宗教の意義とは ― 心の平和を求めて | 松山 大耕 | TEDxKyoto
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0:13 - 0:16私は今から35年前
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0:16 - 0:19ここ京都のお寺で生まれました
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0:20 - 0:23お寺の子供として育ちましたけれども
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0:23 - 0:26中学校・高校は
カトリックの学校に行っておりました -
0:26 - 0:28(笑)
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0:28 - 0:30お寺に生まれながらにして
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0:30 - 0:33キリスト教の教育を受ける
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0:33 - 0:36これは非常に
珍しいことではありますけれども -
0:36 - 0:40家族 それから親族
友達を含め -
0:40 - 0:43皆 暖かく見守ってくれました
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0:44 - 0:48大学時代に私
アイルランドに行ったことがありました -
0:48 - 0:50アイルランドはご存知の通り
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0:50 - 0:53敬虔なカトリックの国ですけれども
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0:53 - 0:56そこの ある田舎のB&Bに行った時に
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0:56 - 1:00女将さんに私の生い立ちを説明しました
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1:01 - 1:06すると 女将さんは急に顔色を変えて
次のように言いました -
1:07 - 1:10「あなたの国では何でそんなことができるの?
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1:10 - 1:11アイルランドでそんなことをやったら
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1:11 - 1:14あなた殺されても文句を言えないわよ」と
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1:14 - 1:16こういう風に言われてしまいました
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1:16 - 1:19私はすごく若かったので
残念ながら -
1:19 - 1:23その女将さんに
全く反論することができませんでした -
1:25 - 1:28日本人の宗教観は
非常に独特なものがあります -
1:29 - 1:35例えば 多くの日本人は
キリストの誕生日であるクリスマスをお祝いし -
1:35 - 1:39年末には お寺で除夜の鐘を聞いて
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1:39 - 1:44そして お正月には神社に初詣に行きます
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1:44 - 1:47日本以外の方からは
「なんて節操のない」という風に -
1:47 - 1:50言われることもあるんですけれども
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1:50 - 1:54しかし ここ日本では 非常に
こういった宗教の寛容性というのは -
1:54 - 1:56一般的です
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1:57 - 2:01私は この宗教の違いというのは
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2:01 - 2:04「食」の違いに似ているんじゃないかな
という風に思ってます -
2:04 - 2:09例えば和食と洋食の
違いを考えてみましょう -
2:09 - 2:12洋食のコース料理を頼みますと
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2:12 - 2:14メインディッシュというのが出てきます
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2:14 - 2:16そのコースのハイライトですけれども
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2:16 - 2:19和食には こう言った
メインディッシュというのはありません -
2:20 - 2:24例えば伝統的な
懐石料理を注文しますと -
2:24 - 2:28先付け 椀物から
最後のご飯にいたるまで -
2:28 - 2:31メインという考え方はありません
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2:32 - 2:37私は この食と同じように
この日本人の宗教観も -
2:37 - 2:42ある特定の宗教だけを
特別視するのではなく -
2:42 - 2:47全ての宗教に共通する
倫理観 もしくは哲学 -
2:47 - 2:50こういったものを日本人は
大事にしていると思います -
2:50 - 2:53ですから 日本人の宗教観というのは
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2:53 - 2:55Believe in something
(何かを信じる)ではなくて -
2:55 - 2:58Respect for something(何かを敬う)
もしくはRespect for others(他者を敬う) -
2:58 - 3:01こういうスタイルが
日本人の宗教観です -
3:02 - 3:03ですから日本では
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3:03 - 3:06色んな宗教を信じている方が
いらっしゃいますが -
3:06 - 3:08お互いに尊重しておりますし
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3:08 - 3:11実は私がいる この妙心寺でも
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3:11 - 3:14お寺ですけれども 神社の神様に
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3:14 - 3:17お経をあげる機会も結構あります
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3:17 - 3:21そして お寺の中に神社がある所も
沢山あります -
3:22 - 3:27ですから 日本の仏教というのは
非常に特異な形をとっています -
3:27 - 3:32例外はありますけれども
日本のお坊さんは妻帯を許されていますし -
3:32 - 3:36修行中は お肉・お魚を慎んで
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3:36 - 3:37精進料理をいただきますが
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3:37 - 3:43修行が終わってしまえば
特別厳しい戒律はありません -
3:43 - 3:49しかし この日本では
物を残す もしくは無駄にする -
3:49 - 3:52こういったことは
非常に敬遠されます -
3:53 - 3:58もし この仏教発祥の地である
インドの方が -
3:58 - 4:00日本の仏教をご覧になったら
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4:00 - 4:04「これは仏教ではないんじゃないか」と
おっしゃるかもしれません -
4:04 - 4:09インド それから東南アジアを
中心として信仰されている -
4:09 - 4:12上座部仏教では 戒律の遵守
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4:12 - 4:15それから教程の学習
瞑想の修行 -
4:15 - 4:18こういったことを
目的とされています -
4:18 - 4:20しかし ここ日本の仏教は
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4:20 - 4:22先祖供養 そして
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4:22 - 4:25普段の生活の中での礼節を敬う
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4:25 - 4:29こういったことを重視しています
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4:29 - 4:34じゃあ もし私たちが
今まで1500年以上かけて -
4:34 - 4:36築いてきた このスタイル
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4:36 - 4:41これを「仏教でない」というんだったら
どう呼んだらいいんでしょうか? -
4:42 - 4:44やはり これはどうしても
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4:44 - 4:48「日本の仏教」
と言うしかないと思います -
4:48 - 4:50日本の仏教は中国
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4:50 - 4:53それから日本の
古来の宗教である -
4:53 - 4:55神道の影響を受けて
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4:55 - 5:00日本に相応しい形で
洗練されてきました -
5:00 - 5:04ですから元々 ブッダが始めた
原始的な仏教とは -
5:04 - 5:06実践の方法は違いますけれども
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5:06 - 5:09インドにしろ 東南アジアにしろ
ここ日本にしろ -
5:09 - 5:12その根底にあるのは
ブッダが唱えられた -
5:12 - 5:16素晴らしい哲学と教義に
基づいています -
5:17 - 5:22私は 日本とインドの
この仏教の違いというのは -
5:22 - 5:25実はカレーに似ているんじゃないかなと
思っています -
5:25 - 5:27(笑)
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5:27 - 5:32インドでは このように
非常にスパイシーで辛いカレーを -
5:32 - 5:33皆さん召し上がります
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5:33 - 5:36カレーもインドが
発祥の地なんですけれども -
5:36 - 5:40このインドの方が
日本の私たちが すごく食べ慣れている -
5:40 - 5:42甘くてまろやかなカレー
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5:42 - 5:44皆 好きな方
沢山いらっしゃると思いますが -
5:44 - 5:48あのカレーを召し上がったら
「これカレーじゃないじゃないか」と -
5:48 - 5:50こうおっしゃるかもしれません
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5:50 - 5:53じゃあ私たちが慣れ親しんでいる
このカレー -
5:53 - 5:57これを何と呼んだらいいんでしょうか?
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5:57 - 6:00やはり私たちは これを
「日本のカレー」と -
6:00 - 6:02言うしかないと思います
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6:02 - 6:06確かに調理法・具材は
違うかもしれませんが -
6:06 - 6:11このルーにお肉やお魚
そして野菜を入れて煮込んで -
6:11 - 6:14ご飯と もしくはパンと一緒にいただく
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6:14 - 6:18このスタイルはインドでも日本でも
共通しています -
6:19 - 6:23私事ですが 私は大学時代に
農学部におりました -
6:23 - 6:28その農学部時代に 実はカレーに関する
ある実験を行ったことがあります -
6:28 - 6:30これがどういう実験かというと
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6:30 - 6:32まず部屋を2つ用意します
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6:32 - 6:36まず一つ目の部屋は
日本の夏の気候のように -
6:36 - 6:40すごく暑くて しかも湿度が高い
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6:40 - 6:42高温多湿の部屋を用意します
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6:42 - 6:45もう一つの部屋は
インドの夏のように -
6:45 - 6:47すごく暑いんだけれども
湿度があまりない -
6:47 - 6:50カラッとした気候の部屋を用意します
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6:50 - 6:53そこに世界中から集まられた
留学生も含めて -
6:53 - 6:5630人の学生さんに
しばらくいてもらって -
6:56 - 6:59その部屋の中で
インドと日本のカレー -
6:59 - 7:01両方 食べ比べてもらいました
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7:01 - 7:04そして どちらが美味しいか
判断してもらいました -
7:04 - 7:08すると日本の部屋で食べた
学生さんの内 -
7:08 - 7:1130人の内 20人以上の方が
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7:11 - 7:14日本のカレーの方が
美味しいという回答がありました -
7:14 - 7:17同じこの30人が
また別の日に -
7:17 - 7:21このインドのお部屋で
カレーを食べた際には -
7:21 - 7:24インドのカレーの方が美味しいと
おっしゃった学生さんが -
7:24 - 7:2830人中 20人以上いらっしゃいました
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7:28 - 7:32つまり日本の部屋で食べた場合には
日本のカレーが -
7:32 - 7:36そしてインドの部屋で食べた場合には
インドのカレーの方が美味しいという -
7:36 - 7:38回答が得られたわけです
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7:38 - 7:43このように 食というのは
その土地の気候・風土 -
7:43 - 7:45こういったものに
大きく左右されます -
7:45 - 7:48宗教も同じで もちろん
この気候・風土 -
7:48 - 7:52それから歴史・文化・伝統
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7:52 - 7:56こういった色んな要素で
その国に相応しい形に -
7:56 - 7:59洗練されてまいります
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7:59 - 8:04私たちに馴染みのある
日本人の この寛容性のある宗教観 -
8:04 - 8:08私は これを世界の皆様とシェアできれば
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8:08 - 8:11世界の皆様に
素晴らしいアイデアを提供できると -
8:11 - 8:14私は強く信じています
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8:15 - 8:18今から数年前になりますが
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8:18 - 8:21兵庫県に尼崎という町があります
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8:21 - 8:24そこで 素晴らしく画期的な
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8:24 - 8:27FMの番組が始まりました
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8:27 - 8:31この番組 タイトルは ズバリ
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8:31 - 8:35『8時だヨ!神さま仏さま』
といいます (笑) -
8:35 - 8:40元々は これは『8時だヨ!神仏集合』
だったんですけれども (笑) -
8:40 - 8:42それはいいとしまして
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8:42 - 8:44これがどういう番組かと言いますと
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8:44 - 8:48毎週水曜日 8時から30分の
番組なんですけれども -
8:48 - 8:53ご覧のように
あるリスナーからのお悩みを -
8:53 - 8:56神社の神主さん 仏教のお坊さん
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8:56 - 9:00キリスト教の牧師さん
この3名が一緒になって解決すると -
9:00 - 9:01こういう番組なんです
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9:01 - 9:04(拍手)
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9:04 - 9:07ありがとうございます
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9:08 - 9:12これは非常に画期的で
ある宗教のお坊さんが -
9:12 - 9:15ある特定のものに対して回答する
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9:15 - 9:17これはあり得る話だと思うんですけれど
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9:17 - 9:21全く違う宗教のお坊さんが3人集まって
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9:21 - 9:25一つのお悩みを解決していく
これは前代未聞ですし -
9:25 - 9:28非常に画期的なプログラムです
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9:28 - 9:30リスナーの方にしてみれば
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9:30 - 9:34一つの固定化された回答だけではなくて
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9:34 - 9:37世の中には色んな解決方法が
あるのかということで -
9:37 - 9:40非常に安心感が得られます
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9:40 - 9:44そして もう一つ
今年の2月ですけれども -
9:44 - 9:49私が提案しまして
ここ京都で これまた画期的な -
9:49 - 9:52素晴らしいイベントを
開催いたしました -
9:52 - 9:55それが これ
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9:55 - 9:57「宗教者駅伝」です (笑)
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9:57 - 10:01この駅伝というのは 日本人に
非常に馴染みのある競技だと思いますが -
10:01 - 10:03実はこの駅伝は ここ京都で
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10:03 - 10:07今から百年前に生み出された競技です
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10:08 - 10:12この世界を代表する
宗教都市 京都 -
10:12 - 10:15そして この駅伝の
発祥の地である ここ京都 -
10:15 - 10:20ここに世界中から
色んな宗教の宗教家・お坊さんに -
10:20 - 10:24集まっていただいて
宗教家だけでつなぐ駅伝を -
10:24 - 10:25開催したんです
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10:25 - 10:27これは宗教対抗ではなくて
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10:27 - 10:30例えば第一走者は神社の神主さん
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10:30 - 10:33第二走者は仏教のお坊さん
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10:33 - 10:35第三走者はキリスト教の神父さん
-
10:35 - 10:38第四走者はイスラム教の
イマームという風に -
10:38 - 10:43宗教をミックスして
一つの たすき をつなぐというのを -
10:43 - 10:46複数のチームを作って
この駅伝を開催したわけです -
10:47 - 10:52現代では 宗教のお互いの理解が
必要だということで -
10:52 - 10:56対話・対談 こういったことも
よく行われていますけれど -
10:56 - 11:02会議室で対談をしても
なかなか発信力がありませんし -
11:02 - 11:05この駅伝というのは
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11:05 - 11:08パッと見て分かりますから
市民の皆さんと一緒に走りますので -
11:08 - 11:13一体感がある そして直接的に
メッセージが伝わります -
11:13 - 11:16それから 走らないといけないので
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11:16 - 11:20必然的に若い宗教家が
活躍できるということです -
11:20 - 11:23そして これ実は京都だけではなくて
-
11:23 - 11:25ヨーロッパのルクセンブルクでも
-
11:25 - 11:28同じコンセプトの駅伝が開催されて
-
11:28 - 11:32実はこの駅伝を介して
宗教の融和を図ろうという動きが -
11:32 - 11:35今 世界に広まりつつあります
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11:35 - 11:38ですから この混迷を極めた世の中
-
11:38 - 11:42宗教家自らが自分の身を削って
-
11:42 - 11:45身を挺して そして
宗教の融和を図っていく -
11:45 - 11:49これは私 非常に大事なことだと
思っています -
11:51 - 11:54さて もし私が今
-
11:54 - 11:57大学時代にお会いした
アイルランドの -
11:57 - 12:01B&Bの女将さんに
再会する機会があれば -
12:01 - 12:04私は今だったら 堂々と
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12:04 - 12:07自信を持って言えると思います
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12:07 - 12:09確かに全ての宗教において
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12:09 - 12:12その教義に忠実である・守ること
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12:12 - 12:14これは非常に大事なことです
-
12:14 - 12:19しかし世の中には
もっと大切なことがあります -
12:19 - 12:22それは信じる宗教が違っていても
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12:22 - 12:27お互いを尊重し そして
仲良くするということです -
12:28 - 12:31日本では色んな宗教を
信じている人がいますが -
12:31 - 12:34宗教が違うからといって
争い・揉め事 こういったことは -
12:34 - 12:37ほとんど起こりません
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12:37 - 12:40しかしテレビでニュースを見ますと
世界を見渡しますと -
12:40 - 12:44一つの宗教を信じるあまり
他の宗教の方と争ったり -
12:44 - 12:47罵り合ったり
そういう場面が散見されます -
12:47 - 12:51しかし私は それは
本末転倒だと思います -
12:51 - 12:56宗教の本質は盲目的に
一つのものを信じることではありません -
12:56 - 13:01世界には沢山の人がいて
それぞれ皆さん感謝の気持ちを持って -
13:01 - 13:04安心感を得て そして
自分の人生を全うする -
13:04 - 13:08その助けを提供するのが
この宗教の役割です -
13:08 - 13:13ですから宗教の本質
宗教の役割というのは -
13:13 - 13:16安心感を与えることです
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13:16 - 13:19ここ日本では こうやって
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13:19 - 13:23様々な宗教がありますけれども
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13:23 - 13:26それぞれ尊重して 皆さん平和に
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13:26 - 13:29安心感を持って過ごされています
-
13:29 - 13:32しかしながら この世界には
色んな地域があります -
13:32 - 13:34そして色んな文化・伝統があります
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13:34 - 13:37ですから この安心感を感じる方法は
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13:37 - 13:39一つじゃなくても良いと思います
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13:39 - 13:42色んな方法があっても良いと思います
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13:42 - 13:45私は この2年ほどで
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13:45 - 13:47前のローマ法皇にご招待いただいて
-
13:47 - 13:49バチカンに行ったり
-
13:49 - 13:53この4月には ここ京都で
ダライ・ラマ猊下にご招待いただいて -
13:53 - 13:57シンポジウムに
参加させていただきましたが -
13:57 - 14:00世界の宗教家が
実は日本の宗教観に -
14:00 - 14:03非常に期待されています
-
14:03 - 14:07ですから私は是非 世界でも冠たる
-
14:07 - 14:09宗教都市 ここ京都
-
14:09 - 14:12ここ京都から
日本人の持つ素晴らしい -
14:12 - 14:16この寛容性のある宗教観
これを是非 世界に伝えたいと思います -
14:16 - 14:19そうすれば世界は
もっと素晴らしくて -
14:19 - 14:22素敵な場所になると
私は強く信じています -
14:22 - 14:24ありがとうございました
-
14:24 - 14:26(拍手)
- Title:
- 宗教の意義とは ― 心の平和を求めて | 松山 大耕 | TEDxKyoto
- Description:
-
このビデオはTEDカンファレンスとは独立して運営されるTEDxイベントにおいて収録されたものです。
多くの日本人がクリスマスをお祝いし、大晦日にはお寺で除夜の鐘を聞き、お正月には神社に初詣に行きます。そんな姿を見て、世界では眉をひそめる人達もいます。しかし、退蔵院副住職の松山 大耕は宗教間の争いが絶えない世界だからこそ、お互いを尊重する日本人の寛容性のある宗教観を広める必要があると言います。そして自身の体験をユーモアを交えて語りながら、安心感をもたらすべき宗教の本質について教えてくれます。
- Video Language:
- Japanese
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDxTalks
- Duration:
- 14:32
Mari Arimitsu edited Japanese subtitles for 宗教の意義とは ー 心の平和を求めて | 松山 大耕 | TEDxKyoto | ||
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