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How Event[0] Works | GMTK Most Innovative 2016

  • 0:02 - 0:09
    今年、僕が最も気に入ったゲームの一つにして
    間違いなく最も革新的な作品が Event[0]だ
  • 0:09 - 0:14
    宇宙船を探索するSFゲームであり
    Kaizenという名の人工知能と会話をする
  • 0:14 - 0:19
    コンピューターのターミナルを見つけたら
    質問や命令をタイプ入力する
  • 0:19 - 0:25
    するとAIが実際に返事をしてくれる
  • 0:25 - 0:30
    密度の濃いテキストアドベンチャーを
    Cleverbotと組み合わせたようなものだ
  • 0:30 - 0:34
    Gone Homeにも少し似ているがパズルがあり
    隠された物語を探す要素もある
  • 0:34 - 0:36
    この点はHer Storyのようだ
  • 0:36 - 0:42
    この動画では、Kaizenの返答の秘密を明かしていく
  • 0:42 - 0:47
    AIの仕組みと成功の理由
    どの点で失敗しているかも論じる
  • 0:47 - 0:52
    だからこれからEvent[0]をプレイするつもりなら
    今が最後のチャンスだ Steamで買えるぞ
  • 0:52 - 0:57
    短いゲームにしては少々値段が張るが
    僕は大きな魅力を感じた
  • 0:57 - 1:02
    だからAIやストーリーテリング
    ゲームの未来に興味のある人にはお勧めだ
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    プレイし終えたら、戻ってきてくれ
  • 1:08 - 1:13
    戻ったね Event[0]は楽しめただろうか
    今からこのゲームの仕組みを説明して
  • 1:13 - 1:16
    全てを台無しにしてあげよう
  • 1:16 - 1:20
    Kaizenは結局のところ、ただの見かけ倒しだ
    他のゲームのAIと変わらない
  • 1:20 - 1:26
    開発者はチューリングテスト合格を目指した
    わけではなく、面白い仲間を作ろうとしたのだ
  • 1:26 - 1:31
    プレイの仕方によっては敵にもなる
    その点ではうまくいっていると思う
  • 1:31 - 1:37
    文章を処理する仕方から始めよう
    できるだけまともな反応を返すようになっている
  • 1:37 - 1:43
    この情報はデザイナーのセルゲイ・モホーフの話や
  • 1:43 - 1:47
    開発者インタビュー、そしてこれは秘密だが
    コードをこっそり覗いて判明したことだ
  • 1:47 - 1:52
    まずメッセージを入力する
    ゲームはどう解釈するだろうか
  • 1:54 - 1:57
    第一にスペルチェックで間違いを直す
  • 1:57 - 2:01
    それからプレイヤーの単語と文を
    データベースのタグと照合する
  • 2:01 - 2:07
    例えば「乗客」は「乗組員」に対応する
  • 2:07 - 2:11
    「人間」や「客人」、「人々」などの単語も同様だ
  • 2:11 - 2:16
    こうしたタグは次にもう一つの
    データベースに照合される
  • 2:16 - 2:23
    今度はKaizenに認識可能なタグの全パターンを
    列挙し、最も一致度の高いパターンを基に返答する
  • 2:23 - 2:28
    まず現在のイベントを確認する
    これはプレイヤーの現在位置や
  • 2:28 - 2:33
    これまでに見たもの、話した内容だ
    これによりKaizenは記憶や文脈を得る
  • 2:33 - 2:38
    それから現在の感情状態を確認する
    Kaizenはプレイヤーに対して3段階の感情と
  • 2:38 - 2:43
    3段階のストレスレベルを持つ
    合計9種類の状態が存在するのだ
  • 2:43 - 2:47
    入力とイベント、感情状態が
    Kaizenに返答のリストを示すので
  • 2:47 - 2:52
    そのうちの一つを選んでプレイヤーに示す
    最後に、返答の単語や文の一部は
  • 2:52 - 2:56
    同義語で置き換えられるので
    このAIは全く同じセリフを繰り返さない
  • 2:56 - 3:01
    このゲームの返答のほぼ全てはこうして用意される
  • 3:01 - 3:06
    ただし他にも細かい要素はある
    例えば名詞のタグを短期間保存しておくことだ
  • 3:06 - 3:11
    ナンディの話をしてから
    「彼女は死んだのか」と聞くと、Kaizenは
  • 3:11 - 3:13
    「彼女」をナンディと判断する
  • 3:13 - 3:18
    意外に単純なシステムだが、これでも
    作るのは大変だったろう
  • 3:18 - 3:24
    開発のOcelot Societyはプレイヤーが何を言っても
    予測できるタグのパターンを作る必要があった
  • 3:24 - 3:28
    そしてイベントと感情状態に合致する
    Kaizenの返答を書かなければならなかったのだ
  • 3:28 - 3:33
    だが9つの感情状態に対して
    9つの返答があることは稀だ
  • 3:33 - 3:39
    Event[0]のデータベースには
    約10000語が、数千のタグに分かれて入っている
  • 3:39 - 3:44
    これだけの作業を費やしても、Kaizenは
    完璧には程遠い 言ったことを理解しなかったり
  • 3:44 - 3:49
    変な答えを返したり、答えられないと
    白状してしまうこともある
  • 3:49 - 3:54
    だが僕はこうした細かい問題があまり
    気にならなかった Ocelot Societyは
  • 3:54 - 3:59
    この技術を人間のキャラクターではなく
    AIにするという賢い決断を下したからだ
  • 3:59 - 4:05
    マイケル・マテアスとアンドリュー・スターンは
    2005年にFacadeという実験的ゲームを作った
  • 4:05 - 4:10
    タイプ入力で口論するカップルに話しかけるゲームだ
  • 4:10 - 4:15
    FacadeはEvent[0]よりも遥かに複雑だ
    より詳細な感情情報を持つ人工知能が2つあり
  • 4:15 - 4:20
    声と顔のアニメーションもある
    さらに劇的な瞬間を演出するための
  • 4:20 - 4:23
    複数のシステムが配備されている
  • 4:23 - 4:27
    だがそれでも、ミスが多いのは変わらない
    人間のキャラが奇妙なことを言うと
  • 4:27 - 4:31
    本物の人間と話しているという幻想は
    完全に崩れ去ってしまう
  • 4:31 - 4:37
    だがKaizenはロボットであり、ロボットが
    完全でないことはみんな知っている
  • 4:37 - 4:41
    Siri、ロンドンからグラスゴーまでの
    電車賃はいくらだ?
  • 4:41 - 4:45
    「解答は1京36兆平方マイルUSドルです」
  • 4:45 - 4:48
    どアホめ
  • 4:48 - 4:53
    しかもKaizenは明らかに使い古されている
    文章が崩れたり、ターミナルが故障したりしている
  • 4:53 - 4:58
    また悪の人工知能というSFのお約束も利用している
  • 4:58 - 5:03
    返答が明確でないと、何かを隠している感じがする
    実際は本当に答えられないだけだ
  • 5:03 - 5:08
    そして宇宙船がある Kaizenは船内での
    補佐役として作られた存在なので
  • 5:08 - 5:13
    乗客や船内を探して見つかるものについてしか
    知らないのは当然のことだ
  • 5:13 - 5:18
    だからキリンとかモザンビークの
    歴史についてはよく知らなくても
  • 5:18 - 5:21
    折り紙や居間の玉突き台については詳しいのだ
  • 5:21 - 5:27
    さて、機能する会話ロボットを構築して
    ミスも許容範囲だが
  • 5:27 - 5:32
    次はそこからゲームを作る必要がある
    Event[0]が失敗しているのはここだと思う
  • 5:32 - 5:38
    Ocelotはリソース管理やエイリアンの敵など
    多くのアイデアをカットしたと述べている
  • 5:38 - 5:43
    Kaizenだけに集中するためなのだが
    このゲームは実のところ、AIを中心として
  • 5:43 - 5:44
    機能していない
  • 5:44 - 5:49
    いくつかのパズルがあるが
    大部分はKaizenを一切介さないものだ
  • 5:49 - 5:53
    AIのコードベースをハックして
    ミニゲームをしたり
  • 5:53 - 5:56
    ターミナルの履歴から手がかりを探すなど
  • 5:56 - 6:02
    どちらも複雑な会話ロボットを必要としないパズルで
  • 6:02 - 6:05
    Kaizenは無駄に複雑なヒントシステムでしかない
  • 6:05 - 6:09
    このゲームの印象的な部分はAIとの
    関係を築くことだ
  • 6:09 - 6:14
    感情をコントロールしたり、会話で
    困難を乗り切ったりする
  • 6:14 - 6:18
    印象に残るシーンの一つは、船外に出た後
    Kaizenが中に入れてくれないので
  • 6:18 - 6:22
    酸素が尽きる前に謝るか、人間であることを
    証明しなければならない
  • 6:22 - 6:27
    この部分は素晴らしいが、こういう瞬間は
    少なすぎるし、もっと突き詰められたはずだ
  • 6:27 - 6:32
    それに文章入力の強みは、選択肢が与えられないので
    言うことを覚える必要がある点だ
  • 6:32 - 6:36
    ポイント&クリックアドベンチャーのShivahは
  • 6:36 - 6:42
    これを有効に使っている
    聞いた名前や場所を覚えておき
  • 6:42 - 6:44
    ゲーム内検索エンジンに入力するのだ
  • 6:44 - 6:48
    Event[0]にも同じことができたはずだ
    乗組員の名前を船内の各所に隠し
  • 6:48 - 6:55
    「ナンディって誰」とか「アネルに何があった」とか
    聞くとKaizenが打ち明けるようにすればよかったのだ
  • 6:55 - 6:58
    だがKaizenはストーリーの進行に合わせて
    名前を教えてしまう
  • 6:58 - 7:05
    つまりEvent[0]はゲームとしてよりも、アイデアとして
    優れている だがパズルは脇に置こう
  • 7:05 - 7:09
    なぜなら僕は初めてビデオゲームのキャラクターと
    会話しているという気になれたからだ
  • 7:09 - 7:15
    Kaizenは僕の言葉に大体反応してくれたし
    自然な表現を理解した
  • 7:15 - 7:19
    そして状況や話し方によって
    気分を変えてきたのだ
  • 7:19 - 7:25
    ゲームのAIの時間軸から言えば
    Event[0]はおそらくFalloutの会話の選択肢と
  • 7:25 - 7:30
    Westworldでアンソニー・ホプキンズと話す
    カウボーイのロボットの間に位置するだろう
  • 7:30 - 7:33
    「白い靴のレディに乾杯だ」
  • 7:33 - 7:37
    わかった、どちらかと言えばFalloutに近い
    だが未来が少し見えた気がしないだろうか
  • 7:37 - 7:43
    とはいえ、Event[0]のシステムがそのまま
    他の開発者に使われることはないだろう
  • 7:43 - 7:47
    まずキーボードが必要な時点で
    家庭用機では使えない
  • 7:47 - 7:51
    キネクトに向かって怒鳴りながら
    NPCと会話したい人はいないだろう
  • 7:51 - 7:55
    「動けリアラ…やった!」
  • 7:55 - 7:59
    でもここから学べる教訓は
    ビデオゲームのキャラクターと
  • 7:59 - 8:03
    自然で本物らしい会話をすることは
    可能ということだ
  • 8:03 - 8:08
    神経ネットワークとかスーパーコンピューターとか
    超複雑なアルゴリズムがなくてもいい
  • 8:08 - 8:13
    でかいデータベースと、インターネットの
    会話ロボットから盗んだアイデア
  • 8:13 - 8:16
    それとパリの賢いインディー開発者がいれば十分だ
  • 8:19 - 8:24
    やあみんな、視聴をありがとう
    Event[0]が今年の革新的ゲームになると
  • 8:24 - 8:27
    予想した人が何人かいた なかなかやるな
  • 8:27 - 8:31
    これが今年最後の動画になる
    2016年にこの番組を支援してくれた
  • 8:31 - 8:36
    全ての人に礼を言いたい
    視聴、登録、コメント、外国語の字幕
  • 8:36 - 8:40
    素敵なEメールやフェイスブックでのシェアなど
  • 8:40 - 8:41
    全てに感謝する
  • 8:41 - 8:47
    そしてもちろんパトロンのみんなにも感謝だ
    君たちは文字通り僕の人生を変えてくれた
  • 8:47 - 8:51
    2017年からは、この番組が
    僕のフルタイムの仕事になる
  • 8:51 - 8:56
    後はもういつもの通りだ
    5ドル以上の支援者たちに最大の感謝を捧げる
  • 8:56 - 8:57
Title:
How Event[0] Works | GMTK Most Innovative 2016
Description:

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Video Language:
English
Duration:
09:20

Japanese subtitles

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