不況を引き起こすのは何か ― リチャード・コーフィン
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0:07 - 0:08何千年もの間
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0:08 - 0:12イギリスの人々は 道具や宝石
貿易のための貨幣を -
0:12 - 0:15銅で作っていました
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0:15 - 0:19しかし紀元前800年頃
これが 変わり始めたのです -
0:19 - 0:25銅の価値が下がったため 社会は混乱に陥り
経済危機をもたらし -
0:25 - 0:29現在でいう「不況」に陥ったのです
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0:29 - 0:31不況の原因は何でしょうか?
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0:31 - 0:35この問題は経済学者の間で
それ相応の理由から -
0:35 - 0:37長い間 討論されてきました
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0:37 - 0:38不景気とは
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0:38 - 0:43数ヶ月にわたり 1ヶ国の経済活動が
ゆるやかに低下する -
0:43 - 0:47あるいは 何年にもわたって景気の下降が
世界に影響を及ぼす -
0:47 - 0:50また この2つの経済状況の間の
状態のことです -
0:50 - 0:51さらに複雑なことに
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0:51 - 0:55経済状況に影響を及ぼす
要因は無数にあるので -
0:55 - 0:59原因を特定するのは
むずかしいのです -
0:59 - 1:02そこで 手始めに全体像から
見てみると良いでしょう -
1:02 - 1:08不況は 需要と供給のバランスを崩すような
負の力が働いたときに起こります -
1:08 - 1:12人々が商品の購入を求める量と
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1:12 - 1:17生産者が商品やサービスを
提供できる量と -
1:17 - 1:20商品やサービスの価格 これらの間に
不均衡があると景気後退を誘発します -
1:20 - 1:23需要と供給との間の経済的な関係は
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1:23 - 1:27インフレ率(物価上昇率)
もしくは 金利に反映されます -
1:27 - 1:32インフレは商品やサービスの価格が
上昇したときに起こります -
1:32 - 1:35言い換えると
お金の価値が下がるのです -
1:35 - 1:39しかし インフレは必ずしも
悪いとは限りません -
1:39 - 1:44それどころか 低いインフレ率ならば
経済活動を活性化すると考えられています -
1:44 - 1:47しかし 旺盛な需要が伴わない
高いインフレ率は -
1:47 - 1:53経済に悪影響を及ぼし
いずれは不況に陥るのです -
1:53 - 1:54一方 金利は
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1:54 - 1:58個人や企業が お金を借り入れるのに
かかるコストを反映しています -
1:58 - 2:01一般的に 金利は
借り手が債権者に -
2:01 - 2:06ローンを返済し終えるまでに支払う
年利で表されます -
2:06 - 2:10低い金利は 企業がより多くのお金を
借りられることを意味し -
2:10 - 2:12より多くの事業への投資が
可能になるということです -
2:12 - 2:17一方 金利が高いと
生産者や消費者にとってコストが高まるので -
2:17 - 2:20経済活動が減速します
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2:20 - 2:23インフレ率や金利の
変動によって -
2:23 - 2:25経済状況を
把握することができますが -
2:25 - 2:29そもそも 何がこういった変動を
引き起こすのでしょうか? -
2:29 - 2:34最も分かりやすいのは
自然災害や戦争などの衝撃的な出来事や -
2:34 - 2:36地政学的な要因などです
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2:36 - 2:37例えば 地震によって
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2:37 - 2:42原油などを生産する
施設が崩壊したとします -
2:42 - 2:48これにより 経済における供給側は
石油を用いる製品を値上げするので -
2:48 - 2:52需要が減り 不況を
引き起こす可能性があります -
2:52 - 2:56ところが 経済が
繁栄しているからこそ -
2:56 - 2:59不況に陥ることがあります
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2:59 - 3:03経済学者の中には
市場の拡大によって経済活動が -
3:03 - 3:07時に 継続不能なレベルに
達するのだと考える人もいます -
3:07 - 3:11例えば 企業や消費者は
経済の成長により -
3:11 - 3:15借金の負担をやり繰りできると考え
より多くのお金を借りるかもしれません -
3:15 - 3:18ところが 期待していたほど
速い経済成長が見られないと -
3:18 - 3:21返済が ままならないほどの
借金を背負うことになります -
3:21 - 3:25返済するためには 他の経済活動に
充てていた資金を回し -
3:25 - 3:27事業を縮小する必要があるのです
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3:27 - 3:30人の心理も 不況を
もたらす原因となり得ます -
3:30 - 3:35不況への不安が
人々の投資や消費を抑え -
3:35 - 3:39予言の自己成就(誤った考えに基づく行動が
誤った考えを真実にすること)が起こるのです -
3:39 - 3:42それに応じて 生産者は
運営費を削り -
3:42 - 3:45予測される需要の減少に
備えようとします -
3:45 - 3:50すると 経費削減により
やがて賃金が下がり -
3:50 - 3:53更に需要が減るという
悪循環に陥るのです -
3:53 - 3:58景気後退を 食い止めるための政策でさえ
不況を引き起こすことがあります -
3:58 - 4:02経済状況が厳しいときには
政府や中央銀行が紙幣を発行し -
4:02 - 4:06消費を促し 中央銀行の
公定歩合を引き下げます -
4:06 - 4:09これを受けて 一般の銀行は
金利を下げるので -
4:09 - 4:12返済が「安上り」になり
支出が増えます -
4:12 - 4:17しかし こういった政策は長続きしないので
過剰なインフレを防ぐために -
4:17 - 4:19やがて 真逆の政策をとる必要があります
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4:19 - 4:23ところが 人々が負担の軽い借金や
政府の景気刺激策に過度に頼ってしまうと -
4:23 - 4:25この真逆の政策こそが
不況の原因となるのです -
4:25 - 4:30イギリスの銅による不況は
やがて鉄を導入したことで終わり -
4:30 - 4:33農業と食糧生産に
革命をもたらしました -
4:33 - 4:35現代の市場は より複雑で
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4:35 - 4:39最近の不況は 政策による解決が
遥かに難しくなっています -
4:39 - 4:42しかし 個々の不況から得られる
新しいデータに基づいて -
4:42 - 4:47未来の不況を より効率的に予測し
対応することができるのです
- Title:
- 不況を引き起こすのは何か ― リチャード・コーフィン
- Speaker:
- リチャード・コーフィン
- Description:
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何千年もの間、イギリスの人々は、道具や宝石、貿易のための貨幣を銅で作っていました。ところが紀元前800年頃、これが変わり始めたのです。銅の価値は下がり、社会は混乱し、経済危機をもたらしました。現在でいう「不況」に陥ったのです。一体、何が不況を引き起こすのでしょうか?リチャード・コーフィンが、現在の市場に影響する経済の変動について、詳しく解説します。
講師:リチャード・コーフィン
監督:Augenblick Studiosこのビデオの教材:https://ed.ted.com/lessons/what-causes-an-economic-recession-richard-coffin
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 04:48
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