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優れたプレゼンの秘密の仕掛け

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    この場に立てるのは
    大変光栄です
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    皆さんには 世界を
    変える力があります
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    決まり文句として
    言うのではなく
  • 0:06 - 0:09
    皆さんには本当に
    世界を変える力があるんです
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    皆さん1人ひとりの中に
  • 0:11 - 0:15
    人類が知る最も強力な
    道具があります
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    “アイデア”です
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    1人の心から生まれた
    1つのアイデアが
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    地を揺るがし
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    運動の火種となり
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    未来をも書き換えるのです
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    しかし自分の内に
    留まっている限り
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    アイデアは無力です
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    他の人たちが取り組めるよう
    表に出さないなら
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    アイデアは死んでしまいます
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    皆さんの中には
    自分のアイデアを伝えようとしたけど
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    受け入れられず 拒絶され
    代わりに
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    月並みなアイデアが採用されたという
    経験をした人もいるでしょう
  • 0:45 - 0:50
    2者の間の違いは
    伝え方です
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    もしアイデアを
    人の心に響くよう伝えられたなら
  • 0:53 - 0:55
    変化が起こり
    世界を変えられるのです
  • 0:56 - 0:59
    うちの家族では ヨーロッパの
    古いポスターを集めていて
  • 0:59 - 1:01
    マウイに行くたびに
    ポスターの専門店に寄って
  • 1:01 - 1:03
    店主にポスターを
    見せてもらいます
  • 1:03 - 1:05
    ポスターがいいのは
    1つのアイデアを持ち
  • 1:05 - 1:07
    そのアイデアを伝える
    明快な視覚表現があるところです
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    マットレスみたいに
    大きなポスターで
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    マットレスみたいに厚くはありませんが
    すごく大きいんです
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    店主はページをめくりながら
    ストーリーを聞かせてくれます
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    ある時 子供2人と一緒に
    見せてもらっていて
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    めくられたページの下から
    出てきたポスターに
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    思わず顔を寄せ
    言いかけました
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    「わぁ このポスター すごくいい!」
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    すると 子供達が
    飛び上がって言ったんです
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    「あっ お母さんがいる」
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    それがこのポスターです (笑)
  • 1:30 - 1:31
    (笑)
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    「さあ 立ち上がれ!」と
    呼びかけているかのようです
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    このポスターで気に入っているのは
    そのアイロニーです
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    1人の女が意気込んで
    戦場に向かい
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    旗を掲げ
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    スワヴィートス印スパイスの
    小さな箱を手に
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    そのささやかな商品の
    宣伝のためなら
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    自分の手足や命さえ
    かけるとでもいうようです
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    だからこの小さな
    スワヴィートスの箱を
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    プレゼンに差し替えたなら
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    まさに気合い十分な私です
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    プレゼンなんかに気合いを入れているのが
    格好よくなかった昔から
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    私はプレゼン 一筋だったんです
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    でも伝え方が効果的なら
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    プレゼンには世界を変える力があると
    本当に思っています
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    世界を変えるのは
    難しいです
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    1つのアイデアを持つ1人の人間だけで
    できるわけではありません
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    広まらなければ
    アイデアは無力なのです
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    他の人たちにも分かるよう
    アイデアが
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    自分の外へと出て行く
    必要があります
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    そしてアイデアが最も効果的に伝わるのは
    ストーリーによってです
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    何千年もの間
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    文字を持たない人々が
    価値観や文化を損なうことなく
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    世代から世代へと
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    語り継いで来たのです
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    ストーリーの構造には
    不思議な力があって
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    ストーリーが
    組み立てられると
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    それは聞いた人の中に
    取り込まれ
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    記憶に刻まれるんです
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    ストーリーに対して
    人は肉体的に反応します
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    胸が高まり
    瞳が大きくなり
  • 2:51 - 2:54
    「背筋がぞっとしたよ」とか
  • 2:54 - 2:56
    「胃を掴まれたみたいだ」
    などと言います
  • 2:56 - 2:59
    ストーリーを聞くと
    文字通り体が反応するのです
  • 2:59 - 3:02
    ストーリーが語られるのと
    同じ舞台でありながら
  • 3:02 - 3:04
    プレゼンとなると
    まったく単調になってしまいます
  • 3:04 - 3:06
    その理由を
    知りたいと思いました
  • 3:06 - 3:09
    なぜストーリーを聞いているときは
    全身で夢中になって聞くのに
  • 3:09 - 3:12
    プレゼンだと 死んだように
    なってしまうのか?
  • 3:12 - 3:16
    どうすればプレゼンにストーリーを
    取り込めるものか知りたいと思いました
  • 3:16 - 3:18
    私の仕事場には
    文字通り
  • 3:18 - 3:21
    何百何千という
    プレゼンがあって
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    本当に酷いプレゼンがどういうものか
    よく知っています
  • 3:23 - 3:26
    私は映画や文学を研究し
  • 3:26 - 3:29
    いったい何が起きていて
    どうしてそうなってしまうのか
  • 3:29 - 3:30
    探ろうと思いました
  • 3:30 - 3:33
    そうして発見した
    いくつかのことと
  • 3:33 - 3:37
    辿り着いた あるプレゼン形式について
    お話ししたいと思います
  • 3:38 - 3:40
    最初に目を向けたのは
    アリストテレスです
  • 3:40 - 3:42
    彼は序盤 中盤 終盤という
    三幕構成を提示しました
  • 3:42 - 3:45
    私たちは『詩学』や『弁論術』を
    研究しましたが
  • 3:45 - 3:48
    プレゼンの多くは この最もシンプルな
    形式すら持っていません
  • 3:48 - 3:51
    英雄の原型へと
    研究を進めた時
  • 3:51 - 3:52
    「そうだ プレゼンターは
    物語の主人公なんだ
  • 3:52 - 3:55
    舞台に立つショーの花形なんだから」
    と思いました
  • 3:55 - 3:58
    プレゼンターは自分が
    その場のスターだと思いがちです
  • 3:58 - 4:01
    でもすぐに この考えが
    間違っていることに気付きました
  • 4:01 - 4:03
    アイデアを
    持っていたとしても
  • 4:03 - 4:06
    それを後生大事に
    しまい込んでいたら
  • 4:06 - 4:09
    どこに辿り着くこともなく
    世界は変わりません
  • 4:09 - 4:12
    だからプレゼンターは
    主人公ではなく
  • 4:12 - 4:15
    聴衆こそアイデアにとっての
    主人公なのです
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    ジョゼフ・キャンベルの
    『英雄の旅』を読むと
  • 4:17 - 4:20
    はじめの部分に
    非常に興味深い洞察があります
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    愛すべき主人公は
    普通の生活をしていますが
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    冒険へと引き込まれます
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    いわば世界の均衡が
    崩れるのです
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    主人公は最初
    抵抗しています
  • 4:28 - 4:31
    「こんなの やりたいか
    分からないよ」
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    そこへ導き手が現れ
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    普通の世界から
    特別な世界へと進む
  • 4:34 - 4:36
    手助けをします
  • 4:36 - 4:38
    それがプレゼンターの役割です
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    導き手です —
    ルークではなくヨーダなんです
  • 4:41 - 4:43
    聴衆が 今いるところから
  • 4:43 - 4:46
    新しい特別なアイデアへと
    進む手助けをする
  • 4:46 - 4:49
    それがストーリーの力です
  • 4:49 - 4:53
    最もシンプルな構造が
    この三部構成です
  • 4:53 - 4:56
    愛すべき主人公がいて
    希望を抱き
  • 4:56 - 4:58
    困難に直面しますが
    最終的には
  • 4:58 - 5:02
    本当の姿が現れて変容を遂げる
    というのが基本的な構造です
  • 5:03 - 5:06
    しかしそれからグスタフ・フライタークの
    ピラミッドに出会いました
  • 5:06 - 5:09
    彼はこの形を
    1863年に描きました
  • 5:09 - 5:12
    彼はドイツの劇作家で
  • 5:12 - 5:14
    彼はドイツの劇作家で
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    五部構成を標榜していました
  • 5:17 - 5:20
    提示部 上昇展開
  • 5:20 - 5:22
    クライマックス 下降展開
    それに大団円—
  • 5:22 - 5:25
    つまりストーリーの落着です
  • 5:25 - 5:28
    私はこの形が好きです
    形の話です
  • 5:28 - 5:30
    ストーリーは弧を持ち
    弧がその形です
  • 5:30 - 5:34
    クラシック音楽では形の良さ
    について話しますが
  • 5:34 - 5:36
    プレゼンに形があるとしたら
  • 5:36 - 5:37
    それはどんな形だろう
    と思いました
  • 5:37 - 5:40
    偉大なコミュニケーターは
    形をどう使うのか?
  • 5:40 - 5:42
    そもそも形を使うのか?
  • 5:42 - 5:44
    忘れもしません
    ある土曜の朝のことです
  • 5:44 - 5:46
    こういったことを
    2年も研究し続けていて
  • 5:46 - 5:48
    ふと ある形を描き
  • 5:48 - 5:50
    そして思いました
    「ああ もしこの形が本当なら
  • 5:50 - 5:53
    まったく違う2つの
    プレゼンを選んでも
  • 5:53 - 5:55
    当てはまるはずだわ」
  • 5:55 - 5:57
    当然の選択として
  • 5:57 - 5:59
    マーティン・ルーサー・キングの
    『私には夢がある』と
  • 5:59 - 6:02
    スティーブ・ジョブズの 2007年の
    iPhoneお披露目のプレゼンを選び
  • 6:02 - 6:04
    重ね合わせてみたところ
    ピッタリはまったんです
  • 6:04 - 6:06
    仕事場で驚きに打たれ
  • 6:06 - 6:08
    涙がこぼれさえしました
  • 6:08 - 6:10
    「これはすごい賜物だ」
    と感じたからです
  • 6:10 - 6:12
    それがこの形です
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    素晴らしいプレゼンの“型”です
  • 6:14 - 6:16
    すごいと思いません?
  • 6:16 - 6:17
    (鼻をすする—笑)
  • 6:17 - 6:18
    泣いていました
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    それを お見せしたいと思います
    本当にビックリしますよ
  • 6:21 - 6:24
    始まりと中間と結末を
    順に辿っていこうと思います
  • 6:24 - 6:27
    歴史上の偉大なコミュニケーター達は
    演説にせよ何にせよ
  • 6:27 - 6:29
    この形に従っています
  • 6:29 - 6:32
    リンカーンのゲティスバーグ演説でさえ
    この形なんです
  • 6:32 - 6:35
    プレゼンの始めで 何の話なのかを
    確立する必要があります
  • 6:35 - 6:38
    現状や 起きていることを示し
  • 6:38 - 6:40
    それを あるべき姿と
    比較します
  • 6:40 - 6:43
    そして そのギャップを
    可能な限り大きくします
  • 6:43 - 6:46
    現状で当たり前と
    されていることを
  • 6:46 - 6:49
    自分のアイデアの高みと
    対比する必要があります
  • 6:49 - 6:52
    過去はこう
    現在はこう
  • 6:52 - 6:54
    でも ほら
    未来を見て
  • 6:54 - 6:57
    こんな問題がある
    でもそれが解決されたところを考えてみて
  • 6:57 - 7:00
    こんな障害がある
    さあ それを打ち破ろう
  • 7:00 - 7:02
    このギャップを強調する
    必要があります
  • 7:02 - 7:05
    映画の中の誘発的な
    出来事のようなものです
  • 7:05 - 7:07
    観客は突然目の前に
    現れるシーンに対して
  • 7:07 - 7:09
    思います
  • 7:09 - 7:12
    「これを受け入れて
    話に付き合うべきか?」
  • 7:12 - 7:15
    プレゼンの残りで
    その補足をしてやる必要があります
  • 7:15 - 7:17
    だから中間部では
  • 7:17 - 7:18
    現状と理想の間で
  • 7:18 - 7:21
    行ったり来たりを
    繰り返します
  • 7:21 - 7:23
    ここでやろうとしているのは
  • 7:23 - 7:25
    現状の異常さや
    醜さを示し
  • 7:25 - 7:27
    自分のアイデアが
    実現された未来へと
  • 7:27 - 7:30
    引き込むということです
  • 7:30 - 7:33
    世界を変えようとするとき
    人々は抵抗します
  • 7:33 - 7:36
    彼らは受け入れず 

    現状に留まろうとします
  • 7:36 - 7:38
    だから抵抗に遭う
    ことになります
  • 7:38 - 7:40
    それが行きつ戻りつを
    繰り返すべき理由です
  • 7:40 - 7:41
    まるでヨットのように—
  • 7:41 - 7:45
    風上に向かって帆走する時は
    風の抵抗があり
  • 7:45 - 7:48
    船を左右に切り返す
    必要があります
  • 7:48 - 7:50
    そうやって
    風を捉えるんです
  • 7:50 - 7:52
    帆走するときには
  • 7:52 - 7:54
    自分に向かってくる抵抗を
    捉えなければなりません
  • 7:54 - 7:55
    面白いことに
  • 7:55 - 7:57
    風を正しく捉えられたなら
  • 7:57 - 8:00
    船は風よりも
    速く進むのです
  • 8:00 - 8:02
    一種の物理現象です
  • 8:02 - 8:04
    現状と理想の間で
  • 8:04 - 8:06
    抵抗させることによって
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    人々を自分のアイデアへと
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    より早く導くことが
    できるんです
  • 8:10 - 8:14
    現状と あるべき姿の間を
    行き来したあと
  • 8:14 - 8:16
    最後の折り返し点は
    行動の呼びかけで
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    これはすべてのプレゼンが
    最後に持つべきものです
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    自分のアイデアが実現された
    ユートピアとして
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    世界を 新たな希望の中に
    描き出すんです
  • 8:24 - 8:25
    みんなが力を合わせ
  • 8:25 - 8:28
    大きな問題を解決したときの
    世界の姿です
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    それを結末として
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    詩的で劇的に見せる
    必要があります
  • 8:33 - 8:36
    これを発見した時
  • 8:36 - 8:39
    「分析ツールに使えるかも」
    と思いました
  • 8:39 - 8:41
    そして いろんなスピーチの
    文字起こしをして
  • 8:41 - 8:44
    どれだけ当てはまるものか
    やってみました
  • 8:44 - 8:46
    その例をお見せしましょう
  • 8:46 - 8:48
    私が最初に試した
  • 8:48 - 8:50
    あの2人です
  • 8:50 - 8:53
    スティーブ・ジョブズは
    世界をすっかり変えました
  • 8:53 - 8:56
    パーソナルコンピュータの世界を変え
    音楽業界を変え
  • 8:56 - 8:59
    今度はモバイル業界を
    変えようとしています
  • 8:59 - 9:01
    確かに世界を変えました
  • 9:01 - 9:04
    そしてこれが 2007年の
    iPhoneお披露目の際の
  • 9:04 - 9:05
    スピーチの形です
  • 9:05 - 9:08
    90分のプレゼンで
    ご覧のように
  • 9:08 - 9:12
    現状から始めて 行き来を繰り返し
    あるべき姿で終わっています
  • 9:12 - 9:14
    拡大してみましょう
  • 9:14 - 9:17
    白い線は彼が
    話している部分です
  • 9:17 - 9:19
    緑色はビデオを
  • 9:19 - 9:21
    見せている部分です
  • 9:21 - 9:23
    変化をつけています
    オレンジ色はデモの部分
  • 9:23 - 9:25
    ずっと1人でしゃべり続けている
    わけではありません
  • 9:25 - 9:28
    これらの線が
    それを表しています
  • 9:28 - 9:30
    それから最後の方の青い線は
  • 9:30 - 9:32
    ゲスト・スピーカーです
  • 9:32 - 9:34
    ここが面白いところですが
  • 9:34 - 9:37
    この刻み目は 聴衆を
    笑わせているところです
  • 9:37 - 9:39
    こちらの刻み目は 拍手が
    起きているところ
  • 9:39 - 9:41
    みんな全身で参加していて
  • 9:41 - 9:43
    ジョブズの言ったことに
    体を使って反応しています
  • 9:43 - 9:45
    これは素晴らしいことです
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    聴衆の心を掴んでいるのが
    分かるからです
  • 9:48 - 9:51
    彼はあるべき姿の話を
  • 9:51 - 9:54
    「今日は 私が2年半待ち望んでいた日です」
    と始めます
  • 9:54 - 9:56
    だから彼にすれば
    2年以上前から
  • 9:56 - 9:58
    知っている製品の話を
    しているわけです
  • 9:58 - 10:00
    彼にとっては
    新しいものではありません
  • 10:00 - 10:01
    しかしここで彼は
  • 10:01 - 10:03
    驚いて見せるのです
  • 10:03 - 10:05
    自分自身の製品にです
  • 10:05 - 10:08
    聴衆が笑い拍手する以上に
    彼自身が感動しています
  • 10:08 - 10:11
    「これ すごいでしょう?
    美しいと思いませんか?」
  • 10:11 - 10:15
    彼は聴衆に感じて欲しいことの
    模範を示しているのです
  • 10:15 - 10:19
    聴衆に特別な感じを持つよう
    促しているわけです
  • 10:19 - 10:22
    彼はあるべき姿の
    話を始めます
  • 10:22 - 10:26
    「時折 画期的な製品が現れては
    すべてを変えます」
  • 10:26 - 10:28
    そうして自分の新製品について
    話し出します
  • 10:28 - 10:31
    最初のうち iPhoneのスイッチは
    切られたままです
  • 10:31 - 10:34
    ここまで線は
    ほとんど白(語り)です
  • 10:34 - 10:36
    彼は行き来を繰り返しています
  • 10:36 - 10:39
    「これが新しい携帯で
    これが最低の競合製品」
  • 10:39 - 10:42
    「これが新しい携帯で
    これが最低の競合製品」
  • 10:42 - 10:45
    そして みんなが記憶に
    とどめる瞬間が
  • 10:45 - 10:47
    ここで訪れます
  • 10:47 - 10:49
    ジョブズがiPhoneの
    スイッチを入れ
  • 10:49 - 10:51
    観客は初めて画面が
    スクロールするのを見ます
  • 10:51 - 10:52
    会場の誰もが息を飲み
  • 10:52 - 10:54
    会場から空気が
    なくなったかのようです
  • 10:54 - 10:57
    彼は誰もの記憶に残る瞬間を
    作り出しているのです
  • 10:57 - 11:00
    このモデルを見ていくと
    青い部分が現れます
  • 11:00 - 11:01
    別のスピーカーが
    登場しているところです
  • 11:01 - 11:04
    そして右下のところで
    線が途切れています
  • 11:04 - 11:05
    スライドのリモコンが
    故障してしまったためです
  • 11:05 - 11:08
    彼はどうしたでしょう?
    盛り上がった空気を壊したくはありません
  • 11:08 - 11:10
    それで彼は
    個人的な話をします
  • 11:10 - 11:12
    まさにテクノロジーが
    上手く行かなかったときに
  • 11:12 - 11:14
    コミュニケーションの
    達人である彼は
  • 11:14 - 11:16
    ストーリーによって
    聴衆を繋ぎ止めるのです
  • 11:17 - 11:19
    プレゼンは右上のところ
    新たな喜びで終わります
  • 11:19 - 11:22
    Appleは画期的な新製品を
    生み出し続けるという約束を
  • 11:22 - 11:24
    彼は残します
  • 11:24 - 11:26
    そして言うのです
  • 11:26 - 11:29
    「(アイスホッケー選手) グレツキーの
    素敵な言葉があります
  • 11:29 - 11:32
    “(ホッケー)パックがあるところに行くんじゃない
    パックが向かう先に行くんだ”
  • 11:32 - 11:34
    Appleはその最初の日から
    そうあろうとし
  • 11:34 - 11:35
    そうあり続けます」
  • 11:35 - 11:37
    新たな希望で
    締めくくっているわけです
  • 11:37 - 11:39
    次にキング牧師を
    見てみましょう
  • 11:39 - 11:41
    すごいビジョンを
    持った聖職者で
  • 11:41 - 11:44
    平等を勝ち取るために
    人生を捧げました
  • 11:44 - 11:47
    これが『私には夢がある』の
    演説の形です
  • 11:47 - 11:48
    現状から始め
  • 11:48 - 11:51
    現状とあるべき姿の間を
    行き来しているのが分かります
  • 11:51 - 11:55
    そして最後は 誰もが知っている
    とても詩的な理想で終わります
  • 11:55 - 11:57
    少し引き延ばしてみましょうか
  • 11:57 - 11:59
    よく見えるように
  • 11:59 - 12:02
    ここでは 文字起こしした文を
  • 12:02 - 12:03
    脇につけています
  • 12:03 - 12:05
    細かくて読めないと
    思いますが
  • 12:05 - 12:07
    改行は
    彼が息をついて
  • 12:07 - 12:09
    間があるところです
  • 12:09 - 12:12
    彼は南部のバプティスト派の牧師で
    語りに独特のリズムがあります
  • 12:12 - 12:16
    聞いていた人たちには
    目新しいものでした
  • 12:16 - 12:18
    このテキストを
    ラベルで隠しましょう
  • 12:18 - 12:22
    これを情報ツールとして
    使いたいからです
  • 12:22 - 12:25
    彼がどのように人々に語ったのか
    見ていきましょう
  • 12:26 - 12:27
    青いラベルは
  • 12:27 - 12:30
    彼が表現として繰り返しを
    使っている部分です
  • 12:30 - 12:32
    同じ言葉や
    フレーズを
  • 12:32 - 12:33
    何度も繰り返し
  • 12:33 - 12:36
    みんなの記憶に残るように
    しているのです
  • 12:37 - 12:39
    彼はまた沢山のメタファーや
    視覚的な表現を使っています
  • 12:39 - 12:42
    これは難しい概念を
    みんなが記憶し
  • 12:42 - 12:45
    理解できるようにする
    ための方法です
  • 12:45 - 12:46
    彼は実際
  • 12:46 - 12:48
    情景を描き出すかのように
    言葉を使ったので
  • 12:48 - 12:51
    みんな彼の言うことを
    イメージすることができました
  • 12:52 - 12:55
    それから馴染み深い歌や
    聖書の言葉を使っています
  • 12:55 - 12:57
    今見ているのは
    前半部分です
  • 12:57 - 13:00
    それから政治家が
    人々に約束した言葉を
  • 13:00 - 13:02
    沢山引用しています
  • 13:02 - 13:04
    最初の現状を述べる部分の終わりで
  • 13:04 - 13:07
    人々が本当に大きく喝采し
  • 13:07 - 13:09
    歓声を上げます
  • 13:09 - 13:11
    彼はこう言ったのです
  • 13:11 - 13:14
    「アメリカは黒人に
    不渡り小切手を渡してきた
  • 13:14 - 13:16
    残高不足と記され
    突き返される小切手だ」
  • 13:16 - 13:19
    口座にお金のないのが どんなものか
    みんな知っています
  • 13:19 - 13:22
    だから彼はみんなに馴染みのある
    メタファーを使ったわけです
  • 13:22 - 13:24
    でもみんなが本当に盛り上がって
  • 13:24 - 13:26
    声を上げたのは この部分です
  • 13:26 - 13:29
    「だから我々は その小切手を
    引き替えに来た
  • 13:29 - 13:31
    我々に自由という富を与え
  • 13:31 - 13:33
    公正を保証する小切手を」
  • 13:33 - 13:35
    みんなここで喝采します
  • 13:35 - 13:38
    彼が現状とあるべき姿を
    対比したところです
  • 13:38 - 13:41
    このモデルを
    さらに進んでいくと
  • 13:41 - 13:44
    行きつ戻りつのペースが
    激しいものになり
  • 13:44 - 13:47
    彼が行き来するごとに
    聴衆も熱狂していきます
  • 13:47 - 13:48
    みんな興奮していて
  • 13:48 - 13:51
    その高じた状態を
    維持するために
  • 13:51 - 13:53
    そうしているわけです
  • 13:54 - 13:58
    彼は言います「私には夢がある
    いつの日か この国が目を覚まし
  • 13:58 - 14:01
    “すべての人間は平等に作られている”
    という建国の信条が
  • 14:01 - 14:05
    本当の意味で実現される
    という夢だ」
  • 14:05 - 14:08
    彼はこのオレンジ色の文で
    政治家や
  • 14:08 - 14:11
    国家がしてきた約束を
    みんなに思い出させているのです
  • 14:11 - 14:13
    それから彼は
    行き来します
  • 14:13 - 14:16
    「私には夢がある いつの日か—
    私には夢がある いつの日か—
  • 14:16 - 14:17
    私には夢がある いつの日か—」
  • 14:17 - 14:19
    そして最後のところが
    本当に興味深く
  • 14:19 - 14:22
    緑が4箇所あります
  • 14:22 - 14:25
    それに沢山の青
    つまり繰り返しが多用されています
  • 14:25 - 14:27
    繰り返しの感覚が
    とても強くなっています
  • 14:27 - 14:30
    緑は 歌や聖書の言葉を
    示しているところです
  • 14:30 - 14:32
    最初の緑の部分は
  • 14:32 - 14:34
    イザヤ書からの引用で
  • 14:34 - 14:38
    2番目の緑は『マイ・カントリー・
    ティズ・オブ・ジー』です
  • 14:38 - 14:41
    これはよく知られた歌で
    当時の黒人には
  • 14:41 - 14:43
    特に大切なものでした
  • 14:43 - 14:46
    この歌の歌詞を変えて
    守られずにいた約束への
  • 14:46 - 14:49
    抗議の叫びとして
    使っていたのです
  • 14:50 - 14:54
    3番目の緑は『マイ・カントリー・ティズ・
    オブ・ジー』の1節です
  • 14:54 - 14:56
    そして4番目の緑は
    黒人霊歌です
  • 14:57 - 15:00
    「ついに自由だ! ついに自由だ!
    神よ感謝します! ついに自由だ!」
  • 15:00 - 15:04
    彼がしたのは聴衆の心に触れる
    ということです
  • 15:04 - 15:06
    大事な聖書の言葉や
  • 15:06 - 15:09
    みんなが歌っていた歌を
    引っ張り出し
  • 15:09 - 15:10
    怒りの叫びとして
  • 15:10 - 15:14
    それを聴衆と1つになって響き合うための
    道具として使ったのです
  • 15:14 - 15:16
    最後に 新しい理想の世界を
    描き出します
  • 15:16 - 15:20
    聴衆の心の中にある
    神聖なものを使ってです
  • 15:21 - 15:24
    だから彼は偉大な人でした
    彼には大きな夢がありました
  • 15:24 - 15:27
    皆さんも 大きな夢を持っていますね
    [自分の写真をここに貼ろう] (笑)
  • 15:27 - 15:29
    そのとても大きなアイデアを
  • 15:29 - 15:30
    自分の中から
    外に出す必要があります
  • 15:30 - 15:32
    しかし私たちは
    困難に直面します
  • 15:32 - 15:34
    世界を変えるのは
    簡単ではなく
  • 15:34 - 15:35
    大仕事です
  • 15:35 - 15:37
    彼がどんなだったか—
  • 15:37 - 15:39
    家を爆破され
    レターオープナーで刺され
  • 15:39 - 15:41
    最後には
    命を落としました
  • 15:41 - 15:43
    自分が信じるもののために
  • 15:43 - 15:45
    多くの人は
    そこまでの犠牲を
  • 15:45 - 15:47
    強いられることは
    ありませんが
  • 15:47 - 15:51
    基本的なストーリー構造の
    ようなことが起こります
  • 15:51 - 15:53
    人生は得てして
    そうなります
  • 15:53 - 15:55
    皆さんは愛すべき人物で
  • 15:55 - 15:58
    希望を抱いていますが
    困難に直面し
  • 15:58 - 16:00
    そこで止まってしまいます
  • 16:00 - 16:02
    「こんなアイデアがあるけど
  • 16:02 - 16:03
    しまっておこう」
  • 16:03 - 16:05
    「拒絶されてしまった」
  • 16:05 - 16:09
    自分で自分のアイデアを
    壊してしまい
  • 16:09 - 16:12
    困難にぶつかって
    立ち止まるのです
  • 16:12 - 16:15
    格闘する中で 自らを変えて
    先へ進む道を選び
  • 16:15 - 16:18
    夢を抱き続けて
    実現する代わりに—
  • 16:18 - 16:23
    でも私にできるのなら
    誰にだってできます
  • 16:23 - 16:26
    私は経済的にも感情的にも
    貧しい環境で育ちました
  • 16:26 - 16:30
    妹と初めてキャンプに行ったとき
    虐められました
  • 16:30 - 16:33
    初めてのことではありませんが
    とても酷いものでした
  • 16:33 - 16:36
    両親はそれぞれ
    3度結婚しています
  • 16:36 - 16:37
    (ざわめき)
  • 16:37 - 16:40
    まったく混乱した状況で
    両親は 喧嘩していない時には
  • 16:40 - 16:43
    アルコール依存症の居候を
    助けていました
  • 16:43 - 16:46
    両親も元は
    アルコール依存症だったからです
  • 16:46 - 16:48
    母は私が16の時に
    家族を捨てました
  • 16:48 - 16:51
    それで私が家族や兄弟の
    面倒を見ることになりました
  • 16:51 - 16:54
    それから結婚しました
  • 16:54 - 16:57
    ある人と出会い 恋に落ちたんです
    大学には1年行きました
  • 16:57 - 17:00
    私はすべての聡明な若い女性が
    すべきことをしました
  • 17:00 - 17:02
    18歳で結婚する
    ということです
  • 17:02 - 17:03
    でも私は
  • 17:03 - 17:06
    自分には もっとふさわしい人生が
  • 17:06 - 17:08
    あるはずだと思っていました
  • 17:08 - 17:11
    そして人生のこの時点で
    選択をしたのです
  • 17:11 - 17:14
    ああいったものに押し潰され
    アイデアを自分の中で
  • 17:14 - 17:16
    枯らしてしまう
    ということだってあり得ました
  • 17:16 - 17:19
    「人生は辛すぎる」
    「世界なんて変えられやしない
  • 17:19 - 17:20
    難しすぎる」と
  • 17:20 - 17:23
    でも私は 自分の人生に
    別なストーリーを選びました—
  • 17:24 - 17:25
    そう あれです (笑)
    [スワヴィートスのポスター]
  • 17:25 - 17:26
    そう あれです (笑)
    [スワヴィートスのポスター]
  • 17:27 - 17:29
    この場の人たちと
    同じように感じ
  • 17:29 - 17:31
    あの小さなスワヴィートスの箱を
    掴んだのです
  • 17:31 - 17:34
    そんな大それたことでは
    ありません
  • 17:34 - 17:36
    全世界を変えよう
    というのではありません
  • 17:36 - 17:38
    でも自分の世界なら
    変えられます
  • 17:38 - 17:40
    自分の人生なら
    変えられます
  • 17:40 - 17:42
    自分の手の届く
    範囲なら
  • 17:42 - 17:43
    自分の領分なら
    変えられます
  • 17:43 - 17:46
    皆さんにも そうすることを
    お勧めします
  • 17:46 - 17:47
    なぜなら
  • 17:47 - 17:50
    未来とは 私たちが
    行く場所ではないからです
  • 17:50 - 17:54
    未来は私たちが
    作る場所なのです
  • 17:54 - 17:57
    ありがとうございました
    皆さんに祝福がありますように
  • 17:57 - 17:57
    (拍手)
Title:
優れたプレゼンの秘密の仕掛け
Speaker:
ナンシー・デュアルテ
Description:

マーティン・ルーサー・キングの『私には夢がある』からスティーブ・ジョブズによるiPhoneのお披露目まで、優れたプレゼンには共通の「型」があり、それがメッセージを聴衆の心に響くものにしています。この講演ではプレゼンの第一人者であるナンシー・デュアルテが、人を強く動かすための具体的なヒントを明かしています。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
18:10

Japanese subtitles

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