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ハリソン・フォードは映画史上
最も象徴的な男性ヒーローを演じてきた
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映画の文化的影響はとても大きい
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若い男性の多くが彼の映画から
男らしさの理想を学んだだろう
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映画は男らしさの教育資源を提供した
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ハン・ソロ インディアナ・ジョーンズ
リック・デッカードには多くの共通点がある
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自分の欲しいものは
何としてでも手に入れる
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自己中心的だが最終的には
いい人と見られる
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私は大人になってから
ハリソン・フォードの映画を何十回と観た
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大人になってもう一度見ると
その共通点に驚いた
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悪い点に
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子供の頃は気づかなかった
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あるいはそれを表す言葉を知らなかった
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"なんだか よくない感じがする"
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"ああ"
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彼が演じる男性は 女性をひどく扱う
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ここではその4つの
象徴的なシーンを見ていこう
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そこには危険なパターンがある
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恋愛的でありながらも
よく似た関係が存在する
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捕食者と被捕食者の関係だ
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批評家はスターウォーズ三部作では
帝国の逆襲が一番いいと言う
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暗いトーンの中に人物描写が光る
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ハン・ソロとレイア姫の関係もそうだ
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最初の時点で二人は恋愛関係にはなかった
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むしろ緊張してもいた
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"離して"
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"離してよ"
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"興奮するな"
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"あなたに抱かれても興奮はしません"
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"悪かったな 俺は忙しいんだ"
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映画史上最もロマンチックと言われる
次のシーンに焦点を当てたい
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レイア姫が何回直接的または間接的に
ハンに興味がないことを示したか数えよう
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"おい姫様 手伝いたいだけだ"
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"その呼び方やめてくれる?"
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"いいぜレイア"
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"ややこしい人"
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"ああ その通りだ"
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"でも厳しすぎないか"
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"悪い奴だとは思ってないだろ?"
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"時々は そうね"
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"ろくでなしみたいじゃない時は"
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"ろくでなし?"
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"ろくでなし?"
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"いい響きだ"
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"やめて"
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"何を?"
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"やめて 手が汚れてる"
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"俺の手もだ 何を怖がってる?"
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"怖がる?"
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"震えてる"
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"震えてない"
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"俺がろくでなしだから好きなんだ
初めて会ったから"
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"私はいい人が好き"
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"俺はいい人だ"
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"逆噴射の準備ができました"
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話が進展するこのシーンには
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男性性と男女の恋についての
たくさんのメッセージが含まれている
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シーンは1分半だが
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女性は言語的にも非言語的にも
8回に渡って男性を拒否し
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男性はそれをすべて無視する
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異論はあるだろう
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彼女は表面では拒否しているが
内心では望んでいるのだと
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だから彼は無視していい
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実際そう解釈するように
作られているのだろう
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そこに問題がある
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女性がノーと言っていても
本当はそういう意味じゃない
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女性のノーは恋愛ゲームであり
簡単には落ちない女を演じている
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そう表現することで 落ちるまで
圧力をかけ続けることを正当化する
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次の映画も有名だ
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ここでもハリソン・フォードは
同じ行動を見せる
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女性のノーを聞かないだけでなく
力づくで手に入れにいく
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"連れてきてやったんだ"
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"少し口を閉じてろ"
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"わかったか 嬢ちゃん"
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"連れてきてやった?"
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"あんたが私に夢中になってたんでしょ"
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"そうか?"
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「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」で
ラストで女性はうんざりしていた
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何度も命の危険にさらされて
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だから別の冒険に誘われた時
明確な言葉で拒否した
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"デリーまでは長い"
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"結構よ もうあなたとは旅はしない"
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"また二人で一緒に楽しもう"
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"私がデリーでもどこでも
またあなたと行くと思ってるの?"
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"私はミズーリに帰る
二度とヘビを食べないためにね"
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"私は楽しかったと思ってない"
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女性は明確に同行を拒否している
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しかし彼は聞かない
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"すみません デリーへガイドを…"
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彼は女性を物理的に連れ戻し キスする
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女性はその攻撃的行為にも関わらず
肯定的な反応を見せたことに注意しよう
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その反応が女性の神話を強化する
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ノーと言っていても本当は違うと
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このシーンには他にも危険なメッセージが
含まれているが あとにしよう
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次の映画は「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」
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この時点ではまだ二人は恋愛関係にない
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"怒ってはいないだろ?"
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"いいえ"
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"いいえ? 気に入ってるだろ"
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"私が同じことしてたら
あなたはまだ桟橋にいた"
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"何が起きてる?"
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"君に会ってから災難続きだ"
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"おやじが何か重要なものを見つけたからだ"
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"俺は俺のやり方でやるべきことをする"
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"キスするなんて"
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ここにはさらに危険な概念がある
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ここで終われば男性がすべきではないことの
教訓となったかもしれない
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この女性キャラは今まで見てきた
危険な神話を強化する
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"気の早い女は好きじゃない"
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"私も偉そうな男は嫌い"
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女性は密かに男性に押し倒されたい
と思っているという概念を
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2つのシーンはどちらも面白いが
どちらも有害な概念を強化する
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女性の怒りは本物じゃない
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女性の怒りは男性への誘いなのだと
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私は長らく「ブレードランナー」が
好きだと言ってきた
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今では違う
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リドリー・スコットの1982年の傑作は
ハリソン史上最も有害なシーンを含んでいる
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主人公の性的加害を恋愛として描いている
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あらすじを説明しよう
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主人公はある女性に彼女の記憶が偽物であり
彼女が人間ではなく機械であることを告げる
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主人公の仕事はそんな機械を殺すことだ
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デッカードは酔っていて
レイチェルは混乱している
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彼はその隙を利用して彼女にキスをする
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女性が何も反応しないともう一度する
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女性は離れ 立ち上がってドアに向かう
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だが見てきた通り
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ヒーローはノーを認めない
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ここが一線を越えたところだ
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デッカードは拒絶に怒り 暴力的になる
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ドアを閉め 女性を窓に叩きつけて
そこから動けないようにする
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女性にキスすると 音楽が変わり
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観客にこれがロマンスであると
示しているようだ
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このシーンには暴力の暗示が
のしかかっている
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"キスしろ"
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危険なメッセージが多く含まれている
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女性に関する神話だ
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ここでも女性は肯定的反応を示している
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だが別の要素もある
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ここで男性は卑劣な戦術を使っている
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理解するためにもう一度見てみよう
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女性を窓に押し付けながら
キスをするよう要求する
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"キスしろ"
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女性が抵抗しても聞かない
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"キスして と言え"
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女性から頼むよう命令する
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"キスして"
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何が起きてるかは明白だ
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デッカードは物理的攻撃をして脅しながら
レイチェルに同意することを強制している
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デッカードは責任をレイチェルに移している
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この行為は彼女のせいだと
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行為を求めるよう強制している
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これはDVをする男性がよく使う
特に卑劣な感情操作の形だ
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「ブレードランナー」は
危機にある男の話だ
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仕事 世界 自分の人間性が揺らいでいる
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しかし男は内面の葛藤に向き合う代わりに
力を女性に行使することで自己を確認する
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ハリソン・フォードはハリウッドでの
男らしさの模範だと言えるだろう
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長い間映画のお手本となっていた
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彼の映画は男になる方法を教えてくれた
いい男 いいヒーローになる方法を
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しかしまた男の子が真似すべき
性的な攻撃も教えている
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女性の個人的領域に侵入し
何度も積極的に攻め
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不安な状況に追い込み 拒否させる
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ナンパ師が教える戦略だ
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性的加害文化の中心にあるのは
捕食者的世界観だ
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もちろん性的加害と恋愛の混同は
ハリソン映画以外にも見られる
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捕食者的男らしさは
ハリウッドの長年の伝統の一部だ
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「ブレードランナー」から30年間
ほとんど何も変わっていない
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2015年の「007 スペクター」もそうだ
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"あなたね"
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"あなたが夫を殺した"
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"彼は殺し屋だった
承知はしているさ"
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動きが物語っている
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男性は前に進み続け
女性は後ろに下がり続ける
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"信用できない"
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"いい勘だ"
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ジェームズ・ボンドは捕食者の役だ
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ゆっくり追い詰めていく
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ボンドの暴力の暗示が
この作用を作り出している
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「ブレードランナー」のように
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ここでも攻撃的な性質が
ロマンスとして描かれている
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男性は女性の言葉を聞く必要がない
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必要なら攻撃的になっていい
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追い詰めて強く押せば
女性はそうしたかったことを認める
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たとえノーと言っていても
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ここまでの映画で見たように
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文化の中で男性は 女性に圧力をかけることは
許されるのだと信じるよう仕向けられる
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女性がノーと言っても
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ハン・ソロ インディアナ・ジョーンズ
リック・デッカードなら聞かない
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話を聞かず 迫り続ける
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ハリウッドが教えるものとは違い
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現実の女性が示す拒絶は
もっと続けろという意味では決してない
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激しいノーがなければいいのではない
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もしそれでいいなら強制へのドアが開く
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言うまでもないが本当の恋愛に
強制の居場所はない
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探すべきなのは 積極的なイエスだ
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肯定的な形での同意は
互いの愛と尊敬を育むだろう
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"好き?"
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"好きだ"
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"大好きだ"
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"キスしたいくらい"
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"できたら かもしれない
僕が いや君から…?"
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"二人で"