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あなたが同僚の給料を知るべき理由 | デビッド・バーカス | TEDxUniversityofNevada

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    あなたの給料はいくらですか?
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    口に出してはいけませんよ
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    頭の中で数字を思い浮かべるだけです
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    では 隣に座っている人の給料は
    いくらだと思いますか?
  • 0:32 - 0:34
    これも 口に出してはいけません
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    (笑)
  • 0:36 - 0:38
    それでは あなたの職場で
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    机を並べて働いている人の
    給料はいくらだと思いますか?
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    知っていますか?
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    知っておくべきことでしょうか?
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    私だって こんな質問は
    するのさえ気まずく感じますが
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    でも 実際のところ
    皆さんだって知りたいでしょう
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    ふつうは 給料を大っぴらにするなんて
    と思いますよね
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    隣近所に言いふらすものじゃ
    ありませんし
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    職場の同僚に言うなんて
    もってのほかです
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    お互いの給料が分かったら
    大混乱に陥ると思われているからです
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    お互いの給料が分かったら
    大混乱に陥ると思われているからです
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    言い争いや もめ事が勃発し
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    辞職する者も出てくるかもしれません
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    でも そういった対立は
    秘密にするから生まれるのだとしたら?
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    この秘密を取り払ったら
    どうなるんでしょう?
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    もしオープンにすることで
    社内で公平感が高まり
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    連携が深まるとしたら?
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    給料をすっかり公開したら
    どうなるんでしょう?
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    私はこの数年
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    従来の経営手法に
    疑問を投げかけている—
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    企業リーダーを
    研究してきましたが
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    この給料の問題が
    絶えず出てきます
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    そして その結論には
    いつも驚かされています
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    給料に透明性を持たせると
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    つまり 社内で給料を公開すると
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    従業員にとっても
    その組織にとっても
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    より良い職場になるというのです
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    同僚の給料に比べて
    自分の給料がどうか分からないと
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    給料が低すぎるとか
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    差別されているとさえ
    感じがちです
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    従業員が 不当な待遇や
    差別を感じていても
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    知らんぷりな職場で
    働きたいと思いますか?
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    でも 給料を秘密にするとは
    そういうことなんです
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    これは どこにでもある
    昔からの慣行で
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    アメリカでは労働者に
    給与について話す権利が
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    法律で保障されているにも
    かかわらずそうなんです
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    百年近く前の有名な話があります
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    雑誌『ヴァニティ・フェア』の経営陣が
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    こんな題の文書を回覧したんです
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    「従業員間での給料の話の禁止」
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    禁止するんですよ
    給料について話すことを
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    それには みんな納得できなかったようです
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    ニューヨークの作家たち
    ドロシー・パーカー
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    ロバート・ベンチリー
    ロバート・シェアウッド
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    アルゴンキン・ラウンド・テーブルの全員が
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    透明性を求めて立ち上がり
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    翌日 職場に現れたときには
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    自らの給料を書いた札を
    首からぶら下げていたそうです
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    (笑)
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    想像できますか?
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    職場で みんなに見えるよう
    給料を胸に書き出しているんですよ
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    でも なぜ会社というのは
    給料を口外させたくないんでしょう?
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    なぜ 従う人がいる一方で
    こんな風に反対する人もいるんでしょう?
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    よく言われる理由に加え
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    給料を秘密にしておくと
    実は大きなコスト削減になるんです
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    給料を秘密にすることで
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    経済学で言う「情報の非対称性」が
    生まれます
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    つまり 交渉の場において
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    一方が 圧倒的に多くの情報を
    持つことになります
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    ですから 会社側は
    雇用や昇進、昇給の交渉において
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    情報が知られていないことを利用して
    多額の節約ができるのです
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    皆さんだって
    他の人たちの給料を知っていたら
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    昇給の交渉がしやすいと思うでしょう
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    経済学では 情報の非対称性があると
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    市場の失敗を招くとされています
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    誰かコピー機に給与明細を
    置き忘れようもんなら
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    職場はもう大乱闘になるでしょう
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    事実 経済学者は
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    情報の非対称性は 市場の完全な失敗を
    招きうるとさえ言っています
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    私たちは その一歩手前にいます
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    なぜ そう考えるのか
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    まず ほとんどの人は同僚と比べて
    自分の給料がどうなのか知りませんよね
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    2015年に行われた
    会社員7万人を対象とした調査では
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    市場相場の給料をもらっている人の
    3分の2が
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    給料が不当に低いと感じる
    と答えました
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    また 給料が低すぎると
    感じている人のうち
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    60%が 転職を考えていると
    答えています
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    実際の給料が 相場よりも
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    安いか高いかにかかわらずです
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    皆さんだったら
    この調査で何と答えたでしょうか?
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    給料が安すぎる?
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    でも ちょっと待って
    なぜ分かるんですか?
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    職場で給料について
    話せないわけでしょう?
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    また 情報の非対称性
    つまり 給料を秘密にすることで
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    現在の市場に存在している差別を
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    ないことに しやすくなります
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    2011年に女性政策研究所が
    発表した報告書によれば
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    男女の賃金格差は
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    23%でした
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    あの「1ドルに対して77セント」
    という話はここから来ています
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    一方 連邦政府では
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    等級によって給料が決まり
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    みんなに給料が分かる仕組みに
    なっているため
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    男女賃金格差は
    11%にまで縮まっています
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    ちなみに これは経済学者が
    よく議論している
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    給料に影響する様々な要素を
    考慮する前の数字です
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    男女の賃金格差を本当になくしたいなら
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    給料の公開に踏み切るべきかもしれません
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    もし これが
    市場の完全な失敗というものであるのなら
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    給料の公開こそが 公正を確保する
    唯一の残された道でしょう
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    自分がいくら稼いでいるか
    知られることは
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    気まずいもの かもしれません
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    でも もっと気まずいのは
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    自分が差別されているんじゃないかとか
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    妻や娘、姉妹の給料が低すぎやしないかと
    思いあぐねることの方でしょう
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    オープンにすることが
    公正を確保する最善の方法であり
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    給料の公開は それを実現できます
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    だからこそ 企業のリーダーたちも
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    何年にも渡って 給料の公開に
    取り組んできたわけです
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    例えば デーン・アトキンソン
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    彼は連続起業家で
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    従業員の給料が非公開の形で
    多くの企業を立ち上げ
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    その条件を利用して
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    同じような資質であっても
    その人の交渉力によって
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    大きく給料を変えていたことも
    ありました
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    でも デーンは
    これが対立を生んでいると気づき
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    一番新しく設立した会社 SumAll では
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    最初から 全従業員の給料を公開すると約束し
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    素晴らしい結果を生んでいます
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    様々な研究が示しているのは
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    自分の給料がどう決まり
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    同僚の給料と比べてどうかが分かると
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    従業員は業績を上げるため
    より懸命に働き
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    より積極的に関わり
    離職率も下がるということです
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    だからこそ デーンだけでなく
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    Bufferのような
    技術系スタートアップから
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    何万人もの社員を抱えるホールフーズ・
    マーケットまで 取り組んでいるんです
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    ホールフーズでは
    給料が公開されるだけでなく
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    店舗や部門の成績も
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    社内イントラネット上で
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    誰もが見られるようになっています
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    給料に透明性を持たせる方法は
    たくさんあり
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    どこにでも合うやり方
    というのはありません
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    給料を社外にも公開するところもあれば
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    社内にとどめるところもあります
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    給与の計算式を公開したり
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    俸給表を作って
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    等級で給料が分かるように
    するところもあります
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    職場で社員が身に付ける―
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    給料を書いた札を
    作る必要もなければ
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    職場で ひとり寂しく
    お手製の札を身に付けることもありませんが
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    職場で ひとり寂しく
    お手製の札を身に付けることもありませんが
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    給料の透明化のためにできることは
    たくさんあります
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    透明化に向けて
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    組織を動かす権限がある方は
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    ぜひ進めてください
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    その権限のない方は
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    自らの権利のため立ち上がりましょう
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    給料はいくらですか?
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    同僚と比べて どうですか?
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    あなたは知っておくべきだし
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    同僚もまたしかりです
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    ありがとうございました
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    (拍手)
Title:
あなたが同僚の給料を知るべき理由 | デビッド・バーカス | TEDxUniversityofNevada
Description:

あなたの給料はいくらですか? 同僚と比べてその金額はどうでしょうか? あなたは知っておくべきだし、同僚もまたしかりだと、経営研究者のデビッド・バーカスは言います。このトークでバーカスは、給料は秘密にするものという文化的前提に疑問を投げかけ、給料を公開することがなぜ従業員、組織、社会にとって良いことなのか、説得力ある議論を展開します。

このビデオは、TEDカンファレンスの形式で地元コミュニティが独自に運営するTEDxイベントにおいて収録されたものです。詳しくは http://ted.com/tedx をご覧ください。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDxTalks
Duration:
07:41

Japanese subtitles

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