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先入観を崩す ― TEDx をインドの地方で行う|マサラ・ダウド|TEDxJerusalem

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    TEDx の苦しみを
    皆さん味わっていますよね?
  • 0:11 - 0:12
    (笑)
  • 0:12 - 0:15
    多くの人から
    時々聞かれることで
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    最もばかげている質問の1つは
  • 0:19 - 0:22
    「男性と女性の
    どちらが優れているか?」というものです
  • 0:22 - 0:26
    ジェンダーによる差別という考え
    これにはすごくイライラします
  • 0:26 - 0:28
    面喰ってしまいます
  • 0:28 - 0:31
    これに出くわすと
    非常に悲しくなります
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    こう考えると
    私がインド北西の町
  • 0:34 - 0:38
    ラージャスターンに生まれたということは
    神の皮肉に近いと思います
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    ラージャスターンは美しいところで
  • 0:41 - 0:45
    豊かな文化や個性や歴史が
    ある場所ですが
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    悲しいのは
    多くの人たちが
  • 0:49 - 0:53
    いろいろな誇れない伝統に
    しがみついてしまうことです
  • 0:53 - 0:56
    この誇れない伝統の中でも
    最も悪いものの1つは
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    女性は 社会で
    非常に軽視すべき存在という考えです
  • 1:00 - 1:04
    近くの村々に行くと
    様々な事柄が目に入る中で
  • 1:04 - 1:08
    10才や12才の少女が
    家の外で遊んでいるのに気が付きます
  • 1:08 - 1:12
    ただ 数か月後に立ち寄ると
    その子たちはいません
  • 1:12 - 1:15
    そして 周囲の人に
    「彼女たちはどうなりましたか?」と尋ねました
  • 1:15 - 1:18
    尋ねた人に
    「彼女たちは年頃になったから
  • 1:18 - 1:22
    家の外に出るのは
    許されなくなったのです」と言われました
  • 1:22 - 1:25
    8才の少女たちが
    結婚していくのも見ました
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    結婚がいつも解決策
    というわけでもありません
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    結婚したからといって
    人生 大丈夫なんて保証はないのです
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    これはインド特有のものではなく
  • 1:36 - 1:39
    インド以外でも見かけます
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    その考えは家族や社会の尊厳が
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    女性の肩にかかっていて
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    男性は全く何をしてもかまわない
    という考えです
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    これはすごく屈辱的なことだと
    考えることがしばしばあります
  • 1:54 - 1:57
    私が育つなかで
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    こういった考え方がまとまり
    いわば 私の中で固まったのです
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    私はドバイで育って
    今はロンドンに住んでいます
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    私が育つときに
    大切なものを学びました
  • 2:09 - 2:14
    2つの現実 2つの異なる現実が
    ありうると学びました
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    そして そのどちらもが
    両立しうると学びました
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    3つ以上の現実と
    共に育った人もいます
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    その人にとって
    これが成り立つなら問題ありません
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    でも2つの現実が
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    かけ離れているという状況に
    私は納得できません
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    この両者を橋渡しする方法を
    見つけたいと思いました
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    1つの現実からもう1つの現実に
    移って欲しいと思いました
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    3年前の26才の時
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    私はインドに戻りました
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    若く見せるように 年齢の言い方を
    工夫していたことに気づきました?
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    3年前に
    インドに戻りまして
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    この疑問に答えようとしました
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    「私の人生には
    どんな意味があるのか?」
  • 2:55 - 2:59
    私には教育のために
    旅に出る贅沢が許されています
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    「これはいったい
    どういうことなのか?」
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    教育の分野で
    仕事を始めました
  • 3:05 - 3:06
    仕事をしながら
  • 3:06 - 3:09
    村でTEDx を実施したら
    どうなるだろうかと考えました
  • 3:09 - 3:12
    本当に素晴らしいものになると思いました
    TED に行ったことがあり
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    雰囲気全てが大好きで
    とても素敵なものでした
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    こう考えました
    「村でもできるだろうか?
  • 3:18 - 3:23
    この会場で今日皆さんが感じているのと
    同じように感じてもらえるだろうか?
  • 3:23 - 3:26
    地方でも同じようにできるだろうか?」
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    この理想的な考えで頭がいっぱいになり
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    皆が人のためになることをしたくて
    歓迎してくれるだろう
  • 3:31 - 3:33
    そう考えていました
  • 3:33 - 3:38
    そして 2010年にTEDx イベントを
    開催しようと決心しました
  • 3:38 - 3:42
    私のTEDx イベントは
    TEDxShekhavati と呼ばれるものです
  • 3:42 - 3:44
    私は問題に出くわすようになりました
  • 3:44 - 3:48
    耳にするようになったのは
    こんな言葉でした
  • 3:48 - 3:52
    「イベントを運営するのが女性だから
    これは悪いことで
  • 3:52 - 3:55
    宗教に反することだ
  • 3:55 - 4:00
    私たちの社会の仕組みを
    堕落させようとしている」
  • 4:01 - 4:05
    こんなことがあって
    これに1年ほども取り組んだのちに
  • 4:05 - 4:09
    イベントの7日前 ついに彼らは言いました
    「さて どうやって止めさせようか」
  • 4:09 - 4:12
    そして私に言いました
    「ステージに立ちたいなら
  • 4:12 - 4:14
    ニカブを被り
    顔を隠しなさい」
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    私は「被りませんよ
    自分で決めたらブルカだって着けますけど
  • 4:18 - 4:21
    他人のためには着けません」
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    私はニカブを着けてステージに立ち
    ニカブを着けていない観客に
  • 4:25 - 4:28
    語りかけるという考えが
    気に入りませんでした
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    それを断ると
    こう言いました
  • 4:30 - 4:32
    「では 会場は使わせませんよ
  • 4:32 - 4:35
    この会場では
    イベントはさせませんよ」
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    300人とスピーカーが
    参加予定なのに
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    そのための場所が
    ありませんでした
  • 4:40 - 4:44
    数日間のうちに なんとか
    別の場所を確保することができました
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    ただこの時までに
    かなり意欲がそがれていて
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    「来るのは20人くらいでもいい
    楽しめれば良い」と考えていました
  • 4:51 - 4:53
    そして イベントの日には
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    1,200人が
    このカンファレンスに来たのです
  • 4:58 - 5:01
    (拍手)
  • 5:04 - 5:09
    そして翌年2011年には
    今度は学校を会場にしようと思いました
  • 5:09 - 5:12
    「ハリジャン」の学校を
    選びました
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    ハリジャンは インドでは
    触れてはいけない人たちでした
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    病気だからとかの理由で
    触れてはいけない人なのではなく
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    低いカーストの身分だからです
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    彼らは貧困の輪に囚われ
    絶対抜け出せません
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    教育を受けることも
    拒まれています
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    だから その学校も
    100年前のものでした
  • 5:31 - 5:36
    その学校は次第に
    貧しい子供が通う学校になりました
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    学校に行きました
    これが学校の教室の1つです
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    この学校でおこなったのは
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    そして最近この学校に行くと
    同じ学校だとは見分けがつかないくらいでした
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    トイレを作りました 100年経って
    やっと学校にトイレができました
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    さらにペンキを塗りました
  • 5:53 - 5:55
    イベントの日には
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    TEDxShekhavati に
    5,000人が来たのを覚えています
  • 6:00 - 6:03
    (拍手)
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    このイベントから
    すごく良いことが生まれました
  • 6:10 - 6:15
    1つ目は 村々で 若者のリーダーを
    育てることができたことです
  • 6:15 - 6:18
    つまりこうしました
    私はどんなイベントにしたいか
  • 6:18 - 6:20
    考えがありましたので
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    私が別途行っている教育の活動で教えている
    男女をつかまえてこう伝えました
  • 6:25 - 6:30
    「やるべきことは これです
    さあ 自分なりにやってみて」
  • 6:30 - 6:33
    彼らは実施し始めて
    チームやサブ・チームを作りました
  • 6:33 - 6:37
    言うなれば このイベントの
    方向を決めたのは彼らです
  • 6:37 - 6:42
    女性は家から家を回り
    イベントを人々に伝えました
  • 6:42 - 6:44
    ソーシャルメディアがないからです
  • 6:44 - 6:47
    ここの人たちは
    新聞さえ情報源にしていませんでした
  • 6:47 - 6:50
    女性は美容院に行って
  • 6:50 - 6:53
    そこの中心的な女性に話しました
  • 6:53 - 6:56
    眉毛の形を整えながら
    こう話しかけます
  • 6:56 - 6:58
    「TEDxShekhavati のこと聞いた?」
  • 6:58 - 7:01
    こうして皆が
    イベントのことを知るようになりました
  • 7:01 - 7:04
    イベントの後で
    こう言ってくる女性がいました
  • 7:04 - 7:07
    「とても感動したから
  • 7:07 - 7:11
    娘の5人を学校に入学させました」
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    私が気に入ったのは
  • 7:14 - 7:18
    女性スピーカーの1人が
    女性の権利について話した時でした
  • 7:18 - 7:20
    ところでこれが学校で
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    外観はこんな風でした
  • 7:23 - 7:25
    スピーカーの1人が
  • 7:25 - 7:29
    女性の権利と
    社会での女性の役割について話しました
  • 7:29 - 7:34
    「とてもよかったですよ」
    と私に言いにくる女性はいませんでした
  • 7:34 - 7:38
    でも多くの男たちが
    やって来て こう言ったのです
  • 7:38 - 7:42
    「とてもうれしいです
    語られる必要があることでした」
  • 7:42 - 7:44
    これを全て見てみると
  • 7:44 - 7:48
    TEDxShekhavati は
    始まりに過ぎないと感じました
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    何百年も続いている考え方が
    変わる始まりです
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    これは非常に困難で
    簡単ではないでしょう
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    2年で変わるような
    ものではありません
  • 7:57 - 8:03
    しかし TEDxShekhavati が行ったのは
    インドで信じられない変化を
  • 8:03 - 8:09
    起こしただけでなく
    世界で起こる変化の兆しだということです
  • 8:09 - 8:13
    これを私の地域や人たちに
    届けることを堅く誓っています
  • 8:13 - 8:18
    多くの人が 「どう実現したのですか?
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    どう数々の問題に立ち向かったのですか?」
    と尋ねました
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    振り返ってみると 答えは1つで
    私の心の底からの答えです
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    「今 皆さんが目にしているのは
    反対意見や問題点かもしれません
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    でも私にはそうは見えませんでした
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    唯一私に見えたのは
    人々が喜び
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    積極性を感じ
    心を開いていたということだけでした」
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    私が感じるのは
    結局はこれが
  • 8:46 - 8:49
    すべての違いをもたらすものだ
    ということです
  • 8:49 - 8:51
    ありがとうございます
  • 8:51 - 8:53
    (拍手)
Title:
先入観を崩す ― TEDx をインドの地方で行う|マサラ・ダウド|TEDxJerusalem
Description:

マサラ・ダウドが、TEDx をインドのコミュニティに持ち込んだ時の話をします。なぜTEDx を実施したいと考えたのか、どうやって困難を克服し、TEDxShekhavati がどう成長したのかを語ります。このイベントは、世界中で最大のTEDx となったものです。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDxTalks
Duration:
09:00

Japanese subtitles

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