オランダはなぜ水中にないの? ― ステファン・アル
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0:08 - 0:141953年1月に
高潮が北海を襲いました -
0:14 - 0:17巨大な波が押し寄せた
オランダの海岸線付近で -
0:17 - 0:192000人近くが命を落としました
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0:19 - 0:2354年後 同じような嵐が
この地域を脅かしました -
0:23 - 0:26しかし 今回
オランダは準備ができていました -
0:26 - 0:28海水面が上昇するにつれて
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0:28 - 0:32最新のコンピューターセンサーが
緊急プロトコルを発動しました -
0:32 - 0:3430分かけて
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0:34 - 0:41前方の水路を守るための
240メートルの鋼鉄のアームが閉じました -
0:41 - 0:44680トンのボールジョイントを使用し
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0:44 - 0:48変動する風や波に合わせて
防潮堤が動きます -
0:48 - 0:52朝までには 嵐は過ぎ去り
浸水は最小限にとどまりました -
0:52 - 0:55マースラントケリングの
現地での始動は -
0:55 - 0:57大成功を収めました
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0:57 - 1:00世界最大の可動式構造物の一つとして
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1:00 - 1:04この防潮堤は
人類が生み出した工学の驚異です -
1:04 - 1:07しかし マースラントケリングは
デルタ計画という -
1:07 - 1:12大規模な連動型の治水システムの
ほんの一部に過ぎません -
1:12 - 1:17世界で最も洗練された
水防プロジェクトなのです -
1:17 - 1:20オランダは水の管理において
長い歴史があります -
1:20 - 1:25この国はヨーロッパの
3大河川のデルタ地帯に位置し -
1:25 - 1:29領土の4分の1近くが
海抜0メートル地帯にあります -
1:29 - 1:33このような地理的条件から この地域は
非常に洪水に見舞われやすくなっています -
1:33 - 1:36そのため
オランダの昔の統治機関が -
1:36 - 1:42非公式の「水管理委員会」として
水防プロジェクトを運営管理していました -
1:42 - 1:47しかし 1953年の嵐の後
オランダ政府は公式な施策を打ちました -
1:47 - 1:50デルタ委員会を設立し
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1:50 - 1:54南西部全域を守ることを
任務としました -
1:54 - 1:56人口密度の高い都市に焦点を当て
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1:56 - 2:02年間の洪水の発生確率を
1万分の1以下にすることを目標としました -
2:02 - 2:06これは一般的な沿岸都市の
約100倍の安全を意味しています -
2:06 - 2:11このような高い目標を達成するために
南西海岸沿いにおける -
2:11 - 2:13様々なインフラ整備計画が
求められました -
2:13 - 2:181つ目の防衛線はこの地域の水害を受けやすい
河口部を堰き止めることでした -
2:18 - 2:22この大きな入り江を通じて
オランダの多くの川は北海へ流れ -
2:22 - 2:27暴風雨の時には洪水による水の流れが
陸側へと押し寄せていました -
2:27 - 2:31デルタ委員会は一連のダムを利用して
これらの河口を -
2:31 - 2:36自然保護区や地域の公園としての
役割をはたす広大な湖に変えました -
2:36 - 2:40しかし この戦略は
ニーウェ・ワーテルウェフには通用しません -
2:40 - 2:43地元の海運業の生命線として
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2:43 - 2:47この水路は安全な時に開かれ
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2:47 - 2:50高潮時には堤防として機能する
必要がありました -
2:50 - 2:531998年にマースラントケリングが
完成すると -
2:53 - 2:56必要とされていた
柔軟性の高い防御装置になりました -
2:56 - 3:01草の生えた土手や
コンクリートの防波堤などに加え -
3:01 - 3:05これらの堤防は
デルタ計画の大部分を占め -
3:05 - 3:09海から押し寄せる嵐の影響を防ぐことに
重点が置かれていました -
3:09 - 3:13しかし その後の数十年には
オランダはデルタ計画を補完して -
3:13 - 3:17洪水から より内陸部を守るための
追加策が追及されました -
3:17 - 3:20「Room for the River
(河川のための空間)」計画で -
3:20 - 3:24農場や土手が
海岸から離れた所に移設されました -
3:24 - 3:28これにより 低地の氾濫原に
水をたたえる場所ができ -
3:28 - 3:32貯水池や地元の野生生物の
生息地ができました -
3:32 - 3:36この戦略的な陸地の後退で
洪水のリスクが減っただけではなく -
3:36 - 3:38再開発された居住地に
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3:38 - 3:41より高密度で持続性のある建築が
できるようになりました -
3:41 - 3:46街のほとんどが海抜0メートル地帯にあって
繁栄しているロッテルダムほど -
3:46 - 3:52オランダの多面的な水管理を
具現化している都市は おそらくありません -
3:52 - 3:53嵐の脅威にさらされると
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3:53 - 3:58人口密度の高い古い地区は
昔ながらの土手によって守られています -
3:58 - 4:02一方 新しい地区は
人工的に地盤を高くしていて -
4:02 - 4:06建物の屋上が 雨水を蓄えられる
緑のあるスポーツ施設も多くあります -
4:06 - 4:10市内の数多くの建造物では
駐車場や広場などが -
4:10 - 4:13貯水施設に変わります
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4:13 - 4:17これらの建造物は 普段
劇場や競技場として使われているものです -
4:17 - 4:21一方 港では 水位に応じて上下する
浮体式パビリオンが浮かんでいます -
4:21 - 4:25これらは初期に計画された
水陸両用の構造物で -
4:25 - 4:30その一部は水質浄化システムと
太陽光パネルを備えています -
4:30 - 4:34この取り組みは
オランダを水管理の最先端に導いた -
4:34 - 4:38技術と政策の一部に過ぎません
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4:38 - 4:41この国は 自然災害に
より強い都市をつくるため -
4:41 - 4:43新たな方法を模索し続けています
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4:43 - 4:46気候変動による海面上昇が
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4:46 - 4:49世界中の低地にある都市を
脅かしている中 -
4:49 - 4:54オランダは 流れに乗る方法の
すぐれた実例を示しています
- Title:
- オランダはなぜ水中にないの? ― ステファン・アル
- Speaker:
- ステファン・アル
- Description:
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1953年1月に高潮が北海を襲いました。巨大な波が押し寄せたオランダの海岸線付近で、2000人近くが命を落としました。54年後、同じような嵐がこの地域を脅かしました。しかし、今回は準備ができていました。これは世界で最も洗練された洪水防止プロジェクトとして知られるデルタ計画によって、大規模な連動型の治水システムに取り組んだおかげでした。ステファン・アルがこの驚異的な技術に潜り込みます。
講師:ステファン・アル
監督:JodyPrody*このビデオの教材:https://ed.ted.com/lessons/why-isn-t-the-netherlands-underwater-stefan-al
- Video Language:
- English
- Team:
closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 04:56
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