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NASAで働かなくても人工衛星は作れる|カーティキ・ミタル|TEDx Youth@SAS

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    まだ小さかった頃 宇宙飛行士になる事を
    夢見ていました
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    僕たちの頭上に広がる漆黒の闇を
    探検するのが夢でした
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    正直に言って叶いそうにありません
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    でも次善の策があります
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    何か自分で設計したものを
    宇宙に送り出すことができるのです
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    今 人工衛星を製造しています
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    僕がここに立っている事も
    長い人工衛星技術の
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    イノベーションの歴史の
    一部になろうとしています
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    世界初の人工衛星は1957年に
    ソビエト連邦によって打ち上げられました
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    スプートニクの重量は84kgで
    直径は58cmでした
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    こんなに大きくても
    地球に信号を送ることしかできません
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    言ってみるとアンテナ付きの
    巨大な空飛ぶ電池です
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    技術のおかげでもっとすごい事が
    出来る様になっています
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    望遠鏡を軌道に打ち上げ
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    人工衛星による通信システムを構築し
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    そして今では道路を横断する時でさえ
    GPSに頼っています
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    ですから もっと多くの人工衛星を
    宇宙に送り込むべきです そうでしょう?
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    そうです でもそこには高い壁があります
    コストです
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    ハリケーンを追跡して観測するような
    平均的な人工衛星は
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    製造と打ち上げに2億9千万ドルかかります
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    お金はいつでも気持ちを挫く問題です
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    事実として宇宙技術に関する出費が
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    ソビエト連邦を崩壊に導いた原因の一つです
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    西欧の国々でも資金問題が
    推進を遅らせています
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    でもそれはキューブサットの仕様が
    できるまでの話でした
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    キューブサット仕様は
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    重量が1.5kg未満の小型立方体の
    人工衛星を規定しています
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    仕様の目的は
    学生や大学そして小規模の会社に
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    人工衛星開発を可能にさせる事です
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    キューブサットはロケットのように
    飛び立ちました
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    (笑)
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    どうしてか? 製造と打ち上げのコストが
    10万ドルに満たないからです
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    これでも高額ですよね?
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    でも2億9千万ドルに比べたら
    ポケットの中の小銭です
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    このような低価格にできたのは
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    既成の部品で作られているからです
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    特殊な集積回路を
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    設計や製造する無駄な費用が掛からないのです
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    ロケットは設計上 打ち上げる物の
    重量が決まっているため
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    多くの会社がロケットの余剰積載重量で
    ガラクタを宇宙に送るくらいなら
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    小型人工衛星を搭載する方が
    いいと考えています
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    費用が減ったのは大きな進展ですが
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    それでも僕のような学生には
    十分に安い価格とは言えません
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    そこで僕はさらに割安の方法を選択しました
    超小型人工衛星の標準です
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    超小型人工衛星仕様は
    さらに小型な人工衛星
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    一辺5cmの立方体で125g未満の
    衛星を規定しています
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    これ位の大きさで
    みなさんのスマホぐらいの重さです
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    最大の利点は?
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    製造費用は3千ドル 打ち上げは
    わずか1万7千ドルで済むところです
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    (笑)
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    「どうしてそんなに小さい人工衛星を作るの?」
    と思うかも知れません
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    答えは簡単な事で 探求です
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    小型化は誰でも人工衛星を作れる様に
    してくれます
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    誰でも実験を計画し
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    宇宙で実行できるのです
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    電子機器に与える放射線の影響を試験するのに
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    もう数億ドルの費用をかける必要はありません
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    キューブサットがポピュラーになり
    そして超小型人工衛星が広まると
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    これまでより宇宙に手が届く様になります
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    では キューブサットに何を搭載するのか?
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    人工衛星は5つのサブシステムで
    構成されます
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    構造、電力系、制御系と
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    通信系と搭載機器です
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    構造は人工衛星の胴体で
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    航空機級のアルミでできています
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    打ち上げの際の応力に耐え
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    電子機器を衝撃から守ります
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    スイスチーズのような外観ですが
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    これは重量を抑えるためです
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    次は電力系です
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    電力系は重要な仕事があり
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    人工衛星の周囲に取り付けられた太陽電池で
    電池を充電します
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    太陽電池パネルは特殊な太陽電池セルを使って
    1から作る必要があります
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    これは唯一の宇宙用の部品で
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    すなわち 非常に効率が高く
    高価だという意味です
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    制御系は人工衛星の頭脳です
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    無線機器やカメラを制御して
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    搭載したセンサーから
    データを収集します
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    通信系は最も重要なサブシステムで
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    交信できない人工衛星は
    宇宙ゴミとなるためです
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    交信できない人工衛星を打ち上げたとすると
    2万ドルが無駄になります
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    (笑)
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    搭載機器は やりたい実験をするための機器です
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    カメラや望遠鏡や
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    宇宙に送り出したいものです
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    人工衛星について理解が深まりましたので
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    SASSatを紹介したいと思います
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    シンガポールアメリカンスクール(SAS)の
    人工衛星で
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    SASSatはカメラ、温度計
    放射線計を搭載した
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    超小型(ポケットキューブ)人工衛星です
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    主要ミッションは
    地球の写真を撮影する事です
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    ずっと昔に青い地球の写真を見て以来
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    常にやりたいと思っていた事です
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    (笑)
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    最初にした事は構造設計でした
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    ソフトウェアの使い方を学習して
    僕の構造モデルを完璧にするために
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    冬の間に多くの時間を費やしました
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    学校が1月に始まると
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    3D模型を出力できました
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    この模型と研究計画を学校に提出し
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    学校は 僕の夢を現実に変える
    開始資金を提供をしてくれました
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    SASSatのアイデアが生まれたのは
    ユーザ専用のインターネット回線を
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    提供できるかどうかを
    友人と話している時でした
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    何時間もの調査から
    実現不可能である事が判明しました
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    でも人工衛星の製作は
    突破可能な障壁でした
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    事実 突破できる障壁でした
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    電子回路の設計は
    それまで使うだけだった電子機器を
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    学ぶ経験になりました
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    僕の研究室で作業を始める準備ができ
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    といっても半田ごてのある
    自分の部屋の事ですが
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    (笑)
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    これまでに完成させたのは
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    電子通信系
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    電力系で
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    最近太陽電池パネルに取り組み始めました
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    とても大変です
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    (笑)
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    順調であれば6月までにSASSatを
    UNISAT7の打ち上げロケットで
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    打ち上げたいと思っています
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    6月までには美しい地球の姿を映した画像と
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    宇宙空間にいるSASSatの一部分の
    画像を得るはずです
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    スプートニクは
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    最先端技術では
    なかったかもしれませんね
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    それはただの電池でしたが
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    こんにちに繋がる
    人工衛星技術のイノベーションの
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    一部でした
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    冷戦が繰り広げられていた昔に
    スプートニクが打ち上げられたおかげで
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    米国における教育制度の根本的改革が
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    こんにちの宇宙活動における
    アメリカのリーダーシップをもたらしました
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    つい最近までこの刺激的な分野に関わるには
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    数年間の研究と訓練が必要でした
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    そして今 SASの学生が
    さらには中学生でも
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    宇宙空間に出ていくものを
    実際に作る事ができるのです
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    興味深く聞こえるかも知れませんが
    なぜ重要なのでしょうか
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    多くの人は天然資源に着目したり
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    貧困やISISや津波などの
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    地上の問題に注意を払うべきと
    考えています
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    科学技術の障壁を打ち壊すことは
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    このイデオロギーと
    矛盾するものではありません
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    この活動によって
    以前は不可能と考えられていた
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    解決策の扉を開く事ができるのです
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    例えば “Planet Labs”と呼ばれる
    サンフランシスコの会社があり
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    24時間ごとに地上の画像を撮影するー
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    キューブサットのシステムを構築しましたが
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    このシステムにより
    実際に現地に入った誰よりも早く
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    ネパール地震の画像を撮影できました
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    例えば 津波があったとすると
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    グーグルアースよりも早く 必要な画像を
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    入手することができるのです
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    これが超小型人工衛星が
    社会において重要である事の主な理由です
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    誰でも何かを宇宙空間に
    送る事ができるのです
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    表現にだけ使われた
    「星に手が届く」が現実になりました
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    それを実現するために勉強をしています
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    ありがとうございました
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    (拍手)
Title:
NASAで働かなくても人工衛星は作れる|カーティキ・ミタル|TEDx Youth@SAS
Description:

宇宙時代の今、科学技術は更に発展し、これまでは選ばれた人にしか出来なかった事がどんどん出来るようになっています。シンガポールアメリカンスクールの2年生であるカーティキ・ミタルはこの現象の典型で、彼は自分の人工衛星を手作りしています。このトークでミタルは彼の人工衛星製造の過程を紹介するに留まらず、宇宙開発を行う上で 超小型人口衛星が如何に重要かを訴え、私たちの地球に大きく立ちはだかる広大な暗闇の障壁を取り払う役割について議論します。

カーティキ・ミタルはシンガポールアメリカンスクールのロボット工学クラブを通してSTEM (科学・技術・工学・数学)に対する情熱を開花させ、イノベーションの可能性は無限であると確信しました。『インターステラー』を見たことを契機に、彼は人工衛星製造のミッションに乗り出しました。

カーティキは幾度かの国際的なロボット競技会に出場する機会に恵まれ、キャプテンとしてチームをけん引しながら経験の乏しいチームのメンター役も引き受けました。彼の率いるチームは台湾香港地域競技会で銅賞を獲得しました。

このビデオは、TEDカンファレンスの形式で地元コミュニティが独自に運営するTEDxイベントにおいて収録されたものです。詳しくは http://ted.com/tedx をご覧ください。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDxTalks
Duration:
07:58

Japanese subtitles

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