない。
  • 78:12 - 78:17
    私たちとその可能性の間に
    立ちはだかるのは
  • 78:17 - 78:19
    それができないという思い込み。
  • 78:20 - 78:23
    相手が大きすぎるという思い込み。
  • 78:23 - 78:25
    企業は変わらない、
  • 78:25 - 78:29
    人は変わらない、という思い込み。
  • 78:29 - 78:34
    すべては、
    人の生来の欲が引き起こした結果だ、
  • 78:34 - 78:36
    人口過剰のせいだ、という思い込み。
  • 78:37 - 78:38
    地球は人口過剰、
  • 78:39 - 78:42
    だから、全員を満たすことは不可能、
    という思い込み。
  • 78:42 - 78:46
    これらすべては見直すべきことであり、
  • 78:46 - 78:49
    考え直すべき億説でしかないの。
  • 79:39 - 79:42
    問い96はミライジ・カレッドからです、
  • 79:43 - 79:46
    30歳、ダッカ、バングラデシュ。
  • 79:46 - 79:49
    「神の宗教は何?」という質問。
  • 79:49 - 79:52
    「神の宗教は何?」
    どうぞ、始めてください。
  • 79:53 - 79:56
    この問い、すごく気に入っているの。
  • 79:56 - 79:59
    だって、とても奥深いじゃありませんか。
  • 80:00 - 80:02
    どの神だろう?
  • 80:04 - 80:06
    どの宗教?
  • 80:06 - 80:08
    なんの神様?だれの神様?
  • 80:10 - 80:13
    この問いをどう捉えようと、
  • 80:14 - 80:17
    他者がこの「神」という言葉を
    どう捉えるか、
  • 80:17 - 80:20
    尊重すべきですね。
  • 80:21 - 80:24
    神は、ある種
    定義の表れだと思う。
  • 80:24 - 80:26
    特定の原型の定義、
  • 80:26 - 80:31
    特定の期待の定義、
  • 80:31 - 80:34
    特定の目的の定義。
  • 80:35 - 80:37
    神とは、「存在すること」。
  • 80:38 - 80:42
    神は霊。宗教じゃないわ。
    神は宗教を持たないでしょ。
  • 80:43 - 80:45
    神は存在しません。
  • 80:46 - 80:48
    私の神の信仰は、
  • 80:49 - 80:52
    世のあるゆる所に反映されています。
  • 80:52 - 80:56
    どの葉っぱにも、
  • 80:56 - 80:59
    埃の塵にも、
  • 80:59 - 81:02
    どの花にも。
  • 81:04 - 81:07
    ぼくは、
    神に宗教があるなんて思わない。
  • 81:07 - 81:12
    宗教そのものが
    限りなく人間臭いものだから。
  • 81:13 - 81:15
    神の宗教について語るとき、
  • 81:15 - 81:17
    確実にいえることは、
  • 81:17 - 81:20
    それがあくまでも人間があつらえた、
  • 81:20 - 81:22
    人間の産物でしかないってことだ。
  • 81:23 - 81:27
    我々が神に投影するのは、
  • 81:27 - 81:29
    私は愛。
  • 81:29 - 81:31
    私は宇宙。
  • 81:31 - 81:33
    私は活動する神。
  • 81:33 - 81:36
    神はいない。
  • 81:36 - 81:39
    神は、言葉では表せない何かの
  • 81:39 - 81:42
    象徴です。
  • 81:42 - 81:46
    ですから、神の宗教は存在しません。
  • 81:46 - 81:50
    神が何かというと、
    こう考えればよろしいんじゃないでしょうか。
  • 81:50 - 81:53
    未知というものではなく、
  • 81:53 - 81:56
    知の範疇に当てはまらない、
  • 81:57 - 82:00
    知るという質のものではない、ということ。
  • 82:00 - 82:03
    例えば、
    こんな質問をするようなものです。
  • 82:04 - 82:07
    「輪は何色?」と。
  • 82:08 - 82:11
    赤、緑、それとも青?
  • 82:11 - 82:15
    いや、青でも赤でも緑でもない。
  • 82:15 - 82:17
    でも、色がないわけではない。
  • 82:17 - 82:22
    色を尋ねることは無意味です、
  • 82:22 - 82:24
    輪は色を知らないから。
  • 82:24 - 82:27
    多くの人はこれを認めたがりません。
  • 82:27 - 82:30
    ポケットからペンを取り出し、
  • 82:30 - 82:32
    紙切れに輪を描いて
  • 82:33 - 82:35
    「ほら、輪は青だよ」という。
  • 82:36 - 82:40
    そう、そこに描かれた輪は
    たしかに青いけど、
  • 82:40 - 82:43
    その色はペンから出た色であって、
  • 82:43 - 82:45
    輪の色じゃありません。
  • 82:46 - 82:49
    ペンの色こそ宗教であり、
  • 82:49 - 82:52
    それで私たちは
    神性を表そうとしますが、
  • 82:53 - 82:56
    輪そのものを描くことはできません。
  • 82:56 - 82:59
    それは、色とは関係ないものなのです。
  • 82:59 - 83:01
    色の数がたくさんあるように
  • 83:01 - 83:04
    宗教もたくさんあり、
    それで輪を描けるのです。
  • 83:07 - 83:09
    この問い、大好き。
  • 83:11 - 83:14
    僕は神を信じる。
    でも神について知っていることは
  • 83:14 - 83:16
    いる、というだけで
    それが私ではない、ということ。
  • 83:16 - 83:18
    それだけしか知らない。
  • 83:18 - 83:20
    でも、あなたの中にも
    神はいるんじゃない?
  • 83:21 - 83:23
    ああ、そうだね、もちろん。
  • 83:23 - 83:26
    僕の精神性の大部分は...
  • 83:27 - 83:29
    自分が麻薬中毒者だったことと
    関係している。
  • 83:29 - 83:31
    私はまだ神に出会っていません。
  • 83:32 - 83:35
    でも、いつか会えたら、
  • 83:36 - 83:39
    そのことを尋ねます。
  • 84:25 - 84:28
    -ありがとう。
    -こちらこそ。
  • 84:28 - 84:30
    -最後よ。
    -問い...
  • 84:35 - 84:36
    -100!
    -100。
  • 84:42 - 84:45
    -最後。
    -いけるとは思わなかったな!
  • 84:58 - 85:00
    さあ、最後の問い、いきましょう。
  • 85:01 - 85:07
    キース・ディルクス、48歳、
    ピードモント、カルフォルニア州、米国。
  • 85:07 - 85:10
    「よりよい世界にするために、
  • 85:10 - 85:12
    私たちはどんな神話をつくるべきか?」
  • 85:13 - 85:17
    創造神話は、
    あらゆる文化の人類史として登場します。
  • 85:17 - 85:21
    たいてい、
    司祭のような立場の人が語りました。
  • 85:21 - 85:24
    でも、今では科学が神話を語ります。
  • 85:24 - 85:27
    科学が司祭の立場をとって代わり、
  • 85:27 - 85:30
    各文化にその壮大な物語をきかせます。
  • 85:30 - 85:32
    どんな物語でしょう?
  • 85:33 - 85:36
    私たちは、エントロピーで動く、
  • 85:36 - 85:38
    無生命であてもない世界に住んでいる、と。
  • 85:38 - 85:42
    まあ、なんて楽しい創造神話かしら?
  • 85:42 - 85:46
    それから、こうつけ加えるんです。
    地球上の進化は、
  • 85:46 - 85:48
    強者が生き残ること、
  • 85:49 - 85:53
    欠乏による果てしない争奪戦、
  • 85:53 - 85:56
    だれもがありったけ奪えるものを奪い、
  • 85:56 - 85:58
    相手を打ち負かすことでした、と。
  • 85:58 - 86:01
    まったく、
    暗澹とした気持ちになる創造神話です。
  • 86:01 - 86:04
    無意味に損なわれていく世界、
  • 86:04 - 86:08
    欠乏による、
    果てしない葛藤から逃れられません。
  • 86:08 - 86:13
    語るには、あまりにひどい話ですし、
    科学的事実と一致していません。
  • 86:13 - 86:16
    自然界では、作用があれば、
    必ず反作用があります。
  • 86:16 - 86:19
    エントロピーがあれば、
    シントロピーがあります。
  • 86:19 - 86:23
    進化は、膨大な数の協力体制を
    生み出してきました。
  • 86:24 - 86:27
    進化を遂げる品種の成熟過程は
  • 86:27 - 86:30
    壮大な物語が実際にはあるのです。
  • 86:30 - 86:33
    最初は若くて貪欲で、
  • 86:33 - 86:36
    増殖してはどんどん縄張りを広げ、
  • 86:36 - 86:40
    競争相手を排除して
    まるで資本主義者のようにふるまいます。
  • 86:40 - 86:44
    ですが、だんだんと
    協力するメリットを見出すのです。
  • 86:44 - 86:50
    そうするうちに、協力する体制の規模を
    どんどん拡張していき、
  • 86:50 - 86:53
    その方がもっと安上がりに、
  • 86:53 - 86:56
    もっと効果的、かつ効率的に
    みんなのためになることに気づくのです。
  • 86:56 - 86:59
    こうして熱帯雨林が進化を遂げ、
  • 86:59 - 87:02
    百兆もの細胞から成るヒトの体は
  • 87:02 - 87:06
    個々が異なる性質にも関わらず
    完全な協力体制で機能しています。
  • 87:06 - 87:10
    これこそ、世界中に広めるべき
    壮大な新しい物語であり、
  • 87:10 - 87:14
    人類が徐々に
    グローバルな家族へと成長し、
  • 87:15 - 87:19
    互いが得する経済をまわしつつ、
    世の中を良くしていくのです。
  • 87:19 - 87:23
    人間は、感謝する存在で、
  • 87:24 - 87:28
    単なる傍観者ではありません。
    宇宙のプロセスを尊び、それに加わり、
  • 87:28 - 87:31
    創造を共に担う協力者でもあります。
  • 87:31 - 87:37
    世界全体は、深く絡み合っています。
  • 87:37 - 87:42
    生けるものすべて、宇宙のあらゆる部分。
  • 87:42 - 87:44
    宇宙全体が生きているのです。
  • 87:44 - 87:47
    電子も、陽子もなにからなにまで。
  • 87:48 - 87:49
    すべては有機体です。
  • 87:49 - 87:54
    それぞれの歴史があり、
    互いに深いところで絡み合い、
  • 87:55 - 87:59
    緊密なつながりがあるので、
    それらを切り離すことはできません。
  • 87:59 - 88:04
    そして、この絡み合った世界は絶え間なく
  • 88:04 - 88:08
    自らを創り、
    新たに創りなおしていくのです。
  • 88:08 - 88:11
    それが、
    コスモスの進化だと思うのです。
  • 88:11 - 88:17
    原子を始め、
    人間から銀河に至るすべての進化です。
  • 88:17 - 88:20
    それが目指すものであり、
    それが志すものです。
  • 88:21 - 88:24
    それが、神的な創造性の最終目的です。
  • 88:25 - 88:29
    人間の理解は
    この点までならついていけます。
  • 88:31 - 88:33
    思うに…
  • 88:34 - 88:38
    謙虚さの尺度と
  • 88:39 - 88:42
    人間性の尺度、
  • 88:44 - 88:46
    美の肯定が、
  • 88:47 - 88:49
    世界におけるすべての残忍性、
  • 88:49 - 88:51
    冷酷さに抗う効力を
    発揮するでしょう。
  • 88:52 - 88:54
    思うに、
  • 88:54 - 88:56
    神聖なるものは、
    超自然の内のみならず、
  • 88:57 - 88:59
    自然の内に、
  • 88:59 - 89:01
    自然の美の内に
    宿っているんじゃないでしょうか。
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    おそらく、
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    人間は形而上学的な動物であり、
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    その有限性ゆえにそうあり続けるだろう。
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    動物のなかで人間のみが、
    死ぬことを自覚している。
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    そこに謎が秘められ、
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    人間の存在について
    延々に続く謎がある。
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    重要なのは、心を融合させること、
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    魂の融合、そして、肉体と呼ばれている
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    肉でできたちっぽけな容器の融合。
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    こうした事柄の融合が、
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    実際に起こるとしたら、
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    それはポジティブさが原動力となる。
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    そして、ポジティブさが
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    こうした融合を成し遂げられたら...
  • 89:48 - 89:52
    地球上のあらゆる問題が
    なくなるだろう。
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    もしも、人の精神が空間を得て、
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    呼吸したり、生きたり、
    脈を打ったり、流れたりできたら...
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    果たしていったい、
    だれがこれを全部きくんだ?
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    というのは、我々は112人いて、
    100の質問があるんだから。
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    合わせると、11 200の答えだ。それを...
  • 90:34 - 90:38
    各答えにつき、2分とすると
    全部で22 000分。
  • 90:38 - 90:40
    それって、どれくらいだと思う?
  • 90:41 - 90:44
    500…いや、300日だよ。
  • 90:47 - 90:49
    よし、終わった。
  • 90:49 - 90:51
    終わったよ。
  • 97:44 - 97:48
    Copyright © 2011 TITELBILD, Berlin
    Subtitles: Sakae Nasuda
Title:
PROBLEMA the film *NEW Higher Quality*
Description:

Watch the film with subtitles in various languages on www.problema-thefilm.org

Inspired by
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Video Language:
English
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