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ゲームにおける HUD の影響力 | Game Maker's Toolkit

  • 0:00 - 0:04
    『The Last of Us』の完成まで
    残り8ヶ月になってから
  • 0:04 - 0:09
    Naughty Dog は、ようやく
    ユーザーインターフェース(UI)制作に着手した
  • 0:09 - 0:15
    「一部の UI 要素はすでに下書きがありました」と
    デザイナーの Alexandria Neonakis は説明する
  • 0:15 - 0:19
    「しかし HUD の全体的な設計は
    まだ確立されておらず」
  • 0:19 - 0:21
    「多くのことが未定のままでした」
  • 0:22 - 0:29
    これは UI がゲーム開発で最も軽視されている
    部分の1つだということの証拠だと思う
  • 0:29 - 0:33
    完成する直前に
    急いで追加する厄介モノなのだ
  • 0:33 - 0:37
    だが僕に言わせれば
    UI は過小評価するべきではない
  • 0:37 - 0:42
    UI はゲームの見た目、仕組み、感触に
    大きな影響を与えるからだ
  • 0:42 - 0:49
    そこで今回の Game Maker's Toolkit では
    UI とゲーム設計の接点を調べて
  • 0:49 - 0:54
    体力やスタミナのメーターが
    遊び方をどう変えるのか解明しようと思う
  • 0:55 - 0:59
    ところで、UI には様々なものが含まれる
  • 0:59 - 1:05
    例えば、ネット対戦の待合室、持ち物一覧
    会話分岐、クラフト画面、ストア画面などだ
  • 1:05 - 1:10
    だがこの動画では
    ある特定の UI に焦点を当てたいと思う
  • 1:10 - 1:13
    ヘッド・アップ・ディスプレイ
    つまり「HUD」だ
  • 1:13 - 1:18
    これは遊びの真っ只中にあるとき
    画面の手前に表示されるやつだ
  • 1:18 - 1:22
    そこで最初の疑問は
    HUD の目的とは何なのか?
  • 1:22 - 1:25
    プレイヤーに
    どんな利益をもたらすのか?
  • 1:25 - 1:30
    この疑問に答えるために、HUD を
    2つの役割に分けて考えてみよう
  • 1:30 - 1:34
    僕はゲージ(計器)と
    プレビュー(予見)と呼んでいる
  • 1:34 - 1:37
    ゲージは、HUD を考えるとき
    普段思い浮かべるやつだ
  • 1:38 - 1:43
    普段は見れない情報を
    プレイヤーが確認できるように表示する
  • 1:43 - 1:47
    キャラの体力は、一般的には
    コードの中に隠された数値だが
  • 1:47 - 1:50
    体力ゲージで
    プレイヤーに体力を公開できる
  • 1:50 - 1:54
    AI の行動は、視覚的な補助がないと
    分かりづらくなってしまう
  • 1:54 - 1:58
    視野錐、移動範囲、攻撃表示などだ
  • 1:58 - 2:03
    カメラという制約があると
    重要な情報が画面に映らなくなるので
  • 2:03 - 2:06
    方向表示やミニマップで
    目立たせるわけだ
  • 2:07 - 2:12
    ゲージとは、ゲームの現在・未来の状況を
    理解できるようにしてくれるもので
  • 2:12 - 2:15
    これが意図的な計画や行動を
    可能にする
  • 2:16 - 2:20
    病みつきデッキ構築ゲーム
    『Slay the Spire』の事例を見てみよう
  • 2:20 - 2:25
    開発の初期段階では、敵の次の行動は
    一切表示されなかったので
  • 2:25 - 2:29
    プレイヤーは各ターンで
    攻撃か防御か判断できず
  • 2:29 - 2:31
    ほぼデタラメに
    プレイする羽目になった
  • 2:31 - 2:37
    これを解決するため、開発の Mega Crit は
    「行動アイコン」で敵の次の行動を表示した
  • 2:37 - 2:41
    プレイヤーはどの手札を使うべきか
    賢く判断して
  • 2:41 - 2:44
    相乗効果のある戦略を
    企図できるようになった
  • 2:44 - 2:46
    これがゲージだ
  • 2:46 - 2:52
    一方プレビューは、ボタンの押下や
    技の発動で何が起きるのか表示する
  • 2:52 - 2:57
    最も単純なものだと、状況に応じた行動に対して
    こういうアイコンが出る
  • 2:57 - 2:59
    つまり [Y] を押すとドアが開く
  • 2:59 - 3:01
    [X] で車両に乗る
  • 3:01 - 3:03
    [E] で死体の山へ飛び込む
  • 3:03 - 3:03
    何?
  • 3:04 - 3:04
    あー
  • 3:04 - 3:09
    だがプレビューには、手榴弾の軌道を示す
    放物線も含まれるだろう
  • 3:09 - 3:13
    鉤縄が使える範囲を示す表示や
  • 3:13 - 3:15
    標的の敵を表示するロックオン
  • 3:16 - 3:20
    または『XCOM』で自ユニットの軌道を
    正確に示す線も含まれるだろう
  • 3:21 - 3:28
    プレビューとは、プレイヤーが行動を起こす前に
    その行為の結果について注意を促すものだ
  • 3:28 - 3:33
    プレイヤーは愚かな賭けではなく
    自信をもって行動できるようになる
  • 3:33 - 3:36
    この事例では『ショベルナイト』を取り上げよう
  • 3:36 - 3:40
    DLC の3人目として、スペクターナイトが
    ダッシュ斬りという技を使う
  • 3:40 - 3:45
    特定の物体を斬りつけながら
    向こう側へ飛ぶことができる技だ
  • 3:45 - 3:50
    当初 Yacht Club Games は、この技を目立たせるため
    キャラの姿勢を単純に変えていたが
  • 3:51 - 3:53
    それでは説明が足りないと気付いた
  • 3:53 - 3:57
    状況によって変化するこの技が
    いつどこで発動できるのか
  • 3:57 - 4:01
    また技の発動でスペクターナイトが
    どっちへ行くのか不明瞭なのだ
  • 4:01 - 4:06
    最後に開発チームは、物体に近付くと表示される
    単純な「方向指示器」を置いた
  • 4:06 - 4:11
    これはボタンを押せばダッシュ斬りが
    発動することを明確に示しながら
  • 4:11 - 4:15
    プレイヤーが移動する方向も
    正確に教えてくれる
  • 4:15 - 4:23
    十字線は「ダッシュ斬りを理解しやすくするための
    最も重要な変更」だったと開発者は述べている
  • 4:24 - 4:29
    ゲージとプレビューは、プレイヤーが
    情報を得るための非常に便利な道具で
  • 4:30 - 4:34
    現在の状態や、ちょっと先の様子を
    垣間見れるようになる
  • 4:34 - 4:40
    プレイヤーは自信をもって快適に遊びながら
    具体的で有意義な計画を立てることができる
  • 4:41 - 4:45
    しかし重要なのは、ゲームが裏で
    数百もの変数を管理していて
  • 4:45 - 4:48
    UI はそれを幾らでも
    表示できるという点だ
  • 4:48 - 4:52
    行動を起こす前に、その結果を
    事前に見せることだってできる
  • 4:52 - 4:56
    だったら何故全ての情報を
    見せないのだろうか?
  • 4:56 - 5:00
    まぁ、情報を見せることに
    利点があるのと同様に
  • 5:00 - 5:04
    情報の一部を隠すことにも
    利点があるのだ
  • 5:05 - 5:13
    「UX 設計」を調べてみれば…
    UX とは UI を導く体験的・心理的な骨組みのことだが
  • 5:13 - 5:16
    「認知的負荷」という用語に
    出くわすだろう
  • 5:16 - 5:21
    人間の脳が作業記憶の中で処理できる
    情報量には限りがあるわけだ
  • 5:21 - 5:26
    だから画面にゴミ情報が増えるほど
    ゲームを解釈するのが大変になる
  • 5:26 - 5:32
    視線追跡技術を使えば、全情報を把握するために
    かなり忙しく目を動かしてることが分かる
  • 5:32 - 5:34
    そのため UI を減らせば——
  • 5:35 - 5:39
    つまり無関係なもの、繰り返されるもの
    虚飾的なものを捨てることで
  • 5:39 - 5:42
    認知的負荷を
    減らすことができる
  • 5:42 - 5:44
    だが単に削除すれば
    良いわけではない
  • 5:45 - 5:48
    むしろ UI が認知的負荷を
    減らすことだってある
  • 5:48 - 5:52
    もし自分が何発撃ったのか
    覚える必要があるとしたら
  • 5:52 - 5:56
    興奮しすぎて6発か5発か
    分からなくなるかもしれない
  • 5:57 - 6:00
    この場合は「弾薬残数」の方が効果的だ
  • 6:00 - 6:03
    つまり配置を工夫することで
  • 6:03 - 6:08
    画面の情報の関連性と分かりやすさを
    確保する必要があるのだ
  • 6:08 - 6:12
    これを実現する方法が
    「視覚情報の階層化」だ
  • 6:12 - 6:18
    書体の太さ、色、位置、大きさ、動きなどを
    駆使することで
  • 6:18 - 6:20
    ある要素を
    他よりも目立たせる
  • 6:20 - 6:26
    画面の全要素が同じ強さで叫んでいたら
    どれに注目すべきか分からない
  • 6:26 - 6:30
    何も目立っていない場合は
    重要な情報を見落としてしまう
  • 6:30 - 6:34
    例として『Hitman』の
    不法侵入の表示を考えてみよう
  • 6:34 - 6:40
    死ぬほど有用な警告だが『Hitman (2016)』では
    表示を見ることさえ無いかもしれない
  • 6:40 - 6:44
    画面隅のミニマップ下に単に書かれるだけだ
    (Trespassing:不法侵入中)
  • 6:44 - 6:51
    『Hitman 2』では改善された 表示が黄色になり
    地図が点滅して注意を引くようになった
  • 6:51 - 6:56
    『Hitman 3』はさらに改良し
    この状態変化が効果音で補強された
  • 6:56 - 6:57
    (侵入時の効果音)
  • 6:57 - 7:05
    視覚の階層化を考えるために、デザイナーの Zach Gage は
    「3つの注目層」の原則について語っている
  • 7:05 - 7:10
    視覚情報の3つの階層のことで
    重要度の高い情報から順に並んでいる
  • 7:10 - 7:15
    Zach はこれを自身のゲーム『SpellTower』
    (落ち物パズル系)で説明している
  • 7:15 - 7:18
    最初に目を通すのが
    ゲームの中心的な要素だ
  • 7:18 - 7:21
    この場合は、単語を綴る文字だ
  • 7:21 - 7:26
    2番目に見るのが、攻略に不可欠な
    重要ルールで、大きく表示される
  • 7:26 - 7:32
    例えば、ゲームオーバー寸前の縦列や
    行を丸ごと消せる青色の特別文字だ
  • 7:32 - 7:35
    3番目が、表示が小さくて
    重要じゃない要素だ
  • 7:35 - 7:41
    長い単語でしか使えないマスのような
    特定の状況に適用されるルールのことだ
  • 7:41 - 7:45
    開発者は、情報を重要度順に並べてから
    見た目を工夫して
  • 7:45 - 7:48
    最適な情報を
    目立たせることができる
  • 7:48 - 7:55
    そしてゲームは流動的なので、情報が
    異なる注目層の間を適時移動することもある
  • 7:55 - 8:01
    Zack は『Hearthstone』について
    「最初に画面を見たとき注目していたものが」
  • 8:01 - 8:06
    「その後、2〜3番目の階層(重要度)へ
    下がることが常に繰り返されます」と指摘する
  • 8:06 - 8:10
    認知的負荷を減らす別の方法は
    こう考えることだ
  • 8:10 - 8:14
    「この全ての UI を、常に表示する
    必要はあるのか?」
  • 8:14 - 8:20
    例えば初代『悪魔城ドラキュラ』では、ボスの体力が
    どういう訳かステージ全域でずっと表示されていた
  • 8:20 - 8:23
    最近では、ボス戦のときだけ
    表示される
  • 8:23 - 8:27
    だがこの原則は
    どんな UI 要素にも適用できる
  • 8:27 - 8:31
    『Ghost of Tsushima』の体力は
    抜刀した時だけ表示されるが
  • 8:31 - 8:36
    これは体力が関係するのは戦闘だけであって
    島の探索には不要だからだ
  • 8:38 - 8:43
    Okay HUD を捨てる別の理由は…
    これは絶えず人気になってるが
  • 8:43 - 8:45
    見栄えの面にある
  • 8:45 - 8:48
    ゲームを映画的で
    没入感たっぷりにしたい
  • 8:48 - 8:52
    そして退屈な 2D 素材で美しい 3D 世界を
    壊したくないという願望だ
  • 8:52 - 8:58
    とはいえ、UI の見た目は退屈でなければならないと
    考えてる人は、明らかに『ペルソナ5』をやってない
  • 8:58 - 9:02
    (ペルソナの音楽)
  • 9:02 - 9:05
    これは単に HUD を
    全部消すという話ではない
  • 9:05 - 9:09
    可読性や理解力を犠牲にしてまで
    やるべきことじゃない
  • 9:10 - 9:14
    むしろ、情報の見せ方を
    工夫するという話だ
  • 9:14 - 9:19
    だからさっきのように、情報を隠しつつ
    厳格に必要なときだけ表示できる
  • 9:19 - 9:23
    だが他にも HUD 要素を
    物語に内在させる方法もある
  • 9:23 - 9:29
    これは UI が実際に、ゲーム世界の中で
    物理的に存在することを指す
  • 9:29 - 9:32
    これの一番良い例はもちろん
    『Dead Space』だ
  • 9:32 - 9:36
    サバイバルホラーの没入感を
    高めるために
  • 9:36 - 9:41
    Visceral Games は HUD を削除して
    同じ情報をゲーム世界の中へ置いた
  • 9:41 - 9:47
    つまりアイザックの体力や時間能力の表示は
    スーツの導管や計器に組み込まれている
  • 9:47 - 9:50
    各武器の弾薬数は
    銃そのものに表示される
  • 9:50 - 9:55
    持ち物一覧でさえ、物語に実在する
    ホログラム映写機という表現だ
  • 9:55 - 9:59
    これは他のゲームでも
    効果的な例がある
  • 9:59 - 10:03
    『Metroid Prime』の HUD は機能的には
    他の FPS と全く同じだが
  • 10:03 - 10:09
    HUD をサムスのヘルメットバイザー上に設置して
    本物っぽく揺れたり曇ったりすることで
  • 10:09 - 10:13
    存在感やキャラとの繋がりを
    高めている
  • 10:13 - 10:15
    だが表現方法や
    見栄えだけではない
  • 10:16 - 10:20
    情報を物語に内在させることは
    遊び方に面白い結果をもたらす
  • 10:20 - 10:25
    『Alien Isolation』では、小型端末を手にして
    動く物体を検知できる
  • 10:25 - 10:30
    『Call of Duty』のミニマップに似ているが
    これは物理的な道具なので
  • 10:30 - 10:35
    プレイヤーはこの情報を利用するのか
    武器を構えるのか選ぶ必要がある
  • 10:35 - 10:37
    両方同時には持てないのだ
  • 10:37 - 10:42
    内在型 HUD は体力値や弾薬数を
    普通に表すだけでなく
  • 10:42 - 10:44
    ゲームの中で
    表現が工夫されている
  • 10:44 - 10:50
    というのも、このアイデアをさらに進めると
    普通なら UI とは思えない要素を使って
  • 10:50 - 10:52
    同じ情報を表現できるのだ
  • 10:52 - 10:58
    例えば『Wreckfest』で、車が廃車になりそうか
    知るための体力ゲージは不要だ
  • 10:58 - 11:00
    車そのものを見ればいい
  • 11:00 - 11:06
    『Breath of the Wild』のリンクが暑すぎるか
    寒すぎるかを示すアイコンは、本当に必要か?
  • 11:07 - 11:09
    これは『Super Mario Bros.』まで遡れる
  • 11:09 - 11:13
    マリオの体力は、ドット絵の大きさで
    表現されているのだ
  • 11:13 - 11:21
    Okay HUD を隠すもう1つの理由は
    ゲームを意図的に読みづらくするためだ
  • 11:21 - 11:27
    『The Last of Us Part II』で最初に遭遇する人間の敵は
    その意図や計画を喋ってくれる
  • 11:27 - 11:31
    敵の考えが分かるので
    それを踏まえた上で計画を立てられる
  • 11:31 - 11:35
    だがその後
    新たな敵の派閥と遭遇するが
  • 11:35 - 11:39
    そいつらは耳障りな
    高音の口笛だけで会話する
  • 11:39 - 11:39
    (口笛の音)
  • 11:40 - 11:41
    「うっ!」
  • 11:41 - 11:44
    この口笛は解読できないように
    意図的に設計されている
  • 11:45 - 11:49
    僕にとってこいつらはかなりの脅威だったし
    戦闘も難しく感じたが
  • 11:49 - 11:53
    その理由の大部分は
    情報の欠乏にあった
  • 11:53 - 11:58
    さらに言えば、プレイヤーの行動は
    持っている情報量で完全に変わるだろう
  • 11:59 - 12:03
    『Reigns』の開発者は、Tinder に触発された
    国家運営ゲームの制作中にこれに気付いた
  • 12:04 - 12:09
    元々このゲームでは、国家の全ての状態値や
    選択の影響が正確な数値で書かれていた
  • 12:09 - 12:14
    だが試遊では、プレイヤーは
    この数値の最適化だけに専念し
  • 12:14 - 12:16
    文章をほぼ無視していた
  • 12:16 - 12:21
    曖昧な棒状の UI に変更すると
    プレイヤーは物語文を読むようになり
  • 12:21 - 12:25
    分析的に攻略するのではなく
    より感情的にプレイするようになった
  • 12:25 - 12:30
    つまり、開発者は必ずしも
    HUD を全部削除する必要はないが
  • 12:30 - 12:33
    少なくとも HUD の的確さを
    考慮するべきだ
  • 12:33 - 12:36
    体力の表示を数値にするのか?
    メーターにするのか?
  • 12:37 - 12:40
    それとも画面中央のぼんやりした
    赤い染みにするのか?
  • 12:40 - 12:44
    これはプレイヤーが
    情報をどう扱うか次第だ
  • 12:44 - 12:49
    正確な差を計算するためか?
    遮蔽物まで後退する警告なのか?
  • 12:49 - 12:53
    さて、先ほど話したプレビューの
    HUD についてだが
  • 12:53 - 12:59
    未来の情報が正確であるほど
    より具体的な計画を立てることができる
  • 13:00 - 13:05
    例えば『Mark of the Ninja』では、照明にクナイを
    投げるとどうなるか正確に表示してくれる
  • 13:05 - 13:11
    だが情報の未来性を狭めたり
    曖昧で不正確なものにしたりすると
  • 13:11 - 13:16
    プレイヤーはゲームの仕組みを学んで
    習得しないといけなくなる
  • 13:16 - 13:18
    『Peggle』を少し考えてみよう
  • 13:18 - 13:23
    初期状態だと、ボールの弾道は
    最初に当たるところまで表示される
  • 13:23 - 13:28
    そのため、跳ね返る軌道を
    頭の中で計算する必要がある
  • 13:28 - 13:30
    これが学習曲線の一部なのだ
  • 13:30 - 13:34
    つまりこのプレビューを強化して
    もっと先を見せる方法もあるが
  • 13:34 - 13:39
    それはパワーアップと同じであって
    この情報の威力を証明するだけだ
  • 13:39 - 13:42
    あと『Peggle』に特許があるのは
    ご存知だろうか?
  • 13:42 - 13:45
    今はそれがチャンネルの
    テーマなのでね
  • 13:45 - 13:52
    UI はとても強力なので、難易度や
    補助モードと連携させることができる
  • 13:52 - 13:56
    例えばレーシングのイージーモードでは
    最適な走行ラインが表示されるが
  • 13:56 - 13:59
    高難易度では
    自力で走ることになる
  • 13:59 - 14:05
    難易度をモードごとや冒険の途中で
    変えることにも UI を利用できる
  • 14:05 - 14:08
    他の遊びの要素と
    同じように扱えるのだ
  • 14:09 - 14:14
    これはゲームに対する UI の影響力が
    本当に強いことを示してると思う
  • 14:14 - 14:21
    そして効果的に使えば、UI はゲーム設計の
    目標を支えて、前進させることができるのだ
  • 14:21 - 14:24
    でも、その逆の場合は
    どうだろうか?
  • 14:24 - 14:29
    ゲーム設計が UI に影響するのではなく
    UI がゲーム設計に影響する場合だ
  • 14:30 - 14:35
    最後の事例として、決定論的戦術ゲーム
    『Into the Breach』を見てみよう
  • 14:35 - 14:42
    このゲームでは、窮屈なマスの上で
    全ての敵が同時に、次の行動を表示する
  • 14:42 - 14:45
    そして複雑に絡み合う矢印や
    アイコンのおかげで
  • 14:45 - 14:49
    敵の軍団が何をするのか
    完全に把握できるのだ
  • 14:49 - 14:53
    だが開発した Subset Games の発見によれば
    このシステムが機能するためには
  • 14:53 - 14:59
    特定の敵や武器の削除が必要だった
    単に表示するのが難しすぎたのだ
  • 14:59 - 15:05
    原因と結果の連鎖が長い武器や
    広範囲に影響する敵の攻撃とかだ
  • 15:05 - 15:09
    共同デザイナーの Justin Ma 曰く
    「ゲーム設計の原則として——」
  • 15:09 - 15:13
    「明快さを目指すためなら、私たちはいつでも
    クールなアイデアを犠牲にするでしょう」
  • 15:13 - 15:16
    これが起きたゲームは他にもある
  • 15:16 - 15:21
    『Hearthstone』で、一度にプレイできる
    ミニオンの数が7体までなのは
  • 15:21 - 15:23
    これが画面に収まる数だからだ
  • 15:23 - 15:29
    また特定のヒーローパワーは、UI で表現するには
    あまりに複雑だったので変更された
  • 15:29 - 15:33
    結局、プレイヤーに対して
    何かを明快にできない場合は
  • 15:33 - 15:37
    それは優れた仕様ではなく
    単純化すべきかもしれない
  • 15:37 - 15:40
    UI は壊れた仕様を修正する
    絆創膏(応急処置)ではない
  • 15:41 - 15:46
    だからこそ、HUD は最後に急いで作るのではなく
    他の全要素と一緒に設計するのが大切なのだ
  • 15:46 - 15:49
    ゲーム開発における
    あらゆることと同様に
  • 15:49 - 15:54
    UI は「他のゲームでもそうだから」とかいう
    勝手な基準で作るものじゃないのだ
  • 15:54 - 15:57
    明確な考えと意図によって
    作られるべきなのだ
  • 15:57 - 16:02
    下のコメント欄で、UI が素晴らしいと思うゲームを
    教えてほしい
  • 16:03 - 16:04
    (字幕翻訳:Nekofloor)
  • 16:04 - 16:06
    オススメの独立系ゲームを紹介しよう!
  • 16:07 - 16:10
    『Room to Grow』は
    マス目状のパズルゲームで
  • 16:10 - 16:14
    サボテンを伸ばして
    植物をゴールまで押していく
  • 16:14 - 16:19
    壁を押してトゲトゲの体全体を移動させると
    一気に複雑さが増していき
  • 16:19 - 16:22
    そこからさらに多くの仕組みが投入される
  • 16:22 - 16:27
    小さな作品だが深く考えられていて、多くの魅力と
    腹黒いメタ面の試練を備えている
  • 16:27 - 16:29
    Steam で発売中だ
Title:
ゲームにおける HUD の影響力 | Game Maker's Toolkit
Description:

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Video Language:
English
Duration:
16:30

Japanese subtitles

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