1 00:00:00,000 --> 00:00:02,616 この場に立てるのは 大変光栄です 2 00:00:02,640 --> 00:00:04,536 皆さんには 世界を 変える力があります 3 00:00:04,560 --> 00:00:06,216 決まり文句として 言うのではなく 4 00:00:06,240 --> 00:00:08,980 皆さんには本当に 世界を変える力があるんです 5 00:00:09,040 --> 00:00:11,136 皆さん1人ひとりの中に 6 00:00:11,160 --> 00:00:14,540 人類が知る最も強力な 道具があります 7 00:00:15,010 --> 00:00:16,470 “アイデア”です 8 00:00:17,240 --> 00:00:20,296 1人の心から生まれた 1つのアイデアが 9 00:00:20,320 --> 00:00:21,856 地を揺るがし 10 00:00:21,880 --> 00:00:24,656 運動の火種となり 11 00:00:24,680 --> 00:00:27,456 未来をも書き換えるのです 12 00:00:27,480 --> 00:00:30,176 しかし自分の内に 留まっている限り 13 00:00:30,200 --> 00:00:32,016 アイデアは無力です 14 00:00:32,040 --> 00:00:35,096 他の人たちが取り組めるよう 表に出さないなら 15 00:00:35,120 --> 00:00:36,890 アイデアは死んでしまいます 16 00:00:37,120 --> 00:00:40,270 皆さんの中には 自分のアイデアを伝えようとしたけど 17 00:00:40,270 --> 00:00:42,416 受け入れられず 拒絶され 代わりに 18 00:00:42,416 --> 00:00:45,306 月並みなアイデアが採用されたという 経験をした人もいるでしょう 19 00:00:45,306 --> 00:00:49,530 2者の間の違いは 伝え方です 20 00:00:49,530 --> 00:00:52,526 もしアイデアを 人の心に響くよう伝えられたなら 21 00:00:52,526 --> 00:00:55,480 変化が起こり 世界を変えられるのです 22 00:00:55,880 --> 00:00:58,536 うちの家族では ヨーロッパの 古いポスターを集めていて 23 00:00:58,560 --> 00:01:01,016 マウイに行くたびに ポスターの専門店に寄って 24 00:01:01,040 --> 00:01:02,856 店主にポスターを 見せてもらいます 25 00:01:02,880 --> 00:01:04,866 ポスターがいいのは 1つのアイデアを持ち 26 00:01:04,866 --> 00:01:07,366 そのアイデアを伝える 明快な視覚表現があるところです 27 00:01:07,366 --> 00:01:09,700 マットレスみたいに 大きなポスターで 28 00:01:09,700 --> 00:01:12,410 マットレスみたいに厚くはありませんが すごく大きいんです 29 00:01:12,410 --> 00:01:14,940 店主はページをめくりながら ストーリーを聞かせてくれます 30 00:01:14,940 --> 00:01:17,476 ある時 子供2人と一緒に 見せてもらっていて 31 00:01:17,476 --> 00:01:19,980 めくられたページの下から 出てきたポスターに 32 00:01:19,980 --> 00:01:22,030 思わず顔を寄せ 言いかけました 33 00:01:22,030 --> 00:01:24,510 「わぁ このポスター すごくいい!」 34 00:01:24,510 --> 00:01:26,540 すると 子供達が 飛び上がって言ったんです 35 00:01:26,540 --> 00:01:28,090 「あっ お母さんがいる」 36 00:01:28,090 --> 00:01:29,646 それがこのポスターです (笑) 37 00:01:29,646 --> 00:01:30,856 (笑) 38 00:01:30,880 --> 00:01:33,136 「さあ 立ち上がれ!」と 呼びかけているかのようです 39 00:01:33,160 --> 00:01:35,696 このポスターで気に入っているのは そのアイロニーです 40 00:01:35,720 --> 00:01:38,180 1人の女が意気込んで 戦場に向かい 41 00:01:38,180 --> 00:01:39,340 旗を掲げ 42 00:01:39,340 --> 00:01:42,430 スワヴィートス印スパイスの 小さな箱を手に 43 00:01:42,430 --> 00:01:45,496 そのささやかな商品の 宣伝のためなら 44 00:01:45,496 --> 00:01:49,500 自分の手足や命さえ かけるとでもいうようです 45 00:01:50,120 --> 00:01:53,450 だからこの小さな スワヴィートスの箱を 46 00:01:53,450 --> 00:01:55,006 プレゼンに差し替えたなら 47 00:01:55,006 --> 00:01:57,100 まさに気合い十分な私です 48 00:01:57,100 --> 00:02:00,166 プレゼンなんかに気合いを入れているのが 格好よくなかった昔から 49 00:02:00,166 --> 00:02:02,140 私はプレゼン 一筋だったんです 50 00:02:02,140 --> 00:02:04,300 でも伝え方が効果的なら 51 00:02:04,300 --> 00:02:07,270 プレゼンには世界を変える力があると 本当に思っています 52 00:02:07,270 --> 00:02:09,440 世界を変えるのは 難しいです 53 00:02:09,440 --> 00:02:12,976 1つのアイデアを持つ1人の人間だけで できるわけではありません 54 00:02:12,976 --> 00:02:16,260 広まらなければ アイデアは無力なのです 55 00:02:16,260 --> 00:02:18,286 他の人たちにも分かるよう アイデアが 56 00:02:18,286 --> 00:02:20,740 自分の外へと出て行く 必要があります 57 00:02:21,600 --> 00:02:25,870 そしてアイデアが最も効果的に伝わるのは ストーリーによってです 58 00:02:25,870 --> 00:02:27,490 何千年もの間 59 00:02:27,490 --> 00:02:30,880 文字を持たない人々が 価値観や文化を損なうことなく 60 00:02:30,880 --> 00:02:32,610 世代から世代へと 61 00:02:32,610 --> 00:02:34,410 語り継いで来たのです 62 00:02:34,410 --> 00:02:37,160 ストーリーの構造には 不思議な力があって 63 00:02:37,160 --> 00:02:39,390 ストーリーが 組み立てられると 64 00:02:39,390 --> 00:02:41,610 それは聞いた人の中に 取り込まれ 65 00:02:41,610 --> 00:02:43,910 記憶に刻まれるんです 66 00:02:44,600 --> 00:02:48,150 ストーリーに対して 人は肉体的に反応します 67 00:02:48,150 --> 00:02:51,050 胸が高まり 瞳が大きくなり 68 00:02:51,050 --> 00:02:53,650 「背筋がぞっとしたよ」とか 69 00:02:53,650 --> 00:02:56,016 「胃を掴まれたみたいだ」 などと言います 70 00:02:56,016 --> 00:02:58,950 ストーリーを聞くと 文字通り体が反応するのです 71 00:02:58,950 --> 00:03:01,780 ストーリーが語られるのと 同じ舞台でありながら 72 00:03:01,780 --> 00:03:04,500 プレゼンとなると まったく単調になってしまいます 73 00:03:04,500 --> 00:03:06,146 その理由を 知りたいと思いました 74 00:03:06,146 --> 00:03:09,420 なぜストーリーを聞いているときは 全身で夢中になって聞くのに 75 00:03:09,420 --> 00:03:11,780 プレゼンだと 死んだように なってしまうのか? 76 00:03:12,130 --> 00:03:15,766 どうすればプレゼンにストーリーを 取り込めるものか知りたいと思いました 77 00:03:15,766 --> 00:03:17,850 私の仕事場には 文字通り 78 00:03:17,850 --> 00:03:20,620 何百何千という プレゼンがあって 79 00:03:20,620 --> 00:03:23,390 本当に酷いプレゼンがどういうものか よく知っています 80 00:03:23,390 --> 00:03:25,910 私は映画や文学を研究し 81 00:03:25,910 --> 00:03:29,106 いったい何が起きていて どうしてそうなってしまうのか 82 00:03:29,106 --> 00:03:30,450 探ろうと思いました 83 00:03:30,450 --> 00:03:33,466 そうして発見した いくつかのことと 84 00:03:33,466 --> 00:03:37,260 辿り着いた あるプレゼン形式について お話ししたいと思います 85 00:03:38,000 --> 00:03:39,960 最初に目を向けたのは アリストテレスです 86 00:03:39,960 --> 00:03:42,500 彼は序盤 中盤 終盤という 三幕構成を提示しました 87 00:03:42,500 --> 00:03:44,520 私たちは『詩学』や『弁論術』を 研究しましたが 88 00:03:44,520 --> 00:03:48,166 プレゼンの多くは この最もシンプルな 形式すら持っていません 89 00:03:48,166 --> 00:03:50,550 英雄の原型へと 研究を進めた時 90 00:03:50,550 --> 00:03:52,500 「そうだ プレゼンターは 物語の主人公なんだ 91 00:03:52,500 --> 00:03:54,850 舞台に立つショーの花形なんだから」 と思いました 92 00:03:54,850 --> 00:03:58,220 プレゼンターは自分が その場のスターだと思いがちです 93 00:03:58,220 --> 00:04:00,820 でもすぐに この考えが 間違っていることに気付きました 94 00:04:00,820 --> 00:04:03,210 アイデアを 持っていたとしても 95 00:04:03,210 --> 00:04:06,340 それを後生大事に しまい込んでいたら 96 00:04:06,340 --> 00:04:09,220 どこに辿り着くこともなく 世界は変わりません 97 00:04:09,220 --> 00:04:11,626 だからプレゼンターは 主人公ではなく 98 00:04:11,626 --> 00:04:14,670 聴衆こそアイデアにとっての 主人公なのです 99 00:04:14,680 --> 00:04:17,000 ジョゼフ・キャンベルの 『英雄の旅』を読むと 100 00:04:17,000 --> 00:04:20,010 はじめの部分に 非常に興味深い洞察があります 101 00:04:20,010 --> 00:04:22,800 愛すべき主人公は 普通の生活をしていますが 102 00:04:22,800 --> 00:04:24,630 冒険へと引き込まれます 103 00:04:24,630 --> 00:04:26,810 いわば世界の均衡が 崩れるのです 104 00:04:26,810 --> 00:04:28,500 主人公は最初 抵抗しています 105 00:04:28,500 --> 00:04:30,541 「こんなの やりたいか 分からないよ」 106 00:04:30,541 --> 00:04:32,230 そこへ導き手が現れ 107 00:04:32,230 --> 00:04:34,430 普通の世界から 特別な世界へと進む 108 00:04:34,430 --> 00:04:35,980 手助けをします 109 00:04:35,980 --> 00:04:37,910 それがプレゼンターの役割です 110 00:04:37,910 --> 00:04:40,680 導き手です — ルークではなくヨーダなんです 111 00:04:40,680 --> 00:04:42,760 聴衆が 今いるところから 112 00:04:42,760 --> 00:04:46,150 新しい特別なアイデアへと 進む手助けをする 113 00:04:46,150 --> 00:04:48,554 それがストーリーの力です 114 00:04:49,240 --> 00:04:52,990 最もシンプルな構造が この三部構成です 115 00:04:52,990 --> 00:04:55,700 愛すべき主人公がいて 希望を抱き 116 00:04:55,700 --> 00:04:57,836 困難に直面しますが 最終的には 117 00:04:57,836 --> 00:05:02,380 本当の姿が現れて変容を遂げる というのが基本的な構造です 118 00:05:02,620 --> 00:05:06,186 しかしそれからグスタフ・フライタークの ピラミッドに出会いました 119 00:05:06,186 --> 00:05:08,840 彼はこの形を 1863年に描きました 120 00:05:08,840 --> 00:05:12,320 彼はドイツの劇作家で 121 00:05:12,320 --> 00:05:13,616 彼はドイツの劇作家で 122 00:05:13,640 --> 00:05:16,536 五部構成を標榜していました 123 00:05:16,560 --> 00:05:19,500 提示部 上昇展開 124 00:05:19,500 --> 00:05:22,396 クライマックス 下降展開 それに大団円— 125 00:05:22,396 --> 00:05:25,280 つまりストーリーの落着です 126 00:05:25,280 --> 00:05:27,646 私はこの形が好きです 形の話です 127 00:05:27,646 --> 00:05:29,856 ストーリーは弧を持ち 弧がその形です 128 00:05:29,880 --> 00:05:33,540 クラシック音楽では形の良さ について話しますが 129 00:05:33,540 --> 00:05:35,670 プレゼンに形があるとしたら 130 00:05:35,670 --> 00:05:37,216 それはどんな形だろう と思いました 131 00:05:37,216 --> 00:05:40,150 偉大なコミュニケーターは 形をどう使うのか? 132 00:05:40,150 --> 00:05:41,776 そもそも形を使うのか? 133 00:05:41,780 --> 00:05:43,760 忘れもしません ある土曜の朝のことです 134 00:05:43,760 --> 00:05:46,360 こういったことを 2年も研究し続けていて 135 00:05:46,360 --> 00:05:47,950 ふと ある形を描き 136 00:05:47,950 --> 00:05:50,400 そして思いました 「ああ もしこの形が本当なら 137 00:05:50,400 --> 00:05:53,060 まったく違う2つの プレゼンを選んでも 138 00:05:53,060 --> 00:05:55,100 当てはまるはずだわ」 139 00:05:55,100 --> 00:05:56,800 当然の選択として 140 00:05:56,800 --> 00:05:59,080 マーティン・ルーサー・キングの 『私には夢がある』と 141 00:05:59,080 --> 00:06:01,630 スティーブ・ジョブズの 2007年の iPhoneお披露目のプレゼンを選び 142 00:06:01,630 --> 00:06:04,116 重ね合わせてみたところ ピッタリはまったんです 143 00:06:04,116 --> 00:06:06,066 仕事場で驚きに打たれ 144 00:06:06,066 --> 00:06:07,660 涙がこぼれさえしました 145 00:06:07,660 --> 00:06:10,216 「これはすごい賜物だ」 と感じたからです 146 00:06:10,240 --> 00:06:11,596 それがこの形です 147 00:06:11,596 --> 00:06:14,070 素晴らしいプレゼンの“型”です 148 00:06:14,370 --> 00:06:16,000 すごいと思いません? 149 00:06:16,000 --> 00:06:17,200 (鼻をすする—笑) 150 00:06:17,200 --> 00:06:18,470 泣いていました 151 00:06:18,470 --> 00:06:21,336 それを お見せしたいと思います 本当にビックリしますよ 152 00:06:21,336 --> 00:06:24,000 始まりと中間と結末を 順に辿っていこうと思います 153 00:06:24,000 --> 00:06:27,490 歴史上の偉大なコミュニケーター達は 演説にせよ何にせよ 154 00:06:27,490 --> 00:06:28,890 この形に従っています 155 00:06:28,890 --> 00:06:31,580 リンカーンのゲティスバーグ演説でさえ この形なんです 156 00:06:31,580 --> 00:06:35,030 プレゼンの始めで 何の話なのかを 確立する必要があります 157 00:06:35,030 --> 00:06:37,590 現状や 起きていることを示し 158 00:06:37,590 --> 00:06:39,790 それを あるべき姿と 比較します 159 00:06:39,790 --> 00:06:42,900 そして そのギャップを 可能な限り大きくします 160 00:06:42,900 --> 00:06:46,400 現状で当たり前と されていることを 161 00:06:46,400 --> 00:06:49,490 自分のアイデアの高みと 対比する必要があります 162 00:06:49,490 --> 00:06:52,040 過去はこう 現在はこう 163 00:06:52,040 --> 00:06:54,140 でも ほら 未来を見て 164 00:06:54,140 --> 00:06:57,406 こんな問題がある でもそれが解決されたところを考えてみて 165 00:06:57,406 --> 00:07:00,040 こんな障害がある さあ それを打ち破ろう 166 00:07:00,040 --> 00:07:02,136 このギャップを強調する 必要があります 167 00:07:02,160 --> 00:07:04,950 映画の中の誘発的な 出来事のようなものです 168 00:07:04,950 --> 00:07:07,436 観客は突然目の前に 現れるシーンに対して 169 00:07:07,436 --> 00:07:08,730 思います 170 00:07:08,730 --> 00:07:11,760 「これを受け入れて 話に付き合うべきか?」 171 00:07:11,760 --> 00:07:15,140 プレゼンの残りで その補足をしてやる必要があります 172 00:07:15,280 --> 00:07:16,560 だから中間部では 173 00:07:16,560 --> 00:07:18,370 現状と理想の間で 174 00:07:18,370 --> 00:07:20,950 行ったり来たりを 繰り返します 175 00:07:20,950 --> 00:07:22,660 ここでやろうとしているのは 176 00:07:22,660 --> 00:07:24,870 現状の異常さや 醜さを示し 177 00:07:24,870 --> 00:07:27,336 自分のアイデアが 実現された未来へと 178 00:07:27,360 --> 00:07:30,340 引き込むということです 179 00:07:30,470 --> 00:07:33,130 世界を変えようとするとき 人々は抵抗します 180 00:07:33,130 --> 00:07:35,700 彼らは受け入れず 
 現状に留まろうとします 181 00:07:35,700 --> 00:07:37,586 だから抵抗に遭う ことになります 182 00:07:37,586 --> 00:07:39,800 それが行きつ戻りつを 繰り返すべき理由です 183 00:07:39,800 --> 00:07:41,420 まるでヨットのように— 184 00:07:41,420 --> 00:07:44,940 風上に向かって帆走する時は 風の抵抗があり 185 00:07:44,940 --> 00:07:48,220 船を左右に切り返す 必要があります 186 00:07:48,220 --> 00:07:49,920 そうやって 風を捉えるんです 187 00:07:49,920 --> 00:07:51,610 帆走するときには 188 00:07:51,610 --> 00:07:53,750 自分に向かってくる抵抗を 捉えなければなりません 189 00:07:53,750 --> 00:07:54,910 面白いことに 190 00:07:54,910 --> 00:07:57,290 風を正しく捉えられたなら 191 00:07:57,290 --> 00:08:00,230 船は風よりも 速く進むのです 192 00:08:00,230 --> 00:08:01,920 一種の物理現象です 193 00:08:01,920 --> 00:08:03,546 現状と理想の間で 194 00:08:03,546 --> 00:08:05,880 抵抗させることによって 195 00:08:05,880 --> 00:08:07,940 人々を自分のアイデアへと 196 00:08:07,940 --> 00:08:10,330 より早く導くことが できるんです 197 00:08:10,330 --> 00:08:13,600 現状と あるべき姿の間を 行き来したあと 198 00:08:13,600 --> 00:08:16,196 最後の折り返し点は 行動の呼びかけで 199 00:08:16,196 --> 00:08:18,790 これはすべてのプレゼンが 最後に持つべきものです 200 00:08:18,790 --> 00:08:21,100 自分のアイデアが実現された ユートピアとして 201 00:08:21,100 --> 00:08:23,536 世界を 新たな希望の中に 描き出すんです 202 00:08:23,536 --> 00:08:25,240 みんなが力を合わせ 203 00:08:25,240 --> 00:08:27,820 大きな問題を解決したときの 世界の姿です 204 00:08:27,820 --> 00:08:29,430 それを結末として 205 00:08:29,430 --> 00:08:32,260 詩的で劇的に見せる 必要があります 206 00:08:33,080 --> 00:08:35,756 これを発見した時 207 00:08:35,756 --> 00:08:38,899 「分析ツールに使えるかも」 と思いました 208 00:08:38,899 --> 00:08:41,216 そして いろんなスピーチの 文字起こしをして 209 00:08:41,216 --> 00:08:44,370 どれだけ当てはまるものか やってみました 210 00:08:44,370 --> 00:08:46,297 その例をお見せしましょう 211 00:08:46,297 --> 00:08:48,250 私が最初に試した 212 00:08:48,250 --> 00:08:49,900 あの2人です 213 00:08:49,900 --> 00:08:52,590 スティーブ・ジョブズは 世界をすっかり変えました 214 00:08:52,590 --> 00:08:55,920 パーソナルコンピュータの世界を変え 音楽業界を変え 215 00:08:55,920 --> 00:08:58,970 今度はモバイル業界を 変えようとしています 216 00:08:58,970 --> 00:09:00,600 確かに世界を変えました 217 00:09:00,600 --> 00:09:03,770 そしてこれが 2007年の iPhoneお披露目の際の 218 00:09:03,770 --> 00:09:05,150 スピーチの形です 219 00:09:05,150 --> 00:09:07,790 90分のプレゼンで ご覧のように 220 00:09:07,790 --> 00:09:11,530 現状から始めて 行き来を繰り返し あるべき姿で終わっています 221 00:09:11,800 --> 00:09:13,600 拡大してみましょう 222 00:09:13,600 --> 00:09:16,940 白い線は彼が 話している部分です 223 00:09:16,940 --> 00:09:19,100 緑色はビデオを 224 00:09:19,100 --> 00:09:20,716 見せている部分です 225 00:09:20,716 --> 00:09:22,936 変化をつけています オレンジ色はデモの部分 226 00:09:22,960 --> 00:09:25,306 ずっと1人でしゃべり続けている わけではありません 227 00:09:25,306 --> 00:09:27,960 これらの線が それを表しています 228 00:09:28,400 --> 00:09:30,460 それから最後の方の青い線は 229 00:09:30,460 --> 00:09:32,110 ゲスト・スピーカーです 230 00:09:32,110 --> 00:09:34,280 ここが面白いところですが 231 00:09:34,280 --> 00:09:36,776 この刻み目は 聴衆を 笑わせているところです 232 00:09:36,776 --> 00:09:39,230 こちらの刻み目は 拍手が 起きているところ 233 00:09:39,230 --> 00:09:41,060 みんな全身で参加していて 234 00:09:41,060 --> 00:09:43,300 ジョブズの言ったことに 体を使って反応しています 235 00:09:43,300 --> 00:09:45,026 これは素晴らしいことです 236 00:09:45,026 --> 00:09:47,920 聴衆の心を掴んでいるのが 分かるからです 237 00:09:47,920 --> 00:09:50,850 彼はあるべき姿の話を 238 00:09:50,850 --> 00:09:54,440 「今日は 私が2年半待ち望んでいた日です」 と始めます 239 00:09:54,440 --> 00:09:56,246 だから彼にすれば 2年以上前から 240 00:09:56,246 --> 00:09:58,170 知っている製品の話を しているわけです 241 00:09:58,170 --> 00:09:59,810 彼にとっては 新しいものではありません 242 00:09:59,810 --> 00:10:01,486 しかしここで彼は 243 00:10:01,486 --> 00:10:03,040 驚いて見せるのです 244 00:10:03,040 --> 00:10:04,610 自分自身の製品にです 245 00:10:04,610 --> 00:10:07,766 聴衆が笑い拍手する以上に 彼自身が感動しています 246 00:10:07,766 --> 00:10:11,016 「これ すごいでしょう? 美しいと思いませんか?」 247 00:10:11,040 --> 00:10:14,726 彼は聴衆に感じて欲しいことの 模範を示しているのです 248 00:10:14,726 --> 00:10:19,080 聴衆に特別な感じを持つよう 促しているわけです 249 00:10:19,340 --> 00:10:21,720 彼はあるべき姿の 話を始めます 250 00:10:21,720 --> 00:10:25,710 「時折 画期的な製品が現れては すべてを変えます」 251 00:10:25,710 --> 00:10:28,350 そうして自分の新製品について 話し出します 252 00:10:28,350 --> 00:10:31,360 最初のうち iPhoneのスイッチは 切られたままです 253 00:10:31,360 --> 00:10:34,380 ここまで線は ほとんど白(語り)です 254 00:10:34,380 --> 00:10:36,266 彼は行き来を繰り返しています 255 00:10:36,266 --> 00:10:39,136 「これが新しい携帯で これが最低の競合製品」 256 00:10:39,136 --> 00:10:42,080 「これが新しい携帯で これが最低の競合製品」 257 00:10:42,080 --> 00:10:44,930 そして みんなが記憶に とどめる瞬間が 258 00:10:44,930 --> 00:10:47,000 ここで訪れます 259 00:10:47,000 --> 00:10:48,716 ジョブズがiPhoneの スイッチを入れ 260 00:10:48,716 --> 00:10:50,746 観客は初めて画面が スクロールするのを見ます 261 00:10:50,746 --> 00:10:52,316 会場の誰もが息を飲み 262 00:10:52,316 --> 00:10:54,466 会場から空気が なくなったかのようです 263 00:10:54,466 --> 00:10:56,960 彼は誰もの記憶に残る瞬間を 作り出しているのです 264 00:10:56,960 --> 00:10:59,530 このモデルを見ていくと 青い部分が現れます 265 00:10:59,530 --> 00:11:01,400 別のスピーカーが 登場しているところです 266 00:11:01,400 --> 00:11:03,710 そして右下のところで 線が途切れています 267 00:11:03,710 --> 00:11:05,480 スライドのリモコンが 故障してしまったためです 268 00:11:05,480 --> 00:11:08,350 彼はどうしたでしょう? 盛り上がった空気を壊したくはありません 269 00:11:08,350 --> 00:11:09,930 それで彼は 個人的な話をします 270 00:11:09,930 --> 00:11:11,980 まさにテクノロジーが 上手く行かなかったときに 271 00:11:11,980 --> 00:11:13,610 コミュニケーションの 達人である彼は 272 00:11:13,610 --> 00:11:16,370 ストーリーによって 聴衆を繋ぎ止めるのです 273 00:11:16,600 --> 00:11:19,040 プレゼンは右上のところ 新たな喜びで終わります 274 00:11:19,040 --> 00:11:22,446 Appleは画期的な新製品を 生み出し続けるという約束を 275 00:11:22,446 --> 00:11:23,930 彼は残します 276 00:11:23,930 --> 00:11:25,570 そして言うのです 277 00:11:26,320 --> 00:11:28,556 「(アイスホッケー選手) グレツキーの 素敵な言葉があります 278 00:11:28,556 --> 00:11:31,590 “(ホッケー)パックがあるところに行くんじゃない パックが向かう先に行くんだ” 279 00:11:31,590 --> 00:11:34,030 Appleはその最初の日から そうあろうとし 280 00:11:34,030 --> 00:11:35,300 そうあり続けます」 281 00:11:35,300 --> 00:11:37,270 新たな希望で 締めくくっているわけです 282 00:11:37,270 --> 00:11:38,976 次にキング牧師を 見てみましょう 283 00:11:38,976 --> 00:11:41,120 すごいビジョンを 持った聖職者で 284 00:11:41,120 --> 00:11:44,030 平等を勝ち取るために 人生を捧げました 285 00:11:44,030 --> 00:11:46,540 これが『私には夢がある』の 演説の形です 286 00:11:46,540 --> 00:11:48,170 現状から始め 287 00:11:48,170 --> 00:11:51,000 現状とあるべき姿の間を 行き来しているのが分かります 288 00:11:51,000 --> 00:11:55,130 そして最後は 誰もが知っている とても詩的な理想で終わります 289 00:11:55,130 --> 00:11:57,476 少し引き延ばしてみましょうか 290 00:11:57,476 --> 00:11:59,160 よく見えるように 291 00:11:59,160 --> 00:12:01,830 ここでは 文字起こしした文を 292 00:12:01,830 --> 00:12:03,040 脇につけています 293 00:12:03,040 --> 00:12:04,550 細かくて読めないと 思いますが 294 00:12:04,550 --> 00:12:06,660 改行は 彼が息をついて 295 00:12:06,660 --> 00:12:08,590 間があるところです 296 00:12:08,590 --> 00:12:12,170 彼は南部のバプティスト派の牧師で 語りに独特のリズムがあります 297 00:12:12,170 --> 00:12:15,500 聞いていた人たちには 目新しいものでした 298 00:12:15,500 --> 00:12:18,300 このテキストを ラベルで隠しましょう 299 00:12:18,300 --> 00:12:21,938 これを情報ツールとして 使いたいからです 300 00:12:21,938 --> 00:12:25,180 彼がどのように人々に語ったのか 見ていきましょう 301 00:12:26,040 --> 00:12:27,180 青いラベルは 302 00:12:27,180 --> 00:12:30,200 彼が表現として繰り返しを 使っている部分です 303 00:12:30,200 --> 00:12:31,826 同じ言葉や フレーズを 304 00:12:31,826 --> 00:12:33,410 何度も繰り返し 305 00:12:33,410 --> 00:12:36,500 みんなの記憶に残るように しているのです 306 00:12:36,520 --> 00:12:39,420 彼はまた沢山のメタファーや 視覚的な表現を使っています 307 00:12:39,420 --> 00:12:41,730 これは難しい概念を みんなが記憶し 308 00:12:41,730 --> 00:12:44,810 理解できるようにする ための方法です 309 00:12:44,810 --> 00:12:45,970 彼は実際 310 00:12:45,970 --> 00:12:48,500 情景を描き出すかのように 言葉を使ったので 311 00:12:48,500 --> 00:12:51,400 みんな彼の言うことを イメージすることができました 312 00:12:51,560 --> 00:12:54,600 それから馴染み深い歌や 聖書の言葉を使っています 313 00:12:54,600 --> 00:12:56,680 今見ているのは 前半部分です 314 00:12:56,680 --> 00:12:59,620 それから政治家が 人々に約束した言葉を 315 00:12:59,620 --> 00:13:01,740 沢山引用しています 316 00:13:01,740 --> 00:13:04,470 最初の現状を述べる部分の終わりで 317 00:13:04,470 --> 00:13:06,940 人々が本当に大きく喝采し 318 00:13:06,940 --> 00:13:09,360 歓声を上げます 319 00:13:09,360 --> 00:13:11,230 彼はこう言ったのです 320 00:13:11,230 --> 00:13:13,930 「アメリカは黒人に 不渡り小切手を渡してきた 321 00:13:13,930 --> 00:13:16,480 残高不足と記され 突き返される小切手だ」 322 00:13:16,480 --> 00:13:19,420 口座にお金のないのが どんなものか みんな知っています 323 00:13:19,420 --> 00:13:22,280 だから彼はみんなに馴染みのある メタファーを使ったわけです 324 00:13:22,280 --> 00:13:24,200 でもみんなが本当に盛り上がって 325 00:13:24,200 --> 00:13:26,380 声を上げたのは この部分です 326 00:13:26,380 --> 00:13:28,606 「だから我々は その小切手を 引き替えに来た 327 00:13:28,606 --> 00:13:30,756 我々に自由という富を与え 328 00:13:30,756 --> 00:13:33,360 公正を保証する小切手を」 329 00:13:33,360 --> 00:13:34,920 みんなここで喝采します 330 00:13:34,920 --> 00:13:38,100 彼が現状とあるべき姿を 対比したところです 331 00:13:38,100 --> 00:13:40,610 このモデルを さらに進んでいくと 332 00:13:40,610 --> 00:13:43,650 行きつ戻りつのペースが 激しいものになり 333 00:13:43,650 --> 00:13:46,650 彼が行き来するごとに 聴衆も熱狂していきます 334 00:13:46,650 --> 00:13:48,280 みんな興奮していて 335 00:13:48,280 --> 00:13:51,280 その高じた状態を 維持するために 336 00:13:51,280 --> 00:13:53,400 そうしているわけです 337 00:13:54,050 --> 00:13:58,040 彼は言います「私には夢がある いつの日か この国が目を覚まし 338 00:13:58,040 --> 00:14:01,386 “すべての人間は平等に作られている” という建国の信条が 339 00:14:01,386 --> 00:14:04,670 本当の意味で実現される という夢だ」 340 00:14:04,670 --> 00:14:07,730 彼はこのオレンジ色の文で 政治家や 341 00:14:07,730 --> 00:14:11,160 国家がしてきた約束を みんなに思い出させているのです 342 00:14:11,160 --> 00:14:13,010 それから彼は 行き来します 343 00:14:13,010 --> 00:14:15,669 「私には夢がある いつの日か— 私には夢がある いつの日か— 344 00:14:15,669 --> 00:14:17,190 私には夢がある いつの日か—」 345 00:14:17,190 --> 00:14:19,436 そして最後のところが 本当に興味深く 346 00:14:19,436 --> 00:14:21,980 緑が4箇所あります 347 00:14:21,980 --> 00:14:25,010 それに沢山の青 つまり繰り返しが多用されています 348 00:14:25,010 --> 00:14:26,960 繰り返しの感覚が とても強くなっています 349 00:14:26,960 --> 00:14:30,256 緑は 歌や聖書の言葉を 示しているところです 350 00:14:30,280 --> 00:14:32,056 最初の緑の部分は 351 00:14:32,080 --> 00:14:34,440 イザヤ書からの引用で 352 00:14:34,440 --> 00:14:37,896 2番目の緑は『マイ・カントリー・ ティズ・オブ・ジー』です 353 00:14:37,920 --> 00:14:41,090 これはよく知られた歌で 当時の黒人には 354 00:14:41,090 --> 00:14:42,760 特に大切なものでした 355 00:14:42,760 --> 00:14:46,110 この歌の歌詞を変えて 守られずにいた約束への 356 00:14:46,110 --> 00:14:49,240 抗議の叫びとして 使っていたのです 357 00:14:49,650 --> 00:14:53,680 3番目の緑は『マイ・カントリー・ティズ・ オブ・ジー』の1節です 358 00:14:53,680 --> 00:14:56,370 そして4番目の緑は 黒人霊歌です 359 00:14:56,800 --> 00:14:59,943 「ついに自由だ! ついに自由だ! 神よ感謝します! ついに自由だ!」 360 00:14:59,967 --> 00:15:04,150 彼がしたのは聴衆の心に触れる ということです 361 00:15:04,150 --> 00:15:06,200 大事な聖書の言葉や 362 00:15:06,200 --> 00:15:08,610 みんなが歌っていた歌を 引っ張り出し 363 00:15:08,610 --> 00:15:10,330 怒りの叫びとして 364 00:15:10,330 --> 00:15:13,870 それを聴衆と1つになって響き合うための 道具として使ったのです 365 00:15:13,870 --> 00:15:16,366 最後に 新しい理想の世界を 描き出します 366 00:15:16,366 --> 00:15:19,930 聴衆の心の中にある 神聖なものを使ってです 367 00:15:20,980 --> 00:15:23,936 だから彼は偉大な人でした 彼には大きな夢がありました 368 00:15:23,936 --> 00:15:27,020 皆さんも 大きな夢を持っていますね [自分の写真をここに貼ろう] (笑) 369 00:15:27,020 --> 00:15:28,750 そのとても大きなアイデアを 370 00:15:28,750 --> 00:15:30,416 自分の中から 外に出す必要があります 371 00:15:30,416 --> 00:15:32,200 しかし私たちは 困難に直面します 372 00:15:32,200 --> 00:15:33,886 世界を変えるのは 簡単ではなく 373 00:15:33,886 --> 00:15:35,250 大仕事です 374 00:15:35,250 --> 00:15:36,746 彼がどんなだったか— 375 00:15:36,746 --> 00:15:38,790 家を爆破され レターオープナーで刺され 376 00:15:38,790 --> 00:15:40,670 最後には 命を落としました 377 00:15:40,670 --> 00:15:42,510 自分が信じるもののために 378 00:15:42,510 --> 00:15:44,870 多くの人は そこまでの犠牲を 379 00:15:44,870 --> 00:15:47,020 強いられることは ありませんが 380 00:15:47,020 --> 00:15:51,070 基本的なストーリー構造の ようなことが起こります 381 00:15:51,070 --> 00:15:52,936 人生は得てして そうなります 382 00:15:52,936 --> 00:15:54,890 皆さんは愛すべき人物で 383 00:15:54,890 --> 00:15:57,870 希望を抱いていますが 困難に直面し 384 00:15:57,870 --> 00:15:59,646 そこで止まってしまいます 385 00:15:59,646 --> 00:16:01,530 「こんなアイデアがあるけど 386 00:16:01,530 --> 00:16:03,330 しまっておこう」 387 00:16:03,330 --> 00:16:04,886 「拒絶されてしまった」 388 00:16:04,886 --> 00:16:08,700 自分で自分のアイデアを 壊してしまい 389 00:16:08,700 --> 00:16:11,830 困難にぶつかって 立ち止まるのです 390 00:16:11,830 --> 00:16:14,700 格闘する中で 自らを変えて 先へ進む道を選び 391 00:16:14,700 --> 00:16:18,290 夢を抱き続けて 実現する代わりに— 392 00:16:18,290 --> 00:16:22,550 でも私にできるのなら 誰にだってできます 393 00:16:22,550 --> 00:16:26,310 私は経済的にも感情的にも 貧しい環境で育ちました 394 00:16:26,310 --> 00:16:30,020 妹と初めてキャンプに行ったとき 虐められました 395 00:16:30,020 --> 00:16:33,250 初めてのことではありませんが とても酷いものでした 396 00:16:33,250 --> 00:16:36,206 両親はそれぞれ 3度結婚しています 397 00:16:36,206 --> 00:16:37,296 (ざわめき) 398 00:16:37,320 --> 00:16:40,446 まったく混乱した状況で 両親は 喧嘩していない時には 399 00:16:40,446 --> 00:16:43,380 アルコール依存症の居候を 助けていました 400 00:16:43,380 --> 00:16:45,586 両親も元は アルコール依存症だったからです 401 00:16:45,586 --> 00:16:47,820 母は私が16の時に 家族を捨てました 402 00:16:47,820 --> 00:16:51,306 それで私が家族や兄弟の 面倒を見ることになりました 403 00:16:51,306 --> 00:16:54,110 それから結婚しました 404 00:16:54,110 --> 00:16:56,866 ある人と出会い 恋に落ちたんです 大学には1年行きました 405 00:16:56,866 --> 00:16:59,506 私はすべての聡明な若い女性が すべきことをしました 406 00:16:59,506 --> 00:17:01,600 18歳で結婚する ということです 407 00:17:01,600 --> 00:17:02,920 でも私は 408 00:17:02,920 --> 00:17:05,515 自分には もっとふさわしい人生が 409 00:17:05,515 --> 00:17:07,596 あるはずだと思っていました 410 00:17:07,596 --> 00:17:10,756 そして人生のこの時点で 選択をしたのです 411 00:17:10,756 --> 00:17:13,595 ああいったものに押し潰され アイデアを自分の中で 412 00:17:13,595 --> 00:17:15,976 枯らしてしまう ということだってあり得ました 413 00:17:15,976 --> 00:17:18,695 「人生は辛すぎる」 「世界なんて変えられやしない 414 00:17:18,720 --> 00:17:19,935 難しすぎる」と 415 00:17:19,960 --> 00:17:22,820 でも私は 自分の人生に 別なストーリーを選びました— 416 00:17:23,969 --> 00:17:24,535 そう あれです (笑) [スワヴィートスのポスター] 417 00:17:24,535 --> 00:17:26,419 そう あれです (笑) [スワヴィートスのポスター] 418 00:17:26,760 --> 00:17:28,990 この場の人たちと 同じように感じ 419 00:17:28,990 --> 00:17:31,316 あの小さなスワヴィートスの箱を 掴んだのです 420 00:17:31,316 --> 00:17:33,910 そんな大それたことでは ありません 421 00:17:33,910 --> 00:17:36,180 全世界を変えよう というのではありません 422 00:17:36,180 --> 00:17:38,059 でも自分の世界なら 変えられます 423 00:17:38,059 --> 00:17:39,536 自分の人生なら 変えられます 424 00:17:39,536 --> 00:17:41,640 自分の手の届く 範囲なら 425 00:17:41,640 --> 00:17:43,456 自分の領分なら 変えられます 426 00:17:43,480 --> 00:17:45,687 皆さんにも そうすることを お勧めします 427 00:17:45,687 --> 00:17:46,936 なぜなら 428 00:17:46,960 --> 00:17:50,260 未来とは 私たちが 行く場所ではないからです 429 00:17:50,260 --> 00:17:53,890 未来は私たちが 作る場所なのです 430 00:17:53,890 --> 00:17:56,576 ありがとうございました 皆さんに祝福がありますように 431 00:17:56,576 --> 00:17:57,440 (拍手)