Return to Video

元マイクロマネージャの告白

  • 0:00 - 0:03
    今日は マイクロマネジメントについて
    お話ししたいと思います
  • 0:04 - 0:06
    ここ数年 自ら
    マイクロマネージャになってみて
  • 0:06 - 0:09
    マイクロマネジメントについて
    学んだことをご紹介しますが
  • 0:09 - 0:12
    そもそもマイクロマネジメントとは
    何でしょう?
  • 0:12 - 0:14
    どのように定義できますか?
  • 0:14 - 0:18
    私に言わせれば
    頭脳明晰で独創的な人たち―
  • 0:18 - 0:19
    皆さんのような人たちを
  • 0:19 - 0:21
    組織に集めてきて
  • 0:21 - 0:23
    骨抜きにすることです
  • 0:23 - 0:24
    (笑)
  • 0:24 - 0:26
    使う文字の大きさまで指示してね
  • 0:26 - 0:29
    人類史上 こんなことを言った人が
    いるでしょうか?
  • 0:29 - 0:34
    「だから この契約は明朝体じゃ
    絶対にダメだったんだ
  • 0:34 - 0:37
    お前がゴシック体と言い張るから
  • 0:37 - 0:38
    ほら
  • 0:38 - 0:39
    まとまらないだろう
  • 0:39 - 0:41
    何億円ものお金がパアだ
  • 0:41 - 0:42
    書体だけが問題だったんだ」
  • 0:42 - 0:44
    こんなことありませんよね?
  • 0:44 - 0:48
    マイクロマネジメントを受けると
    実際に肉体的に影響が現れるのを
  • 0:48 - 0:49
    感じることもあるでしょう
  • 0:49 - 0:52
    人生で一番疲れたときのことを
    思い出してください
  • 0:52 - 0:55
    おそらく それは
    すごく遅くまで残業したときでも
  • 0:55 - 0:57
    出張を終えて帰宅したときでもなく
  • 0:57 - 1:01
    むしろ 誰かに肩越しにのぞきこまれて
  • 1:01 - 1:03
    一挙手一投足を見張られていたときでしょう
  • 1:04 - 1:07
    義理のお母さんが来たときみたいな?
  • 1:07 - 1:08
    (笑)
  • 1:08 - 1:10
    「もう分かったから」という感じで
  • 1:10 - 1:12
    実際 これを裏付けるデータもあるんです
  • 1:12 - 1:14
    イギリスの最近の研究で
  • 1:14 - 1:16
    病院の職員100人に
  • 1:16 - 1:18
    活動量計を付けて
  • 1:18 - 1:21
    各自12時間のシフトを
    こなしてもらいました
  • 1:21 - 1:23
    通常の12時間シフトです
  • 1:23 - 1:27
    シフトが終わったあと
    疲れたか尋ねたところ
  • 1:27 - 1:29
    とても興味深いことが
    分かったのです
  • 1:29 - 1:32
    疲労感が最も大きかった人は
    必ずしも
  • 1:32 - 1:33
    一番動き回っていた人ではなく
  • 1:33 - 1:36
    仕事に裁量権がない人だったのです
  • 1:37 - 1:40
    では マイクロマネジメントが
    あまり効果的でないと分かっているのに
  • 1:40 - 1:42
    なぜ してしまうんでしょうか?
  • 1:42 - 1:44
    定義が間違っていたんでしょうか?
  • 1:44 - 1:46
    さきほど マイクロマネジメントは
  • 1:46 - 1:49
    頭脳明晰で独創的な人たちを集めて
  • 1:49 - 1:51
    骨抜きにすることだと言いました
  • 1:51 - 1:53
    もしかして 私たちが
    本当に雇いたいのは―
  • 1:53 - 1:54
    本心では―
  • 1:54 - 1:56
    おバカで独創性のない人なのでしょうか?
  • 1:57 - 2:00
    聞くまでもないことですよね
  • 2:00 - 2:03
    「空港で荷物を盗まれたいか?」
    というのと同じで
  • 2:03 - 2:06
    答えはノーでしょうが
    聞かれたことはありません
  • 2:06 - 2:08
    マネージャのあなたに
    こう尋ねた人はいますか?
  • 2:08 - 2:11
    「おバカで独創性のない人を
    雇いたいですか?」
  • 2:11 - 2:14
    ここはTEDですから
    裏付けとなるデータが必要ですね
  • 2:14 - 2:17
    実際に 全国の数百人に尋ねてみました
  • 2:17 - 2:19
    全国のマネージャ数百人に
  • 2:19 - 2:21
    おバカで独創性のない人を
    雇いたいか聞いたのです
  • 2:22 - 2:24
    興味深い質問ですが
  • 2:24 - 2:26
    結果もまた興味深いものです
  • 2:26 - 2:27
    94%が「いいえ」と―
  • 2:27 - 2:28
    (笑)
  • 2:28 - 2:31
    おバカで独創性のない人なんて
    雇いたくないですよね
  • 2:31 - 2:34
    残る6%は
    質問の意味を理解できなかったんでしょう
  • 2:34 - 2:35
    (笑)
  • 2:35 - 2:37
    でも 彼らにも幸あれ
  • 2:37 - 2:39
    本当に おバカで独創性のない人を
    雇いたいのかもしれません
  • 2:39 - 2:43
    では 94%の人は否定しているのに
    なぜマイクロマネジメントを?
  • 2:43 - 2:46
    きっと その答えはすごくシンプルで
    私たち皆が
  • 2:46 - 2:50
    心の奥底では分かっていて
    実際に感じてきたことだと思います
  • 2:50 - 2:52
    組織に雇われたとき
  • 2:52 - 2:54
    それがクラブであれ
    法律事務所であれ
  • 2:54 - 2:57
    学校組織であれ
    何であれ
  • 2:57 - 3:00
    いきなり序列のてっぺんに
    乗っかることはありませんよね
  • 3:00 - 3:02
    一番下から始めます
  • 3:02 - 3:03
    で 何をするか?
  • 3:03 - 3:04
    仕事です
  • 3:04 - 3:07
    仕事をしますよね?
  • 3:07 - 3:09
    もし その仕事の出来が
    すごく良かったら
  • 3:09 - 3:10
    何が待っていますか?
  • 3:10 - 3:12
    さらなる仕事ですね?
  • 3:12 - 3:14
    さすが 皆さん
    マイクロマネジメントの良き実践者ですね
  • 3:14 - 3:16
    (笑)
  • 3:16 - 3:17
    もっと仕事をして
  • 3:17 - 3:19
    それも うまくやったら
    ほどなく―
  • 3:19 - 3:21
    まだ実務も少しはするでしょうが
  • 3:21 - 3:24
    その仕事をする人たちを
    管理するようになります
  • 3:24 - 3:27
    それも うまくやったら
    次はどうなりますか?
  • 3:27 - 3:31
    その仕事をする人を管理する人たちを
    管理するようになり
  • 3:31 - 3:33
    その時点で
  • 3:33 - 3:37
    自分の業績に対する
    コントロールを失い始めます
  • 3:37 - 3:39
    私自身 じかに体験したことです
  • 3:40 - 3:42
    私はガレージで
    Boxedという会社を始めました
  • 3:42 - 3:45
    ここです
    どうってことないような場所ですね
  • 3:45 - 3:48
    後ろに圧力洗浄機があるんですが―
  • 3:48 - 3:50
    まさに「夢を生き」ていました
  • 3:50 - 3:52
    事業を始めたとき
    妻は私をとても誇りに思ってくれました
  • 3:52 - 3:55
    少なくとも
    そう言ってくれていました―
  • 3:55 - 3:58
    私を抱きしめながら 妻は携帯電話を眺め
    こう思っていたでしょう
  • 3:58 - 4:01
    「ハーバードのジョンはまだ独身かしら?」
  • 4:01 - 4:04
    会社は 子どもの模擬店に
    毛が生えた程度のものでしたが
  • 4:04 - 4:08
    軌道に乗ってきて こう考えました
    「モバイルコマースが拡大し
  • 4:08 - 4:11
    実際 消費者向け商品も
    次第に様相を変えつつある
  • 4:11 - 4:13
    家に持ち帰るのが大変な
    かさばる まとめ売り商品―
  • 4:14 - 4:17
    クッキーなら
    2パックではなく24パック
  • 4:17 - 4:20
    トイレットペーパーなら
    24ロールではなく48ロールといった
  • 4:20 - 4:23
    会員制の大型ディスカウントショップに
    あるものを
  • 4:23 - 4:24
    家までお届けしよう」
  • 4:24 - 4:26
    これが私たちのやったことです
  • 4:26 - 4:31
    でもプリンターが遅くて
    時間がかかってしようがないので
  • 4:31 - 4:34
    待つ間に 送り状の裏側に
    お客さまを喜ばせる ひと言を
  • 4:34 - 4:35
    手書きすることにしました
  • 4:35 - 4:37
    例えば「ずっと笑顔でね」とか
  • 4:37 - 4:39
    「君はサイコーだよ」
  • 4:39 - 4:40
    「スナック菓子 楽しんで」
  • 4:40 - 4:42
    「このスポーツ飲料 イイよね」
  • 4:42 - 4:44
    そんなことを書いたのです
  • 4:44 - 4:48
    これによって仕事も
    単調でなくなり始めました
  • 4:48 - 4:51
    当時 私は商品のピッキングと梱包を
    すべてしていて
  • 4:51 - 4:54
    それもガレージにいるときは
    1日8~12時間
  • 4:54 - 4:56
    ずっと やるわけです
  • 4:56 - 4:57
    すると面白いことが起こりました
  • 4:57 - 4:59
    会社は成長し始めました
  • 5:00 - 5:02
    それから
  • 5:02 - 5:05
    たったの36ヶ月で
  • 5:05 - 5:08
    売上げは何億ドルにもなり
  • 5:08 - 5:11
    成長もどんどん加速しました
  • 5:11 - 5:13
    その間に 私の役割も
    変わっていきました
  • 5:13 - 5:16
    確かにガレージ時代も
    私はCEOでしたが
  • 5:16 - 5:18
    ピッキングに梱包と
    すべての実務をしていました
  • 5:18 - 5:19
    でも 私はそれを卒業し
  • 5:19 - 5:22
    ピッキングや梱包をする人を
    管理する立場になったのです
  • 5:22 - 5:24
    そして すぐに私は
    ピッキングと梱包担当を
  • 5:24 - 5:26
    管理する人を
    管理するようになりました
  • 5:26 - 5:29
    今でも 私が管理するのは
    ピッキングと梱包をする人を
  • 5:29 - 5:33
    管理する部門を管理する
    最高責任者たちです
  • 5:33 - 5:36
    そして このとき
    私はコントロールを失ったのです
  • 5:36 - 5:40
    私たちは ちょっとしたメモを添えて
    お客さまを喜ばせていました
  • 5:40 - 5:42
    気に入ってもらえましたが
    もう私が書くわけにもいきません
  • 5:42 - 5:44
    だったら どうするのか
  • 5:44 - 5:47
    私は 担当者に
    メモをどうやって書くか指示します
  • 5:47 - 5:51
    ペンの種類や色 書く内容や
  • 5:51 - 5:52
    文字の大きさも指示し
  • 5:52 - 5:54
    行間もそろえて
  • 5:54 - 5:56
    これは この大きさで
    あれは あの大きさという風に
  • 5:56 - 5:59
    すると 配送センターの仕事を
    単調でないようにして
  • 5:59 - 6:01
    士気を上げるつもりが
    マイクロマネジメントになり
  • 6:01 - 6:04
    人事に不平不満が
    寄せられるようになりました
  • 6:04 - 6:08
    「このCEOは いちいち口を挟んでくるよ
  • 6:08 - 6:09
    メモの書き方くらい分かるよ」と
  • 6:09 - 6:10
    (笑)
  • 6:10 - 6:13
    ですから そのとき
    こうしたのです
  • 6:14 - 6:17
    こんなに優秀で
    素晴らしい人を雇ったんだから
  • 6:17 - 6:19
    「お客さまを喜ばせろ」というミッションと
  • 6:19 - 6:23
    それを実現するツールを与えればいい
    それがこのメモだ さあ取りかかれと
  • 6:23 - 6:26
    その結果は
    とても驚くべきものでした
  • 6:26 - 6:31
    ノートに とても華やかな
    壁画のようなものを描き始めた人もいます
  • 6:31 - 6:35
    おむつを注文した人には
    こんな面白いメモが届きます
  • 6:35 - 6:37
    「赤ちゃんによろしく!」
  • 6:37 - 6:39
    そして 次の注文でサイズが上がったら
    こう書きます
  • 6:39 - 6:42
    「ぐんぐん大きくなるね!」
  • 6:42 - 6:44
    これで 皆ご執心になりました
  • 6:45 - 6:49
    でも 当時 何度か
    度を超したこともありました
  • 6:49 - 6:52
    いつも「ありがとね」としか
    書かない人が出てきたのです
  • 6:52 - 6:55
    その上司がいつも「ありがとね」しか
    書かない人だったようで
  • 6:55 - 6:57
    「ありがとね」は止めよう
    となりました
  • 6:57 - 7:00
    他方で 面白いことも起こりました
  • 7:00 - 7:02
    創造的になりすぎたんですね
  • 7:02 - 7:05
    お話ししたとおり
    ここでは何でも まとめ売りです
  • 7:05 - 7:08
    大量のおむつや
    大量のトイレットペーパー
  • 7:08 - 7:11
    大量のスナック菓子にクッキー
  • 7:11 - 7:14
    避妊具も まとめ売りです
  • 7:14 - 7:16
    それで
  • 7:16 - 7:17
    ちょっとキワドイことになったんです
  • 7:17 - 7:19
    (笑)
  • 7:19 - 7:23
    コンドームは40個単位で販売しています
  • 7:23 - 7:25
    皆さんは大人ですから―
    コンドーム40個ですよ
  • 7:25 - 7:29
    それで コンドーム40個入りを
    4箱注文した人がいたのです
  • 7:29 - 7:30
    (笑)
  • 7:30 - 7:32
    しかも注文はそれだけ
  • 7:32 - 7:35
    コンドーム160個
  • 7:35 - 7:37
    梱包担当は
    「喜ばしてやろうじゃないか」と
  • 7:37 - 7:39
    (笑)
  • 7:39 - 7:41
    この人が―
  • 7:41 - 7:43
    こう書いたんです
  • 7:43 - 7:44
    「楽観主義 サイコー」
  • 7:44 - 7:45
    (笑)
  • 7:45 - 7:49
    (拍手)
  • 7:49 - 7:53
    解雇か昇進か判断しかねましたが
    彼はまだ ここで働いています
  • 7:53 - 7:54
    「楽観主義 サイコー」
  • 7:55 - 8:00
    でも こんな風に
    ちょっと行き過ぎがあると
  • 8:00 - 8:03
    私は少し複雑な気持ち(conflicted)に
    なるわけです
  • 8:03 - 8:04
    それで―
    [CONFLIC]
  • 8:04 - 8:06
    スライドにひどいタイプミス?
    [CONFLIC]
  • 8:06 - 8:11
    いや ステージのこのへんに
    赤い「TED」の文字があるから
  • 8:11 - 8:12
    タイプミスじゃありませんよね?
  • 8:12 - 8:13
    (笑)
  • 8:13 - 8:15
    (拍手)
  • 8:15 - 8:17
    ユーモアのセンスは
    からきしダメなのに
  • 8:17 - 8:19
    恥の上塗りをしているようです
  • 8:19 - 8:21
    それで 私は
    すごい複雑な気持ちになります
  • 8:21 - 8:25
    当時 私たちは
    本来業務から外れたことをしていて
  • 8:26 - 8:28
    そこで失敗が起こっていたのです
  • 8:28 - 8:31
    それで思いました
    失敗させておいて良いのか?
  • 8:31 - 8:33
    このままで良いのか?
  • 8:34 - 8:35
    分かりません―
  • 8:35 - 8:37
    当時は分かりませんでしたが
  • 8:37 - 8:38
    こう思ったのです
  • 8:38 - 8:40
    失敗は そんなに悪いことなのか?
  • 8:41 - 8:43
    失敗を賞賛すべき
    と言うのではありません
  • 8:43 - 8:47
    シリコン・バレーでは
    失敗を称賛する流れがありますが
  • 8:47 - 8:49
    皆が皆 そこまですべきかは疑問です
  • 8:50 - 8:51
    というのも 取締役会で
  • 8:51 - 8:56
    「先期はしくじったな 次もこの調子で!」
    なんて言う人はいませんよね
  • 8:56 - 8:57
    言うわけありません
  • 8:57 - 9:00
    もし そんな発言が出る組織があれば
  • 9:00 - 9:02
    ぜひご連絡ください
    会議に参加したいものです
  • 9:02 - 9:05
    私生活では
    失敗を喜ぶ人はあまりいないと思いますが
  • 9:05 - 9:07
    失敗というものは
    賢くて想像力に富み
  • 9:07 - 9:09
    与えられたミッションを
  • 9:09 - 9:15
    本気で完遂しようとする人にとっては
    長い目で見れば 欠かせないことです
  • 9:15 - 9:18
    ですから 失敗は
    ミッション成功に向かう上での
  • 9:18 - 9:21
    マイルストーンだと言えます
  • 9:21 - 9:23
    マイクロマネジメントしないデメリットが
  • 9:24 - 9:27
    よく言われているように
    失敗が増えることだったとして
  • 9:27 - 9:29
    それが そんなに悪いことでなかったら
  • 9:29 - 9:30
    メリットは何でしょう?
  • 9:30 - 9:33
    私たちが体験したメリットは
    素晴らしいものでした
  • 9:33 - 9:34
    技術者にこんな課題を出しました
  • 9:34 - 9:38
    「うちの配送センターは
    建設に何億円もかかっているが
  • 9:38 - 9:40
    中身は延々と続くコンベヤーだ
  • 9:40 - 9:42
    同じことを もっと効率的に
  • 9:42 - 9:45
    何億ものお金を使わずに
    できないだろうか?」
  • 9:45 - 9:46
    そこで技術者は動きました
  • 9:46 - 9:48
    これはイメージ画像ではなく
    実際の写真です
  • 9:48 - 9:50
    グラインダーで
    削るんです
  • 9:50 - 9:52
    彼らが作ったのは
    自律型無人搬送車です
  • 9:52 - 9:55
    何を作れとか どんな形式が必要とか
    指示しませんでしたが
  • 9:55 - 9:57
    90日後には
    最初の試作品ができていました
  • 9:57 - 10:00
    テスラ社製電池で駆動し
    立体カメラ、Lidarシステムを装備しています
  • 10:00 - 10:03
    コンベヤーベルトと同じ効率性がありながら
  • 10:03 - 10:06
    コンベヤーベルトほどの設備投資を
    必要としないものです
  • 10:06 - 10:09
    そして このことは
    技術者にとどまりませんでした
  • 10:09 - 10:10
    マーケティング部門でも―
  • 10:10 - 10:13
    「良いと思うことをやってみるよう
    皆に伝えろ」と指示したところ
  • 10:13 - 10:16
    マーケティング部門の逸材
    ナターシャが
  • 10:16 - 10:18
    ある朝 私を呼び止めて
  • 10:18 - 10:20
    「ピンク税について何かすべきよね?」
    と言うのです
  • 10:20 - 10:22
    私はコーヒーを手に座ると
  • 10:22 - 10:24
    「ピンク税って何だい?」と聞き
  • 10:24 - 10:27
    教えてもらったのですが
    面白いことに
  • 10:27 - 10:29
    アメリカでは
    実に32州で女性向けの商品に
  • 10:29 - 10:33
    ぜいたく税が課されています
    ご存知の方もあるかもしれません
  • 10:33 - 10:34
    対象は女性用ケア商品などで
  • 10:34 - 10:37
    タンポンやナプキンにも
    ぜいたく品同様に課税されます
  • 10:37 - 10:38
    こちらから妻に電話などできませんが
  • 10:38 - 10:42
    妻から「帰りにナプキン買ってきて」
    と電話があったときに
  • 10:42 - 10:45
    「なあ 今 貿易戦争の真っただ中で
  • 10:45 - 10:46
    景気もあまり良くないから
  • 10:46 - 10:49
    今月はぜいたく品はなしだ
    来月には必ず―
  • 10:49 - 10:50
    (笑)
  • 10:50 - 10:51
    見てみるよ」などと
  • 10:51 - 10:53
    返していたらすぐ離婚でしょう
  • 10:53 - 10:56
    でも すごく面白いのは―
  • 10:56 - 10:57
    何も指示していないのですが―
  • 10:57 - 11:00
    彼らは財務部門と連携して
    全国のお客さまに
  • 11:00 - 11:03
    不当に徴収しなければいけない税金の分を
    割引し始めたのです
  • 11:03 - 11:06
    そろそろ こうお考えかもしれません
  • 11:06 - 11:10
    「マイクロマネジメントしない
    本当のメリットは一体何か?」
  • 11:10 - 11:11
    それは―
  • 11:11 - 11:13
    私は何もしていません
  • 11:13 - 11:14
    無人搬送車を作ったのも
  • 11:14 - 11:17
    反ピンク税キャンペーンをしたのも
    私ではありません
  • 11:17 - 11:18
    私は何もしていないのに
  • 11:18 - 11:22
    自分の手柄にして
    こうしてTEDの舞台に立てるんです
  • 11:22 - 11:24
    (笑)
  • 11:25 - 11:28
    「何もしてないくせに
    成果だけ持っていくなんて
  • 11:28 - 11:30
    本当にCEOかよ
    よくやるよ」
  • 11:30 - 11:31
    (笑)
  • 11:31 - 11:33
    いや 実際のところはこうです
  • 11:33 - 11:35
    私が本当にCEOらしさを
    身につけたか知りませんが
  • 11:36 - 11:40
    今までで最も本質的に
    挑戦しがいのあることを
  • 11:40 - 11:43
    ここで学びました
  • 11:43 - 11:44
    つまり―
  • 11:44 - 11:48
    マイクロマネジメントを解決する方法は
    ただ1つ
  • 11:48 - 11:49
    信頼することです
  • 11:49 - 11:51
    ありがとうございました
  • 11:51 - 11:55
    (拍手)
Title:
元マイクロマネージャの告白
Speaker:
チェ・ファン
Description:

仕事で一番疲れたのは、どんなときだったでしょう? おそらく遅くまで残業したときでも、出張から帰宅したときでもなく、きっと誰かに肩越しにのぞきこまれて一挙手一投足を見張られたときでしょう。起業家のチェ・ファンは、「マイクロマネジメントがあまり効果的ではないと分かっているのに、なぜやってしまうのか?」と問いかけます。機知と謙虚さに満ちた楽しいトークで、ファンは常軌を逸したマイクロマネジメントへの解決策を紹介し、職場でのイノベーションと幸福度を高める方法を披露します。

more » « less
Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
12:07

Japanese subtitles

Revisions