細胞説の風変りな歴史
-
0:14 - 0:16科学の最も偉大な点の1つは
-
0:16 - 0:19科学者が何かを発見した時
-
0:19 - 0:21それが必ずしも
既定の方法にはよっていないことです -
0:21 - 0:24つまり どこかの研究室で
厳格なやり方に基づき -
0:24 - 0:26白衣をまとった科学者が
-
0:26 - 0:30すごい装置のボタンを押すと
結果が「ビー」と出てくるとは限りません -
0:30 - 0:31現実には
-
0:31 - 0:32多くの有名な科学的発見の
-
0:33 - 0:35きっかけとなった出来事や人々は
-
0:35 - 0:37奇抜で多様性に富んでいます
-
0:38 - 0:39良い例を紹介します
-
0:39 - 0:42「細胞説の風変わりな歴史」
-
0:43 - 0:45細胞説は3つの主張からなります
-
0:45 - 0:49(その1)すべての生物は1つ
または複数の細胞で構成される -
0:49 - 0:51(その2)細胞は生物を構成する
基本単位である -
0:51 - 0:53(その2)細胞は生物を構成する
基本単位である -
0:53 - 0:57(その3)全ての細胞は
既存の細胞から作られる -
0:58 - 1:02正直なところ どの主張も
まったくつまらないと思うかもしれません -
1:02 - 1:03そこで微生物の世界や
-
1:03 - 1:06この細胞説の成り立ちについて
-
1:06 - 1:08紐解いてみましょう
-
1:08 - 1:111600年代初期のオランダから
すべては始まりました -
1:11 - 1:14サハリアス・ヤンセンという名の
眼鏡職人が -
1:14 - 1:17最初の望遠鏡と共に
最初の複式顕微鏡を -
1:17 - 1:19発明したと言われます
-
1:19 - 1:21この主張は両方ともよく議論になりますが
-
1:21 - 1:23それは 大量のガラスレンズを
作り続けることに -
1:23 - 1:26飽き飽きしていたのは その当時
彼だけでなかったのは明らかですから -
1:26 - 1:27ともかく
-
1:27 - 1:30顕微鏡は博物学者や科学者なら
誰しも使いたがる -
1:30 - 1:33今でいえばiPadのような存在の
-
1:33 - 1:36流行りのアイテムになりました
-
1:36 - 1:38そんな学者の1人
-
1:38 - 1:41アントニ・ファン・レーウェンフック
という名前のオランダ人が -
1:41 - 1:44顕微鏡とかいう器具の事を聞きつけ
-
1:44 - 1:46それを店に行って購入するのではなく
-
1:46 - 1:48自分で作ろうと決めたのです
-
1:48 - 1:50実に奇妙な仕掛けのある
小型の器具で -
1:51 - 1:54サングラスのレンズと同じ大きさの
小型のヘラのような外観でした -
1:55 - 1:562つのヘラ状の部品を一緒にしたら
-
1:56 - 1:59ほとんど何も見ることのできない
いたずらに作ったような -
1:59 - 2:02サングラスができたかもしれません
-
2:02 - 2:05とにかくレーウェンフックは
自分の顕微鏡が完成すると -
2:05 - 2:06夢中になって
-
2:06 - 2:08顕微鏡で
ありとあらゆる物を観察しました -
2:09 - 2:10それには自分の歯垢すら含まれました
-
2:11 - 2:13その通り 聞き間違いではありません
-
2:13 - 2:15彼こそが歯垢を観察して
-
2:15 - 2:18バクテリアを発見した張本人で
-
2:18 - 2:19その当時は
-
2:19 - 2:24人々は歯磨きをしたとしても
少ししか磨いていなかったので -
2:24 - 2:27彼は喜ばしいほど多くの
バクテリアを観察したはずです -
2:28 - 2:29彼がこの発見を論文にする時に
-
2:29 - 2:32今使われている言葉
バクテリアとは呼びませんでした -
2:32 - 2:34「微小動物」と呼びました
-
2:34 - 2:37彼には小さな動物のように
見えたのでしょう -
2:37 - 2:39レーウェンフックは
自分の歯垢を観察している時期に -
2:39 - 2:42ロバート・フックという
英国の研究者仲間に -
2:42 - 2:44手紙を送っていました
-
2:44 - 2:49フックは科学全般を愛した人物で
-
2:49 - 2:52物理学、化学、生物学などに
-
2:52 - 2:53手を付けていました
-
2:54 - 2:57そしてフックがコルクを
顕微鏡で観察したことで -
2:57 - 3:01細胞という用語が
使われるようになりました -
3:01 - 3:05観察した時に見えた
仕切られた空間が小部屋や -
3:05 - 3:09修道院の寝室を連想させたのです
-
3:09 - 3:11テレビもパソコンもなく
-
3:11 - 3:14話しかけてくるルームメイトさえもいない
学生寮の部屋を考えて見てください -
3:15 - 3:17その当時のフックはある意味で
過少評価されていた科学者でした -
3:17 - 3:19その当時のフックはある意味で
過少評価されていた科学者でした -
3:19 - 3:20でもそれは自分の播いた種でした
-
3:20 - 3:22史上最も有名な科学者の1人
-
3:22 - 3:25アイザック・ニュートン卿と
衝突するという過ちを犯したのです -
3:25 - 3:28フックは様々な分野に
関わった事を思い出して下さい -
3:28 - 3:30ニュートンが惑星が
重力に従って動くことを示した -
3:30 - 3:33革新的な書籍を出版すると
-
3:33 - 3:34フックはニュートンが
-
3:34 - 3:38フックの物理学研究に影響を受けたと
主張したのです -
3:38 - 3:41ニュートンは 控えめに言っても
このことを好ましく思っていませんでした -
3:41 - 3:44フックの主張は
2人の間の緊張を引き起こし -
3:44 - 3:46フックの死後にも引きずるものでした
-
3:46 - 3:50ニュートンによってフックの肖像画が
引きずり降ろされただけでなく -
3:50 - 3:53非常に多くの研究成果も
無視されることとなりました -
3:53 - 3:56幸いにも研究成果の多くは
ニュートンの時代以降に再認識されたましたが -
3:56 - 3:57肖像画は見つからず
-
3:57 - 4:00残念なことにロバート・フックの風貌を
知る人はいません -
4:01 - 4:031800年代まで時を進めます
-
4:03 - 4:052人のドイツの科学者が
-
4:05 - 4:08今では明らかと思われる
あることを発見しました -
4:08 - 4:11「細胞説」として知られる
一連の学説の提唱に寄与したのです -
4:11 - 4:141人目の科学者は
マティアス・シュライデン -
4:14 - 4:17植物の顕微鏡観察を好んだ
植物学者でした -
4:17 - 4:20彼が様々な植物種を研究したことによって
-
4:20 - 4:21観察した植物がすべてが
-
4:21 - 4:24細胞でできている事を
-
4:24 - 4:26理解するに至りました
-
4:27 - 4:28時を同じくして
-
4:28 - 4:31ドイツの反対側に居た
テオドール・シュワンは -
4:31 - 4:34動物の細胞を載せた
プレパラートを顕微鏡で -
4:34 - 4:35観察しただけではなく
-
4:35 - 4:38彼の名に因んで名づけられることになる
特殊な神経細胞を発見しました -
4:38 - 4:41彼は消防士のための空気呼吸器の発明や
-
4:41 - 4:43跳ね上がったもみあげでも
知られています -
4:43 - 4:45しばらく動物細胞を研究したのち
-
4:45 - 4:47全ての動物は細胞からなることを
-
4:47 - 4:49結論として導きました
-
4:49 - 4:52ツイッターがまだ発明されていない当時
-
4:52 - 4:54シュライデンと同じ分野に
取り組む他の科学者に -
4:55 - 4:58郵便書状で連絡を取り
-
4:58 - 4:59返信があった科学者や
-
4:59 - 5:02この2人は 細胞説の創始期に
共同研究を始めました -
5:02 - 5:042人の間に ある論点が持ち上がりました
-
5:04 - 5:06細胞説の最後の主張である
-
5:06 - 5:09「細胞は既存の細胞から作られる」
に対しては -
5:09 - 5:11シュライデンは必ずしも
同意してはいませんでした -
5:11 - 5:15なぜなら彼は細胞の無いところから
-
5:15 - 5:19自然発生的に結晶化されるようにして
生まれるのだと断言していたからです -
5:19 - 5:22ちょうど もう1人の科学者
ルドルフ・フィルヒョウが -
5:22 - 5:26細胞は他の細胞から形成されるという
研究成果を持って参入しました -
5:26 - 5:28その研究は実際は
…何というか… -
5:28 - 5:30「許諾なき借用」であり
-
5:30 - 5:33元はユダヤ人科学者の
ロベルト・レーマクが行ったものでした -
5:33 - 5:36このことは
更に2人の科学者の反目を招きました -
5:36 - 5:39このように 歯垢から
ニュートンの怒り -
5:39 - 5:42結晶化の議論
シュワン細胞などを通して -
5:42 - 5:45細胞説は現代の生物学の
重要な要素となりました -
5:45 - 5:50既に知っている科学的な知識は
つまらないと見えるかもしれません -
5:50 - 5:53でも理論が確立されるまでの道のりは
とても興味深いものなのです -
5:53 - 5:55何かつまらない事があったら
-
5:55 - 5:56掘り下げてみて下さい
-
5:56 - 6:00信じられないような物語が
背後にあるかも知れません
- Title:
- 細胞説の風変りな歴史
- Description:
-
科学的な発見は1回の見事な実験で説明されるような単純なものではありません。奇妙でしかも素晴らしい細胞説発見の歴史は、生物学の基盤を構築するのに伴ってきた紆余曲折を浮かび上がらせます。
講師:ローレン・ロイヤルウッズ
アニメーション: Augenbrick Studio*このビデオの教材: http://ed.ted.com/lessons/the-wacky-history-of-cell-theory
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 06:12
Natsuhiko Mizutani approved Japanese subtitles for The Wacky History of Cell Theory | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for The Wacky History of Cell Theory | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for The Wacky History of Cell Theory | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for The Wacky History of Cell Theory | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for The Wacky History of Cell Theory | ||
Tomoyuki Suzuki accepted Japanese subtitles for The Wacky History of Cell Theory | ||
Tomoyuki Suzuki edited Japanese subtitles for The Wacky History of Cell Theory | ||
Tomoyuki Suzuki edited Japanese subtitles for The Wacky History of Cell Theory |