信頼と道徳性、そしてオキシトシン
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0:00 - 0:03人間に固有の特徴はあるのでしょうか?
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0:03 - 0:05あります
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0:05 - 0:07人間は 道徳感情を発達させた
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0:07 - 0:09地球上の唯一の生き物です
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0:09 - 0:12私たちは 社会的動物として
道徳に高い関心を持ちます -
0:12 - 0:15私たちは
他の人の行動の理由を知りたがります -
0:15 - 0:18そして私は 個人的にも
道徳への思い入れがあります -
0:18 - 0:20ひとえにこの女性のおかげです
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0:20 - 0:22シスター・メアリー・マラステラ
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0:22 - 0:25私の母でもあります
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0:26 - 0:29私は教会で侍者をつとめ
お香をたっぷり浴び -
0:29 - 0:31ラテン語の一節も覚えました
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0:31 - 0:33母の徹底した道徳感が
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0:33 - 0:35全ての人にあてはまるのかどうか
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0:35 - 0:37考える時間もありました
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0:37 - 0:40信仰心のありなしに関わらず
誰もが皆 -
0:40 - 0:42道徳で頭がいっぱいだとわかりました
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0:42 - 0:44きっとこの世には道徳的決定のための
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0:44 - 0:46原理みたいなものが
あるのだろうと考えました -
0:46 - 0:48また 脳が私たちを道徳的たらしめる
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0:48 - 0:50ということを
さらに突き詰めようとしました -
0:50 - 0:53知りたかったのは道徳感の化学があるのか
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0:53 - 0:55または道徳感の分子が
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0:55 - 0:57存在するのかということでした
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0:57 - 0:5910年以上の実験を経て
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0:59 - 1:01それを発見したのです
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1:01 - 1:04ご覧になりたいですか?
用意してあります -
1:05 - 1:07この小さい注射器には
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1:07 - 1:10道徳に関わる分子が入っています
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1:16 - 1:19会場-笑
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1:19 - 1:21オキシトシンというものです
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1:21 - 1:24オキシトシンは単純で古い分子で
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1:24 - 1:26哺乳類のみに見られます
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1:26 - 1:28げっ歯類においては
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1:28 - 1:30メスの子育てを促進し
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1:30 - 1:32別の生物においては
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1:32 - 1:34同居する仲間の忍耐力を高めます
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1:34 - 1:36人間においては出産や授乳を
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1:36 - 1:38容易にし
性行為の際に男女ともに -
1:38 - 1:41分泌されるという事実のみが知られています
-しかし -
1:42 - 1:45私はこれが道徳に関わる分子だと考えました
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1:45 - 1:48研究者なら誰でもするように
まずは同僚にぶつけたのです -
1:48 - 1:50同僚の一人が言いました
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1:50 - 1:53「あまりにもひどいアイデアだ」
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1:53 - 1:55「女性特有のホルモンが
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1:55 - 1:57それほど重要なはずがない」
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1:57 - 2:00私は「男性の脳でも分泌される
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2:00 - 2:02それには理由がある筈だ」と返しました
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2:02 - 2:05けれども彼の言い分はもっともで
確かにひどいアイデアでした -
2:05 - 2:07しかし 検証が可能なアイディアです
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2:07 - 2:10つまり オキシトシンが
人の道徳感を養うのかを判断する -
2:10 - 2:13実験を考案できると思ったのです
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2:14 - 2:16けれども容易ではありませんでした
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2:16 - 2:19まずオキシトシンは見つけにくく
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2:19 - 2:21分泌が刺激されないと
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2:21 - 2:24通常のレベルはほぼゼロなのです
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2:24 - 2:26それにたった3分半で半減し
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2:26 - 2:29常温ではすぐに壊れてしまいます
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2:29 - 2:31実験ではオキシトシンを大量に分泌させ
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2:31 - 2:33これを採取して冷凍保存すべきです
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2:33 - 2:35できるはずだと思いました
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2:35 - 2:37幸運にもオキシトシンは
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2:37 - 2:40脳内と血液中でつくられるので
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2:40 - 2:43脳手術を学ばなくても実験できるはずでした
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2:44 - 2:47ところで私は道徳感を
測定しなければならないのでした -
2:47 - 2:50「道徳感」の測定は
壮大なプロジェクトです -
2:50 - 2:52それで小さなことから始めました
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2:52 - 2:55「信頼」というひとつの徳から
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2:55 - 2:57研究を始めたのです
―なぜなら -
2:57 - 3:002000年代の初めに
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3:00 - 3:03信頼できる人が多い国家は
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3:03 - 3:05より繁栄することを発表したからです
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3:05 - 3:08こうした国では 経済活動が盛んで
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3:08 - 3:10富が築かれ
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3:10 - 3:12貧困が緩和されています
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3:12 - 3:15よって貧困国は信頼が低いと言えます
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3:15 - 3:18ということは
信頼の化学を理解できれば -
3:18 - 3:20貧困の緩和に貢献できるかもしれません
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3:20 - 3:22しかし私自身も疑い深いのですが
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3:22 - 3:24「あなたは信頼できますか?」
とは聞きません -
3:24 - 3:26かわりに ジェリー・マグワイアばりに
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3:26 - 3:28研究を行います
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3:28 - 3:30「もし道徳的であるなら
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3:30 - 3:32お金をください」
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3:32 - 3:34実験では お金を使い
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3:34 - 3:36善悪をあぶり出すのです
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3:36 - 3:38その方法を説明しましょう
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3:38 - 3:40まずは被験者を決め
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3:40 - 3:43実験に参加したら10ドルを与えることにします
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3:43 - 3:46まずは十分な説明を行い 決して騙しません
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3:46 - 3:49それからコンピューターでペアを作ります
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3:49 - 3:51ペアのひとりは
こんなメッセージを受け取ります -
3:51 - 3:53「実験参加の報酬10ドルのうちの―
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3:53 - 3:55いくらかをこの実験室の誰かに
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3:55 - 3:57あげたいと思いますか?」
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3:57 - 3:59相手の姿が見られず
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3:59 - 4:01話もできないということがミソです
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4:01 - 4:03受け渡しは一度だけです
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4:03 - 4:05そして自分が手放したお金は
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4:05 - 4:08他の人が3倍にして受け取ります
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4:08 - 4:10相手の懐を豊かにするということです
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4:10 - 4:12相手はこんなメッセージを
受け取ります -
4:12 - 4:14「ある人が●●ドルをあなたに送りました
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4:14 - 4:16それをすべてキープしますか?
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4:16 - 4:19それともいくらかを相手に返しますか?」
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4:19 - 4:21この実験について少し考えてください
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4:21 - 4:24あと1時間半はこの固い椅子に座っています
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4:24 - 4:26うさんくさい科学者があなたの腕に
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4:26 - 4:28注射針を刺し
4本分の採血をします -
4:28 - 4:31自分のお金を見ず知らずの人に
送ることをどう思いますか? -
4:31 - 4:34「吸血鬼経済学」の誕生でした
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4:34 - 4:37決心したら採血いたします
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4:37 - 4:39実験主義をとる経済学者は
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4:39 - 4:41より大きな成果を求めて
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4:41 - 4:43この実験を世界中で行ってきました
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4:43 - 4:45見解の総意としては
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4:45 - 4:48最初の人Aから次の人Bへの実験は
他者への信頼感を計り -
4:48 - 4:51BからAへの実験はある人の信頼性を計ると―
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4:51 - 4:53されています
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4:53 - 4:55しかし経済学者たちは
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4:55 - 4:58なぜBがAにお金を戻すのかと驚きました
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4:58 - 5:00お金はすべてキープされて
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5:00 - 5:02しかるべきと思っていたわけです
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5:02 - 5:04実験結果はそうなりませんでした
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5:04 - 5:0790%の人が相手にお金を送り
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5:07 - 5:09受け取った人の95%が
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5:09 - 5:11いくらかをまた
送り返すことがわかりました -
5:11 - 5:13なぜでしょう?
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5:13 - 5:15オキシトシンの量を測定すると
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5:15 - 5:17Bの受け取る金額が多いほど
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5:17 - 5:19より多くのオキシトシンが分泌され
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5:19 - 5:21分泌されるオキシトシンが多いほど
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5:21 - 5:24より多くのお金が
戻されるとわかったのです -
5:24 - 5:27つまり信頼に関する生物学があるわけです
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5:27 - 5:30しかし この実験は何かおかしいですね?
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5:30 - 5:322つあります
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5:32 - 5:35まず体内では独立して何も起こらないということです
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5:35 - 5:38オキシトシンと相互作用する9つの
分子を測定しましたが -
5:38 - 5:40何の効果も見られませんでした
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5:40 - 5:42また オキシトシンと信頼の―
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5:42 - 5:44直接的な関係性については
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5:44 - 5:46実験結果から得られていないのです
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5:46 - 5:48オキシトシンが信頼を生み出したことは
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5:48 - 5:50まだ確かとは言えませんでした
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5:50 - 5:52実験のためには
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5:52 - 5:54脳内のオキシトシンを―
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5:54 - 5:56直接操作する必要があったのです
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5:56 - 5:58ドリル以外のあらゆる手段で
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5:58 - 6:01脳にオキシトシンを送り込むことを
試みました -
6:01 - 6:03それで鼻吸入器なら
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6:03 - 6:05可能だとわかったのです
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6:05 - 6:07チューリッヒの同僚たちと
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6:07 - 6:09200人の被験者にオキシトシン
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6:09 - 6:11もしくはプラシーボを注入し
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6:11 - 6:14同様の実験を行ったところ
オキシトシンを吸入した被験者が -
6:14 - 6:17より多くの信頼を示すだけでなく
通常より2倍の人が -
6:17 - 6:19気分や認識を変えることなく
-
6:19 - 6:22相手にすべてのお金を送ったのです
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6:23 - 6:27つまりオキシトシンは信頼感の分子だと言えます
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6:27 - 6:30ですが道徳感分子と言えるでしょうか?
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6:30 - 6:32オキシトシン吸入器を使って
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6:32 - 6:34さらに多くの研究を行いました
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6:34 - 6:36オキシトシンの投与によって
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6:36 - 6:38この一方的にお金を
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6:38 - 6:40贈与する金額は
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6:40 - 6:4280%増大しました
-
6:42 - 6:44慈善への寄付は
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6:44 - 6:4650%増大しました
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6:46 - 6:48また薬物投与以外の方法で
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6:48 - 6:50オキシトシンを増加させることを試みました
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6:50 - 6:52マッサージ ダンス
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6:52 - 6:54祈りなどが有効でした
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6:54 - 6:57私の母は祈りで幸せだったのです
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6:57 - 6:59オキシトシンが増えると
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6:59 - 7:01人はよろこんで財布を開け
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7:01 - 7:03知らない人にも気前が良くなります
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7:03 - 7:05ですが なぜでしょう
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7:05 - 7:07脳内でオキシトシンが分泌されると
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7:07 - 7:09どんな気持ちになるのでしょう
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7:09 - 7:12この問いを明らかにするために
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7:12 - 7:14父と末期がんの4歳の息子の
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7:14 - 7:16ビデオを被験者に見せるという
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7:16 - 7:18実験を行いました
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7:18 - 7:21ビデオ鑑賞後
被験者に感情を評価してもらいました -
7:21 - 7:24ビデオの前後には血液を採取し
オキシトシンを測定しました -
7:24 - 7:26オキシトシン量の変化から
-
7:26 - 7:29共感をどれほど感じているかわかりました
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7:30 - 7:32共感こそが人を他者と
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7:32 - 7:34結びつけるものです
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7:34 - 7:37共感こそが
私たちを人助けへと駆り立てるのです -
7:37 - 7:41また共感があって
私たちは道徳的でありうるのです -
7:41 - 7:43この考えは新しいものではありません
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7:43 - 7:45その当時無名の心理学者だった
アダム・スミスは -
7:45 - 7:471759年に「道徳感情論」という
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7:47 - 7:49書物を著しました
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7:49 - 7:52そこで
-私たちが道徳的生物なのは -
7:52 - 7:55生まれついての性質ではなく
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7:55 - 7:57経験から学んだことだ
と述べています -
7:57 - 7:59また 我々は社会的生物であるので
-
7:59 - 8:01感情を他者と共有する
とも言います -
8:01 - 8:04ですからもし相手を傷つけると
自分も苦しいので -
8:04 - 8:06それを避ける傾向があります
-
8:06 - 8:09もし相手を喜ばせたら
それを自分も感じようとします -
8:09 - 8:11ヒトにはこういう傾向があります
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8:11 - 8:13彼こそがその17年後に
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8:13 - 8:16経済学の先駆的な著作「国富論」を
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8:16 - 8:18著したあのアダム・スミスです
-
8:18 - 8:21実は彼は道徳を研究する心理学者で
私たちが― -
8:21 - 8:23道徳的である理由について考えていたのです
-
8:23 - 8:26それに関わる分子を発見したところです
-
8:26 - 8:29分子について知ることは有用です
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8:29 - 8:32いかにして道徳的行為が現れ
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8:32 - 8:34何がこれを消滅させるかがわかります
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8:34 - 8:36特になぜ不道徳がー
-
8:36 - 8:39現われるのかがわかります
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8:39 - 8:41不道徳について検討するために
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8:41 - 8:431980年に遡りましょう
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8:43 - 8:45私はカリフォルニアの
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8:45 - 8:48サンタバーバラ郊外の
ガソリンスタンドで働いています -
8:48 - 8:50一日中そんな所に座っていると
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8:50 - 8:52様々な道徳や不道徳を目にします
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8:52 - 8:55ある日曜の午後
一人の男性がきれいな宝石箱を手に -
8:55 - 8:57レジへ歩いてきました
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8:57 - 8:59箱を開けると真珠のネックレス―
-
8:59 - 9:01「おい 男性トイレで―
-
9:01 - 9:04これを見つけたんだが
どうしたらいいと思う?」 -
9:04 - 9:06「さあ?忘れ物入れに置いておきますか」
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9:06 - 9:08「いや これは高価だから
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9:08 - 9:10持ち主を探すべきだ」
「確かに」 -
9:10 - 9:12どうするか考えていると
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9:12 - 9:14電話が鳴りました
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9:14 - 9:16電話の相手は興奮して言いました
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9:16 - 9:18「妻に買ったジュエリーが見つからないんだ
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9:18 - 9:20少し前にそこにいたんだけど」
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9:20 - 9:22「真珠のネックレスですか?」
「そうだ」 -
9:22 - 9:24「見つけた人がいます」
-
9:24 - 9:26「助かった!
これが俺の電話番号だ -
9:26 - 9:2830分待つように伝えてくれ
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9:28 - 9:30すぐ行って200ドルのお礼を渡したい」
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9:30 - 9:32それはいいと思い
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9:32 - 9:35「すごいです たっぷりお礼をしたいそうです」
と男に告げると -
9:35 - 9:37彼は「まずいな
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9:37 - 9:3915分後にガレナで採用面接の約束だ
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9:39 - 9:42この仕事は大事だ 行かなければ」
と言いました -
9:42 - 9:44そして「どうしたらいいと思う?」
と聞きます -
9:44 - 9:47私はまだ高校生で
どうすればいいかわかりません -
9:47 - 9:49「僕が預かっておきましょうか?」
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9:49 - 9:52「お前もいいことをやったんだから
その報酬を分けよう」 -
9:52 - 9:54「お前に預けておくから
100ドルをくれないか― -
9:54 - 9:56その人がやってきたら―」
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9:56 - 9:58おわかりですね
私は騙されました -
9:58 - 10:01これは信用詐欺という詐欺師の常套手段です
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10:01 - 10:03私はカモだったのです
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10:03 - 10:05つまり詐欺というのは
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10:05 - 10:08詐欺師が相手に信じ込ませるのではなく
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10:08 - 10:11相手のことを信じたように
みせかけることでうまくいくのです -
10:11 - 10:13おわかりですね
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10:13 - 10:15騙される人の脳内でオキシトシンが分泌され
-
10:15 - 10:18つい財布を開け
お金をあげてしまうのです -
10:18 - 10:20こうしてオキシトシンを
-
10:20 - 10:23巧みに操作する人とは誰なのでしょう?
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10:23 - 10:26何千人もの人を調べると
人口の5%の人は -
10:26 - 10:28刺激があっても
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10:28 - 10:31オキシトシンを分泌しません
-
10:32 - 10:35そんな人は信頼されても
オキシトシンを分泌しません -
10:35 - 10:38そこにお金があれば
全部それを取ってしまいます -
10:38 - 10:40私の研究室で彼らを指す専門用語があります
-
10:40 - 10:43「ドケチ」
-
10:43 - 10:45会場―笑
-
10:45 - 10:47こんな人たちとは一緒に飲みたくありません
-
10:47 - 10:50こうした人は
多くの精神病の特質も持っています -
10:51 - 10:53オキシトシンの分泌系は多様な方法で―
-
10:53 - 10:56抑制されます
ひとつは不適当な養育です -
10:56 - 10:59性的虐待を受けた女性を調べてみると
-
10:59 - 11:02約半数は刺激されても
オキシトシンを分泌しません -
11:02 - 11:04この分泌系をはぐくむには
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11:04 - 11:06きちんとした養育が必須です
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11:06 - 11:09また極度のストレスはオキシトシンを抑制します
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11:09 - 11:11ご存じのとおり
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11:11 - 11:14ストレス下では力を発揮できません
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11:14 - 11:17オキシトシンが抑制される
面白いケースがあります -
11:17 - 11:20それはテストステロンの働きによります
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11:20 - 11:23実験で男性にテストステロンを投与すると
-
11:23 - 11:25気前良くはならず
-
11:25 - 11:27自己中心的になります
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11:27 - 11:30しかし面白いことに
テストステロンの多い男性は -
11:30 - 11:32自己中心的な人を懲らしめるのに
-
11:32 - 11:35大金をはたく傾向があります
-
11:35 - 11:37会場―笑
-
11:37 - 11:40考えてみると
私たちは生物学的に -
11:40 - 11:43道徳感の陰陽を持っていると言えます
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11:43 - 11:45体内には他者と繋ぐオキシトシンがあり
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11:45 - 11:47共感を起こさせます
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11:47 - 11:49一方でテストステロンもあります
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11:49 - 11:51男性には女性の10倍あります
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11:51 - 11:53テストステロンの働きにより
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11:53 - 11:56男性は女性よりも不道徳な人に
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11:56 - 11:58厳しい傾向があるのです
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11:58 - 12:00神や政府に指図されなくてもよいのです
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12:00 - 12:03私たちの内面がそうさせるのですから
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12:03 - 12:05それでも
こう思うかもしれません -
12:05 - 12:07「これはうまくいった実験の話で―
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12:07 - 12:09現実にはてはまるのか?」
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12:09 - 12:11私も気になっていました
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12:11 - 12:13それで実験室外の日常生活で
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12:13 - 12:15そう言えるかどうか確かめてみました
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12:15 - 12:18去年の夏
イギリス南部で結婚式に出席しました -
12:18 - 12:21ビクトリア朝風の大邸宅に200人が集まりましたが
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12:21 - 12:23知らない人ばかりでした
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12:23 - 12:25借りたボクスホールで行きました
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12:25 - 12:27遠心分離機 ドライアイス
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12:27 - 12:29注射針 チューブも持っていきました
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12:29 - 12:31宣誓の前とすぐ後の
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12:31 - 12:33花嫁と花婿 また家族や友人の
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12:33 - 12:35血液を採取しました
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12:35 - 12:37会場―笑
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12:37 - 12:39さて何がわかったでしょう?
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12:39 - 12:41結婚式はオキシトシンを分泌させます
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12:41 - 12:44けれどもそれには特色があります
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12:44 - 12:46誰が結婚式の中心でしょうか?
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12:46 - 12:48新婦です
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12:48 - 12:50新婦が一番オキシトシンを分泌していました
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12:50 - 12:53新婦と同じぐらい
結婚を喜んでいるのは誰でしょう? -
12:53 - 12:55その通り 新婦の母です
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12:55 - 12:57新婦の母のオキシトシン量が二番目です
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12:57 - 12:59そして新郎の父 新郎
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12:59 - 13:01家族 友人と続きます
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13:01 - 13:03太陽の周りの惑星のように
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13:03 - 13:05新婦の周りに配置されています
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13:05 - 13:08つまり参列者と新婚夫婦―
私たち皆を感情的に -
13:08 - 13:10結びつけるために
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13:10 - 13:12こうした儀式を行ってきたのでしょう
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13:12 - 13:15なぜなら種の永続の為に
新郎新婦が― -
13:15 - 13:18無事に子孫をつくっていくことが必要だからです
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13:18 - 13:21また少額のお金を使って信用を調べる実験が
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13:21 - 13:25どれほど実生活で知らない人を
信じるかを言い当てられるか― -
13:25 - 13:27不安でもありました
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13:27 - 13:29最近 高度約3600メートルで
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13:29 - 13:32命綱をある人に預けて外へダイブし
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13:32 - 13:34その前後で採血しました
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13:34 - 13:37オキシトシンの大量分泌が見られたのです
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13:37 - 13:40自分を他者と繋げる方法はいろいろあります
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13:40 - 13:42例えばソーシャルメディアを使って
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13:42 - 13:44今多くの人がツイートしています
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13:44 - 13:46ソーシャルメディアの役割を調べてみると
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13:46 - 13:48その利用がオキシトシンの分泌量を
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13:48 - 13:51大幅に引き上げることがわかったのです
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13:51 - 13:54先日 この実験を
韓国の放送局のために行いました -
13:54 - 13:58参加者はレポーターとプロデューサーたちでした
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13:58 - 14:00そのうちの一人の男性
―確か22歳でしたが -
14:00 - 14:03150%オキシトシンが増量しました
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14:03 - 14:05驚きです 他の人では起こりませんから
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14:05 - 14:07そのとき彼は個人的に
ソーシャルメディアを使用していました -
14:07 - 14:09報告書には「この男性が何をしているか
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14:09 - 14:11わかりません」と書きましたが
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14:11 - 14:14母親か恋人の関与を予想していました
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14:14 - 14:16調べてみると 恋人と―
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14:16 - 14:18フェイスブック上でやりとりしていたのです
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14:18 - 14:21こういうことです
これがつながりです -
14:21 - 14:24他者とつながる方法はいくらでもあります
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14:24 - 14:26世界中で共通のことでしょう
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14:26 - 14:282週間前 パプアニューギニアから
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14:28 - 14:30帰国しました
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14:30 - 14:32ある高地を訪れていたのです
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14:32 - 14:35そこには農業で生計を立てる孤立した部族がいて
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14:35 - 14:38千年もの間そこに暮らしています
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14:38 - 14:41高地には800ものの言語が存在し
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14:41 - 14:44世界でも最も原始的な生活をする人々です
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14:44 - 14:47この人たちはオキシトシンを大いに分泌します
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14:47 - 14:51オキシトシンは私たちを他者とつなげます
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14:51 - 14:53オキシトシンは共感を高めます
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14:53 - 14:56また人の脳内でオキシトシンを放出させるのは
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14:56 - 14:58非常に容易です
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14:58 - 15:00どうすればいいのかはわかっています
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15:00 - 15:02私のお気に入りのやり方は最も簡単です
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15:02 - 15:04お見せしましょう
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15:09 - 15:11さあ ハグしてください
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15:11 - 15:13会場―笑
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15:13 - 15:15こういうことです
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15:15 - 15:24会場―拍手
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15:24 - 15:26ハグがとても好きなので
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15:26 - 15:28私は「ドクターラブ」と呼ばれます
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15:28 - 15:30世界中であとほんの少し―
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15:30 - 15:32愛を分け合えたらよいですね
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15:32 - 15:34ドクターラブから皆さんへの処方箋は
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15:34 - 15:371日8回のハグ
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15:37 - 15:39オキシトシンの量が多い人ほど
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15:39 - 15:41幸せであるとわかっています
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15:41 - 15:43その理由はあらゆる人間関係を
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15:43 - 15:46より円滑に保てるからです
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15:46 - 15:49だからドクターラブは1日8回のハグをお勧めします
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15:49 - 15:51ハグ8回で もっと幸せになり
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15:51 - 15:53世界はより良いものになるでしょう
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15:53 - 15:56他人に触れるのが苦手な人には
鼻からの注入もできます -
15:56 - 15:58会場―笑
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15:58 - 16:00ありがとうございました
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16:00 - 16:13会場―拍手
- Title:
- 信頼と道徳性、そしてオキシトシン
- Speaker:
- Paul Zak
- Description:
-
道徳的に正しい行いをしたいと駆り立てるものは何でしょうか?神経経済学者のポール・ザックは、安定した社会をつくるのに必要な信頼や共感などの感情に対してオキシトシン(彼は”道徳分子”と呼びます)が関わっていると考えられる理由を説明します。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 16:14
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for Trust, morality -- and oxytocin? | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for Trust, morality -- and oxytocin? | ||
Dimitra Papageorgiou approved Japanese subtitles for Trust, morality -- and oxytocin? | ||
Natsuhiko Mizutani accepted Japanese subtitles for Trust, morality -- and oxytocin? | ||
Natsuhiko Mizutani approved Japanese subtitles for Trust, morality -- and oxytocin? | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for Trust, morality -- and oxytocin? | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for Trust, morality -- and oxytocin? | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for Trust, morality -- and oxytocin? |