< Return to Video

うなぎイーライの不思議な一生 - ジェームズ・プロセック

  • 0:08 - 0:09
    彼らは長くて ぬるぬるしていて
  • 0:09 - 0:11
    決してカラフルではありませんが
  • 0:11 - 0:14
    一風変わった独自の美しさがあります
  • 0:14 - 0:16
    夜になって くねくねと水の中を
  • 0:16 - 0:17
    動き回る姿は
  • 0:17 - 0:19
    観る人を魅了します
  • 0:19 - 0:21
    さながら水中のヘビのようですが
  • 0:21 - 0:25
    そう ウナギは実は
    とても興味深い魚の一種なのです
  • 0:25 - 0:27
    ウナギには ユニークな特性が
  • 0:27 - 0:28
    いくつかあります
  • 0:28 - 0:31
    細長い形状や 手足のない
    胴体だけではありません
  • 0:31 - 0:32
    一つ例を挙げると
  • 0:32 - 0:36
    ウナギは皮膚呼吸も出来ることです
  • 0:36 - 0:37
    中には水を離れても
  • 0:37 - 0:40
    短時間なら陸上で移動出来るものもいます
  • 0:40 - 0:42
    川へ遡るほとんどの魚
  • 0:42 - 0:43
    例えば鮭は
  • 0:43 - 0:45
    淡水で産卵し
  • 0:45 - 0:47
    成魚になると海水で生活しますが
  • 0:47 - 0:49
    ウナギ科ウナギ属に属するウナギは
  • 0:49 - 0:51
    全く反対方向に回遊します
  • 0:51 - 0:53
    海洋で産卵し 孵化しますが
  • 0:53 - 0:55
    それ以外の生涯のほとんどは
  • 0:55 - 0:57
    淡水で過ごします
  • 0:57 - 0:59
    そんな淡水性のウナギの
  • 0:59 - 1:01
    一生を追いかけるとしましょう
  • 1:01 - 1:04
    ウナギは北大西洋の中央部
    バーミューダから
  • 1:04 - 1:06
    1,600kmほど東で
    生まれるようです
  • 1:06 - 1:09
    この海域はサルガッソ海と呼ばれ
  • 1:09 - 1:10
    亜熱帯還流という
  • 1:10 - 1:12
    大きな循環海流の
  • 1:12 - 1:15
    西側に当たります
  • 1:15 - 1:18
    私達のウナギをイーライと名付けましょう
  • 1:18 - 1:21
    メスのウナギが産卵した1~2千万個の
    小さな卵の一つとして
  • 1:21 - 1:23
    生涯をスタートしました
  • 1:23 - 1:26
    透明な葉っぱのような稚魚は
  • 1:26 - 1:29
    成長したウナギとは似ても似つきません
  • 1:29 - 1:31
    イーライは海洋の流れで漂流します
  • 1:31 - 1:33
    主にメキシコ湾流にのって
  • 1:33 - 1:35
    ヨーロッパか北アメリカへ漂流していきます
  • 1:35 - 1:38
    どっちに行くかはウナギの種別によって異なります
  • 1:38 - 1:40
    沿岸に着く頃には
  • 1:40 - 1:42
    イーライは5cm程の大きさになっています
  • 1:42 - 1:45
    ウナギらしくなってきましたが
    まだ体が透明です
  • 1:45 - 1:47
    この段階のウナギは
    ガラスウナギとして知られています
  • 1:47 - 1:49
    しかし 淡水に入って2、3日もすると
  • 1:49 - 1:52
    イーライの皮膚は茶色がかった黒に
    色素沈着を起こします
  • 1:52 - 1:55
    今では より成魚のウナギに近づいてきました
  • 1:55 - 1:56
    さて イーライの
  • 1:56 - 1:58
    性別について まだお話しして
  • 1:58 - 1:59
    いないことに お気づきかもしれません
  • 1:59 - 2:01
    何故かというと ウナギは淡水に入ってから
    性別が決まるからです
  • 2:01 - 2:03
    何故かというと ウナギは淡水に入ってから
    性別が決まるからです
  • 2:03 - 2:06
    それがどのように起こるのか
    誰もはっきりとは知りません
  • 2:06 - 2:09
    ほとんどのウナギは河口に留まります
  • 2:09 - 2:11
    塩水にいるウナギがオスになり
  • 2:11 - 2:13
    上流に遡っていくものがメスになります
  • 2:13 - 2:15
    メスは のちに出会うオスに比べて
  • 2:15 - 2:17
    2~3倍の大きさに成長します
  • 2:17 - 2:18
    どうやら
  • 2:18 - 2:22
    イーライはエレーンの略称だったんですね
  • 2:22 - 2:23
    メスのウナギとして
  • 2:23 - 2:25
    エレーンは生涯の大半を小川で
    ほぼ孤独に過ごします
  • 2:25 - 2:27
    エレーンは生涯の大半を小川で
    ほぼ孤独に過ごします
  • 2:27 - 2:29
    水中に落ちてくるものは何でも食べます
  • 2:29 - 2:31
    バッタ、コオロギ、小魚や
  • 2:31 - 2:34
    幼虫、カエルや、小鳥など
  • 2:34 - 2:37
    彼女の口まわりにあるものは
    ほとんど何でも食します
  • 2:37 - 2:39
    エレーンは 成魚になると
  • 2:39 - 2:40
    長さは約1.2メートルに達します
  • 2:40 - 2:43
    また 体重も約6kgほどになります
  • 2:43 - 2:45
    淡水にいるウナギが海に戻る
  • 2:45 - 2:46
    タイミングをどの様に知るのか
  • 2:46 - 2:48
    我々は正確には知りません
  • 2:48 - 2:50
    しかし 何かが彼らに気付かせるのです
  • 2:50 - 2:51
    秋にウナギは回遊しますが
  • 2:51 - 2:53
    地球上でまだ観察できていない
  • 2:53 - 2:55
    最大規模の回遊の一つです
  • 2:55 - 2:56
    エレーンが海洋に向けて淡水を離れる時に
  • 2:56 - 3:00
    驚くべき変態が起こります
  • 3:00 - 3:02
    彼女の目は およそ10倍程大きくなり
  • 3:02 - 3:04
    皮膚は分厚くなり
  • 3:04 - 3:06
    そしてヒレは大きくなります
  • 3:06 - 3:08
    これらの変態は これから海洋を旅するに
    あたっての適応だと思われます
  • 3:08 - 3:10
    これらの変態は これから海洋を旅するに
    あたっての適応だと思われます
  • 3:10 - 3:12
    そうやってエレーンは滞りなく
  • 3:12 - 3:14
    淡水から ほとんどの淡水魚にとっては
    有毒な塩水へと移っていきます
  • 3:14 - 3:17
    淡水から ほとんどの淡水魚にとっては
    有毒な塩水へと移っていきます
  • 3:17 - 3:19
    一度エレーンが淡水の河口から離れると
  • 3:19 - 3:22
    完全に人間の視界からは
    姿を消してしまいます
  • 3:22 - 3:24
    誰もウナギの成魚の回遊を
  • 3:24 - 3:25
    目撃したり
  • 3:25 - 3:27
    追跡できたことがありません
  • 3:27 - 3:30
    どの程度の深さで産卵するのかという事も
    分かっていません
  • 3:30 - 3:33
    おそらく 彼らは何らかの検知出来るサイン
  • 3:33 - 3:34
    おそらく 彼らは何らかの検知出来るサイン
  • 3:34 - 3:36
    例えば 海流の熱的な境界や
  • 3:36 - 3:38
    塩分前線などに従い
  • 3:38 - 3:40
    彼らが誕生した海洋の
  • 3:40 - 3:42
    同じエリアに戻っているのでしょう
  • 3:42 - 3:44
    私達はウナギが回遊する間に
  • 3:44 - 3:46
    何が起きているのかさえ
    正確には知りません
  • 3:46 - 3:49
    実際の繁殖行動の様子は
    想像することしか出来ません
  • 3:49 - 3:51
    しかし おそらく
  • 3:51 - 3:52
    エレーンや何千の
  • 3:52 - 3:54
    何十万もの
  • 3:54 - 3:55
    他のウナギが
  • 3:55 - 3:57
    大きな集団をなし
    絡み合った一群として
  • 3:57 - 3:59
    卵子と精子を排出します
  • 3:59 - 4:02
    これらはパンミクシーとして
    知られている集団交配です
  • 4:02 - 4:04
    産卵から数日たつと
  • 4:04 - 4:05
    彼らは孵化して
  • 4:05 - 4:07
    また次のサイクルが始まるのです
  • 4:07 - 4:08
    ウナギの成魚が淡水の川に
  • 4:08 - 4:11
    戻ってくるところを見たことが無いので
  • 4:11 - 4:12
    こう推測しています
  • 4:12 - 4:14
    長い 周回の旅を終えると
  • 4:14 - 4:17
    この魅力的で不思議な生き物は
  • 4:17 - 4:18
    生まれたその場所で
    生涯を終えるのでしょう
  • 4:18 - 4:21
    生まれたその場所で
    生涯を終えるのでしょう
  • 4:21 - 4:22
    さようならエレーン!
  • 4:22 - 4:24
    あなたと出会えて光栄でした
Title:
うなぎイーライの不思議な一生 - ジェームズ・プロセック
Description:

うなぎはぬるぬるしていて、つるつるしています。まるで水中にいるへびのようですが、実際は彼らはユニークな魚で皮膚呼吸が出来、水から離れても生きる事ができます。ジェームズプロセックは、うなぎのイーライが海水から淡水へ、そして再び海水へ戻るという、普通とは逆向きに移動する彼女(そうメスなのです)の神秘的な旅を追跡します。
講師:ジェームズ・プロセック
アニメーション: Cinematic
*このビデオの教材: http://ed.ted.com/lessons/eli-the-eel-a-mysterious-migration-james-prosek

more » « less
Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TED-Ed
Duration:
04:39

Japanese subtitles

Revisions