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うつを一人で抱え込まないで

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    このステージの上で
    何をするつもり?
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    大勢の方達の前で―
  • 0:09 - 0:10
    (笑)
  • 0:10 - 0:11
    逃げ出すのよ!
  • 0:11 - 0:12
    (笑)
  • 0:12 - 0:13
    今すぐに逃げなさい
  • 0:15 - 0:18
    不安から 内なる声が
    話しかけてきます
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    全く何の問題もない時でさえ
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    私は時折 この抗しがたい
    破滅の感覚に陥るのです
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    まるで 危険がすぐそこで
    待ち伏せしているかのようです
  • 0:29 - 0:31
    そう 数年前に
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    私は全般不安障害と鬱病であると
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    診断されました
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    これら2つの症状はしばしば
    同時に現れるものです
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    その事を誰にも
    言わない時期がありました
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    殊に大勢の前では―
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    黒人女性として
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    成功するには 並はずれた忍耐力を
    身に付ける必要がありました
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    同じコミュニティの人達のように
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    鬱は弱さや
    性格の欠陥の証だという
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    誤解を持っていましたが
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    私は弱くは ありませんでした
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    立派に物事を成し遂げ
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    メディア研究で
    修士号を取得し
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    映画やテレビ業界で 注目を浴びる仕事を
    立て続けにやりました
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    勤勉な仕事が評価され
    エミー賞を2度獲得しました
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    無論 私はすっかり
    消耗していました
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    かつて楽しんでいたものにも
    興味を失い
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    殆ど食欲もなく
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    不眠症に苦しみました
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    さらには 孤独や疲弊を感じました
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    でも 鬱ですって?
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    いや まさか私が―
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    それを認めるまでに
    数週間かかりましたが
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    医師は正しかったのです
  • 1:32 - 1:33
    私は鬱病でした
  • 1:33 - 1:37
    まだ その診断結果を
    誰にも伝えていませんでした
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    とても 恥ずかしかったのです
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    自分が鬱になる筈はないと
    思っていました
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    愛する家族と共に
  • 1:44 - 1:47
    輝かしいキャリアを積み
    恵まれた生活を送っていました
  • 1:48 - 1:50
    私の祖先が
    この国で経験してきたような
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    言葉にできない程の
    恐怖に比べれば
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    自分は ましな状況に
    置かれていると思うと
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    恥の気持ちはより深くなりました
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    私は先人の偉業を
    重んじていたので
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    彼らを失望はさせられません
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    私は顔を上げて
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    笑顔を浮かべ
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    誰にも語りませんでした
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    2013年7月4日
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    私の世界は 音を立てて崩れました
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    その日 母から電話があり
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    22歳の甥 ポールが
    数年に渡る鬱や不安障害との闘いの末
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    自らの命を絶ったと
    告げられました
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    その時の 打ちのめされるような気持ちは
    とても言葉になりません
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    私達はとても親しかったのに
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    彼の苦しみを
    私は知りませんでした
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    私達は互いに 自らの苦しみを
    語り合った事はありませんでした
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    恥や汚名という考えが
    双方に沈黙をもたらしたのです
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    私は苦境に陥ると
    それと真っ向から立ち向かいます
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    その後2年間 鬱と不安障害を
    研究してきました
  • 2:51 - 2:54
    そこで驚くべき事が分かったのです
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    WHOはこう報告しています
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    鬱は世界中の疾患や障害の
    主要な原因になっていると―
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    鬱の確固とした原因は
    明らかではないものの
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    研究では 殆どの
    精神疾患の原因は
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    少なくとも一部は
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    脳内の化学物質の不均衡に加えて
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    遺伝的な要因が あるいはその一方が
    背景にあるのだというのです
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    だから 簡単に振り払えないのです
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    黒人のアメリカ人にとって
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    人種差別や社会経済的な
    不均衡といったストレス因子は
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    精神疾患の発症リスクを
    20%高めるのですが
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    精神保健医療を求める
    黒人の割合は
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    白人アメリカ人の
    約半分に過ぎません
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    理由の1つは 汚名にあります
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    黒人の63%が 鬱を弱さだと
    誤解しているのです
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    残念ながら
    黒人の子供の自殺率は
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    過去20年で
    2倍に跳ね上がっています
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    さて いい話もあります
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    鬱に苦しむ70%の人々が
    セラピー、治療、投薬により
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    症状が改善しているというのです
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    この情報を耳にして
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    私は決意しました
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    もう 黙っているのはやめよう
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    私は 家族の後押しを得て
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    自分達の事を語ろうと思います
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    対話が全国規模で
    一気に広がるのを願っての事です
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    友人のケリー・ピエール=ルイスは
    言いました
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    「強く在ろうとすると
    ひどく疲れてしまう」
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    彼女の言う通りです
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    私達は強い黒人女性と
    超男性的な黒人男性といった
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    退屈で古めかしい考え方を
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    遠ざけなければなりません
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    彼らは 何度打ちのめされても
    立ち上がり
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    頑張り続けるべきという
    理想に立っていました
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    感情を持つ事は
    弱さの表れではありません
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    感情は人間である事の証です
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    私達が人間らしさを否定すると
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    心の内に 空虚さが残り
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    その虚しさを埋める為の
    薬を探そうとします
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    私にとっての薬とは
    立派に物事を成し遂げることでした
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    最近では 自分の話を率直に語り
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    他の人達からも
    話を聞かせてもらっています
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    そうする事によって
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    1人で苦しんでいる人々の
    手助けをすると共に
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    苦しいのは
    自分だけではなく
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    助けがあれば 病が癒えるのだと
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    伝えられると信じています
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    現在 まだ症状は続いています
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    特に不安障害で苦しんでいますが
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    日々の瞑想やヨガ
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    比較的ヘルシーな食事で
    どうにか 正常を保つ事が出来ています
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    (笑)
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    物事が悪い方向に
    回り始めていると感じたら
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    かかりつけのセラピストを予約します
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    ドーン・アームストロングという
    精力的な黒人女性です
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    非常にユーモアと
    親しみに溢れています
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    私はそこに
    癒しを感じるのです
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    いつも悔やまれるのは
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    甥をそこへ
    連れて行けなかった事です
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    しかし 私の心からの望みは
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    私が学んだことから
    他の人達に希望を与える事です
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    人生は素晴らしいものです
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    時として 不快な事もあります
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    しかも常に予測不可能です
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    でも あなたのことを
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    ずっと支援してくれる体制があれば
    万事OKなのです
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    背負うものが
    あまりにも重くなったら
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    どうか 助けの手を求めて下さい
  • 6:16 - 6:17
    ありがとうございました
  • 6:17 - 6:20
    (拍手)
Title:
うつを一人で抱え込まないで
Speaker:
ニッキー・ウェバー・アレン
Description:

感情を抱く事は弱さの表れではありません ― それは私達が人間である証なのだ、とプロデューサーで活動家でもあるニッキー・ウェバー・アレンは語っています。彼女は不安障害と鬱病だと診断された後も、恥の思いにとらわれ、誰にもその事実を語れず、家族の悲惨な事件によって、自分の近親も同じ病で苦しんでいたと知るまで自身の病状を隠していました。このメンタルヘルスに関する重要なトークの中で、彼女は自身の苦しみを赤裸々に語るとともに、何故有色人種のコミュニティでは鬱を弱さであると誤解され、苦しむ人達が援助を受けられないのかを語ります。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
06:35

Japanese subtitles

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