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関節置換術のバイオな未来像

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    まず私自身の話から
    始めましょう
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    大学時代に
    サッカーをしていて
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    膝関節半月板を
    断裂しました
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    それから前十字靭帯を
    断裂してしまい
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    さらに膝関節炎へと
    進行したのです
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    同じ体験をされた方も
    多数いらっしゃると思います
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    ちなみに私が結婚した
    女性にも
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    全く同じ経験がありました
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    これが 私が整形外科医に
    なった動機です
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    制限なしでスポーツを
    続けることができるような
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    問題解決に集中したいと
    思ったのです
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    この点についてもっとよく
    ご理解いただくために
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    ビデオを用意しました
    ご覧ください
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    癌の危険性はもはや
    周知の事実である
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    しかし 癌を上回る数の人々に
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    影響を及ぼす病気がある ― 
    関節炎だ
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    癌は命を奪うかもしれない 
    しかし数字上では
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    関節炎に悩まされる患者の方が
    多いのである
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    長生きをした場合
    実に二人に一人の確率で
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    関節炎を患う可能性がある
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    しかも加齢だけが
    関節炎の原因ではない
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    日常の怪我からくる痛みが
    数十年も続いたのち
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    ついに関節が
    動かなくなってしまう
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    藁をもつかむ思いで
    工学へと目を向け
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    磨耗した部位を
    置換するための
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    人工素材が開発された
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    しかし 人工器官を
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    諸手を挙げて受け入れる
    現在の風潮を見直し
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    もっと自然で優れた方法を
    探すべきではないのだろうか?
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    他の選択肢を
    考えてみよう
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    体が必要とする置換部位が
    全て自然の中に
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    あるいは自身の
    幹細胞の中に
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    既に存在しているとすれば?
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    これが 磨耗した部位を
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    新しい自然のものと入れ替える
    生物学的置換術なのである
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    さて 生物学的治療とは
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    どのようなものでしょう
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    まず 私が妻や他の
    何百人もの患者を
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    治療した方法から
    お話しましょう
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    妻をはじめとして
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    40代‐80代の患者から
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    よく聞く質問として
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    次のようなものがあります
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    「先生 膝に入れる
    緩衝材はないんですか?
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    人工関節には
    まだ躊躇してるんです」
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    なので妻にはヒトから
    供与された半月板を
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    膝関節腔に移植しました
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    同種移植により
    失われた半月板を補うのです
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    不安定な靭帯部分には
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    膝を安定させる目的で
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    ヒトから供与された
    靭帯を用いました
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    関節表面が損なわれた
    関節炎には
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    関節軟骨面を再生させ
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    表面を円滑化するために
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    私たちが1991年に開発した
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    幹細胞ペースト移植を
    行いました
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    左が術前の妻の
    損傷した膝の写真
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    右が手術4ヵ月後 アスペンで
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    快適にハイキングする妻です
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    妻に限らず 他の患者にも
    効果がありました
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    このビデオのジェン・ヒューダックは
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    アスペン・スーパーパイプで
    優勝しましたが
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    これは膝に外傷を受けた
    ほんの9ヵ月後のことです
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    写真でご覧いただけるように
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    膝にはペースト移植が
    施されています
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    生物学的な表面再生が
    可能なのです
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    このような成功例がありながら
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    なぜこれで十分で
    ないのでしょうか
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    それは ドナーが
    少ないからです
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    若い健康な人々が
    バイク事故に逢い
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    組織を提供してくれる機会は
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    そうそうありません
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    しかも組織は
    非常に高価です
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    従って生体組織移植は
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    あまり現実的な
    解決策でありません
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    しかし 動物組織は
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    豊富にあり安価なため
    解決策になりえます
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    しかも若い 健康な組織を
    入手できます
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    しかし ここには免疫学的な
    障壁があります
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    ガラクトシルまたは
    ギャルエピトープと呼ばれる
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    特定のエピトープが
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    この障壁となっているのです
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    もし動物の組織を
    人間に移植するのであれば
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    エピトープの除去法を
    考えなくてはなりません
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    私は 動物組織の研究を
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    1984年にスタートしましたが
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    最初は牛の
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    アキレス腱から始めました
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    タイプ I コラーゲンが
    主成分である
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    牛アキレス腱を
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    酸と界面活性剤を
    用いて洗浄し
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    抗原を分解して除きます
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    それを使って
    再生テンプレートを作成します
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    その再生テンプレートを
    患者の膝に
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    挿入することにより
    失われた
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    半月板軟骨を
    再生させるのです
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    この方法により 世界中で
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    4千件を越える手術が
    行われました
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    これはFDA認可を受け
    世界的に
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    受け入れられている
    半月板再生法です
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    組織を分解できる(軟骨の)場合には
    これで大丈夫です
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    では 無傷の靭帯が
    必要なときはどうでしょう
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    ミキサーを使う
    わけにもいきません
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    そういった場合のために―
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    私はウリ・ガリリと
    トム・テューレックと共に
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    このガラクトシルエピトープを
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    特定の酵素を用い
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    酵素洗浄で取り除く方法を
    開発しました
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    酵素洗浄で取り除く方法を
    開発しました
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    「ギャルストリップ」テクニックです
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    組織をヒト化したのです
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    ギャルをストリップすることで
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    組織を人間化したのです
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    その後 患者の膝に
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    戻すことが可能になります
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    その方法で現在では
    ブタ靭帯を使って
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    若く 健康で 大きな組織を
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    FDA認可臨床試験として
    10名に移植しました
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    被験者の1人が
    カナダ滑降マスターズ大会で
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    術後 3回の優勝に
    輝きました ―
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    「ブタ靱帯に乗って」と本人の言です
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    同じような臨床試験が
    現在実施待ちです
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    では この次の段階は
    どうなるでしょう
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    部分的だけでなく
    生物学的な
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    全膝関節置換術の
    実施がどうなるのか
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    人工関節に替わる
    革命は起こるのか
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    私たちの取り組みを
    ご説明しますと
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    若い健康なブタから
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    関節軟骨を取り出し
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    その抗原を取り除き
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    患者の幹細胞とあわせ
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    炎症のある膝の関節表面に
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    移植します
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    これが回復すれば
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    患者の膝に新しい
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    生物学的表面が
    造られるのです
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    これが現在の
    生物学的アプローチです
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    部品を使って
    あなたの膝を作り直すのですね
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    完全に新しい表面で
    膝を舗装し直すのです
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    また 動物界は4億年にも及ぶ
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    歩行の歴史があります
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    その恩恵も
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    享受することが出来ます
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    あなたの怪我をした関節や
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    40歳・50歳・60歳の関節より
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    もっと厚く 若く優れた組織を
    使う事が可能です
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    この処置は 外来で
    受けることが可能です
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    また 準備にかかるコストは
    非常に安価です
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    こういった理由で
    生物学的膝関節置換術の
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    世界的普及が
    現実的だといえるのです
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    さあ スーパー生物材料の
    世界にようこそ
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    これは ハードウェアではありません
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    これは ソフトウェアでもありません
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    バイオウェアです
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    あなた自身の新バージョンです
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    まもなく公開予定です
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    (笑)
  • 6:24 - 6:26
    最寄の手術室でどうぞ
  • 6:26 - 6:28
    ありがとうございました
  • 6:28 - 6:30
    (拍手)
Title:
関節置換術のバイオな未来像
Speaker:
ケビン・ストーン
Description:

関節炎や怪我など、非常に多くの人々が関節の故障を抱えています。しかし、生体組織を使う最高の治療を享受している人はほとんどいません。ヒト間の同種移植に要する高額費用やドナー不足を回避できる、動物組織を使用した新しい治療法をケビン・ストーンが紹介します。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
06:31

Japanese subtitles

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