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Nintendo - Putting Play First | Game Maker's Toolkit

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    ビデオゲームを作りたいとしよう
    何から始めればいい?
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    開発者によっては、物語やテーマから始める
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    プレイヤーに味わわせたい感情から始める者もいる
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    例えば恐怖や達成感だ
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    また、技術に物を言わせて何かをシミュレートすることから
    始める人もいる 惑星とか、宇宙とかを
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    そして言うまでもなく、多くの開発者は
    すでにあるゲームを出発点として
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    いくつかの要素を追加する
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    しかしもう予想済みと思うが
    任天堂はかなり違っている
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    全く新しい作品を作る時も、長い伝統のある
    スーパーマリオシリーズの新作を作る時も
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    任天堂は常に同じ目標から始める
    新しいプレイ方法を考えることだ
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    つまりプレイヤーがゲーム内で何をどうやるかが
    他の全要素を導く触媒として使われるのだ
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    メインキャラクターのデザインから敵の倒し方
    音楽のジャンルまで
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    「それが任天堂のゲーム作りです」
    と宮本茂は言う
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    マリオ、ゼルダ、ピクミン等々のクリエイターだ
    「まず基本的な部分を固めて、その核となるコンセプトを」
  • 1:12 - 1:16
    「時間と意欲の許す限り広げていくんです」
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    というわけでGame Maker's Toolkitの今回の
    エピソードでは、世界最高のゲーム開発会社の1つが
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    プレイ方法を最優先することによって
    どのように成功を築きあげたかを見ていこう
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    任天堂は多くの作品で、主人公が繰り出す
    面白いアクションを考えることから始めている
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    晩年の横井軍平はこう言っている
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    「私はまず操作することになるキャラクターを
    とりあえずドットで代用します」
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    「それからどんな動きをしたら面白いだろうかと
    考えるわけです」
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    このような考え方の成果として最も有名なのがこの男だ
    マリオとして知られているが
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    最初に登場した時、彼はただ「ジャンプマン」と呼ばれていた
    なぜならこの太ったイタリア人の配管工は
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    その跳躍を本質とするからだ
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    彼はあらゆるゲームの中で最も躍動的で
    表情豊かなジャンプを持っている――2Dでも、3Dでもだ
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    出世作であるスーパーマリオブラザーズは
    ジャンプが全てだ
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    マリオは足場に飛び乗り、土管を飛び越える
    ジャンプでブロックを破壊し、パワーアップを出現させる
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    ファイアフラワーも例外ではない
    厄介な45°の発射角のおかげで
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    ジャンプしないと正確に狙えないからだ
    旗も地上から常に1ブロック分浮いている
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    クリアするにはジャンプする必要があるのだ
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    宮本はシューティング面など他のアイデアも試したが
    破棄することにした その理由は
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    「ジャンプというアクションに集中したかった」からだ
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    そうだ、それからジャンプで敵を踏んで倒すという点も
    忘れてはいけない これは攻撃法として当たり前に思える
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    ソニックやアラジン、その他大勢の
    ジャンプアクションの主人公もやっている
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    だが考えてみてほしい
    マリオ以前にこれをやったゲームはないのだ
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    宮本がこれを思いついたのは、こう問いかけたからだ
    ジャンプするゲームで、敵を倒すための
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    最も論理的な方法は何だろう?
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    1つの力強いシステムを中心として
    ゲームを構築することには、大きな利点がある
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    そのシステムでゲーム内のほぼ全てのものに
    干渉することができる時
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    任天堂が作るゲームはプレイヤーの
    アクションの幅は非常に狭く、覚えやすいが
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    それによって干渉できる対象は膨大だ
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    ピクミンについての話で、宮本は
    「プレイヤーが行う基本的アクションは非常に単純です」
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    「問題があったらピクミンを投げつけて、呼び戻せば
    いいだけですからね」
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    「でもピクミンの能力と、幅広い戦術が用意されている
    おかげで、アプローチの取り方には」
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    「多くの可能性が開かれているんです」
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    固有のアクションの他の例としては、水鉄砲や
    インクを撃つ、絵に変身する
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    地面から物を引っこ抜く
    掃除機で吸う、などがある
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    ゲームキューブのルイージマンションでは
    ルイージがゲーム世界に関わる方法は
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    ほぼ掃除機だけだ ジャンプもできない
    彼の兄は大ジャンプで全てを解決するが
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    ルイージは掃除機でパズルを解き、ゴーストを吸い込み
    アイテムを回収し
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    ブービートラップのドアを調べる、といったことをするのだ
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    自分たちのゲームのテーマは偏見とかイデオロギーとか
    アメリカのフロンティアの没落だとか言う開発者もいるが
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    文字通り掃除機で吸うのがテーマです、なんていう
    ゲームがどれだけあるだろうか?
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    そして任天堂はシステムを追加する必要が生じた時
    それをメインのアクションに組み込む
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    例えばスプラトゥーンは基本的にインクを撃ち
    インクの中を泳ぐゲームだ
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    だからインクを撃ってその中を泳ぐことで
    銃をリロードしたり、壁を昇ったりできる
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    追加のボタンは不要だ
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    実に見事だ
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    もちろん、全ての作品が新しいシステムに
    基づいているわけではない
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    任天堂は全く新しいゲームやキャラクター、つまり
    業界用語で言う「新IP」ばかり作っているわけではない
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    マリオやルイージの背中に物をくっつけるのにも
    限りがあるだろう
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    それでも任天堂のゲームは新たなプレイ方法に
    導かれているし、それは時として
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    すでに確立されたシステムに新たな工夫を加える
    という形で現れる
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    それはマリオ64やゼルダ時のオカリナのように
    2Dのゲームプレイを3D世界に作り替えることだったり
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    マリオギャラクシーのように昔のシステムを
    新たな文脈の中に組み込むことだったりする
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    ギャラクシーはやはり根本的には
    ジャンプするゲームだが、重力の要素がある
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    ピクミン3もやはりピクミンに命令を出すゲームだが
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    3人の主人公を入れ替える要素が追加されている
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    また時として、任天堂はプレイ方法を制御する
    新たなシステムを考案することもある
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    ムジュラの仮面の3日間の時間制限や
    メトロイドの相互に接続したマップなどだ
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    いずれにせよ、全体を導くための
    新しいゲームプレイがなければならない
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    そうでなければゲームを作る意味がない、と任天堂は言う
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    宮本はファンが新しいF-Zeroゲームを求めていると
    聞いた時、こう言った
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    「その人たちに聞きたいのだけど、なぜF-Zeroなんだろう
    何かまだやっていないことがあるのかな」
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    宮本にとって、グラフィックを綺麗にしただけの
    レースゲームをもう1つ作るのは、考えられないことなのだ
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    任天堂のデザイナーは「機能を形で表現する」という
    デザイン原則の信奉者だ
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    これは物の見た目はそれがどういう動きをするかに
    よって決定されることを意味する
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    おそらく宮本が学校で工業デザインを学んでいた
    時に身につけた考えだろう
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    テレサが見つめられると顔を赤らめるのも
    マリオワールドで突進してくる敵がアメフト選手に見えるのも
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    最初のマリオブラザースが再リリースされた時に
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    任天堂が亀をトゲゾーに変えたのもそれが理由だ
    みんなこの亀野郎を踏もうとしてしまうのだ
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    だが任天堂はさらに先まで進んで、新しい
    ゲームプレイをゲームの核心部分に用いる
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    表現のあらゆる側面をそれに基づいて決めるのだ
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    スプラトゥーンのシステムが開発された後
    プロデューサーの野上恒によると
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    「そこからゲームプレイに完璧にマッチする
    キャラクターと世界像を考えたんです」
  • 7:05 - 7:10
    スプラトゥーンのプロトタイプでは
    操作するキャラクターは大きな白いブロックだった
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    デザイナーたちがイカを考案したのはその後だ
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    インクの中を泳ぐことができて、かつ
    インク塗りと泳ぎのシステムを明確に分離できるような
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    そういうキャラクターが必要だったからだ
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    キャラクター全体がシステムの延長という場合もある
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    例えばナビは時のオカリナのZ注目システムを
    キャラクター化したものだ
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    またマリオ64のジュゲムはカメラの運び役だ
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    チコはマリオの帽子に隠れることで
    スピンアタックのチャージ完了を知らせる
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    この手法を使えば、ゲームプレイは抽象的な
    システムではなく、ゲーム世界の一部になる
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    スプラトゥーンのプロデューサーはまた、インクを
    撃つのがグラフィティを描くのに似ていることから
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    音楽をパンクロックに、美術は90年代風にした
    同様に、マリオサンシャインの舞台が南国の島なのは
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    ただ水鉄砲のゲームプレイが
    デザイナーたちに夏を思わせたからだ
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    システムはストーリーを導くことさえできる
    夢を壊して申し訳ないが
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    ゼルダ作品のストーリーは全体を貫く
    壮大な物語の一部ではない
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    ストーリーはただ「最も楽しいゲームプレイ要素を
    引き出すためにある」と、任天堂の前社長である
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    岩田聡は言っている
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    神々のトライフォース2は敵として狂気の芸術家がいるが
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    これはリンクが絵に変わる理由が必要だったからだ
    時のオカリナのストーリーですら、こういうプロセスの産物だ
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    宮本は子供リンクと青年リンクの両方が同じゲームに
    いることを望んだので
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    ライターたちは時間旅行の筋書きを考えなければ
    ならなかったのだ
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    こんな風にストーリーを考えるなんて
    おかしいと思うかもしれないが
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    これによりゲーム内におけるプレイヤーの行動と
    ストーリーで起きていることとの深いつながりが生まれる
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    ヨッシーアイランドがいい例だ
    ストーリーは赤ちゃんマリオを守ることで
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    システムも赤ちゃんマリオを守るのが目的だ
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    多くの開発者は逆の仕方で進行する
    ストーリーやキャラクター、世界観を思い描き
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    それから後退して、どんなゲームシステムなら
    うまく機能するかを考える
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    これでは滅多に成功しないのも当然だ
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    しかしまあ、任天堂をゲームデザインの神に祭り上げて
    他の開発者は全員間違っているなんて風に
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    言うべきではないだろう
    ひょっとすると、そうかもしれないが…
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    いやいや、任天堂も道を誤ることはある
    他の開発者が大成功していることもある
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    例えばインディー系開発者たちは
    独特なゲームプレイを中心にゲームを作るのが上手い
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    また、僕は新しいDoomが全面的に近接攻撃を
    中心に機能している点を非常に気に入った
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    戦闘システムの中核になっている
    回復できるし、移動手段としても機能する
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    近接ボタンで扉を開けることもできる
    サムスが撃って扉を開けるのと同様だ
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    Doomは非常に任天堂らしい作品だ
    任天堂がこれを作ることは決してないだろうが
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    それからPortalのようなゲームもある
    非常に賢い操作法1つに基づいて作られた美しい作品だ
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    このゲームを宮本が「素晴らしい」と評したのも納得だろう
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    なぜなら任天堂にとって、プレイ方法は
    他の何よりも重要だからだ
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    それは新しいプロジェクトのための単なる出発点ではなく
    他のあらゆる要素に関係する
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    敵やグラフィックのスタイル、舞台、音楽
    ストーリーやキャラクター、これら全てが
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    ゲームの最も基本的な側面を彩るために選ばれ、作られる
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    そしてゲームのあらゆる側面がプレイの仕方を
    暗示するようになれば
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    そのゲームは簡単に手に取って遊ぶことができる
    任天堂のゲームが多くの場合
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    市場にある他のどのゲームとも違う
    感じがするのは、これが大きな理由だ
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    任天堂作品はより遊び心に満ちており、おもちゃのような
    雰囲気がある 遊びやすく、親切だが
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    それと同じくらい複雑でもある そして端的に言って
    任天堂作品はゲーム史上最も優雅なデザインを持っている
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    だから失敗や誤算があった後でも
    僕たちは期待して待ち続ける
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    この日本のゲーム会社が次に何を思いつくのかを
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    やあみんな、視聴してくれてありがとう
    このエピソードはかなり大変だったが
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    ゲーム開発者としての任天堂の魅力に
    新たな光を当てられればと思う
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    チャンネル登録者が10万人に到達する手助けを
    してくれて、本当に感謝している
  • 11:25 - 11:29
    それから字幕を他の言語に翻訳するために
    時間を費やしてくれている人たちにも感謝したい
  • 11:29 - 11:31
  • 11:31 - 11:36
    Game Maker's ToolkitはPatreonのファンたちによって
    資金を得ている
  • 11:36 - 11:40
    支援者は独立系のゲーム批評界を支援することで
    気分が良くなるだけではなく
  • 11:40 - 11:46
    ボーナス動画やお勧め動画、ゲームレビューなどの
    特典にアクセスできる
  • 11:46 - 11:52
    5ドル以上支援してくれれば、自分の名前が
    動画の最後に表示される そう…こんな風に!
Title:
Nintendo - Putting Play First | Game Maker's Toolkit
Description:

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Video Language:
English
Duration:
12:02

Japanese subtitles

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