-
-
やぁ皆!
-
愛の力は不思議なものさ
-
大の男を泣かせたり歌わせたり
-
猛々しい鷹を白の小鳩に変える
-
愛の力ってそういうもの
-
ドク! アインシュタイン! おいでお嬢ちゃん!
-
ドク! どこにいるのさ? 学校行く前に家に寄ってみたんだけど
だって僕たちの間には説明し難い友情があるだろ?
-
なんかあった?
-
絶好調だよマーティ!
-
すまんが少し頼みを聞いてくれ
-
勿論さ、ドク!
-
エキセントリックな独身老人の為なら
この17歳の普通の高校生男子はなんだってするよ!
-
今夜、ツインパインズモールで午前一時に会おう
ビデオカメラも持ってな
-
違法ではなさそうだね
-
他に質問は?
-
いいや……
-
なんてこった! 私の時計の音か?
-
そうだよドク
-
ハ! 素晴らしい! 実験は成功だ!
-
全ての時計がちょうど25分遅れで動いとる!
-
何なのその実験?
-
ああもう、遅刻だ!
-
ダイヤモンドより硬く
アイスクリームのようにまろやかで
-
不良少女の夢よりも強くて逞しい
-
悪人を善人に 間違いを正解に
-
愛の力があれば夜遊びも必要ない
-
お金もいらない 名誉もいらない
-
この列車に乗るにはクレジットカードも必要ない
-
あまりに強くて時々突然残酷にもなるけれど
-
人生を救ってくれるかもしれない
-
それが愛の力
-
ジェニファー! そのピンクの服、『恋人たちの街角』みたいに似合ってる
-
マーティ、これ以上遅刻したら一生居残りさせられちゃうわよ!
-
僕がいない内に何かあった?
-
いいえ、まぁ『ときめきサイエンス』ぐらいね
-
それからまた『フェリスがある朝突然に』病気になったって
-
そりゃご愁傷さま
-
もう土曜の居残りは勘弁だ
まるで『ブレックファスト・クラブ』なんだよあそこ
-
私のことも忘れないでよ? だって私達これから……
-
マクフライ!
-
どうも、ストリックランド先生
-
バカみたいにありきたりな悪役を演じる気分はどうです?
-
よくもそんな口が聞けたものだな、マクフライ!
-
お前たちのようなものを何と言うか知ってるか?
落ちこぼれ(Slacker)だ!
-
あ、そのフレーズは使えませんよ
あの映画のリリースは2002年だから!
-
私は私のやりたいようにする 大人だからな
-
そしてお前らはただのガキでしかない!
-
……僕たちが「ただのガキでしかない」?
-
そう今言っただろう!
-
そうね 私達どこからどう見ても子供だわ
-
あぁそうそう! 例えば僕はご覧の通り17歳の少年だし
-
ええ! 私は15歳 ほら見てよ
-
当たり前だよね! なんでこんなこと話してるんだろう
-
お前は父親そっくりだな、マクフライ!
あいつも落ちこぼれだった
-
こういう風に親のことで生徒を罵るのって違法じゃないんですか?
-
今回はお前の勝ちだがな、マクフライ
お前に目は付けてるからな!
-
そこ危ないですよ
-
あの人なんであんな教育熱心なんでしょうね
-
君にはあれが青少年の精神を刺激し育成させたいタイプの男には見えない?
-
あなたって面白い! それじゃあまたね
-
バンドのオーディション、良い結果が出ますように
-
愛を初めて感じたなら 悲しくなってしまうかも
-
二回目には 怒りを抱くかも
-
愛の力で世界が回っていることを知ったときには
-
きっと幸せな気分になる筈!
-
お金もいらない 名誉もいらない
-
この列車に乗るにはクレジットカードも必要ない
-
あまりに強くて時々突然残酷にもなるけれど
-
人生を救ってくれるかもしれない
-
次!
-
よし いくぞ
-
えーと……ピンヘッズです
-
「恋においては全てが公正」って言うよね
-
君は気にもしないだろうけど
-
でもどうすればいいか知ってるかい
-
一度恋に囚われてしまったら
-
ちょっとばかり助けを借りるんだ 神様からね
-
愛の力を感じるんだ
-
感じるかい?
-
分かった、もう十分だ、止めてくれ
-
音が大きすぎる
-
そうですよ だってロックバンドなんだから
それにこれはバンドのオーディションでしょう?
-
どんな批判だよそれ 本気で言ってる?
-
次!
-
あぁもう……ヘビーだ
-
オーディションはどうだった?
-
最悪だよ! ヒューイ・ルイス・アンド・ザ・ニュースを
完璧に演奏したのに歯牙にもかけられなかった
-
そんな! 大丈夫?
-
こんな調子じゃ、将来父さんと同じ会社で働くしかなくなっちゃう
-
僕はこんな『家族の禍根(ファミリータイズ)』から抜け出したいんだ!
-
きっと次は上手くいくわ
-
時計台を守りましょう!
-
今キスするとこだったんだよ 見てたでしょ!?
-
普通そんな事する?! 一体何なんだよ今日は!
-
丁度30年前……
-
まさに今夜……
-
ヒルバレーの時計台は雷に打たれ……
-
まさにその瞬間から時を止めてしまったのです!
-
どうぞ チラシを持って
-
時計台の再開のために募金を募っているんです
-
丁度30年前のまさに今夜か……
-
どうぞ 募金します
-
今は80年代だ たった1ドルでも
あなたの運動にとって多大な貢献になるでしょ
-
そして私はこの物語から退場します……
-
……これっきりで!
-
ねえ……もし私が彼女に何か一言でも言ってたら
-
この作品もベクデルテストをクリアできてたかもね
-
あー で どこまで行ったっけ?
-
週末の誕生日に森の中の古い廃屋に
ドライブしにいくのがすっごく楽しみ!
-
まさに16歳の『すてきな片想い』の実現よ!
-
君と僕の二人で……
-
それからヘザー・チャンドラーとヘザー・デュークとヘザー・マクナマラもね
-
え 『ヘザース』も本当に来るの?
-
『ハイスクールはダンステリア』よ、マーティ
-
でも知ってるだろジェニファー 一人にされると
-
僕が本物の『ティーン・ウルフ』になっちゃうって
-
『卒業白書』みたいに?
-
何でも言ってよ、ジェニファー
-
何だって答えてみせるから!(『セイ・エニシング』)
-
今夜電話して! これが番号
-
『ベビーシッター・アドベンチャー』の真っ最中だと思うけど
-
愛してるわ
-
オーディションに受からなくても?
-
まぁ……
-
お金もいらない 名誉もいらない
-
この列車に乗るにはクレジットカードも必要ない
-
ダイヤモンドより硬く 鉄よりも強く
-
感じる前はそこにあることさえ分からない
-
愛の力を感じるんだ
-
それが力 愛の力
-
愛の力を感じるんだ
-
母さん! 父さん! 帰ったよ!
-
ああ おかえり
-
おいマクフライ! もしもーし!
お前に言ってんだよ!
-
ドライクリーニングで俺の洗濯物受け取ってこいよ
-
それから月曜のレポートを終わらせて死体を隠して
うちのフェンスにセメント塗っとけ
-
最後から二番目 なんて言った?
-
頭使えマクフライ! 80年代だぞ まだパソコンも発明されてねえ!
-
そうかな……
-
一々書き写さなきゃならねえんだぞ!
お前の筆跡で俺のレポートは出せねえだろ そのまま出したら俺はクビだ!
-
そんなの嫌だろ、な?
-
だよなぁ?!
-
勿論だよビフ、そんなことは起きてほしくないよ……
-
でもさ そもそも僕がパソコンを使えれば……
-
いいや! パソコンはない!
-
言うとおりにするよ、ビフ……
-
それで良いんだ、マクフライ
-
お前マジで鈍くせえな でも心配するこたねえさ
-
「パンのどっち側にバターはついてるか」ぐらい分かるだろ?
(”自分の利益になる側を選ぶ”の意)
-
-左側だ!
-左!
-
牛が青くなるまで立ち話してやってもいいが
もう行かなくちゃならねえんでな
-
馬一匹食えるぐらいに疲れたな!
-
あぁビフ、諺が全部ぐちゃぐちゃだよ
-
何見てんだよ間抜け
-
やぁ父さん……
-
……とビフ
-
お前の母ちゃんによろしく言っといてくれ
-
もう嫌だ!
-
嫌だ、ほんともう嫌!
-
何、どうしたの? ビフって名前の成人男性のこと?
-
マーティ、彼は……
-
夕飯よ!
-
ビフがあなたのお父さんの車を壊しちゃって
塩漬けキャベツみたいになっちゃってるのよ
-
は?! ビフが車を壊した?!
-
マーティ、彼は……
-
最悪な人間だ!
-
でもジェニファーと古い廃屋に行こうと思ってたんだ――
-
――スープキッチンの中にある廃屋にね
-
お目付け役と聖書も一緒に! 超宗教家っぽいでしょ
-
あの子あんまり良くないわ
-
車を乗り回して男の子を呼びつけるなんて
私があなたの年の頃はそんなことしなかったわ
-
部屋で座ってポテトを食べて……
-
そしてあなたのお父さんと出会ったの
-
分かってる分かってる
海のお魚パーティの話でしょ
-
魅惑の深海パーティよ とってもロマンチックだった
-
どこがロマンチックよ 気持ち悪い
-
あなたのお父さんと出会うことのどこが気持ち悪いの!
-
だって恥ずかしいじゃん!
-
全部おじいちゃんがお父さんを車で撥ねたがきっかけでしょ?!
-
まるで迷子の小鳥みたいだったわ
-
まぁいいわ 学校はどうだった、リンダ?
-
母さん! 私でベクデルテストをクリアしようとするのはやめて!
-
今は80年代よ! お断り、私は男子が好きなの!
-
ごめんなさい……
-
ごめん 俺夕飯はいいや ドライブスルーで仕事があるから
-
なあ親父 30歳でようやく親の家を出る息子になんて声をかける?
-
さぁ わからないな……
-
何だっていいさ
だって俺、家族皆でここに住むのが幸せだから!
-
こんな家庭でどうやって僕は社会適応能力を得たんだ?
-
誰と話してるの?
-
特に誰かにって訳じゃない
-
私は部屋に戻って学校の男子全員にアルファベット順に電話かけるから!
誰か一人が電話に出てくれるまでね!
-
間違いなくリンダは男好きだな!
-
-そりゃそうよ
-そうだよね
-
よし、じゃあこれは僕の人生だから、もう寝るね
-
まだ夕方の5時よマーティ!
-
分かってる!
-
おやすみのキスの時間かなって……
-
午前一時におはようございまーす……
-
やあアインシュタイン! いい娘だ、おいで!
-
ドクはどこだい?
-
何それ?
-
デロリアン?
-
アインシュタイン、マーティに耐放射能スーツを
-
こいつの制御装置をちょうど完成させたんだ
-
あれは1955年11月3日のこと……
-
そう……1955年11月3日だ……
-
タイムトラベルを発明した日!
-
あれは私がワンマン裸ダンスパーティーを部屋で開催していた時のことだった
-
ストロール(50年代に流行ったダンスステップ)をやろうとして躓いてな
-
ナイトスタンドに頭を打ったんだ
-
すると突然次元転移装置のアイデアが降って湧いたんだ!
-
これこそ科学の勝利ってやつだ!
-
分からないな、ドク 一体どういうこと?
-
万事順調だよ、マーティ
-
このあたりは昔、見渡す限りの農地だったんだ
-
ピーポディの爺さんが松の木を植えまくっててね
-
-何それ?
-そうだな
-
暫くして収監されたよ ええと……
-
「不適切な樹木栽培主義」が原因で
-
-マジで何?
-だな
-
とにかく!
-
カメラを持て!
-
これこそ私の最新の実験だ
-
このために人生全てを投げ売ってきた!
-
さぁ 回すんだ!
-
それでは……始めようか
-
御機嫌よう 私はドクター・エメット・ブラウン
-
ヒルバレーのツインパインズモールの駐車場より
ここから新しい歴史が始まる
-
この実験は史上初の時間に関するもの
-
私は時間に基づく新しい科学とその法則を打ち破る方法を発見した!
-
現在時刻は1985年10月26日土曜日の早朝1時18分
-
ここにあるのは私が修理した車……
-
2つの時計が完璧にシンクロしているのをお見せしよう
-
これからこの犬を時の向こうへと送り出す
彼女がたとえ賢くなくともここへ戻ってくることをお約束しよう!
-
全部撮ってるか、マーティ?
-
バッチリだよ、ドク!
-
タイムマシンには古いデロリアンを選んだ
-
車をタイムマシンにするならスタイリッシュなものがいいからな!
-
しかもこのステンレス構造は原子炉のプルトニウムロッドホッパーからの
流体の分散を適切に処理してくれる
-
時間を超えるには1.21ジゴワットが必要で
これらの電力はプルトニウムを使って発生させる
-
私の計算が正しければこいつが88マイルに到達した時
おったまげたことが起こるぞ!
-
巻き戻してくれ、見てみたい!
-
御機嫌よう 私はドクター・エメット・ブラウン
-
ヒルバレーのツインパインズモールの駐車場より
ここから新しい歴史が始まる
-
この実験は史上初の時間に関するもの
-
私は時間に基づく新しい科学とその法則を打ち破る方法を発見した!
-
現在時刻は1985年10月26日土曜日の早朝1時18分
-
ここにあるのは私が修理した車……
-
2つの時計が完璧にシンクロしているのをお見せしよう
-
これからこの犬を時の向こうへと送り出す
彼女がたとえ賢くなくともここへ戻ってくることをお約束しよう!
-
最高だ! 続けてくれ
-
タイムマシンには古いデロリアンを選んだ
-
車をタイムマシンにするならスタイリッシュなものがいいからな!
-
しかもこのステンレス構造は原子炉のプルトニウムロッドホッパーからの
流体の分散を適切に処理してくれる
-
時間を超えるには1.21ジゴワットが必要で
これらの電力はプルトニウムを使って発生させる
-
私の計算が正しければこいつが88マイルに到達した時
おったまげたことが起こるぞ!
-
マーティ 正直に言ってもいいか?
-
勿論さ!
-
この車を時から時へと無事に移動させられるほどに私が幸運だったなら
長年苦しめられてきた恐怖からも開放されるだろう
-
丸々30年の歳月と家財の全てを費やし、
私自身も精神的見当識障害などとまるで酷い言われようだ!
-
だからこそこんな常軌を逸した状況で実験を行うんだ
-
早朝のこの駐車場に全ての命運をかけるんだ!
-
だが……
-
もし私の理論が証明できて次元転移装置が作動すれば
-
時空間についての科学を全て私が書き換えてやる!
-
時空間について!
-
よし、下がれマーティ!
-
グッドラック、アインシュタイン!
-
準備はいいか? よし……
-
行け!
-
やるなマーティ!
-
時間だ!
-
御機嫌よう 私はドクター・エメット・ブラウン ヒルバレーのツインパインズモールの駐車場より
ここから新しい歴史が始まるこの実験は史上初の時間に関するもの
私は時間に基づく新しい科学とその法則を打ち破る方法を発見した!
-
現在時刻は1985年10月26日土曜日の早朝1時18分ここにあるのは私が修理した車
2つの時計が完璧にシンクロしているのをお見せしようこれからこの犬を時の向こうへと送り出す
彼女がたとえ賢くなくともここへ戻ってくることをお約束しよう!
-
時空間を超えて!
-
行くぞ!
-
タイムマシンには古いデロリアンを選んだ車をタイムマシンにするならスタイリッシュなものがいいからな!しかもこのステンレス構造は原子炉のプルトニウムロッドホッパーからの流体の分散を適切に処理してくれる時間を超えるには1.21ジゴワットが必要でこれらの電力はプルトニウムを使って発生させる私の計算が正しければこいつが88マイルに到達した時おったまげたことが起こるぞ!
-
私達で歴史をつくるぞ、マーティ!
-
僕達で歴史をつくるんだ、ドク!
-
ヘビーだ すごすぎて脳味噌爆発しちゃいそう
-
でも待ってよ、どうやってプルトニウムを手に入れたの?
盗んだとか言わないよね?!
-
盗んだわけじゃない!
-
じゃあ見つけただけ?
-
見つけただけだ!
-
じゃあ盗んでないんだね?
-
-盗んだでしょ/見つけただけ
-見つけただけ?/盗んだ
-盗んだ?/見つけた!
-盗んだんじゃないか!
-
あいつら誰?! 一体誰からプルトニウムを盗んだのさ?!
-
奴らはな、富豪の年寄りの白人だよ、マーティ!
-
待って、リビア人じゃなくて?
-
それはただの馬鹿げた80年代のレイシズムだ!
-
よく考えてもみろ、マーティ
-
富豪の年寄りの白人は何もかも持ってる 奴らは私に爆弾を作ってくれと頼んできたんだ
-
中古のピンボールマシンの部品で作った偽の爆弾をくれてやったよ
そしてプルトニウムは全部頂いておいた!
-
なんで爆弾を欲しがるの?
-
富豪の年寄りの白人こそがホンモノのテロリストだからさ、マーティ!
-
じゃあなんで僕らを撃ってくるの?!
-
富豪の年寄りの白人は銃が大好きだからな!
-
走れマーティ! 走れ!
-
ここどこだ?
-
何だここは 夢でも見てるのか?
-
その方がまだマシだったね! 受賞もしたパパの松の木を一本轢きやがって!
-
俺の松の木が!
-
あぁ……
-
ケビン……
-
やつに一体何をされたんだ?!
-
なんでそんな格好を?
-
エイリアンだよ!
-
確かにそれが一番論理的な説明だね
-
50年代の人って趣深いなぁ!
-
殺しちゃえ!
-
こんなことが……
-
お金もいらない 名誉もいらない
-
この列車に乗るにはクレジットカードも必要ない
-
あまりに強くて時々突然残酷にもなるけれど
-
人生を救ってくれるかもしれない
-
それが愛の力
-
嘘だろ! 悪夢に決まってる、何が起きてるんだ?
-
こんな時代にいるべきじゃないのに!
-
こんな時代にいるべきじゃないのに!
-
もしこの投げ捨てられてた新聞が正しいなら
-
僕の身に恐ろしいなにかが起こってるってことだ
-
少なくともまだ生きてる、でも
-
1955年に生きてるだなんて
-
こんな時代にいるべきじゃないのに!
-
ここは僕の知ってるヒルバレーじゃない
-
街はどこもちぐはぐで寄せ集めみたいだし
-
30年も過去に来ちゃったんだ
-
ドクの車を飛ばしすぎたせいで!
-
どうやったらこんな時代から抜け出せるんだ?
-
誰か手を貸してくれませんか?
-
勿論さボウヤ、船になら戻してやれるぜ
-
はい?
-
救命胴衣だろ? それ
-
50年代の人って趣深いなぁ!
-
なにか注文しないのか?
-
あぁ、そう、じゃあペプシフリーを
-
ペプシが欲しいなら金を出しな、あんちゃん
-
分かった じゃあタブを
-
領収書だ? 注文しなきゃやれねえよ!
-
なんでこんなミスばっかりするんだ?
あ、今頃になって気づいたのかって思ったでしょ 気づかなかったよ…
-
大丈夫よ、コツは掴んできたでしょ?
-
あぁ、あんたのこと知ってるよ! ゴールディ・ウィルソンだ!
-
ええ! 街一番の女給仕よ! でもいつか身を立ててやるんだから!
-
そのとおり、市長になるよ!
-
市長! 良いわね、響きが気に入ったわ、「ゴールディ・ウィルソン市長」!
-
黒人市長? しかも女の?
どっちにしろ恐ろしくてたまんねえな そんなのいらねえよ!
-
まぁ見ててくださいよ! いつか市長になってこの街中を掃除してやりますから!
-
そうだな、ならまずここの床から始めるこった
-
上手いこと言ったね
-
このダイナーにいる誰かなら 僕にぴったりの計画を提案してくれるかも
-
ここにとどまってちゃいられない ゴールディが市長になるって言っちゃった
-
時間の流れを変えちゃったかもしれない!
-
きっとこれもそんなに長くは続かないだろう
-
僕とはまるで関係ない夢の世界にいるみたいな気分だ
-
多分、でも確実にこれは現実なんだろう
-
この世界がおかしな時代になる前にどうにかしなくちゃ――
-
マクフライ!
-
やぁビフ
-
ここには来るなって言ったよな?
-
あぁ、ちょっとシリアルを食べようと思っただけで
-
キモッ! そんな気持ち悪いもん死んでも食おうと思わねえけどな
-
月曜日の生物のレポートが必要なんだよ
-
あぁ、そのことね……
-
明日から取り掛かろうと思ってたんだけど
-
ちったぁ考えろマクフライ! 難しいことじゃねえだろ お前のを俺が書き直さなきゃ行けねえんだから
-
俺の宿題をお前の筆跡で出せないだろ? そんなことしたら退学だ!
それは嫌だろ?
-
ええと……
-
そうだろ?!
-
う、うん、勿論だよビフ
-
でも僕も自分の宿題で手一杯で……
-
そういう時フランス人はこういうんだろ?
「セロリ(”セラヴィ”の間違い)」!
-
セロリ!
-
君が言うなら、ビフ
-
それで良いんだ、マクフライ
-
樽の中の曇ったナイフみてえだなお前
(頭の回転が鈍い:"not the sharpest knife in the drawer"の間違い)
-
でもまぁ気にすんな!
-
なぁビフ! もう行こうぜ!
-
おう、ビリー・ゼイン(BTTFでマッチ役を演じた俳優) お前最高だな
-
いいや 最高なのはあんたさ……
-
何見てんだよ、マヌケ?
-
行くぞ3D、皆、ビリー・ゼイン
-
雁のように……
-
群れをここから追い出すぞ!
(”make like a tree and leave”の間違い)
-
何だよ?!
-
あんたジョージ・マクフライか!
-
そうだけど君は?
-
なぁ、なんであんなふうに好きにさせてるんだ?
-
そりゃあ 彼らのほうが大きいんだもの
-
あんたもっと自尊心ってやつを持ったほうがいいね
-
無理だよ! 僕もう行かなきゃ!
-
ジョージ! 待って!
-
ちょっと待った この時代にはドク・ブラウンがいるはず
-
彼が僕を助けられないなら、他の誰も無理に決まってる!
-
彼の科学が必要だ だって時限装置を作った当人なんだから!
-
こんな時代で彼を探しに行かなくちゃ!
-
もしかしたらこのアイデアは間違ってるかも
-
窮地に立たされて元気もなくて 元の時代に帰るのは難しいのかも
-
でも僕にはまだ車があるし、一縷の望みもある
-
結果なんて気にするもんか ぼくは現代に戻るんだ!
-
頭がおかしくなりそう だって自分の父親よりも年上なんだ!
-
こんな時代から抜け出さなくちゃ!
-
こんな時代から……
-
ドクを見つけなくちゃ、ドクを見つけなくちゃ……
-
何してるの?
-
なんで付けてきてるんだよ?!
-
別に付けてなんかないよ。ただ同じ道を歩いてただけ
-
それで女の子見てる訳?
-
いや……そういうつもりじゃあ……
-
今まで裸の女子なんて見たこともなかったんだ! シチメンチョウハゲタカかと思って……
僕の鳥類図鑑にあるんだけど……でもそうじゃなかった 彼女は……
-
白鷺だった……
-
意味分かった?
-
鳥に例えたんだけど
-
その方がよっぽどマシだ
-
マジで80年代映画の登場人物って女性を全く人として扱ってないよな
-
なんて?
-
何でもない! ねえ、ちょっと聞きたいんだけど――
-
嫌だ! 僕から離れろ! ライフジャケット恐怖症なんだ!
-
これはライフジャケットじゃ――危ない!
-
嘘だろ! 殺しちゃった!
-
刑務所に入るにはまだ若すぎる 僕たったの16歳なのに!
-
(観客:息子を脱がせ!)
-
頭をぶつけたの、でももう大丈夫よ
-
めちゃくちゃヤバい夢を見たよ
-
富豪の金持ちの白人と……
-
やたらフィンガースナップをするギャング達と……
-
それからビリー・ゼインまでいた!
-
随分と恐ろしい夢を見たのね
-
でももう大丈夫よ あなたはちゃんと無事に1955年にいるから
-
何だって?!
-
私が今言ったのは! あなたはちゃんと無事に――
-
聞こえてるよ!!
-
じゃあなんで繰り返すように頼んだの、カルヴァン?
-
びっくりしたからだよ!
-
君は……僕の……
-
君は僕の……
-
随分と強く頭を打ったのね、カルヴァン
-
カルヴァン、大丈夫?
-
なんで僕のことカルヴァンって呼ぶの?
-
あなたの名前でしょう? カルヴァン・クラインって下着にびっしり書いてあった
-
紫の下着なんて初めて見たわ、カルヴァン
-
お友達はカルって呼ぶのかしら?
-
皆マーティって呼ぶよ
-
そう……
-
マーティ
-
非現実的だ! 文字通り今までの人生最悪の経験だよ
-
ロレイン? 上で何してるの? 降りてきなさい!
-
やだ、ママよ! ズボン履いて!
-
待ってよ なんで僕のパンツ脱げてるの?!
-
ロレイン、聞こえてるの……あら 起きてたの
-
良かった
-
通りのど真ん中で一体何をしてたんだ? 君のような年頃の子供が
-
時空間連続体を破壊してました……
-
生意気な口を利くんじゃない!
-
ハリー!
-
港にはいつまでいるの、カルヴァン?
-
何?
-
ほら、救命胴衣を付けてるでしょ?
-
あぁ、港、そう! 実は個人主催の浮遊装置同好者の集会に向かうところだったんだ
バディ・ホリー通り67番地ってどこだか分かります?
-
あぁ、エルヴィス・プレスリー大通りの傍の丘の上の
パッツィー・クライン通りから2つ下ったところだ
-
リッキー・ネルソン・ロータリーのすぐ近く
-
あぁ、ジョン・F・ケネディ通りの!
-
ジョン・F・ケネディって誰だ?
-
お会いできて光栄でした!
-
-ねぇママ、カルヴァンのこと――
-マーティ!
-彼を一晩泊めてあげない? 私の部屋を使っていいから!
-
-そうね、カルヴァン――
-マーティ!
-あなたは他人のような気がしないの
-
お家に誰かいる? お母様と私が知り合いだったかしら?
-
えぇ、まぁ、多分そうですね
-
電話番号は?
-
家には誰もいません、まだね
-
そう……
-
ええと、すみません、僕行かなくちゃいけないんです
ライフジャケットの……集会……イベントに
-
とっても面白そうね、カルヴァン
-
だからマーティ――もういいや、自分でどうにかします
いろいろとありがとう、それじゃ!
-
ロレイン、あんな子供を生んだら勘当だぞ!
-
でもパパ、私、彼のこと愛してるの!
-
ドク! ドク、入れてよ!
-
ドク! あんたの助けが――
-
何も言うな、一言もだ! この装置で思考を読み取る 私の発明だ
-
分かったぞ、サタデー・イブニング・ポストの購読勧誘にきたんだな!
-
違うよ、僕は――
-
喋るな!
-
お前がここに来たのは……
-
エリック・ストルツだってよくやってたよな?
(元マーティ役、撮影開始6週間で降板)
-
うん、まぁ確かにね。でもそうじゃなくて――
-
黙れ! 君がここに来た理由は……
-
ドク! 僕は未来から来たんだ!
-
あんたが発明したタイムマシンで1985年からやってきたんだよ!
-
本当に酷い日だった!
-
これじゃ1955年に足止めだ だから未来に戻るためにあんたの助けが必要なんだよ!
-
それがどういう意味だか分かるか?
-
勿論だよドク! つまり――
-
つまり私の発明が何の役にも立たなかったということだ!
-
ドク! ドク! あぁ……
-
僕と兄さんと姉さんの写真を見てよ! セーターに書いてあるだろ、84年生って……
-
随分と平凡なフェイク写真だな! しかも出来が良くない 兄さんの頭が切れてるぞ!
-
ドク…
-
未来から来たというのなら、1985年の大統領は誰だ?
-
ロナルド・レーガン!
-
ハ! ロナルド・レーガン! 俳優の?
-
それじゃあ副大統領は? ジェリー・ルイスか!
-
ハハハ! 財務長官はジャック・ベニーか!
-
資格もない有名人を大統領に国民が選ぶんだとしたらそうなるかもな!
-
おやすみ、未来少年!
-
ドク! ドク待って! あんたがどうやって頭を怪我したのか知ってるよ!
-
部屋でワンマン裸ダンスパーティーしてたら躓いてナイトスタンドに頭を打ったんだ
-
それで浮かんだアイデアが次元転移装置で、それがタイムマシンを……
-
可能にするんだ
-
これだよドク!
-
-これがタイム――
-こんな醜い車見たことないぞ!
-
ホントアホみたいだよね。これが格好いいと思われてるのってどう考えても僕らのせいだよ
-
なんてこった!
-
だよね。でも見て、これが次元転移装置だよ!
-
ハハ、本当だ! 我が子だ!
-
ついにまともに動くものを発明したぞ!
-
やったね! あとはプルトニウムさえあれば――
-
プルトニウム?!
-
プルトニウムだよ。1.21ジゴワットの電力を生むためには……
-
1.21ジゴワット?!
-
1.21ジゴワット?!
-
うん
-
そりゃあ1985年だったらそこらの薬局でプルトニウムを気軽に買えるのかもしれんがな
-
1955年の薬局で手に入るものと言えばコカインぐらいなものだ!
-
それがホントかどうかは知らないけど……
-
歯磨き粉の中に入ってる
-
そこかしこにだ!
-
まるで暗黒時代さながらだぞマーティ!
-
迂闊だった 1.21ジゴワットもの電力を生み出すには稲妻以外にはない!
しかもいつどこに落ちるか分からんと来た!
-
いいや……
-
なんてこった!
-
正しくだ! 次の土曜の夜10時4分、時計台に雷が落ちると書いてある!
-
どうにかしてこの電力を利用して次元転移装置に繋げられれば……
-
うまくいくかも知れない!
-
次の土曜日、君を未来に戻してやる!
-
未来に戻す?
-
未来に……戻す!
-
マーティ、今日は私以外の人間と接触していないだろうな?
-
あー……いや……
-
むしろ蝶を踏み潰したっていうか……
-
ゴールディ・ウィルソンに市長選に出馬しろって言っちゃったし、ビフに見つかったし
これってヒルバレーの全市民に影響与えるよね あと多分僕の両親にも見つかったかも?
-
全く信じがたい今何と言った?!
-
ごめん!
-
お前は陶器店に闖入した暴れ牛か?!
-
うん……
-
大惨事じゃないか!
-
分かってるよ!
-
こんな短時間で一人の人間がやらかす量かそれは?!
-
分かってる
-
君の両親が助けなしにくっつく可能性は限りなく低いぞ……
-
あとはじいちゃんばあちゃんと叔母さんと叔父さんと母さんも僕に惚れてるかも……
-
何?!
-
どうしてお前はそうなんだ?!
-
駄目だった?
-
「駄目だった?」だと?!
-
あぁ! なんてこった!
-
そうだね、ヘビーだ
-
また言ったな、「ヘビーだ」って
-
未来じゃ地球の重力に何らかの問題でも起きてるのか?
-
いや気にするな、とにかく最悪な事態であることは確かだ
-
分かった、分かった! でも聞いてドク、僕を戻すのを手伝ってよ!
-
しかしどこから手を付けたものか……
-
さっきの写真をもう一度見せてくれ
-
頭が消えてる! まるで消しゴムみたいに!
-
消されてるんだよ……存在自体がね
-
きみがどうにかせにゃ、君の両親は出会うことも恋に落ちることもないぞ、マーティ!
-
大したことないよね
-
大丈夫、まだ修復可能さ!
-
パパとママは金曜日に魅惑の深海パーティでキスをして、それで気まずい恋に落ちて結婚するんだ
-
それでスランプとよくありがちな倦怠期に陥って出来の悪い子供達に囲まれるんだ
-
まるでお伽話だな
-
しょうがないでしょ
-
君の両親の共通の趣味は? 一緒によくやっていることとか?
-
別に何も
-
ロマンスとかそういうものはないのか君には!
-
そんなには。でもねドク、帰るのを手伝ってくれれば、僕の帰りを待ってる女の子がいるんだ!
-
可愛いか?
-
美人だよ! 僕にはもったいないぐらい!
-
助けて、ドク・ブラウン! あなただけが頼りなんだ!
-
未来少年、よく聞け
-
お前のタイムラインはぐちゃぐちゃだ
-
未来に戻る前にまずこいつを直す必要がある!
-
自分のタイムラインを変えてしまったのは分かってるだろう?
-
物事は既にあるべき姿でなくなってしまっている
-
この君のきょうだいも無事ではないだろう
-
姉さんを見てみろ!
-
だが君のきょうだいだけでは済まされない 君もすぐに消えてしまうぞ!
-
私達が元に直さない限り
-
だからこそやらなければならないんだ!
-
なんてこった、マーティ!
-
なんてこった、マーティ!
-
君は意図せずして私の発明で歴史を変えた!
-
大丈夫だって!
-
「大丈夫」だなんて言ってくれるな
-
君の母親は「カルヴァン・クライン」に恋してるんだぞ!
-
H.G.ウェルズは言い給うた、元に戻さねばならないと!
-
なんてこった、マーティ!
-
親父さんは梯子を外された
-
君が舞台に登ったからだ
-
あの事故は二人の関係性を育むためには絶対に起きなきゃいけないものだった
-
だが今や君が親父さんの役を奪ってしまった
-
君の母親の欲は移り変わり、君が肉欲のゴールとなった!
-
やめてよドク!
-
なんてこった、マーティ!
-
なんてこった、マーティ!
-
重要なキスを不意にするわけにはいかない
-
でなきゃ君は産まれない!
-
魅惑の深海パーティで両親がキスをすると言ったな、それが唯一のチャンスだ!
-
ジョージと彼女の仲を取り持て!
-
それが鍵だ!
-
なんてこった、マーティ!
-
仕事に取り掛かろう 怠けている暇はない 私の言うことを聞くんだ!
-
ギアを入れて準備しろ、ビフには絶対邪魔させないように!
親父さんにやるべきことをするよう心を決めさせるんだ!
-
なんてこった、マーティ!
-
変装したほうが懸命だ、眼鏡でもかけておけ
現金とラジオも必要だろう
-
くよくよするな、うっかりも駄目だ
1985年に辿り着くまでは家に帰れるわけじゃないからな!
-
了解!
-
良いぞ! 地図と帽子と、母親に見られるかもしれんからそれは置いておけ
笛と照明弾も入れておこう
-
なんとしてでも生き伸びるんだ!
-
なんてこった、マーティ!
-
なんてこった、マーティ!
-
準備はできたな 着実に、確実にだぞ そうすれば家に帰れる!
-
この線に車を停めて、時が来ればきっと大丈夫さ
-
上手くやれ、天気を信じろ、嵐がくると!
-
ジョニー・B・グッドを聴いても良い あとは成り行きを見守ろう!
-
全て秒単位で計算済み
-
時計を眺めていても時間は早まらない
-
待ってさえいればバシュンと未来に戻れるさ!
-
なんてこった、マーティ!
-
やぁジョージ! ちょっと紹介したい女の子がいるんだ
-
何書いてるの?
-
あぁ、小説だよ……
-
地球にやってきたエイリアンの話さ
-
あとセクシーなヴァンパイアも出てくる!
-
読んでいい?
-
駄目だよ、誰にも読ませたことないんだ
-
全然おもしろくないって思われたらどうすればいい?
-
検討もつかない きっと誰にも理解してもらえないだろうけど
-
いいやジョージ、そんなことないさ
-
ところで――ロレイン・ベインズを知ってるだろ? 彼女、君のことが好きみたいなんだ
ダンスに君のことを誘いたいってさ!
-
彼女が?
-
ああ!
-
勿論! あそこに行って誘ってきなよ
-
今ここで? カフェテリアで?
-
でも彼女に断られたら? こんなところで断られたらどうしたらいいのか
-
それに……きっと他の誰かと行ったほうが彼女のためだよ
-
誰かって?
-
なぁおい、分かってんだろ? 欲しいんだろ本当はよ?
-
その汚い口を閉じてくれる?! 私そういう女じゃないの!
-
あれこそ真実の愛だね
-
なんでこれを見ても皆黙ってるんだ?
-
50年代だよ 暗黒の家父長制の時代さ
-
もう、僕ここ嫌だ!
-
皆そうだよ
-
お前はそういう女なんだよ、分かってないだけで!
-
そのバカでかい手離してくれる?
-
おい聞こえただろ! そのバカでかい手を離……
-
あー……ハハ……
-
よほど喧嘩がしてえみてえだな、マヌケ
-
へぇ? 赤ん坊の頃にあんたを「ビフ」って名付けたやつの顔が見てみたいね
-
おうそうかい!
-
何をしているんだ?
-
セクシュアル・ハラスメントがまず一つ
-
だが軽い乱闘騒ぎだと?!
-
私の目の黒いうちはそうはさせん!
-
ケツまくって消えな
-
あの女、テメエのこと何様だと思ってるんだ? なぁ?
-
一体何様のつもりだ? 絡むティーンエージャーを間違えてるだろうがよ!
-
その通り!
-
誰にも「ノー」とは言わせない……このビフ・タネンにはな
-
拒否! 却下! 公衆の面前での恥辱!
-
こんなの耐えられるもんか!
-
ルートビアのおかわりは?
-
何のために? そんなの役に立ちゃしねえ 俺は面目を潰されたんだ
-
誰が? あんたが? まさか!
-
ビフ、しっかりしてくれよ!
-
友人ビリー・ゼインの言葉を聞けよ、いいやつだぜ
-
カルヴァンのやつを見てるとイライラしてくるんだ うろちょろしやがって
-
ここにいる奴ら皆、あんたのためなら喜んでアイツを潰すぜ
-
そしたらこの学校であんた以上に憧れの的の男はいないって証明できる
-
あんたこそが皆のお気に入り!
-
あんたが気に入らないマヌケ共は完膚なきまでにボコボコにしてやらなきゃ!
-
ビフほどタフなやつはいない
-
ビフのようなやつは他にはいない
-
ビフほど臆病者共の人生を滅茶苦茶にできるやつは他にいない
-
この学校にビフの半分ほども高貴で完璧で真にいいやつは誰もいない!
-
何が自分のためになるかを知ってるなら、誰に聞いても同じ答えが返ってくるさ!
-
ビフのような王は他にはいない
-
ビフのような腕力を持つやつは他にはいない
-
ビフのように女の心を片っ端から跳ねさせるやつはいない!
-
俺はスライスチーズ以来の最高傑作!
("best thing since sliced bread"の間違い)
-
ビフこそ皆の代表!
-
腹筋も尻も抜群!
-
ビフが直立するさまはまるで月食のよう!
-
ビフに喧嘩を仕掛けるやつはいない
-
右も左も叶うやつはいない
-
ビフほど負け犬を恐怖で震え上がらせられるやつは他にはいない!
-
デブだろうが豊満だろうが……
-
誰も俺を誤解して過小評価することはない!
-
少しも女々しくも可愛くもない
-
そのとおり
-
俺と戦ったやつは皆ドアのように死んだ!
("as dead as a doornail"の間違い)
-
ビフほどのパンチやキックを出せるやつはいない
-
罵り合いじゃ負け知らず!
-
家父長制サイコーだぜ!
-
ビフだ! 逃げろ!
-
ガキの頃は親父みたいに偉大な名声を持った男になりたかった
-
今や成長して道も半ばまで来た
-
後はトップへと急降下するだけ!
-
ビフのように言い争えるやつはいない ビフのようなスターはいない
-
ビフのようにあちこちドライブするやつもいない!
-
俺の視線はただ一つのものに釘付け!
-
皆のビフ!
-
ジョージ待って!
-
どうして僕を付けてくるんだよ?!
-
ええと……格好いいって思ったから!
-
嘘だ!
-
誰も僕のことを格好いいなんて思わないよ! 放っといてくれ!
-
ロレインはどうするのさ? ダンスに誘うの? 彼女は君と行きたいんだよ!
-
それが本当だろうが嘘だろうが、その日の夜はお気に入りのテレビ番組があるんだ……
-
「SF劇場」!
-
録画するか再放送で見れば?
-
「1955年たるもの」を未だに君は理解してないのか?!
-
だから僕は家にこもってマシュマロを一瓶丸ごと食べるんだ……
-
で、SF劇場を見る! この惑星上の誰に言われようとそうするからね
-
それじゃさよなら、永遠に!
-
さよなら永遠に……
-
「この惑星上の誰に言われようと」、ねぇ?
-
地面を歩いていると音が聞こえた……
-
振り返るとそこには……ピエロがいた……しかめっ面をしたピエロが……
-
丘の上に立って猟犬のように吠えていた……
-
ピエロだ! ピエロ、ピエロ、ピエロ、ピエロ、ピエロ!
-
黙れ、地球人
-
私はダース・ベイダー
-
バルカン星からやってきた地球外生命体だ!
-
エイリアンが僕のもとにやってきたらいいなって思ってたけど今分かった絶対にゴメンだ!
-
ソイレント・グリーンは人間なのだ!
-
はぁああ?!
-
ロレインを誘え
-
まぁビリー・ゼイン、これは……?
-
あぁ、このダイヤモンド? そうさ
-
あんな男やめときなって、ベティ!
-
そうよ、あいつはこの町の汚点よ!
-
違うわ、ただちょっとフクザツなだけ
-
私なら彼を正しい道に戻せるわ!
-
ベクデルテストが発案されるのが待ちきれないわね
-
私も
-
カルヴァン!
-
マーティ!
-
助けてくれ!
-
どうしたの、ジョージ?
-
ロレインを誘いたいんだけど、どうすればいいかわからないんだ
-
まぁまぁ落ち着けって、急にどうしたんだ?
-
昨日の夜、バルカン星からダース・ベイダーがやってきてロレインを誘えって言ったんだ
でなきゃ僕をソイレント・グリーンにするって!
-
よーし、とりあえずその「ソイレント・グリーン」ってやつは僕らだけの秘密にしよう、いいね?
-
分かった、うん、分かったよ!
-
それで、今から誘うの?
-
あぁ、でもなんて言えばいいのかわからない
-
自然にすればいいんだよ。心に浮かんだことを言えばいいんだ!
-
……バルーン!
-
ジョージ!
-
分かんない、分かんないよ!
-
マジかよジョージ、なんで僕が産まれたんだか
-
『グーフィームービー』みたいだな マックスはどうやって産まれた? グーフィーは誰と結婚したんだ?!
-
何?!
-
なんでもない! 脱線しただけ、ほら、こう言えばいいんだ
-
君と僕は結ばれる運命だったんだ 君は今まで見た中で最高の美人だ、って!
-
女子はこういうのが好きなんだ、これさえ言えば……
-
何してんの?
-
メモしてるんだ、すごくいいセリフだったから!
-
ジョージ!
-
分かったよ、あぁ……
-
ロレイン?
-
君と僕は結ばれる運転だったんだ
-
な……何?
-
いや、僕が言いたかったのは……ええと……
-
ちょっとまって
-
どこかであったことある?
-
あぁ!
-
うん! ジョージだ!
-
ジョージ・マクフライ!
-
そして僕は君の運転だ! あ、いや、運命だ!
-
マクフライ! ここには二度とくるなって言ったよな?!
-
あぁ、まぁ、危ない生き方が好きでさ
-
あぁそうかい! ストロー越しにものを食うのを危険っていうんならそうだろうな!
-
……そうだね
-
腹で茶を沸かすほど面白いことになるぞ
(”more fun than a barrel of monkeys”の間違い)
-
テメエぶっ殺す!
-
あっそ、まだ生きてるけど?
-
コンコン!
-
どなた?
-
パンチだ
-
何のパンチだ?
-
お前をパンチするんだよ!
-
-ヤッベ
-捕まえろ!
-
とんでもなく興奮する予算のかかったチェイスだったわね!
-
都合よく止まっていた肥料のトラックにビフの車が突っ込んだなんて信じられないわ!
-
あのボウヤが乗ってた車輪のついた板はなんだったんだ?
-
カルヴァン・クラインよ! まるで夢みたい……
-
やっぱり家にいるんだった……
-
アーチー・アンドリューズ、お次は何をしでかすんだ?
(1942年から連載している漫画の主人公)
-
きっとこの作品はいいテレビ番組の題材になるだろうな
-
もう少しサスペンス要素さえあれば……
-
えーと……僕、偶然スケートボードを発明しちゃったかもしれない
-
はぁ?!
-
分かってるよ、ごめんって!
-
でも聴いてよドク、重要なことなんだ
-
あんたの未来についてのことなんだよ!
-
駄目だ! マーティ頼む、止めてくれ
-
己の運命を知りすぎるべきではない
-
だけど時には恐ろしいことも起こるだろう? それに――
-
ならばそれは起こるべくして起こったんだ!
-
マーティ、君は時空間そのものに風穴を開けようとしているんだぞ!
-
私が自分の未来について知り過ぎれば、自分自身の存在も危うくしてしまう!
君が今まさに自分の身を危険にさらしているようにな
-
でも……
-
あんたが正しいや
-
それでは早速計画に取り掛かろう
-
時計台の上から産業用の電線を伸ばし、2本の街灯に挟まれた道路にそれを下ろしていく
-
一方で巨大な棒とフックを車に装着し、電線から直接次元転移装置に電力を流す
-
決められた時刻に君はケーブルめがけて車を発信させ、時速88マイルまで加速する
-
このチラシによれば次の土曜日の夜10時4分に雷が時計台に落ちると書いてある
-
これが次元転移装置に1.21ジゴワットの電力を送り、君を1985年へと戻すのだ!
-
助かった、気失うところだったよ!
-
どうぞ!
-
ロレイン?
-
どうやってここを?
-
つけてたの……2日もよ!
-
ウッソだろ……
-
何とか元に戻せるとか言ってなかったか?
-
まさかこんなふうになるなんて思ってもみなかったんだ……
-
あなたってとっても謙虚なのね!
-
あなたに近づくには勇気が必要だったわ 勿論狡猾さもね
-
だからこそヒルバレーの郊外まであなたを追ってきたの
-
高校の盛大な催し物に誘ってくれるんでしょう? もうあなたの申し出を受け入れる覚悟は出来てるの
-
私の勘違いや早とちりだったらごめんなさいね!
-
こんなの間違ってるって分かってる 女の子がすることじゃないって
-
でもこの想いは強すぎて、あなたのことを昼でも夢に見てしまう!
-
すぐにでもダンスをしたい、でも相手役の男の子がいないの……
-
ジョージはどう?
-
ジョージ・マクフライは知ってるだろ?
-
あぁ、私を見て、カルヴァン!
-
しっかりしてよ!
-
男には魅力と筋力がなくちゃね
-
私を見て、カルヴァン! いつになればデートできるのか教えてちょうだい!
-
私を見て、カルヴァン! 無視しないで!
-
あなたの将来の女神候補がそう言ってるの!
-
別に無理強いなんてしてないわよね?
-
無理強いはしてないけど気圧されてはいるかな
-
昨日までは何もかも普通だったのに
-
今ここに来て何もかもが変わってしまった
-
二度目のチャンスはない
-
刻一刻と状況は変化する 心を決めないと
-
私は絶対諦めない
-
最初の瞬間からもうあなたに囚われてしまったの
-
パパがあなたを車で撥ねた直後から
-
だから私を見て、カルヴァン
-
ジョージが新しいことにチャレンジしてくれさえすれば……
-
私を見て、カルヴァン
-
ちょっとでも僕が教えてあげれば……
-
私を見て、カルヴァン
-
よし……
-
二人でダンスを踊るんだ
-
何? 考えがあるんだよ!
-
完璧なプランだ、ジョージ! 僕がロレインをダンスに連れて行く、それで――
-
君がロレインをダンスに連れて行くなら、僕はどうやってロレインとダンスすればいいんだ?
-
それも含めての計画さ! 僕がロレインをダンスに連れて行って、それで僕が……
-
彼女とちょこっといちゃつく……あぁ最悪!
-
大丈夫?
-
ちょっと吐き気がするだけ
-
で、君が颯爽と現れて彼女を助けるんだ!
-
あんたが悠然と立ち上がって彼女を守れる男なんだって彼女に見せつけるんだよ!
-
でも僕、この人生で喧嘩なんてしたことないよ
-
喧嘩をするわけじゃないよ父さ……と、と……トーヘンボク
-
君は彼女を助けに行くんだ。さぁ、決め台詞は覚えてる?
-
あぁ!
-
「おいお前、その薄汚い手を彼女から離せ!」
-
こんなことほんとに言っていいのかなあ?
-
あぁ! 勿論! マジで!
-
どうだかな……
-
で、あんたは僕の腹を殴る、そしたら僕は倒れて、君とロレインは幸せに暮らすって寸法!
-
随分簡単そうに言うなぁ!
-
出来ると思えば何だって出来るんだよ
-
はぁ……
-
背筋を伸ばして! 女子はそういうのが好きなんだ
-
姿勢なんて気にするかな?
-
勿論だよ、ジョージ
-
君だって格好良くて魅力的な男になれるはずなんだよ、ただ――
-
髪型――は大分惨めだな
-
背骨――も駄目
-
姿勢――はぐにゃぐにゃで見てられないな
-
ここからどうすればいいっていうんだ? ジョージ、あんた惨めすぎるよ
-
苦悩そのものを背負って歩いてるみたいだし
-
でもロレインの気を引きたいのなら、こいつらを全部過去のものにしなくちゃね!
-
マーティ、彼女と話すなんて無理だよ
-
きっと固まっちゃう
-
僕はフラッシュ・ゴードンじゃないんだから
(1934年から連載されていた漫画)
-
放っといてくれよ
-
あんたが惨めそのものってことは分かってるけど
-
でもちょっと試してみてもいいじゃないか
-
可能性はあるかもよ
-
あんたを色男にだってしてやれるかも!
-
後退りしないで
-
ほら、前屈みにならない!
-
そうすれば新しい彼女を手に入れられる!
-
あんたらしくないのは百も承知
-
あんたはそんなに強いわけでもない
-
でも騙されたつもりでやってみれば、そのうち止まらなくなるよ
-
今までの惨めさは忘れなよ、意中の彼女がいるんだから!
-
可能性はあるかもよ
-
あんたを変える手伝いをさせてよ!
-
落ち着けよマクフライ、噛んだりしないからさ。信じて
-
恥ずかしがらないで
-
計画があるんだ!
-
背筋を伸ばして堂々と立って
-
男になるんだ!
-
経験があるから分かるんだ
-
ロレインはあんたの運命の人
-
一緒に奇跡を起こそう
-
信じてジョージ、あんたは凄い!
-
見えないわけじゃないだろう? あんたの運命はすぐそこにある!
-
ビフに媚びへつらう必要もない
-
ダンスをしながらイチャついたりちょっかい出し合えばいいんだ
-
今までの惨めさは全部捨て去って
-
もう何も恐れるものはない!
-
分かった、ジョージ? 朝飯前だろこんなの! 朝飯前!
-
君にとってはそうかもね……
-
あんたにとってもだよ!
-
どうかな……
-
頑張ればあんたもタフガイになれるんだって、ビフみたいにさ
-
嫌だよ、ビフみたいにはなりたくない!
-
ジョージ、あのさ
-
ふと思ったんだけど……
-
ごめん、今までこれ、聞いたこともなかったや
-
もっと前に聞いておけばよかった……いや、もっと後に、かな?
-
とにかく、今とは別の時に聞いておくべきだったよ
-
あんたは何になりたいの?
-
僕はヒーローになりたい
-
銃とレーザー光線を持ったヒーローに
-
ものすごいイケメンに
-
宇宙船の指揮官に
-
あるいはアスリートとか
-
決して弱みを見せずに地面を揺らし ラグビーボールと勝利と女の子を掴むんだ
-
最高のスピーチがしてみたい
-
劇的な勝利を運んで 雄叫びを上げながらボールをスパイクしてみたい
-
観客席も埋め尽くして
-
そんな僕を彼女に見て欲しい!
-
作家になってもいいかもしれない
-
色んな物語を創造するんだ
-
星明かりの空を太陽が行き交う未来の寓話を
-
それをロレインにプレゼントするんだ
-
僕の心はページの狭間に そして長い沈黙の時をひたすら待つんだ
-
彼女の愛がその目に見えるまで
-
本を書いてジョークを言って
-
そこにあるのは軽蔑じゃなくて豊かな笑い
-
僕の気持ちを共有しよう 彼女への愛を告白するんだ
-
それこそ一番重要なこと
-
でももう分かってる 分かりきってるんだ
-
変人はいつも日陰に隠れて
-
変人は顔を見ただけで遠ざけられる
-
変人は誰からも愛されないんだ
-
ヒーローにならなきゃいけないんだ
-
いじめっ子になんてなったことはない
-
僕だって人生を楽しんで生きられるはず
-
彼女が僕のことをヒーローとして見てくれるときがいつかくるかも
-
勇気と自信過剰
-
僕だって、今の僕とはまるで違う優れた人になれる
-
ダンスパーティーで運命の女の子に出会って
-
どうにかして夜通し彼女と踊るんだ
-
事が終わったら彼女を家へと送っていく
-
何をしたかは想像に任せるけど!
-
ただそこに佇んで見つめ合い、愛を語り合うんだ
-
僕こそが彼女に相応しいただ一人の男
-
キスをして僕の運転を確かめるんだ
-
彼女に見合う僕になるチャンスがまだある
-
僕の未来を考え直すんだ
-
そうすればとてつもなく明るく美しい世界が広がっている
-
でもそれは僕のものじゃない……
-
今夜こそ獣になれ
-
今夜ロレインを手中に収めるんだ
-
今夜こそあんた/僕は彼女が求めるヒーローになる
-
鎖を断ち切るんだ
-
-あんたの頭は
-そうだ 僕はヒーローになるんだ
-
-ルールと
-あるいはタフで逞しい男に
-
-酷評で
-多分そんなにオタクっぽくなく
-
-占められてる
-そうすればいつか彼女も
-
-あんたの頭に引っかかってる
-僕のことをヒーローとして見てくれるかも
-
-くだらない話なんて信じるな
-勇気と自信過剰
-
-そして今こそ
-素晴らしい男になれるかも
-
-戦うんだ!
-今回ばかりはこの僕が!
-
完璧で幸せな未来が訪れる
-
彼女が……
-
僕を見たときに!