音楽という言語 | ヴィクター・ウーテン | TEDxGabriolaIsland
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0:15 - 0:16どうもありがとう
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0:16 - 0:19俺がバンドに
生を受けたっていうのは本当の話だ -
0:19 - 0:22まさにそのとおりなんだよ
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0:22 - 0:26俺が生まれたとき
兄貴4人は既に音楽をやってて -
0:26 - 0:29ベーシストが要るって分かってたんだ
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0:29 - 0:30(笑)
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0:30 - 0:33それで家族のバンドが完成するからさ
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0:33 - 0:35俺はベース担当として
生まれたってわけだ -
0:35 - 0:40歳をとって
先生と呼ばれるようになった今 -
0:41 - 0:44自分が音楽をどう教わったかを
思い返したとき -
0:44 - 0:47教育として
教わったことはないと気づいた -
0:47 - 0:49俺が「音楽は言語だ」と
言う理由はそこなんだ -
0:49 - 0:52ほら 自分の母語ってものを
考えてみてくれ -
0:52 - 0:54俺も 多分会場のほとんどの人も
英語だろう -
0:54 - 0:56だから英語の話になるけど
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0:56 - 0:59どうやって習得したか考えれば
教わってはいないよな -
0:59 - 1:02周りが勝手に話しかけてきたはずだ
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1:02 - 1:05でも 最高なのは—
これがまた面白いんだけど— -
1:05 - 1:08相手に言い返してもいいってことだ
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1:08 - 1:10音楽の話でいえば
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1:10 - 1:15ほとんどの初心者は上手い人と一緒には
演奏させてもらえないもんだ -
1:15 - 1:17初心者クラスに足止めだ
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1:17 - 1:19何年かそこに留まって
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1:19 - 1:22中級に そして上級に
上げてもらって -
1:22 - 1:23上級クラスを卒業したあとも
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1:23 - 1:26やりたくないことを まだ
たくさんやらなきゃならない -
1:27 - 1:29でも 言語の場合
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1:29 - 1:33赤ん坊でさえ 音楽用語でいえば
プロと「ジャムセッション」してるんだ -
1:35 - 1:37しょっちゅうさ
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1:37 - 1:40これが当たり前すぎて
自分が初心者だとは気づかない -
1:40 - 1:43「今のあなたとは話にならないわ
あっちに行きなさい -
1:43 - 1:46大きくなったら話しましょうね」
とは言われない -
1:46 - 1:47(笑)
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1:47 - 1:49そんなことにはならない
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1:49 - 1:52自分が何を言うか
誰にも指図されたりしない -
1:53 - 1:56隅に座って練習させられたりもしない
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1:58 - 2:02間違えたときに直されたりもしない
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2:03 - 2:07ほら 2歳児や3歳児が
何度も言い間違えたって -
2:07 - 2:08誰も直したりしない
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2:08 - 2:11子供があまりに何度も間違えると
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2:11 - 2:14間違いを直すどころか
親に子供の話し方が感染るだろう -
2:14 - 2:15(笑)
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2:15 - 2:17そして親も間違えた言い方をし始める
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2:18 - 2:21最高なのは
子供は自由なままだってことだ -
2:22 - 2:23好きに喋っていいんだ
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2:24 - 2:28音楽を習うときみたいに
何年も学んでから -
2:28 - 2:31自分らしい表現を
見つけたりしないでいい -
2:31 - 2:33言葉だったら
自分らしさを見失うことはない -
2:34 - 2:37誰かに取り上げられることもない
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2:38 - 2:42小さい頃の俺は
そうやって学んでいた -
2:42 - 2:47言葉と音楽を
同時に 同じやり方で -
2:47 - 2:49学んでいたんだ
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2:49 - 2:54普段 人にはこう言ってる
「始めたのは2歳か3歳のときだ」 -
2:54 - 2:57その方がもっともらしいから
そう言ってるだけだ -
2:58 - 3:00でも 皆が言葉を話し始めたとき
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3:00 - 3:022歳とか3歳になるまで待ったかい?
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3:03 - 3:04違うよな
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3:05 - 3:08生まれる前から始まってたと
言ってもいい -
3:09 - 3:13初めて聞こえたときが
学び始めたときだろう -
3:13 - 3:18そういう意味で俺の兄貴たちは
最高にイカしてるし賢いと思う -
3:18 - 3:205人兄弟の一番上の兄貴が—
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3:20 - 3:22俺は末っ子で
一番上はレジーっていって -
3:22 - 3:24歳は8つしか変わらないんだ
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3:24 - 3:27レジーの奴は なんであんなに賢いんだか
それこそ謎だね -
3:27 - 3:30本家のTEDトークができるテーマだよ
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3:30 - 3:33弟たちに楽器の弾き方を教えずに
ミュージシャンに育てる— -
3:33 - 3:37そんな見事な手法をどうやって
考えついたのかっていう話だ -
3:37 - 3:39俺にベースを初めから
持たせたりしなかった -
3:39 - 3:41違うんだ
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3:43 - 3:46一番最初は
俺の周りで演奏してた -
3:47 - 3:49記憶のある限り ずっと前からだ
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3:49 - 3:51ハワイに住んでて
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3:51 - 3:57兄貴たちがセットを組んで
プラスチックのイスがあった -
3:57 - 3:59家の前の庭にセットを組んで
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3:59 - 4:01そこにプラスチックのイスがあった
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4:01 - 4:05プラスチックでできた
ミッキーマウスのゼンマイ式ギターが -
4:05 - 4:06そのイスに乗ってた
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4:06 - 4:09誰に言われなくても
俺用だって分かったよ -
4:09 - 4:13喋るとき 誰かにお前の番だって
言われなくても分かるのと同じこと -
4:13 - 4:17喋り方が分かってるように
そのイスが俺のだって分かってた -
4:17 - 4:19その楽器も俺のだって分かってた
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4:19 - 4:22プラスチックの弦が張ってあって
ゼンマイを巻くと曲が流れる -
4:22 - 4:27弦を弾いても音は出なかったが
それは重要じゃなかった -
4:27 - 4:30楽器が握れるくらい
大きくなった頃 -
4:32 - 4:37握るものをもらった
ただ俺に握るものを与える目的だ -
4:37 - 4:39将来の準備のためだった
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4:39 - 4:42その楽器で演奏することは
目的じゃなかった -
4:43 - 4:45たくさんの音楽教師が
犯している間違いだが -
4:45 - 4:50子供が音楽を理解する前に
楽器の弾き方を教えている -
4:50 - 4:53でも言葉は 書き方から教えたりはしない
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4:53 - 4:54「ミルク」の書き方を
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4:54 - 4:57何年間もミルクをたっぷり飲む前に
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4:57 - 4:59教えるのはおかしいだろう
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4:59 - 5:02なのになぜか音楽では
それが正しいことになっていて -
5:02 - 5:05規則や楽器について先に教えようとする
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5:06 - 5:10でも 俺が2歳くらいで
おもちゃのギターを手にした頃には -
5:10 - 5:14もう音楽が身についていた
誰だって音楽と共に生まれてくるはずだ -
5:14 - 5:18誰の声でもいいから聞いてみるといい
どんな子供の声でも聞いてみるといい -
5:18 - 5:20これより純粋な音楽なんてない
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5:20 - 5:24そんなわけで兄貴たちは
俺が音楽と共に生まれたと知っていて -
5:24 - 5:26俺にベースをやらせようと思ってた
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5:26 - 5:28だから 時期が来たら
おもちゃのギターを握らせて -
5:28 - 5:30目の前で演奏したんだ
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5:30 - 5:33俺も飛び跳ねながら
おもちゃをかき鳴らしてた -
5:34 - 5:39でもやっぱり 最高なのは
楽器はどうでもよかったことだ -
5:39 - 5:43俺が学んでいたのは 楽器を弾くことじゃなく
音楽を奏でることだった -
5:43 - 5:46今でもそれを続けていると思いたい
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5:46 - 5:50当時の俺にも分かってたことがある
兄貴が4小節フレーズの最後に -
5:51 - 5:56ハイハットを開いたら
どういう意味なのかは知ってたし -
5:56 - 5:59他のフレーズとの関連性も学んだ
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5:59 - 6:01同じ要領で 赤ん坊には
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6:01 - 6:04母親の声が高くなるときの意味も
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6:04 - 6:07反対に 父親の声が低くなるときの
意味も分かるだろう -
6:07 - 6:08誰でもそうだ
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6:08 - 6:11単語の意味は理解できないとしても
分かっているんだ -
6:12 - 6:14そんな風にして言語を学んでいく
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6:14 - 6:16子供の口から言葉らしい言葉が
出てくるようになる頃には -
6:16 - 6:19言語とは何なのか
既にだいぶ分かっている -
6:19 - 6:21俺は音楽を おんなじように学んだ
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6:21 - 6:25自分の手に楽器を持った頃には
既に音楽性がかなり育っていた -
6:25 - 6:283歳くらいになる頃
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6:28 - 6:32レジーが自分の6弦ギターから
2弦外して俺にくれた -
6:32 - 6:37それが俺が最初に弾いた
本物の楽器だった -
6:37 - 6:40レジーが初めに教えてくれたのは
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6:40 - 6:44どの場所に指を置けば
俺が既に知っていた曲の音を -
6:44 - 6:46出せるのかだった
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6:49 - 6:54ゼロから始めたわけじゃなかった
まず最初に音楽を知っていた -
6:54 - 6:57だから楽器を通して
その音楽を奏でればいいだけだった -
6:58 - 7:02今振り返ると
言葉を学ぶ過程もそうだった -
7:02 - 7:05最初に「楽器」について
学んだりしなかった -
7:05 - 7:08喉をどう使って喋るかなんて
どうでもいいだろう? -
7:08 - 7:10大事なのは何を言うかだ
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7:12 - 7:16いつだって俺には
表現したい自分の音楽があった -
7:16 - 7:18いつだって 何かしら
伝えたいことがあった -
7:18 - 7:22そして自分の楽器を使って
それを表現することを覚えたんだ -
7:23 - 7:25つまり 大事なことは2つ
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7:25 - 7:31練習を強いられないこと
何を表現するか指図されないこと -
7:31 - 7:35また言葉の話になるけど
何を言うか指図されないことだ -
7:35 - 7:38新しい単語を習うとき
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7:38 - 7:42最初から 文の中で
文脈付きで使うもんだろう -
7:42 - 7:44音楽だと 弾き方を練習させられる
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7:44 - 7:49練習にも意味はあるが
文脈の中で使うよりも効率が悪い -
7:49 - 7:51言語学習では分かりきったことだ
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7:51 - 7:53俺は文脈の中で音楽を学んだ
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7:53 - 7:59少し大きくなって 5歳くらいの頃
兄弟5人でツアーに出た -
8:00 - 8:02俺たちは運よく
偉大なソウル歌手の -
8:02 - 8:06カーティス・メイフィールドの
前座としてツアーさせてもらった -
8:07 - 8:11俺は5歳で
一番上の兄貴はまだ13歳だった -
8:11 - 8:16考えてみれば その歳でも
俺たち皆まともな英語を話せてた -
8:16 - 8:18音楽だってできるはずだろう?
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8:19 - 8:22それ以来 俺はいつも音楽を
言語のように扱ってきた -
8:23 - 8:27音楽も言語も同じ時期に
同じようにして学んだからだ -
8:28 - 8:29一番よかったのは
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8:29 - 8:33子供が生まれつき持っているものを
失わずにこれたこと -
8:34 - 8:35つまり「自由」だ
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8:37 - 8:42でも音楽では この自由を
取り上げられてしまうことが多い -
8:42 - 8:43最初のレッスンからだ
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8:44 - 8:45レッスンに行っても
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8:45 - 8:49そもそもどうして習いに来たのか
興味を持つ教師はまずいない -
8:50 - 8:52だいたいの場合
エアギターで遊んでる子供に -
8:52 - 8:54正しいも間違いもない
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8:54 - 8:57正しい音も外れた音もなくて
楽器はどうでもいいんだ -
8:57 - 8:59そういう気分だからやってるんだ
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8:59 - 9:03シャワーを浴びながら歌うのと
同じやり方だし 同じ理由だ -
9:03 - 9:07通勤中の車の中で歌うときも同じ
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9:07 - 9:10正しい音程だからとか
正しい音階だから -
9:10 - 9:12歌ってるわけじゃない
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9:12 - 9:15歌うと気持ちいいからだろう
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9:15 - 9:18今朝 朝食の席で
こんな台詞を聞いたよ -
9:18 - 9:21「シャワー中の私は
エラ・フィッツジェラルドなの!」 -
9:21 - 9:22(笑)
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9:22 - 9:24全く そのとおりだよ
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9:24 - 9:28なら 他人が聴き始めた途端
それが変わってしまうのはなぜだろうか -
9:30 - 9:33成長して 学ぶうちに
その自由が失われてしまう -
9:33 - 9:37その自由を保っておく方法を
見つけなきゃならない -
9:37 - 9:38できるはずだ
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9:38 - 9:40永遠に失われたわけじゃない
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9:41 - 9:45エアギターをやってる子供は
ニコニコして弾いているだろう -
9:47 - 9:50ギターのレッスンに行くと
初回で その笑顔が消えてしまう -
9:52 - 9:53多くの場合は
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9:53 - 9:56その笑顔を取り戻すのに
音楽人生を通じて努力するハメになる -
9:57 - 10:02でも教師として正しくアプローチすれば
その笑顔を残しておくこともできる -
10:02 - 10:05言語学習と同じように
アプローチすればいい -
10:05 - 10:07生徒に自由を許してやればいい
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10:08 - 10:10俺は少し大きくなると
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10:10 - 10:14兄貴たちと一緒に
たくさんツアーで演奏し始めた -
10:14 - 10:17その頃 母にあることを
よく聞かれたんだが -
10:17 - 10:21もっと歳をとって自分の子供を持つまで
さっぱり理解できなかった -
10:21 - 10:23母は俺たちにこう言ったんだ
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10:23 - 10:25「いいミュージシャンに
世界が求めているものは― -
10:26 - 10:28何だと思う?」
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10:30 - 10:31考えてみてくれ
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10:31 - 10:34俺は音楽の話をしてるが
自分のキャリアに置き換えてみてほしい -
10:35 - 10:38世界が自分に求めているものは何か?
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10:40 - 10:43今 歳を重ねてようやく
分かったんだけど -
10:43 - 10:47音楽には言語以上の意味がある
音楽とは生き方なんだ -
10:49 - 10:50俺の生き方そのものだ
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10:50 - 10:55ただし 多くのミュージシャンが送るような
人生の話をしてるんじゃないんだ -
10:56 - 11:00往年の伝説のミュージシャンたちを
振り返ってみると -
11:00 - 11:03音楽では大成功したが
人生では大失敗していることが -
11:03 - 11:05分かったりするだろう
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11:06 - 11:10誰の気分も害したくないから
名前は伏せておくけど -
11:10 - 11:13でも 伝説のミュージシャンには
そういう人がたくさんいた -
11:15 - 11:19俺たち子供には分からない何かが
親として その先に見えていたから -
11:19 - 11:22親は俺たちに 心の準備を
させてくれてたんだろうな -
11:22 - 11:25「いいミュージシャンに世界が—
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11:27 - 11:29求めているものは何か?」
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11:30 - 11:32俺たちはいつも練習してた
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11:33 - 11:36家中が音楽室になった
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11:36 - 11:40ご近所さんも 州各地からの
ミュージシャンも集まった -
11:40 - 11:42俺らは練習
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11:42 - 11:45両親は なけなしの金をはたいて
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11:45 - 11:48クリスマスごとに
最新の楽器を用意してくれた -
11:48 - 11:50サンタが最新の楽器を
持ってきてくれた -
11:50 - 11:52何のためだったんだろうか?
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11:53 - 11:56単に 稼げるようになるためだろうか?
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11:56 - 12:00ステージの上で歓声を
浴びられるようにだろうか? -
12:02 - 12:06今思えば それよりもっと
大事な意味があったんだ -
12:07 - 12:09音楽は俺の生き方だ
-
12:10 - 12:12音楽を教える立場から
周りと分かち合えるように -
12:12 - 12:16音楽とは何か 今 改めて
学んでいるところなんだが -
12:16 - 12:19音楽では
自分の人生に応用できることが -
12:19 - 12:21たくさん学べることに気づいた
-
12:21 - 12:23優れたミュージシャンは
優れた聴き手でもある -
12:26 - 12:29ベースがどんなに上手いかは関係ない
他のどの楽器でも同じことだ -
12:29 - 12:31どんなに上手くても関係ない
-
12:31 - 12:35世界最高のミュージシャン5人が
このステージに立ったとしよう -
12:36 - 12:39でも一人一人
てんでバラバラだったら -
12:39 - 12:41ひどい演奏になってしまう
-
12:44 - 12:47でも お互いに耳を傾けて
ひとつになって演奏すれば— -
12:49 - 12:51一人一人が
すごいパフォーマンスをしなくても— -
12:52 - 12:55ずっといい演奏になる
-
12:58 - 13:02数年間 カリフォルニア州の
スタンフォード大に立て続けに招かれて -
13:02 - 13:06新入生向けの授業をするために
音楽チームを作った -
13:06 - 13:09そこでは音楽を使って
新入生たちのこれからの4年が -
13:09 - 13:12どんな風になるか
考えさせることができた -
13:12 - 13:14音楽を使うのは楽しかったよ
-
13:14 - 13:18話題にしにくい物事でも
何でも話せる手段が音楽だからだ -
13:18 - 13:22政治 人種差別 平等 不平等
宗教といった物事も -
13:22 - 13:26音楽を通じて語れば
まだセーフだ -
13:26 - 13:28授業では 一度も楽器を
触ったことのない学生を -
13:28 - 13:30聴講生の中から指名した
-
13:30 - 13:31主に女の子だった
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13:31 - 13:34壇上に呼んで
ベースを首から下げてやって -
13:34 - 13:35バンドに演奏を始めてもらう
-
13:35 - 13:37演奏が始まるやいなや
-
13:37 - 13:39その学生はこんな風になる
-
13:39 - 13:41(笑)
-
13:41 - 13:43俺はすかさず「それが音楽だ!」
-
13:44 - 13:47「ベースに耳を傾けるんだ
楽器店に置いてある楽器みたいに -
13:47 - 13:49そこにあるだけでは
音は出てこないだろう -
13:49 - 13:53そこから音楽を引き出したければ
自分で送り込まなきゃいけない -
13:53 - 13:57今 感じている音楽を
楽器に送り込むだけでいい」 -
13:57 - 13:59そして学生に ネックを握る左手に
力を込めさせる -
13:59 - 14:02楽器の持ち方は誰だって分かるから
教える必要ないしな -
14:02 - 14:07ネックに力を込めて
右手を弦の上で自由に遊ばせる -
14:07 - 14:10学生が爪弾き
バンドは周りで盛り上げる -
14:10 - 14:13あっという間に
その子はベーシストに早変わり -
14:13 - 14:16というよりミュージシャンだね
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14:16 - 14:19ダンサーが踊り出す前に
どうするか考える必要はないし -
14:19 - 14:21歌手も普通 何調で歌えばいいか
聞く必要もない -
14:21 - 14:24ミュージシャンには
考えることがありすぎる -
14:26 - 14:27だからこの授業は新鮮だった
-
14:27 - 14:31「すごいぞ バンドが良ければ
この子には何の知識も必要ないんだ」 -
14:31 - 14:33(笑)
-
14:33 - 14:36あっという間にバンドが完成し
教室に誰かが入ってきて -
14:36 - 14:40新メンバーが加わったバンドを
見たとしても -
14:40 - 14:43誰がその新メンバーかを
見抜けないほどだった -
14:44 - 14:45それで気づいたんだ
-
14:45 - 14:52「すごいぞ 俺が持つ力を正しく使えば
他人を急成長させることができる」 -
14:53 - 14:56スタンフォードでの授業で
最高だったのは -
14:56 - 14:58その学生がベースを
持ち帰ったこと -
14:58 - 14:59(笑)
-
14:59 - 15:03最近その子に会ったけど
まだベースをやってるそうで -
15:03 - 15:04何よりだ
-
15:04 - 15:08聴くことは 音楽がもたらす
一生使える特典だ -
15:08 - 15:12共同作業をしたり もちろん他人を
育てる力をつけることもだ -
15:12 - 15:14上に立たせてもらったら
-
15:14 - 15:16謙虚なフリして
そこから降りてきちゃダメだ -
15:16 - 15:18上に立ったままでいることだ
-
15:18 - 15:21その場所は 皆にとっての
目標になるんだから -
15:21 - 15:23上に留まり
周りを引き上げるんだ -
15:24 - 15:27そうすれば自分が降りる場合よりも
周りは速く成長する -
15:27 - 15:31自分に優れた力があるから
そういう人たちを助けられるんだ -
15:31 - 15:35音楽業界では普通 人に言われて初めて
自分は優れていると言えるんだし -
15:35 - 15:37「あの人はグラミー賞をいくつも獲った」
とかね -
15:37 - 15:40周りがいなきゃ
何の賞も勝ち獲れない -
15:40 - 15:42もう1つ母が
いつも言っていたことがある -
15:42 - 15:44「あんたたちは既に成功してるわ
-
15:45 - 15:48世界がそれを まだ知らないだけなのよ」
-
15:49 - 15:52当時は理解できなかったが
今ではすごくよく分かるんだ -
15:52 - 15:57最後に少しだけ
考えてほしいことがある -
15:57 - 16:002つの音を出すとして
仮に「ド」の音を出すとしよう -
16:00 - 16:01想像力を働かせてみてくれ
-
16:01 - 16:05隣同士の「ド」と「ド#」を
出したとしたら -
16:06 - 16:09たぶん不協和音に
聞こえるだろう -
16:09 - 16:11「間違い」「ひどい音だ」って
-
16:15 - 16:17でも「ド」の音を
1オクターブ上げて -
16:18 - 16:21「ド#」と「ド」を
もう一度出してみよう -
16:21 - 16:23急に今度は美しい音色に聞こえる
-
16:23 - 16:25同じ2つの音だよ
-
16:26 - 16:29この「ド」は「ド#」の
「メジャーセブンス」になる -
16:29 - 16:35これは綺麗すぎると言ってもいい
美しい和音を作る主要素になる -
16:35 - 16:39じゃあどうして 同じ2つの音の組み合わせが
不協和音になる場合と -
16:39 - 16:41美しい和音になる場合があるのか
-
16:41 - 16:43それを人生にも当てはめてほしい
-
16:44 - 16:47人生で何か悪いことや
ひどいことが起こったとき -
16:47 - 16:49間違ったオクターブの中で
見ているのかもしれない -
16:51 - 16:54見方を変えてもいいんじゃないかな
-
16:54 - 16:57実際何かがおかしいと思ったら
-
16:57 - 17:00間違ったオクターブの中で
見ていることに気づくことだ -
17:01 - 17:05そして見方を変える方法を探すといい
-
17:05 - 17:09音楽用語で言えば
オクターブを変えればいい -
17:11 - 17:18人を傷つけるために
爆弾を作っている国々がある -
17:19 - 17:23恐怖を刷り込み 人を殺して
爆弾作りを正当化している -
17:24 - 17:28国が 政府が 爆弾を祝福しているんだ
それを放つ前にな -
17:29 - 17:32これはトップダウンで
政府主導で起こる -
17:32 - 17:34それが現状だ
-
17:36 - 17:39だからこそ解決策はボトムアップで
出てくるべきじゃないか -
17:39 - 17:42人に人を愛させる爆弾はあるだろうか?
-
17:43 - 17:45キューピッド爆弾みたいな?
-
17:46 - 17:48俺は既にあると思う
-
17:48 - 17:50音楽と呼ばれるものだ
-
17:51 - 17:54どの国にも
独自のバージョンがある -
17:54 - 17:58効果もある
人々を1つにまとめてくれる -
17:58 - 18:01音楽について何も知らなくたって
手に入るものだ -
18:02 - 18:05音楽は言語であり
生き方でもある -
18:06 - 18:08そして世界を救えるものなんだ
-
18:08 - 18:11俺はヴィクター・ウーテン
ミュージシャンだ -
18:12 - 18:14音楽は俺の戦場だ
皆も仲間に入ってくれ -
18:14 - 18:15(笑)
-
18:15 - 18:16どうもありがとう
-
18:16 - 18:17(拍手)
- Title:
- 音楽という言語 | ヴィクター・ウーテン | TEDxGabriolaIsland
- Description:
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ヴィクター・ウーテンは、母語を学ぶのと同じ方法で音楽を学ぶという、より自然で、四角ばらないアプローチを提唱します。例えば、赤ちゃんが母語を学ぶとき、わざわざ教えられたり、間違えても直されたりはしません。初心者であることさえ意識せずに、自分よりずっと上手な人たちと「ジャムセッション」しています。ウーテンは音楽教育者としての自身の経験を例に挙げ、このアプローチでいかに素晴らしい結果が出せるかを語ります。
このビデオは、TEDカンファレンスの形式で地元コミュニティが独自に運営するTEDxイベントにおいて収録されたものです。詳しくは http://ted.com/tedx をご覧ください。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDxTalks
- Duration:
- 18:31
Riaki Ponist approved Japanese subtitles for Music as a language | Victor Wooten | TEDxGabriolaIsland | ||
Naoko Fujii accepted Japanese subtitles for Music as a language | Victor Wooten | TEDxGabriolaIsland | ||
Naoko Fujii edited Japanese subtitles for Music as a language | Victor Wooten | TEDxGabriolaIsland | ||
Riaki Ponist edited Japanese subtitles for Music as a language | Victor Wooten | TEDxGabriolaIsland | ||
Naoko Fujii declined Japanese subtitles for Music as a language | Victor Wooten | TEDxGabriolaIsland | ||
Naoko Fujii edited Japanese subtitles for Music as a language | Victor Wooten | TEDxGabriolaIsland | ||
Naoko Fujii edited Japanese subtitles for Music as a language | Victor Wooten | TEDxGabriolaIsland | ||
Riaki Ponist edited Japanese subtitles for Music as a language | Victor Wooten | TEDxGabriolaIsland |