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偉大な指揮者に学ぶリーダーシップ

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    指揮における魔法の瞬間
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    ステージに出て行く
    オーケストラがいて
  • 0:07 - 0:11
    みんなウォーミングアップをしている
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    指揮台の上にあがる
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    指揮者の小さなオフィス
  • 0:16 - 0:19
    というよりは
    広いオープンスペースにある
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    壁のないキュービクル
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    様々な雑音がしている
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    そこでほんの
    小さな身振りをする
  • 0:26 - 0:29
    このように 華麗でもなく
    洗練されてもいない
  • 0:30 - 0:32
    すると突然 混沌の中から
    秩序が生まれる
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    雑音が音楽に変わる
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    それは あまりに素晴らしく
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    俺ってスゴいと
    思いがちです
  • 0:38 - 0:40
    (笑)
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    騒音を出している
    一流の演奏家たち
  • 0:42 - 0:45
    彼らには
    私の指揮が必要なのだ
  • 0:45 - 0:46
    でもそうではありません
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    もしそうなら
    この話をやめて
  • 0:48 - 0:51
    ただ身振りについて
    教えるところです
  • 0:51 - 0:53
    そうしたら あなた方は
    その身振りで
  • 0:53 - 0:56
    会社だろうと何だろうと
    完璧なハーモニーを作り出せることでしょう
  • 0:56 - 0:57
    しかし うまくはいきません
  • 0:57 - 0:59
    最初のビデオを
    見てみましょう
  • 0:59 - 1:02
    ハーモニーの良い例です
  • 1:02 - 1:05
    そのあと それがどこから
    来るのかをお話しします
  • 1:06 - 1:10
    (演奏)
  • 2:03 - 2:04
    いいでしょう?
  • 2:04 - 2:07
    これはうまくいっています
  • 2:07 - 2:10
    では何によって
    成功したのでしょう?
  • 2:10 - 2:12
    ウィーンフィルの
  • 2:12 - 2:14
    演奏家たちは
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    もちろん見事に
    演奏していました
  • 2:18 - 2:20
    彼らは指揮者を
    見もしないことがあります
  • 2:20 - 2:23
    それから手拍子する聴衆
  • 2:23 - 2:25
    彼らも音楽に
    参加していました
  • 2:25 - 2:29
    普段はウィーンの聴衆が
    音楽を妨げることはありません
  • 2:29 - 2:33
    ウィーンでは 酒宴の
    ベリーダンスに一番近いのが
  • 2:33 - 2:35
    これなのです
  • 2:35 - 2:36
    (笑)
  • 2:37 - 2:40
    観客が絶えず咳をしている
    イスラエルなんかとは大違いです
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    ピアニストのアルトゥール・ルービンシュタインは
    よく言っていました
  • 2:42 - 2:46
    「世界中どこでも風邪を引いた人は
    医者に行くものだが
  • 2:46 - 2:48
    テルアビブでは
    私のコンサートにやって来る」
  • 2:48 - 2:49
    (笑)
  • 2:49 - 2:51
    そういう伝統なのです
  • 2:51 - 2:53
    しかしウィーンの聴衆は
    そんなことしません
  • 2:53 - 2:58
    ここでは慣例を破って
    オーケストラの一部になっています
  • 2:58 - 3:00
    すばらしいです
  • 3:00 - 3:02
    あなた方のような聴衆が
  • 3:02 - 3:05
    特別な瞬間を
    作り出すのです
  • 3:05 - 3:07
    しかし指揮者は
    どうでしょう?
  • 3:07 - 3:10
    指揮者は実際のところ
    何をしているのでしょう?
  • 3:11 - 3:14
    彼は楽しそうでした
  • 3:14 - 3:17
    私はこの映像をよく
    経営幹部に見せています
  • 3:17 - 3:19
    みんな困惑します
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    「仕事をしているのに
    どうしてあんな楽しそうなんだ?
  • 3:21 - 3:23
    何か間違ってるに違いない」
  • 3:23 - 3:25
    でも彼は幸せを
    放射しています
  • 3:25 - 3:27
    この幸せが来ているのは
    彼自身のストーリーや
  • 3:27 - 3:32
    彼の音楽の喜びからだけではない
    というのが重要です
  • 3:32 - 3:36
    この喜びは 他の人々の
    ストーリーを同時に
  • 3:36 - 3:38
    聞けるようにすること
    によるものなのです
  • 3:38 - 3:42
    プロの集団としての
    オーケストラのストーリーがあります
  • 3:42 - 3:45
    コミュニティとしての
    聴衆のストーリーがあります
  • 3:45 - 3:47
    オーケストラや聴衆の中の
  • 3:47 - 3:49
    個々人のストーリーがあります
  • 3:49 - 3:52
    それから他にも目に見えない
    ストーリーがあります
  • 3:52 - 3:55
    この素晴らしいコンサートホールを
    造った人々のストーリー
  • 3:55 - 4:00
    ストラディバリウスやアマティといった
    見事な楽器を作った人々のストーリー
  • 4:00 - 4:03
    すべての人々のストーリーを
    同時に聞くことができる
  • 4:03 - 4:06
    それがライブコンサートの
    真の体験なのです
  • 4:06 - 4:08
    それがわざわざ出かけていく
    理由なのです
  • 4:08 - 4:11
    指揮者がみんな
    そんな風であるわけではありません
  • 4:11 - 4:13
    別な大指揮者
  • 4:13 - 4:15
    リッカルド・ムーティを
    見てみましょう
  • 4:16 - 4:20
    (演奏)
  • 4:52 - 4:54
    すごく短いですが
  • 4:54 - 4:56
    全然違う人物
    というのはわかります
  • 4:56 - 4:58
    彼はすごいです
    とても命令的です
  • 5:00 - 5:03
    きわめて明確です
    ちょっと明確すぎるくらい
  • 5:03 - 5:06
    実験してみましょう
    あなた方はオーケストラになってください
  • 5:06 - 5:09
    ドン・ジョヴァンニの
    最初の音を歌っていただきます
  • 5:09 - 5:11
    「アーーー」と歌って
    合図をしたら止める
  • 5:11 - 5:13
    いいですか?
  • 5:13 - 5:15
    聴衆: アーーー…♫
  • 5:15 - 5:17
    私に合わせてください
    そんな風にされたら
  • 5:17 - 5:21
    元々感じているより いっそう
    余計な人間みたいに感じます (笑)
  • 5:21 - 5:23
    だから指揮者を待ってください
  • 5:23 - 5:26
    私を見て 「アーーー」
    そして止める ハイ
  • 5:26 - 5:29
    聴衆: アーーー…♫
  • 5:30 - 5:32
    (笑)
  • 5:32 - 5:34
    後でちょっと話しましょうか
  • 5:34 - 5:35
    (笑)
  • 5:35 - 5:39
    実はちょっと欠員があって…
  • 5:39 - 5:43
    (笑)
  • 5:43 - 5:46
    指一本でオーケストラを
    止められるのが分ったでしょう
  • 5:46 - 5:48
    ムーティはこんな風にします…
  • 5:51 - 5:52
    (笑)
  • 5:52 - 5:55
    それからこんな風に
    (首を突く身振り―笑)
  • 5:56 - 5:58
    指示だけでなく
    制裁も明確です
  • 5:58 - 6:01
    言うとおりにしないと
    どうなるか分ってるだろうな?
  • 6:01 - 6:04
    (笑)
  • 6:04 - 6:07
    これでうまくいくのか?
    ええ いきます
  • 6:08 - 6:10
    あるところまでは
  • 6:10 - 6:12
    「どうしてそのように指揮するのか」
    と聞かれ
  • 6:12 - 6:14
    ムーティは答えています
  • 6:14 - 6:16
    「私は 彼に対して責任がある」
  • 6:16 - 6:18
    あそこにいる人という
    ことじゃないですよ
  • 6:18 - 6:22
    彼が指していたのはモーツァルトです(笑)
    真ん中から3番目の席にいるかのように
  • 6:22 - 6:23
    (笑)
  • 6:23 - 6:25
    だから彼は言うのです…
  • 6:25 - 6:27
    (拍手)
  • 6:27 - 6:29
    「私にモーツァルトに対する
    責任があるなら
  • 6:29 - 6:32
    これが語られるべき
    唯一のストーリーである
  • 6:32 - 6:35
    これが 私リッカルド・ムーティが
    理解したモーツァルトだ」
  • 6:35 - 6:37
    それでムーティは
    どうなったのでしょうか?
  • 6:37 - 6:39
    3年前 彼はスカラ座の全従業員
  • 6:39 - 6:42
    700人連名の手紙を
    受け取りました
  • 6:42 - 6:44
    音楽家たちは言ったのです
  • 6:44 - 6:48
    「あなたは偉大な指揮者です 私達は
    あなたと働きたくありません 辞任してください」
  • 6:48 - 6:50
    (笑)
  • 6:50 - 6:52
    「あなたは私達に
    作らせてくれません
  • 6:52 - 6:55
    あなたは私達をパートナーではなく
    楽器として扱っています
  • 6:55 - 6:57
    私達の音楽の喜びは…」云々
  • 6:57 - 6:59
    それで彼は辞めざるを
    得なくなりました
  • 6:59 - 7:01
    いい話でしょう? (笑)
  • 7:01 - 7:04
    いや彼はいい人なんですよ 本当に
  • 7:04 - 7:06
    もっとコントロールを
    少なくするか
  • 7:06 - 7:09
    違ったやり方をすることは
    できないのでしょうか?
  • 7:09 - 7:13
    次の指揮者リヒャルト・
    シュトラウスを見てみましょう
  • 7:15 - 7:19
    (演奏)
  • 7:43 - 7:47
    彼が年寄りだから選んだのだとは
    思わないでいただきたい
  • 7:47 - 7:49
    そうではありません
  • 7:49 - 7:51
    彼が30歳くらいのとき
  • 7:51 - 7:54
    「指揮者の十箇条」
    というのを書きました
  • 7:54 - 7:57
    その1番目は「コンサートが終わったとき
    汗をかいているようなら
  • 7:57 - 7:59
    何かやり方が間違っている
    ということだ」というのです
  • 7:59 - 8:01
    4番目のやつは
    気に入ると思います
  • 8:01 - 8:03
    「トロンボーン奏者の方は見ないこと
  • 8:03 - 8:06
    彼らを張り切らせることになる」
  • 8:06 - 8:10
    (笑)
  • 8:10 - 8:12
    ここでの考え方は
  • 8:12 - 8:14
    自分で生み出させる
    ということです
  • 8:14 - 8:16
    干渉しない
  • 8:16 - 8:18
    しかし どうやって
    そうしているのでしょう?
  • 8:18 - 8:21
    彼が楽譜のページをめくっていたのに
    気付きましたか?
  • 8:21 - 8:23
    彼は高齢で
    自分で書いた曲も
  • 8:23 - 8:26
    覚えていなかったのでしょうか?
  • 8:26 - 8:29
    それとも オーケストラに
    強いメッセージを送っていたのでしょうか?
  • 8:29 - 8:33
    「ほら 楽譜で演奏するんですよ
  • 8:33 - 8:35
    これは私のストーリーではありません
  • 8:35 - 8:38
    書かれた通りにやっています
  • 8:38 - 8:40
    解釈なしに」
  • 8:40 - 8:43
    解釈は演奏家の
    本当のストーリーです
  • 8:43 - 8:47
    だから彼は自分でやろうとはしない
    これは別種のコントロールです
  • 8:47 - 8:49
    ドイツのもう1人の
    スーパー指揮者
  • 8:49 - 8:53
    ヘルベルト・フォン・カラヤンを
    見てみましょう
  • 8:53 - 8:56
    (演奏)
  • 9:26 - 9:28
    何が違っているでしょう?
    カラヤンの目を見ましたか?
  • 9:28 - 9:31
    閉じています
    彼の手を見ましたか?
  • 9:31 - 9:34
    こんな風にやっていました
    指揮させてください 2度やります
  • 9:34 - 9:36
    1度目はムーティ
    1度手を叩いてください
  • 9:36 - 9:38
    それからカラヤンをやります
    いいですか
  • 9:38 - 9:42
    まずはムーティです ちょっと
    ムーティっぽくしましょう…(笑)
  • 9:42 - 9:44
    いいですか? はい
  • 9:44 - 9:45
    聴衆: (手を叩く)
  • 9:45 - 9:47
    んんっ…もう一度
  • 9:47 - 9:48
    聴衆: (手を叩く)
  • 9:49 - 9:51
    次はカラヤン あなた方は
    もう大丈夫だから
  • 9:51 - 9:55
    私に集中させてください
    目を閉じます さあどうぞ
  • 9:56 - 9:58
    聴衆: (バラバラな拍手―笑)
  • 9:58 - 10:00
    なんで合ってないの? (笑)
  • 10:00 - 10:02
    いつ手を叩けばいいのか
    分らないからです
  • 10:02 - 10:04
    実を言うと
    ベルリンフィルだって
  • 10:04 - 10:06
    いつ弾けばいいのか
    分らないのです
  • 10:06 - 10:07
    (笑)
  • 10:07 - 10:09
    彼らがどうしているか
    お教えしましょう
  • 10:09 - 10:11
    冗談ではなく 
    ドイツのオーケストラですから
  • 10:11 - 10:15
    彼らはカラヤンを見
    それからお互いを見るのです
  • 10:15 - 10:19
    (指差して「何あれ?」
    という身振りをする―笑)
  • 10:19 - 10:21
    「彼がどうしたいか分った?」
  • 10:21 - 10:23
    そうして
  • 10:23 - 10:25
    互いを見 コンサートマスターが
  • 10:25 - 10:28
    全員がそろうように
    リードするのです
  • 10:28 - 10:30
    カラヤンは聞かれたときに
    実際答えています
  • 10:30 - 10:32
    「私がオーケストラに与えうる
  • 10:32 - 10:34
    最大の害が何かというと
  • 10:34 - 10:38
    明確な指示を与えることだ
  • 10:38 - 10:40
    それはアンサンブルを
  • 10:40 - 10:44
    互いに耳を澄ますのを
    妨げることになるが
  • 10:44 - 10:46
    それはオーケストラに
    必要なことなのだ」
  • 10:46 - 10:48
    目はどうでしょう?
  • 10:48 - 10:50
    なぜ閉じているのか?
  • 10:50 - 10:54
    カラヤンがロンドンで指揮したときの
    素晴らしい逸話があります
  • 10:54 - 10:58
    彼がフルート奏者に
    こんな風にキューを出しました
  • 10:58 - 11:00
    フルート奏者はどうしたらいいのか
    全然分りませんでした (笑)
  • 11:00 - 11:03
    「マエストロ 私はどこで
    吹けばよいのでしょう?」
  • 11:03 - 11:06
    カラヤンがどう答えたか分りますか?
    いつ吹くのかって?
  • 11:06 - 11:10
    彼は言いました
    「それ以上我慢できなくなったときに」
  • 11:10 - 11:13
    (笑)
  • 11:13 - 11:18
    君には何かを変える権限はない
  • 11:18 - 11:22
    これは私の音楽だ 本当の音楽は
    カラヤンの頭の中にしかありません
  • 11:22 - 11:24
    楽団員はカラヤンの心を
    推し量らなければなりません
  • 11:24 - 11:26
    カラヤンはやり方を
    指示しないので
  • 11:26 - 11:29
    団員はものすごい
    プレッシャーを感じます
  • 11:29 - 11:31
    これは種類は違いますが
  • 11:31 - 11:34
    心理的で とても強い
    コントロールです
  • 11:34 - 11:36
    これは別なやり方が
    できないのでしょうか?
  • 11:36 - 11:38
    できます
    最初に登場した指揮者
  • 11:38 - 11:41
    カルロス・クライバーを
    もう一度見てみましょう
  • 11:42 - 11:46
    (演奏)
  • 12:38 - 12:40
    (笑) ええ
  • 12:40 - 12:43
    全然違いますね
    同じコントロールなのでしょうか?
  • 12:43 - 12:46
    いいえ 彼はこうしろと
    指示しているのではありません
  • 12:46 - 12:48
    彼がああしたのは
  • 12:48 - 12:51
    「さあみんな ストラディバリウスを
    ジミ・ヘンドリックスみたいに
  • 12:51 - 12:53
    床にたたきつけて」
    と言っているわけではありません
  • 12:53 - 12:55
    彼が言っているのは
    「これは音楽のジェスチャーだよ
  • 12:55 - 12:57
    私は君たちのために
  • 12:57 - 12:59
    解釈のレイヤを
  • 12:59 - 13:01
    もう1つ入れる
    場所を作っているんだ」
  • 13:01 - 13:03
    これは別なストーリーです
  • 13:03 - 13:05
    でも指示をしなくて
  • 13:05 - 13:07
    どうしてうまくいくのでしょう?
  • 13:07 - 13:09
    まるでジェットコースターみたいです
  • 13:09 - 13:11
    実際には何の指示も
    与えられません
  • 13:11 - 13:15
    しかしそのプロセス自体の力によって
    形が保たれているのです
  • 13:15 - 13:18
    それが彼のしていることです
    面白いのは―
  • 13:18 - 13:20
    ジェットコースターが
    実際は存在しないことです
  • 13:20 - 13:23
    物理的なものではなく
    演奏家たちの頭の中にあるのです
  • 13:23 - 13:26
    そしてこれが彼らを
    パートナーたらしめているのです
  • 13:26 - 13:29
    演奏家は頭の中にアイデアを
    持っています
  • 13:29 - 13:31
    クライバーがこうしろああしろと
    指示しなくとも
  • 13:31 - 13:34
    何をするのか分っています
    どうすればいいのかわかる
  • 13:34 - 13:37
    そしてこのジェットコースターに
    乗りながら
  • 13:37 - 13:39
    音を使って
    一緒に作り上げる
  • 13:39 - 13:41
    パートナーとなるのです
  • 13:41 - 13:44
    これは演奏家たちにとって
    とてもエキサイティングなことです
  • 13:44 - 13:46
    あとで2週間ばかり
    休養が必要なくらい
  • 13:46 - 13:47
    (笑)
  • 13:47 - 13:49
    疲れ切ってしまいます
  • 13:49 - 13:53
    しかし これこそ最高の音楽の
    作り方なのです
  • 13:53 - 13:56
    しかしもちろん
    モチベーションと
  • 13:56 - 13:59
    物理的なエネルギーを
    たくさん与えるだけではいけません
  • 13:59 - 14:01
    プロフェッショナルである
    必要があります
  • 14:01 - 14:03
    クライバーを
    もう一度見ましょう
  • 14:03 - 14:05
    次のビデオをお願いします
  • 14:05 - 14:09
    ミスがあったときに
    どうなるのかわかります
  • 14:09 - 14:12
    (演奏) ここでも素晴らしい
    ボディランゲージが見られます
  • 14:12 - 14:15
    (演奏)
  • 14:18 - 14:21
    ここでトランペット奏者が
  • 14:21 - 14:23
    本当とはちょっと違った
    やり方をします
  • 14:23 - 14:25
    見ていてください
  • 14:30 - 14:32
    同じ奏者の2回目
  • 14:34 - 14:37
    (笑) 同じ奏者の3回目
  • 14:41 - 14:43
    (笑)
  • 14:43 - 14:44
    「コンサートのあと
    残っているように
  • 14:44 - 14:46
    ちょっと言うことがある」
  • 14:46 - 14:50
    必要なときには 権威が現れるのです
    これは重要なことです
  • 14:50 - 14:53
    しかし権威だけで みんなを
    パートナーにすることはできません
  • 14:53 - 14:55
    次のビデオで何が起きているか
    見てみましょう
  • 14:55 - 14:58
    クライバーが
    あんな超活動的なことに
  • 14:58 - 15:00
    驚いたんじゃありませんか?
  • 15:00 - 15:02
    モーツァルトをやっています
  • 15:02 - 15:05
    (演奏)
  • 15:05 - 15:07
    オーケストラ全体で
    演奏しています
  • 15:07 - 15:09
    (演奏)
  • 15:09 - 15:11
    ここで変わります
  • 15:11 - 15:14
    (演奏)
  • 15:22 - 15:23
    わかりますか?
  • 15:23 - 15:27
    彼は全く どうしろと
    指示をしていません
  • 15:27 - 15:31
    むしろソリストの演奏を
    楽しんでいます
  • 15:31 - 15:33
    (演奏)
  • 15:33 - 15:36
    もう一度ソロ
    ここから何がわかるでしょう
  • 15:37 - 15:39
    (演奏)
  • 15:42 - 15:44
    目を見てください
  • 15:49 - 15:50
    見ました?
  • 15:50 - 15:54
    何よりこれは最高の賞賛であり
    一種のフィードバックです
  • 15:54 - 15:57
    「ああ……」という溜息
    そう それは天から来ている
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    だからいいものです
  • 15:58 - 16:00
    もう1つは実際
  • 16:00 - 16:02
    コントロールしているのですが
  • 16:02 - 16:04
    とても特別な方法でしている
    ということです
  • 16:04 - 16:06
    クライバーが上を見上げたのを
  • 16:06 - 16:09
    見たでしょう? タリラ…
  • 16:09 - 16:13
    何が起こったのでしょう?
    もはや重力はなくなったのです
  • 16:13 - 16:15
    クライバーはプロセスを
    作るだけではなく
  • 16:15 - 16:18
    そのプロセスが行われる
  • 16:18 - 16:21
    場の条件も作っているのです
  • 16:21 - 16:23
    だからあのオーボエ奏者は
  • 16:23 - 16:25
    まったく自律的で
  • 16:25 - 16:28
    楽しく 自分の仕事に誇りを持ち
  • 16:28 - 16:30
    クリエイティブになります
  • 16:30 - 16:34
    クライバーがコントロールしているのは
    別なレベルです
  • 16:34 - 16:37
    だからコントロールはもはや
    ゼロサムゲームではありません
  • 16:37 - 16:39
    1人ひとりがコントロールしており
  • 16:39 - 16:43
    指揮者はそれをパートナーシップにまとめあげ
    最高の音楽を生み出しています
  • 16:43 - 16:45
    だからクライバーは
    プロセスを作り
  • 16:45 - 16:47
    そのための場の条件を
    作るわけです
  • 16:47 - 16:51
    しかし意味を生み出すには
    プロセスと内容が必要です
  • 16:51 - 16:53
    レナード・バーンスタインは
  • 16:53 - 16:56
    優れた教師であり
    私自身の師です
  • 16:58 - 17:02
    バーンスタインはいつも意味から
    入っていました これをご覧ください
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    (演奏)
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    ムーティの顔は
    覚えていますか?
  • 18:03 - 18:06
    彼は素晴らしい表情を
    持っていますが 1つだけです
  • 18:06 - 18:07
    (笑)
  • 18:07 - 18:10
    バーンスタインの顔を
    ご覧になりましたか?
  • 18:10 - 18:13
    なぜだかわかりますか?
    それはこの音楽の意味が苦悩だからです
  • 18:13 - 18:15
    だから苦悩の音を
    演奏しています
  • 18:15 - 18:18
    そしてバーンスタインと
    彼の苦しみを見ます
  • 18:18 - 18:21
    でもそれは止めたくなるような
    ものではありません
  • 18:21 - 18:24
    自分で楽しんでいるような
    苦しみです ユダヤ人らしく
  • 18:24 - 18:28
    (笑)
  • 18:28 - 18:31
    彼の顔に音楽を
    見ることができます
  • 18:31 - 18:34
    彼の手には
    もはや指揮棒はありません
  • 18:34 - 18:36
    いまや演奏家たるあなた方が
  • 18:36 - 18:38
    ストーリーを語るのです
  • 18:38 - 18:41
    逆転しています
    あなたがストーリーを語るのです
  • 18:41 - 18:43
    たとえ短くとも
    あなたは語り手となり
  • 18:43 - 18:46
    コミュニティ全体が
    あなたに耳を傾けるのです
  • 18:46 - 18:50
    バーンスタインがそれを可能にしているのです
    素晴らしいと思いませんか?
  • 18:50 - 18:54
    いままで話してきたことすべてと
  • 18:54 - 18:56
    その他のことをしたなら
  • 18:56 - 18:59
    無為の為という
    素晴らしい境地に至ります
  • 18:59 - 19:04
    最後のビデオに一番
    ふさわしいタイトルは
  • 19:04 - 19:07
    私の友人のピーターの言葉ですが
  • 19:07 - 19:10
    「何かを愛しているなら
    それを与えること」です
  • 19:10 - 19:14
    (演奏)
  • 20:14 - 20:19
    (拍手)
Title:
偉大な指揮者に学ぶリーダーシップ
Speaker:
イタイ・タルガム
Description:

オーケストラの指揮者はきわめて難しいリーダーシップの問題に直面します。一言も発することなく完璧なハーモニーを作り出すということです。この魅力的な講演で、イタイ・タルガムは20世紀の偉大な指揮者5人それぞれの独特なスタイルを示し、リーダーの立場にいるすべての人にとって重要な教訓を引き出しています。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
20:31
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for Lead like the great conductors
Yasushi Aoki added a translation

Japanese subtitles

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