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やあ!マーク・ブラウンのGame Maker's Toolkitへ
ようこそ ゲームデザインについてのシリーズだ
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2016年は素晴らしい一年だった
ゲームに関しては、の話だが
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Doomの激しい戦闘からThe Witnessの謎めいたパズル
雰囲気たっぷりのInsideや
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Dishonored 2の緻密なステージデザインまで
密度の濃い一年だった
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しかしこの動画では、少し違うことに挑戦した
ゲームを評価してみたい
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これまでに見たこともないコンセプトや
他の開発者たちが数年後に
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真似しそうなアイデアなど
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完璧ではなくても、ゲーム業界を前進させようとする
勇気と努力は評価されて然るべきだ
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だから、僕が今年発見した5つの革新的な
アイデアをここに紹介しよう
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リプレイを導入したゲームは以前にもあったが
Overwatchのプレイオブザゲームには遠く及ばない
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このゲームは1戦終えるたびに
決定的瞬間を選び出し、それを全プレイヤーに見せる
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プレイオブザゲームのスターになると
非常に爽快だ
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スコアで1位になるより嬉しいほどだ
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だがこのシステムの見事さは
機械がやるという点にある
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主観的な判断で面白いものを選ぶという
コンピューターにはできないはずのことを
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やってのけているのだ
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Blizzardはコンピューターがハイライト対象を
判断するためのルールを設定している
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このシステムをOverwatchのような
ゲームに導入したことは、なおさら見事だ
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このゲームには多くのキャラがいて
その全員が戦闘で重要な役割を果たせるが
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その方法はキャラごとに異なるからだ
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ゲンジのキルストリークとメイの壁の
どちらか重要かをどう判断すればいいのか
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あるいはマーシーのリザレクトと
敵を引きずり出すロードホッグとではどうか
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舞台裏では、Overwatchは4つの基準に沿って
ハイライトを探している
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「ハイスコア」はキルストリークやリザレクトを記録し
「ライフセーバー」は死にそうな味方を
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助けたプレイヤーを記録する 「シャープシューター」
は当てにくいショットの命中を拾う
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そして「シャットダウン」は大技を繰りだそうとした
敵を妨害したプレイヤーを評価する
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撃った相手の移動速度や妨害した敵の危険性
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勝利条件までの近さなどの要素を手がかりとして
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Overwatchは4つのハイライトのうち1つを選び
プレイオブザゲームとして見せている
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これでも完璧ではないし、Blizzardは
パッチでこのシステムを改良していくだろう
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だがスコアだけでは全体を把握できないゲームで
別の仕方でプレイヤーを評価する方法としては
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プレイオブザゲームはこれ以降のマルチプレイ作品に
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影響を及ぼす要素になるだろう
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キャラクターを操作するゲームでは
プレイヤーは主人公が入力に対して
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即座に反応することを求める
だが司令官の役を担うゲームでは
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味方兵士が指示通りに動くとは限らない
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XCOMでは味方がパニックになるし
ポケモンでは強いモンスターは指示を聞かない
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全てが思い通りにはいかないことを
プレイヤーに教えているのだ
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2016年、このアイデアを主軸にして
味方チームの心理的健康に焦点を当てたゲームがある
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それがDarkest Dungeonの狂気システムだ
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その仕組みを説明しよう
多くの行動はヒーローたちのストレスを増加させる
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ダメージを受ける、暗闇を移動する
味方が死ぬ、恐ろしいモンスターの姿を見る
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これにより味方の戦闘員は疲弊していく
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ストレスは数値で表示される 開発の
Red Hook Studiosはこの点を明確にし
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プレイヤーが予測できるようにする
必要があると気づいたからだ
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ゲージが100になると
冒険者は狂気を発症する
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その結果は予測できない
利己的になって財宝を着服するかもしれないし
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絶望してターンをスキップするかもしれない
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運が良ければ、悲惨な状況から
強力なヒーローが生まれることもある
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だが狂気に陥るにせよ、勇気を振り絞るにせよ
こうした瞬間によって
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印象的な物語が生まれる可能性がある
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味方チームをチェスの駒ではなく
人間らしく行動させることで
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Darkest Dungeonは優れた即興のストーリーを
作り出している
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プレイヤーは大部分のゲームでは
考えないことを考えさせられる
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味方は戦闘の合間に休息させる必要がある
気分を落ち着かせ、心理的特性が増えすぎるのを
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防ぐためだ
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これは本作の自然な道徳性のシステムにも
一役買っている 味方の心の健康を重視するか
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それとも不満は無視して限界まで酷使し
廃人同然になったところで
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捨ててしまうべきだろうか
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多くのゲームでは、会話は静的なシーンで行われる
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カメラは当事者たちの間を行ったり来たりして
それからプレイヤーが話す
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時間制限付きのこともあるが、返事を選択して
次に話す順番が来るまで待つ
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こうした枠組みを取り払ったゲームがある
インディー作品のOxenfreeだ
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まずプレイヤーはほぼ
会話に縛られることがない
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プレイヤーは他のことをしながら
質問に返事できる
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コントローラーの3ボタンが会話に対応しているので
他のボタンで歩行やアクションができる
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ラジオ操作もできる
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また、プレイヤーは他のキャラの話に
いつでも割り込むことができる
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難しい質問で答えに窮している友達に
助けを差し伸べたり
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目に入った面白いものを
指摘するために割り込んだりできるのだ
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しかもこのゲームは割り込みをかなりうまく
処理してくれる ここでレンがブツブツ言う…
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「街は静まり返っているから、我々
カミーナ・ハイジュニア・クラスは…」
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ここで割り込んでこう言う
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「ねえ、誰も住んでなくて店も閉まってるなら
この車は誰のなの?」
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ジョナスが返事をし、レンは話題を戻す…
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「とにかく、この街の若者たちの間では
『こっそりキャンプ』が人気ってわけさ」
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脚本を工夫し「とにかく」や「さっきも言ったけど」
「それでさ」などの表現を使うことで
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プレイヤーが話に割り込んでも、その時話していた
有用な情報やキャラクター描写に
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戻るようになっている
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その結果として、本当の会話みたいな
流れのある自然な会話が生まれている
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他のゲームのような、ターン制の議論とは違う
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このアイデアは活発な10代の若者の物語では
特に有効だが、会話中心のゲームなら何にでも合う
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ただしOxenfreeのアイデアは非常に新しいが
完璧に機能しているわけではない
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アレックスは言い返す場合もあれば…
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「そうか?でも…」「いい加減にしてよジョナス
信用してあげたのに、もう変なこと言ってさ」
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…自分の次のセリフを言うこともある
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「ないんだったら俺のをやるよ」
「いや、いらない 吸わないから」
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また、言いたいことはすでに決まっているのに
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話すチャンスを待っている時、吹き出しが消えていく
のが気になって、他のキャラの話に
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集中できないこともある
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例えばボタンを押すと即座にセリフを言うのに対し
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押しっぱなしにするとセリフが保持され
会話に隙間ができたら自動的に
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発言するというのがよかったかもしれない
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重要なのは最近、会話に注力したゲームが
多く出てきているということだ
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そうしたゲームは自然に流れる会話を
実現するため、Oxenfreeのアイデアから
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学べるものがあるはずだ
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革新的なゲームのリストを作るなら
Superhotの名は欠かせない
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プレイヤーが動く時にのみ時間が進む
新感覚のFPSだ
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立ち止まるとゲームは実質的に停止する
だが一歩前進すれば時間は通常通り流れる
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この能力を利用して
弾丸をかわしたり、次の手を考えたりできる
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また映画のようなド派手な
連続アクションを行うことも可能だ
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このシステムで接近戦も可能になる
例えばエレベーターでの銃撃戦や
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古典的な酒場での乱闘などだ
撃つ以外のこともできる 敵を殴ったり
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敵の銃を空中で取り、部屋を横切りながら
投げつけたり
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また同士討ちを狙うとか、敵を一直線に並べて
まとめて倒すこともできる
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これでは簡単になりすぎるのではと思うだろうが
そうはならない
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時間は完全に停止するわけではないので
動き続けなければならないのだ
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銃を撃つと時間は進むため、それで死ぬこともある
また銃撃の合間に止まって
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敵の位置を予測する必要がある
ついでに言うと、敵は全方位から攻めてくる
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だから意外なほど忙しくなる
息継ぎする時間があるにもかかわらずだ
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Superhotの魅力的な戦闘は、リアルタイムで
プレイするFPS以上に激しい
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デザイナーたちによると、核となるアイデアに
貢献しないものは全て取り除いたそうだ
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探索やリアルなテクスチャーもだ
今年の大作2本がそれぞれ
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1ステージだけで時間操作を扱ったのに対し
Superhotはそこに全てを注ぎ込んだ
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僕がここ数年でプレイした中で
最も革新的なFPSだ
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Hitmanは繰り返しによって成長する
僕が今年作った動画を見た人は知っているだろう
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このゲームはミッションを繰り返しプレイし
完璧にこなせるようになるまで
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経験を蓄積するよう促す
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だが繰り返しが度を超すと、弊害もある
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第一に、即興性がなくなる
各面のイベントを予測できれば
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その場で状況に対応する必要はなくなってしまう
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緊張感もなくなるだろう
ミスしたらリスタートするか
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ロードすればいい
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時限ターゲットが必要なのはそのためだ
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io Interactiveは隔週で新たな暗殺ターゲットを
用意している
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この標的は数日間しか出現しない
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標的たちはすでにプレイ済みのステージに出現する
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プレイヤーはそのため、有利な立場にある
だが標的自身は予測できない 護衛を連れているし
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スケジュールも不明だからだ
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そして当然、チャンスは一度しかない
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標的を襲う前ならリスタートできるのは少々残念だが
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暗殺を開始するともう成功か失敗しかない
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二度目のチャンスはない
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Hitmanの通常ミッションをプレイするのは
計画と訓練のように感じる
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時限ターゲットが本番だと感じるわけだ
工夫をこらし、対応力を持たなくてはならない
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チャンスは一度きりなので、準備は周到に
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オンラインデザイナーのトーベン・エラートは
時限ターゲットが「暗殺者になることの」
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「純粋な経験をもたらしてくれる」と言う
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他の開発者たちの時限式イベントは
プレイヤーを戻って来させるためだけのものだ
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週末は経験値2倍とか、ハロウィーンの衣装とか
だがHitmanは時限性を利用して
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通常のゲームでは不可能なスタイルの
ゲームプレイを提供しているのだ
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以上が、5つの革新的アイデアだ
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だが、実はもう一つある
昨年のHer Storyの動画と同様
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Game Maker's Toolkitの次のエピソードは
僕が2016年にプレイした
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最も革新的なゲームを分析する
コメント欄で予想してみてくれ
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チャンネル登録をよろしく
数週間に一度、新しい動画が出るぞ
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今回のエピソードのためのアイデアをくれた
GMTKの支援者たちに感謝したい
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そしていつも通り、これが上位の支援者たちだ