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仮想研究室が科学教育に革命を起こす | マイケル・ボデカー | TEDxCERN

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    本日は皆さんに
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    このタブレットと
    私が着けている仮想現実ヘッドセットが
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    どのようにして科学教育に
    革新を起こすかをお見せします
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    それと同時に
    これらがどのように
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    どんな科学教師の力でも 2倍以上に
    引き上げるかをお見せします
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    なぜそのようなことが
    可能であるかをご説明する前に
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    科学教育の質を向上させることが
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    非常に重要な理由を
    簡単にご説明しましょう
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    考えてみると
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    世界は急速に成長しています
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    そのような成長と共に
    数えきれない程の課題も生まれています
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    例えば
    地球温暖化への対処
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    飢餓と水不足の解決
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    病気を克服することなどです
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    これらはごく一部です
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    では 一体誰がこれらの課題を
    解決してくれるのでしょうか?
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    そう
    彼らのような若い学生達です
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    彼らが次世代の
    若く聡明な科学者達なのです
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    そして私達は様々な面で
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    彼らが 目の前に横たわる
    課題を解決するための
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    新しく素晴らしいイノベーションを
    思いつくことに頼っているのです
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    さて 数年前
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    私と共同設立者は
    このような大学生達を教えていました
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    しかし 私達が教えていた学生達は
    むしろこんな感じでした
  • 1:43 - 1:44
    (笑)
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    そう
    これが世界中の
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    多くの大学の現実なのです
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    退屈してやる気がなく
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    そもそも学んでいる理由が
    不確かだったりするような
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    学生達なのです
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    私達は新しく革新的な
    教育方法を探し始めました
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    しかし 私達が見つけたものは
    がっかりするようなものでした
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    教科書が電子書籍になったり
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    黒板がYouTubeの動画になったり
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    講堂での講義がMOOC―
    オンラインでのオープンコースに
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    なったりしていることを知りました
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    考えてみてください
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    ここでやっていることは
    同じ内容を
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    同じ形式で
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    より多くの学生達に届けることです
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    誤解しないでください
    これは素晴らしいことです
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    しかし 教育方法それ自体は
    多かれ少なかれ変わっていない
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    本当のイノベーションは起きていないのです
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    そこで私達は
    他の場所を探し始めました
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    私達は パイロットを育成する際に
    フライトシミュレータと
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    実際の飛行訓練を組み合わせると
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    効果がはるかに向上することが
    繰り返し証明されているということを知りました
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    私達はそれを自らに置き換えました
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    科学にも適用してはどうかと
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    仮想実験室シミュレータを
    作ってはどうかと
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    ということで 実際に作りました
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    私達は
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    全ての機能を完全に再現した
    個人用の仮想実験室シミュレータを作りました
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    そこで学生達は
    現実の実験室で起きることを
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    シミュレート出来る
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    数学理論を用いて
    実験することが出来ます
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    簡単なシミュレーションのみならず
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    学生達が最先端の
    がん研究も行えるよう
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    MITなど最高峰の大学と協働で
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    より高度なシミュレーションも作成しました
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    その結果 学生達に
    現実の実験室に入る前に
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    仮想実験を行わせることにより
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    大学は何百万ドルもの費用を
    削減することが出来たのです
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    それだけではありません
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    今では 実験機器の中で起こっていることを
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    分子レベルで理解できるのです
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    さらに 仮想研究室では
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    危険な実験も行うことができます
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    例えば
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    重要であるにも関わらず 多くの学校が
    安全性の問題で教えることの出来ない
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    サルモネラ菌について学ぶこともできます
  • 4:02 - 4:03
    そしてもちろん
    学生達には小テストを課し
  • 4:03 - 4:06
    先生達には
    進捗表が見られるようにしています
  • 4:06 - 4:09
    そうすることで 学生達の進捗を
    完全に把握することが出来ます
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    しかし
    それだけではありません
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    何故なら
    学生達のやる気にとって意味付けが
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    いかに重要か
    目の当たりにしたからです
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    私達は
    より面白く魅力ある
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    ストーリーを作るために
    ゲームデザイナーを採用しました
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    例えばこちらでは
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    学生達は基本的な科学手技を駆使して
    「CSI:科学捜査班」の謎めいた殺人事件を
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    解決しなければなりません
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    これらをリリースした後に
    得たフィードバックは
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    非常に好意的なものでした
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    こちらの300人の学生達は
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    基本的な科学手技を学びながら
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    熱心にCSIの殺人事件を解決しています
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    そして 私が一番好きなのは
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    たまに学生が授業後に
    私の元に来て
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    驚きと少々戸惑いながら
    こう言う時です
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    「この仮想研究室に2時間もいました
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    その間…
    Facebookをチェックしなかったんです」
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    (笑)
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    学生達にとって それ程やる気が出て
    没頭出来るものなのです
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    これが本当に効果があったかを調べるため
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    教育心理学者は
    スタンフォード大学とデンマーク工科大学の学生
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    160人に対して実験を行いました
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    彼らは学生を二つのグループに分けました
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    一つのグループは
    仮想研究室シミュレーションのみを使用し
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    もう一方は
    伝統的な教育方法のみ使用しました
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    両グループとも
    同じ時間が与えられました
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    そして
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    教育の効果を
    正確に測るため
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    実験の前後で
    学生達にテストを行いました
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    驚くべきことに
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    仮想研究室を使用した場合
    伝統的な教育方法に比べ
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    学習効果に76%もの
    増加が見られました
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    さらに興味深いことは
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    この実験の第二部が
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    学習に対する教師の影響を
    明らかにしたことです
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    分かったことは
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    仮想研究室と
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    教師によるコーチングと
    メンタリングを組み合わせることで
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    学習効果が
    合計101%も増加するということでした
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    つまり
    同じ時間で科学教師の影響を
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    2倍にしたのです
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    数か月前
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    私達チームは―
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    素晴らしいチームです
    教育心理学者
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    教師 科学者
    ゲーム開発者がいます
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    自分達に問いかけました
  • 6:36 - 6:38
    どうすれば
    教育を再定義し続けるという
  • 6:38 - 6:41
    私達の使命を
    貫き続けること出来るだろう?
  • 6:41 - 6:46
    そして本日 私達が考え
    実現に向けて一生懸命作ってきた成果を
  • 6:46 - 6:49
    披露出来るということで
    非常に興奮しています
  • 6:51 - 6:54
    簡単にご説明いたします
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    まず
    自分の携帯電話―
  • 6:57 - 6:59
    多くの学生が持っている
    スマートフォン―を
  • 6:59 - 7:04
    この安価な
    仮想現実ヘッドセットに取り付けます
  • 7:04 - 7:06
    これで私は
  • 7:06 - 7:09
    この仮想世界に 文字通り
    足を踏み入れることが出来ます
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    皆様の中にも何名か
    試していただいている方がいます
  • 7:12 - 7:15
    これがいかに没入出来るかは
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    実際に体験しないと
    分からないと思います
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    文字通り仮想研究室に
    足を踏み入れたような感覚になります
  • 7:21 - 7:23
    スクリーンに私が見えますか?
  • 7:23 - 7:24
    聴衆:見えます
  • 7:24 - 7:26
    マイケル・ボデカー:素晴らしい!いいですね
  • 7:26 - 7:29
    さて 今私は
    自分の携帯電話を
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    自由に使える素晴らしい装置を備えた
    何百万ドルもする
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    アイビーリーグの研究室を
    完全再現した空間に変えました
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    例えば パイペットを持って
    実験を行うことができます
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    E-GelやPCRと―
    あ 見てください
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    次世代シークエンサーがあります
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    あそこには電子顕微鏡もあります
  • 7:47 - 7:51
    電子顕微鏡をポケットに入れて
    持ち運んでいる人なんていますか?
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    これが私の実験機械です
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    これで様々な実験を行うことができます
  • 7:55 - 7:56
    あそこにはドアがあります
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    他の実験に移ることもできますし
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    他の実験室で実験を行うこともできます
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    これが私の勉強用タブレットです
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    これは高性能タブレットで
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    実験に関係する理論などを読むことができます
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    ご覧の通り 操作することができます
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    今行っている実験に関係する
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    ビデオやコンテンツを見ることができます
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    そして こちらがマリーです
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    彼女は私の先生であり アシスタントです
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    この研究室全体を案内してくれます
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    近々
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    先生達は私が今いるこの仮想世界に
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    文字通りテレポートして来て
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    実験の手助け ガイドが出来るようになります
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    最後に
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    現実の実験室では出来ないような
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    もっと凄いことをお見せします
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    これはPCRマシンです
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    実験を開始します
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    今ここで
    自分自身を分子サイズまで
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    何百万分の一まで
    小さくしました
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    本当にそうなった感じがします
    是非試してみてください
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    今私は
    マシンの中に立って
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    全てのDNAや分子を
    見ているように感じます
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    ポリメラーゼなどが見えます
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    今私には
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    皆さんの体内で
    この瞬間に起こっているのと同じように
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    DNAが何百万回と
    複製される様子が見えます
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    その働きを直接感じ
    理解することが出来ます
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    さて 皆さんには
    この新しい教育方法の
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    可能性の一端でも
    感じていただければと思います
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    今ご覧いただいたことは
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    全てiPadやノートパソコンでも
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    ヘッドセットなしで実現できます
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    これはとても大事なことです
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    私達が次世代の科学者達を
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    本当の意味で後押しし
    刺激するためには
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    教師達に新しいテクノロジーを
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    授業に導入してもらうことが
    不可欠です
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    様々な意味で
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    科学教育における
    次の大きな飛躍的進歩は
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    技術にあるのではなく
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    このような新しい技術を
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    授業に進んで導入する
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    教師達の決断にあると思っています
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    より多くの大学 学校 教師が
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    テクノロジー企業と協働して
  • 10:11 - 10:14
    この可能性に気づいてほしいと
    願っています
  • 10:14 - 10:16
    最後に
  • 10:16 - 10:18
    私を非常に刺激する
  • 10:18 - 10:20
    お話をしたいと思います
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    ジャック・アンドラカのお話です
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    既にご存知の方も
    いるかもしれません
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    ジャックはわずか15歳にして
    新しく画期的で安価な すい臓がん検出方法を
  • 10:31 - 10:34
    考案しました
  • 10:35 - 10:39
    ジャックは 彼がどのように
    この偉業を成し遂げたか
  • 10:39 - 10:42
    話をする際
    その実現を妨げたかもしれない
  • 10:42 - 10:44
    ある事実について話します
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    あまりに未経験であるという理由で
  • 10:50 - 10:52
    現実の研究室に入ることが
  • 10:52 - 10:54
    許されなかったことです
  • 10:55 - 10:57
    さて
    想像してみてください―
  • 10:57 - 11:00
    もし アイビーリーグの
    何百万ドルもする仮想研究室を
  • 11:00 - 11:03
    ジャックのような学生達に
  • 11:03 - 11:04
    世界中で開放し
  • 11:04 - 11:08
    どんな科学者でも興奮して
    文字通り飛び上がるような
  • 11:08 - 11:10
    想像し得る限りの
    最新鋭 最高峰の
  • 11:10 - 11:13
    実験機器を提供出来たら
    どうなるかを―
  • 11:13 - 11:17
    そしてそれが
    世界に革新を起こし
  • 11:17 - 11:22
    変革しようという気概で満ちている
    若く聡明な次世代の科学者達を
  • 11:22 - 11:25
    いかに刺激し 力付けるかを―
  • 11:25 - 11:26
    ありがとうございました
  • 11:26 - 11:32
    (拍手)
Title:
仮想研究室が科学教育に革命を起こす | マイケル・ボデカー | TEDxCERN
Description:

仮想現実は、もはや遠い未来の話ではない。また、ゲームやエンターテインメントのみのものでもない。マイケル・ボデカーは、仮想現実を高品質の教育をより身近にするために使用したいと言います。この新鮮な講演で彼は、今日の学校での科学教育に革命を起こすことの出来るアイデアを披露します。

このビデオは、TEDカンファレンスの形式で地元コミュニティが独自に運営するTEDxイベントにおいて収録されたものです。詳しくは http://ted.com/tedx をご覧ください。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDxTalks
Duration:
11:38

Japanese subtitles

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