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愛の詩―孤独な素数たちへ

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    僕の名前はハリー・ベーカー
    ハリー・ベーカーが僕の名前
  • 0:04 - 0:09
    君の名前がハリー・ベーカーなら
    僕らの名前は 同じ
  • 0:09 - 0:10
    (笑)
  • 0:10 - 0:12
    ちょっとした導入部でね
  • 0:13 - 0:14
    やあ 僕はハリー
  • 0:14 - 0:17
    数学を研究し 詩を書く
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    だから 素数をテーマとした
    愛の詩から始めよう
  • 0:21 - 0:23
    (笑)
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    題は『59』
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    『素敵な素数』とでも
    しようかと思ったけど
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    そうやって
    皆 ひいちゃうからね
  • 0:31 - 0:33
    (笑)
  • 0:33 - 0:35
    では『59』を
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    59が目覚めたのは
    縁起悪くも ベッドの反対側
  • 0:39 - 0:42
    なぜか髪の毛は
    片側にペッタリ
  • 0:42 - 0:46
    ちょっと考えて
    寝相のせいだと気付く
  • 0:46 - 0:48
    適当な服を探して
    身に付ける
  • 0:48 - 0:51
    鏡をのぞいて
    ちょっと悦に入る
  • 0:51 - 0:53
    荒削りながら
    カジュアルさも兼ね備える自分
  • 0:53 - 0:57
    窓の外に目を見やると
    目を奪われるのは
  • 0:57 - 0:58
    向かいの「60」
  • 0:58 - 1:00
    60の美しいこと
  • 1:00 - 1:03
    爪の先まで完ぺきで
    ピッタリの装い
  • 1:03 - 1:05
    ぶしつけさ など微塵もない
  • 1:05 - 1:08
    これ以上ないほど いつも
    ピッタリの時間に現れ
  • 1:08 - 1:10
    それも 超クールに
    やってのける
  • 1:10 - 1:13
    59は伝えたかった
    彼女の好きな花を知っていると
  • 1:13 - 1:16
    毎分 毎秒 毎時間
    彼女のことを思い続けるも
  • 1:16 - 1:19
    思いが届かないことは分かっていた
    決して結ばれない運命
  • 1:19 - 1:21
    通りのすぐ向かいにいる
    彼女とは
  • 1:21 - 1:22
    住む世界が違うのだ
  • 1:22 - 1:25
    59は 丸まったキレの良い60を
    こよなく愛すも
  • 1:25 - 1:30
    60は 59を“奇”数としか
    思えないから(笑)
  • 1:32 - 1:36
    59が好きな映画は
    『101(ワン・オー・ワン)』
  • 1:36 - 1:39
    60が好きなのは
    続編の『102(ワン・オー・ツー)』
  • 1:39 - 1:42
    ロマンティックな59は
    二人を薄幸な恋人だと疑わず
  • 1:42 - 1:45
    二人の力を合わせ
    “奇”“偶(遇)”で軌跡を起こせると信じた
  • 1:45 - 1:48
    一方 60は母からの
    厳しい言いつけどおり
  • 1:48 - 1:50
    二人の溝は埋められない
    そう固持した
  • 1:50 - 1:52
    そのとき 59は
    ママに支配された娘を
  • 1:52 - 1:55
    愛そうとすることに
    無力さを感じていたが
  • 1:55 - 1:57
    少し計算を働かせれば
    癒されたはずだった
  • 1:57 - 2:00
    60から59を引けば
    残りは1で唯一無二の存在だから
  • 2:00 - 2:02
    ウジウジして
    2ヶ月が過ぎ
  • 2:02 - 2:05
    61日後に
    59は「61」と出会った
  • 2:05 - 2:07
    彼は鍵を失くし
    両親も外出中だった
  • 2:07 - 2:09
    ある放課後のこと
    彼がその家をふと見ると
  • 2:09 - 2:12
    ドアの番号は
    少しくずしたスタイルだと気が付いた
  • 2:12 - 2:14
    なぜ これまで
    話しかけなかったのだろう
  • 2:14 - 2:16
    彼女に招き入れられた59は
    口をあんぐり
  • 2:16 - 2:19
    61は60に似ていて
    ちょっと大きいだけ(笑)
  • 2:19 - 2:23
    彼女の方が目が可愛らしく
    親しみある笑顔だった
  • 2:23 - 2:25
    そして彼と同様
    荒削りでカジュアル
  • 2:25 - 2:28
    そして彼と同様
    すべてが無秩序
  • 2:28 - 2:30
    そして彼と同様
    母親は友だちが来ても気にしない
  • 2:30 - 2:32
    彼女は彼に似ていて
    彼は彼女が好きだった
  • 2:32 - 2:35
    二人が似ていることを知れば
    彼女も好きになると 彼は踏んだ
  • 2:35 - 2:38
    今回はいつもと違った
    この子は素敵だった
  • 2:38 - 2:41
    彼は勇気をふり絞って
    “数字”を尋ねた
  • 2:41 - 2:45
    「私は61よ」という彼女に
    彼はにっこり「僕は59」と答えた
  • 2:45 - 2:47
    「今日 僕はすごく楽しかった
  • 2:47 - 2:50
    明日 良かったら
    僕の家に来ないかい?」
  • 2:50 - 2:50
    「もちろん」と彼女
  • 2:50 - 2:53
    奇抜な人と話すのが
    大好きな彼女は
  • 2:53 - 2:55
    非公式のファースト・デートの
    誘いに乗った
  • 2:55 - 2:57
    彼の準備が整ったのは
    約束の1分前
  • 2:57 - 2:59
    でも彼女は1分遅く到着したので
    何の問題もなかった
  • 2:59 - 3:02
    その瞬間から
    ノンストップでおしゃべりが続いた
  • 3:02 - 3:04
    二人は『Xファクター』を好み
    二つのファクター(因数)を持つ
  • 3:04 - 3:08
    これは欠点どころか
    二人の存在意義を高めていた
  • 3:08 - 3:11
    夜が明けるころには
    互いが運命の人だと感じていた
  • 3:11 - 3:14
    ある日 彼女は
    うぬぼれ屋の60について話していて
  • 3:14 - 3:16
    少し不愉快そうにする
    59に気付いた
  • 3:16 - 3:18
    彼は顔を赤らめ
    かつての恋心を打ち明けた
  • 3:18 - 3:21
    「ああなって良かったんだ
    僕たちが出会えたからね」
  • 3:21 - 3:23
    61は賢明だった
    嫉妬にとらわれることもなく
  • 3:23 - 3:26
    彼の目を見て
    とても優しく諭した
  • 3:26 - 3:31
    「君は59で私は61
    二人合わせると60の2倍になるの」
  • 3:31 - 3:34
    (笑)
  • 3:34 - 3:37
    このとき 59は
    目に涙をため
  • 3:37 - 3:39
    こんな唯一無二の娘に
    出会えたことを喜んだ
  • 3:39 - 3:42
    彼は“素数”たることの
    意味を話した
  • 3:42 - 3:44
    彼の心を分かつのは
    “一(いち)”と彼自身だけ
  • 3:44 - 3:47
    そして彼女こそ
    心を預けたい唯“一”の存在だと
  • 3:47 - 3:50
    彼女は 同じ気持ちだと答えた
    映画は半分本当だとやっと分かった
  • 3:50 - 3:53
    あれは真の愛ではなく
    ただの見本にすぎない
  • 3:53 - 3:56
    真の愛においては
    二人こそが“素”晴らしい例なのだ
  • 3:56 - 3:58
    ありがとう
  • 3:58 - 4:03
    (拍手)
  • 4:09 - 4:10
    これが僕が初めて書いた詩で
  • 4:10 - 4:15
    素数がテーマの詩の夜会のため―(笑)
  • 4:15 - 4:18
    いや 素数がテーマの
    詩のコンテストのため書いたものです
  • 4:18 - 4:21
    僕は 素数がテーマの詩の
    コンテストで優勝したから
  • 4:21 - 4:25
    まさに “素”晴らしいわけだ(笑)
  • 4:25 - 4:28
    こうして僕は
    「ポエトリー・スラム」なるものを知った
  • 4:28 - 4:30
    念のために言うと
    「ポエトリー・スラム」は
  • 4:30 - 4:32
    アメリカで30年前に
    作られたもので
  • 4:32 - 4:35
    人をだまして
    詩のイベントに参加させる方法です
  • 4:35 - 4:38
    それも 最後に「スラム」とか
    格好良い言葉を付けるだけ
  • 4:38 - 4:40
    (笑)
  • 4:40 - 4:43
    参加者が与えられた3分間で
    詩を披露すると
  • 4:43 - 4:45
    ランダムに選ばれた聴衆が
    スコアカードを掲げ
  • 4:45 - 4:48
    最後に集計されて
    点数が出される
  • 4:48 - 4:49
    つまりは―
  • 4:49 - 4:52
    パフォーマーと聴衆の
    垣根をなくし
  • 4:52 - 4:55
    聴く者とのつながりを
    強めるもので
  • 4:55 - 4:57
    さらには
    あなたも勝てるということ
  • 4:57 - 5:01
    ポエトリー・スラムで優勝すれば
    スラム・チャンピオンを名乗って
  • 5:01 - 5:03
    レスラーのふりもできる
  • 5:03 - 5:07
    負けたらこう言えばいい
    「何?詩は主観的な芸術形式だ
  • 5:07 - 5:10
    数で評価するとは何事か」
  • 5:10 - 5:11
    (笑)
  • 5:11 - 5:14
    でも僕は気に入って
    何度もスラムに参加し
  • 5:14 - 5:16
    イギリスの
    スラム・チャンピオンになり
  • 5:16 - 5:19
    パリのポエトリー・ワールド・カップに
    招待されました
  • 5:19 - 5:21
    信じられないことでした
  • 5:21 - 5:24
    世界中から人々が集まり
    自国の言語で話し
  • 5:24 - 5:27
    英語のできないフランス人5名が
    評価をするんです
  • 5:27 - 5:29
    (笑)
  • 5:29 - 5:33
    ともかく 僕は勝った
    最高だったよ
  • 5:33 - 5:36
    以来 僕は
    世界中を旅できたんだから
  • 5:36 - 5:38
    ということで
    これから紹介する詩が
  • 5:38 - 5:41
    まさに世界で
    最高の詩なんです
  • 5:41 - 5:45
    (笑)
  • 5:45 - 5:47
    ですから―
  • 5:47 - 5:52
    (拍手)
  • 5:52 - 5:55
    英語のできない
    フランス人5名によればね
  • 5:55 - 5:59
    『ペーパー・ピープル』です
  • 5:59 - 6:01
    僕は人が好き
  • 6:01 - 6:03
    僕は紙の人も好き
  • 6:03 - 6:06
    紫色の紙の人
    飛び出す紫色の紙人も
  • 6:06 - 6:09
    ちゃんとした 飛び出す紫色の紙人
  • 6:09 - 6:12
    「飛び出す紫色の紙人なんか
    立たせられないだろう?」
  • 6:12 - 6:14
    君の叫びが聞こえるよ
    それはね...
  • 6:14 - 6:17
    僕は 飛び出す紫色の紙人の
    ペーパークリップで
  • 6:17 - 6:21
    飛び出す紫色の紙人を
    立たせるわけさ
  • 6:21 - 6:23
    でも 念のために
    接着剤も用意しておくかな
  • 6:23 - 6:26
    粘着剤「ブル・タック」を一箱
    紙がすべったときのためにね
  • 6:26 - 6:28
    飛び出す都市を
    つくることができるけど
  • 6:28 - 6:31
    紙人の政治問題に
    巻き込まれたくなくてね
  • 6:31 - 6:33
    紙政治家の政策なんて
    紙のように薄っぺら
  • 6:33 - 6:36
    公約を破ろうが
    ちゃんと謝罪もしない
  • 6:36 - 6:40
    小さな紙の僕と
    小さな紙の君がいて
  • 6:40 - 6:43
    僕たちは紙のペーパーテレビを見る
    ペイ・パー・ビューでね
  • 6:43 - 6:44
    (笑)
  • 6:44 - 6:48
    ケシの紙ラッパーは
    紙パックをラップし
  • 6:48 - 6:53
    紙人の乗り物が
    A4地点で紙詰まりを起こすのを眺める
  • 6:53 - 6:55
    (笑) ペーパー
  • 6:55 - 7:00
    紙のプリンセス・ケイト
    でも 皆が目を離せないのは 紙のピッパ
  • 7:00 - 7:03
    誰もが紙裂きジャックに
    怯えて生きる
  • 7:03 - 7:06
    紙のプロパガンダは
    偏見を広め
  • 7:06 - 7:09
    写真写りのよいテロリストたちの
    写真を紙に印刷する
  • 7:09 - 7:12
    小さな紙の僕
    小さな紙の君
  • 7:12 - 7:14
    飛び出す人々の間では
    問題も飛び出す
  • 7:14 - 7:17
    仰々しい紙の議会は
    聖域となり
  • 7:17 - 7:20
    紙削減に対する
    プロテストを無視
  • 7:20 - 7:24
    平和的な紙のプロテストは
    粉々に破れ去る
  • 7:24 - 7:26
    先制攻撃の警察による
    紙吹雪弾で
  • 7:26 - 7:30
    もちろん紙のお金もあり
    紙(私)欲もある
  • 7:30 - 7:32
    意地汚い紙の銀行員は
    必要以上を懐におさめ
  • 7:32 - 7:35
    ポプリを買って
    紙(資)産を粉飾
  • 7:35 - 7:38
    他の者は貧困に生き
    軽くあしらわれる
  • 7:38 - 7:40
    “正しき”貧しい経済は
    多くが“正しく”貧しいが
  • 7:40 - 7:43
    彼らの要望は無視され
    お金は大戦へとつぎ込まれる
  • 7:43 - 7:45
    折り紙軍隊は
    紙飛行機計画を広げて見せるものの
  • 7:45 - 7:48
    一方 我々は自らの紙鎖に
    囚われたまま
  • 7:48 - 7:51
    もっと恥ずべきことに
    事態はまるで変わらない
  • 7:51 - 7:54
    ただ 権力者が変わり
    責任転嫁先が変わっただけ
  • 7:54 - 7:58
    権力者は名をあげて非難するが
    それが人の名であったことを忘れてしまう
  • 7:58 - 8:01
    結局 名前というより
    人の問題だからだ
  • 8:01 - 8:02
    僕は人が好き
  • 8:02 - 8:04
    切迫したときでも
  • 8:04 - 8:06
    人だけが
    元気づけてくれる
  • 8:06 - 8:09
    紙の上では
    僕たちの動きは見えにくい
  • 8:09 - 8:12
    でも パンドラの箱の底にだって
    まだ希望が残っている
  • 8:12 - 8:15
    だから 僕は希望を持っている
    人を信じているから
  • 8:15 - 8:17
    人に好かれている
    僕の祖父母
  • 8:17 - 8:19
    僕が生まれてから
    一日もかかさず
  • 8:19 - 8:22
    僕のために
    毎朝祈りを捧げてくれた
  • 8:22 - 8:26
    7892日続けて
    僕のことを心配してくれて
  • 8:26 - 8:28
    本当にありがたい
  • 8:28 - 8:30
    おばのように
    囚人と劇を演じる人たちもいる
  • 8:30 - 8:33
    真の許しをできる人たち
  • 8:33 - 8:35
    迫害を受けた
    パレスチナ人のような人たち
  • 8:35 - 8:37
    私利私欲のために
    道を外れた人たちは
  • 8:37 - 8:39
    何も得ることはできない
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    人は強くなれるんだ
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    権力を牛耳る人が
    被害者ぶるからといって
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    そんな制度に
    屈することなんてない
  • 8:46 - 8:49
    紙人の世界だって同じ
  • 8:49 - 8:52
    小さな紙の僕と
    小さな紙の君がいて
  • 8:52 - 8:55
    飛び出す人たちの間では
    人の問題が飛び出す
  • 8:55 - 8:58
    でも たとえ世界が崩れ落ちようと
    僕たちは大丈夫
  • 8:58 - 9:01
    だって 僕たちは人だもの
  • 9:01 - 9:03
    ありがとう
  • 9:03 - 9:07
    (笑)
  • 9:19 - 9:22
    ありがとうございます
    もう1つ行けそうです
  • 9:22 - 9:25
    僕にとって 詩は自由に
    アイデアを表現する至極の手段
  • 9:25 - 9:26
    詩を始めたとき
  • 9:26 - 9:29
    僕が刺激を受けたのは
    素晴らしいストーリーのある人たち
  • 9:29 - 9:33
    順風満帆の18歳の僕は
    フツウすぎると思った
  • 9:33 - 9:37
    でも 僕の経験や夢
    信じることを話せる―
  • 9:37 - 9:38
    そんな世界をつくれた
  • 9:38 - 9:41
    だから 今日こうして
    皆さんの前に立てて光栄です
  • 9:41 - 9:43
    ここにいる皆さんに感謝します
  • 9:43 - 9:44
    皆さんが
    ここにいなければ
  • 9:44 - 9:47
    昨日のリハーサルと
    同じ状況ですから
  • 9:47 - 9:49
    (笑)
  • 9:49 - 9:51
    こちらは
    もっと面白いです
  • 9:51 - 9:54
    『サイシャイン・キッド(太陽の光の子)』
  • 9:54 - 9:57
    それではお楽しみください―
  • 9:57 - 10:00
    年老いた日の光は
    息子のような太陽が自慢だった
  • 10:00 - 10:03
    小さな彼が走る姿に
    一日が一層輝いた
  • 10:03 - 10:05
    彼が何かしたわけでも
    問題が解決したわけでもない
  • 10:05 - 10:08
    ただ彼が日当たりの良い場所に
    ずっといただけ
  • 10:08 - 10:11
    いつも こんな風にはいかない
  • 10:11 - 10:13
    明るさを隠そうと
    するときもある
  • 10:13 - 10:16
    どんな星だって
    困難の周期にぶち当たる
  • 10:16 - 10:19
    暗闇の彼らを呼び覚ますには
    より明るい光が必要だった
  • 10:19 - 10:21
    彼が星雲に
    生まれたとき
  • 10:21 - 10:23
    誰も彼が普通だなんて
    思わなかった
  • 10:23 - 10:25
    彼は フレアを放っていたから
  • 10:25 - 10:27
    ミダス王が触れると
    黄金になるが
  • 10:27 - 10:29
    彼が近づくと
    全てが少しブロンズ色になった
  • 10:29 - 10:32
    そう この子は
    他の人よりも愛された
  • 10:32 - 10:35
    ヨセフと彼のドリームコート
    兄弟のように
  • 10:35 - 10:38
    目立つのも
    善し悪し
  • 10:38 - 10:40
    彼が輝きすぎれば
    妬みが敵を生んだ
  • 10:40 - 10:41
    シャドー・ピープルみたいに
  • 10:41 - 10:44
    シャドー・ピープルは
    サンシャイン・キッドを嫌った
  • 10:44 - 10:47
    シャドー・ピープルの闇の行いに
    光を当てたから
  • 10:47 - 10:50
    シャドー・ピープルが隠した場所を
    照らしたとき
  • 10:50 - 10:52
    シャドー・ピープルは
    キッドを始末しようと企んだ
  • 10:52 - 10:55
    まずは 彼の黒点を
    からかった
  • 10:55 - 10:58
    空から彼の夢を打ち砕いた
    銃弾のごとく
  • 10:58 - 11:00
    彼はクールではないと
    思い知らせるために
  • 11:00 - 11:03
    お蔭で彼は
    学校の人気者に溶け込めなかった
  • 11:03 - 11:06
    宙ぶらりんな彼の頭を
    地に着けてやると言った
  • 11:06 - 11:09
    彼は何者でもなかったが
    それこそ 彼の存在価値
  • 11:09 - 11:11
    彼は大学にも
    行くことはなかった
  • 11:11 - 11:14
    彼が唯一取った“一番”は
    “第一”度熱傷
  • 11:14 - 11:16
    近寄りすぎた者たちは
  • 11:16 - 11:17
    彼は明るすぎると言った
  • 11:17 - 11:20
    だから 誰も
    彼の目を見ようとはしない
  • 11:20 - 11:21
    彼の判断は曇った
  • 11:21 - 11:23
    太陽が泣き始めると
  • 11:23 - 11:24
    蒸発した涙で
    空は曇った
  • 11:24 - 11:29
    サンシャイン・キッドは明るく
    温かい性格で
  • 11:29 - 11:31
    心は燦々と燃えていた
  • 11:31 - 11:34
    影の人たちの汚い言葉で
    傷ついていた
  • 11:34 - 11:36
    彼の心には穴が開き
    ぽっかりと傷跡が残った
  • 11:36 - 11:40
    彼が頑なになるにつれ
    輝きを失っていった
  • 11:40 - 11:43
    名前が呼ばれるたび
    彼の炎は勢いを失った
  • 11:43 - 11:45
    彼は 少し光を落とせば
    彼らに好かれるかと考えた
  • 11:45 - 11:48
    でも 彼らは忙しなく
    光はひどいと話して回った
  • 11:48 - 11:51
    彼はもはや
    ついていけなかった
  • 11:51 - 11:54
    彼は そんな言葉を呑み込み
    影に隠れた
  • 11:54 - 11:56
    テキサス州のように
    ひとつ星の州になった
  • 11:56 - 11:59
    まるで みぞおちを
    殴られたようだった
  • 11:59 - 12:03
    そこに現れたのが
    リトル・ミス・サンシャイン
  • 12:03 - 12:06
    大好きな歌を歌っていた
    ―私たちは強くなれる
  • 12:06 - 12:09
    人に合わせなくていい
    そのままでいい
  • 12:09 - 12:11
    だって 私たちの心は
    お星さまだから―
  • 12:11 - 12:15
    リトル・ミス・サンシャインは
    超イケてた
  • 12:15 - 12:17
    一目見ただけで
  • 12:17 - 12:19
    すべてを忘れてしまう
  • 12:19 - 12:21
    彼はとにかく
    彼女が忘れられなかった
  • 12:21 - 12:24
    一目見たときから
    彼女の姿が網膜に焼き付いた
  • 12:24 - 12:26
    とびきり素晴らしい彼女は
    彼を受け入れた
  • 12:26 - 12:29
    この子が好きだったのは
    いつも彼のそばにいると分かっていたから
  • 12:29 - 12:32
    事態は思ったほど暗くない
    彼は夢を見た
  • 12:32 - 12:35
    影なんてどこにもない
    彼女がいると 彼は輝いた
  • 12:35 - 12:38
    彼の目はランランとし
    もはや隠せなかった
  • 12:38 - 12:41
    彼女の笑顔は眩しく
    憎悪の言葉も消え去った
  • 12:41 - 12:44
    二人は互いにニックネームを付けた
    「クール・スター」「陽気・サン」
  • 12:44 - 12:47
    次第に 彼に影を落としていたことも
    消え去って行った
  • 12:47 - 12:51
    10の24乗ある宇宙の星に1つという
    特別な存在の彼女は 輝かしく
  • 12:51 - 12:53
    冷血の爬虫類でさえ
    朱に染めた
  • 12:53 - 12:56
    チリ人からブラジル人まで
    何十億人に愛され
  • 12:56 - 12:59
    サンシャイン・キッドに
    “しなやかな心”を教えてくれた
  • 12:59 - 13:02
    彼女は言った
    「世界中の暗闇を集めても
  • 13:02 - 13:05
    たった一本のろうそくに灯る明かりを
    消すことなんてできない
  • 13:05 - 13:07
    なのに なんで君の光が
    消されてしまうの?
  • 13:07 - 13:10
    君自身が消しているんだよ
    空は果てしない
  • 13:10 - 13:12
    光を灯し続け
    批評家を黙らせるのよ」
  • 13:12 - 13:15
    心の窓である目にかかったカーテンを
    彼女は再び開け
  • 13:15 - 13:17
    卑しき者たちにも
    太陽の光を当てた
  • 13:17 - 13:19
    逆境の宇宙では
    星々は共に身を寄せ合う
  • 13:19 - 13:22
    昼が夜になっても
    記憶は永遠に消えない
  • 13:22 - 13:25
    天気予報がどうであれ
    晴れ晴れとした顔で
  • 13:25 - 13:28
    雲に隠れても
    この子はずっと輝く
  • 13:28 - 13:31
    そう サンシャイン・キッドは明るく
    温かい性格で
  • 13:31 - 13:32
    心は燦々と燃えていた
  • 13:32 - 13:36
    火に勢いを借りて
    銀河の先にいる彼に
  • 13:36 - 13:38
    信じることを教えてくれた
    彼女に支えられて
  • 13:38 - 13:41
    ありがとうございました
  • 13:41 - 13:48
    (拍手)
Title:
愛の詩―孤独な素数たちへ
Speaker:
ハリー・ベーカー
Description:

パフォーマンス詩人(兼・数学専攻の学生)のハリー・ベーカーは、彼の好きな数―孤独で、愛に悩める“素数”について愛の詩を披露します。さらに、チャーミングな詩人の、生き生きと活力に満ちた詩2編もお楽しみください。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
14:05

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