青年期の脳の不思議
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0:01 - 0:0415年前の人々の間では
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0:04 - 0:06脳は誕生後わずか数年で
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0:06 - 0:09その発達の大部分が起こると
考えられていました -
0:09 - 0:11そのころは 生きた人間の
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0:11 - 0:14脳の中身を見て
脳が発達していく経過を -
0:14 - 0:17観察するなんてことは
できませんでした -
0:18 - 0:20でもここ十年程のこと
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0:20 - 0:21MRIなどの
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0:21 - 0:25脳画像技術が進歩したため
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0:25 - 0:28脳科学者達は 幅広い年齢の脳を観て
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0:28 - 0:31年齢と共に 人の脳の構造と働きが
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0:31 - 0:33どう変化するのか研究し始めました
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0:33 - 0:37構造解析用のMRIを使えば
ものすごく高画質な -
0:37 - 0:41生きている脳のスナップ写真を
撮ることができ -
0:41 - 0:44灰白質は脳のどれくらいを占めるのか
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0:44 - 0:46その比率は歳と共に
どう変わるのか など -
0:46 - 0:48様々な謎を解明しだしました
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0:48 - 0:51そして機能的MRI
いわゆるfMRIを使えば -
0:51 - 0:55実験参加者の脳のビデオを撮って
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0:55 - 0:58考えたり 感じたり
知覚したりしている脳を -
0:58 - 1:00観察することができるのです
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1:00 - 1:03世界中で このような研究が
行われている今 -
1:03 - 1:06生きた人間の脳の発達について
-
1:06 - 1:09非常に多くのことが
分かってきました -
1:09 - 1:12そのため 科学者たちの
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1:12 - 1:15脳の発達についての考え方も
一新しました -
1:15 - 1:18脳は幼いころに
全て完成するのではなく -
1:18 - 1:21青年期 そして20代 30代と
-
1:21 - 1:24発達し続けることが
明らかになったのです -
1:24 - 1:30さて青年期とは 人の生物的な面
ホルモンや身体の -
1:30 - 1:32思春期における変化とともに始まり
-
1:32 - 1:36社会的に安定して
自立したとき終了する -
1:36 - 1:39期間だとされています
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1:39 - 1:41(笑)
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1:41 - 1:44青年期が長いこと続く人もいますが(笑)
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1:44 - 1:47脳で青年期に最も劇的に
変化する部分は -
1:47 - 1:50前頭前皮質でしょう
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1:50 - 1:53これは人の脳の模型です
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1:53 - 1:56正面の この部分が 前頭前皮質です
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1:56 - 1:59脳の中でも面白い部分です
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1:59 - 2:03人の前頭前皮質は他の生物に比べ
脳の中でより大きな比率を占め -
2:03 - 2:07様々な 高度の認知機能を果たします
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2:07 - 2:10例えば意思決定や計画—
明日 来週 あるいは来年 -
2:10 - 2:12何をするか計画する
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2:12 - 2:15あるいは不適当な行動の抑制 つまり
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2:15 - 2:17失礼なことを口にしたり
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2:17 - 2:19ばかげたことをしないように
自己を抑える機能や -
2:19 - 2:22社会的交流 他人への理解
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2:22 - 2:24自己認識にも関わっています
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2:24 - 2:27MRIを利用して
脳のこの部分の発達を追う -
2:27 - 2:30研究をすることで
前頭前皮質は青年期に -
2:30 - 2:32本当に劇的に発達することが
明らかにされました -
2:32 - 2:38例えば 4歳から22歳の
前頭前皮質の灰白質を見ると -
2:38 - 2:42その容積は子供の頃に増え始め
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2:42 - 2:44このグラフを見てわかるように
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2:44 - 2:46青年期のはじめ ピークに達します
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2:46 - 2:50矢印は前頭前皮質中の灰白質容積の
ピークを示しています -
2:50 - 2:53このピークが訪れるのは
男の子の方が -
2:53 - 2:56女の子より2年ほど遅れています
-
2:56 - 2:58平均して 男の子は女の子より
-
2:58 - 3:002年ほど遅れて
思春期を迎えるからでしょう -
3:00 - 3:03そして前頭前皮質の
灰白質容積は -
3:03 - 3:06青年期の間に
はっきりと減少します -
3:06 - 3:08これは悪いことに
聞こえるかもしれませんが -
3:08 - 3:11実は脳の発達にとって大変重要なことなのです
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3:11 - 3:15灰白質にはたくさんの神経細胞体や
-
3:15 - 3:18細胞同士をつなぐシナプスがあり
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3:18 - 3:21灰白質の容積の減少は
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3:21 - 3:24余分なシナプスの除去に
関連していると -
3:24 - 3:27考えられています
-
3:27 - 3:29これは非常に大切な過程で
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3:29 - 3:33ある程度 その生き物の
生活環境にも影響されます -
3:33 - 3:36使用されているシナプスは
より強化され -
3:36 - 3:39その環境で生活する上で
-
3:39 - 3:41使われないシナプスは
除去されます -
3:41 - 3:43バラの木を剪定するように
-
3:43 - 3:46やわな枝を除去することで
-
3:46 - 3:49残りの 重要な枝が
より丈夫になるのです -
3:49 - 3:53その生き物特有の環境に最も適した
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3:53 - 3:55脳をつくり上げるこの過程が
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3:55 - 3:58青年期において 前頭前皮質や
-
3:58 - 4:02その他の脳の部分で起きるのです
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4:02 - 4:06さて 青年期の脳の変化を
記録するために -
4:06 - 4:09fMRIを利用して
歳と共に人の脳の動きが -
4:09 - 4:12どう変化するか
研究したりもしています -
4:12 - 4:14例として私の研究室での
実験を紹介しましょう -
4:14 - 4:17私達は脳の社会的な機能に
興味があります -
4:17 - 4:20つまり周りの人を理解して
-
4:20 - 4:24交流するために重要な
脳の部分です -
4:24 - 4:28この社会的な脳の持つ
2つの側面を示すために -
4:28 - 4:32ここにある写真を
見てもらいましょう -
4:32 - 4:33サッカーの試合の一場面ですが(笑)
-
4:33 - 4:36ゴールをミスしたマイケル・オーウェンが
-
4:36 - 4:39グラウンドに横たわり
頭を抱えているとこです -
4:39 - 4:41この写真では 社会的・感情的な反応が
-
4:41 - 4:45自動的・本能的なものであることが
よく表れています -
4:45 - 4:47オーウェンがゴールをミスした
その瞬間に -
4:47 - 4:49皆 腕と顔で同じことをする
-
4:49 - 4:51同じ動作 同じ表情
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4:51 - 4:54グラウンドに倒れている
オーウェンも きっと -
4:54 - 4:57同じ表情をしていることでしょう
-
4:57 - 4:58例外は 後ろの方にいる
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4:58 - 5:01黄色の服を着た彼らだけでしょう(笑)
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5:01 - 5:03彼らはスタジアムの
反対側にいるべきでしょう -
5:03 - 5:07彼らは別の社会的感情反応を示しており
私たちにはそれがすぐにわかります -
5:07 - 5:10それが社会的な脳のもう一つの側面で
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5:10 - 5:12この写真がよく示していますが
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5:12 - 5:16私達は周囲の人の振舞い
行動 しぐさ 表情を見て -
5:16 - 5:18その人の感情と心理を非常に上手く
-
5:18 - 5:22読みとる能力を持っているのです
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5:22 - 5:24だから彼らが今どんなことを
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5:24 - 5:26考え 感じているか 直接彼らに
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5:26 - 5:28問うまでもないのです
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5:28 - 5:31私の研究室の関心は
そういうことです -
5:31 - 5:34研究室に青年期と
成人期の人をそれぞれ集め -
5:34 - 5:36脳の映像をとります
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5:36 - 5:38そしてある課題を与えることで
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5:38 - 5:42他人の思考 心理 感情について
考えてもらいます -
5:42 - 5:45世界中で こんな研究を通して
あることが解明されました -
5:45 - 5:48前頭前皮質の内側部
-
5:48 - 5:52このスライドで見ると青の部分で
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5:52 - 5:54前頭前皮質のちょうど中央
-
5:54 - 5:57頭の正中線に位置する部分です
-
5:57 - 6:01他人について考えている青年期の
脳の前頭前皮質内側部は -
6:01 - 6:04大人に比べより活発に
働いているのです -
6:04 - 6:06世界中の9つの研究室の結果を集めた
-
6:06 - 6:09メタアナリシスの結果を見ると
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6:09 - 6:11同じ傾向を見て取ることができます
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6:11 - 6:14前頭前皮質内側部の活動は
青年期を頂点に -
6:14 - 6:17しだいに弱くなっていくのです
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6:17 - 6:19これは 社会的な意思決定をするとき
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6:19 - 6:22若者と大人では
違った精神的アプローチ -
6:22 - 6:25異なる認知的方略をとるためだと
考えられています -
6:25 - 6:29この違いを観察するために
人を研究室に集め -
6:29 - 6:31行動科学実験の課題を与えます
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6:31 - 6:33私の研究室で行っている実験を
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6:33 - 6:37もう一つ例として紹介しましょう
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6:37 - 6:39この実験の参加者として
実験室に来て -
6:39 - 6:41コンピュータで
-
6:41 - 6:44こんな課題を見せられたと
想像してみてください -
6:44 - 6:46この課題は 本棚を使います
-
6:46 - 6:49さて 棚のところどころに
物が置かれていて -
6:49 - 6:52反対側に男の人がいるのが見えますね
-
6:52 - 6:56彼には全ての物は
見えないようになっています -
6:56 - 6:58いくつかの物は
この人には見えないよう -
6:58 - 7:01グレーの板によって
隠されているのです -
7:01 - 7:04これが 反対側に立っている
男に見える棚です -
7:04 - 7:08彼の方から見える物は限られています
-
7:08 - 7:10逆に あなたの方からは
ずっと多くの物が見えます -
7:10 - 7:13課題は 棚の物を動かすことです
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7:13 - 7:15棚の反対側の男は 監督として
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7:15 - 7:17何を動かすかべきか指示します
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7:17 - 7:20ただ 彼が見えない物について
指示することはないのを -
7:20 - 7:21忘れないでくださいね
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7:21 - 7:25この設定により
あなたと監督の観点の間に -
7:25 - 7:29興味深い衝突が生じます
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7:29 - 7:32例えば 一番上のトラックを左に動かすよう
指示されたとします -
7:32 - 7:34トラックは3つありますが 直感的に
-
7:34 - 7:37自分から見て一番上にある
白いトラックに手を伸ばすでしょう -
7:37 - 7:39ここで思い出さなければいけません
-
7:39 - 7:41「そうだ 彼にはこのトラックは
見えないんだから -
7:41 - 7:45彼の方から見て一番上の
青いのトラックのことを言ってるんだ」 -
7:45 - 7:47驚くことに あなた方のような
-
7:47 - 7:49何の障害もない 頭のいい大人でも
-
7:49 - 7:5250%近い確率で間違うのです
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7:52 - 7:55青いトラックでなく
白いのを動かしてしまいます -
7:55 - 7:59青年期と成人期の人に
それぞれこんな作業をしてもらうわけです -
7:59 - 8:00対照実験では
-
8:00 - 8:04監督なしで 代わりにルールを設けます
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8:04 - 8:06全く同じことをするのですが
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8:06 - 8:08今回は反対側に監督はいません
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8:08 - 8:12ルールは 後ろに濃いグレーの板がある物は
無視するということです -
8:12 - 8:15全く同じ設定ですね
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8:15 - 8:18ただ監督なしの場合は 何だか恣意的な
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8:18 - 8:20ルールを与えられて
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8:20 - 8:22監督がいる設定では
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8:22 - 8:26彼の視点について考えることを忘れずに
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8:26 - 8:29次の動きを決めなければいけません
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8:30 - 8:33私の研究室で行った
大規模な発達の研究における -
8:33 - 8:35間違いの割合をお見せしましょう
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8:35 - 8:39参加者は7歳児から大人までいました
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8:39 - 8:40両方の設定における
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8:40 - 8:43大人たちの間違う割合を
見てみましょう -
8:43 - 8:45グレーは監督有りの設定です
-
8:45 - 8:49賢い大人が 50%近い確率で
間違っていますね -
8:49 - 8:51でも グレーの板の前の物は
無視するという -
8:51 - 8:53監督無しの設定では
-
8:53 - 8:56間違える確率がぐんと低い
ということが分かります -
8:56 - 9:00この2つの設定で必要となる能力は
全く同じように発達します -
9:00 - 9:02児童期の終わりから
-
9:02 - 9:04青年期の半ばにかけて
両方の設定で -
9:04 - 9:07間違う確率は減っていきます
-
9:07 - 9:08どちらの設定でも
-
9:08 - 9:10でも右端の 青年期半ばと
-
9:10 - 9:13大人のグループを比較すると
-
9:13 - 9:15とても興味深いことが
明らかになります -
9:15 - 9:19ここからは 監督無しの設定では
進歩が見られません -
9:19 - 9:21つまり ルールを忘れずに
その通りに行動するために -
9:21 - 9:24必要な能力は もう青年期半ばに
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9:24 - 9:26完全に発達しているようです
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9:26 - 9:29反対に 最後の2つグレーの棒を見ると
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9:29 - 9:32監督有りの設定では
青年期半ばから成人期にかけて -
9:32 - 9:35はっきりした成績向上が続きます
-
9:35 - 9:38つまり 他人の観点を理解しながら
-
9:38 - 9:41次の動きを決めるために必要な能力
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9:41 - 9:44生きていく上で 日々
絶えず必要になる この能力は -
9:44 - 9:48青年期の後半には
まだ発達中なのです -
9:48 - 9:51だからティーンエージャーの息子や娘が
-
9:51 - 9:55他人のことを考えて行動できない
と思っているなら その通りで -
9:55 - 9:57理由があるのです
-
9:57 - 10:00ティーンエージャーって
面白いですよね -
10:00 - 10:04メディアは 典型的な
ティーンエージャーの振る舞いを -
10:04 - 10:08パロディ化したり
ときには悪魔のように扱います -
10:08 - 10:11リスキーなことをする 気分屋
そして異常に自意識過剰 -
10:11 - 10:14友達から聞いた
とてもいい話があります -
10:14 - 10:17彼の娘達の 思春期前後での
-
10:17 - 10:19最もはっきりとした違いは
-
10:19 - 10:21父親といる時の
彼女達の当惑ぶりだそうです -
10:21 - 10:24思春期前の娘達が
お店でふざけていたら -
10:24 - 10:27「お前たちの大好きな歌を歌ってあげるから
ふざけるのはやめなさい」と言えば -
10:27 - 10:29娘たちはすぐに
ふざけるのをやめ -
10:29 - 10:31喜んで彼の歌を
聞いたそうです -
10:31 - 10:33思春期を越えた彼女達にとって
これは脅しとなりました -
10:33 - 10:34(笑)
-
10:34 - 10:38父親が人前で歌うなんて
考えただけで -
10:38 - 10:40おりこうにする気になったのです
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10:40 - 10:42こう疑問を持つ人もいます
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10:42 - 10:44「青年期って比較的新しい
現象なのかな? -
10:44 - 10:47最近 西洋人がつくり出した
概念なのかしら?」 -
10:47 - 10:49おそらく そんなことはないでしょう
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10:49 - 10:52昔の人も 今日の私達と同じように
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10:52 - 10:55青年期を描写していました
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10:55 - 10:59よく知られた引用ですが
シェイクスピアは「冬物語」で -
10:59 - 11:02青年期について
こんなことを書いています -
11:02 - 11:05「10と23の間の年齢がなくなるか
その間ずっと -
11:05 - 11:08眠っていてくれたら
どんなに素晴らしいだろう -
11:08 - 11:11この時期といったら
娘を妊娠させる -
11:11 - 11:16年寄りに悪さする 盗む そして
喧嘩する以外に何もないのだから」(笑) -
11:16 - 11:20さらにこう続きます
「そうは言っても -
11:20 - 11:2419や22の煮え立つ脳以外に
-
11:24 - 11:27こんな天気の中 狩りに出る者が
あるだろうか」(笑) -
11:27 - 11:31約400年前のシェイクスピアは
今日の私達と同じような感じで -
11:31 - 11:33青年期を描いていたわけです
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11:33 - 11:36でも私たちは 青年期の若者の脳が
-
11:36 - 11:38どう変化しているか知ることで
彼らの行動について -
11:38 - 11:40理解を深めようとしているのです
-
11:40 - 11:42例えばリスクへの対応
-
11:42 - 11:46彼らはリスキーなことをしたがる
傾向がありますね 本当に -
11:46 - 11:49彼らは子供や大人に比べて
-
11:49 - 11:52リスキーなことをよくします
-
11:52 - 11:54特に周りに友達がいるとき
-
11:54 - 11:57これは青年期に 親から自立して
-
11:57 - 12:00友達を感心させるために
重要な衝動です -
12:00 - 12:02青年期ついて理解を深めるために
-
12:02 - 12:05今度は大脳辺縁系という部分の
発達を見てみましょう -
12:05 - 12:08私の後ろにあるスライドや この模型で
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12:08 - 12:10赤い部分が 大脳辺縁系です
-
12:10 - 12:13大脳辺縁系は脳の深いところにあり
-
12:13 - 12:17感情や報酬の処理を行う部分です
-
12:17 - 12:20リスキーなことを含め
面白いことをした時に -
12:20 - 12:23報われたと感じるのはこの部分です
-
12:23 - 12:25リスキーな行動に伴う高揚も
この部分からきます -
12:25 - 12:30そして大脳辺縁系内のこの部分は
大人に比べて青年期において -
12:30 - 12:34リスキーなことをしたときの
報われる感覚に対し -
12:34 - 12:36より敏感なのです
-
12:36 - 12:39同時に 前頭前皮質
-
12:39 - 12:41このスライドでは青い部分
-
12:41 - 12:45過剰にリスキーなことをしないよう
制止するこの部分が -
12:45 - 12:48青年期ではまだ発達中なのです
-
12:48 - 12:51脳科学者たちは研究を通して
脳は青年期に -
12:51 - 12:55ものすごい発達を遂げることを
明らかにしました -
12:55 - 13:00この発見は 教育やリハビリ
その他の介入に重要な意味があります -
13:00 - 13:03教育も含めて 周囲の環境は
-
13:03 - 13:06青年期の脳の発達に
影響を及ぼすものです -
13:06 - 13:09しかし西洋の国々で
ティーンエージャーに -
13:09 - 13:12広く教育を与えるようになったのは
比較的最近です -
13:12 - 13:17例えば 私の祖父母は4人とも
青年期の初めの頃に学校をやめました -
13:17 - 13:19他に選択肢はなかったのです
-
13:19 - 13:23今でもそういうティーンエージャーは
世界中にたくさんいます -
13:23 - 13:25ティーンエージャーの40%は
-
13:25 - 13:29中学や高校に行けません
-
13:29 - 13:32しかし この期間は人生で
-
13:32 - 13:35脳の適応性 順応性が
最も優れている期間です -
13:35 - 13:38学習と創造性開発に最適な機会です
-
13:38 - 13:42だから青年期の若者の問題として
見られがちな振る舞いを -
13:42 - 13:43非難すべきではありません
-
13:43 - 13:47リスキーな行動 衝動的な行動
自意識過剰な態度 そういった行動は -
13:47 - 13:51学習と社会性の発達に
最高な機会をもたらす -
13:51 - 13:54脳の変化を反映しているのです
-
13:54 - 13:56ありがとうございました
-
13:56 - 14:04(拍手)
- Title:
- 青年期の脳の不思議
- Speaker:
- サラ=ジェイン・ブレイクモア
- Description:
-
大人に比べて、ティーンエージャーはなぜこうも衝動的で自覚が低いのだろう?認知神経科学者のサラ=ジェイン・ブレイクモアが、青年期と成人期における脳の前頭前皮質を比較することで、典型的ティーンエージャーの行動の原因は成長途上の脳にあることを明らかにします。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 14:26
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The mysterious workings of the adolescent brain | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The mysterious workings of the adolescent brain | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The mysterious workings of the adolescent brain | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The mysterious workings of the adolescent brain | ||
Yasushi Aoki approved Japanese subtitles for The mysterious workings of the adolescent brain | ||
Yasushi Aoki accepted Japanese subtitles for The mysterious workings of the adolescent brain | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The mysterious workings of the adolescent brain | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The mysterious workings of the adolescent brain |