カーラ・ウォーカー：始めるということ | ART21 "Exclusive"

エピソード #207: ART21 "Exclusive" シリーズのこのエピソードでは、カーラ・ウォーカーが若くして成功をおさめたことを振り返り、次世代のアーティストへのアドバイスを語っています。ウォーカーは、1994年にニューヨーク・シティのドローイング・センターで行われたグループ展に参加した後に、広く注目を集めましたが、これはロード・アイランドのプロヴィデンスにあるロード・アイランド・スクール・オブ・デザインを卒業して間もない頃でした。ウォーカーはニューヨークに移る「心の準備が整う」まで、プロヴィデンスにとどまりました。しかしながら、「ニューヨークに来たら、新たに形成されつつあった自我や自分らしさが砕け散ってしまったように感じた」と、彼女は言います。コロンビア大学のMFAプログラムで教授として教鞭をとっている今、ウォーカーは現在の若手アーティストが直面している多くの困難を目の当たりにしており、アートの世界における否定的な状況を変える責任を自ら引き受けるよう彼らを促しています。ウォーカーはニューヨークでシルエットの切り絵と額装された絵画のインスタレーションを、ニューヨークのシッケマ・ジェンキンス＆Co. において2013年に展示し、2014年のフリーズ・アート・フェアでは、このギャラリーのブースを母親と共に訪れました。

カーラ・ウォーカーは、その作品の中で人種、ジェンダー、そしてセクシュアリティの交錯を探求し、歴史的状況についての現代的視点から、鮮烈な心理的ナラティブを生み出しています。過去20年の間に、ウォーカーは伝統的にはヴィクトリア朝におけるメディアであったシルエットを用いて、ギャラリーの壁に見る者を包み込むような、没入できるようなインスタレーションを作りました。ウォーカーの様々なメディアを用いた作品は—ドローイング、水彩画、ビデオ、彫刻などを含んでおり—しばしば、グロテスクなカリカチュアを再考しています。カリカチュアがポップカルチャーにおいて持続していることを探り、その支配的な力をオルタナティブな目的へと転換しているのです。

このアーティストについて詳しく知る：
http://www.art21.org/artists/kara-walker

クレジット：
プロデューサー：イアン・フォースター、コンサルティング・プロデューサー：ウェスリー・ミラー＆ニック・ラヴィック、インタビュー：イアン・フォースター、撮影：イアン・フォースター、ニック・ラヴィック、ラファエル・サラザール＆アヴァ・ウィランド、編集：モーガン・ライルズ、アート作品提供：カーラ・ウォーカー＆シッケマ・ジェンキンス＆Co. 、写真資料提供：アンドレア・ゲルマーニ＆カーラ・ウォーカー、特別協賛：スコット・ブリスコー、シンディ・デグノー＆フリーズ・アート・フェア、テーマ音楽：ピーター・フォーリー

ART21 "Exclusive" シリーズの一部は、シティ・カウンシルとの協力によりニューヨーク・シティ・文化庁の支援を受けています。また21cミュージアムホテルと個人の協力者によってもサポートされています。