私がアメリカのネオナチ運動に傾倒し 抜け出すまで
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0:01 - 0:06私が暴力的過激主義に
背を向け始めたのは22年前になります -
0:06 - 0:08人種差別主義を非難し
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0:08 - 0:11自ら立ち上げに貢献した
アメリカ人白人至上主義者の -
0:11 - 0:12スキンヘッド運動を抜けました
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0:13 - 0:18(拍手喝采)
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0:19 - 0:21当時まだ22歳でしたが
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0:21 - 0:2514歳で アメリカで最も暴力的な
ヘイト運動に -
0:25 - 0:29初期の最年少メンバーのひとりとして
参加してからすでに8年が経ち -
0:29 - 0:32その頃にはリーダーの座に
上り詰めていました -
0:33 - 0:36でもそういう家庭に
生まれた訳ではありません -
0:36 - 0:39実は 真逆だったのです
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0:40 - 0:43私は比較的普通の子供時代を過ごしました
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0:44 - 0:45両親はイタリア系移民で
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0:45 - 0:491960年代半ばにアメリカにやってきて
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0:49 - 0:51シカゴのサウスサイドに定住しました
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0:51 - 0:53そこで2人は出会い
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0:53 - 0:55小さな美容室を開きました
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0:57 - 1:00私が生まれてすぐ
生活が厳しくなりました -
1:00 - 1:042人は幼い子供を育てながら
新しい店をやっていくのに必死で -
1:04 - 1:071週間休めなかったり
1日14時間働くことも -
1:07 - 1:09めずらしくなく
-
1:09 - 1:13わずかな生活費を稼ぐために
仕事を2つも3つも掛け持ちしました -
1:13 - 1:17ですから両親との楽しい時間は
ほとんどなかったといえます -
1:17 - 1:20とても愛されていることは
分かっていたけれど -
1:20 - 1:22成長するにつれて
見捨てられた気分になりました -
1:23 - 1:26孤独を感じ
引きこもるようになり -
1:27 - 1:31両親に腹を立て
激しい怒りを抱えるようになりました -
1:33 - 1:36そして成長して10代になると
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1:36 - 1:40両親の関心を引こうと
やさぐれました -
1:41 - 1:44そして14歳のある日
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1:44 - 1:47裏通りに立って
マリファナタバコを吸っていたら -
1:48 - 1:53黒いロングブーツを履いた
私の倍くらいの年齢のスキンヘッドの男が -
1:53 - 1:55近づいてきて
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1:55 - 1:58私の口からマリファナタバコを
奪い取りました -
1:59 - 2:03そして私の肩に手を置き
目をじっと見て -
2:03 - 2:04こう言いました
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2:05 - 2:08「こんなもの お前を従順にさせておきたい
共産主義やユダヤ人の連中の -
2:08 - 2:10思うツボだぞ」
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2:11 - 2:12私はまだ14歳
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2:12 - 2:15野球カードを交換したり
『ハッピー・デイズ』を観ている歳で -
2:15 - 2:17ユダヤ人が何かも知りませんでした
-
2:17 - 2:19(笑)
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2:19 - 2:20本当なんです
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2:20 - 2:24それに私が知る唯一の共産主義者は
大好きなロッキーの映画に出てくる -
2:24 - 2:26あの悪いロシア人の男だけでした
-
2:26 - 2:29(笑)
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2:29 - 2:31今日は皆さんにすべて
さらけ出す気でいるので -
2:31 - 2:35打ち明けますが 「従順」という言葉の
意味も知りませんでした -
2:35 - 2:37(笑)
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2:37 - 2:38本当ですよ
-
2:39 - 2:43でも あの裏通りで会った男が
命綱を渡してくれたかのように感じました -
2:43 - 2:4814年間 私はのけ者にされている
いじめられていると感じていました -
2:48 - 2:50自分に自信がありませんでした
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2:51 - 2:54正直に言うと 自分が何者で
どこに属し 何を目的に生きているのか -
2:54 - 2:56分かっていませんでした
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2:56 - 2:58自分を見失っていたのです
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2:58 - 3:03そして 私を勧誘してきた あの男が
差し出した「命綱」を -
3:03 - 3:07全身全霊で掴んだ私は
一夜にして -
3:08 - 3:11恋愛ドラマを観るような少年から
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3:12 - 3:14ガチでナチになったのです
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3:15 - 3:16一夜のうちにです
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3:18 - 3:21私はナチ演説を聞くようになり
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3:21 - 3:22それを信じました
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3:23 - 3:27また この組織のリーダー達が
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3:27 - 3:32疎外感を感じている
多感な若者をターゲットにして -
3:32 - 3:35楽園を約束して引き入れ
その約束を破る様子を -
3:36 - 3:38間近で見るようになりました
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3:40 - 3:42そして私自身も勧誘を始めました
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3:43 - 3:47ホワイトパワーミュージックを
作るというやり方でした -
3:48 - 3:54そして間もなく 私は
あの日 あの裏道で私を勧誘した男— -
3:54 - 3:56アメリカ初のネオナチのスキンヘッドであり
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3:56 - 3:58私を過激化した男が率いる
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3:58 - 4:03悪名高い組織のリーダーの座につきました
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4:03 - 4:06それからの8年
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4:06 - 4:09私は与えられた嘘の数々を信じました
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4:09 - 4:13そしてまったく何の根拠もないのに
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4:13 - 4:17ヨーロッパで白人大虐殺が
起きていると思い込み -
4:17 - 4:21それを多文化主義的政策で
助長しているとして -
4:21 - 4:25世界中のユダヤ人を
ためらいなく非難しました -
4:26 - 4:29また 有色人種の人々を
-
4:29 - 4:33街にはびこる犯罪 暴力 ドラッグの
根源であると非難しましたが -
4:34 - 4:39一方で 自分こそが毎日のように
暴力行為を行っていたという事実や -
4:40 - 4:43多くの場合 市街地にドラッグを
持ち込んでいるのは -
4:43 - 4:46白人至上主義者たちであるという事実は
完全に棚に上げていました -
4:47 - 4:49そして私は移民を非難しました
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4:49 - 4:53白人のアメリカ人から仕事を奪っていると
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4:53 - 4:58一方で 自分の両親も 誰の支援も受けずに
なんとかやっていこうとしている— -
4:58 - 5:00働き者の移民であるという事実は
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5:01 - 5:04完全に無視していました
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5:06 - 5:07その後の8年で
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5:08 - 5:10友人が何人か亡くなり
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5:11 - 5:15何人かは刑務所に入り
数えきれないほど多くの被害者と -
5:15 - 5:18その家族の人生に計り知れない
痛みを与えました -
5:20 - 5:23運動に参加していた若い女性からは
おぞましい話を聞きました -
5:23 - 5:28信頼すべき相手だと教えられた男たちから
残忍にレイプされたそうです -
5:30 - 5:33そして私も人々に暴力を振るいました
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5:33 - 5:36ただ 肌の色が違うという理由や
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5:36 - 5:37誰を愛しているかや
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5:37 - 5:40その人が信仰する神が理由です
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5:41 - 5:45私はもうすぐ起こると思い込んでいた
人種間戦争のために武器を備蓄していました -
5:46 - 5:47高校では6回転校し
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5:47 - 5:49うち4校は退学処分を受けました
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5:49 - 5:50うち1校からは2回もです
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5:52 - 5:57そして25年前 私は
人種差別的な曲を書いて 披露しました -
5:58 - 6:01それがのちのインターネット時代になって
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6:01 - 6:04ある白人愛国主義者の若者に影響を与え
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6:04 - 6:09サウスカロライナ州チャールストンの
神聖な教会に乗り込み -
6:09 - 6:13罪のない人々を9人無差別に殺害する
事件を起こすきっかけの一端となりました -
6:16 - 6:18しかしあるとき
人生が変わりました -
6:20 - 6:2419歳のとき ある若い女性と出会いました
運動には参加しておらず -
6:24 - 6:27人種差別主義的のかけらも
持ち合わせていない人で -
6:28 - 6:29私たちは恋に落ちました
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6:30 - 6:32そして19歳で結婚し
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6:33 - 6:35長男が生まれました
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6:36 - 6:40その日 分娩室で息子を腕に抱いたとき
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6:41 - 6:4514歳のときに失った純粋さを
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6:45 - 6:47少し取り戻しただけでなく
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6:48 - 6:50そもそも 私を運動に惹きつけた—
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6:50 - 6:54とても重要な事柄に疑いを持ち始めました
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6:54 - 6:56アイデンティティ コミュニティ
そして人生の目的 -
6:56 - 7:00少年時代の私を悩ませていたものです
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7:00 - 7:05私は再び 自分は何者なのかという
思いに悩むようになりました -
7:05 - 7:10私は ネオナチの差別扇動家なのか
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7:11 - 7:14それとも愛情深い父であり夫なのか?
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7:15 - 7:16私が属するのは
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7:16 - 7:20自分に感じた嫌悪感を
他人に投影したいがために -
7:21 - 7:25自尊心を高めようとして
周りに作り上げたコミュニティなのか -
7:27 - 7:31それとも私自身の体でもって
命を与えたコミュニティなのか? -
7:32 - 7:35私の目的は地球を焼き尽くすことなのか
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7:36 - 7:40それとも家族のために
良くしていくことなのか? -
7:41 - 7:45そして突然 まるで
頭をガツンと殴られたかのように -
7:45 - 7:50この8年間の自分に対して
ひどく混乱し始めました -
7:52 - 7:55もし この時点で
当時の状況から抜け出す勇気や -
7:55 - 8:01自分の中で起きていた葛藤を
理解する勇気があったら -
8:02 - 8:05悲劇は防げていたのかもしれません
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8:06 - 8:08代わりに 私は妥協をしました
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8:08 - 8:11家族のために
街頭での活動を止めました -
8:11 - 8:15私が刑務所に入るか死ぬかしたら
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8:15 - 8:18家族を残すことになると
不安だったからです -
8:18 - 8:20そこで リーダーから退き
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8:20 - 8:22レコード店を開きました
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8:23 - 8:27もちろん
ホワイトパワーミュージックを売るためです -
8:27 - 8:29ヨーロッパから輸入していたのです
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8:30 - 8:35でも人種差別主義的な音楽だけを売る
人種差別主義的な店など -
8:35 - 8:38地域社会が許容しないだろうと
分かっていたので -
8:38 - 8:42他の音楽も置くことにしました
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8:42 - 8:45パンクロックやヘビーメタル
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8:45 - 8:46ヒップホップなどです
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8:47 - 8:49ホワイトパワーミュージックの売上が
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8:49 - 8:52総売上の75%を占めていました
-
8:52 - 8:55ホワイトパワーミュージックを売る
唯一の店だったので -
8:55 - 8:57国中から買い手が集まってきたのです
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8:58 - 9:03そんな中で 他の種類の音楽を
買いに来る客もいて -
9:03 - 9:06次第に 話しかけられるようになりました
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9:07 - 9:12ある日 10代の黒人の少年がやってきて
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9:12 - 9:14見るからに動揺していたので
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9:15 - 9:17何があったのか聞くことにしました
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9:18 - 9:22すると 母親が乳がんと
診断されたとのことでした -
9:23 - 9:26この若い黒人の少年とは
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9:27 - 9:31大した会話や交流をしたことも
なかったのですが -
9:31 - 9:33不意に心が通じ合いました
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9:33 - 9:37なぜなら私の母も乳がんだったので
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9:37 - 9:40彼の痛みを理解できたからです
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9:41 - 9:44ゲイのカップルが
子連れで来たこともありました -
9:44 - 9:49私自身が息子を心から愛するのと同じように
彼らも自分たちの息子を愛していることは -
9:49 - 9:53否定しようがありませんでした
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9:54 - 9:59そして突然 私は自分の頭の中にあった偏見を
正当化することも弁解することも -
9:59 - 10:01できなくなりました
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10:02 - 10:05ホワイトパワーミュージックを
売るのは止めました -
10:05 - 10:08新しい友人たちの前で売ることが
恥ずかしくなったのです -
10:09 - 10:11すると当然 店を維持できなくなり
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10:11 - 10:13閉店することになりました
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10:13 - 10:18そして同時に
人生のほぼすべてを失いました -
10:18 - 10:21私はこれを8年間身を投じた運動から
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10:21 - 10:24抜け出す機会として利用しました
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10:24 - 10:28運動は唯一自分がよく知るアイデンティティ
コミュニティ そして人生の目的でした -
10:29 - 10:31私には誰もいなくなりました
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10:32 - 10:34店を畳んだので生計を失いました
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10:34 - 10:38両親とあまり良い関係ではありませんでした
あちらは努力してくれていましたが -
10:39 - 10:41そして妻と子どもは出ていきました
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10:41 - 10:45運動から足を洗うのが遅すぎたからです
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10:46 - 10:47そして突然
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10:49 - 10:51自分が何者なのか
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10:51 - 10:52居場所はどこか
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10:53 - 10:55人生の目的は何か
また分からなくなりました -
10:56 - 10:58心の中は惨めでした
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10:59 - 11:02目覚めなければよかったと思いながら
朝 目を覚ますことも -
11:02 - 11:03よくありました
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11:06 - 11:075年くらいして
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11:07 - 11:11数少ない友人の一人が
私の状態を心配して -
11:11 - 11:13訪ねてきて言いました
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11:13 - 11:16「何かしなきゃダメよ
あなたが死ぬのを見たくない」 -
11:18 - 11:22そして自分の勤め先の仕事に
応募するよう勧めてきました -
11:22 - 11:23IBMという会社です
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11:25 - 11:27私も彼女の正気を疑いましたよ
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11:27 - 11:29(笑)
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11:29 - 11:34引きこもりで ヘイトタトゥーだらけの
元ナチですよ -
11:34 - 11:35大学には行かず
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11:35 - 11:39いくつもの高校から
何回も追い出されています -
11:40 - 11:42パソコンさえ持っていません
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11:43 - 11:45でも応募しました
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11:45 - 11:48そしてどういう訳か 奇跡的に
仕事をもらえました -
11:50 - 11:51わくわくしました
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11:52 - 11:55でもすぐに恐怖におののきました
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11:55 - 11:58昔通った高校に送られると
知ったからです -
11:58 - 12:012度退学になった高校です
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12:02 - 12:03パソコンを設置するためです
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12:04 - 12:08かつてその高校で
私は生徒や設備に -
12:08 - 12:10暴力行為をはたらきました
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12:10 - 12:15白人の地位向上を主張して
学校の前で抗議運動をしました -
12:15 - 12:18さらには学食で座り込みをして
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12:18 - 12:20白人学生の自治会設立を要求しました
-
12:22 - 12:25だから 当然の報いだったのでしょう
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12:25 - 12:27到着して数時間と経たぬうちに
-
12:28 - 12:32そばを通り過ぎたのは
他でもないジョニー・ホームズ氏でした -
12:32 - 12:35かつて殴り合いの喧嘩をした
屈強な黒人の警備員です -
12:36 - 12:38その結果 2度目の退学になり
-
12:38 - 12:40私は手錠をかけられ
学校から連行されたのでした -
12:42 - 12:43彼は私に気付きませんでした
-
12:44 - 12:45でも私は彼を見かけて
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12:46 - 12:49どうしていいか分からず
凍り付いていました -
12:49 - 12:51運動を抜けて何年も経ち
もうすっかり大人です -
12:51 - 12:54そんな私が冷や汗をかき
震えていました -
12:55 - 12:57でも何かしなければと思いました
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12:58 - 13:02そして己の過去の重みを背負い
苦しむべきだと決意しました -
13:02 - 13:045年間その重みから
逃れようとしていたのですから -
13:05 - 13:08私は新しい友人を作ろうとして
長袖でタトゥーを隠し -
13:08 - 13:10過去を認めませんでした
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13:10 - 13:11自分がかつてしたのと同じように
-
13:11 - 13:14人々に判断されるのが怖かったからです
-
13:15 - 13:19さて その日私は駐車場まで
ホームズ氏を追いかけることにしました -
13:19 - 13:21あまり賢い決断じゃなかったかも
-
13:21 - 13:23(笑)
-
13:23 - 13:25彼を見つけたとき
車に乗り込もうとしていたので -
13:25 - 13:27肩をたたきました
-
13:27 - 13:30振り返って
私が何者か気付いた彼は -
13:30 - 13:33恐れから後ずさりしました
-
13:35 - 13:37言葉が出てきませんでした
-
13:38 - 13:42ついに口から出てきた
唯一考えついた言葉は -
13:42 - 13:43「ごめんなさい」
-
13:44 - 13:46すると彼は私を抱きしめて
-
13:46 - 13:48許してくれました
-
13:50 - 13:53自分を許してあげなさいとも
言われました -
13:54 - 14:00彼には これが単に
夢も希望も行き場もない若者が -
14:00 - 14:03ギャングに入り
刑務所行きになる話ではなく -
14:03 - 14:08すべての多感な若者に共通する話なのだと
分っていたのです -
14:08 - 14:11アイデンティティや居場所や
人生の目的を探し求め -
14:11 - 14:12壁にぶつかり
-
14:12 - 14:14答えを見つけることができず
-
14:14 - 14:16暗黒の道へと進んだ若者の話だと
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14:17 - 14:20そして一つ約束を求められました
-
14:20 - 14:23聞いてくれる人には誰にでも
自分の話を伝えるようにと -
14:23 - 14:2418年前のことです
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14:24 - 14:26それからずっと実践しています
-
14:27 - 14:32(拍手)
-
14:37 - 14:39疑問に思う方もいるでしょう
-
14:39 - 14:42働き者の移民一家に生まれた
善良な子が -
14:42 - 14:45どうしてこんな暗黒の道を進んだのか?
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14:45 - 14:48一言でいうと「穴ぼこ」でした
-
14:49 - 14:50そう 道端にある「穴ぼこ」です
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14:50 - 14:53子供の頃 たくさんの「穴ぼこ」に
つまづきました -
14:54 - 14:55みんなそうです
-
14:55 - 14:58人生の中で
それにぶつかったが最後 -
14:58 - 15:01どうしても 自然と
自分の道からそれてしまうのです -
15:01 - 15:03それがそのまま解決されず
-
15:03 - 15:05処置もされず
-
15:06 - 15:07放置されたままだと
-
15:08 - 15:12時に 私たちはひどく暗い道に入り込んで
危険な迷い方をしてしまうものです -
15:12 - 15:14「穴ぼこ」に当たるものとは
トラウマだったり -
15:14 - 15:17虐待 失業
-
15:18 - 15:19ネグレクト
-
15:20 - 15:22未治療の心の病
-
15:22 - 15:23特権さえもありえます
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15:24 - 15:27そしてもし人生の旅路において
多くの穴ぼこにつまづき -
15:28 - 15:31それを迂回したり
そこから引っ張り出してくれるような -
15:31 - 15:33手段も助けもなかったら
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15:34 - 15:37いい人が悪いことを
してしまうこともあるでしょう -
15:40 - 15:43そんな一人がダレルです
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15:43 - 15:45ダレルはニューヨーク州北部出身です
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15:45 - 15:48私の自伝を読んで
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15:48 - 15:50結末にとても動揺しました
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15:50 - 15:52私は運動から抜けており
-
15:52 - 15:54彼はまだ属していたからです
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15:54 - 15:57こんなメールが来ました
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15:57 - 16:00「結末が気に入らなかった」
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16:00 - 16:02私は言いました
「そうか ごめん」 -
16:02 - 16:03(笑)
-
16:03 - 16:06「でも このことについて話したければ
ぜひそうしよう」 -
16:06 - 16:09それからダレルと数週間やりとりして
-
16:09 - 16:15彼が31歳の負傷した退役軍人だと知りました
-
16:15 - 16:18イスラム教徒を殺すために
アフガニスタンに行けないことに -
16:18 - 16:20とても腹を立てていました
-
16:21 - 16:22ある日 電話で
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16:22 - 16:26膝まづいて祈るイスラム教徒の男性を
公園で見かけたとき -
16:26 - 16:30顔を蹴とばしたくて
仕方なかったと言われました -
16:31 - 16:33私は翌日バッファローに飛び
-
16:34 - 16:36ダレルと膝を交えて
-
16:37 - 16:38聞きました
-
16:38 - 16:42「今までにイスラム教徒の人と
会ったことはあるのか?」 -
16:42 - 16:44彼は言いました「ない!
-
16:44 - 16:46そんなこと したくもない
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16:46 - 16:48やつらは悪魔だ 関わりたくない」
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16:49 - 16:50私は「分かった」と言って
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16:51 - 16:53席を立ち トイレに行きました
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16:53 - 16:55トイレで電話を取り出し
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16:55 - 16:57地元のモスクをググりました
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16:58 - 17:00そしてトイレから
こっそり電話をかけました -
17:00 - 17:04「すみません導師 お願いがあります
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17:04 - 17:05キリスト教徒の人が
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17:05 - 17:08お宅の宗教についてすごく
学びたがっているのです」 -
17:08 - 17:11(笑)
-
17:11 - 17:13「伺ってもいいですか?」
-
17:14 - 17:17ダレルの説得に
少し苦労しましたが -
17:17 - 17:19最終的にはモスクに連れて行き
-
17:19 - 17:21ドアをノックすると
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17:21 - 17:24導師は15分しか時間がないと言いました
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17:24 - 17:26礼拝の準備をしていたからです
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17:26 - 17:28私は「構いません」と言い
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17:28 - 17:29中に入りました
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17:29 - 17:35そして2時間半後に出てきた頃には
私たちは抱き合って泣き -
17:35 - 17:39とてもおかしなことに
なぜかチャック・ノリスで意気投合しました -
17:39 - 17:40(笑)
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17:40 - 17:42一体なんだったのか分かりませんが
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17:42 - 17:43そんなことがありました
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17:44 - 17:48そして嬉しいことに
ダレルと導師は今では -
17:48 - 17:50地元のファラフェルを売る屋台で
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17:50 - 17:52よく一緒にランチを食べています
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17:52 - 17:55(拍手)
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18:00 - 18:03そう 問題はお互いからの断絶なのです
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18:03 - 18:05憎しみは無知から生まれます
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18:05 - 18:09「恐れ」が父で
「孤独」が母です -
18:09 - 18:13私たちは理解できないものを
恐れる傾向があります -
18:13 - 18:15そしてそのまま避け続けていると
-
18:15 - 18:18恐れが増大し
憎しみへと変わることがあります -
18:19 - 18:22私は運動を抜けてから
100人以上に -
18:22 - 18:25過激派運動や白人至上主義組織から
抜ける手助けをしてきました -
18:25 - 18:29(拍手)
-
18:34 - 18:36ジハード主義組織からさえもです
-
18:36 - 18:40私のやり方は
言い争うのではなく -
18:40 - 18:42討論するのでもなく
-
18:42 - 18:44君たちは間違っていると
伝えるのでもありません -
18:44 - 18:46時々すごくそうしたくなりますけどね
-
18:47 - 18:48でもしません
-
18:48 - 18:51その代わり 彼らを突き放さずに
-
18:51 - 18:53近づいていきます
-
18:53 - 18:58彼らにとっての「穴ぼこ」について
じっくり話を聞いてから -
18:58 - 19:00その穴を埋めていきます
-
19:01 - 19:03私は人々が もっと打たれ強くなり
-
19:03 - 19:04もっと自信を持ち
-
19:05 - 19:09市場で競えるスキルを伸ばせるように
尽力しています -
19:09 - 19:12そうすることで
彼らが会ったこともない他人を -
19:13 - 19:15責めなくて済むようにです
-
19:16 - 19:20最後に 皆さんにお伝えしたいことが
あとひとつあります -
19:21 - 19:24私が手を貸してきた人たちは
全員同じことを言うでしょう -
19:24 - 19:28まず 彼らが過激派になったのは
-
19:28 - 19:32居場所が欲しかったからです
信条や教義のためではありません -
19:33 - 19:35次に そこから抜け出せたのは
-
19:36 - 19:38思いやりを受けたおかげです
-
19:38 - 19:41自分が思いやりを施されるのに
最も不相応な相手から -
19:41 - 19:43最も思いやりに値しない時期にです
-
19:43 - 19:45(拍手)
-
19:45 - 19:47皆さんに課題を出して終わりたいと思います
-
19:48 - 19:51今日 明日 できれば毎日
外に出て -
19:52 - 19:57あなたからの思いやりに
値しないと思う人を探して -
19:57 - 19:58思いやりを与えてください
-
19:59 - 20:00彼らこそ 間違いなくそれを
-
20:00 - 20:02一番必要としているからです
-
20:03 - 20:04ありがとうございます
-
20:04 - 20:06(拍手)
- Title:
- 私がアメリカのネオナチ運動に傾倒し 抜け出すまで
- Speaker:
- クリスチャン・ピッチョリーニ
- Description:
-
14歳のとき、無邪気な少年だったクリスチャン・ピッチョリーニは白人至上主義者に、そしてすぐにアメリカ初のネオナチスキンヘッド集団のリーダーになりました。では、どのように過激化し、そしてどのようにして最終的にこの運動から抜け出したのでしょうか? この思い切ったトークでは、あらゆる形の「ヘイト」(特定の集団に憎悪を向けること)について、ピッチョリーニが驚くべき、かつ反直感的な解決策を示します。
- Video Language:
- English
- Team:
closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 20:18
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Riaki Ponist approved Japanese subtitles for My descent into America's neo-Nazi movement -- and how I got out | |
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