脳が運動好きな理由 | アンダース・ハンセン | TEDxUmeå
-
0:04 - 0:07目の前に薬が1錠あると
想像してください -
0:07 - 0:10その薬を飲めば
創造性が高まり -
0:10 - 0:12やる気が上がり
-
0:12 - 0:15記憶力が向上し
-
0:15 - 0:19ストレスにより強くなり
集中力はさらに高まります -
0:19 - 0:21頭が良くなることも
あるかもしれません -
0:22 - 0:24そんな薬あるはずがない
と思うでしょう? -
0:25 - 0:26でも 実はあるのです
-
0:26 - 0:29「運動」と呼ばれる薬です
-
0:29 - 0:33運動が脳に及ぼす影響は
計り知れず -
0:33 - 0:35脳は運動することで
-
0:35 - 0:38プラスの影響を
最も受ける器官の一つです -
0:38 - 0:41恐らく唯一の器官と
言ってもいいでしょう -
0:41 - 0:44運動すれば気分が良くなるのは
皆さんご存知だと思いますが -
0:44 - 0:46ほとんどの人は
-
0:46 - 0:50運動が基本的にすべての認知機能を
高めることを知りません -
0:50 - 0:55記憶力、創造性、集中力
すべてが向上するのです -
0:55 - 0:57では一つ取り上げてみましょう
-
0:57 - 0:58記憶力です
-
0:58 - 1:01まず 残念なことに
-
1:01 - 1:05記憶容量は加齢とともに減り
物理的に小さくなるのです -
1:05 - 1:08赤い部分が海馬です
-
1:08 - 1:10ここが脳の記憶中枢です
-
1:10 - 1:13他の機能もありますが
記憶力にとって非常に重要な部位です -
1:13 - 1:15海馬は2つあって
-
1:15 - 1:18一つは脳の左半球
もう一つは右半球にあります -
1:18 - 1:20海馬の大きさは
-
1:20 - 1:2425歳~30歳頃がピークとなり
その後は縮んでいきます -
1:24 - 1:29残りの人生で
年間1%ずつ小さくなります -
1:29 - 1:32この進行は避けられない
これを変える方法はないんだと -
1:32 - 1:35考えられてきました
-
1:35 - 1:38大量のアルコールを飲んだり
薬物を摂取すれば -
1:38 - 1:40萎縮が早まることは
知られていましたが -
1:40 - 1:45それを遅らせることは
不可能と考えられてきました -
1:45 - 1:48ある時 カリフォルニアの研究者が
-
1:48 - 1:52運動が委縮に影響を与えるのではと
考え始めました -
1:52 - 1:54なぜ研究者は
運動を思いついたのしょう? -
1:54 - 1:58なぜクロスワードパズルや
数独ではなかったのでしょう? -
1:58 - 2:01なぜなら 実験用マウスのケージに
回し車を置き -
2:01 - 2:06マウスが回し車に乗って
走り始めると -
2:06 - 2:09海馬に新しい脳細胞ができるのを
研究者は見てきたからです -
2:09 - 2:12実際 海馬には新しい脳細胞が
たくさん作られています -
2:12 - 2:15海馬は実際に成長するのです
-
2:15 - 2:17これはマウスの実験結果です
-
2:17 - 2:20ヒトにも同じことが起きると
単純に考えられるのでしょうか? -
2:20 - 2:23そうはいきません
まず確かめる必要があります -
2:23 - 2:26ある実験が行われました
-
2:26 - 2:30約100人を集め
2つのグループに分けました -
2:30 - 2:32一つはウォ―キングをするグループで
-
2:32 - 2:38週に3回 40分ずつ
走らず 早歩きをしました -
2:39 - 2:41もう一つは
ストレッチ体操をするグループで -
2:41 - 2:44週に3回 40分ずつ行いました
-
2:44 - 2:46大きな違いは
ストレッチのグループでは -
2:46 - 2:49心拍数を上げなかったことです
-
2:49 - 2:52これを12か月間続け
-
2:52 - 2:54海馬の大きさを
-
2:54 - 2:57実験の前と後に測定しました
-
2:57 - 3:00その測定は
-
3:00 - 3:02MRI装置で行われます
-
3:02 - 3:04その結果は?
-
3:04 - 3:06ストレッチのグループでは
-
3:06 - 3:11海馬が1年で
1.4% 縮んでいました -
3:11 - 3:131.4% は 正に予想通りの結果でした
-
3:13 - 3:19通常 海馬は1年で
約1% 縮むからです -
3:19 - 3:21しかし 非常に驚いたのは
-
3:21 - 3:25ウォーキングのグループでは
-
3:25 - 3:28海馬の大きさは縮んでおらず
-
3:28 - 3:302%大きくなっていたことです
-
3:30 - 3:33つまり 大きさという点では
-
3:33 - 3:371歳老いるどころか
2歳若返ったのです -
3:37 - 3:40さて この黄色の部分が海馬です
-
3:40 - 3:44この写真で見ると
脳のこの辺りの部位です -
3:44 - 3:49赤い線がストレッチのグループで
海馬が縮んでいました -
3:49 - 3:53青い線がウォーキングのグループで
海馬が大きくなっていました -
3:53 - 3:57左右両半球の海馬で同じことが
起きていたことが分かります -
3:57 - 4:00皆さんはこう思うかもしれません
「私には関係ない」 -
4:00 - 4:02「海馬の大きさなんて気にしない」
-
4:02 - 4:04「自分の記憶力には影響ない」と
-
4:04 - 4:05でも 実際に影響します
-
4:05 - 4:07ウォーキングのグループでは
-
4:07 - 4:10海馬が大きくなっただけでなく
-
4:10 - 4:13この1年の間に
記憶力も向上したのです -
4:13 - 4:17記憶力を測るため
幾つかのテストが行われました -
4:17 - 4:20ウォーキングのグループでは
記憶力が増しました -
4:20 - 4:22特に 空間記憶 つまり
-
4:22 - 4:25位置や空間を学習し
-
4:25 - 4:27方向を把握する能力です
-
4:27 - 4:32一方 ストレッチのグループでは
記憶力への影響はありませんでした -
4:32 - 4:37つまり 体を動かしていれば
-
4:37 - 4:41脳の最も重要な部位の一つの
萎縮を遅らせたり -
4:41 - 4:43回復させることさえ
可能なようです -
4:43 - 4:46これは 身体活動が
脳に与える影響で -
4:46 - 4:48私がここ数年見てきた
-
4:48 - 4:52驚くべき結果の
一つに過ぎません -
4:52 - 4:54他のテスト結果もあります
-
4:54 - 5:001時間のウォーキング後
創造性のテスト結果が50%以上向上しました -
5:00 - 5:0220分間の運動で
-
5:02 - 5:05読解力テストの点数が
向上しました -
5:05 - 5:08これは子供たちが
学校で行ったテストでした -
5:08 - 5:11ランニングは
幸福度を非常に高めるため -
5:11 - 5:15実際には 軽度・中等度のうつ病に
使用される抗うつ剤に -
5:15 - 5:18匹敵するほどです
-
5:18 - 5:22それでは
運動で頭が良くなるのでしょうか? -
5:22 - 5:25そんなうまい話はありませんよね
-
5:25 - 5:29ある研究者が その答えを
長年 探し求めてきたのですが -
5:29 - 5:31非常に難題でした
-
5:31 - 5:35一方 スウェーデン発のデータは
解決に極めて重要であるか -
5:35 - 5:39少なくとも何らかの答えを
示唆するものでした -
5:39 - 5:40そのデータの内容は?
-
5:40 - 5:42およそ10年前まで
-
5:42 - 5:44スウェーデンでは
-
5:44 - 5:4918歳の男子全員に
徴兵検査が義務付けられていました -
5:49 - 5:5218歳の男子は全員
軍の施設で -
5:52 - 5:57心肺持久力検査、筋力検査
知能指数検査を受ける必要がありました -
5:57 - 6:0318歳のスウェーデン人120万人から
データが集められ -
6:03 - 6:05分かったことは
-
6:05 - 6:08心肺持久力が高いほど
知能指数も高いということです -
6:08 - 6:11x軸が心肺持久力です
-
6:11 - 6:149が最高で 1が最低です
-
6:14 - 6:17ご覧の通り
心肺持久力が高いほど -
6:17 - 6:19知能が高かったのです
-
6:19 - 6:22筋力と知能指数に
相関関係はありませんでした -
6:23 - 6:27筋力の強い18歳の知能指数は
それほど強くない18歳と比べ -
6:27 - 6:29高くも低くもありませんでした
-
6:30 - 6:34これらの結果をまとめると
非常に簡単な表現になります -
6:34 - 6:37つまり 脳は運動が好きなのです
-
6:37 - 6:40体を動かせば脳の働きが良くなる
-
6:40 - 6:42でも なぜなのでしょう?
-
6:42 - 6:45我々の視点からすると
非常に奇妙に思えるかもしれません -
6:45 - 6:48でも 一歩引いて
人類の歴史を見てみると -
6:48 - 6:50理解しやすいと思います
-
6:50 - 6:53人類が100万歳だとするとー
-
6:53 - 6:55これはよく使われる時間軸です
-
6:55 - 6:57それが長いか短いかの
議論はありますが -
6:57 - 6:59ここでは100万歳としましょう
-
6:59 - 7:04我々は1万年前までは
このように暮らしていました -
7:04 - 7:07サバンナで狩猟採集生活を行い
-
7:07 - 7:10常に動き回り
食料を追い求め -
7:10 - 7:12一か所に定住せず
-
7:12 - 7:16必要な食料やエネルギーための
農耕は行っていませんでした -
7:16 - 7:19そして 約1万年前に
農耕が始まり -
7:19 - 7:23200年前には
工業化され -
7:23 - 7:29そして ここ20年~30年間で
デジタル化されました -
7:29 - 7:31この時間軸は非常に長く
-
7:31 - 7:35直観的に理解し難いものです
-
7:35 - 7:40もはやインターネットのない世界は
考えられません -
7:40 - 7:42また 200年は恐ろしく長い時間です
-
7:42 - 7:44まして1万年というのは
-
7:44 - 7:48実際の時間軸というより
理論的な概念だと思います -
7:48 - 7:51したがって 人類の歴史を
24時間として見る方が -
7:51 - 7:53分かりやすいと思います
-
7:53 - 7:59そうすると これが午前零時から
23時40分までの生活です -
8:00 - 8:05そして 農耕生活は
23時40分から 23時59分40秒まで― -
8:05 - 8:08真夜中の20秒前です
-
8:08 - 8:10そして最後にこれです
-
8:10 - 8:11(笑)
-
8:11 - 8:14実際は まず工業化されたので
-
8:14 - 8:20デジタル化されたのは
23時59分59秒 真夜中の1秒前です -
8:21 - 8:23自然界の他の種を見てみると
-
8:23 - 8:27進化は通常 ゆっくりとした
変化であることが分かります -
8:27 - 8:30進化により
ある種が大きく変化するまでには -
8:30 - 8:341万年あるいは
何十万年もかかります -
8:34 - 8:37人類にも同じことが言えます
-
8:37 - 8:41我々は1万年どころか
2万年経っても変化していません -
8:41 - 8:45タイムマシーンで
1万年前に戻れれば -
8:45 - 8:47我々のような人々に
出会うでしょう -
8:47 - 8:49当然 違う言葉を話し
-
8:49 - 8:51異なった経験を
持った人々ですが -
8:51 - 8:55基本的には
我々と同じ脳や知力 -
8:55 - 9:00そして 知の可能性も
持っていました -
9:01 - 9:04つまり 生物学的には
まだ1万年前にいるのです -
9:04 - 9:06このように我々は形作られました
-
9:06 - 9:11人類史の24時間の大半を
我々はこのように生きてきたのです -
9:13 - 9:14では 我々に起きた変化は
-
9:14 - 9:19サバンナからネット社会に至るまで
どのようなものだったのでしょう? -
9:19 - 9:21非常に大きく多様な変化でした
-
9:21 - 9:26その一つが
運動量の減少です -
9:26 - 9:28どのくらい
減少しているのでしょう? -
9:28 - 9:30正確には答えられません
-
9:30 - 9:34祖先には活動量計や
歩数計がなかったからです -
9:34 - 9:37それでも
ある程度 適切な予測はできます -
9:37 - 9:41今なお 狩猟採集のような
生活を営む人々を観察するのです -
9:41 - 9:42地球上には
-
9:42 - 9:46タンザニアのハッザ族のように
狩猟採集生活を営む人々がいます -
9:46 - 9:49数少ない最後の狩猟採集民で
-
9:49 - 9:53毎日 約11~12キロを歩きます
-
9:53 - 9:571万5千~1万7千歩です
-
9:57 - 9:59農耕生活者については
-
9:59 - 10:01アメリカのアーミッシュを
見てみましょう -
10:01 - 10:04彼らはペンシルベニア州や
オハイオ州に住み -
10:04 - 10:06電気のない生活を選択しました
-
10:06 - 10:09テレビや電話
インターネットを持たず -
10:09 - 10:11伝統的な農耕社会に暮らし
-
10:11 - 10:151日に約1万8千歩
歩いています -
10:15 - 10:18西洋社会の我々と比較してみると
-
10:18 - 10:21我々は1日に7千歩ほどです
-
10:22 - 10:25結論的には
非常に大きな違いが -
10:26 - 10:28運動量に見られました
-
10:28 - 10:31その違いは
比較的短期間で作られました -
10:31 - 10:35我々の運動量が
半分に減ったのは -
10:35 - 10:38恐らく サバンナの暮らしから
現代社会に至る間です -
10:38 - 10:42非常に短い期間で減ったため
-
10:42 - 10:44生物学的には 変わりませんでした
-
10:44 - 10:46生物学的には まだサバンナにいます
-
10:47 - 10:49これまでの説明と
-
10:49 - 10:52体を動かすことで
創造性が増し -
10:53 - 10:55記憶力が向上し
集中力が高まり -
10:55 - 10:57頭も良くなることを
考え合わせれば -
10:57 - 11:01現代社会の人々の多くは
-
11:01 - 11:04運動の時間を
もう少し取るだけで -
11:04 - 11:06脳の働きが向上する可能性があるのだと
気づくのです -
11:06 - 11:08また これまでの説明と
-
11:08 - 11:10体を活発に動かせば
ストレスや -
11:10 - 11:13不安や憂鬱感が減ることを
考え合わせれば -
11:13 - 11:16現代社会で見られる幾つかの
-
11:16 - 11:18メンタルヘルス問題の原因が
-
11:18 - 11:19恐らくここにあると
-
11:19 - 11:22我々は気づくのです
-
11:22 - 11:26実際 運動を治療に使うことも
確かにあります -
11:26 - 11:28進化という文脈の中で
-
11:28 - 11:32脳への影響の多くには
合理的な点が更に多くあります -
11:32 - 11:35生物学的に我々は
まだサバンナにいると考え -
11:35 - 11:38こう自問自答してみます
-
11:38 - 11:40運動するとなぜ気分が良くなるのか?
-
11:40 - 11:44我々の祖先は マラソンに
参加するために走ったのではありません -
11:44 - 11:48食料を手に入れるため
捕食動物から逃げるため -
11:48 - 11:53定住のための新たな土地を
見つけるために走ったのです -
11:53 - 11:57これらすべては
生存の可能性を高めるためです -
11:57 - 12:02また 生存の可能性を
高める行動をとると -
12:02 - 12:06ご褒美に 脳がドーパミンや快感を
更に与えてくれます -
12:06 - 12:11これがジョギングのときに
我々が入り込むメカニズムです -
12:11 - 12:14走っている時
脳は我々が生存のために -
12:14 - 12:16走っていると考えます
-
12:16 - 12:18なぜ記憶力が高まるのか?
-
12:18 - 12:20これは恐らく
-
12:20 - 12:21我々の祖先が
-
12:21 - 12:24狩りや新たな土地を探して
走っている間に -
12:24 - 12:26新たな物事を目にしたためです
-
12:26 - 12:27新しい環境を認識し
-
12:27 - 12:30狩りの間に
新しい経験をすることで -
12:30 - 12:35新たな重要情報が
入ってくるため -
12:35 - 12:38脳が少しでも記憶力を
高めることは合理的です -
12:38 - 12:39「これは記憶しておくべきだ」と
-
12:39 - 12:41一か所に留まっているだけなら
-
12:41 - 12:44何も新しいことが起きていないと
脳は解釈するでしょう -
12:44 - 12:46脳はスマホやタブレットから
-
12:46 - 12:51情報を受け身で得るよう
発達してこなかったからです -
12:51 - 12:56ある所に留まっている間
脳は状況の変化はないと考えるのです -
12:56 - 12:58なぜ集中力が高まるのでしょう?
-
12:58 - 13:01恐らく狩りが理由です
-
13:01 - 13:03我々の祖先は 狩りで走っている間
-
13:03 - 13:06集中力を高めることが
多分 有利だったのです -
13:06 - 13:09狩りで最も集中力を
高められる人が -
13:09 - 13:12多分 獲物を捕まえる人なのでしょう
-
13:13 - 13:17このような進化過程を考慮すると
脳に及んだ影響の多くは -
13:17 - 13:18非常に合理的だと思います
-
13:18 - 13:23また なぜ進化が運動から
多大な恩恵を受けるられるよう -
13:23 - 13:28脳を形作ったのかも
容易に理解できます -
13:29 - 13:31私が考えていたのは
このことです -
13:31 - 13:34体に良いのなら
なぜ好きではないのか? -
13:34 - 13:35なぜそれが一番ではなく
-
13:35 - 13:37こちらが実際一番なのか?
-
13:37 - 13:42テレビの前でくつろぐことが
やはり一番ですから -
13:42 - 13:46これもまた進化の観点から見れば
理解できると思います -
13:47 - 13:51人類は ほぼすべての歴史において
カロリー不足でした -
13:51 - 13:54カロリーを手に入れるのは
非常に困難だったのです -
13:54 - 13:58祖先が運良くサバンナで
甘いベリーやハチミツなど -
13:58 - 14:01高カロリーなものを
見つけたとすれば -
14:01 - 14:04食べ尽くしたい衝動に
駆られたはずです -
14:04 - 14:08明日には無くなっている
可能性があるからです -
14:08 - 14:12また 誰かに取られて
明日は食料が無いかもしれません -
14:12 - 14:16このカロリーへの渇望が
非常にうまく機能するのは -
14:16 - 14:19カロリー摂取が困難な
世界での話で -
14:19 - 14:22ファストフードレストランが
溢れる世界では -
14:22 - 14:24その渇望はあまり意味をなしません
-
14:25 - 14:29カロリーの摂取が困難だった
何百万年もの間の進化により -
14:29 - 14:33カロリーへの渇望が
我々に組み込まれました -
14:33 - 14:37そして カロリーが
基本 いつでも手に入る現代社会では -
14:37 - 14:41糖尿病や肥満などの問題が
発生するのです -
14:42 - 14:44体内のエネルギー量は
-
14:44 - 14:48食料などによって
体内に溜め込まれる量だけでなく -
14:48 - 14:51その使用量にも左右されます
-
14:51 - 14:58ソファに居座る理由は
ここにあると思います -
14:58 - 15:01貴重なカロリーを
無駄にしないためです -
15:01 - 15:03「エネルギーを浪費してはならない」
-
15:03 - 15:08この言葉は なぜ脳にとって運動は
非常に重要なのに -
15:08 - 15:10我々は基本 怠惰なのかという
矛盾を説明しています -
15:12 - 15:14私が皆さんであれば
話を聞き こう考えるでしょう -
15:14 - 15:18「それは言い過ぎだ
-
15:18 - 15:21これが事実なら そんなこと
とっくに分かっていたはずだ」と -
15:21 - 15:23それに対し私はこう考えます
-
15:23 - 15:25「それはずっと分かっていたんだ」と
-
15:25 - 15:26これはヒポクラテスです
-
15:26 - 15:31医学の父と呼ばれた彼は
2500年前こう言いました -
15:31 - 15:33「歩くことは 人類(man)にとって
最良の薬である」と -
15:33 - 15:35女性(woman)も
加えられたはずですね -
15:35 - 15:38それはさておき
これは非常に的を射ています -
15:38 - 15:43ヒポクラテスは 研究報告や
MRI装置がなくとも分かっていました -
15:43 - 15:46人類にも ずっと分かっていたのですが
この150年の間に -
15:46 - 15:49忘れてしまっていたのだと思います
-
15:49 - 15:52過去200年や150年間に
-
15:52 - 15:58医療が目覚ましく発展したことが
その理由です -
15:59 - 16:01現代の医療で
当たり前となっているものすべてー -
16:01 - 16:06MRI装置、ワクチン、レントゲン
抗生物質などは -
16:06 - 16:09基本的に
過去150年間に -
16:09 - 16:11日の目を見るように
なったものばかりです -
16:11 - 16:16また この驚異的な進歩で
この旧来の知識は裏に追いやられました -
16:16 - 16:19つまり
こう説明できると思います -
16:19 - 16:21仲間外れはどれでしょうか?
-
16:21 - 16:23深く考えないでください
-
16:23 - 16:30MRI装置、手術支援ロボット、
がんを見つける粒子 そして運動靴です -
16:30 - 16:31当然 運動靴が仲間外れです
-
16:31 - 16:34これはフィットネス産業を
思い出させるものです -
16:34 - 16:36その業界には
何の問題もありませんが -
16:36 - 16:39そこには医学的な価値は
付加されていません -
16:39 - 16:42これこそが我々が繰り返し
犯してきた過ちです -
16:42 - 16:45我々はこんな単純なものが
-
16:45 - 16:48何十億ドルも投資されてきた
あらゆる技術と -
16:48 - 16:53同等の価値があるはずがないと
考えます -
16:53 - 16:55でも 実際 あるはずです
-
16:55 - 16:57どの技術よりも
優れていると言ってもいいでしょう -
16:57 - 17:03運動が脳に及ぼす影響に関する
研究結果が -
17:03 - 17:05MRI装置を使い
多く得られています -
17:05 - 17:07なんとも皮肉なのは
-
17:07 - 17:10最先端の医療技術の一つが
手助けとなり -
17:10 - 17:12先進性に乏しい
-
17:12 - 17:17最も単純な医療技術が
見直されていることです -
17:17 - 17:20つまり 運動靴や運動時に着用する
お気に入りアイテムのことです -
17:22 - 17:25時々聞かれるのがこの質問です
「あなたにとって運動とは?」 -
17:25 - 17:27私の考えはこうです
-
17:27 - 17:31我々と共に育まれてきた
生活様式に戻るということです -
17:31 - 17:34運動=スポーツの発想は
やめましょう -
17:34 - 17:38運動とは それよりもはるかに
根本的なことなのです -
17:38 - 17:41運動は体を最適化する
手段であるのみならず -
17:41 - 17:45脳を最適化する手段でもあります
-
17:45 - 17:46ご清聴ありがとうございました
-
17:46 - 17:48(拍手)
- Title:
- 脳が運動好きな理由 | アンダース・ハンセン | TEDxUmeå
- Description:
-
創造性、記憶力、気分、集中力、ストレス耐性をもっと高めたいと思いますか?そう願うなら、動きましょう!運動は人間の脳に驚異的な効果を及ぼします。このトークでは、精神科医で医学博士のアンダース・ハンセン氏が、脳が運動を好む仕組みと理由をお話します。運動が脳に及ぼす影響について書いたハンセン氏の著書『The real happy pill(一流の頭脳)』は、2017年中にアメリカや中国、その他の国々で発売される予定です。
このビデオはTEDカンファレンスとは独立して運営されるTEDxイベントにおいて収録されたものです。
詳しくは https://www.ted.com/tedx をご覧くさい。 - Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDxTalks
- Duration:
- 17:56
Riaki Ponist approved Japanese subtitles for Why the brain is built for movement | Anders Hansen | TEDxUmeå | ||
Riaki Ponist edited Japanese subtitles for Why the brain is built for movement | Anders Hansen | TEDxUmeå | ||
Riaki Ponist edited Japanese subtitles for Why the brain is built for movement | Anders Hansen | TEDxUmeå | ||
Yoshinori Yasuda accepted Japanese subtitles for Why the brain is built for movement | Anders Hansen | TEDxUmeå | ||
Yoshinori Yasuda edited Japanese subtitles for Why the brain is built for movement | Anders Hansen | TEDxUmeå | ||
Yoshinori Yasuda edited Japanese subtitles for Why the brain is built for movement | Anders Hansen | TEDxUmeå | ||
Yoshinori Yasuda edited Japanese subtitles for Why the brain is built for movement | Anders Hansen | TEDxUmeå | ||
Yoshinori Yasuda edited Japanese subtitles for Why the brain is built for movement | Anders Hansen | TEDxUmeå |