チョコレートの歴史 ― ディアナ・プチャレッリ
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0:08 - 0:11チョコレートのない生活を
想像もできないのなら -
0:11 - 0:1616世紀以降に生まれたことは
とても幸運なことです -
0:16 - 0:19それまでチョコレートは
メソアメリカ(中米古代文明圏)だけにあり -
0:19 - 0:22現在とはかなり異なる状態のものでした
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0:22 - 0:25およそ紀元前1900年ごろ
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0:25 - 0:28その地域の人々は
野生のカカオの豆を -
0:28 - 0:31加工することを習得しました
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0:31 - 0:33最も古い記録ではカカオ豆を挽いて
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0:33 - 0:36トウモロコシの挽き割り粉と
チリペッパーと共に混ぜて -
0:36 - 0:38飲み物にされました
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0:38 - 0:40くつろぎを与えるホットココアではなく
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0:40 - 0:45苦く爽快感をもたらす泡立ったものでした
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0:45 - 0:48現在 私たちはチョコレートに
大騒ぎしていると思うかもしれませんが -
0:48 - 0:51メソアメリカ人の方が上を行きます
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0:51 - 0:54当時のカカオ飲料は神聖な食糧で
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0:54 - 0:57マヤ文明ではククルカン
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0:57 - 1:00アステカ文明ではケツァルコアトルという
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1:00 - 1:03羽毛の生えた蛇神が
人類に授けたものと信じられていました -
1:03 - 1:05アステカ人はカカオ豆を貨幣として使い
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1:05 - 1:08王室の饗宴で飲まれていました
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1:08 - 1:11戦いで勝利した兵士に
褒美として振舞われたり -
1:11 - 1:13儀式などで用いられたりしました
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1:13 - 1:18最初にヨーロッパ人がチョコレートを
知ったのは1519年のことで -
1:18 - 1:22それはエルナン・コルテスが
アステカの首都 テノチティトランの -
1:22 - 1:23モンテスマ王の宮殿を訪れた時です
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1:23 - 1:26コルテスの副官の記録によれば
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1:26 - 1:31王はその飲み物を50杯も運ばせ
金の器に注ぎました -
1:31 - 1:35入植者たちが不思議な新種の豆を
持ち帰ると -
1:35 - 1:38現地の習慣はいかがわしいと考える
敬虔な宣教師により -
1:38 - 1:42媚薬としての評判を得ました
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1:42 - 1:46当初 その苦い味から
胃のむかつきなどの病気に -
1:46 - 1:48効く薬とされましたが
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1:48 - 1:51はちみつ、砂糖、バニラなどで
甘みをつけると -
1:51 - 1:55スペインの宮廷内で美食として
急速に広まりました -
1:55 - 2:02まもなく どの貴族の邸宅でも
チョコレート専用の容器を持つようになりました -
2:02 - 2:05この流行りの飲料は
大量に作ろうとすると時間が掛かり -
2:05 - 2:07簡単には飲めませんでした
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2:07 - 2:10この事がカリブ諸島や
アフリカ沿岸の島々に -
2:10 - 2:15プランテーションの活用や
奴隷労働を進めました -
2:15 - 2:181928年にアムステルダムの
クーンラート・バン・ホーテンが -
2:18 - 2:24ココアプレスを紹介したことが
チョコレートに大きな変化をもたらします -
2:24 - 2:29バン・ホーテンの発明は ココアの脂肪分
ココアバターを分離するものでした -
2:29 - 2:33これでココアの粉末が残り
粉末は溶かして飲み物にしたり -
2:33 - 2:35再びココアバターと混ぜれば
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2:35 - 2:38こんにちと同じような固形のチョコレートを
作ることができました -
2:38 - 2:42やがてスイスのチョコレート職人
ダニエル・ペーターが -
2:42 - 2:45粉乳を混ぜると
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2:45 - 2:48これがミルクチョコレートの
発明でした -
2:48 - 2:5120世紀までに チョコレートは
一部のエリートのぜいたく品ではなくなり -
2:51 - 2:54一般的なお菓子になりました
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2:54 - 2:58莫大な需要に応えるためには
赤道付近でのみ育つカカオを -
2:58 - 3:01より多く栽培する必要がありました
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3:01 - 3:04現在では 南米のプランテーションに
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3:04 - 3:06アフリカから奴隷が
運ばれる代わりに -
3:06 - 3:09カカオ豆の生産は西アフリカに
場所を移し -
3:09 - 3:152015年の統計では全世界の
5分の2がコートジボワールで生産されました -
3:15 - 3:17カカオ豆産業は成長しましたが
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3:17 - 3:20恐ろしい人権侵害が今もあるのです
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3:20 - 3:22西欧諸国の企業に供給している
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3:22 - 3:24西アフリカのプランテーションの多くは
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3:24 - 3:27奴隷や児童を働かせています
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3:27 - 3:322百万人以上のこどもが巻き込まれている
という推定もあります -
3:32 - 3:34大手チョコレート会社が
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3:34 - 3:39アフリカの国々と協力して
児童労働など望ましくない労働形態を -
3:39 - 3:43減らす努力をしているにもかかわらず
続いている複雑な問題です -
3:43 - 3:48こんにち チョコレートは現代文明の
慣習における独自の存在を確立しました -
3:48 - 3:51その現地文化と植民地時代の関係や
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3:51 - 3:54広告の力とあいまって
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3:54 - 3:57チョコレートは 何か官能的で
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3:57 - 3:58退廃的で
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3:58 - 4:00禁断のオーラを保っています
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4:00 - 4:03しかし このような魅力的で
時として残酷な歴史と -
4:03 - 4:06現代の生産の実態を知ることで
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4:06 - 4:09これらの関係の起源と
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4:09 - 4:11そこに隠れている物が分かるのです
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4:11 - 4:14次にチョコレートの包み紙を
開ける時には -
4:14 - 4:20チョコレートに関わる全てが 決して
甘くはなかったことを思い出して下さい
- Title:
- チョコレートの歴史 ― ディアナ・プチャレッリ
- Speaker:
- Deanna Pucciarelli
- Description:
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チョコレートのない生活はありえないと思っているあなたは16世紀以降に生まれたことを幸運に思うでしょう。それまでチョコレートはメソアメリカ(メキシコ及び中央アメリカ北西部)で飲まれていた苦くて泡の立つ飲み物でしかありませんでした。ではどのように苦い飲料を現代の固形チョコレートに変えたのでしょうか。ディアナ・プチャレッリが魅力に溢れながらも時に残酷なチョコレートの歴史をたどります。
講師:ディアナ・プチャレッリ
アニメーション: TED-Ed
*このビデオの教材: http://ed.ted.com/lessons/the-history-of-chocolate-deanna-pucciarelli - Video Language:
- English
- Team:
closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 04:41
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Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for The history of chocolate | |
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Natsuhiko Mizutani approved Japanese subtitles for The history of chocolate | |
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Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for The history of chocolate | |
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Misaki Sato accepted Japanese subtitles for The history of chocolate | |
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Hiroshi Uchiyama edited Japanese subtitles for The history of chocolate | |
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Misaki Sato declined Japanese subtitles for The history of chocolate | |
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Misaki Sato edited Japanese subtitles for The history of chocolate | |
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Hiroshi Uchiyama edited Japanese subtitles for The history of chocolate |