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自分らしく学べる学校へ | 松谷知直 | TEDxKids@Chiyoda

  • 0:21 - 0:23
    こんにちは
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    これはなんでしょう?
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    そうです iPadです
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    iPad は写真を撮ったり
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    写真を撮って拡大したり
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    インターネットに繋いだり
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    絵を描いたりすることができる道具です
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    僕は実を言うと 字を書くこと
    読むことがとても苦手で
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    そしてiPad は自分にとって 教科書であり
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    ノートであり 鉛筆であり 消しゴムです
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    この赤いメガネをかけているのも
    そのためで
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    このメガネをかけないと
    文字がこんな風に見えます
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    [書くときは] 自分の名前も
    間違えるほどです
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    この中には3箇所 間違いがあります
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    これも至って真剣に書いています
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    ふざけて書いたりはしていません
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    もちろん僕は iPad を使い始める前は
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    紙と鉛筆で勉強していました
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    ですが みんなと同じようにできなくて
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    自分には価値がないと
    ずっと感じていました
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    そんな僕のために お母さんが
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    計算ドリルとか漢字ドリルとか
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    色々作ってくれていました
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    でも5年生の時に どうしても
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    勉強する量も多くなってきて
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    限界を迎えてしまいました
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    結局 [不登校に] なりました
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    その後 お母さんがFacebookで
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    「DO-IT Japan」のプログラムに
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    参加する人の募集があることを
    教えてくれました
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    「こんなんあるけど応募してみいひん?」
    と聞かれて
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    ここに行ったらもしかして
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    自分にも勉強できる方法が
    見つかるかもしれない
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    と思いました
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    「DO-IT Japanプログラム」とは
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    「障害や病気のある子ども達の
    進学と就労を支援し
  • 2:30 - 2:35
    将来の社会のリーダーとなる人材を
    養成することを目的としたプログラム」
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    とホームページに書いてありました
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    これはホームページの
    スクリーンショットです
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    夏休みに入る直前に プログラムに
    参加できると連絡をもらいました
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    そして「DO-IT Japan」で
    iPad と出会いました
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    これだったら勉強ができる
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    作文が書ける 本が読める
    と思いました
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    そして この年の夏に学習障害のことや
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    iPad についての自由研究をまとめました
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    しかし 夏休みが終わってしばらく経っても
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    iPad を学校には持って行けませんでした
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    なぜなら学校がなかなか
    OKしてくれなかったからです
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    先生からは「これが壊れたらどうするの?」
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    「ずるいと言われたらどうするの?」
    などと言われました
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    先生の心配はよく分るんですけど
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    これが無いと どうしても学校には行けない
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    結局 「DO-IT Japan」の先生に
    来てもらって
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    僕の読み書きについて
    説明してもらいました
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    そして 持っていけるようになりました
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    iPad を持っていけるようになり
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    宿題や勉強にかける時間と
    エネルギーが減り
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    その他のことに使える
    エネルギーが増えました
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    僕がもともと好きだったロボットの製作や
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    鉄道模型などができるようになり
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    僕の生活は大きく変化しました
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    iPad を使い始める前は
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    居眠りしながら帰ってきて
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    電柱に激突したりとか
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    家に帰ってからずっと寝ていたりだとか
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    あとは 宿題にいつも
    4時間くらいかかっていました
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    ちなみにこれが僕の作ったロボットです
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    しかし6年生の修学旅行の時
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    しおりをiPad に入れることが難しいので
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    しおりの書体を 自分でも何とか読める
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    ゴシック体に変えて欲しいと
    お願いしたところ
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    聞いてもらえず 明朝体という
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    最初のサンプルの画像の
    書体なんですけど
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    それで渡されてしまって
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    全くどうしようもならなく家に帰って来て
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    結局 お母さんが徹夜で
    iPad に入れてくれました
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    先生たちはテクノロジーさえあれば
    どんな壁でも超えられる
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    と考えていたのでしょうけど
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    テクノロジーでどんな壁でも
    超えられるわけではありません
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    そんな経験をする中で もっと学び方が
    選べるようになるべきではないかと
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    考えるようになりました
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    選べることで 自分にも合った学び方を
    選択することができると思います
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    教科書や教材 教育の受け方を
    もっと選べるようになればいいと思います
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    そして 教科書や教材は
    デジタルや紙媒体などから選択でき
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    僕のように 読み上げ機能や
    キーボード入力が必要な人はデジタルを
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    さっと広げて学習したい人は紙を
    というように 自分に合った媒体を
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    選べるといいと思います
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    そして みんなに伝えたいことがあります
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    この中にも何人か 僕みたいに
    読んだり書いたりすることに
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    困っている人がいるかもしれません
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    そんな人は僕のことを思い出して下さい
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    そして 両親や先生にそのことを
    相談してみて下さい
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    そして 何より 学びたい
    という気持ちを諦めないで下さい
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    相談を受けた大人の人に
    お願いしたいことがあります
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    「もっと頑張ったらできるんじゃないの?」とか
    「なんでできないの?」とは言わないで下さい
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    「なんでできないの?」
    それが分かっていたら
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    僕はそんなに苦しい思いをしてこなくても
    よかったと思います
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    そして「なんでできないの?」ではなく
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    「どうやったらできるようになるか
    一緒に考えよう」
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    と僕も言って欲しかったです
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    読み書きを頑張らせることで
    学ぶ機会を奪わないで下さい
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    それから 読み書きに困っていない
    お友達にお願いです
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    字を書くこと 読むことが苦手な子がいても
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    からかったり 笑ったりしないで下さい
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    みんなが違うから みんな助け合っていける
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    そして自分らしく学べるのではないかと
    僕は思います
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    僕は 障害は僕の中にあるのではなく
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    僕の外 社会の中にあると考えています
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    障害は困っていることで
    障害者は困っている人です
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    多様な学び方の選択肢が増えることは
    学ぶことへの困っていることを
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    減らすことに繋がると思います
  • 7:09 - 7:15
    困っていることが無くなれば 障害は
    障害ではなくなり 個性になると思います
  • 7:15 - 7:18
    そして もっと自分らしく学べる社会へ
  • 7:18 - 7:21
    ご静聴ありがとうございました
  • 7:21 - 7:24
    (拍手)
Title:
自分らしく学べる学校へ | 松谷知直 | TEDxKids@Chiyoda
Description:

このビデオはTEDカンファレンスとは独立して運営されるTEDxイベントにおいて収録されたものです。
読み書きが困難で不登校となった松谷知直は、iPadを活用することで再び学校へ行けるようになりました。障害を抱えていても、自分に合った学び方が選択できる社会を目指して活動しています。

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Video Language:
Japanese
Team:
closed TED
Project:
TEDxTalks
Duration:
07:34

Japanese subtitles

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