< Return to Video

Patriarchy According to The Barbie Movie

  • 0:05 - 0:10
    バービー映画の大きな文化的影響は
    誇張する方が難しい
  • 0:10 - 0:11
    "ハイ バービー"
  • 0:11 - 0:12
    "ハイ ケン"
  • 0:13 - 0:22
    映画は観客を魅了し 批評家を驚かし
    議論を呼び 巨額の興行収入を生み出した
  • 0:22 - 0:28
    "バービーの世界興行収入は10億ドルを記録"
  • 0:28 - 0:37
    映画が人形関連であることを考えると
    見事な文化的成果と言えるだろう
  • 0:37 - 0:42
    しかしそれを喜べない1つのグループがいた
  • 0:43 - 0:49
    "ピンクの楽しい映画が右翼の標的に"
  • 0:49 - 0:53
    "男性を弱く描くことで
    女性を持ち上げている"
  • 0:53 - 0:56
    "フェミニストによる家父長制の悪口"
  • 0:56 - 1:01
    "女の子にパパはバカだと教えている"
  • 1:01 - 1:03
    "あれはフェミニストのゴミです"
  • 1:04 - 1:06
    "ケンはバカでやな奴"
  • 1:06 - 1:11
    "ケンだけでなく
    すべての男性に対する攻撃だ"
  • 1:11 - 1:20
    映画を見た人は混乱するかもしれない
    映画ではケンは好意的に描かれていたからだ
  • 1:21 - 1:25
    むしろ同情的すぎるほどに
  • 1:25 - 1:26
    "私謝らないと"
  • 1:27 - 1:36
    文化戦争の火に油を注ぐためだけの
    パフォーマンスだとして無視もできる
  • 1:36 - 1:43
    しかしこのバックラッシュを
    真剣に受け取ってしまうのは有害だ
  • 1:44 - 1:47
    あるワードが神経に触ったらしい
  • 1:47 - 1:53
    "バービーはまだ観てませんが 人々が
    家父長制について話してるのは聞きます"
  • 1:53 - 1:56
    "フェミニズムだ 家父長制だ
    すべてと戦うのだ"
  • 1:56 - 2:01
    "映画では家父長制という用語が
    何度も使われていました"
  • 2:01 - 2:05
    "家父長制と言う度に怒ってたら
    映画が終わる前に気絶する"
  • 2:06 - 2:08
    "10回以上は使われていた"
  • 2:08 - 2:12
    "家父長制が大きな要素になっている"
  • 2:12 - 2:21
    "誰も本当の意味をわかっていない
    家父長制という言葉が何度も使われた"
  • 2:22 - 2:32
    言葉の意味を知らないにしては
    驚くべきレベルの防衛反応だ
  • 2:32 - 2:40
    映画のフェミニズムには批判もあるが
    この動画ではその問題には回答しない
  • 2:40 - 2:46
    ここでは家父長制を説明するものとして
    この映画を取り上げていきたい
  • 2:46 - 2:51
    それは何でないか
    男性含め誰に害をなしているのか
  • 2:52 - 2:53
    "脇を締めろ"
  • 2:53 - 3:02
    生産的議論のためには用語が持つ
    嫌悪感を理解する必要がある
  • 3:02 - 3:04
    "まるでハチの巣だ"
  • 3:04 - 3:11
    実際には家父長制は男性の象徴ではなく
    男らしさの類語でもない
  • 3:11 - 3:14
    男性憎悪とも関係ない
  • 3:14 - 3:17
    "僕も戸惑ってる"
  • 3:17 - 3:26
    家父長制という言葉に人々が戸惑うのも
    メディアでは普通聞かないから無理はない
  • 3:26 - 3:33
    この用語は昔から フェミニストを
    からかうジョークの中で使われてきた
  • 3:33 - 3:37
    "ブラジャーを燃やして
    家父長制に抵抗しましょう"
  • 3:37 - 3:41
    "ハーヴェイに会わないと
    下着を燃やすのはそのあと"
  • 3:41 - 3:48
    "ロジャーさんの家父長制バイアスを
    3分間指摘してあげたのが最後"
  • 3:48 - 3:50
    "金曜日王が人形を支配してるのよね"
  • 3:51 - 3:52
    "遅れた"
  • 3:53 - 3:56
    "家父長制的価値観が教育を抑圧してる"
  • 3:56 - 3:57
    "そう"
  • 3:57 - 4:02
    metoo運動が起きてからは
    パターンに変化が見られる
  • 4:02 - 4:08
    "来ないで 私は家父長制を解体する
    あなたから始めてもいい"
  • 4:08 - 4:12
    最近は10代の皮肉屋キャラが
    この言葉をよく使う
  • 4:12 - 4:18
    "騎士道精神に従ったんだ?
    私から永遠の感謝を引き出す家父長制の道具に"
  • 4:18 - 4:20
    "普通はありがとうって言う"
  • 4:20 - 4:29
    反抗的で純朴な様子の演出に使われるが
    その観察は間違っているわけではない
  • 4:29 - 4:33
    "結婚は女性を縛る家父長的な制度よ"
  • 4:33 - 4:39
    "夫の所有物となり子供を産まされ
    名前も夫のものに変えられる"
  • 4:39 - 4:42
    "プロムは植民地時代…"
  • 4:42 - 4:44
    "植民地時代後の構造"
  • 4:44 - 4:47
    "でも抗議の一環として参加する"
  • 4:48 - 4:51
    "ヘイヘイ ホーホー
    家父長制を廃止せよ"
  • 4:51 - 4:55
    "ヘイヘイ ホーホー
    家父長制を廃止せよ"
  • 4:55 - 5:00
    この新しい文脈でも 用語は
    決め台詞として使われている
  • 5:00 - 5:02
    "…それだけ?"
  • 5:02 - 5:05
    ただ意味は曖昧なままだ
  • 5:05 - 5:09
    "若草物語って言うの
    4人の姉妹が家父長制を…"
  • 5:09 - 5:11
    "やだ 人形"
  • 5:11 - 5:17
    具体性のなさは 知っている人だけが
    笑えるものであることを示している
  • 5:17 - 5:20
    "家父長制を倒せ!"
  • 5:20 - 5:21
    "バカ!"
  • 5:21 - 5:26
    それ以外の人は困惑するか脅威を感じる
  • 5:26 - 5:28
    "家父長制は初耳だ"
  • 5:28 - 5:32
    "それって男と馬が仕切ってる?"
  • 5:34 - 5:38
    すまない ケン
    馬は関係してない
  • 5:38 - 5:42
    しかしなぜそう思ったかは理解できる
  • 5:42 - 5:46
    "不公平です 家父長制が悪い"
  • 5:46 - 5:49
    "それに家父長制って何です?"
  • 5:51 - 5:59
    家父長制とは 男性の権力と権威を
    高めるために作られた社会のことだ
  • 6:01 - 6:07
    社会学的には4つの原則に基づく
    社会システムのことである
  • 6:07 - 6:18
    "社会はその程度により家父長的である
    男性支配的 男性中心的 男性基準的
    支配への執着による組織化"
  • 6:18 - 6:28
    意味を説明するが 覚えておくべきは
    システムと人は同じではないことだ
  • 6:28 - 6:31
    "ここはもうケンランドだ"
  • 6:31 - 6:41
    映画ではケンが家父長制を導入するが
    ケンや仲間は家父長制そのものではない
  • 6:41 - 6:42
    "俺はただの男だ"
  • 6:42 - 6:47
    ケンは行動によって家父長制を作る
  • 6:47 - 6:53
    彼らが参加をやめると
    システムも存在をやめる
  • 6:54 - 7:02
    ボードゲームのルール説明に
    個々のプレイヤーの性格は不要だ
  • 7:02 - 7:10
    同様に家父長制の説明に
    男性個人への非難は必要ない
  • 7:10 - 7:22
    映画は白人キャラに焦点を当てているが
    家父長制は人の属性によって影響が異なる
  • 7:23 - 7:24
    "問題か?"
  • 7:25 - 7:32
    ここからは「The Gender Knot」
    という本に基づいて話を進める
  • 7:33 - 7:35
    悪魔は細部に宿るので
    ケンランドを使おう
  • 7:35 - 7:36
    "ケンダム"
  • 7:37 - 7:38
    "ケンダムランド"
  • 7:38 - 7:39
    "自由と男の国"
  • 7:40 - 7:41
    "ここね"
  • 7:41 - 7:45
    ケンダムランドを家父長制の説明に使う
  • 7:45 - 7:47
    "道が開けそうだ"
  • 7:47 - 7:48
    "よかった"
  • 7:48 - 7:53
    家父長制の第一の特徴は男性支配だ
  • 7:53 - 8:01
    これは簡単だ 意味は権威的地位が
    一般に男性に与えられていること
  • 8:02 - 8:09
    基本的に社会階層を見上げていくと
    より男性が多くなってくる
  • 8:10 - 8:16
    映画は男性支配を鮮やかに描いている
  • 8:16 - 8:22
    強くて重要とされる男性たちの画像が示される
  • 8:22 - 8:28
    最近まで女性はこれらの分野から
    排除されていた
  • 8:29 - 8:31
    "高度で高収入な仕事くれ"
  • 8:31 - 8:33
    "MBAが要る"
  • 8:33 - 8:40
    ケンも重要な教訓を学ぶ
    権力の要求はぶしつけに断られる
  • 8:40 - 8:44
    "あなたには盲腸すら切らせない"
  • 8:44 - 8:44
    "男だ"
  • 8:44 - 8:45
    "医者じゃない"
  • 8:45 - 8:46
    "頼む"
  • 8:46 - 8:47
    "ダメ"
  • 8:47 - 8:53
    男性支配は全男性個人が
    力を持つことを意味しないのだ
  • 8:53 - 8:56
    "ヒラの僕は女?"
  • 8:56 - 9:01
    事実 家父長制にいる男性のほとんどは
    大きな権力を得ることはないだろう
  • 9:01 - 9:03
    "これはまずい"
  • 9:03 - 9:04
    "何?"
  • 9:04 - 9:10
    むしろ他の権力ある男性の下で
    一生労働させられる
  • 9:11 - 9:13
    "女性役員はいない?"
  • 9:13 - 9:21
    マテル社はこの通りだが 家父長制社会で
    女性がトップに行くのは不可能ではない
  • 9:21 - 9:30
    しかし女性の権力の維持は困難になる
    女性は特別な例外とみなされるからだ
  • 9:31 - 9:32
    "みんな大好き"
  • 9:32 - 9:37
    バービーランドとは違い
    アメリカに女性大統領はいない
  • 9:38 - 9:39
    "なぜ輝いてるの?"
  • 9:39 - 9:41
    "ノーコメント"
  • 9:41 - 9:47
    しかし最終的に女性が地位を得たとしても
    それは家父長制の終わりを意味しない
  • 9:47 - 9:51
    家父長制は回復力を持つからだ
  • 9:51 - 9:59
    女性たちが懸命に戦ったおかげで
    制度は何十年とかけて進化し 変化してきた
  • 9:59 - 10:03
    だがテーブルはまだ男性が支配的だ
  • 10:03 - 10:06
    "家父長制を回せてないのか?"
  • 10:06 - 10:08
    "いや 僕らは…"
  • 10:09 - 10:13
    "回してるさ
    ただうまく隠してる"
  • 10:15 - 10:19
    家父長制の2つ目の特徴は
    男性中心的であることだ
  • 10:19 - 10:26
    シンプルに男性や少年の行動に
    主な焦点が当たっている状態だ
  • 10:26 - 10:34
    バービーランドが視覚的に驚きなのは
    女性中心というレアな世界を見せるからだ
  • 10:34 - 10:40
    ハリウッドで見られたのは
    1950年代のSFだけに留まる
  • 10:40 - 10:46
    "未知の惑星に着陸
    足の長い美女たちに捕まる"
  • 10:46 - 10:51
    "リーダーに会わせろと言うと
    このような生き物に会わせた"
  • 10:51 - 10:54
    "金星にいる人たちだ"
  • 10:55 - 10:56
    "ハイ バービー"
  • 10:56 - 10:58
    "イェイ 宇宙!"
  • 10:58 - 11:04
    バービーランドでは
    バービーの行動に焦点が当たり
  • 11:04 - 11:08
    クーデターのあと ケンはすぐに
    バービーたちを押しのけた
  • 11:09 - 11:14
    そして自身と男らしさを
    すべての中心に置いた
  • 11:14 - 11:20
    "何もかもが男の価値を
    高め 広めるためにある"
  • 11:20 - 11:25
    これは私たちの
    男性中心社会を投影している
  • 11:26 - 11:33
    ニュースを見たり 映画を観るだけで
    男性を主人公とした物語があふれてくる
  • 11:36 - 11:38
    "国家の象徴"
  • 11:38 - 11:41
    "世界のヒーロー"
  • 11:43 - 11:46
    "希望の光を…"
  • 11:46 - 11:51
    もちろん女性が中心に
    置かれることもある
  • 11:51 - 11:57
    しかしそれは女性の物語として描かれ
    人間の物語とは描かれない
  • 11:58 - 12:05
    「バービー」は社会で女性であることの
    経験についての物語だ
  • 12:05 - 12:08
    "不安 パニック
    強迫観念は別売り"
  • 12:09 - 12:12
    「オッペンハイマー」と比較しよう
  • 12:12 - 12:16
    世界の破壊者になる物語だ
  • 12:17 - 12:27
    世界の破壊者は男性だが
    社会での男性の体験は描いていない
  • 12:28 - 12:32
    クリストファー・ノーランの映画はすべて
    男性を中心に展開するが
  • 12:32 - 12:41
    性別の話はなく 人間の経験を
    表現したものとして作られている
  • 12:41 - 12:50
    一方ガーウィグの映画はすべて女性中心で
    男の世界で生きることを表現している
  • 12:50 - 12:53
    "よくやった"
  • 12:53 - 13:00
    これは両監督に対する批判ではない
    男性中心主義が意味することの表れだ
  • 13:00 - 13:10
    家父長制では男性が人間の基本とされ
    男性の経験が人間の探求として捉えられる
  • 13:10 - 13:16
    一方女性の経験はまず
    女らしさに関連して語られる
  • 13:19 - 13:26
    男性中心主義という根深い文化は
    一般向け映画において
  • 13:26 - 13:32
    男らしさを中心に描かなかった作品が
    なぜ反発を生むのかの説明になる
  • 13:35 - 13:41
    3つ目の男性基準はもう少し複雑だが
    家父長制パズルの重要なピースだ
  • 13:41 - 13:55
    "それは何がよいか 望ましいか 好ましいか
    または正常かについて核となる文化的考え方が
    私たちが男性 男性性 男らしさについて
    考えていることと文化的に関連付けられることだ"
  • 13:55 - 14:02
    それゆえにタフさ 競争心 強さ
    自制心や合理性の高い職業が
  • 14:03 - 14:08
    私たちの社会では高く評価され
    高い報酬をもらっている
  • 14:10 - 14:20
    思いやりやケアの職業は女性的とされ
    システム的に価値が下げられ資金不足だ
  • 14:20 - 14:22
    "グレッグも医学部だ"
  • 14:22 - 14:23
    "本当?分野は?"
  • 14:24 - 14:25
    "看護です"
  • 14:27 - 14:32
    「バービー」ではケンたちが
    攻撃的な男性基準の社会を築く
  • 14:33 - 14:36
    バービーランドにあった
    女性的なものを捨て去り
  • 14:36 - 14:44
    1980年代映画で見られた
    男らしさの表現を取り入れた
  • 14:45 - 14:55
    ピンクの家具を黒の革張りに替え
    カウボーイ風にし ジムの器具を置いた
  • 14:55 - 14:58
    "ただ受け入れろ ベイビー"
  • 14:59 - 15:00
    "ベイビー?"
  • 15:00 - 15:04
    だが男性基準は美学よりも深い
  • 15:04 - 15:12
    ケンが家父長制を決断した時行動も変わり
    男性的な価値観を反映させようとした
  • 15:12 - 15:15
    "俺の新妻として居ていいぞ"
  • 15:15 - 15:18
    "または長年腐れ縁の彼女として"
  • 15:18 - 15:23
    偽りの虚勢の裏に
    傷ついた感情を隠している
  • 15:23 - 15:25
    "ビールくれ"
  • 15:25 - 15:28
    "ビール運びはお断り"
  • 15:29 - 15:30
    "いいさ"
  • 15:30 - 15:38
    家父長制の下ではリーダーの概念が
    男らしさと密接に結びついている
  • 15:39 - 15:44
    そうしてすべての男性が
    デフォルトで社会的に高められ
  • 15:44 - 15:49
    女性は軽視され
    劣ったものとみなされる
  • 15:49 - 15:50
    "うまそうだ"
  • 15:50 - 15:52
    "ホットな体だね"
  • 15:52 - 16:00
    そして権力を持たない男性でさえも
    自分は女性より優れていると考える
  • 16:00 - 16:06
    この点はケンの
    社会運営能力のなさで強調される
  • 16:06 - 16:08
    "昼からベロベロだぜ"
  • 16:08 - 16:10
    "俺も同じ"
  • 16:10 - 16:14
    一日中酒を飲み
    ゲームしたりして過ごす
  • 16:15 - 16:16
    "毎晩ボーイズ・ナイトだ"
  • 16:16 - 16:24
    それでも家父長制下の男性というだけで
    自分たちは優れていると考えている
  • 16:24 - 16:27
    "ここは最高だ!"
  • 16:27 - 16:30
    バービーたちは召使いだ
  • 16:30 - 16:33
    "私の腹ペコボーイズ
    おやつはどう?"
  • 16:34 - 16:40
    現実世界では少数の女性が
    男性基準の社会でも権力を得ている
  • 16:40 - 16:52
    しかしそのためには他の同じ立場の男性より
    攻撃的で無感情であると示す必要がある
  • 16:52 - 17:01
    つまり女性であっても家父長制の
    男性基準に適応することが求められるのだ
  • 17:02 - 17:12
    家父長制の最後の4つ目の特徴は
    支配への執着による組織化だ
  • 17:12 - 17:19
    男性は女性と他の脅威となる男性を
    支配することで特権を維持している
  • 17:20 - 17:26
    映画ではこの要素は描かれていないが
    女性への暴力の脅威を描いている
  • 17:26 - 17:27
    "笑ってくれ"
  • 17:27 - 17:31
    家父長制維持の重要な要素だ
  • 17:31 - 17:35
    "僕はそうは感じない
    ただ憧れの視線を感じる"
  • 17:35 - 17:39
    "エロ目線でもなく
    暴力的でもない"
  • 17:39 - 17:41
    "私への視線は暴力的"
  • 17:42 - 17:44
    支配は他の方法でもできる
  • 17:44 - 17:51
    ケンは暴力を理解していないが
    日常を支配するための強制がある
  • 17:51 - 17:53
    "みんなどうしたの?"
  • 17:53 - 17:57
    "家父長制という美しい理論を
    説いたらひれ伏した"
  • 17:57 - 18:03
    ケンは議会を乗っ取るだけでなく
    ドリームハウスも支配する
  • 18:03 - 18:07
    "ここはケンの
    ムキムキマッチョハウスだ"
  • 18:07 - 18:12
    バービーたちを操って
    新しい地位を受け入れさせる
  • 18:13 - 18:15
    "ビールほしい人?"
  • 18:15 - 18:17
    "何してるの?医者でしょ?"
  • 18:17 - 18:19
    "お飾り役楽しい"
  • 18:20 - 18:28
    男性は知的に優れているという幻想は
    男性支配の神話を強化する上で重要だ
  • 18:28 - 18:29
    "俺が教えよう"
  • 18:30 - 18:32
    "俺たちが教えるよ!"
  • 18:32 - 18:35
    それゆえ特権的地位に値する
  • 18:35 - 18:37
    "よく聞け"
  • 18:37 - 18:46
    男性は時に強い支配を実行することで
    自身の満たされない感情を埋め合わせる
  • 18:46 - 18:52
    "毎晩6時には帰宅し
    このテーブルに食事を用意すること"
  • 18:52 - 18:55
    特に女性と子供に対して
  • 18:55 - 18:56
    "嫌よ"
  • 18:56 - 18:59
    "君を押し倒したい…"
  • 19:00 - 19:01
    本に戻る
  • 19:01 - 19:12
    "男性は想定される(また期待される)
    常に自分をコントロールし
    無感情であり(怒りと激情は除き)
    自身を無敵で自律的であると示すことを"
  • 19:12 - 19:24
    "独立して 強く 理性的で 論理的で
    冷静で 博識で いつも正しく
    あらゆる状況を支配することを
    特に女性が関わる時は"
  • 19:26 - 19:29
    "誰から? 誰とやり取り?"
  • 19:30 - 19:31
    "別に"
  • 19:31 - 19:32
    "見せろ"
  • 19:33 - 19:34
    "ケン!"
  • 19:34 - 19:42
    社会の中で男性の支配への執着は強く
    女性を支配できてないとされた男性は
  • 19:43 - 19:49
    女性に尻に敷かれ
    鎖に繋がれているとして嘲笑われる
  • 19:50 - 19:56
    一方女性を支配する男性に対する
    蔑称は存在しない
  • 19:56 - 19:58
    できない男性にだけだ
  • 20:00 - 20:05
    支配への執着は
    大小様々な形で現れる
  • 20:05 - 20:10
    "ぜひ入ってほしい
    その巨大な箱の中に"
  • 20:10 - 20:17
    女性の体と性に対する支配は
    家父長制の核となる教義だ
  • 20:17 - 20:19
    "箱に入れ このアマ!"
  • 20:21 - 20:27
    ケンによる政府の支配を思い出そう
    権力を使いバービーを市民生活から追い出した
  • 20:28 - 20:32
    "48時間後ケンたちの投票で
    憲法が改正され"
  • 20:32 - 20:36
    "ケンのケンによる
    ケンのための国となる!"
  • 20:36 - 20:40
    子供のおもちゃなので
    バービーは再生産はできない
  • 20:40 - 20:45
    ミッジはいったん別として
    他のバービーは子供を持てない
  • 20:46 - 20:53
    しかし持てるならケンはきっと
    権利を制限するだろう 現実世界のように
  • 20:55 - 21:00
    この社会制度は明らかに
    女性に対し抑圧的だ
  • 21:00 - 21:05
    だが家父長制は男性に利する一方で
    逆説的に毒杯でもある
  • 21:06 - 21:08
    人間性を奪うからだ
  • 21:08 - 21:13
    "彼らの目を彼ら自身に向けさせるの"
  • 21:13 - 21:23
    表面しか触れられてないが ケンの物語の中に
    家父長制が男性を害するヒントが隠れている
  • 21:24 - 21:30
    ハリウッドは男女の戦争を好んで描くが
    その枠組みは重要な点を見逃している
  • 21:30 - 21:35
    家父長制は男性と女性の競争ではないのだ
  • 21:35 - 21:40
    むしろそれは支配権をめぐって
    人々が争う終わりなき競争であり
  • 21:40 - 21:46
    社会学者はそれを男らしさの階層と呼んだ
  • 21:47 - 21:53
    白人異性愛者の男性的理想が
    その階層の頂点だ
  • 21:53 - 22:01
    それ以外の同性愛や女性らしさは
    階層を下に追いやる要素となる
  • 22:01 - 22:03
    "平手打ちだ 気に入るぞ"
  • 22:06 - 22:13
    ケンが戦争する時 その相手は
    バービーではなく 他のケンだった
  • 22:13 - 22:14
    "戦争だ"
  • 22:15 - 22:16
    "バービーと?"
  • 22:16 - 22:17
    "ケン"
  • 22:17 - 22:18
    "俺ら?"
  • 22:18 - 22:19
    "他のケン"
  • 22:19 - 22:25
    バービーの映画はここまで
    家父長制を説明するのに役立ってきた
  • 22:25 - 22:30
    だが男性同士の争いについては
    この物語の有用性は限られている
  • 22:30 - 22:33
    "ビーチは手に余るな"
  • 22:33 - 22:36
    "ケガさえなきゃやってる"
  • 22:36 - 22:38
    "何でもやろう"
  • 22:38 - 22:43
    例えば家父長制が何か知る前から
  • 22:43 - 22:51
    ケンとケンはバービーの気を引くために
    激しい競争を繰り広げていた
  • 22:51 - 22:53
    "君には無理だろ"
  • 22:53 - 22:58
    バービーの脚本はここで
    少しひねりを入れすぎた
  • 22:58 - 23:05
    重なり合う比喩や寓話が多いため
    ケンについてのメッセージが複雑だ
  • 23:06 - 23:14
    ケン同士の敵対関係は女性同士の争いを
    性別転換させたものかもしれない
  • 23:14 - 23:19
    "僕が存在できるのは
    君の視線のぬくもりの中だけ"
  • 23:19 - 23:24
    しかしそれでは家父長制批判としては
    あまり成功していない
  • 23:24 - 23:30
    ケンの競争心には男性特権の
    響きが感じられるからだ
  • 23:30 - 23:33
    "怖いんだな
    誘われてもない"
  • 23:33 - 23:37
    映画前半のこの振る舞いは
    家父長制が絡むものではない
  • 23:38 - 23:40
    そうであるべきなのに
  • 23:40 - 23:41
    "ハイ バービー"
  • 23:42 - 23:43
    "ハイ ケン"
  • 23:43 - 23:48
    支配への執着は男性を
    恐怖の連鎖に閉じ込める
  • 23:48 - 23:50
    "ハイ バービー"
  • 23:50 - 23:51
    "ハイ ケン"
  • 23:51 - 23:56
    男性は支配を重視するほど
    それを失うことを恐れる
  • 23:57 - 24:02
    それにより男性は他の男性への
    劣等感に悩まされる
  • 24:02 - 24:07
    男性たちは自らの男らしさに
    安心感を感じることができない
  • 24:07 - 24:11
    "ケンと賭けをした
    帰ればダサいと思われる"
  • 24:11 - 24:13
    "ケンはダサいものよ"
  • 24:13 - 24:14
    "ダサくない"
  • 24:14 - 24:20
    映画では家父長制の支配権争いが
    奇妙なバレエの夢で最高潮に達する
  • 24:20 - 24:24
    しかし現実世界での帰結は
    深刻なものになりうる
  • 24:25 - 24:31
    現実世界での暴力はほぼ
    男性による男性へのものだ
  • 24:32 - 24:37
    この現実からの転用がバービーの
    家父長制打倒計画の一部だが
  • 24:37 - 24:42
    ケンを騙して互いに戦わせよう
    というのは間違った考えだ
  • 24:42 - 24:47
    "ケンたちの自尊心と嫉妬心をもて遊んで
    お互いを敵にさせるの"
  • 24:47 - 24:52
    このシーンは面白いし
    曲の選択も完璧だが
  • 24:52 - 25:00
    攻撃的な行動は家父長制の特徴であり
    利用できる男性のバグではない
  • 25:01 - 25:03
    "潰し合ってる"
  • 25:03 - 25:09
    男性の暴力は女性に操られて
    行うものではない
  • 25:10 - 25:17
    また描かれていないのは 家父長制がいかに
    男性に圧力をかけ自傷させているかだ
  • 25:17 - 25:22
    直接的 間接的に
    依存症や危険な行動で
  • 25:24 - 25:28
    弱さの表出の禁止が
    問題をさらに複雑にする
  • 25:28 - 25:35
    男性は助けを求めることが困難になり
    感情的な支援関係を築けない
  • 25:35 - 25:35
    "ケン"
  • 25:35 - 25:36
    "バービー"
  • 25:37 - 25:38
    "どこまで見てた?"
  • 25:38 - 25:43
    もちろんすべての人が
    愛や養育を必要とする
  • 25:44 - 25:50
    しかし家父長制はケア行動を
    女性的と決めつけているため
  • 25:50 - 25:58
    男性は真の男のアイデンティティを保つため
    感情面を犠牲にせざるをえないと感じている
  • 25:58 - 26:04
    その結果 特にストレートの男性は
    女性に責任があると間違って信じている
  • 26:04 - 26:07
    "でも泊めたくない"
  • 26:07 - 26:08
    "ケンのせい?"
  • 26:08 - 26:10
    "ケンは友達"
  • 26:10 - 26:10
    "おやすみ"
  • 26:10 - 26:16
    拒絶されることが 感情を女性に
    奪われることだと感じたとしても
  • 26:16 - 26:25
    それは女性ではなく家父長制の問題だ
    家父長制が男性の感情をブロックしている
  • 26:25 - 26:30
    だからバービーに拒絶された時
    ケンは激怒する
  • 26:30 - 26:33
    "いやお前が俺をダメにした!"
  • 26:33 - 26:36
    そして自分を含めみんなを傷つける
  • 26:38 - 26:40
    "僕を見るな!"
  • 26:42 - 26:50
    「The Will to Change」という本で
    家父長制下の男性が説明されている
  • 26:50 - 26:59
    "少年たちに自らの弱さを軽蔑するよう
    教えることは 自ら魂の殺人者となるように
    彼らを社会化する一つの方法である"
  • 26:59 - 27:04
    ケンが家父長制下で幸せではなかったのも
    不思議ではない
  • 27:04 - 27:12
    ケンダムランドで彼は遠ざかっていた
    バービーから 自身の感情から 他のケンから
  • 27:14 - 27:21
    嘘発見器にかけられたジュリア・フォックスが
    TikTokで流行っている
  • 27:21 - 27:24
    "家父長制が嫌いですが
    いい男性もいっぱいいる"
  • 27:24 - 27:25
    "質問に答えて"
  • 27:25 - 27:27
    "男性は憎んでいません"
  • 27:27 - 27:28
    "嘘です"
  • 27:29 - 27:37
    流行った動画はここで切られているが
    続きの部分は示唆に富んでいる
  • 27:37 - 27:46
    "女性を抑圧して得している男性がいる
    文化 社会 宗教の場面で"
  • 27:46 - 27:49
    "男性がもっとこの問題に
    立ち上がってほしい"
  • 27:49 - 28:01
    男性全員は憎んでいないと説明している
    憎んでいるのは男性が何もしていないという事実だ
  • 28:01 - 28:05
    では制度を終わらせるため
    男性には何ができるのか
  • 28:05 - 28:07
    "ケンだ 見つかった"
  • 28:08 - 28:15
    ここで説明のためにアレンを使おう
    バービーの革命に加わった唯一の男だ
  • 28:15 - 28:17
    カメオの二人は脇に置こう
  • 28:17 - 28:18
    "シュガー・ダディ?"
  • 28:19 - 28:23
    "そういう名前じゃない
    犬がシュガーで 私がダディ"
  • 28:23 - 28:25
    "私には魔法のイヤリング"
  • 28:25 - 28:33
    この3人のキャラはクィア的だ
    男性だが彼らは疎外されている
  • 28:33 - 28:41
    男性が家父長制から抜け出そうとする時に
    よくある間違いをアランは体現している
  • 28:42 - 28:46
    最初アランは何もしていなかった
  • 28:46 - 28:53
    傍観者であり ケンダムランドでの
    権力レベルを測る役割でしかなかった
  • 28:53 - 28:56
    "アランもマッサージ楽しんでる"
  • 28:56 - 28:57
    "楽しんでない"
  • 28:57 - 28:58
    "足もみ大好き"
  • 28:59 - 29:05
    現実世界にいる男性のようにアランは
    積極的には女性の抑圧に加担しない
  • 29:05 - 29:08
    しかし反対もしない
  • 29:08 - 29:10
    "こんなの消しちまえ!"
  • 29:10 - 29:17
    アランがしたのは逃げることだった
    逃げ道を見つけて利用した
  • 29:17 - 29:18
    "誰?"
  • 29:18 - 29:21
    "アランだ ケンから逃げたい"
  • 29:21 - 29:24
    "あれ以上いたら心が折れる"
  • 29:24 - 29:32
    現実の男性は家父長制から出られない
    それは社会全体に織り込まれているからだ
  • 29:33 - 29:33
    "どうする?"
  • 29:34 - 29:35
    "車に乗って歌ってて"
  • 29:35 - 29:41
    次にアランがしたのは
    騎士道的な暴力を振るうことだった
  • 29:42 - 29:48
    女性が直面する不公正を知ったあと
    問題から距離を置こうとする男性もいる
  • 29:48 - 29:54
    悪い男を叩くことで
    自分の責任から逃れようとするのだ
  • 29:55 - 30:02
    だが家父長制は人ではない
    社会制度の顔にパンチはできない
  • 30:03 - 30:08
    "大変だ ケンカをした
    フェミニズムを解決した"
  • 30:08 - 30:12
    "やったんだよ
    ニュース級の戦いだった"
  • 30:12 - 30:20
    そして多くの場合 男性の暴力は役に立たない
    それは家父長制的価値観の再現になるだけだ
  • 30:20 - 30:28
    アランはフラフラするが 最後には
    バービーの革命に参加し共に立ち上がる
  • 30:28 - 30:34
    だがアランは
    ケンと対立しようとはしない
  • 30:34 - 30:40
    残念だ 他の男性にできる最も重要なことは
    他の男性の行動に抗議することだからだ
  • 30:41 - 30:45
    家父長制の風潮に
    逆らうよう呼びかけられる
  • 30:47 - 30:55
    男女の幸福に有害であるにもかかわらず
    家父長制は多くの人にとって見えないままだ
  • 30:55 - 30:59
    バービーの映画は完全ではないが
    それを可視化した
  • 30:59 - 31:07
    これが右翼言論人がこのファンタジーに
    脅威を感じてしまった理由だろう
  • 31:08 - 31:16
    映画は家父長制を描いただけでなく
    それが必然のものではないことを示唆している
  • 31:16 - 31:23
    そうしてすべての社会制度に関する
    真実を示している 解体できると
  • 31:23 - 31:27
    "バービーもケンも
    影で生きるべきじゃない"
  • 31:27 - 31:28
    "アランも"
  • 31:29 - 31:36
    制度に立ち向かう選択は
    男性にとって危険だが 女性は特にそうだ
  • 31:37 - 31:44
    それでも世界中で女性たちが
    家父長制に挑んでいる かつてないほどに
  • 31:44 - 31:50
    そして現実に日々多くの男性が
    女性と共に立ち上がることを選んでいる
  • 31:50 - 31:56
    自由と人間性を取り戻す
    戦いに参加することを
  • 31:57 - 31:59
    "ありがとう"
Title:
Patriarchy According to The Barbie Movie
Description:

more » « less
Video Language:
English
Duration:
33:01

Japanese subtitles

Revisions