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勝利と成功がイコールになるとは限らない理由

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    さて 皆さんに質問があります
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    いいですか?
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    勝利とは成功のことでしょうか?
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    (ざわめき)
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    あら
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    (笑)
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    まあ…いいでしょう
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    私は最近 引退した―
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    UCLA(カリフォルニア大ロサンゼルス校)
    女子体操チームの監督です
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    29年間 務めました
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    (拍手)
  • 0:24 - 0:25
    ありがとうございます
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    在任期間中
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    私は多くの勝利を経験しました
  • 0:29 - 0:32
    NCAAチャンピオンシップで
    チームを7回の優勝に導き
  • 0:32 - 0:35
    UCLAスポーツの殿堂に
    入れていただきました
  • 0:35 - 0:38
    さらにPac-12という
    大学スポーツリーグで
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    「世紀の監督」に選ばれました
  • 0:40 - 0:42
    (拍手)
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    勝つことは本当に 本当に
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    マジで最高に楽しいものです
  • 0:48 - 0:50
    (笑)
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    でも私が今日お伝えしたいのは
    その本質です
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    勝利と成功はイコールとは限りません
  • 0:56 - 0:59
    アメリカでも世界各国どこでも
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    「是が非でも勝つ」という
  • 1:01 - 1:03
    私たちが作ってきた風土に
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    危機が起きています
  • 1:06 - 1:08
    学校においても
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    ビジネスや政治の世界においても
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    「是が非でも勝つ」という姿勢は
    容認されてきました
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    私たちの社会は
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    ピラミッドの頂点にいる人々を
    褒めたたえます
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    選手権や選挙や賞レースで
    勝利をおさめた人を大々的に称賛します
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    しかし悲しいことに
    かなりの確率で
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    その人たちは
    ダメになった人間として
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    所属先を去ることになります
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    悲しいことに
    オールAの優等生が
  • 1:38 - 1:41
    ダメになって退学します
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    賞やメダルを取った選手が
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    ダメになってチームから
    離脱することも よくあります
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    肉体だけでなく
    心や精神に傷を負うのです
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    巨額の利益を生んだ社員がダメになって
    退職することも しばしばです
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    私たちは結果に
    あまりにも強くこだわっており
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    目指す結果が勝利を指す場合
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    そこへたどり着くまでの
    人間らしい要素は
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    臭いものにフタで
    葬り去られることが多く
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    心の傷も同じ扱いを受けます
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    ですから私はタイムを要求します
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    一時中止です
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    成功を定義し直す必要があります
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    真の成功とは私たちの世界のために
    人生のチャンピオンを育てること
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    勝ち負けは関係ありません
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    (拍手)
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    真の成功とは人生のチャンピオンを
    育てることです
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    それはチームのためでも
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    ビジネスのためでもなく
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    言いにくいですがクリスマスカードに
    自慢を並べるためでもありません
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    残念でしたね
  • 2:54 - 2:55
    では どうすれば良いのでしょう?
  • 2:56 - 3:00
    そもそも勝利への道を進むよう
    自分に強要することはできても
  • 3:00 - 3:04
    成功への道を強要することはできません
  • 3:05 - 3:09
    話を1990年に戻します
    私が初めて
  • 3:09 - 3:11
    UCLA女子体操チームの
    監督に就任した頃です
  • 3:11 - 3:15
    私自身には体操の経験がないことを
    申し添えておきます
  • 3:15 - 3:17
    私はバレエの世界で育ちました
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    側転もしたことがないので
  • 3:20 - 3:23
    ここで正しい側転の仕方を
    お教えすることは できかねます
  • 3:23 - 3:24
    (笑)
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    残念ですが真実です
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    さらにチームの文化を育む方法なんて
    何も知りませんでした
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    勝利経験のある監督さんを真似るのが
    せいぜいでした
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    そうして私は きつい口調の
  • 3:38 - 3:40
    断固として容赦せず
  • 3:41 - 3:43
    思いやりも見せず
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    強気で 他者の気持ちを考えず
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    しばしば露骨に
    意地悪する人になりました
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    勝ち方を見出すことしか
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    頭にないタイプの監督という
    振る舞いをしていました
  • 4:00 - 4:01
    監督になってからの数シーズンは
  • 4:01 - 4:03
    最悪でした
  • 4:03 - 4:07
    私のズケズケやる指導法に
    数年間 耐えた後
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    チームが話し合いの機会を
    求めてきました
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    話し合いは大好きですから
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    「喜んで!ぜひやりましょう」と
    答えました
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    そして たっぷり2時間
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    私の傲慢さがどれだけ皆を傷つけ
    屈辱的だったか具体的に聞かされました
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    喜ぶ要素ゼロです
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    皆が説明してくれました
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    彼らの望みは
    サポートされることであって
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    けなされることではない
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    打ちのめすのではなく
    伸ばしてほしい
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    やる気が出るようにしてほしい
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    プレッシャーや いじめは御免だと
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    一時中止して
    私が反省する番でした
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    そして変わることにしました
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    身勝手な独裁者がいると
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    言うことを聞く 良い子ちゃんが
    生まれるかもしれませんが
  • 4:53 - 4:55
    人生のチャンピオンを育てることは
    できません
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    どんな職業や立場であれ
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    指示や命令をするのは
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    成長したいと願う人を
    やる気にさせる方法を見つけるより
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    ずっと簡単です
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    その理由は―
    誰でも知っていることですが
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    やる気が根を張るまでには
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    実に長い時間がかかるからです
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    でも いったん根付けば
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    やる気は人格を形成し
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    人生を変えます
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    学生アスリートたちに強さを持たせる
    必要があると気づきました
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    単に勝てる選手としてではなく
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    調和のとれた人間としてです
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    こうして私にとっての「成功」は
  • 5:35 - 5:37
    勝つことだけに終始することから
  • 5:38 - 5:40
    監督としての哲学を築くことへと
    変わりました
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    つまり競技を通じて
    人生のチャンピオンを育てることです
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    そして私がこれを上手くやれば
  • 5:48 - 5:51
    チャンピオンの心構えは競技の場にも
    生かされると思いました
  • 5:52 - 5:54
    実際そうなりました
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    鍵となったのは信頼を築くことでした
  • 5:58 - 6:00
    そのために辛抱強さと
  • 6:01 - 6:03
    相手を尊重しつつ率直でいること
  • 6:04 - 6:05
    説明責任を心がけました
  • 6:06 - 6:09
    どれを取っても愛のムチに通じます
  • 6:11 - 6:13
    愛のムチといえば
  • 6:13 - 6:16
    ケイトリン・オオハシが絶好の例です
  • 6:16 - 6:18
    皆さん 彼女のゆか演技を
    ご覧になったのでは?
  • 6:18 - 6:22
    1億5千万回以上
    再生されているんです
  • 6:23 - 6:27
    見た人は決まって
    「あの演技は純粋な喜びだ」と言います
  • 6:27 - 6:33
    しかしUCLAに入った頃のケイトリンは
    身も心もボロボロでした
  • 6:34 - 6:39
    非常に高い競技レベルを目指す
    固定観念の強い世界で育ち
  • 6:40 - 6:42
    彼女は もうダメでした
  • 6:43 - 6:46
    ですからUCLAに入学した
    最初の年のケイトリンは
  • 6:46 - 6:50
    自分の中に潜む反逆者精神(笑)と
    ばっちり向き合って
  • 6:50 - 6:53
    スカウトの時点ではできていたレベルの体操が
  • 6:53 - 6:55
    できない状態になっていました
  • 6:55 - 6:58
    私が忘れられないのは
  • 6:58 - 7:01
    彼女が1年生のシーズンを半分終えた頃
    開いたチームミーティングです
  • 7:01 - 7:04
    同席したのはチームのメンバー
    コーチ陣、スタッフ
  • 7:04 - 7:06
    スポーツ心理学者でした
  • 7:06 - 7:11
    ケイトリンは悪びれもせず
    非常にきっぱりと こう言いました
  • 7:12 - 7:14
    「すごい人に戻りたくないんです」
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    ガツンと殴られたようでした
  • 7:20 - 7:22
    真っ先に思ったのは
  • 7:22 - 7:26
    「じゃあ何故 あなたに奨学金を
    あげなきゃなんないのよ?」
  • 7:27 - 7:31
    なんとも嫌味な考えで
    幸い 口には出さずに済みました
  • 7:31 - 7:34
    そのとき私には
    はっきりわかったからです
  • 7:34 - 7:37
    ケイトリンは体操を嫌っていなかった
  • 7:37 - 7:41
    嫌っていたのは
    「すごい」に付随する様々なこと
  • 7:41 - 7:44
    ケイトリンは勝者になりたくなかったのです
  • 7:44 - 7:48
    「是が非でも勝つ」のせいで
    喜びが失われていたからです
  • 7:50 - 7:54
    私の仕事は彼女をやる気にさせる方法を
    見つけることでした
  • 7:54 - 7:57
    成功の定義を見直すよう促し
  • 7:57 - 8:00
    もう一度「すごい人」を
    目指してもらうための方法です
  • 8:03 - 8:06
    これに挑む私の熱意は
    ある日 決意に変わりました
  • 8:06 - 8:10
    ケイトリンが私の目を見て
    こう言ったのです
  • 8:10 - 8:12
    「監督 一応お伝えしておきますが
  • 8:12 - 8:15
    監督が私にやれと言ったことを
    私は全部 反対にやります」
  • 8:15 - 8:18
    (笑)
  • 8:18 - 8:21
    あら そう ケイトリン
    まあ受けて立つとしましょうか
  • 8:21 - 8:22
    (笑)
  • 8:23 - 8:27
    こうして命令では動かないことが
    いよいよ決定的となりました
  • 8:27 - 8:30
    そこで私は気が遠くなるほど
    ゆっくりしたペースで
  • 8:30 - 8:32
    信頼を築き
  • 8:32 - 8:35
    私が何よりも彼女を
    人間として大切にしていることを
  • 8:35 - 8:38
    証明するという事業に
    踏み切りました
  • 8:41 - 8:45
    戦略の一環として体操の話をするのは
    練習場の中だけにしました
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    練習場の外では
    ケイトリンと私は何でも話しました
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    学校や男子のこと
    家族や友達や趣味のことなど
  • 8:51 - 8:55
    競技以外で喜びをもたらしてくれるものを
    見つけるよう勧めました
  • 8:56 - 8:59
    そして本当に爽快だったのは
  • 8:59 - 9:05
    私たちの目の前でケイトリン・オオハシが
    文字どおり開花していったことです
  • 9:06 - 9:08
    その経過の中で
  • 9:08 - 9:12
    彼女は自分自身への愛情と
  • 9:12 - 9:13
    自尊心を再発見しました
  • 9:15 - 9:19
    ゆっくりとですが
    また体操にも喜びを感じられるように
  • 9:19 - 9:21
    なっていきました
  • 9:23 - 9:27
    2018年にはNCAAチャンピオンシップの
    ゆか演技で個人タイトルを獲得し
  • 9:27 - 9:31
    チームとして通算7回目の
    優勝にも貢献しました
  • 9:33 - 9:34
    さて…
  • 9:34 - 9:35
    ありがとうございます
  • 9:35 - 9:37
    (拍手)
  • 9:39 - 9:42
    皆さんの日常にいる「ケイトリン」について
    考えてみましょう
  • 9:43 - 9:47
    皆さんが世話したり
    指導したりしている人たちのことです
  • 9:48 - 9:51
    帰宅途中の車の中で
    お子さんに何と言っていますか?
  • 9:53 - 9:55
    帰りの車の中というのは
  • 9:55 - 9:58
    皆さんが思うよりずっと大きな
    影響力があるんですよ
  • 10:00 - 10:02
    最終的な結果を重視していますか?
  • 10:03 - 10:05
    それとも 車内での時間を使って
  • 10:05 - 10:07
    お子さんが立派に育っていくことに
    心が躍りますか?
  • 10:08 - 10:09
    ごく単純なことです
  • 10:09 - 10:11
    最終的な結果を重視していれば
  • 10:11 - 10:14
    質問は最終的な結果のことに
    なるものです
  • 10:14 - 10:15
    「勝ったの?」
  • 10:16 - 10:18
    「何点入れた?」
  • 10:18 - 10:20
    「Aをもらった?」
  • 10:22 - 10:28
    子どもが立派に育つ手助けをしようと
    心から思っていれば
  • 10:28 - 10:31
    親は経験やプロセスについて
  • 10:31 - 10:32
    尋ねるでしょう
  • 10:32 - 10:34
    たとえば
    「今日は何を習ったの?」
  • 10:35 - 10:37
    「チームの仲間を助けた?」
  • 10:38 - 10:40
    私のお気に入りの質問は これです
  • 10:40 - 10:43
    「どうしたら一生懸命やることが
    楽しくなるか わかった?」
  • 10:45 - 10:49
    ここで大切なのは
    冷静沈着を保ち
  • 10:49 - 10:51
    子どもの反応に耳を傾けることです
  • 10:53 - 10:57
    私たちが他の人間に与えることができる
    最高の贈り物の1つは
  • 10:57 - 11:00
    正しくありたいという欲求や
  • 11:00 - 11:02
    適切な返答をしたいという
    欲求を抑えて
  • 11:02 - 11:05
    自分の心を鎮め
  • 11:05 - 11:07
    真摯に他者の話に
  • 11:07 - 11:09
    耳を傾けることだと思います
  • 11:10 - 11:12
    そうして自分の心を鎮める中で
  • 11:12 - 11:17
    私たちの耳には
    自分自身の恐れや欠点が聞こえ
  • 11:17 - 11:20
    そのことが より明瞭で
    思いやりのこもった返答を
  • 11:20 - 11:23
    可能にしてくれるのです
  • 11:26 - 11:28
    カイラ・ロスは うちの体操選手で
  • 11:28 - 11:31
    この競技の歴史上
    もっとも優れた選手の1人です
  • 11:31 - 11:34
    3冠を達成したアスリートは
    彼女ただ1人です
  • 11:34 - 11:36
    全米チャンピオンで
  • 11:36 - 11:38
    世界チャンピオンで
  • 11:38 - 11:40
    オリンピック優勝者です
  • 11:40 - 11:43
    彼女も おしゃべりなタイプではないので
  • 11:43 - 11:46
    ある日 驚かされました
    私のオフィスにやって来て
  • 11:46 - 11:47
    ソファに座り
  • 11:47 - 11:49
    いきなり話し始めたんです
  • 11:49 - 11:51
    まずは自分の専攻のこと
  • 11:51 - 11:53
    続いて大学院のこと
  • 11:53 - 11:57
    そこからは頭に浮かぶままに
    洗いざらい話しているようでした
  • 11:57 - 12:01
    私の内なる声が ささやきました
  • 12:01 - 12:03
    「彼女の心の中で何かが渦巻いている
  • 12:03 - 12:05
    私が落ち着いたまま
  • 12:05 - 12:07
    彼女にたっぷり時間を与えれば
  • 12:07 - 12:09
    その何かは出てくる」
  • 12:10 - 12:11
    実際に出てきました
  • 12:13 - 12:16
    カイラはそのとき初めて
    他者に打ち明けたのです
  • 12:18 - 12:21
    ラリー・ナッサーに性的虐待を
    受けていたことを
  • 12:22 - 12:25
    ナッサーはアメリカ体操チームの元医師で
  • 12:25 - 12:29
    一連の児童への性的虐待により
    後に有罪判決を受けた人物です
  • 12:32 - 12:34
    カイラは自ら名乗り出て
  • 12:34 - 12:36
    ナッサー事件の被害者たちによる
  • 12:36 - 12:37
    戦いに参入しました
  • 12:38 - 12:41
    被害者たちは体験を語り
  • 12:41 - 12:42
    自らの声を使って
  • 12:43 - 12:47
    世界にポジティブな変化を
    もたらす活動を行いました
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    そのとき私は感じたのです
    カイラとチームにとって
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    安全な場所を提供することが
    極めて重要だと
  • 12:57 - 13:01
    そこでチームミーティングでも
    何度か この件を扱うことにしました
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    その後 同じ年に私たちは
    全米チャンピオンになりました
  • 13:07 - 13:10
    試合後 カイラがやって来て
    こんなことを話してくれました
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    自分たちが勝てた理由の1つは
  • 13:13 - 13:16
    私たちがタブーに切り込んだからだ
    と感じたそうです
  • 13:16 - 13:20
    あの悲劇は世界を揺さぶっただけでなく
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    彼女自身と
    多くの友人や仲間たちが
  • 13:24 - 13:27
    胸にしまっていた真実と記憶を
  • 13:27 - 13:30
    解放したのです
  • 13:31 - 13:33
    カイラは こう言いました
  • 13:33 - 13:36
    「監督 シーズン中に私は
    自信が増してくるのを感じました
  • 13:38 - 13:41
    そしてあの選手権の会場に入った時には
    負ける気がしませんでした」
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    大したことではなく
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    (拍手)
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    理由は話を聞いてもらえたからです
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    親として コーチとして
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    リーダーとして
  • 14:11 - 14:14
    勝つことだけを成功の基準として
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    指導者のエゴが舞台の中央に
    鎮座しているような
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    古いやり方で指揮を執ることは
    もうできません
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    なぜなら その過程で
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    人間がボロボロになってしまうことが
    証明されているからです
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    そして私の骨身に染みているのは
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    どんな職業や立場であれ
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    人間の精神を傷つけることなく
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    人生のチャンピオンを生み育てることは
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    100%可能だということです
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    (拍手)
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    まずは あなた自身と
    あなたの世話を受ける人にとっての
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    「成功」の意味をはっきりさせることです
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    それから一貫性を保って
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    自分の行動がゴールに合致しているか
    自分でチェックすることです
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    私たちは皆 特定の分野のコーチです
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    私たちは皆 世界のために
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    人生のチャンピオンを育むという
    連帯責任を負っています
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    それこそが成功の真の姿であり
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    スポーツの世界で言うところの
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    「ウィンウィン」の姿です
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    ありがとうございました
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    (拍手)
Title:
勝利と成功がイコールになるとは限らない理由
Speaker:
ヴァロリー・コンドース・フィールド
Description:

ヴァロリー・コンドース・フィールドは勝つことについて熟知しています。UCLA女子体操チームで長年コーチを務めた彼女は、チャンピオンシップで優勝に優勝を重ね、そのリーダーシップが広く称えられています。このトークは聴衆の気持ちを奮い立たせ、あまりに率直で、胸がえぐられるようなところもあります。そこで語られるのは、彼女の成功の秘密(実は「勝つこと」とは無関係)です。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
15:30

Japanese subtitles

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