中世美術における歪んだ聖母マリア像 ― ジェームズ・アール
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0:15 - 0:17赤ん坊のキリストが母親の膝に
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0:17 - 0:18座るか 立っている中世絵画を見て
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0:18 - 0:21大きすぎる母親を
不思議に思ったことはありますか? -
0:21 - 0:23チマブーエの
天使を抱える王座の聖母子像や -
0:23 - 0:24ドゥッチョの『荘厳の聖母』も
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0:24 - 0:26バランスが崩れているように見えます
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0:26 - 0:28もしもマリア様が立ち上がったら
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0:28 - 0:31絵画の中の天使たちは
スネまでの高さしかなく -
0:31 - 0:33彼女の胴体は足の長さに比べて
不釣り合いに小さくなっています -
0:33 - 0:34彼女の胴体は足の長さに比べて
不釣り合いに小さくなっています -
0:34 - 0:36画家が写実的技巧に乏しいのか
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0:36 - 0:37正確な遠近法の技術にかけていると
思われるかもしれません -
0:37 - 0:39正確な遠近法の技術にかけていると
思われるかもしれません -
0:39 - 0:41しかしある背景があるのです
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0:41 - 0:43この理由を理解するには
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0:43 - 0:44ゴート族にローマの街が攻撃された
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0:44 - 0:475世紀後半に戻らねばなりません
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0:47 - 0:49ローマは大理石で築かれた
永遠の街と思われていました -
0:49 - 0:50長年にわたり それは
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0:50 - 0:52文明社会の頂点を象徴していたので
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0:52 - 0:55その崩壊は人々に虚無感を与えました
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0:56 - 0:59肉体を超える世界を説いた神学者たちは
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0:59 - 1:01ローマの崩壊にしたがって
人々の支持を集め始め -
1:01 - 1:05キリスト教が帝国内の虚無感を
満たしていったのです -
1:05 - 1:07ローマの肉体美にとって代わるものとして
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1:07 - 1:10キリスト教は精神の形而上の道徳美と
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1:10 - 1:11ローマのようには
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1:11 - 1:13崩壊されることのない
永遠の天国をもたらしました -
1:13 - 1:15ローマの滅亡の後
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1:15 - 1:18中世初期の神学者たちは
肉体美に背を向けて -
1:18 - 1:20内面の美を追求するために
それを否定したのです -
1:20 - 1:23肉体の世界は仮の世界であるけれども
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1:23 - 1:25精神と信仰は永遠であると唱えたのです
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1:25 - 1:28美しい対象は
その対象への信仰へつながり -
1:28 - 1:30善良なものへの信仰を
失う恐れがあると考えました -
1:30 - 1:326世紀初頭の宣教師である
聖ベネディクトは -
1:32 - 1:34美しい女性の誘惑に打ち勝つために
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1:34 - 1:36いばらの中に自ら飛び込み
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1:36 - 1:37その苦しみの中から
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1:37 - 1:39精神的な美しさに
専念することができたと言います -
1:39 - 1:41彼は美しい女性に対する欲望が
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1:41 - 1:44神を愛する信仰心を
妨げると恐れたのです -
1:44 - 1:47ヨーロッパ文明が帝国から
宗教へと移行していったのに伴い -
1:47 - 1:48ヨーロッパ文明が帝国から
宗教へと移行していったのに伴い -
1:48 - 1:51修道院の役割は知識の守り手となり
そのため― -
1:51 - 1:52肉体的喜びを賛美する古典的な書物は
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1:52 - 1:54複製されることも保護されることも
ありませんでした -
1:54 - 1:56複製されることも保護されることも
ありませんでした -
1:56 - 1:59保護されなかった それらの本は
自然に腐食し -
1:59 - 2:00焼かれ
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2:00 - 2:01水害にあい
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2:01 - 2:02害虫にやられました
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2:02 - 2:04そして修道士により
新しく複写されることなく -
2:04 - 2:07これらの書物やそれらが伝えた思想は
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2:07 - 2:08西ヨーロッパでは忘れられてしまい
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2:08 - 2:11聖ベネディクトのような
人々の作品によって取って代わられて -
2:11 - 2:14キリストとマリアの
例の描写に行き着くのです -
2:14 - 2:18キリスト教は徹底的に肉体美を拒否したため
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2:18 - 2:20中世の芸術家たちは意図的に
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2:20 - 2:22美的に好ましい形式を避けたのです
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2:22 - 2:24当初 教会や宮殿の装飾は
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2:24 - 2:27興味深い幾何学的な
模様に限られていました -
2:27 - 2:28それは肉体的な美へに対する罪深さを
感じさせない喜びと考えられたのです -
2:28 - 2:31それは肉体的な美へに対する罪深さを
感じさせない喜びと考えられたのです -
2:31 - 2:33中世の後半になるにつれ
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2:33 - 2:34キリストとマリアの描写は
受け入れられましたが -
2:34 - 2:37芸術家たちはマリアをベールで覆い
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2:37 - 2:39釣り合いの取れない長い脚と
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2:39 - 2:42長いスネを描くことに腐心しました
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2:42 - 2:44マリアを美しく描いてしまうと
観る人は -
2:44 - 2:46彼女が象徴するべき道徳美よりも
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2:46 - 2:48絵画そのものやマリアの肉体美に
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2:48 - 2:50惹かれるのではないかと恐れたのです
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2:50 - 2:52チマブーエ やドゥッチョよりも
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2:52 - 2:55写実的に描くことができると
考えることは楽しいことですが -
2:55 - 2:56画家達は異なる目的をもって
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2:56 - 2:58絵筆をとったのだと
心に留めておくべきなのです
- Title:
- 中世美術における歪んだ聖母マリア像 ― ジェームズ・アール
- Description:
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ローマが破壊された後、人々は肉体美の追求に慎重になり、キリスト教が盛んになるにつれローマ人は形而上の道徳美に注目し、美術も同じ道を辿りました。ジェームズ・アールが中世絵画における聖母像がこの変遷の影響をいかに受けたかについて語ります。
講師:ジェームズ・アール
アニメーション: Hero 4 Hire Creative
*このビデオの教材: View full lesson: http://ed.ted.com/lessons/distorting-madonna-in-medieval-art-james-earle - Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 03:11
Natsuhiko Mizutani approved Japanese subtitles for Distorting Madonna in Medieval art - James Earle | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for Distorting Madonna in Medieval art - James Earle | ||
Tomoyuki Suzuki edited Japanese subtitles for Distorting Madonna in Medieval art - James Earle | ||
Tomoyuki Suzuki edited Japanese subtitles for Distorting Madonna in Medieval art - James Earle | ||
Tomoyuki Suzuki edited Japanese subtitles for Distorting Madonna in Medieval art - James Earle | ||
Tomoyuki Suzuki edited Japanese subtitles for Distorting Madonna in Medieval art - James Earle | ||
Mio Yamaguchi edited Japanese subtitles for Distorting Madonna in Medieval art - James Earle | ||
Mio Yamaguchi edited Japanese subtitles for Distorting Madonna in Medieval art - James Earle |