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インターネットの申し子: アーロン・スワーツの物語

  • 0:19 - 0:24
    [♪ ♪ ♪]
  • 0:24 - 0:26
    不正な法律が存在する;
  • 0:26 - 0:28
    その時私たちは甘んじてそれに従えばよいのか、
  • 0:28 - 0:34
    あるいはそれを修正しようと努め、
    その試みが成功するまではそれに従う方がいいのか、
  • 0:34 - 0:41
    それともただちに法を犯す方がいいのか?
    ─ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー
  • 0:50 - 0:56
    ソーシャルニュースサイトRedditの共同設立者が
    遺体となって発見されました。
  • 0:57 - 1:01
    彼はまさに神童でしたが、
    彼自身はそう考えてはいませんでした。
  • 1:02 - 1:05
    彼はビジネスや金儲けには
  • 1:05 - 1:08
    全く興味がありませんでした。
  • 1:10 - 1:15
    今夜、アーロン・スワーツの地元ハイランドパークでは
  • 1:15 - 1:18
    インターネットの名士の1人に別れを告げようと、
    彼の死を深く悼んでいます。
  • 1:18 - 1:22
    自由、オープンアクセス、コンピューター、
    それぞれの活動家らが彼の死に哀悼の意を示しています。
  • 1:22 - 1:25
    彼を知る人によれば「驚くべき頭脳の持ち主」。
  • 1:25 - 1:30
    その彼は自身の持つ基本原則をすべて裏切った
    政府とMITによって殺されました。
  • 1:30 - 1:33
    彼らはアーロンを見せしめにしたかったのでしょうか?
  • 1:35 - 1:39
    政府にはコントロールしたいという貪欲さがあるのです。
  • 1:39 - 1:43
    彼は35年の服役と100万ドルの罰金を
    受ける可能性があります。
  • 1:43 - 1:50
    訴追への熱意に対し疑問を提起します、
    もっと言えば職権乱用であるように私は思います。
  • 1:50 - 1:55
    どういった根拠を調査し、この結論に至ったのですか?
  • 1:57 - 2:02
    成長するってのはつまり、身の回りの物や、
    僕に語りかける人々全てが
  • 2:02 - 2:06
    [アーロン・スワーツ 2010年]:
    自然な、あるべき姿で存在するってことを
    少しずつ自覚するプロセスなんだ。
  • 2:06 - 2:09
    全てが自然だというわけじゃない、
    その中には変わっていくものもあれば、
  • 2:09 - 2:12
    もっと重要な、間違っていて、
    変えなければならないものもある。
  • 2:12 - 2:14
    一度それを理解したら、もう後には引けないんだ。
  • 2:15 - 2:20
    インターネットの申し子
  • 2:24 - 2:28
    絵本を読む時間だよ。
  • 2:28 - 2:33
    本の名前は「パディントンとゆうえんち」。
  • 2:33 - 2:36
    [アーロンの父親]:
    そう、彼はハイランドパークで生まれ育ちました。
  • 2:36 - 2:39
    アーロンは3人兄弟の1人で、とても利発な子でした。
  • 2:39 - 2:42
    「ほら、箱がひっくり返るわよ……」
  • 2:42 - 2:44
    「もう自由よ……」
  • 2:44 - 2:48
    [アーロンの兄弟]:
    兄弟みな、お行儀のいい子供じゃなかったですね。
  • 2:48 - 2:51
    しょっちゅう走り回っていて、問題を起こしてました。
  • 2:51 - 2:53
    「こら、だめ、だめよ!」
  • 2:53 - 2:56
    - アーロン!
    - どうしたの?
  • 2:56 - 3:01
    でもアーロンがとても若くして
    学び方を習得していることに気付いていました。
  • 3:01 - 3:06
    「ワン、ツー、スリー、フォー、ファイブ、
    シックス、セブン、エイト、ナイン、テン」
  • 3:06 - 3:09
    - トン!トン!
    - だぁれ?
  • 3:09 - 3:11
    - アーロンだよ。
    - アーロンって?
  • 3:11 - 3:12
    - 芸人アーロンだよ。
  • 3:12 - 3:15
    やりたいことがわかっていて、
    そしていつもやりたがっていました。
  • 3:15 - 3:17
    [アーロンの母親]:
    やりたいことには常に秀でていました。
  • 3:18 - 3:22
    彼の好奇心は尽きることがなかった。
  • 3:22 - 3:27
    「惑星についての図表だよ」
  • 3:27 - 3:33
    「それぞれの惑星は記号を持ってる、水星の記号、
    金星の記号、地球の記号、火星の記号、木星の記号」
  • 3:33 - 3:37
    ある日、彼がSusanに、「この『ハイランドパーク
    商業地区家族向け無料イベント』って何?」
  • 3:37 - 3:40
    「ハイランドパーク商業地区で家族向け無料イベント」
  • 3:40 - 3:43
    この時3歳ですよ。
  • 3:43 - 3:45
    妻が、「一体何のこと?」と聞くと、
  • 3:45 - 3:46
    彼は、「見て、冷蔵庫に貼ってあるよ、
  • 3:46 - 3:50
    『ハイランドパーク商業地区家族向け無料イベント』」
  • 3:50 - 3:55
    妻は読めることにとても驚いていました。
  • 3:55 - 3:59
    これは「私の家族のセデル」。
  • 4:00 - 4:05
    『このセデル(訳注:ユダヤ教の過ぎ越しの祭りの初日に
    開かれる晩餐)は他と違う特別な夜なのです』
  • 4:05 - 4:09
    シカゴ大学図書館でのことを覚えているよ。
  • 4:09 - 4:12
    19世紀末からあるような本棚から本を取り出して、
  • 4:12 - 4:16
    それを彼に見せながら、
    「わかるかい、ここは特別な場所なんだ」
  • 4:16 - 4:23
    僕たちは皆好奇心旺盛な子どもだったけど、
    アーロンは学ぶのも教えるのも本当に好きでしたね。
  • 4:23 - 4:27
    「今日教えるのは、逆順のABCです」
  • 4:27 - 4:31
    「Z、 Y、 X、 W、 V、 U、 T……」
  • 4:31 - 4:35
    彼が初めての代数の授業から
    家に帰ってきた時のことを思い出します。
  • 4:35 - 4:39
    彼が、「ノア、代数を教えてあげる!」
  • 4:39 - 4:41
    そして僕が、「代数って?」という感じで。
  • 4:41 - 4:43
    彼はいつもそんな調子でした。
  • 4:43 - 4:49
    「ここでクリックボタンを押そう、それ!よしできた」
  • 4:49 - 4:52
    「ピンクに塗られたよ」
  • 4:52 - 4:56
    彼が2、3歳の頃、夫が彼にコンピューターを教えたんです。
  • 4:56 - 5:00
    それ以来彼は我を忘れてコンピューターに夢中になりました。
  • 5:00 - 5:04
    [赤ちゃん言葉]
  • 5:04 - 5:09
    みんなコンピューターを持ってましたが、
    アーロンは本当にパソコンに、ネットにはまってましたね。
  • 5:09 - 5:13
    - コンピューター使ってるの?
    - ううん……
  • 5:13 - 5:16
    これ……ねぇママ、どうして動かないの?
  • 5:16 - 5:18
    彼はとても小さい頃からプログラミングを始めました。
  • 5:18 - 5:22
    [アーロンの兄弟]:
    私が一緒に書いた最初のプログラムはBasicで、
  • 5:22 - 5:24
    スターウォーズのトリビアゲームでした。
  • 5:26 - 5:30
    彼はコンピューターのある地下室で一緒に座って、
  • 5:30 - 5:33
    何時間も、そのゲームをプログラミングしていました。
  • 5:35 - 5:39
    彼に対して僕が抱えていた問題は、
    僕にはもうやりたいことがないけれど、
  • 5:39 - 5:42
    でも彼には、いつもやりたいことがある。
  • 5:42 - 5:44
    いつもプログラミングで解決できる何かがあったんです。
  • 5:47 - 5:51
    アーロンはいつも、プログラミングは
    魔法だと捉えていました。
  • 5:51 - 5:54
    普通の人間にはできないことを彼はやり遂げることができた。
  • 5:54 - 5:58
    アーロンはマッキントッシュや段ボール箱などを
    使ってATMを製作しました。
  • 5:58 - 6:02
    ある年のハロウィン、
    僕が何をすべきか思いつかなかった時、
  • 6:02 - 6:06
    彼は自分の新しいお気に入りのコンピューターの
    仮装をしたらとてもクールなんじゃないかと考えたんだ、
  • 6:06 - 6:09
    初期モデルのiMacにね。
  • 6:09 - 6:13
    彼はハロウィンの仮装は嫌がっていたけど、
    自分が見たい仮装を
  • 6:13 - 6:16
    他人に着させるよう説得するのが好きでしたね。
  • 6:16 - 6:20
    「司会はアーロン、もう!ほらこっちへ来て、カメラを見て!」
  • 6:20 - 6:23
    「スパイダーマンもカメラを見て!」
  • 6:24 - 6:31
    彼は人々が情報を書き込むことのできる
    The Infoという名のウェブサイトを作りました。
  • 6:31 - 6:35
    金箔の箔置きについてなら何でも詳しい人がいるとしましょう。
  • 6:35 - 6:39
    このウェブサイトにはそうした人たちが知識を書くことが
    できる。そして他の人たちが後からやって来て、
  • 6:39 - 6:43
    そして情報を読み、悪いところがあれば
    それを編集できる。
  • 6:43 - 6:46
    Wikipediaとちっとも違わないでしょう?
  • 6:46 - 6:52
    そしてこれはWikipediaのスタート前で、
    彼は12歳でこれを開発したんです、
  • 6:52 - 6:58
    彼の部屋で、古い技術を使って
    自分自身で小さいサーバーを走らせていました。
  • 6:58 - 7:01
    ある先生の反応は、こんな感じでした:
  • 7:01 - 7:07
    「ひどいアイデアだ、他人に辞書、
    百科辞典の編纂をさせるなんて。
  • 7:07 - 7:10
    学者たちは私たちにこういった本を
    書くために存在するんだ。
  • 7:10 - 7:13
    どうしてこんなひどいアイデアを考えた?」
  • 7:13 - 7:17
    僕たち兄弟はその後、
    「ああ、Wikipedia、クールだね。
  • 7:17 - 7:20
    でも家にあったよ、そう、5年前にね」
  • 7:21 - 7:26
    アーロンのサイト、theinfo.orgは
    ケンブリッジにあるウェブデザイン会社、
  • 7:26 - 7:30
    ArsDigitaが主催した学校コンテストで受賞した。
  • 7:34 - 7:37
    ケンブリッジに行くことになったんだ……、
    彼がArsDigita賞を取ったので、
  • 7:37 - 7:40
    アーロンが何をしたのか皆目見当がつかなかった。
  • 7:40 - 7:44
    その賞がとても重要なんだということはわかっていたけど。
  • 7:44 - 7:47
    程なくアーロンはオンラインのプログラミング
    コミュニティと関わりを持つようになり、
  • 7:47 - 7:51
    Webの新しいツールを構想していく。
  • 7:51 - 7:55
    彼がやってきて僕に言ったんだ: 「ベン、
    僕が作ってるすごいものがある」
  • 7:55 - 7:57
    「これをぜひ聞いて欲しいんだ!」
  • 7:57 - 7:59
    「へぇ、なんだいそれ?」
  • 7:59 - 8:01
    「RSSっていうんだ」
  • 8:02 - 8:08
    それから彼はRSSがどういうものか説明してくれて……
    「なんで便利なの、アーロン?」
  • 8:08 - 8:11
    「それをサイトに使ったとして、一体なぜ使いたくなるの?」
  • 8:11 - 8:16
    RSSや、もっと一般的なXMLといったものを
    開発している人たちのメーリングリストがある。
  • 8:16 - 8:21
    そしてそこにはアーロン・スワーツという名の
    人物がいて、とても負けず嫌いで頭が良く、
  • 8:21 - 8:25
    [作家、活動家、ジャーナリスト、アーロンの友人]:
    たくさんの良いアイデアを持っていて、
  • 8:25 - 8:28
    でも顔合わせのミーティングには来たことがないんです。
  • 8:28 - 8:31
    そこでいつかミーティングに来ないの?と聞いたら、
  • 8:31 - 8:37
    彼が言うには、「その、母がなんと言うかわからないんです。
    僕は……14歳になったばかりなので」
  • 8:37 - 8:43
    その時の彼らの最初の反応は、「えーっと、
    この1年一緒に働いていたこの同僚は
  • 8:43 - 8:46
    その時13歳で、今ちょうどたったの14歳か」
  • 8:46 - 8:47
    次の反応は、
  • 8:47 - 8:50
    「なんてことだ、これはぜひ会わなきゃ。
    こりゃすごいことだぞ!」
  • 8:50 - 8:53
    彼はRSSの仕様を策定する委員会の1人でした。
  • 8:53 - 8:59
    彼は最新のハイパーテキストを
    パイプライン処理する機能の構築を手伝っていました。
  • 8:59 - 9:06
    RSSにおいて彼が作業していた箇所は、
    他のウェブページに載っているものから
  • 9:06 - 9:08
    [電子フロンティア財団 技術プロジェクトディレクター
    アーロンとは以前ルームメイト]:
    要約を作ることができるツールでした。
  • 9:08 - 9:11
    通常は、ブログにこのツールを使える。
  • 9:11 - 9:14
    読みたいブログが10から20あったとする。
  • 9:14 - 9:18
    そのRSSフィード、ブログに今
    書かれている記事の要約を使って、
  • 9:18 - 9:22
    そういったもの全てをひとまとめにした
    リストを作ることができる。
  • 9:22 - 9:27
    アーロンはとても若かったけど、この技術を
    理解していたし、これを不完全だと見ていて
  • 9:27 - 9:30
    もっと良くする方法を探していました。
  • 9:36 - 9:40
    それからアーロンの母親が彼をシカゴの空港から見送り、
    私たちはサンフランシスコで彼を迎え、
  • 9:40 - 9:45
    彼との議論に興味を持つ人たちと引き合わせた、
    そして彼の奇妙な食習慣には驚かされましたよ。
  • 9:45 - 9:51
    彼は蒸した米といった白い食べ物しか
    食べないんです、炒めた米は十分白くないからと、
  • 9:51 - 9:53
    それに白いパンなど……。
  • 9:53 - 9:58
    そしてその少年の小さな口から飛び出す、
  • 9:58 - 10:01
    議論の質の高さにも驚かされました。
  • 10:01 - 10:04
    偏食による壊血病で死んだりしなければ、
    きっと何かやり遂げると思える少年でした。
  • 10:04 - 10:07
    アーロン、君の番だ!
  • 10:07 - 10:10
    違いは、ドットコム企業は
    作れないということだと思います。
  • 10:10 - 10:15
    確かにインターネットでドックフードを売ったり、
    携帯でドックフードを売ったりはできないでしょう。
  • 10:15 - 10:18
    でも、まだ多くのイノベーションが今起こっている。
  • 10:18 - 10:21
    このイノベーションが見えていないというなら、
    あなたは現実から目を背けているんだ。
  • 10:21 - 10:24
    彼はまるでオタクのリーダーのように振舞っていました、
  • 10:24 - 10:28
    こんな感じで、「僕はあなたより賢い、
    賢いからあなたより鋭い、
  • 10:28 - 10:30
    だから何をすべきか断言できるんだ」
  • 10:30 - 10:35
    なんというか、不愉快な奴を
    もっとひどくした感じでした。
  • 10:35 - 10:38
    そしてそれらのコンピューターを1つにまとめて、
    大規模な課題を解決することができる、
  • 10:38 - 10:42
    宇宙人を探すとか、がんを治すとか言った課題に。
  • 10:45 - 10:48
    最初の出会いはIRC、つまり
    インターネットリレーチャットでした。
  • 10:48 - 10:53
    [WWWの発案者]:
    彼はコードを書くだけでなく、自分が見つけた問題を
    解決することに熱心な人間を見つけてくるんです。
  • 10:53 - 10:55
    彼は知らない人同士をつなぐ「コネクター」でした。
  • 10:55 - 10:58
    彼の意欲の大部分はフリーカルチャー運動から来ていましたね。
  • 10:58 - 11:03
    アーロンは世界を機能させようとしていたんだと
    思います。世界を修理しようと。
  • 11:03 - 11:08
    [マギル大学・ウルフ科学技術リテラシー講座 教授]:
    彼は時々はっきりと腹を立てるような
    とても強い個性を持っていました。
  • 11:08 - 11:13
    この一件では彼は必ずしも常に世界に満足していなかったし、
  • 11:13 - 11:16
    世界も、彼を満足させなかったんです。
  • 11:19 - 11:23
    アーロンは高校に進むと学校にとてもうんざりしていました。
  • 11:23 - 11:28
    彼は学校が、行われたどんな授業も、
    先生も気に入りませんでした。
  • 11:28 - 11:30
    アーロンは情報を得る方法を知りたがってました。
  • 11:30 - 11:34
    彼いわく:「幾何学の方法を学ぶために
    先生のところに行く必要はない。
  • 11:34 - 11:36
    幾何学の本を読めばいい。
  • 11:36 - 11:41
    アメリカの歴史についての見解を学ぶために
    先生のところに行く必要はない。
  • 11:41 - 11:45
    僕は3つの史料を持っていて、それを読めばいい。
  • 11:45 - 11:49
    そして僕の興味はそんなことじゃない、ウェブなんだ」
  • 11:49 - 11:53
    学校にとても不満を感じていたんだ、先生たちは
    自分たちが話してる内容を理解してないと思う。
  • 11:53 - 11:56
    彼らは支配的で管理的、宿題なんてのはまやかしで、
  • 11:56 - 12:01
    生徒たちを全員閉じ込めて勉強を強制する手段でしか無い。
  • 12:01 - 12:05
    そして教育の歴史、この教育システムがどのように
  • 12:05 - 12:08
    開発されたのかに関する本を読み始めた。
  • 12:08 - 12:11
    そして、その代替手段、先生たちから
    言われたことを鵜呑みにするだけの
  • 12:11 - 12:15
    教育とは対照的な、本当に物事を学べる手段について。
  • 12:15 - 12:18
    どうしてここにいるのかを学校に問いかけたその時から、
    物事を問いかける生き方を歩むようになった、
  • 12:18 - 12:24
    学校を作った社会に問いかけ、
    学校で訓練を受ける目的である企業に問いかけ、
  • 12:24 - 12:28
    こういった体制を築いた政府に問いかけてきた。
  • 12:28 - 12:31
    彼が特に初期の頃に熱心だったものの1つが、著作権ですね。
  • 12:31 - 12:37
    著作権は出版社と読者にとって常に負担となってきました、
  • 12:37 - 12:44
    しかしそれは過度の負担ではなく、
    人々が対価を支払うことを確実にするために
  • 12:44 - 12:46
    講じられた、合理的な制度でした。
  • 12:46 - 12:53
    アーロンの世代が経験したのは、この古い著作権システムと、
    インターネットとウェブによって
  • 12:53 - 12:56
    構築される新しい素晴らしいものとの間での衝突でした。
  • 12:56 - 13:00
    そうしたものがぶつかり合い、カオスとなったのです。
  • 13:02 - 13:05
    彼はその後ハーバード大学の法律学教授、その時最高裁で
  • 13:05 - 13:09
    著作権法を変えようとしていたローレンス・レッシグに出会う。
  • 13:09 - 13:13
    若かりしアーロン・スワーツは最高裁審理を
    傍聴しにワシントンに飛んだ。
  • 13:13 - 13:18
    僕はアーロン・スワーツ、エルドラッド論争(訳注:著作権保護
    期間延長法に対する違憲訴訟)を傍聴しにここに来ました。
  • 13:18 - 13:23
    なぜエルドラッド論争を見るためにシカゴから飛行機で
    かれこれここまでやってきたの?
  • 13:23 - 13:26
    それはちょっと難しい質問ですね……、
  • 13:29 - 13:33
    よくわからない、最高裁を傍聴することに
    とても興奮している、
  • 13:33 - 13:37
    特に今回のような名高い事例では。
  • 13:42 - 13:47
    レッシグはインターネット上での著作権を
    規定する新しい方法を押し進めていた。
  • 13:47 - 13:49
    それがクリエイティブ・コモンズだ。
  • 13:49 - 13:53
    クリエイティブ・コモンズの基本アイデアは
    人々、クリエイターたちの
  • 13:53 - 13:59
    [ハーバード大学エドモンド・J・サフラ財団倫理センター所長
    クリエイティブ・コモンズ創設者]:
    創作性に対し、その自由な
    取り扱い方を表示するシンプルな方法です。
  • 13:59 - 14:05
    著作権が「全ての版権を所有します」だとすると、
    これは「いくつかの版権を所有します」といったモデルです。
  • 14:05 - 14:09
    こういったことを簡単にあなたに伝えたい:
    私の創作物を使ってこういうことができます、
  • 14:09 - 14:13
    事前に私からの許可が必要なことがあっても。
  • 14:13 - 14:16
    そしてアーロンはコンピューターの部分を担当していました。
  • 14:16 - 14:21
    シンプルで理解でき、
    機械が処理できる形で表される
  • 14:21 - 14:23
    ライセンスをどのように設計するかといったことを。
  • 14:23 - 14:29
    人々は、「なぜ15歳の少年にクリエイティブ・コモンズの
    仕様書を書かせているんだ?
  • 14:29 - 14:31
    大問題だと思わないのか?」
  • 14:31 - 14:35
    レッシグは、「一番の問題は私たちが
    この少年のことを聞き及んでいないことだ」
  • 14:35 - 14:39
    彼はなんとか演壇に立てるぐらいしか背が高くなくて、
  • 14:39 - 14:42
    加えて移動式の演壇だったので、扱いに厄介で、
  • 14:42 - 14:46
    液晶画面を開くと、誰も
    顔を見られなくなってしまってね。
  • 14:46 - 14:51
    この私たちのウェブサイトを訪れた際、
    「ライセンスを選ぶ」ページへ行きます。
  • 14:51 - 14:57
    オプションのリストが表示され、
    その内容が説明され、3つの質問を受けます。
  • 14:57 - 14:59
    「著作権者表示を求めますか?」
  • 14:59 - 15:02
    「あなたの作品の商用利用を認めますか?」
  • 15:02 - 15:05
    「あなたの作品の改変を認めますか?」
  • 15:05 - 15:11
    大人たちが息子を大人として扱っていることにとても驚きました。
  • 15:11 - 15:16
    そしてアーロンは満員の観衆の前に立ち、
    そしてクリエイティブ・コモンズのために
  • 15:16 - 15:20
    作成したプラットフォームについて語り始めました。
  • 15:20 - 15:23
    観衆全員が息子の話を聞き、そして……
  • 15:23 - 15:28
    私はその後ろに座ってこう思っていました:
    息子はまだ子どもよ、なぜみんな耳を傾けてるの?
  • 15:28 - 15:29
    でも彼らは聞いていました。
  • 15:29 - 15:32
    ええ、私には完全に理解できたとは思いません。
  • 15:32 - 15:37
    アーティストへの対価の保証が
    足りないという批評にもかかわらず、
  • 15:37 - 15:40
    クリエイティブ・コモンズの成功は甚大なものだった。
  • 15:40 - 15:47
    現在ウェブサイトFlickrだけでも、2億人以上が何らかの
    形でクリエイティブ・コモンズライセンスを利用している。
  • 15:47 - 15:57
    彼は自身の技術的才能を通じて貢献し、
    なおかつそれは彼にとって技術的課題以上のものでした。
  • 15:57 - 16:01
    アーロンは自身のブログにたびたび率直に綴っている:
  • 16:01 - 16:06
    僕は深く物事について考えている、
    そして同じように人々にも深く考えて欲しい。
  • 16:06 - 16:11
    僕はアイデアのために活動し、そして人々から学ぶ。
    人間を埒外に置くのは好きではない。
  • 16:11 - 16:15
    僕は完璧主義者だ、しかし出版の
    妨げになるようなことはしたくない。
  • 16:15 - 16:19
    教育やエンターテインメントを別にすれば、
    影響を与えないようなことに
  • 16:19 - 16:21
    時間を無駄にしたくないんだ。
  • 16:21 - 16:26
    みんなと友達になりたい、しかし
    僕に対し真剣でない時は嫌うよ。
  • 16:26 - 16:31
    恨んだりはしない、だって生産的じゃないから、
    でもそれは経験として学ばせてもらう。
  • 16:31 - 16:35
    僕は世界をより良くしたいんだ。
  • 16:40 - 16:46
    2004年、スワーツはハイランドパークを離れ、
    スタンフォード大学に入学する。
  • 16:46 - 16:52
    彼はとても厄介な潰瘍性大腸炎に罹り、
    投薬を受けている彼がとても気がかりでした。
  • 16:52 - 16:56
    彼は入院し、毎日たくさんの薬を飲まなければならなかった、
  • 16:56 - 17:01
    そしてそのうちの1つがステロイド剤で、
    彼の成長を阻害し、
  • 17:01 - 17:04
    他の学生たちと自分は違うんだと考えるようになっていきました。
  • 17:04 - 17:06
    アーロンはたぶん奨学金のために大学に顔を出し、
  • 17:06 - 17:13
    この4年間で企業のリーダーや1%の富裕層になるような
  • 17:13 - 17:21
    早熟の高校生をまるで子守でもするような
    プログラムをあざとく見つけるんだろうな、
  • 17:21 - 17:25
    そしてそれは彼を狂わせるのでは、と思っていました。
  • 17:25 - 17:29
    2005年、1年だけ在学したあと、
  • 17:29 - 17:36
    スワーツはポール・グレアム率いる新しいスタートアップ
    インキュベーション、Y Combinatorの出資を受ける。
  • 17:36 - 17:39
    彼は、「やあ、ウェブサイトのアイデアがあるんだ」
  • 17:39 - 17:42
    ポール・グレアムは彼を気に入ってて、
    「ああ、いいとも」って。
  • 17:42 - 17:46
    アーロンは大学をドロップアウトして、
    このアパートに移り住んで……
  • 17:46 - 17:49
    ここがアーロンが使っていたアパートだ。
  • 17:49 - 17:55
    アーロンが金もなく、その上大学を
    ドロップアウトしたせいで、アパートを借りるのが
  • 17:55 - 17:58
    どんなに大変だったかを父が話してくれた、
    そんな漠然とした記憶があるよ。
  • 17:58 - 18:04
    アーロンは今リビングルームになってる所に住んでて、
    住んでた頃に貼ってあったポスターがいくつか残ってるよ。
  • 18:04 - 18:09
    そしてここが書庫、もっと本があるけど、
    ほとんどはアーロンの本だ。
  • 18:11 - 18:17
    Y combinatorの出資を受けたアーロンのサイトの名は
    「infogami」、ウェブサイト構築ツールだ。
  • 18:17 - 18:20
    しかしinfogamiはユーザーの獲得に苦しみ、
    そこでスワーツは最終的に
  • 18:20 - 18:25
    支援を必要としていた別のY Combinatorの
    プロジェクトと自身の会社とを合併する。
  • 18:25 - 18:30
    それがスティーブ・ホフマンとアレクシス・オハニアンを
    リーダーとするプロジェクト、「Reddit」だ。
  • 18:30 - 18:34
    ほとんど何もないところから
    始めました。お金も、コードも、
  • 18:34 - 18:37
    そして日に日に、人気のある巨大サイトへと成長していき、
  • 18:37 - 18:39
    終わりそうにありません。
  • 18:39 - 18:44
    最初の1000ユーザーから1万、そして2万、
    そしてさらに、信じられません。
  • 18:44 - 18:50
    Redditは巨大に、そしてインターネットの
    オタクコーナーみたいなものになっていきました。
  • 18:52 - 19:01
    ユーモアあり、アートあり、そしてサイトに群がる人々、
  • 19:01 - 19:07
    毎朝ニュースをチェックしにやってくる
    メインサイトになっていった。
  • 19:07 - 19:12
    Redditはある面ではカオスさながら、
  • 19:12 - 19:19
    そして一方ではその日のニュース、テクノロジー、
    政治、諸問題を議論する場でもあり、
  • 19:19 - 19:25
    さらに職場に適さないもの、不快なものもたくさんあり、
  • 19:25 - 19:30
    荒らしが居場所を見つけるようなsubredditもある、
  • 19:30 - 19:34
    つまりそういう意味で、Redditは議論の場なんです。
  • 19:34 - 19:37
    狂気の沙汰にいるようなものです。
  • 19:37 - 19:41
    Redditは巨大出版企業Condé Nastの目に留まり、
  • 19:41 - 19:43
    Redditの買収を提案する。
  • 19:43 - 19:47
    とても多すぎて、「どうやって保管するんだ?」と
  • 19:47 - 19:51
    父を悩ませるほどの大金でした。
  • 19:51 - 19:54
    - 大金ですか……
    - 大金です。
  • 19:54 - 20:00
    たぶん100万ドル以上でしょう、
    でも私は正確なところを知りません。
  • 20:00 - 20:03
    - その時彼はいくつ?
    - 19か、20歳でした。
  • 20:05 - 20:11
    そう、このアパートで起きたんです。
    彼らは当時のままのこのカウチに座って、
  • 20:11 - 20:14
    Redditをハックし、そしてRedditを売却したときは、
  • 20:14 - 20:19
    大きなパーティーを開いて、
    翌日に彼らは全員カリフォルニアに飛び発ち、
  • 20:19 - 20:20
    私にアパートの鍵を預けていきました。
  • 20:24 - 20:27
    面白いもので、自身のスタートアップを
    売却した彼について、私たちはみな
  • 20:27 - 20:29
    とても裕福な人間になったと思っていたのに、
  • 20:29 - 20:34
    彼はというと、「僕はこの靴箱みたいな
    小さい部屋にいるよ。これが必要なもの全てだ」
  • 20:34 - 20:36
    押し入れぐらいの部屋でしたよ。
  • 20:36 - 20:42
    高価なものにお金をかけようという
    考えは全く無いようでした。
  • 20:42 - 20:48
    彼の説明では、「このアパートに住むよ、新しい場所で
    暮らすことに大金を掛けたくないんだ。
  • 20:48 - 20:50
    何も買うつもりはないし、
    ジーンズとTシャツを着るのが好きだ。
  • 20:50 - 20:52
    だから衣類にも一切お金を掛けない。
  • 20:52 - 20:55
    ほんと、どうでもいいことだよ」
  • 20:55 - 20:58
    スワーツにとって重大だったのはどのように
    インターネットにトラフィックを流入させ、
  • 20:58 - 21:01
    そして何によって彼らの注意を集めるかだった。
  • 21:01 - 21:04
    [映画 Steal This Film IIより]:
    古い放送システムでは、電波による送信容量が
  • 21:04 - 21:09
    限られている。電波ではテレビが10チャンネル、
  • 21:09 - 21:11
    ケーブルでも500チャンネルしか送信できない。
  • 21:11 - 21:15
    インターネットなら、誰でもチャンネルを持てる。
    みんながブログや、Myspaceページを持てる。
  • 21:15 - 21:18
    みんなが自身を表現する手段を持てるんだ。
  • 21:18 - 21:21
    今議論しているのは誰が電波を利用するのかの問題じゃない。
  • 21:21 - 21:25
    人々を見つける方法を誰がコントロールするかの問題だ。
  • 21:25 - 21:29
    知ってのとおり、Googleのような、
    ネットで行きたいところを教えてくれる門番のようなサイトに
  • 21:29 - 21:31
    権力が集中しているのを垣間見ている。
  • 21:31 - 21:34
    ニュースや情報のソースを提供してくれる人たち。
  • 21:34 - 21:38
    そういった人たちは情報を伝える権限を
    持つ人ばかりじゃない、今では全ての人が
  • 21:38 - 21:41
    情報を伝える権利を持っている。
    これは誰からその情報を得るのかという問題なんだ。
  • 21:45 - 21:50
    [Condé Nast サンフランシスコ支社 Wired、Redditが入居]
    Condé Nastのあるサンフランシスコで
    働き始めた後、彼がオフィスに入って行くと、
  • 21:50 - 21:54
    彼らはくだらないものがインストールされた
    コンピューターを与え、
  • 21:54 - 21:57
    そしてこのコンピューターに新しいものを
    インストールするなと言ったんです、
  • 21:57 - 21:59
    開発者にとっては屈辱ものですよね。
  • 21:59 - 22:02
    初日から、彼はこうしたもの全てに
    不満をぶつけていた。
  • 22:05 - 22:11
    「灰色の壁、灰色の机、灰色の雑音。
    ここに来た初日から、本当に我慢できなかった。
  • 22:11 - 22:15
    昼食の時間、文字通りトイレの個室に
    鍵を掛け閉じこもり、そして涙が出てきた。
  • 22:15 - 22:18
    一日中がやがやとした中で
    正気を保てるかどうか想像もできない、
  • 22:18 - 22:21
    ましてなにか仕事をやり終えるなんて。
  • 22:21 - 22:24
    ここでは仕事をこなしてる人は誰もいない。
  • 22:24 - 22:27
    みんなしょっちゅう部屋に来ては
    ぶらぶら、おしゃべり、そしてWiredが
  • 22:27 - 22:30
    テストしてる新しいビデオゲームに誘ったりしている」
  • 22:32 - 22:38
    彼は人とは違う政治指向的な大志を持っていて、
  • 22:38 - 22:42
    そしてシリコンバレーは、政治的な目標のための技術活動に
  • 22:42 - 22:47
    進むといった文化をあまり持っていませんでした。
  • 22:47 - 22:50
    アーロンは企業のために働くのを嫌っていました。
  • 22:50 - 22:53
    皆Condé Nastで働くことを嫌がっていましたが、
    アーロンはただ1人、我慢できなくなったんです。
  • 22:53 - 22:56
    そしてアーロンはもう仕事に出なくなり、
  • 22:56 - 22:58
    結果解雇されました。
  • 23:01 - 23:05
    それは面倒な破局だったようだ。
    アレクシス・オハニアンとスティーブ・ホフマンは両者とも
  • 23:05 - 23:08
    この映画のインタビューを断った。
  • 23:09 - 23:16
    彼はビジネスの世界を拒絶したんです。
    この選択について思い浮かぶ重要なことの1つは、
  • 23:16 - 23:22
    [Wiredマガジンフリーライター]:
    アーロンがスタートアップの文化から
    離れることを決めた時、同時に
  • 23:22 - 23:31
    彼を有名にし愛してくれたものから離れることになり、
    そして彼のファンをがっかりさせる危険性があったことです。
  • 23:31 - 23:36
    彼には向かわなければならない場所があり、
    そうした自己認識を持っていた、
  • 23:36 - 23:43
    一輪の薔薇を摘みとるためにゴミの山に登り、
  • 23:43 - 23:46
    失った嗅覚を見つけようとする頑固さがあった、
  • 23:46 - 23:50
    ゴミの山に座り、ここも悪くないよと言い、
  • 23:50 - 23:54
    なんやかんやで薔薇を取って、
  • 23:54 - 23:57
    とても良いねと山を降りてくる、
    そんな感じじゃなくてね。
  • 23:58 - 24:02
    アーロンの物の見方は、プログラミングは魔法─
  • 24:02 - 24:07
    普通の人間にはできないことを達成できる、
    プログラミングによって。
  • 24:07 - 24:13
    もしそんな魔法の力が使えたら、いいことに使うだろうか、
    それとも大金の山を作るために使うだろうか?
  • 24:15 - 24:18
    スワーツは子どもの頃に出会った
    1人のビジョナリーに触発された、
  • 24:18 - 24:22
    ワールドワイドウェブを発明した男、
    ティム・バーナーズ=リーだ。
  • 24:22 - 24:26
    1990年代、バーナーズ=リーはほぼ間違いなく
  • 24:26 - 24:29
    20世紀最も富をもたらす発明の1つを産み育てたが、
  • 24:29 - 24:35
    しかしWWWの発明から利益を得る代わりに、
    彼は自由に使えるようにした。
  • 24:36 - 24:40
    これがWWWが今日ある理由の1つだ。
  • 24:41 - 24:45
    アーロンは確実にティムから深く影響を受けていました。
  • 24:45 - 24:51
    ティムは決して金儲けをすることのなかった、
    まさにインターネット創成期の突出した天才でした。
  • 24:51 - 24:56
    彼は大金を得られる方法を見つけることには
    まったく関心がなかった。
  • 24:56 - 24:58
    言われましたよ、「残念、大金を得られたのに」って、
  • 24:58 - 25:01
    でもそうなるとその代わり大きな1つのウェブじゃなく、
  • 25:01 - 25:02
    小さなウェブがたくさんできただろう、
  • 25:02 - 25:05
    そしてそれらの小さな、様々な種類の
    ウェブたちは機能しないだろう、
  • 25:05 - 25:08
    なぜなら一方からもう一方へとリンクをたどれない。
  • 25:10 - 25:14
    臨界量に達さないといけない、それはつまり地球全体だ、
  • 25:14 - 25:17
    だから地球全体に広がらない限り機能しないんだ。
  • 25:24 - 25:28
    この世界で生きていくには充分では
    ないと強く感じる、あるがままに
  • 25:28 - 25:34
    与えられるものを消費し、大人たちがやれということに従い、
  • 25:34 - 25:39
    両親がやれということに従い、社会がやれということに従う。
    僕はそういったことを問いかけるべきだと思う。
  • 25:39 - 25:43
    僕はこの科学的な考え方を使っている、
    つまり学んだこと全ては暫定的であって、
  • 25:43 - 25:49
    常に取り消しや、反論や、質問の機会が開かれている、
    そしてこれを社会にも適用したいんだ。
  • 25:49 - 25:53
    僕が取り組めるような現実的で
    重大な問題─根本的な問題─が
  • 25:53 - 25:59
    存在することにひとたび気付くと、それを忘れることが
    できない。何もしないわけにはいかないんだ。
  • 26:03 - 26:05
    私たちは多くの時間を共に過ごし始めました、
  • 26:05 - 26:07
    友達のような感じで。
  • 26:09 - 26:12
    よく夜まで何時間も語り合いました。
  • 26:14 - 26:18
    彼が私に気があることに気付くべきでした。
    ある程度は感じていたんですが、
  • 26:18 - 26:24
    私は、とんでもない、ありえないわ、だから
    そんなことは起きないんだって振る舞おうとしていた。
  • 26:25 - 26:29
    私の結婚生活が崩壊していたので、
    行くところがなく困っていました。
  • 26:29 - 26:33
    私たちはルームメイトになり、娘も連れてきました。
  • 26:34 - 26:37
    引っ越して、家に家具を入れて、
    それで本当に落ち着きました。
  • 26:37 - 26:41
    私の人生はしばらく平穏とは言えず、
    そしてそれは彼も同じでした。
  • 26:46 - 26:54
    恋愛関係になってからはとても親密になりました。
  • 26:54 - 26:58
    私たちは……、連絡を取り合っていました。
  • 26:58 - 27:02
    でも私たち2人とも、とても扱いづらい人間なので(笑)。
  • 27:04 - 27:11
    アリー my Loveみたいなやりとりの中で、彼は自分の
    テーマソングがあると白状し、そこで彼に再生してあげました。
  • 27:12 - 27:17
    フィオナ・アップルの
    「Extraordinary Machine」です。
  • 27:17 - 27:24
    この曲にはちょっと思い悩んでいる感じがあって、
  • 27:25 - 27:28
    同時に、なんていうか、
    その先に希望が満ちているところがあるんです。
  • 27:28 - 27:34
    ♪一歩一歩、のんびりした足取りだけど、
    居心地が悪いのには慣れっこだから、もう
  • 27:34 - 27:37
    この先ずっと変えられないの ♪
  • 27:37 - 27:44
    色んな意味で、アーロンはものすごく人生に
    楽観的でした。彼自身がそう感じていない時でも、
  • 27:44 - 27:47
    人生についてすごく楽観的だったのかもしれません。
  • 27:47 - 27:50
    ♪ わたしってへんてこマシンね ♪
  • 27:53 - 27:58
    (アーロン) - 何してるの?
    (クイン) - Flickrにビデオ機能ができたの。
  • 27:59 - 28:02
    スワーツは公開情報へのアクセスに関する
  • 28:02 - 28:05
    一連の新しいプロジェクトに力を注ぎ始めた、
  • 28:05 - 28:08
    "Watchdog.net"という
    アカウンタビリティーに関するサイト、
  • 28:08 - 28:11
    そしてプロジェクト、"The Open Library"。
  • 28:11 - 28:15
    Open Libraryプロジェクトとは、openlibrary.orgで
    訪れることができるウェブサイトで、
  • 28:15 - 28:20
    その目的は巨大なwiki、1冊の本の情報を
    1ページにまとめる編集可能なウェブサイトです。
  • 28:20 - 28:24
    これまでに出版された全ての本について、
    出版社から、書店から、図書館から、読者からの
  • 28:24 - 28:29
    情報全てを組み合わせたウェブページを
    1つのサイトに載せたい、
  • 28:29 - 28:35
    そしてその本をどこで買えるのか、借りられるのか、
    閲覧できるかのリンクを提供する。
  • 28:35 - 28:40
    僕は図書館が好きです。新しい街へ行くと
    すぐさま図書館を探すような人間です。
  • 28:40 - 28:44
    Open libraryの夢は、このウェブサイトを、本から本へ、
    人から著者へ、テーマからアイデアへと
  • 28:44 - 28:49
    飛び回ることができ、また物理的な
    巨大図書館の中で埋もれ、見つけるのが大変で、
  • 28:49 - 28:54
    オンラインでアクセスできないような知識の
    系統樹を体験できるような場所に
  • 28:54 - 28:59
    構築することです。これはとても重要なことで、
    なぜなら本は私たちの文化的遺産だからです。
  • 28:59 - 29:01
    本とは人々が事柄を著述するために向かう場であり、
  • 29:01 - 29:06
    そしてその場が一企業に全て囲い込まれて
    しまうという……、これは恐ろしいことです。
  • 29:07 - 29:11
    どうすればパブリックドメインへ
    アクセスする権利をもたらすことができるか?
  • 29:11 - 29:15
    [インターネット・アーカイブ創設者、デジタル司書]:
    パブリックドメインへのアクセス権を持つことは
    自明のことのように聞こえるかもしれませんが、
  • 29:15 - 29:21
    しかし実際は違います。つまりパブリックドメインはあらゆる人に
    公開されるべきなのですが、しばしば遮断されています。
  • 29:21 - 29:27
    たいていは防護柵があるんです。周りを掘で囲まれた
    ナショナルパークのような感じで、
  • 29:27 - 29:33
    万が一誰かがパブリックドメインを楽しもうと
    やって来た時のためにガンタレットが配置されてるんです。
  • 29:33 - 29:39
    アーロンが特に興味を持っていたのは
    パブリックドメインへのアクセス権の実現でした。
  • 29:39 - 29:43
    これが彼を多くのトラブルに巻き込んだ原因のひとつでした。
  • 29:46 - 29:53
    [ハーバード大学インターネット&ソサエティ
    バークマンセンター元特別研究員]:
    私はアメリカ合衆国の連邦裁判所記録へ
    アクセスしようとしてきました。
  • 29:54 - 29:59
    そして見つけたのは、「裁判所電子記録への
    パブリックアクセス」の略である、
  • 29:59 - 30:03
    "PACER"と呼ばれる難解なシステムでした。
  • 30:03 - 30:07
    それについて検索し始めた時、
    カール・マラムドの名を見つけたんです。
  • 30:09 - 30:15
    アメリカでの法的資料へのアクセスは
    毎年100億ドルもの額のビジネスとなっています。
  • 30:15 - 30:23
    [public.resource.org 創設者]:
    PACERはまさに政府サービスの
    信じられない恥部です。1ページにつき10セント、
  • 30:23 - 30:27
    見たこともない役立たずのコード。
    検索できない。ブックマークもできない。
  • 30:27 - 30:32
    クレジットカードが必要なんです、
    あるのは公記録ですよ。
  • 30:32 - 30:37
    連邦地方裁判所はとても重要です─
    私たちに影響のある多くの訴訟の出発点です:
  • 30:37 - 30:44
    公民権訴訟、特許訴訟、そうしたもの全てです。
    ジャーナリスト、学生、市民、そして弁護士たち、
  • 30:44 - 30:48
    全員がPACERへのアクセスが必要で、
    あらゆる局面でこれと対峙することになる。
  • 30:48 - 30:55
    アメリカンエキスプレスゴールドカードを持っていない人は
    簡単に訴訟を確かめることもできない。
  • 30:55 - 30:58
    正義へのアクセスに人頭税を課しているんです。
  • 30:58 - 31:04
    [オライリーメディア 創設者]:
    当然ですが、法というのは我々の民主主義にとっての
    OSです。それを確認するのに課金が必要?
  • 31:04 - 31:07
    これってちっとも民主主義じゃないですよね。
  • 31:07 - 31:12
    彼らはPACERシステムで年間1億2000万ドルを稼ぎ、
  • 31:12 - 31:18
    そして彼ら自身の記録によれば、これに関する
    コストは一切かかっていません。実際、これは違法です。
  • 31:19 - 31:26
    2002年米電子政府法では、裁判所が
    PACERを稼働させるコストを支払うといったような、
  • 31:26 - 31:30
    必要経費に限り請求することができると定めています。
  • 31:35 - 31:40
    Public.Resource.Orgの創設者として、マラムドは
    PACERの料金に抗議しようとした。
  • 31:40 - 31:43
    そこで彼は「PACERリサイクルプロジェクト」
    という計画を開始、
  • 31:43 - 31:47
    既に支払いを済ませたPACERの文書を他の人が使えるように
  • 31:47 - 31:50
    自由なデータベースにアップロードできる。
  • 31:50 - 31:55
    PACERの人たちはパブリックアクセスについて
    議会などから多くの非難を浴びたので、
  • 31:55 - 32:01
    そこでアメリカ国内17の図書館に自由に
    PACERにアクセスできるシステムを導入しました。
  • 32:02 - 32:08
    つまり、22000平方マイル(訳注:北海道の約2/3)につき
    1つの図書館です、まったく、不便もいいところです。
  • 32:08 - 32:12
    私はいわゆる「サムドライブ部隊」に
    参加してくれるようにボランティアに呼びかけました、
  • 32:12 - 32:17
    アクセス権を持つ図書館から文書をダウンロードし、
    PACERリサイクルサイトにアップロードしてもらうのです。
  • 32:17 - 32:21
    それらの図書館の1つにUSBメモリを持ち込み、
    文書をまとめてダウンロードし、
  • 32:21 - 32:25
    そしてそれを私に送ってもらう。
    だけど、これはただのジョークだったんです。
  • 32:25 - 32:29
    実際、「サムドライブ部隊」の部分をクリックすると、
    オズの魔法使いの、
  • 32:29 - 32:32
    あのマンチキンが歌っているところの、
    ビデオが再生されるんです:
  • 32:32 - 32:35
    ♪ 我々はペロペロ飴組合…… ♪
  • 32:35 - 32:39
    ところがやはりシュルツとアーロンから私に電話があり、
  • 32:39 - 32:43
    「いいね、サムドライブ部隊に入るよ」
  • 32:43 - 32:47
    ちょうどその頃、会議でアーロンに会いました。
  • 32:47 - 32:52
    これは間違いなく、多くの様々な人たちによる
    コラボレーションにしなければならない。
  • 32:52 - 32:53
    そこで彼と接触し、言いました、
  • 32:53 - 32:58
    「ねぇ、僕もPACER問題に介入しようと思うんだ」
  • 33:00 - 33:04
    シュルツはすでに公判記録図書館からPACERの文書を
    自動的にダウンロードできる
  • 33:04 - 33:06
    プログラムを開発していた。
  • 33:06 - 33:09
    スワーツはそれを一目見たいと思った。
  • 33:09 - 33:13
    そこで彼にコードを見せて、
    どうなるのかわからなかったけど、
  • 33:13 - 33:19
    結局、その会議から数時間かけて、
  • 33:19 - 33:24
    隅っこに座って私のコードを改良し、
    図書館で彼の改良したコードをテストするために
  • 33:24 - 33:32
    目的の図書館の近くに住んでいる友人を雇いました、
  • 33:32 - 33:38
    この時点で裁判所の連中は
    計画通りに事が進んでいないと気が付いた。
  • 33:38 - 33:43
    そしてデータがどんどん、どんどん、届き始め、
  • 33:43 - 33:48
    ついに760GB、2000万ページのPACER文書となりました。
  • 33:48 - 33:52
    公判記録図書館から回収した情報を使い、
  • 33:52 - 33:57
    スワーツはPACERシステムからの
    大規模自動並列ダウンロードを行った。
  • 33:57 - 34:04
    連邦裁判所の270万の文書、テキストにして
    約2000万ページを手に入れることができた。
  • 34:04 - 34:10
    今、当初のアクセス権プロジェクトを実行した
    人たちの期待を上回るであろう、
  • 34:10 - 34:15
    2000万ページを取得できます、
    しかし驚いたことに官僚は違法ではないと。
  • 34:15 - 34:19
    アーロンとカールは事の顛末について
    ニューヨーク・タイムズに語ろうと決めていた。
  • 34:20 - 34:26
    彼らはFBIの目に留まり、イリノイ州のスワーツの
    両親宅に張り込むようになった。
  • 34:26 - 34:31
    そしたら彼の母からツイートが来たんです、「電話して!!」
  • 34:31 - 34:34
    思ったんです、一体何が起きたんだ?、と。
  • 34:34 - 34:39
    それでアーロンに連絡を取って、
    彼の母によると、「大変よ、FBI、FBI、FBI!」
  • 34:40 - 34:46
    FBIのエージェントの車が自宅の私道に入り、
    アーロンが自室にいないか確認しようとしました。
  • 34:47 - 34:52
    その日のことを思い出します、なぜ車が私たちの
    私道に入ってきたんだろうと思いました、
  • 34:52 - 34:55
    そして引き返して行きました。奇妙でしたね。
  • 34:57 - 35:05
    なので、5年後にFBIの資料を読んだときは、
    「なんてことだ、FBIだったのか、私道に入ってきたのは」
  • 35:05 - 35:08
    彼は怯えていました。完全に怯えていました。
  • 35:09 - 35:15
    FBIが彼を電話で呼び出し、弁護士不在の元、
  • 35:15 - 35:19
    コーヒーショップから連れだそうと
    策略したことでさらに怯えるようになったと。
  • 35:19 - 35:24
    彼いわく、家に帰ってベッドに横たわると、震えていたそうです。
  • 35:26 - 35:30
    このダウンロードのおかげで、裁判所文書中に
    大規模なプライバシー侵害があることも発覚。
  • 35:30 - 35:35
    最終的に、結果として司法は自身の
    ポリシーの変更を余儀なくされ、
  • 35:35 - 35:39
    そしてFBIは起訴することなく捜査を終えた。
  • 35:39 - 35:42
    今日に至るまで、注目すべきと感じる点は
  • 35:42 - 35:47
    とても辺ぴな田舎のFBIの出張所でさえ、
  • 35:47 - 35:51
    法体制を公開しようとしたという理由で
    窃盗の罪で民衆を捜査することは
  • 35:51 - 35:55
    市民の税金の適切な使い道だとは
    考えていないということです。
  • 35:55 - 35:58
    一体どうすれば、法執行官を名乗る人物が、
  • 35:58 - 36:02
    法体制を公開することで
    この世界を悪くする可能性が
  • 36:02 - 36:04
    あると考えられるのでしょう?
  • 36:04 - 36:09
    アーロンは自分の信じる大義によって
    危険にさらされることを厭わなかった。
  • 36:09 - 36:16
    貧富の格差が気になると、スワーツは技術の枠を超え、
    広範囲な政治的目的へと移っていった。
  • 36:16 - 36:22
    私が連邦議会の一員となった時、議会に出入りし、しばらくの間
    インターンとして働けるよう彼を招待しました、
  • 36:22 - 36:25
    [民主党議会補佐官、アーロンの友人]:
    彼が政治的プロセスを学べられるようにと。
  • 36:25 - 36:31
    彼は新しいコミュニティ、新しいスキルを学び、
    そしてなんというか、政治をハックすることを学びました。
  • 36:31 - 36:37
    鉱山労働者が汗水たらしてせっせと
    働かなければならないというのは馬鹿げてる、
  • 36:37 - 36:41
    しかし彼らがあえてそれをやめれば、その夜の食事はなくなり、
  • 36:41 - 36:46
    一方僕はというと、座ってテレビを見ながら
    毎日さらに大金を稼いでいる、という事実に直面する。
  • 36:46 - 36:49
    やはりどうもこの世界は馬鹿げている。
  • 36:49 - 36:53
    そこで、「進歩的変化キャンペーン委員会」と
    いう名のグループを共同創設しました、
  • 36:53 - 36:58
    私たちの趣意は、進歩的な政治に
    関心のあるネット上の人々を組織し、
  • 36:58 - 37:00
    より進歩的な方向へとこの国を動かしていく、
  • 37:00 - 37:03
    協力し、メーリングリストに参加し、キャンペーンに参加し、
  • 37:03 - 37:06
    国中の当選した進歩的な候補者を手助けすることで。
  • 37:06 - 37:13
    このグループはエリザベス・ウォーレン氏の上院議員選挙運動の
    草の根の取り組みの引き金となった。
  • 37:13 - 37:17
    彼はきっと無意味なシステムだと思っていたんでしょうが、
    彼いわく、「このシステムを学ぶ必要がある、
  • 37:17 - 37:21
    なぜならこれによってどんな社会システムも操られている」
  • 37:21 - 37:25
    しかし、彼の知識とライブラリーへの情熱が
    二の次になることはなかった。
  • 37:25 - 37:31
    アーロンは学会誌論文を出版する機関を詳しく調べ始めた。
  • 37:31 - 37:35
    [イリノイ大学 - 2010年10月16日]
    アメリカの一流大学の学生であるおかげで、
    皆さんは幅広い分野の学会誌に
  • 37:35 - 37:38
    アクセスできる、そうですよね?
  • 37:38 - 37:44
    アメリカのほとんどすべての一流大学が、それ以外の
    世界では読むことができないような学術誌に
  • 37:44 - 37:51
    アクセスするために、JSTORやトムソンISIのような組織に
    ある程度のライセンス料を支払っています。
  • 37:51 - 37:57
    これらの学術誌と論文は基本的に
    オンラインにおける人間の知識、その完全なる財産であり、
  • 37:57 - 38:02
    そしてその多くが納税者のお金や
    政府の補助金によって支えられている、
  • 38:02 - 38:09
    しかしそれを読むには、たびたびリード・エルゼビアといった
    出版社に法外な引き渡し料金をまた支払わないといけない。
  • 38:09 - 38:15
    こういったライセンス料はアメリカ以外の、インドなどで
    勉強している人たちにとってはかなりの負担なので、
  • 38:15 - 38:19
    こうしたアクセスができない。彼らはこうした
    学術誌すべてから締め出されている。
  • 38:19 - 38:23
    科学的遺産全体から締め出されている。
  • 38:23 - 38:27
    そう、こうした多くの学術誌は、啓蒙時代にまで遡る。
  • 38:27 - 38:32
    常に誰かが科学論文を書けば、それはスキャンされ、
    デジタル処理され、こうしたコレクションに収蔵される。
  • 38:32 - 38:40
    これは興味深い仕事をしてきた人たち、科学者たちの
    歴史によってもたらされた遺産だ。
  • 38:40 - 38:43
    庶民として、民衆として私たちが所有すべき遺産なのだが、
  • 38:43 - 38:48
    それどころか、これらの遺産は
    そこから引き出せる最大の利益を得ようとする
  • 38:48 - 38:52
    一握りの利益追求型の企業によって
    保管され、オンラインに公開されている。
  • 38:53 - 38:59
    [アメリカ自由人権協会
    言論・プライバシー・技術プロジェクト主任技術者]:
    つまり研究者は大学から給料をもらい、
    あるいは人々は論文を出版し、
  • 38:59 - 39:02
    そしてプロセスのずっと一番最後の段階、
    すべての仕事を終えた後、
  • 39:02 - 39:07
    独創的な研究─構想、研究室での作業、分析、
    そうした全てが終わった後、
  • 39:07 - 39:14
    ようやく最後の段階になったら、研究者はこういった
    何十億ドル規模の企業に著作権を譲り渡さないといけない。
  • 39:14 - 39:18
    これは異常です。勤労奉仕によって築かれた経済全体、
  • 39:18 - 39:21
    その頂点に出版社が居座り、上前をはねている。
  • 39:21 - 39:29
    [民主党女性下院議員、カリフォルニア19区]:
    まさに詐欺ですよ。イギリスのある出版社は
    昨年30億ドルもの利益をあげました。
  • 39:29 - 39:30
    つまり、ボロ儲けです。
  • 39:30 - 39:34
    JSTORはこの話の中では
    とても小さな登場人物に過ぎませんが、
  • 39:34 - 39:40
    何らかの理由で、アーロンが対決しようと
    選んだ相手がJSTORになったんです。
  • 39:41 - 39:44
    彼はオープンアクセスとオープンパブリッシングに
    関するいくつかの会議に行っていました、
  • 39:44 - 39:46
    JSTORの人物が誰かについては存じ上げませんが、
  • 39:46 - 39:50
    彼らに─ある時期に、アーロンが質問したんだと思います、
  • 39:50 - 39:54
    [Sprout (民間の教育研究団体) 所長]:
    「JSTORを永久にオープンにする
    コストはいくらぐらいなのか?」
  • 39:54 - 39:58
    彼らは─おそらく2億ドルだろうと思いますが、そう答え、
  • 39:58 - 40:01
    アーロンは実に馬鹿げた話だと感じたのでしょう。
  • 40:01 - 40:07
    ハーバード大学のフェローシップとして働いていた彼は、
    近所にあるMITの有名な公開高速ネットワーク上に
  • 40:07 - 40:12
    JSTORの財産へのアクセス権を持つユーザーを
    知っていた。彼は機会をうかがっていた。
  • 40:12 - 40:14
    こうした扉を開く鍵を持っていて、
  • 40:14 - 40:20
    そしてちょっととしたシェルスクリプトの魔法で、
    これらの学術論文を手に入れることができる。
  • 40:21 - 40:23
    2010年9月24日、
  • 40:23 - 40:27
    スワーツは新しく購入したAcerのラップトップを
  • 40:27 - 40:31
    MITのネットワークに登録した、
    ラップトップの登録名は"Gary_Host"。
  • 40:31 - 40:35
    クライアント名は"GHost_laptop"として登録。
  • 40:35 - 40:38
    彼は伝統的な意味ではJSTORをハッキングしませんでした。
  • 40:38 - 40:40
    JSTORデータベースは整理されていたので、
  • 40:40 - 40:44
    いかにしてJSTORの論文全てをダウンロードするか
    ということは全く取るに足らないことだった、
  • 40:44 - 40:46
    それらが基本的に番号付けされていたからです。
  • 40:46 - 40:52
    スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ……
    論文番号444024、そして25、26というように。
  • 40:52 - 40:55
    [ラジオ番組 "Flaming sword of justice" 司会者、
    アーロンの友人]:
    彼は次から次に論文を取得し続ける
  • 40:55 - 40:58
    Pythonスクリプト"keepgrabbing.py"を書いた。
  • 40:58 - 41:02
    次の日、GHost_laptopは論文の取得を開始、
  • 41:02 - 41:08
    しかし程なく、コンピューターのIPアドレスがブロックされた。
    スワーツにとって、これはほとんど問題ではない。
  • 41:08 - 41:13
    彼は即座にIPアドレスを再割当てし、ダウンロードし続けた。
  • 41:13 - 41:17
    JSTORとMITがこの事態に気がついた時
  • 41:17 - 41:20
    妨害しようと多くの措置を取ったが、
  • 41:20 - 41:22
    控えめな措置が功を奏さなかったので、
  • 41:22 - 41:27
    ある段階で、JSTORはMITからの
    データベースへのアクセスを遮断しました。
  • 41:27 - 41:29
    JSTORデータベースへのアクセスをめぐる
  • 41:29 - 41:33
    ネコとネズミの追いかけっこのようなものです。
  • 41:33 - 41:39
    アーロンは明白にネコの側でした、
    防御側のJSTORデータベースの
  • 41:39 - 41:43
    人々より彼のほうが、技術的能力があったからです。
  • 41:43 - 41:47
    ついには、とあるビルの地下にあった
    施錠されていない資材倉庫に
  • 41:47 - 41:51
    向かうと、WiFiの代わりに、
    直接ネットワークにコンピューターを接続し、
  • 41:51 - 41:57
    外部ハードディスクを使って論文を
    ダウンロードするために設置した。
  • 41:57 - 42:02
    スワーツの知らぬところで、
    当局により彼のラップトップとハードディスクが発見された。
  • 42:03 - 42:05
    彼らはダウンロードを止めなかった。
  • 42:05 - 42:09
    代わりに、監視カメラを設置。
  • 42:10 - 42:15
    彼らはMITのビルの地下の部屋にコンピューターを見つけた。
  • 42:15 - 42:19
    [アーロンの弁護人]:
    そのコンピューターのプラグを抜くこともできた。
    犯人が来るのを待ち、「あんた、何やってんだ、
  • 42:19 - 42:24
    その電源を切れ。お前は誰だ?」と聞くこともできた。
  • 42:24 - 42:25
    その手のことができたはず、しかしそうはしなかった。
  • 42:25 - 42:30
    彼らがしたかったのは事件化のための
    証拠集め用に撮影することだった。
  • 42:30 - 42:34
    それが撮影した唯一の理由なんです。
  • 42:38 - 42:41
    当初、映像に乱れのある監視カメラが捉えたのは、
  • 42:41 - 42:46
    倉庫にビン缶を置きに倉庫にやって来た人物だけだった。
  • 42:53 - 42:57
    しかし数日後、カメラはスワーツを捉えた。
  • 43:05 - 43:11
    スワーツはハードディスクを交換。
    それをバックパックから取り出すと、
  • 43:11 - 43:14
    5分ほど画面から見切れて、
  • 43:14 - 43:22
    そして立ち去った。
  • 43:37 - 43:42
    彼らは張り込みでもしていたかのように
    組織されていて、MITからバイクで家に帰る彼に
  • 43:42 - 43:44
    警察官が道路の両側からやってきて、
  • 43:44 - 43:48
    そんな感じで、彼の追跡を開始しました。
  • 43:49 - 43:55
    息子は警察に押し倒され暴行を受けたと言いました。
  • 43:55 - 43:58
    彼ら─後になるまで警察だとは気づかなかったが、
  • 43:58 - 44:02
    誰かが暴行しようとしたように感じたと。
  • 44:02 - 44:06
    彼らに殴られたとも言いました。
  • 44:08 - 44:15
    衝撃的でした。家族の皆誰にとっても、
    刑事告発についてのイメージは
  • 44:15 - 44:18
    他所事で難解なものでした、
    どうしていいかわからなかった。
  • 44:18 - 44:25
    彼らはアーロンの自宅、ケンブリッジにある彼のアパート、
    そしてハーバート大学の事務所の捜査令状を執行しました。
  • 44:28 - 44:34
    逮捕の2日前、捜査はJSTORと
    地元ケンブリッジ警察の管轄を超える。
  • 44:34 - 44:37
    彼らはアメリカ合衆国
    シークレットサービスに捜査を引き継いだ。
  • 44:37 - 44:42
    シークレットサービスは1984年にコンピューターや
    クレジットカード詐欺の捜査を開始したが、
  • 44:42 - 44:46
    9/11のテロの6週間後、彼らの任務が拡大された。
  • 44:47 - 44:48
    [拍手]
  • 44:48 - 44:56
    ブッシュ大統領は米国愛国者法に基づいて
    電子犯罪特別対策部隊と呼ばれるネットワークを設立。
  • 44:56 - 45:01
    今私の目前にあるこの法律は、昨今のテロリストによる
    新しい現実と脅威を考慮に入れている。
  • 45:01 - 45:06
    シークレットサービスが言うには、
    彼らは主に経済的影響のある、
  • 45:06 - 45:11
    組織的犯罪者集団、あるいは新技術を使った
    犯行計画の行使に対して活動しているとのこと。
  • 45:11 - 45:16
    シークレットサービスはスワーツの事件を
    ボストンの米連邦検事事務所へ送致。
  • 45:16 - 45:18
    ボストン米連邦検事事務所には、
  • 45:18 - 45:22
    「コンピューター犯罪特別対策本部のトップ」の
    肩書を持つ男がいる。
  • 45:22 - 45:24
    彼が他に何をやってきたのかは知りませんが、
  • 45:24 - 45:29
    コンピューター犯罪を起訴したこともないような人は
    完全に「コンピューター犯罪検察官」向きではないですよね。
  • 45:29 - 45:35
    従って仮に彼が検察官の座を拒否し続けたとしたら、
    職員や部隊の中に任命できる人間はいない、
  • 45:35 - 45:37
    それがスティーヴン・ヘイマンです。
  • 45:37 - 45:42
    検察官スティーヴン・ヘイマンはアーロン・スワーツの
    逮捕以来公の場から姿を消しているが、
  • 45:42 - 45:46
    アーロンが逮捕された時期に撮影された
    テレビ番組American Greedのエピソードで
  • 45:46 - 45:49
    彼の姿を見ることができる。
  • 45:49 - 45:53
    彼は以前扱った悪名高いハッカー、アルバート・ゴンザレスを
    相手取った事件を説明している、
  • 45:53 - 45:57
    この事件でヘイマンは報道から膨大な注目と称賛を集めた。
  • 45:57 - 46:02
    ゴンザレスは1億件以上のクレジットカード番号
    ならびにATM番号の窃盗を計画、
  • 46:02 - 46:05
    同様の不正行為としては歴史上最大のものだ。
  • 46:05 - 46:10
    ヘイマンはここで、ゴンザレスについて説明し、
    ハッカーの考え方について自身の意見を述べている。
  • 46:10 - 46:16
    [連邦検事補]:
    彼らは私たちを突き動かしている多くのものに
    同様に突き動かされています。
  • 46:16 - 46:25
    彼らは自我を持ち、挑戦を好み、そしてもちろん
    お金とそれで買えるものすべてが好きなのです。
  • 46:25 - 46:30
    ゴンザレスの事件に関与したとされる容疑者の
    1人にジョナサン・ジェイムズという名の若いハッカーがいた。
  • 46:30 - 46:33
    ゴンザレスの犯罪に関与した容疑が掛けられていたが、
  • 46:33 - 46:36
    ジェイムズは捜査中に自殺を図った。
  • 46:36 - 46:41
    アーロン・スワーツの事件における政府の方針を
    伝える初期の報道発表の中で、
  • 46:41 - 46:46
    ヘイマンの上司であるマサチューセッツ特別区
    連邦検事のカーメン・オーティズは次のように語った:
  • 46:47 - 46:53
    「コンピューターコマンドにしろバールを使うにしろ、
    ドキュメントやデータにしろお金を盗むにしろ、窃盗は窃盗だ」
  • 46:53 - 46:56
    それは違う。明らかに違います。
  • 46:57 - 46:58
    それに罪がないと言うことではないし、
  • 46:58 - 47:06
    また情報を盗むことを犯罪とすべきでないと
    いうことではありません、
  • 47:06 - 47:08
    しかし、どういったものが厳密に害を及ぼすかを
  • 47:08 - 47:15
    判断しようとするときはより慎重でなければならない。
  • 47:15 - 47:19
    だからバールといったものは、
    常にバールを使って何かを壊そうとする、
  • 47:19 - 47:22
    損害を与えようとする。これに疑いはない。
  • 47:22 - 47:24
    しかしアーロンはスクリプトを書いた、
  • 47:24 - 47:28
    内容は、1秒間に100回、「ダウンロード、
    ダウンロード、ダウンロード……」、
  • 47:28 - 47:31
    誰も明白な損害を受けてない。
  • 47:31 - 47:36
    仮に彼が学術的研究のためにアーカイブを
    集める目的で行ったのであれば、
  • 47:36 - 47:38
    誰もいかなる損害を一切受けていない。
  • 47:38 - 47:43
    彼は盗んでいない。彼は盗ったものを
    売却していないし譲渡もしていない。
  • 47:43 - 47:46
    私の知る範囲では、彼はそう主張しました。
  • 47:46 - 47:48
    この逮捕はスワーツに痛手となった。
  • 47:48 - 47:50
    彼はこの件について話したがりませんでした。
  • 47:50 - 47:51
    つまり、かなりストレスを受けていました。
  • 47:51 - 47:56
    もしある日FBIが自宅の前までやって来て、
  • 47:56 - 47:59
    玄関に降りてきて、洗濯をしようとしたその時、
  • 47:59 - 48:03
    ドアに鍵をしていなかったので
    彼らがアパートに押し入ってきたと考えてみてください、
  • 48:03 - 48:07
    きっと……かなりのストレスでしょう、
  • 48:07 - 48:13
    そして明らかにこのおかげで、
    アーロンはいつも陰鬱とした気分でいました。
  • 48:18 - 48:24
    この期間ずっと彼は居場所に関わる
    情報を出そうとしませんでした、
  • 48:24 - 48:28
    なぜなら彼を待ち受けようとするFBIを
    ひどく恐れていたからです。
  • 48:31 - 48:35
    この時期、世の中は空前の社会的、
    政治的行動主義ブームだった。
  • 48:35 - 48:42
    タイム誌は後に2011年の「今年の人」に
    「抗議者」を選んだ。
  • 48:42 - 48:47
    拡大しつつあるハッカー活動の巣窟のようでした。
  • 48:49 - 48:54
    Wikileaksは外交公電の山を流出させ、
  • 48:54 - 48:57
    マニング米軍情報分析官はこのとき既に逮捕、
  • 48:57 - 49:00
    彼がリークの情報源かどうかわかっていなかった。
  • 49:00 - 49:05
    Anonymous、組織の中に多くのハッカーを
  • 49:05 - 49:07
    抱える一種の抗議集団、
  • 49:07 - 49:11
    彼らはお粗末な馬鹿騒ぎを色々とやっていた。
  • 49:11 - 49:14
    もしスワーツの行った事とこれらを比較するなら、
  • 49:14 - 49:18
    プライベートや専門的な問題において、
    彼の事柄への対応は
  • 49:18 - 49:22
    MITやJSTORのために残置しておくべきだった。
  • 49:22 - 49:28
    刑事制度の注意を引くべきではなかった。
  • 49:28 - 49:31
    こうなるはずじゃなかった。
  • 49:32 - 49:36
    [ボストン・モークレイ連邦裁判所]
  • 49:36 - 49:40
    起訴される前、スワーツに司法取引の申し出があった、
  • 49:40 - 49:43
    刑務所に3ヶ月、更生訓練施設で過ごし、
  • 49:43 - 49:45
    その後1年間の自宅軟禁、
  • 49:45 - 49:48
    その間コンピューターの使用はすべて禁止。
  • 49:48 - 49:52
    スワーツが重犯罪に対し有罪であることを認める事が条件だった。
  • 49:52 - 49:57
    さて、この国家訴訟についての
    開示する証拠も
  • 49:57 - 49:58
    証人もいない。
  • 49:58 - 50:02
    そして弁護士がこうしろと求めてくる
  • 50:02 - 50:06
    膨大な決断をしないといけない、
  • 50:06 - 50:10
    政府は交渉の余地のない要求をしてくる、
  • 50:10 - 50:13
    そしてあなたが有利な可能性は小さいと言われる。
  • 50:13 - 50:18
    だから、有罪か無罪かにせよ、
    この取引に応じたほうが楽になる。
  • 50:18 - 50:21
    ボストンは
    コンピューター犯罪対策課を持ち、
  • 50:21 - 50:26
    多くの、おそらく必要以上の弁護士がいます。
  • 50:26 - 50:31
    従って、起訴することがとても難しい
    様々な事件を思い浮かべることができます、
  • 50:31 - 50:33
    例えばロシアで起きた事件であるとか、
  • 50:33 - 50:36
    1時間で500ドルから700ドル
    稼ぐ弁護士と
  • 50:36 - 50:40
    対峙することになるような
    会社の内部の人間であるとか、
  • 50:40 - 50:44
    それに加えて、この事件、彼の場合には
  • 50:44 - 50:48
    彼がやったことを証明するのはとてもたやすく、
  • 50:48 - 50:53
    そして彼は既にトラブルメーカーとして
    FBIにマークされていた、
  • 50:53 - 50:56
    これでは彼らと立ち向かうには
    タフでなければならないですよね?
  • 50:56 - 50:59
    検察官にとっては問題ない。この国にとっても、
  • 50:59 - 51:02
    なぜなら彼らはすべての
    テロリスト集団と戦っているから。
  • 51:02 - 51:04
    とても怖かったですね。
  • 51:04 - 51:06
    私のコンピューターが押収されるのが
    とても怖かった。
  • 51:06 - 51:10
    コンピューターが押収されることで
    刑務所に行くことになるのでは、とすごく恐れました。
  • 51:10 - 51:15
    前職で私のラップトップには情報源からの
    機密情報を所持していたので、
  • 51:15 - 51:21
    そしてとりわけ、私の優先事項は─
    情報源を守ることにある。
  • 51:21 - 51:25
    娘のエイダに何か起こるのでは、と
    いうことがすごく怖かった。
  • 51:25 - 51:28
    アーロンからは、彼らが取引を
    申し出てきたことを話してくれて、
  • 51:28 - 51:33
    彼は最終的に私が望むなら
    取引を受け入れてもいいと、
  • 51:33 - 51:37
    それで私は、彼に寄り添って
    言ったんです、「取引しましょう」と。
  • 51:38 - 51:43
    彼は2つの出来事の期間中に、
    そうした、成熟した、なんというか、
  • 51:43 - 51:46
    純粋な政治的野心を持っていました、
  • 51:46 - 51:51
    起業家人生を終えた瞬間と、
  • 51:51 - 51:56
    この政治活動を始めることになった
    新しい人生を開始した時点との間で、
  • 51:57 - 52:04
    そして彼は重罪を受けたまま人生を
    続けていけると信じるがことができなかった。
  • 52:04 - 52:07
    そう、ある日ホワイトハウスを
    一緒に通りかかった時、
  • 52:07 - 52:11
    彼は言いました、
    「重罪人を働かせてはくれないよ」と。
  • 52:18 - 52:22
    そして彼は─彼は本当に
    人生を自分らしく生きたかったんです。
  • 52:22 - 52:26
    彼は誰も殺しちゃいない。
    誰も傷つけてない。
  • 52:26 - 52:28
    お金を盗んだりなどしちゃいない。
  • 52:28 - 52:33
    重罪に問われるようなことは
    何1つやっちゃいないですよね? そして……
  • 52:35 - 52:39
    この思いはつまり、彼が行ったことで
    重罪人の汚名を着せられ、
  • 52:39 - 52:43
    多くの州で投票する権利を剥奪すべきだという
  • 52:43 - 52:46
    理由は無いということだ。
    常軌を逸している。
  • 52:46 - 52:50
    多額の罰金を課されたり、あるいはMITに再び
  • 52:50 - 52:54
    戻ることのないよう頼まれることは
    筋が通っている。
  • 52:54 - 52:58
    ところが重罪人になる? 懲役に処されるって?
  • 53:01 - 53:04
    スワーツは司法取引を拒否。
  • 53:04 - 53:07
    ヘイマンは一層働きかけを強めました。
  • 53:07 - 53:12
    ヘイマンは私たちにあらゆるレベルで
    プレッシャーを掛け続けてきました。
  • 53:12 - 53:15
    アーロンのAcerコンピューターのHDDとUSBから
  • 53:15 - 53:18
    押収した物的証拠だけでなく、
  • 53:18 - 53:21
    検察官たちは彼の動機も証拠として必要だった。
  • 53:21 - 53:25
    なぜアーロンはJSTORから論文をダウンロードしたのか、
  • 53:25 - 53:28
    そしてそれらを使い何を計画していたのか?
  • 53:29 - 53:32
    政府の主張では彼は論文を出版しようと計画していた。
  • 53:32 - 53:36
    彼の真意がどうであったかは私たちは知りません、
  • 53:36 - 53:43
    なぜならアーロンは論文から興味深いことを学ぶために
  • 53:43 - 53:45
    論文の巨大データを解析するプロジェクトを
    行った経歴も持っていたからです。
  • 53:45 - 53:48
    動機に関する最も有力な確証は、
    彼がスタンフォード大学にいた時、
  • 53:48 - 53:53
    彼は法律情報サービス会社Westlawの
    法務データベースもダウンロードしていたことです。
  • 53:53 - 53:56
    スタンフォード大学の法学生のあるプロジェクトで、
  • 53:56 - 53:58
    スワーツはWestlawの法務データベースを
    ダウンロードしていた。
  • 53:58 - 54:02
    彼は法律調査の資金提供先と彼らに
    好ましい調査結果との間に厄介な
  • 54:02 - 54:04
    つながりがあることを明らかにした。
  • 54:04 - 54:07
    利益追求型企業が、石油流出事故におけるExxonのように、
  • 54:07 - 54:11
    都合のいい法律論文を書いてくれる法律学教授に
  • 54:11 - 54:15
    資金を提供していたという
    素晴らしい分析を彼は行いました。
  • 54:15 - 54:19
    つまり粉飾目的の研究に資金を出す
    非常に腐敗したシステムだったんです。
  • 54:19 - 54:23
    スワーツはWestlawの文書を公開しなかった。
  • 54:23 - 54:26
    理論上、JSTORデータベースにも同じ分析を行うことができた。
  • 54:26 - 54:27
    これは完全に問題ないでしょう。
  • 54:27 - 54:33
    一方、仮に彼がJSTORと競合するサービスを作る目的で、
  • 54:33 - 54:35
    あるいはハーバード・ロー・レビューにアクセスするシステムを
  • 54:35 - 54:39
    自分たちで作り上げ、料金を徴収したら、
  • 54:39 - 54:42
    もちろん、それは犯罪行為になるでしょう、
  • 54:42 - 54:45
    なぜならその資料を商業目的で不正使用しようとしている、
  • 54:45 - 54:48
    しかし彼の行為からこういう推測をするのはまともじゃない。
  • 54:48 - 54:54
    そして、さらにその中間のケースもある、つまり、
    もし彼があらゆる発展途上国に論文を解放しようとしていたら?
  • 54:54 - 54:57
    しかし彼の行動次第で、法律が
    これをどのように解釈すべきかについて
  • 54:57 - 55:01
    全く異なる特徴を形作る。政府はこの行為が
  • 55:01 - 55:04
    あたかも商業的な犯罪行為であるかのように彼を起訴した、
  • 55:04 - 55:07
    大量のクレジットカードの記録を盗んだかの
    ような、そういった犯罪であるかのように。
  • 55:07 - 55:10
    このデータベースで何をしようと
    していたのか私にはわからないが、
  • 55:10 - 55:13
    しかし彼の友人から聞いた話では、アーロンは
  • 55:13 - 55:18
    バイアスのある結果となった気候変動研究へ
    企業の資金が流れた証拠を
  • 55:18 - 55:24
    データから分析するために行ったと話したそうです、
    私はこの話を完全に信じています。
  • 55:25 - 55:29
    スティーブン検察官が私に話があると聞いたので、
  • 55:29 - 55:33
    この状況から抜け出すことのできる方法についての
  • 55:33 - 55:35
    話なのかと思いました、
  • 55:35 - 55:38
    そして自分のコンピューターが押収される
    恐怖の中で生活したくなかった。
  • 55:39 - 55:43
    コンピューターの暗号を解くよう強要され、
  • 55:43 - 55:46
    法定侮辱罪で刑務所に入るのではという
    恐怖の中で生活したくなかった。
  • 55:46 - 55:50
    彼らが来て「スティーブンから
    あなたに話がある」と言った時、
  • 55:50 - 55:52
    なにか訳ありなんだと思いました。
  • 55:53 - 55:57
    彼らは「Queen For A Day文書」、あるいは「提案文書」
    として知られるものを申し出た。
  • 55:57 - 56:01
    アーロンの事件についての事情聴取を
    検察官に許可する文書だ。
  • 56:01 - 56:04
    聴取の間に明らかにされた情報によって
  • 56:04 - 56:06
    ノートンは検察官から訴追免除される。
  • 56:06 - 56:09
    気が進みませんでした。弁護士に繰り返し
  • 56:09 - 56:13
    言いました……、怪しい感じがして、
    気が進まなかった、訴追免除を受けたくない、
  • 56:13 - 56:16
    訴追免除は必要ない、私は何もしていない、
  • 56:16 - 56:18
    でも彼らはとても差し迫った感じで、
  • 56:18 - 56:21
    捜査官らは訴追免除なしの検察官聴取をしようとしませんでした。
  • 56:21 - 56:24
    [インタビュアー] 確認ですが、それはQueen For A Dayに
    よる取引、提案文書だったんですよね。
  • 56:24 - 56:25
    - そうです、提案文書です。
  • 56:25 - 56:30
    - 基本的にあなたが情報を渡すのと
    引き換えに訴追から保護される。
  • 56:30 - 56:35
    - 情報の受け渡しではありませんでした。
    ─少なくとも、そういう風には思えません。
  • 56:35 - 56:38
    それはただの話し合い、
    彼らとの面接でした。
  • 56:38 - 56:40
    - その、彼らがあなたに聴取し……
    - 彼らは私に聴取しました。
  • 56:40 - 56:42
    - そして彼らが欲しい情報を聞くことができ、
    - そうです。
  • 56:42 - 56:45
    - そして情報を得たら……
    - 私はとても……
  • 56:45 - 56:50
    - 彼らはあなたを起訴できなくなる。
    - そうです、私は繰り返しその保護は受けないよう努めました。
  • 56:50 - 56:53
    私は繰り返し、繰り返し、
    この提案文書を拒否しようとしました。
  • 56:53 - 56:56
    具合を悪くしました。
    私の弁護士から圧力を受けました。
  • 56:56 - 57:01
    混乱しました。
    このことで調子がよくありませんでした。
  • 57:01 - 57:06
    気分が落ち込み、
    私がいるこの状況が理解できませんでした。
  • 57:06 - 57:09
    なぜこんな状況になったのかわからなかった。
  • 57:09 - 57:13
    変わったことはしていないし、
    まして悪いこともしていない。
  • 57:13 - 57:15
    私たちは気が狂いそうになりました。
  • 57:15 - 57:19
    アーロンはこのことで明らかにしても取り乱していました。
    私たちも取り乱しました。
  • 57:19 - 57:21
    アーロンの弁護士もとても取り乱していました。
  • 57:21 - 57:23
    クインに弁護士を代えるよう説得しました。
  • 57:24 - 57:28
    大きな、完全武装した男たちと一緒に
    いることに慣れず、
  • 57:28 - 57:33
    彼らは絶えず私が嘘をついていて、
    何かをやったはずだと言ってきた。
  • 57:34 - 57:37
    私は彼らに、あなた方が起訴しようとしていることは
  • 57:37 - 57:41
    犯罪じゃないと言った。
  • 57:41 - 57:43
    あなたたちは歴史の暗部だと言いました。
  • 57:43 - 57:47
    このフレーズを使いました。
    「あなたたちは歴史の暗部だ」って。
  • 57:48 - 57:53
    そして彼らはうんざりしていました。怒っていませんでした。
    彼らはただうんざりしていました、
  • 57:53 - 57:57
    そして同じ会話ばかりすべきでないと感じ始めた。
  • 57:57 - 58:02
    つまり、たくさんのことを、なぜ論文をダウンロードしたのか
    についてのことを話しました。
  • 58:02 - 58:06
    そして結局、─その時のことはよく思い出せないのですが─
  • 58:06 - 58:11
    彼が「ゲリラオープンアクセスマニュフェスト」という
    ブログ記事を投稿したことに触れました。
  • 58:13 - 58:16
    これが「ゲリラオープンアクセスマニフェスト」、
  • 58:16 - 58:20
    たぶん2008年7月にイタリアで書かれたものだ。
  • 58:20 - 58:25
    「情報は力だ。しかし全ての力と同様に、
    自分たちのためにその力を保持したい人たちがいる」
  • 58:25 - 58:30
    「世界全体の科学的文化的遺産、
    何世紀と出版されてきた書籍や論文、
  • 58:30 - 58:34
    それらは次第に一握りの民間会社によって
    デジタル化され隔離されている」
  • 58:34 - 58:38
    「その間、締め出された者たちは
    ただ手をこまねいているわけではなかった」
  • 58:38 - 58:40
    「すき間から覗き込み、壁を乗り越え、
  • 58:40 - 58:44
    出版社によって隔離された情報を
    解放し、仲間と分け合う」
  • 58:44 - 58:48
    「しかしこうした行為は秘密裏に、水面下で行われる」
  • 58:48 - 58:51
    「これは窃盗や海賊行為と呼ばれ、
    あたかも豊富な知識を分け合うことが
  • 58:51 - 58:55
    船からの強奪やその船員の殺害と
    倫理的に等しいかのように言われる」
  • 58:55 - 58:57
    「しかし分け合うことは道義に反しない。
    ─これは倫理的義務だ」
  • 58:57 - 59:02
    「欲に目のくらんだ者は
    友人にコピーを作らせることを拒むだろう」
  • 59:02 - 59:04
    「不正な法に従うことに正義はない」
  • 59:04 - 59:08
    「今こそ陽の下に進み出て、
    市民的不服従という素晴らしい伝統の中で
  • 59:08 - 59:12
    この公共文化の独占的強奪に対し
    反対の意思を宣言しよう」
  • 59:12 - 59:19
    このマニフェスト自体は4人の異なる人物によって
    書かれたとされ、そしてノートンが編集したものだが、
  • 59:19 - 59:21
    自身の名を署名をしたのはスワーツだった。
  • 59:21 - 59:29
    聴取が終わった時、すぐさまアーロンの元に行き、
    覚えていることを全て話しました、
  • 59:29 - 59:31
    彼はすごく怒り出しました。
  • 59:35 - 59:38
    私がした事でこういう方向へ成り行きが進んでしまった。
  • 59:40 - 59:46
    まずいことをして、
    全てが悪い方向に行ってしまった、
  • 59:47 - 59:50
    でも私は……
  • 59:57 - 60:00
    私はまだ憤慨しています。
  • 60:01 - 60:07
    まだ憤慨しています、正しいことをするために
    こうした人々と最善を尽くすことができた、
  • 60:07 - 60:09
    そして全てが私に不利になってくると、
  • 60:09 - 60:13
    彼らはできる限りの手を使って
    私を傷めつけようとしてきたことに。
  • 60:16 - 60:19
    そしてその瞬間、私がしてきたことを
    話したことを後悔しました。
  • 60:20 - 60:24
    だけどさらなる後悔は、
    このことで私たちが落ち着いてしまったことです。
  • 60:24 - 60:26
    このことを了解したことに。
  • 60:26 - 60:28
    この正義のシステムを了承したこと、
  • 60:28 - 60:32
    人々を小さな罠にはめてそうした人たちの人生を
    台無しにすることができるシステムに。
  • 60:33 - 60:36
    ですから、そう、言わなければよかったのに、と。
  • 60:36 - 60:41
    でももっと憤慨していることは、
    いま私がこうしてここにいることです。
  • 60:43 - 60:48
    1人の国民として、
    このことを了承したことに。
  • 60:48 - 60:53
    彼女から情報を得ようと、思いつく限りの
    あらゆる手を捜査官らは使ってきました、
  • 60:53 - 60:57
    アーロンにとって不利となる情報、
  • 60:57 - 61:00
    そしてアーロンを起訴するのに有利となる情報を、
  • 61:02 - 61:07
    しかし政府にとって有利となる情報を
    彼女が持っていたとは私には思えません。
  • 61:08 - 61:12
    スワーツの友人と家族が迫り来る起訴を
    待ちつつ数カ月が過ぎていった。
  • 61:12 - 61:17
    その頃、スワーツはネットの諸問題に対する
    頼りになる専門家となっていった。
  • 61:17 - 61:20
    [RT インタビュアー] あなたに
    質問したいのは、インターネットは
  • 61:20 - 61:25
    人権に留意すべきだと思いますか、そしてネットは
    政府が奪い取ったりできないものだと?
  • 61:25 - 61:30
    はい。もちろん、つまり国家安全保障のために
    ネットの遮断を許可するというこの考え方、
  • 61:30 - 61:34
    今まさにエジプトやシリア、
    その他多くの国で伝え聞きます、
  • 61:34 - 61:39
    そして確かに、WikiLeaksといったサイトが
    アメリカの政府が行ったことについての
  • 61:39 - 61:43
    厄介な資料を公開しようとしていて、
    人々はそれに抗議しようと組織を作り、
  • 61:43 - 61:46
    政府に立ち向かい変えようとしている。
    知ってのとおり、これはいいことです。
  • 61:46 - 61:50
    これらはすべて憲法修正第1条の表現の自由、
    結社の自由に関わることです、
  • 61:50 - 61:55
    だからネットを遮断しようというこの考え方は
    基本的なアメリカの原則に反していると思う。
  • 61:55 - 61:58
    この原則は、我々の建国の父が理解していたものの1つだと思う。
  • 61:58 - 62:00
    もしインターネットがその当時あったのなら、
  • 62:00 - 62:04
    憲法の「郵便局」と書かれた部分の
    代わりに「ISP」と書いただろう。
  • 62:04 - 62:06
    [RT インタビュアー] ええ、
    どうなるのか興味深いですが……
  • 62:06 - 62:11
    スワーツは活動家のタレン・スタインブリックナー=
    カウフマンと出会い、2人は付き合うようになった。
  • 62:11 - 62:12
    [アーロン] 僕らには世界的な大規模民衆抗議が必要だ。
  • 62:12 - 62:15
    [タレン] 世界的な大規模民衆抗議がなければ、
    世界を変えることはないわ。
  • 62:15 - 62:19
    この街の人間で世界的な
    大規模民衆抗議を引き起こさなきゃ。
  • 62:19 - 62:22
    - もちろん、嘆願書への署名者が必要だわ。
  • 62:22 - 62:25
    スワーツは事の詳細を彼女には知らせず、何かに
    巻き込まれていることを彼女に警告した、
  • 62:25 - 62:28
    彼はそれを単に「厄介事」と呼んでいた。
  • 62:28 - 62:33
    [企業監視機関 SumOfUs 事務局長、アーロンのパートナー]:
    エリザベス・ウォーレンとのスキャンダルでもあったのだろうか、
    とか、ちょっとおかしな想像をしていました。
  • 62:33 - 62:38
    ヒラリー・クリントンとエリザベス・ウォーレンの
    2人を疑っていて、実際は……
  • 62:38 - 62:42
    たぶん7月末のあるとき、アーロンが電話してきて、
  • 62:42 - 62:47
    電話を取ると、彼いわく、その「厄介事」が
    明日ニュースで流れると。
  • 62:47 - 62:50
    僕の口から聞きたいか、
    それともニュースで知りたいか?と聞いてきて、
  • 62:50 - 62:52
    私は、「いいわ、あなたから聞きたい」と。
  • 62:53 - 62:58
    すると彼は、「その、僕は……僕は
  • 62:58 - 63:03
    学術論文を大量ダウンロードした罪で逮捕され、
    僕を見せしめにしようとしているんだ」
  • 63:04 - 63:11
    私は、「そんなこと?それが大問題なの?
    本当に?一大事には思えないわ」
  • 63:11 - 63:17
    2011年7月14日、連邦検事は4つの罪でスワーツを起訴。
  • 63:17 - 63:24
    LulzSecの構成員2人がイギリスで、また
    複数のハッカーが逮捕されたのと
  • 63:25 - 63:30
    同じ日に起訴されました。そしてアーロンはまさに
    ハッカーのような人物だったので、
  • 63:30 - 63:35
    首を杭に差してさらし首にするには充分でした。
  • 63:35 - 63:38
    アーロンは自首し、当局は彼を逮捕しました。
  • 63:39 - 63:42
    彼らは彼を裸にし所持品検査を行い、
  • 63:43 - 63:48
    靴紐を没収し、ベルトを没収し、
    独房に入れた。
  • 63:50 - 63:55
    マサチューセッツ地区米連邦検事事務所は
    声明を発表、
  • 63:55 - 63:58
    「スワーツは35年の懲役の後、
  • 63:58 - 64:01
    3年間監視下で保釈され、
  • 64:01 - 64:06
    賠償、科料、罰金は100万ドルに及ぶ」
  • 64:06 - 64:09
    彼は10万ドルの保釈金で保釈された。
  • 64:09 - 64:12
    同日、この事件の直接の被害者であるJSTORは
  • 64:12 - 64:18
    公式にスワーツに対する起訴を全て取り下げ、
    この事件への追求を断った。
  • 64:18 - 64:22
    JSTORは─私たちの味方ではなく─
    有益でも友好的ではなかったが、
  • 64:22 - 64:25
    しかし彼らは同時に
    「私たちは無関係だ」といった様子でした。
  • 64:25 - 64:31
    JSTOR、そしてその親会社ITHAKAは
    この映画へのインタビューの依頼を断った。
  • 64:31 - 64:34
    しかし当時、彼らは声明を発表、
  • 64:34 - 64:38
    「起訴するかどうかは政府の決定であり、
    JSTORのものではない」
  • 64:38 - 64:43
    なので、この訴訟も終わるのだろうと確信しました。
  • 64:43 - 64:48
    スティーヴン・ヘイマンがこの訴訟を諦めるか、
    何らかの合理的な方法で解決されるはずだと。
  • 64:49 - 64:51
    政府はそれを拒否しました。
  • 64:51 - 64:53
    [インタビュワー] なぜでしょう?
  • 64:55 - 64:58
    おそらく、アーロンを見せしめにしたかったんだと思います、
  • 64:58 - 65:02
    そして彼らが……すぐさま重罪判決と懲役の要求を
  • 65:02 - 65:05
    進めようとしなかった理由は、この訴訟を
  • 65:05 - 65:13
    抑止力として使いたかったからだと彼らは語りました。
  • 65:13 - 65:15
    [インタビュワー] そう言ったんですか?
    - はい。
  • 65:15 - 65:17
    - これを見せしめにしようと?
    - はい。
  • 65:17 - 65:20
    - 彼がこれを見せしめにしようと?
    - はい。
  • 65:20 - 65:22
    スティーヴン・ヘイマンはそう言いました。
  • 65:22 - 65:26
    誰を抑止するんだ? うろつき回って
    JSTORにログインして、
  • 65:26 - 65:30
    政治的な発言をするために論文をダウンロードする
    人間を? ほんとに、彼らは誰を抑止したいのか?
  • 65:30 - 65:35
    [ニュースサイトSalon コラムニスト]:
    もしオバマ政権が、例えばこの国が
  • 65:35 - 65:37
    過去100年間に垣間見てきた、
  • 65:37 - 65:41
    ウォール街の金融危機につながるような
  • 65:41 - 65:44
    最大級の経済犯罪を起訴してきた政権だというのであれば、
  • 65:44 - 65:46
    建前上はそれを抑止したいという
  • 65:46 - 65:50
    政権の立場も理解しやすいのですが。
  • 65:50 - 65:53
    抑止力という、この議論の余地のない
  • 65:53 - 65:57
    考えを展開し始めれば、
  • 65:57 - 65:58
    これは選択的に、
  • 65:58 - 66:02
    違法行為に対する公平な分析をやめ、
  • 66:02 - 66:07
    そして明確に政治的イデオロギーを基礎に置いた
  • 66:07 - 66:10
    法執行リソースの配備の決定に着手したことになる、
  • 66:10 - 66:16
    これはまさに非民主的なだけでなく、
    非アメリカ的であると言えるでしょう。
  • 66:19 - 66:24
    後の報道によると、検察官スティーヴン・ヘイマンは
    MITの外部弁護士に対し、
  • 66:24 - 66:27
    堪忍袋の緒を切るきっかけになったのは、
  • 66:27 - 66:31
    スワーツが立ち上げた"Demand Progress"という
    組織が発表したプレスリリースだったと語った。
  • 66:31 - 66:36
    MITの報告によれば、ヘイマンは
    この支持声明に対して反応し、
  • 66:36 - 66:40
    「馬鹿げたネットキャンペーン」、そしてこの事例を
  • 66:40 - 66:44
    一対一のレベルから組織的レベルへと
    移行させようとする「愚行」と呼んだ。
  • 66:44 - 66:49
    それは良くない組み合わせでした:
    メンツを潰されたくない、
  • 66:49 - 66:53
    近い将来政治キャリアを獲得する、
    そしておそらく、出戻りなんてしたくない検察官。
  • 66:53 - 66:58
    図書館から大量の本を持ち出した人物の
    逮捕に多額の税金を使い、
  • 66:58 - 67:01
    あげくは裁判でこてんぱんにやられる?
    絶対にありえない!
  • 67:01 - 67:06
    それから私は、MITが政府に赴いて
    訴追停止を要請するよう、
  • 67:06 - 67:11
    MITに様々な圧力を掛けることにしました。
  • 67:11 - 67:15
    [インタビュワー] MITの反応は?
  • 67:15 - 67:19
    当時MITからの反応はなかったように思います。
  • 67:23 - 67:26
    MITはアーロンを守ろうとしなかった、
  • 67:26 - 67:30
    つまり、MITコミュニティの内部の人間を、
    これは理不尽なことです、
  • 67:30 - 67:36
    なぜならMITは真の意味で
    ハッキングを振興する場所だからです。
  • 67:36 - 67:41
    MITでは、立ち入りが許されない
    屋根やトンネルを駆けまわろうという発想は
  • 67:41 - 67:46
    通過儀礼というだけじゃない、
    MITキャンパスツアーの一部になっていて、
  • 67:46 - 67:50
    そしてかつては錠前破りがMITの冬期講習にありました。
  • 67:51 - 67:56
    MITは訴追を直ちに中止できる道徳的権限を持っていました。
  • 67:56 - 68:02
    MITは連邦捜査局に立ち向かい、「こういうことをやめろ。
  • 68:02 - 68:06
    こんなことはごめんだ。過剰反応だ。やりすぎだ」と
    いう見解を示すことはなかった。
  • 68:06 - 68:08
    ……先刻承知ですが。
  • 68:08 - 68:14
    MITはあたかも企業のように立ち振舞った。
    彼らはなんと言うか─政府を支援し、
  • 68:14 - 68:21
    彼らが義務感を感じない限り私たちを助けようとせず、
    そして、止めようともしなかった。
  • 68:22 - 68:25
    MITはコメント依頼を繰り返し拒否してきたが、
  • 68:25 - 68:30
    彼らは後に報告を発表、そこで
    中立の立場を守ろうとし、
  • 68:30 - 68:36
    ヘイマンと米連邦検事事務所は訴訟についての
    MITからの考えや発言について関心を払わなかったとしている。
  • 68:36 - 68:42
    MITのこの態度はMITの精神と
    まったく食い違っているように思う。
  • 68:42 - 68:47
    MITは見て見ぬふりをし、彼らのなすがままに
    させてしまったんだ、と主張することもできる、
  • 68:47 - 68:53
    しかし彼らのこういった立場、中立な立場を取るということ
    それ自体が、検察官支持の立場を取ることになる。
  • 68:53 - 68:56
    スティーブ・ジョブズと
    スティーブ・ウォズニアックに目を向けると、
  • 68:56 - 69:01
    彼らは電話会社から回線をだまし取るよう
    設計されたBlueBoxの販売を始めていた。
  • 69:02 - 69:05
    ビル・ゲイツとポール・アレンに目を向けると、
  • 69:05 - 69:08
    彼らは当初ハーバード大学のコンピューター利用
    時間を使って自身のビジネスを始めていた、
  • 69:08 - 69:11
    これは非常に明らかにルールに反している。
  • 69:11 - 69:13
    アーロンと今私が言及した人々との違いは
  • 69:13 - 69:18
    アーロンは世界をより良くしようと欲し、
    そしてお金儲けをしたかったわけではないんだ。
  • 69:19 - 69:23
    スワーツは様々なインターネットの
    問題に対する率直な意見を続けていた。
  • 69:24 - 69:29
    知っての通り、インターネットが機能している
    理由は、アイデアの競争市場があるからだ、
  • 69:29 - 69:33
    そして注目すべきは、政府についての情報、アクセシビリティ、
  • 69:33 - 69:38
    議論、討論は増えているのに、むしろ国会は
    これらを締め出すことしか頭にないように見える。
  • 69:39 - 69:44
    アーロンは人々にとてもはっきりと世界を説明することで、
    世界を変える事ができると考えていました。
  • 69:44 - 69:49
    [RT インタビュワー] フレームによって文字通りあなたの
    コンピューターは制御され、そしてあなたを偵察する。
  • 69:49 - 69:52
    ようこそアーロン。この番組で再びお会いできて光栄です。
  • 69:52 - 69:56
    ご存知のように、昔スパイが使っていた手口は、
    小型マイクを仕込み会話を盗聴していた、
  • 69:56 - 69:59
    今は同じことをするのにコンピューターを使う。
  • 69:59 - 70:02
    スワーツの政治的活動は継続していた、
  • 70:02 - 70:07
    彼の関心はオンライン海賊行為を制限するよう
    作成された、会議を通過中の法案へと移った。
  • 70:07 - 70:09
    "SOPA"と呼ばれる法案だ。
  • 70:09 - 70:13
    ピーター・エカズリーのような活動家は
    この法案は非常に行き過ぎで、
  • 70:13 - 70:16
    インターネットそのものの
    技術的完全性を脅かすものと見ていた。
  • 70:16 - 70:18
    最初にしたことの1つが
    アーロンへの電話でした。
  • 70:18 - 70:22
    「これに反対する大きなオンライン
    キャンペーンをやらないか?」と。
  • 70:22 - 70:24
    「これは著作権に関する法案ではない」
  • 70:25 - 70:26
    「違うのか?」
  • 70:26 - 70:30
    「違う」彼は言った、
    「これは接続の自由に関する法律だ」
  • 70:30 - 70:32
    だからその話に耳を傾けた。
  • 70:32 - 70:36
    そしてスワーツは少しの間法案について考え、
    そして言いました、「そうだ」、と。
  • 70:36 - 70:38
    そして彼はDemand Progressを設立しました。
  • 70:38 - 70:44
    [Demand Progress 創設者、アーロンの友人]:
    Demand Progressはオンラインの行動派組織で、
    現在は150万人のメンバーで活動しています、
  • 70:44 - 70:47
    でも設立したのは2010年の秋でした。
  • 70:47 - 70:50
    アーロンはこの国の政府レベルの
    社会正義問題に関わる
  • 70:50 - 70:55
    組織作りを手助けしたコミュニティの
    中でも最も突出した人物の1人でした。
  • 70:55 - 71:01
    [電子フロンティア財団 活動家]:
    SOPAは音楽や映画のオンラインにおける海賊行為の
    抑制を目的とした法案だった、
  • 71:01 - 71:07
    しかしその実際は、おおむね外科手術が必要な
    問題にハンマーを持ち出すようなものでした。
  • 71:07 - 71:13
    もしこれが通過すれば、司法は正当な手続きを経ることなく、
    ウェブサイトへの資金流入を遮断したり、
  • 71:13 - 71:16
    そのサイトリンクの除外をGoogleへ
    強制したり、これらを企業に認めることになる。
  • 71:16 - 71:21
    企業が必要としていたのは
    著作権侵害に対する1つの要求だった。
  • 71:21 - 71:27
    そしてそれは伝統的なメディアの巨人たちと、新しい
    遥かに洗練されたリミックス文化とを対抗させることになった。
  • 71:27 - 71:30
    これによりウェブサイトを持つ誰もが警察官と出くわす事になる、
  • 71:30 - 71:34
    そして仮にそのサイトを、まさに違法性を持つ
    目的で使用しようとする人間を確認する義務を
  • 71:34 - 71:39
    果たさなくても、審判請求なしに
    サイト全体を遮断することができる。
  • 71:39 - 71:43
    これはやりすぎです。というか、大惨事です。
  • 71:43 - 71:52
    この法案はインターネットを使う人たち全ての
    表現、市民の自由に対する深刻な脅威です。
  • 71:52 - 71:56
    ごく一握りの人間のみが、「見てみろ、
    海賊行為を支持するつもりはないが、
  • 71:56 - 72:00
    [オレゴン州 民主党上院議員]:
    しかしインターネットの構造、ドメインネームシステム
    などの自由でオープンな多くのものを、
  • 72:00 - 72:06
    海賊行為に対する戦いという名の元に
    破壊しようなんて意味がわからない」と声を上げた、
  • 72:06 - 72:07
    そしてアーロンはすぐさま立ち上がったのです。
  • 72:07 - 72:12
    自由、この憲法で保証された、
    私たちの国を作り上げてきた自由が、
  • 72:12 - 72:14
    突然削除されることになる。
  • 72:14 - 72:19
    新しいテクノロジーが、さらなる自由を
    もたらすのではなく、当たり前だと思っていた
  • 72:19 - 72:21
    基本的権利を消滅させるだろう。
  • 72:21 - 72:27
    そして僕はその日、ピーターと話し合った時に気がついた、
    これを見過ごすわけにはいかないと。
  • 72:28 - 72:33
    SOPAが2011年10月に提出された時点で、
    可決は避けられないと考えられていました。
  • 72:33 - 72:37
    最初に法案が登場した際の我々の戦略では、
    うまくいけば法案の通過を遅らせる、
  • 72:37 - 72:41
    あるいは少しでも弱体化しようと
    いったもので、まさか
  • 72:41 - 72:45
    法案通過を阻止できるとは考えていませんでした。
  • 72:46 - 72:51
    ワシントンで働いていた時に学んだのは、
    ワシントンではたいてい、
  • 72:51 - 72:58
    議会闘争というのは、異なる企業資本絡みの
    利権同士の闘いだということです。
  • 72:58 - 73:02
    彼らはみな法案通過のために格闘します、
    そしてその闘いが接戦となる時、
  • 73:02 - 73:07
    それは企業利権と別の企業利権同士の闘いで、
  • 73:07 - 73:11
    選挙献金とロビー活動の点において
    財政的に互角である場合です。
  • 73:11 - 73:13
    こうした闘いは接戦になります。
  • 73:13 - 73:16
    そしてたいてい互角の闘いとならないものは、
  • 73:16 - 73:21
    全ての資金、全ての企業が一方にいて、
  • 73:21 - 73:24
    そして反対側には何百万の市民だけという場合です。
  • 73:25 - 73:30
    私が公職にいた間、PIPAやSOPAの
    ようなものを見たことがなかった。
  • 73:31 - 73:37
    この法案を40人以上の
    アメリカ上院議員が共同提案していた、
  • 73:37 - 73:41
    そのため審査手続きをすべてクリアするのに必要な
  • 73:41 - 73:44
    60票の投票を得るための長い道のりをすでに経てきていた。
  • 73:44 - 73:48
    僕でさえ我が身を疑い始めた。
    大変な時期だった。
  • 73:48 - 73:53
    スワーツとDemand Progressは昔ながらの支援活動に加え、
    とても簡単に国会議員に電話できるよう、
  • 73:53 - 73:59
    一般的なVoIPを組み合わせて、
    莫大なサポートを集結させることができた、
  • 74:00 - 74:04
    技術面とキャンペーン戦略の面、その両方において
  • 74:04 - 74:08
    彼のようなレベルで運営できる人物に会ったことがありません。
  • 74:09 - 74:13
    何百万の市民が議会にコンタクトを取り、
    SOPA反対請願に署名した。
  • 74:13 - 74:15
    議会は不意を突かれた。
  • 74:15 - 74:20
    法案を審議している馬鹿な議会議員、
  • 74:20 - 74:23
    我々はインターネットを規制できる、
  • 74:23 - 74:25
    オタク連中には止められないと断言する
    彼らを垣間見てきた。
  • 74:25 - 74:26
    私はオタクじゃない。
  • 74:26 - 74:28
    オタクでは不十分だ……
  • 74:28 - 74:31
    私たちはこのことが実際どうなるのか
    オタクたちに聞いてみるべきかもしれない。
  • 74:31 - 74:33
    公聴会を開こう、オタクたちを招いて……
  • 74:33 - 74:36
    [笑い声]
  • 74:36 - 74:38
    まじで?
  • 74:38 - 74:40
    [笑い声]
  • 74:40 - 74:41
    「オタク」だって?
  • 74:41 - 74:42
    [笑い声]
  • 74:42 - 74:46
    ねぇ、思うんだけど、あなた方が
    お探しの単語って、「専門家」じゃないの?
  • 74:46 - 74:47
    [笑い声]
  • 74:47 - 74:52
    その法案が裏目に出てインターネットを
    壊したりすることはない、って
  • 74:52 - 74:53
    啓蒙したければさ!
    [観衆のさらなる笑い声と拍手]
  • 74:53 - 74:57
    私たちはギークという言葉を使いました、
    でもそれを使うことにしたのは私たちがギークだったからです。
  • 74:57 - 75:02
    この経験で得た事実、
    技術的な専門家との対話の欠如は、
  • 75:02 - 75:05
    この街に問題が存在するという
    事実に反映されている。
  • 75:05 - 75:12
    この私の目前に呼び出し、公聴会で証言し、「これが
    君たちが間違っている理由だ」と言える人物を求めている。
  • 75:12 - 75:15
    かつては科学的、技術的なアドバイスを提供する
    米国議会技術評価局があって、
  • 75:15 - 75:19
    議員らはそこへ行って、「これらの理解を
    手伝ってくれないか」と頼むことができた。
  • 75:19 - 75:22
    ギングリッチがそれを潰してしまった。
    お金の無駄だと言って。
  • 75:22 - 75:26
    それ以来ずっと、議会は暗黒時代に陥ってしまいました。
  • 75:26 - 75:30
    アーロンも含めて、SOPAを打ち負かすことができると
    考えている人間はいなかったと思います。
  • 75:30 - 75:35
    試す価値はあるけど、勝てる見込みなんてないわ、と、
  • 75:35 - 75:39
    そしてたしか2、3ヶ月後、彼が私の方を向いて、
  • 75:39 - 75:41
    「僕たちは勝てるかもしれないぞ」って。
  • 75:41 - 75:43
    そして思いました、「なんてすごいことなんだろう」と。
  • 75:44 - 75:46
    議会への要求は続いた。
  • 75:46 - 75:50
    ドメインホスティングサイトGo Daddyが
    法案の支持者になった際、
  • 75:50 - 75:55
    1万人以上のユーザーが抗議のために
    自身のドメインを移管した。
  • 75:55 - 76:00
    1週間もせずに、恐れをなしたGo Daddyは
    SOPAに対する立場を逆転させた。
  • 76:00 - 76:06
    レコード会社や映画会社に支持されていた
    国会議員たちが、
  • 76:06 - 76:10
    この反発の存在に気がついた時、
    彼らは法案の規模を若干縮小しました。
  • 76:10 - 76:16
    起こりつつある変化が見えた。
    私たちの議論が共鳴し始めていた。
  • 76:16 - 76:19
    それはまるでアーロンがマッチで
    火を着け、それが広がり、
  • 76:19 - 76:21
    また別のマッチに火を着け、それが広がり、
  • 76:21 - 76:24
    ついには本当の炎となるのに充分な
    焚付に成長するまで彼が管理し、
  • 76:24 - 76:26
    そしてこの燃え盛る大火となったようでした。
  • 76:27 - 76:31
    2012年1月16日、ホワイトハウスは法案を
  • 76:31 - 76:34
    支持しないという声明を発表。
  • 76:34 - 76:36
    そして、それは起こった。
  • 76:36 - 76:40
    私は海賊行為の問題に
    対処すべきだと大いに信じています、
  • 76:40 - 76:45
    そして我々も真剣に対処すべきでしょう、
    しかしこの法案は正当な法案ではない。
  • 76:45 - 76:49
    ジミー・ウェールズがWikipediaの停止、
    ブラックアウトを通じて運動を支援したその時、
  • 76:49 - 76:52
    世界第5位の有名サイト、
  • 76:52 - 76:59
    これはインターネット上で行われる
    全てのクリックの7%にあたる。
  • 76:59 - 77:00
    Wikipediaがブラックアウト。
  • 77:00 - 77:02
    Redditがブラックアウト。
  • 77:02 - 77:03
    Craigslistがブラックアウト。
  • 77:03 - 77:06
    連邦議会の電話回線は
    またたく間にパンク。
  • 77:06 - 77:11
    議会議員たちはたった2日前に
    推進した法案への支持を
  • 77:11 - 77:13
    撤回する声明の作成に殺到し始めた。
  • 77:14 - 77:18
    24時間内に、議会内のSOPA反対派の数は、
  • 77:18 - 77:19
    これから……
    (賛成80:反対31)
  • 77:19 - 77:21
    こうなった。
    (賛成65:反対101)
  • 77:23 - 77:30
    上院、下院議員たちがブラックアウトデイを
    通してゆっくりと態度を変えるのを見たのは、
  • 77:30 - 77:31
    とても信じられなかった。
  • 77:31 - 77:35
    100人近くの議員が移行した。
  • 77:35 - 77:39
    そしてその時、僕にとって
    信じられないことだが、色々とあってついに、
  • 77:39 - 77:41
    私たちは勝利した。
  • 77:41 - 77:42
    皆が不可能だと言っていた、
  • 77:42 - 77:46
    いくつかの世界の大企業たちが
    夢物語だとして片付けたことが、
  • 77:46 - 77:48
    起こってしまった。
  • 77:49 - 77:50
    私たちはやり遂げた。
  • 77:51 - 77:53
    私たちは勝った。
  • 77:55 - 77:59
    インターネットの政治問題、ひいてはアメリカの
    政治問題にとって歴史的な1週間です。
  • 77:59 - 78:04
    ワシントンの、連邦議会のスタッフから聞いた話では:
  • 78:04 - 78:09
    今までに受け取った以上のメールや電話を
  • 78:09 - 78:11
    SOPAブラックアウトデイで受け取ったと。
  • 78:11 - 78:13
    あの時は非常に興奮した瞬間だと思う。
  • 78:13 - 78:18
    インターネットが政治的に成長した瞬間だった。
  • 78:18 - 78:21
    本当に起きたことが信じられないほど気分爽快だった。
  • 78:21 - 78:25
    背後に多額の資金力を持つ法案の通過が、簡単に
  • 78:25 - 78:29
    楽々と行われなかったことが信じられなかった。
  • 78:29 - 78:32
    そしてそれだけでなく、全く通過しなかった。
  • 78:34 - 78:36
    時々自分が無力だと感じるのは簡単だ、
  • 78:36 - 78:41
    街に繰り出しデモ行進をし大声を上げても
    誰にも聞き入れてもらえないときは。
  • 78:41 - 78:43
    しかし今日ここであなたたちに言いたい、
    あなたたちにはパワーがある。
  • 78:43 - 78:46
    [観客の声援]
  • 78:46 - 78:51
    時々聞き入れてもらえてないと感じるかもしれない、
    しかし今日ここであなたたちに言いたい。
  • 78:51 - 78:53
    あなたがたは聞き入れられている。
    あなたがたは変革している。
  • 78:53 - 78:57
    闘うのをやめなければ
    この法案を阻止できる。
  • 78:57 - 79:00
    [観客の声援]
  • 79:00 - 79:01
    PIPAを阻止しよう。
  • 79:01 - 79:03
    SOPAを阻止しよう。
  • 79:03 - 79:04
    [観客の声援]
  • 79:04 - 79:07
    最大級のインターネット企業のいくつかが、
    あからさまに言えば、
  • 79:07 - 79:11
    小さな競合相手を検閲できるような世界から利益を得る。
  • 79:12 - 79:15
    私たちは見過ごすことはできない。
  • 79:15 - 79:20
    彼にとっては、大きな変革の内のごく一部の役割を果たすより
  • 79:20 - 79:23
    確実に小さな変革を成し遂げることに、
    より興味がありました。
  • 79:23 - 79:28
    でもSOPAでは大きな変革で
    大きな役割を果たしたんです、
  • 79:28 - 79:31
    なので彼にとっては、こういった
    概念を実証したようなものでした、
  • 79:31 - 79:35
    「OK、僕の人生の目的は世界を変えることだ」
  • 79:35 - 79:40
    「僕の影響力を科学的な測定法で検討すると、
  • 79:40 - 79:43
    それは実現可能だと示された」
  • 79:43 - 79:46
    「僕の人生の目的は実現可能だ」
  • 79:46 - 79:49
    「ぼくはやり遂げられると証明された、
  • 79:49 - 79:51
    それはつまり、アーロン・スワーツは
    世界を変えられるということだ」
  • 79:51 - 79:58
    自身をよくやったと心から感じたことがない、
    つまりアーロンのことですが、そういう男にとって、
  • 79:59 - 80:04
    この出来事は、なにか良い事を
    やり遂げたと彼自身が感じているのを、
  • 80:04 - 80:07
    これが唯一で最後となるかもしれない
    ウイニングランだと感じているのを、
  • 80:07 - 80:12
    見ることができた数少ない瞬間の1つでした。
  • 80:14 - 80:16
    SOPAを阻止する方法はないと皆が言っていた。
  • 80:16 - 80:17
    私たちはそれを阻止した。
  • 80:17 - 80:22
    3つの素晴らしい、幸先のいい勝利だった、
    そして今年はまだ終わってない。
  • 80:22 - 80:26
    つまり、前向きになれる時があるなら、
    それは今だ。
  • 80:27 - 80:30
    ご存知のように、彼は逮捕後、
    その年にSOPAを打ち負かしました。
  • 80:30 - 80:33
    明らかに幸せな瞬間とは言えなかった。
    多くのことが進行中でした。
  • 80:33 - 80:40
    彼はとても政治的プロセスへの参加に
    順応していたので、彼を止められなかった。
  • 80:40 - 80:44
    スワーツが設立、ないし共同設立した
    組織のリストは膨大で、
  • 80:44 - 80:48
    エドワード・スノーデンが広範囲にわたるインターネット
    監視について暴露する何年も前の事だった。
  • 80:48 - 80:51
    スワーツの身はすでに案じられていた。
  • 80:51 - 80:55
    スパイ計画がどれほど大きいのか
    といった基本的統計情報すら持っていないほど、
  • 80:55 - 81:00
    説明責任がとても曖昧だというのは衝撃的です。
  • 81:00 - 81:04
    もし回答が「ああ、たくさんの人間をスパイしてるので
    カウントすることすらできない」だとしたら、
  • 81:04 - 81:06
    その人数は非常に大勢になるだろう。
  • 81:06 - 81:10
    もし回答が「見てくれ、我々は
    スパイしている電話の本数は把握している、
  • 81:10 - 81:12
    これに対応する実際の人間の正確な数は
    分からない」というなら話は別だ、
  • 81:12 - 81:16
    しかし彼らは戻ってきて言うには、
    「その数字を答えることはできない」
  • 81:16 - 81:19
    これはとても……、つまり、
    恐ろしいことだ、そしてこれが事実だ。
  • 81:19 - 81:26
    彼には途方もない圧力が掛けられ、
    彼が稼いだ資金の全てが取り上げられました。
  • 81:26 - 81:30
    知ってのとおり、彼の身の自由も
    奪い去られる危険がありました。
  • 81:30 - 81:34
    なぜそうしたのか分かりますか?
    つまり、なぜ内部告発者を追い詰めようとしたのか?
  • 81:34 - 81:38
    なぜ様々な事柄について、つまり、銀行から、戦争、
  • 81:38 - 81:46
    政府の透明性にまで関わる真実を伝えようと
    する人間を追い詰めようとしたのか?
  • 81:46 - 81:50
    そういうわけで、秘密主義はすでに権力を持つ側の役に立ち、
  • 81:50 - 81:55
    そして私たちは、政府が十中八九不法で違憲な
    様々なことを行っている時代と
  • 81:55 - 81:59
    相重なるように、秘密主義の時代に生きている。
  • 81:59 - 82:01
    つまり、この2つは偶然じゃない。
  • 82:01 - 82:04
    この技術が海外の小さな国のためではなく、まさにここで、
  • 82:04 - 82:10
    アメリカで使うために、アメリカの政府によって
    開発されたことは非常に明らかです。
  • 82:10 - 82:14
    スパイ計画の問題は、これが
    長い期間にゆっくりと拡大していることです、
  • 82:14 - 82:17
    遡ることニクソン政権から、
  • 82:17 - 82:20
    ジョージ・W・ブッシュ政権下、
    9/11以後に大きくなり始め、
  • 82:20 - 82:24
    オバマ政権下で拡大を続けている、
    そしてこの問題はゆっくり、ますます悪化している、
  • 82:24 - 82:26
    しかしこういったように指摘できた瞬間はなかった、
  • 82:26 - 82:32
    「よし、我々には今こそ反対論の活性化が必要だ、なぜなら……」
  • 82:32 - 82:39
    私の見るところ、今回のアーロン・スワーツへの起訴は
    オバマ政権を政治的脅威と見る
  • 82:39 - 82:45
    グループに特定の強烈なメッセージを送ることになった、
  • 82:47 - 82:54
    そのグループとは基本的に、ハッカーの、情報の、
    そして民主主義活動家のコミュニティで、
  • 82:54 - 82:59
    こうしたコミュニティにオバマ政権が
    送ろうとしたメッセージとは、
  • 82:59 - 83:04
    私の見立てでは、「あなたがたは既存体制に対し
    トラブルを起こす能力があることを我々は知っている、
  • 83:04 - 83:09
    そして我々は、あなたがたの多くがこうしたトラブルを
    引き起こしたくないと恐れるよう、
  • 83:09 - 83:13
    アーロン・スワーツを見せしめにしようとしている」
  • 83:14 - 83:17
    そして政府が言うには、「ああ、スパイ計画を合法化するのに
  • 83:17 - 83:20
    利用している法的意見についても機密事項だ、
  • 83:20 - 83:24
    だからあなたをスパイするのに
    使っている法律も言うことはできない」
  • 83:24 - 83:26
    知ってのとおり、いつでも彼らは決まってそう言う、
    「ああ、これは別の形のサイバー戦争だ。
  • 83:26 - 83:30
    サイバー犯罪が再び私たちを襲っている。
    皆が危機に直面している。皆が脅威に晒されている」
  • 83:30 - 83:34
    ますます危険な法律を通過させるために
    こうした言い訳を使っている。
  • 83:35 - 83:40
    [2012年7月10日、最後のインタビューとして
    知られるものの1つ、映画 War For The Web より]
    [インタビュワー] 続いての質問ですが、個人的に、
    闘いが進行しているときどのように感じていますか?
  • 83:41 - 83:42
    ご想像にお任せしますよ!
  • 83:42 - 83:45
    わかってます。もちろん、でももう行かなければ……
  • 83:47 - 83:53
    知ってのとおり、2つの対立する見方があります、そう、
  • 83:53 - 83:57
    全てが偉大で、インターネットがこの自由で縛られない
    ものたちを作り上げ、全てが素晴らしくなっていく、
  • 83:57 - 83:59
    一方は、全てがひどいもので、
  • 83:59 - 84:01
    インターネットがクラックやスパイ用のツール群を作り出し、
  • 84:01 - 84:04
    私たちの発言を統制している。
  • 84:04 - 84:06
    そしてこれは2つとも正しい、そうでしょう?
  • 84:06 - 84:10
    インターネットはこの2つのことを行う、
    それらは素晴らしく、また衝撃的で、
  • 84:10 - 84:13
    長期間どちらを勝ち取るのかは私たち次第だ。
  • 84:13 - 84:17
    「ああ、こっちのほうが断然いいよね」と言ったところで
    意味がない、ご存知のように、この2つの見方はどちらも正しい。
  • 84:17 - 84:21
    そしてどちらを力説し、どちらを生かしていくかは私たち次第だ、
  • 84:21 - 84:24
    なぜならこの2つの見方は現に存在し、
    そして常にそこにあり続けるのだから。
  • 84:29 - 84:35
    2012年9月12日、連邦検事らは電子通信による不正行為、
    コンピューターへの不正アクセスならびに不正行為における
  • 84:35 - 84:40
    訴因を追加した、スワーツに対する追加的変更の起訴状を提出。
  • 84:40 - 84:46
    これで、4つの重罪にかわって、
    13の重罪に問われることになった。
  • 84:46 - 84:49
    検事らの影響力は劇的に増加、
  • 84:49 - 84:52
    スワーツの懲役と罰金を見込めるほどに。
  • 84:52 - 84:56
    彼らはさらなる変更を加えるために訴状を分けて提出した、
  • 84:56 - 85:02
    そしてなぜこの行為がこれら多くの連邦犯罪を構成し、
  • 85:02 - 85:06
    法律に基づいた数多くの処罰を加えられるのか
    といった持論を持っていました。
  • 85:07 - 85:11
    その持論、そしてスワーツに対する検察側の言い分に
  • 85:11 - 85:14
    関連する法律は本来は1986年に作られたものだった。
  • 85:14 - 85:17
    「コンピュータ犯罪取締法」と呼ばれる法律だ。
  • 85:17 - 85:18
    コンピュータ犯罪取締法は
  • 85:18 - 85:22
    マシュー・ブロデリック主演の映画、ウォーゲームに
    触発されたものでした─素晴らしい映画でした。
  • 85:22 - 85:23
    [ブロデリック] 頂くぞ。
  • 85:23 - 85:28
    この映画では、ある少年がコンピューター
    ネットワークの魔法のような力で、
  • 85:28 - 85:30
    核攻撃を開始する能力を得ます。
  • 85:30 - 85:34
    [ミサイルの発射音]
  • 85:34 - 85:38
    [電子フロンティア財団 法務顧問]:
    もちろん、実際には無理です、
    そして80年代では確実に不可能ですが、
  • 85:38 - 85:41
    話によれば、この映画が当初のコンピュータ犯罪取締法を
  • 85:41 - 85:45
    通過させるに充分なほど、議会を怯えさせたようです。
  • 85:45 - 85:49
    これはまさに時代遅れの法律です、例えば、
  • 85:49 - 85:54
    合意などといった利用規約によっても罰せられる。
    eHarmonyやMatch.comといったサイトで、
  • 85:54 - 86:01
    誰かが自身の個人的特徴を誇張したりすれば、
  • 86:01 - 86:06
    前触れもなしに、法域や検察官によっては
  • 86:06 - 86:08
    たくさんのトラブルに巻き込まれることになる。
  • 86:08 - 86:10
    「利用規約」の意味は皆がわかっている。
  • 86:10 - 86:14
    ほとんどの人はそれを読まない、
    しかしそれらの規約を遵守しなければ、
  • 86:14 - 86:16
    重罪を犯したことになる。
  • 86:16 - 86:19
    ウェブサイトの利用規約はたいていこんな感じです:
  • 86:19 - 86:22
    「お互い仲良くしましょう」とか、
    「不適切なことをしてはいけません」とか。
  • 86:22 - 86:27
    刑法の考えというのは何らかの
    違反行為について述べたものであって、
  • 86:27 - 86:30
    たいていの人はクレージーだと感じるでしょう。
  • 86:30 - 86:33
    この一例は更に「クレージー」だ:
  • 86:33 - 86:39
    2013年5月に変更されるまで、
    雑誌Seventeenのウェブサイトの利用規約では
  • 86:39 - 86:43
    サイトを読むには18歳以上でなければ
    ならないと書かれていた。
  • 86:43 - 86:47
    コンピュータ犯罪取締法を司法省が解釈すれば、
  • 86:47 - 86:49
    私たちはおそらく皆違法だと言わざるを得ません。
  • 86:49 - 86:55
    曖昧で乱用されがちなコンピュータ犯罪取締法は、
    広範囲のコンピューター関係の論争に使われる
  • 86:55 - 86:57
    万能サイズの鉄槌へとなっていった。
  • 86:57 - 87:00
    彼の訴訟での唯一の要因とは言えないが、
  • 87:00 - 87:05
    スワーツに対する13のうち11の容疑で
    コンピュータ犯罪取締法が関係していた。
  • 87:07 - 87:12
    アーロン・スワーツの物語において繰り返し
    もたげてくる「なぜ?」という疑問。
  • 87:12 - 87:16
    それは政府の原動力、
    そしてこの訴訟をどうするつもりだったのか?
  • 87:16 - 87:19
    司法省は疑問への回答依頼を拒否したが、
  • 87:19 - 87:24
    オリン・カー教授は元検事で、今回の事例を研究していた。
  • 87:24 - 87:28
    [ジョージ・ワシントン大学 法律学教授]:
    私は様々な理由で他の人よりも異なる視点から、
    この事例について考えられると思います:
  • 87:28 - 87:31
    私は教職に入る前の3年間
  • 87:31 - 87:34
    司法省の連邦検事でした。政府は
  • 87:34 - 87:38
    どのような犯罪が行われたかを判断し、
    それに基づいて起訴状を提出します、
  • 87:38 - 87:42
    純粋な法律家の問題として、
    前例から判断し、法律から判断し、
  • 87:42 - 87:46
    歴史から判断し、これまでに
    明らかになった事例から判断します、
  • 87:46 - 87:49
    こういったものに基づいたものが
    公平な訴訟だと私は考えます。
  • 87:49 - 87:51
    この事件を起訴すべきだったかどうかに
    ついて討論することもできます。
  • 87:51 - 87:57
    様々な意見の相違があります。オープンアクセス側の
    立場の人たちもいれば、そうでない人もいる。
  • 87:58 - 88:03
    政府はスワーツの「ゲリラオープンアクセス
    マニュフェスト」をとても重大に受け止め、
  • 88:04 - 88:10
    スワーツが不法だと捉えた
    法律を乗り越え、破るといった
  • 88:10 - 88:15
    倫理的義務にかられて犯行を
    犯した人物と捉えたんだと思います、
  • 88:15 - 88:21
    そして民主主義では、法律が不法だと感じれば、
    その法律を変える方法があります。
  • 88:21 - 88:25
    スワーツがSOPAで見事に
    成し遂げたように、議会に赴くか、
  • 88:25 - 88:28
    さもなければある意味法律を無効にしようと
    法に違反することもできます、
  • 88:28 - 88:34
    検察官を駆り立てたのは、
    スワーツが法律に違反しただけでなく、
  • 88:34 - 88:40
    法律が無効であることを実際に確かめようと
    犯罪を犯したというこの印象にあると私は考えます、
  • 88:40 - 88:44
    「覆水盆に帰らず」というわけで、
  • 88:44 - 88:47
    皆がデータベースにアクセスできるようになる。
  • 88:47 - 88:51
    そうなれば、スワーツ側の勝ちでしょう。
  • 88:52 - 88:56
    不当な法律であるかどうかには
    社会の中でも大きな意見の相違があり、
  • 88:56 - 89:00
    そして最終的に、それはアメリカ国民のために
    議会を通して作り上げていく意思決定となる。
  • 89:00 - 89:04
    そして2つ目の問題だと私が考えるのは、
    私たちがいまだ見つけ出そうとしているもの、
  • 89:04 - 89:08
    重罪と重罪でないものを分かつものは何か?
  • 89:08 - 89:12
    私たちは今までと異なるコンピューター、
    その悪用という状況に入りつつあり、
  • 89:12 - 89:17
    そして我々は厳密に線引きする確固たる判断を未だ持っていない、
  • 89:17 - 89:19
    なぜなら今現在それに取り組んでいる。
  • 89:19 - 89:22
    これは訴追裁量のまずい使い方です。
  • 89:22 - 89:26
    司法省が人々を恐れさせようと、その鉄槌は
  • 89:26 - 89:29
    ますます大きく、大きくなりつつあります、
  • 89:29 - 89:33
    そしてたいていの人々は、自分の人生を
    サイコロのように賭けたりしない。
  • 89:33 - 89:35
    第三者の電話を盗聴すべきでしょうか?
    第三者を撮影すべきでしょうか?
  • 89:35 - 89:39
    人の裏をかいて別の人々に対する
    不利な証言をさせるべきでしょうか?
  • 89:39 - 89:42
    連邦捜査員や連邦検事はそのように考えている。
  • 89:42 - 89:45
    彼らは訴訟を組み立て、訴訟を作っている。
  • 89:47 - 89:51
    スワーツは後戻りできない重犯罪刑事司法制度の
    歯車に絡め取られてしまった、
  • 89:52 - 89:57
    アメリカという国が作った、
    世界一の投獄率を誇るこの機械の歯車に。
  • 89:57 - 90:03
    この国では、恐怖や怒りといった政治判断によって
    逮捕することを自身に許してしまっている、
  • 90:03 - 90:08
    [Equal Justice Initiative 事務局長]:
    インターネットとそのアクセスの未来と言ったものを危惧し、
  • 90:08 - 90:14
    またそれに怒り、無意識のうちに刑事司法の介入を生み出し、
  • 90:14 - 90:20
    歴史的にかつて見たことのない刑事司法の諸問題を
  • 90:20 - 90:23
    解決するために、拘置所や刑務所、刑罰を使っている。
  • 90:23 - 90:28
    この脅迫や起訴を行いたいという衝動、
  • 90:28 - 90:33
    インターネット上の情報、そしてオンラインアクセスから
    生み出されたこの討論と論争のうちの1つの論点、
  • 90:33 - 90:35
    これは他の分野で見られる論点と非常に一致している。
  • 90:35 - 90:40
    唯一の違いは、たいていこの種の
    犯罪や刑務所に対する反応によって
  • 90:40 - 90:46
    ターゲットとなり、犠牲となる人々は
    典型的に貧しく、またマイノリティです。
  • 90:48 - 90:51
    スワーツが抱える友人や家族からの孤立感は増していった。
  • 90:51 - 90:54
    彼は基本的に活動するのをやめてしまいました、
  • 90:54 - 90:57
    今回の事件は、もっと言えば、
    彼の人生そのものを奪ってしまいました。
  • 90:57 - 91:03
    アーロンの弁護士の1人の話では、
    検察官いわく、彼は感情的に弱く、
  • 91:03 - 91:07
    その上それを留意する必要があったので
    その事実を知っていた、と語ったそうです。
  • 91:07 - 91:09
    この事は彼にとても重くのしかかっていました。
  • 91:10 - 91:16
    行動する気が起きないようで、
    多少なりとも彼の行動は制限されていました、
  • 91:16 - 91:21
    そして彼をさんざん傷めつけた投獄への恐怖が
  • 91:22 - 91:24
    彼を怯えさせました。
  • 91:24 - 91:27
    息子は金融資産を完全に使い果たし、
  • 91:27 - 91:32
    そして多額の経費を使ったため、
    彼はかなりの金額を工面しました、
  • 91:32 - 91:36
    その額は、そう、数百万ドルにのぼりました。
  • 91:36 - 91:38
    [インタビュワー] 法的弁護のために?
    - はい。
  • 91:38 - 91:41
    - 数百万ドルも?
    - はい。
  • 91:41 - 91:44
    彼は人々の重荷になりたくなかったんだと思います。
  • 91:44 - 91:48
    これが要因だったんだと思います、
    「普段通りの生活を送っていたが、
  • 91:48 - 91:49
    その後解決しなければならない
    このひどいトラブルを抱え、
  • 91:49 - 91:53
    可能な限りこのトラブルから距離を置こうとしたが、
  • 91:53 - 91:57
    それらは渾然一体となり、全てが不愉快に思えてきた」
  • 91:59 - 92:03
    スワーツは最も厳しい選択に迫られた:
  • 92:03 - 92:05
    罪を認めて生きていくのか、
  • 92:05 - 92:07
    それともこの破綻したシステムと闘うのか?
  • 92:07 - 92:10
    彼の訴訟事例の場合、答えはシンプルだった:
  • 92:10 - 92:13
    彼は最後の司法取引を拒否し、
    公判期日が決定した。
  • 92:13 - 92:17
    アーロンは公正だと思えないものには屈せず、
  • 92:17 - 92:22
    受け入れないと固く決心していました。
  • 92:33 - 92:34
    彼は有罪とはならなかったでしょう。
  • 92:34 - 92:39
    彼が裁判所から出てきたら、彼を強く抱きしめ、
  • 92:39 - 92:44
    ボストンの小川を歩き、そしてビールを飲み交わす、
    そんなつもりでいました。
  • 92:46 - 92:50
    私たちは正しいと本当に考えていました。
    その訴訟に勝てるだろうと。
  • 92:50 - 92:51
    この訴訟に勝てるものと考えていました。
  • 92:51 - 92:54
    彼はこの一件についてあまり話そうと
    しませんでしたが、彼が受けた
  • 92:54 - 92:57
    大きな苦悩を見て取れました。
  • 92:57 - 93:01
    ♪ 遠くへ行ってしまった…… ♪
  • 93:01 - 93:05
    子どもの頃、アーロンが激しい気分の浮き沈みや、
  • 93:05 - 93:11
    うつ病エピソード、「重度の抑うつ」と
    いったものに見舞われたことはないですね、
  • 93:11 - 93:14
    でも彼はうつ状態になったのでしょう。
    人は誰でもうつ状態になります。
  • 93:14 - 93:19
    [♪ ♪ ♪]
  • 93:19 - 93:24
    付き合い始めてまだ早い時期、
    3、4週間目の頃に、
  • 93:24 - 93:26
    彼が話したことを覚えています……
  • 93:27 - 93:31
    彼よりも私のほうがとても打たれ強いと。
  • 93:31 - 93:33
    そう、彼は色んな面で傷つきやすかった。
  • 93:33 - 93:37
    多くの人々よりも、彼にとって
    物事はいろいろと過酷でした。
  • 93:37 - 93:40
    その上それは彼の才能のせいでもあった。
  • 93:41 - 93:47
    20代の早い時期に、彼はおそらく
    うつ病のような状態にあったと思います。
  • 93:47 - 93:49
    私と一緒にいた時に彼が
    その状態だったとは思っていません。
  • 93:49 - 93:55
    彼は「愉快」な人間ではなかった、
    ですがうつ病とは違います。
  • 93:57 - 94:01
    彼はずっと2年間もこうした
    数多くのプレッシャーを受けていました。
  • 94:01 - 94:04
    彼はもう、何もしたくなくなったんでしょう。
  • 94:04 - 94:07
    彼はただ……、もうたくさんだと
    思ったんでしょう。
  • 94:07 - 94:14
    ♪ 独り静かに佇む…… ♪
  • 94:14 - 94:17
    夜遅く電話がありました。
  • 94:17 - 94:23
    何か悪い予感がして、その後電話しました、
    そして何が起こったのかを知りました。
  • 94:24 - 94:29
    ソーシャルニュースサイトRedditの共同設立者が
    遺体となって発見されました。
  • 94:29 - 94:32
    警察によれば、アーロン・スワーツ、26歳は
  • 94:32 - 94:34
    昨日ブルックリンの自宅アパートで自殺したとのこと。
  • 94:37 - 94:47
    僕たちの時代の最もクリエイティブな
    知識人の1人を失ったと感じました。
  • 94:47 - 94:50
    この瞬間この世界全てが壊れていくように感じました。
  • 94:57 - 95:00
    僕の人生で一番つらい夜の1つでした。
  • 95:00 - 95:05
    ただ叫び続けていました、「聞こえない!
    なんて言ってるの?聞こえない!」
  • 95:08 - 95:09
    耳に入ってこなかった。ただそれだけで。
  • 95:09 - 95:11
    [インタビュワー] わかりました。
  • 95:20 - 95:23
    ええ、まったく理解できなかった。
  • 95:23 - 95:25
    いまでもよく理解できていません。
  • 95:25 - 95:28
    とても、苛立ち、憤慨しました。
  • 95:33 - 95:36
    [深いため息]
  • 95:38 - 95:42
    そう、私の子どもにこのことを説明しようとしました。
  • 95:43 - 95:47
    私の3歳の子どもが、「お医者さんたちが
    きっと彼を治療してくれるよ」と言ってくれたので。
  • 95:52 - 95:57
    これまで亡くなった人たちを数多く知ってるが、
    こんな形で誰かを失ったことはなかった、
  • 95:57 - 96:04
    だから皆が感じているように、私も考えています、
    できることがたくさんあったのでは、もっとしてやれることが……
  • 96:05 - 96:11
    彼がそんなことになってるとは知らなかった。
    彼がそんなに思いつめてるとは……。
  • 96:11 - 96:13
    彼は私の一部でした。
  • 96:17 - 96:21
    これが現実でなければといいのにと
    思いました、そして……
  • 96:24 - 96:29
    そして彼のWikipediaページを覗くと、
    その忌日が目に飛び込んできました:
  • 96:33 - 96:36
    「2013年没」と。
  • 96:44 - 96:45
    アーロンが亡くなった。
  • 96:46 - 96:50
    この狂気の沙汰を彷徨う我々は、
    一人の指導者を、一人の賢兄を失った。
  • 96:51 - 96:54
    正義を求めるハッカーである我々は、
    その一人が旅立ち、
  • 96:54 - 96:56
    同胞の一人を失った。
  • 96:57 - 97:03
    育て、慈しみ、話し相手となり、
    養い、親である我々は、
  • 97:03 - 97:05
    一人の子どもを失った。
  • 97:05 - 97:07
    我々は皆、彼を追悼しよう。
  • 97:07 - 97:10
    ティム・バーナーズ=リー卿、 2013年1月11日
    (訳注: W3C技術アーキテクチャグループの
    メーリングリストに投稿されたもの)
  • 97:15 - 97:19
    最初に感じたことは: もし誰も気付かなかったら
    どうなっていただろうか?
  • 97:19 - 97:24
    なぜなら彼がどんなに目立つ存在だったか
    私にはよくわかっていなかった。
  • 97:24 - 97:30
    この機運の高まりは今までに見たことのないものでした。
  • 97:30 - 97:31
    インターネットで火が着きました。
  • 97:32 - 97:38
    誰もがそれぞれ独自の方法でこの事実を
    説明しようとしていました、しかし私は
  • 97:38 - 97:40
    ツイッターで人々がこんなに深く
    追悼しているのを見たことがなかった。
  • 97:40 - 97:43
    オンラインで人々は
    見るからに深く悲しんでいました。
  • 97:47 - 97:50
    彼はインターネットの申し子だった、
  • 97:50 - 97:53
    そして旧態とした世界が彼を殺したんです。
  • 97:55 - 98:01
    私たちはひどい不正が無傷で
    横行する時代の真っ只中にいます。
  • 98:02 - 98:07
    金融危機を起こした張本人は
    頻繁に大統領とディナーを楽しんでいる。
  • 98:07 - 98:13
    こうした時代の中で、この事件を政府が
    起訴しようとしていたというこの見解、
  • 98:15 - 98:18
    これが悲劇でないというなら、
    まさに不条理でしょう。
  • 98:18 - 98:24
    問題は: 起こってしまったことに
    対して、私たちは何ができるか、
  • 98:24 - 98:27
    この世界をより良くするために、
  • 98:27 - 98:28
    そしてこの遺産をどう進展させるか?
  • 98:28 - 98:30
    これが私たちに問われている唯一の問題です。
  • 98:33 - 98:38
    世界中で、ハッカソンや集会が行われるようになり、
  • 98:38 - 98:44
    アーロン・スワーツはある意味、こう問いかけることで
    私たちの持っている力を最大限に引き出した:
  • 98:44 - 98:46
    私たちはこれをどうやって修復しよう?
  • 98:47 - 98:53
    私見ですが、彼はこの国が生み出した、並外れた真の
  • 98:53 - 98:54
    革命派の1人でした。
  • 98:55 - 98:59
    アーロンが闘いに敗れたのか、
    勝利したのかはわかりませんが、
  • 98:59 - 99:06
    しかし私たちは確実に、彼が取り組んだ
    物事によって形作られている。
  • 99:06 - 99:12
    知識へのアクセスを増大させようという
    市民たちが法律の武装工作員となった時に、
  • 99:12 - 99:17
    私たちは法のルールを破り、正義の神殿を侵犯する。
  • 99:17 - 99:20
    アーロン・スワーツは犯罪者ではない。
  • 99:20 - 99:21
    [拍手]
  • 99:21 - 99:26
    変化は当然のようにはやって来ない、
  • 99:26 - 99:29
    変化は闘いの連続を通してやって来る。
  • 99:30 - 99:33
    アーロンは本当に魔法を使うことができた、
  • 99:33 - 99:36
    そして彼の魔法がその死によって終わらないよう
    見守っていくことに生涯を捧げます。
  • 99:36 - 99:41
    彼は世界を変えることができると
    信じていました、そして彼は正しかった。
  • 99:41 - 99:44
    先週、そして今日と、
    不死鳥はすでによみがえっています。
  • 99:44 - 99:46
    [拍手]
  • 99:47 - 99:52
    スワーツの死の後、下院議員のゾーイ・ローフグレンと
    上院議員ロン・ワイデンは
  • 99:52 - 99:56
    コンピュータ犯罪取締法、スワーツに対する
    容疑の多くを形作った時代遅れの法律を
  • 99:56 - 100:00
    修正する法案を提出。
  • 100:01 - 100:03
    その名も「アーロン法」。
  • 100:03 - 100:07
    アーロンは文字通り常にこう
    自問するべきだと信じていました、
  • 100:07 - 100:11
    「この世界で今すぐに取り組むことが
    できる最も重要なことは何か?」
  • 100:11 - 100:13
    そしてまだ取り組んでいないのなら、
    ぜひやらなければ。
  • 100:13 - 100:16
    [抗議者たち] 民主主義とはこういうものだ!
  • 100:16 - 100:17
    [大勢の合唱]そして我々国民も!
  • 100:19 - 100:21
    インターネットの自由が攻撃されている!
    我々にできることは何だ?
  • 100:21 - 100:22
    立ち上がり、反撃しよう!
  • 100:22 - 100:26
    インターネットの自由が攻撃されている!
    我々にできることは何だ?
  • 100:26 - 100:31
    ヘイ!ヘイ!ホゥ!ホゥ!
    カーメン・オーティズは出て行け!
  • 100:34 - 100:37
    過去を変えられればよいのですが、
    それは不可能です。
  • 100:37 - 100:40
    しかし未来は変えられるし、
    変えなければならない。
  • 100:40 - 100:44
    アーロンのためにも、変えなければならない。
    私たちのためにも、変えなければならない。
  • 100:44 - 100:49
    世界をより良い場所に、より人間味ある
    場所にするために、正義が機能し、
  • 100:49 - 100:54
    知識へのアクセスが人権と認められるような
    場所にするためにも、変えなければならない。[拍手]
  • 100:54 - 101:02
    2月頃に、ボルチモアからJSTORに
    アクセスしていた14歳の少年がいました、
  • 101:02 - 101:08
    彼はJSTORを探索し、その後何かを読んで、
  • 101:08 - 101:15
    すい臓がんを早期発見する検査方法を突き止めた、
  • 101:15 - 101:20
    すい臓がんはあなたを死に至らしめる、
    なぜなら現在の方法では発見が遅れてしまい、
  • 101:20 - 101:23
    何かの処置を施すにはもう手遅れになってしまう、
  • 101:24 - 101:29
    そして彼はジョンズ・ホプキンス大学の
    がん科全体にメールを送った、
  • 101:29 - 101:31
    そう、何百というメールを送って、そのすべての……
    [インタビュワー] 14歳って言いました?
  • 101:31 - 101:35
    そう、14歳です、そしてほとんどのメールは
    無視されたが、彼らの1人が彼に返信を送った、
  • 101:35 - 101:38
    「まったく馬鹿げたアイデアという
    わけでもない。ぜひ来てみないか?」
  • 101:38 - 101:43
    その少年はそこの研究者として午後と週末働いた、
    2月にこのニュースを聞いたんだ、
  • 101:43 - 101:49
    アーロンが亡くなってまだ2週間後、
    まだニュースにアーロンがたくさん出ていた時に……
  • 101:51 - 101:53
    すまない……
  • 101:54 - 102:00
    そしてなぜその彼がニュースになったかというと、
    彼らがやり遂げたからだ。彼らは
  • 102:00 - 102:04
    多くの命を救うすい臓がんの早期検査法を発表した、
  • 102:04 - 102:10
    [どのようにアーロン・スワーツはジャック・アンドレイカの
    革命的がん検査に道を開いたのか]
    そして彼いわく、「このことが、アーロンの
    行なったことが重要である理由なんだ」
  • 102:10 - 102:15
    何が起こるかわからないですよね?
    この宇宙の真理というやつは、
  • 102:15 - 102:20
    速度制限はこうあるべきだと政策決定機関が
    計算する際に使われるだけじゃない。
  • 102:20 - 102:27
    その真理によって、子どもがすい臓がんによって
    亡くなることから守ることができるだろう。
  • 102:27 - 102:32
    そしてもし情報へのアクセスが無ければ、
    その鍵を握る真理を見つけ出したであろうその人物は、
  • 102:32 - 102:35
    答えを見つけることができなかったかもしれないんだ。
  • 102:36 - 102:47
    パディントンはよく眠りました、夢の中で宇宙船の遊具に
    また乗船した時も、ベッドから落ちたりしませんでした。
  • 102:48 - 102:52
    よくできました、アーロン。
    よくできました。よし、アーロン!
  • 102:52 - 102:57
    OK、さあ、お歌の時間だよ。
  • 102:57 - 102:58
    [♪ ♪ ♪]
Title:
インターネットの申し子: アーロン・スワーツの物語
Description:

天才プログラマー、情報活動家アーロン・スワーツの物語をたどる。
Web配信フォーマットRSSの開発からRedditの共同立ち上げに至るまで、彼の功績はインターネット中に拡がっている。
しかしそれは、彼を二年間の法をめぐる悪夢に巻き込むこととなったスワーツの情報アクセスへの積極的なアプローチに伴ってなされた、社会正義と政治組織に対する画期的な功績だった。
その闘争は26歳で自らその生涯を絶つことで終わりを告げる。
アーロンのこのエピソードは彼をよく知るオンライン・コミュニティをはるかに超えて多くの人たちを苛立たせた。
この映画は、テクノロジー、そしてそれと市民の自由との関係性についての判断を誤った時、私たちは一体何を失うことになるのかについての、ある一人の人間の物語である。

撮影 : Brian Knappenberger - Luminant Media
http://www.takepart.com/internets-own-boy
https://www.kickstarter.com/projects/26788492/aaron-swartz-documentary-the-internets-own-boy-0
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Video Language:
English
Duration:
01:45:00

Japanese subtitles

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