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近頃、超大作アクションゲームを発売するときは
この要素が欠かせないようだ
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それはスキルツリー
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『Tomb Raider』や『Watch Dogs』とかで
見たことがあるだろう
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大抵は3本に枝分かれし
イノベーター、ハンターなどの可愛い名前が付く
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これらのゲームでは
ミッションをクリアして経験値を貯めて
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勝手に決められた閾値に達すると
スキルポイントを獲得する
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スキルポイントを消費すると
新しい能力を解除できる
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これは新技のようなファンキーなものや
体力増加のような地味なものかもしれない
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こうしたスキルツリーは最初は『Diablo 2』などの
計算量の多い RPG で見られたが
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その後『Spider-Man』や『DOOM』といった
大規模予算ゲームで普遍的に見られるようになり
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今では現代の家庭用ゲームの一部として
当たり前のものになった
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タワー登りや
少額課金と同じになったのだ
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だが僕はこうしたお約束の多くが
かなり陳腐で退屈だと思う一方で
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スキルツリーが機能する理由や
特定のゲームでどう役立つのかは理解できる
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例えば、ゲームの進行中に
複雑性を少しずつ高めるために使える
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完全状態のクレイトスで『God of War』を始めたら
手に負えないかもしれないし
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一部のプレイヤーは単純なものに固執して
格闘システムの詳細を掘り下げないかもしれない
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だがスキルツリーから
新能力を獲得すれば
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個性のなかった技構成が、ゲームが進むにつれて
少しずつ拡張されていく
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そしてその技に通貨を消費したので
実際に使うしかないと感じるだろう
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スキルツリーはプレイヤーに自分の成長を
感じさせる良い方法でもある
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冒険の最初は弱くて
能力も少ないが
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最後には能力を腕いっぱいに抱えた
歩く戦車になるのだ
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プレイヤーの興味も維持できる
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スキルツリーを見渡せば
後半で獲得する能力を下見できる
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そして新能力を全て使うという期待にワクワクしながら
そこへ到達するまでやり続けるのだ
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スキルツリーはまた
メタな意思決定を追加する
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遊ぶたびに異なる体験ができるのだ
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そして UI チームに仕事ができる
誰かがアイコンを全部作る
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しかしこれだけの利点があるのに
大半のゲームは枝に何を置くかの判断がお粗末で
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スキルツリーを無駄にしている
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そこでこの動画では
スキルツリーでよくある間違いと
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その解決策について話そうと思う
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まず、スキルツリーのある
大抵のゲームでは
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ゲームの最後までに、全部とは言わないが
ほとんどの強化を解除できる
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普通のプレイの範囲でだ
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これではプレイヤーが自分の選択を
真剣に考える機会が失われてしまう
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彼らは現実にどれを強化できるかではなく
スキルを解除する順番しか考えていない
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個人的に『Assassin’s Creed Origins』の
スキルツリーは楽しめたが
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それはゲームの終わりまでに
全スキルを取る余裕がなかったからだ
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代わりに特化するしかなかった
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僕はハンターと予言者の枝に集中した
これによりステルスの能力が向上し
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AI を騙して混乱を起こすことで
野営地を攻略する選択肢が増えたのだ
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これはクールな結果を生んだ
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バエクは僕にとって特別な存在になったし
彼のスキルは僕の選んだ遊び方と一致する
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だが僕の選択には面白い反動もあった
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ウォリアーの枝を無視したため
1対1の戦闘では輝きを失ったのだ
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直接的な戦闘を避けて、状況に対処する別の方法を
見つけないといけなかった
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没入型シムは特定スキルの
反動を示すのにも長けている
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Deus Ex シリーズでは、選んだ強化によって
特定の経路と選択肢が制限されるので
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自分のキャラに適した別ルートを
見つける必要がある
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『Prey』では、スキルを解除すればするほど
自分が宇宙人になっていき
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ついには味方だったタレットが
プレイヤーを脅威と見なして殺そうとしてくる
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スキルツリーをダメにする他の方法は
本当に退屈なスキルを作ることだ
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攻撃力を数パーセント上げるとか
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体力を2〜3増やすのは…
あまりワクワクしないのだ
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だから『Dishonored』の新能力や
『God of War』の新しい攻撃技は
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ゲームの裏にある Excel シートの
数字が少し増えることよりずっと望ましいのだ
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メトロイドのルールも忘れてはダメだ
1つの能力が複数の目的を兼ねることができる
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例えばアイスビームは武器であると同時に
移動手段でもある
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結局、良いスキルとは
それを解除することにワクワクさせて
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その世界で使ってみたいと
強く思わせるものだ
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『Origins』に話を戻すと
僕は夢中のループにハマっていた
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新能力を解除して
野営地やミッションでワクワクしながら試す
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そして十分な経験値を得てさらなる能力を…
という具合だ
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そうは言っても、スキルツリーはプレイヤーが
初期状態で持っているべき仕様を避けるべきだ
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『Horizon Zero Dawn』を遊んだとき、他の同類の
ゲームのように崖から敵を掴めないことに苛立った
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その後、そのスキルは
あとで解除できると分かった
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『Mirror’s Edge Catalyst』も同じだ
フェイスの膝上げジャンプはツリーに隠れている
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第一作では初めから
使えるにもかかわらずだ
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あと、ただ数を増やすために
粗末なスキルを追加する必要はないぞ
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一部の開発者は
明らかにデカいほど良いと信じている
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『Path of Exile』や『Salt and Sanctuary』にある
怪物級の「スキル森」を見てくれ
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だが僕に言わせれば「しっかり剪定された低木」に
一握りの本当に面白い強化があるのが
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大抵は一番良いのだ
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スキルツリーを悩ますもう1つの問題は
スキルポイントを獲得する実際の過程だ
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大抵のゲームでは通常プレイでもポイントが得られるので
機会を失ってるように感じる
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『Prey』に話を戻すと、このゲームの
スキルポイントであるニューロモッドツールは
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この世界の物理オブジェクトになっている
つまり移動して見つける必要があるのだ
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Talos 1 を隅々まで探索したり
サイドクエストをクリアしたりするわけだ
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これらのスキルポイントを
どう配分するかによって——
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開発者は特定のプレイスタイルを促したり
任意コンテンツを調べさせたりできる
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『Breath of the Wild』では
体力とスタミナ増加に換金できる克服の証は
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祠をクリアすると入手できる
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これは本質的に、ハイラル世界全体を
1つの巨大なスキルツリーに変える
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これによりプレイヤーは
デタラメに能力値を上げるのではなく
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積極的にキャラを強化するようになる
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これは『Far Cry 3』のクラフトシステムを
連想させる
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ゲーム中、僕はもっと良い銃ホルスターが
欲しかった
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メニューには特定の動物から
毛皮を得る必要があると書いてあった
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そこでメインクエストを中断して
地図でその動物の繁殖地を探し出し
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ホルスターを入手できるまで
毛皮を狩った
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アップグレードが欲しくて、入手方法を考えて
その目的に向けて実際に努力する必要があった
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だがスプリントスライドの解除は?
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まぁ、スキルポイントが貰えるまで
少しゲームをプレイしただけだった
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いいか、メインミッションを
ただ遊ぶように促す必要は全くないぞ
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そもそも
それを目的に買ったのだから
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だからスキルポイントの約束事を使って
他の遊び方を促してくれ
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より上手に遊ぶ、より難しい難易度で遊ぶ
もっと探索するなど
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だが促すゲームプレイの種類には
注意してくれ
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『Skyrim』のシステムでは特定の行為で
スキルポイントが得られるので
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ただクラフトスキルを上げるために
何十本もの短剣を作るように誘導してしまう
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作業プレイや、コアな体験に合わない
ゲームプレイを促したくはないのだ
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最後の問題は、スキルメニューを操作するのが
かなり退屈だという点だ
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ゲーム世界から離れて、まるで旅行保険か何かを
買っているような画面に連れて行かれる
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『The Witcher』のような壮大な冒険モノでは
大した問題ではないが
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『DOOM』のような軽快なゲームのペースが
大幅に遅くなってしまう
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だから速くすればいい 例えば『Downwell』では
ステージの間に3つの強化が表示される
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1つ選んだらそれで終わりだ
あるいは自動化する
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『Red Dead Redemption 2』では
アーサーと馬の両方にスキルツリーがあり
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スタミナ向上や馬術などは
プレイ中に勝手に解除される
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しかし、そもそも『DOOM』にスキルツリーが
必要だったかどうかは全く別の問題だ
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スキルツリーの利点は、それで楽しいことが
たくさんできることだ
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プレイヤーが有利にも不利にもなる
スキルはどうか?
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色々な方法で相互に繋がるスキルは?
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一度に一握りしか
装備できないスキルは?
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スキルツリーは今ではどのゲームにもあるように感じるが
それは最近のどんなゲームにもあるからだ
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だが悪いわけじゃない
少し怠けて他人がやってることをやりがちなだけだ
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ゲーム、体験、ペースなどに合うかどうかを
考えていないだけだ
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だから創造的になろう!
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スキルツリーは、ゲームの半分を待たせて
序盤から必要な仕組みを入手させることではない
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体力を増やすために
退屈なメニューを開くものでもない
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それは体験をカスタマイズすることだ
異なる遊び方へ報酬を与えることだ
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難しい選択を強制することだ
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コメント欄でお気に入りのスキルツリーを
教えてほしい
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『FF X』にあるイカれた Sphere Grid の
馬鹿馬鹿しさについて大量のコメントを待ってるよ
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僕はこれが何なのかさっぱり分からない…
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(字幕翻訳:Nekofloor)