ネットフリックスがエンターテインメントを変え、目指す未来
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0:01 - 0:04(クリス・アンダーソン)これまで
ネットフリックスの様々な魅力に -
0:04 - 0:06ずっと魅了され驚いてきました
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0:06 - 0:08あなたは驚きに溢れた人ですね
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0:09 - 0:12確か6年前でした
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0:13 - 0:17当時 業績が好調だったネットフリックス社は
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0:17 - 0:19基本的に他社の作った
映画やテレビシリーズの -
0:19 - 0:22ストリーミングサービスでした
-
0:23 - 0:25あなたは
人々にDVDを貸すだけのビジネスから -
0:25 - 0:28ストリーミングサービスへと
劇的な方向転換をして -
0:28 - 0:31それが正しかったと
金融街に納得させましたね -
0:31 - 0:32会社は雑草のような繁殖力で
-
0:32 - 0:356百万人の定期購入者と
健全な成長率を示していましたが -
0:35 - 0:38あなたはその時が来ると
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0:38 - 0:43社運を賭けた大きな決断をしました
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0:43 - 0:46その決断と
背景についてお話しください -
0:46 - 0:49(リード・ヘイスティングス)
ケーブル・ネットワークは常に -
0:49 - 0:52他人のコンテンツを放映することから始め
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0:52 - 0:54独自のコンテンツの制作へと
展開してきました -
0:54 - 0:58ですからその原理は前から分かっていました
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0:59 - 1:03実際私たちは2005年に
オリジナルコンテンツへ参入しようとしました -
1:03 - 1:06当時はDVDだけを扱い
サンダンス映画祭から作品を仕入れていました -
1:06 - 1:09M.ジレンホールの『シェリーベイビー』も
DVD作品として公開しました -
1:09 - 1:11小さな映画制作会社のようでしたよ
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1:11 - 1:13でも規模が小さかったので
うまくいきませんでした -
1:14 - 1:17あなたが仰ったように2011年のこと
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1:17 - 1:21ネットフリックスでコンテンツを担当する
パートナーのテッド・サランドスは -
1:21 - 1:23『ハウス・オブ・カード』に
大きな期待を抱いていました -
1:23 - 1:26その頃それは1億ドル規模の
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1:26 - 1:30とても魅力的な投資で
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1:30 - 1:32HBO放送局も欲しがっていたのです
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1:32 - 1:35それが彼が最初に選んだ
真のブレイクスルーとなったんです -
1:35 - 1:39(クリス)番組は当時の会社の
収益の大部分を -
1:39 - 1:41占めていましたね
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1:41 - 1:45なぜ それが当たると確信できたのですか?
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1:45 - 1:46もし間違えたら
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1:46 - 1:49会社にとっては大損害だったでしょう
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1:49 - 1:53(リード)ええ 確信はありませんでした
その緊張感に満ちていましたよ -
1:53 - 1:55私たちは「ヤバイぞ…!」といった感じで
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1:57 - 1:58怖かったですよ
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1:59 - 2:01(笑)
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2:01 - 2:05(クリス)単に新しいコンテンツを
作っただけではありませんでしたね -
2:05 - 2:08もし私の理解が正しければそれと同時に
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2:08 - 2:10ビンジ・ビューイング(イッキ見)も
生み出しましたね -
2:10 - 2:13「まず何話か提供して徐々に盛り上げよう」
というのではなく -
2:13 - 2:15バーン!と一気に全エピソードを提供した
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2:15 - 2:18それも テストもしないで
踏み切りました -
2:18 - 2:19何故そんなリスクを?
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2:20 - 2:22(リード)私たちはDVDレンタルで
成長してきましたが -
2:22 - 2:24DVDシリーズ物や
ボックスセットが現れ -
2:25 - 2:30皆 素晴らしいHBOの番組を
DVDで観てー -
2:30 - 2:33そうDVDで エピソードを
次々に観たものでした -
2:33 - 2:35それが切っ掛けとなり
こう考えたんです -
2:35 - 2:39「ワオ 特にシリーズ物の
エピソードコンテンツを -
2:39 - 2:42一度に提供したら物凄いぞ」
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2:42 - 2:45それは従来型のテレビ放送には
出来ないことです -
2:45 - 2:48その2つの要素が
決断を前向きなものにしたんです -
2:49 - 2:53(クリス)ではすぐに数字上の
結論は出たのでしょうか -
2:53 - 2:57『ハウス・オブ・カード』を
1時間観てもらうと -
2:57 - 2:59他社のライセンス番組を観せるよりも
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2:59 - 3:02利益が上がるというような?
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3:03 - 3:07(リード)私たちは定期購入モデルの事業なので
そうした尺度は考慮しなくて良いんです -
3:07 - 3:10私たちにとって重要なのはブランドを強化し
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3:10 - 3:12加入者を増やすことです
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3:12 - 3:14『ハウス・オブ・カード』は
正にその役割を果たしました -
3:14 - 3:16多くの人々が番組について語り合い
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3:16 - 3:18番組と我が社とを関連付けるからです
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3:19 - 3:22『マッド・メン』は素晴らしい
AMC局のシリーズですが -
3:22 - 3:24人々はそれをネットフリックス上で見ても
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3:24 - 3:26我が社とは結びつけませんでした
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3:26 - 3:30(クリス)それから有名なシリーズが
次々に生まれましたね -
3:31 - 3:35『ナルコス』『ジェシカ・ジョーンズ』『オレンジ・
イズ・ニュー・ブラック』『ザ・クラウン』 -
3:35 - 3:38『ブラックミラー』は私のお気に入りで
他には -
3:38 - 3:40『ストレンジャー・シングス』も
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3:40 - 3:42来年は
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3:42 - 3:45新しいコンテンツへの投資額は
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3:45 - 3:471億ドルではありませんね
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3:47 - 3:48どれ程です?
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3:48 - 3:51(リード)全世界で80億ドル程になります
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3:52 - 3:54それだけでは足りません
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3:55 - 3:58他のネットワークには
素晴らしい番組が沢山ありますからね -
3:58 - 4:00私たちはまだまだですよ
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4:00 - 4:03(クリス)しかし80億ドルとは—
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4:03 - 4:08配信サービス会社としては
どの会社よりも大きい額なのでは? -
4:08 - 4:09(リード)いいえディズニーもそれ位です
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4:09 - 4:13もし彼らがFoxの買収に成功したら
もっと巨大になるでしょう -
4:14 - 4:17それから
それは全世界で使われる額ですから -
4:17 - 4:20そんなに大きな投資額ではないんですよ
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4:21 - 4:23(笑)
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4:23 - 4:26(クリス)明らかに
バリー・ディラーをはじめメディア業界の人々は -
4:26 - 4:28ネットフリックスが突然どこからか現れ
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4:28 - 4:31業界をすっかり変えてしまったように
感じていることでしょう -
4:31 - 4:34昔 ブロックバスター社が
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4:34 - 4:36「ブロックバスタービデオを作るぞ」と
言い -
4:36 - 4:396年後 ディズニーと
同規模に育ったように -
4:39 - 4:44ありえないだろうと思われていたことが
起こったんです -
4:44 - 4:47(リード)ネットの厄介なところです
スピードが早いでしょう -
4:48 - 4:50周囲の全ての物事の動きが早い
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4:50 - 4:55(クリス)ネットフリックスの文化は
通常と違って -
4:55 - 5:01大胆な—
「無謀な」とは言いませんが— -
5:01 - 5:02大胆かつ綿密な決断がされますね
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5:02 - 5:04(リード)その通りです
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5:04 - 5:06私たちの強みは
DVDビジネスとして生まれ -
5:06 - 5:09その形態が一時的なものだと
予測していたことです -
5:09 - 5:11百年先もレンタル業をしているとは
思っていませんでした -
5:11 - 5:15未来はどうなるんだろうと
偏執的に考えていること -
5:15 - 5:18これは会社を形作っている
精神でもありますが -
5:18 - 5:20常に次のビジネス環境を
心配しているということで -
5:21 - 5:22それは強みなのです
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5:22 - 5:23文化という点では
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5:23 - 5:25私たちは
自由と責任を大変重んじています -
5:25 - 5:29私は四半期毎に最小限の決断だけを
していることを誇りに思っています -
5:30 - 5:32そのやり方はどんどん洗練されています
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5:32 - 5:35時々 私が何も決断しなくても
四半期が過ぎていくこともありますよ -
5:36 - 5:37(笑)
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5:37 - 5:40(拍手)
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5:40 - 5:44(クリス)社員の皆さんについて
驚くべきことがありますね -
5:44 - 5:46例えば ある調査を見てみると
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5:46 - 5:51ネットフリックス社員は
同業他社と比べて -
5:51 - 5:54最も給与水準が高いそうですね
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5:54 - 5:57しかも離職率が最も低いとか
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5:57 - 6:02『ネットフリックス・カルチャーデック』で
検索してみると -
6:02 - 6:07驚くような
社員への忠告リストが見つかります -
6:07 - 6:08そのいくつかを話して下さい
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6:09 - 6:13(リード)私の最初の会社では
プロセスにとても拘っていました -
6:13 - 6:141990年代のことでした
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6:15 - 6:16毎回誰かが間違いを犯す度に
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6:16 - 6:18それを防ぐ為の
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6:18 - 6:20プロセスを作ろうとしました
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6:20 - 6:24半導体歩留まり解析のような指向性でした
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6:24 - 6:27問題は 出来の悪い社員にも優しい
システムを目指していたことでした -
6:27 - 6:30それで次第に出来の悪い社員だけが
残るようになったんです -
6:31 - 6:35そしてもちろん市場が変化しました
この場合はC++からJavaへ変わったのですが -
6:35 - 6:37もちろんいつも変化はあるものです
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6:37 - 6:39会社はその変化に対応できず
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6:39 - 6:42最大の競合他社に買収されました
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6:43 - 6:48それでネットフリックスでは
プロセスを排しつつ混乱を避けることに -
6:48 - 6:49細心の注意を払いました
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6:50 - 6:52それであらゆるメカニズムを作り出しました
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6:52 - 6:55最高に有能な人材 その配置
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6:55 - 6:58オープンな社風 情報の共有など—
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6:58 - 7:01社内では 基本戦略などの情報が
惜しげなく共有されていて -
7:01 - 7:03皆 驚いたものです
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7:03 - 7:06私たちは「反アップル」でした
彼らの分断的な社風をご存知ですか? -
7:06 - 7:10私たちは全くその反対に
誰もが情報を得られるようになっています -
7:10 - 7:15私たちが試みているのは
人々に責任感と裁量を持たせるということです -
7:15 - 7:18大きな意思決定について
後から耳にすることはしょっちゅうです -
7:18 - 7:21聞いたこともなかったりします
とてもいいことです -
7:21 - 7:22ほとんどの場合上手くいきますね
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7:23 - 7:26(クリス)では朝起きて
ニュースで知るといったような? -
7:26 - 7:27(リード)時々はね
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7:27 - 7:29(クリス)「中国に進出したのか!」
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7:29 - 7:30(リード)それは一大事でしょうね
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7:31 - 7:37(クリス)社員には自由に休暇を設定させ
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7:37 - 7:38彼らは自由に振る舞える—
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7:39 - 7:41(リード)休暇の件は象徴的です
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7:42 - 7:45実際に ほとんどの人がそうしていますから
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7:45 - 7:49確かにそうした自由裁量を沢山設けています
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7:50 - 7:54(クリス)そして勇気を
社の基本的な価値観として掲げていますね -
7:55 - 7:57(リード)社員には真実を
述べてもらいたいですね -
7:57 - 8:01私たちは「反対意見を黙っていることは
自ら信頼を損なう行為だ」と言っています -
8:02 - 8:07ただ黙って記録だけ残して
決裁事項を通過させることは -
8:07 - 8:09奨励していません
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8:09 - 8:12私たちは常に議論を通して
良い意思決定を下すということを -
8:12 - 8:15大変重んじており
常にそうしています -
8:15 - 8:18そしてお互いに怒鳴り合ったりしないような
雰囲気作りに -
8:18 - 8:19気を配っています
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8:19 - 8:22好奇心こそが
人々から反応を促すものですよ -
8:23 - 8:26(クリス)ネットフリックスには
もう1つ秘密兵器があるようですね -
8:26 - 8:29膨大な量のデータ
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8:29 - 8:32今週はこのことについて沢山話しました
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8:32 - 8:36ネットフリックスで
知的なアルゴリズムを作る時に -
8:36 - 8:38驚くべき姿勢を取りましたね
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8:38 - 8:42その頃 自社のアルゴリズムを世界へ公開し
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8:42 - 8:46「誰か私たちより
良いアイデアがあるかい? -
8:46 - 8:48百万ドルを支払うよ」と言い
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8:48 - 8:49自社のものより10%位優れたものに
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8:49 - 8:52百万ドルを支払った訳ですね
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8:52 - 8:53(リード)その通り
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8:53 - 8:55(クリス)それは良い方法でしたか?
またやりますか? -
8:55 - 8:59(リード)ええ 2007年頃
当時は凄くエキサイティングでした -
8:59 - 9:01でもそれ以降はやっていませんから
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9:01 - 9:03明らかに とても特殊な手法です
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9:04 - 9:07それは我が社の通常の
フレームワークというより -
9:07 - 9:09偶然うまくいった案件だと思います
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9:10 - 9:14それでアルゴリズムへ大規模な投資をし
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9:14 - 9:17それぞれの視聴者に適したコンテンツを表示し
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9:17 - 9:20コンテンツ探しの体験を
楽しく便利にしようとしました -
9:20 - 9:24(クリス)そして数年前に
とても興味深い方向転換をしましたね -
9:24 - 9:30ユーザーによくこう尋ねましたね
「この10本の映画をどう思いますか? -
9:30 - 9:33どの映画が一番好きですか?」
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9:33 - 9:38そしてその映画を
新作のレコメンドリストとマッチングさせました -
9:38 - 9:40それからまたその手法から離れましたね
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9:40 - 9:41これをお話し頂けますか?
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9:41 - 9:42(リード)もちろん
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9:42 - 9:45誰もが『シンドラーのリスト』を
最高と評価します -
9:45 - 9:49アダム・サンドラーの『ドゥ・オーバー
もしも生まれ変わったら』は星3つ -
9:49 - 9:52しかし実際により多くの人々が視聴したのは
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9:52 - 9:54必ずといって良いほど後者なのです
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9:54 - 9:59こういうことです
私たちは評価をする時 メタ認知的に -
9:59 - 10:01「そうあるべきだ」で質を
考えます -
10:02 - 10:04ですが実際に選ばれた作品を見ると
-
10:05 - 10:07彼らが単純な作品の視聴を
楽しんだということが分かり -
10:07 - 10:12人々がはるかに喜ぶ
マッチングができるのです -
10:12 - 10:15(クリス)少しこれについて話しましょう
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10:15 - 10:18ネットフリックスだけでなく
インターネット全体にとって -
10:18 - 10:20とても重要に思えるので
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10:20 - 10:22自分が「そうあるべきだ」と考える価値観と
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10:22 - 10:25実際の価値観の差異についてですが
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10:25 - 10:28あなたは賢明にも
人々の声には耳を貸さず -
10:28 - 10:32視聴履歴から人々が好む番組を
探し出しました -
10:32 - 10:36「『パーフェクト・スイーツ』なんていう
酷いレシピを作る番組が気に入るなんて -
10:36 - 10:38思ってもみなかった!」
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10:38 - 10:39(リード)そうです
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10:39 - 10:42(クリス)本当に奇想天外で面白い番組です
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10:42 - 10:44でも もし
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10:44 - 10:49視聴者からの評価に頼るアプローチが過ぎると
リスクもありませんか? -
10:49 - 10:52(リード)私たちは
人々を楽しませることに喜びを感じます -
10:52 - 10:56人は時に気を抜いて『パーフェクト・
スイーツ』なんかを観たくなるものです -
10:57 - 10:59面白くてストレスの無い番組です
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10:59 - 11:02また時にはとても重い映画を求めます
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11:02 - 11:05『マッドバウンド 哀しき友情』は
オスカー賞候補になった― -
11:05 - 11:07素晴らしく かなり重い映画です
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11:08 - 11:12『マッドバウンド』は2千万時間の
視聴時間を記録しました -
11:12 - 11:16それは映画館での配給や
他の配給会社によるものからは -
11:16 - 11:17かけ離れて大きな数字です
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11:17 - 11:21つまり キャンディーも用意していますが
ブロッコリーもたくさんあります -
11:21 - 11:26そしてバランスが良いと
健康的な食事になります -
11:26 - 11:28(クリス)そうですね
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11:28 - 11:33でもアルゴリズムは人々を
野菜から遠ざけてキャンディーへと -
11:33 - 11:34導いてしまいがちでは?
-
11:34 - 11:35気をつけていないと
-
11:35 - 11:38YouTubeが ただアルゴリズムの性能を
-
11:38 - 11:41向上させただけで
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11:41 - 11:46人々をどんどん過激な内容や特定の番組へと
誘導していることを話したばかりです -
11:46 - 11:49ネットフリックスのアルゴリズムが
-
11:49 - 11:53隠れていた価値観に基づいて徐々に—
-
11:53 - 11:54(リード)そうですね とても俗な—
-
11:54 - 11:58(クリス)暴力的なポルノなんかを
観る羽目になるかもしれません -
11:58 - 12:01一部の人の話ですけど
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12:01 - 12:03(笑)
-
12:03 - 12:04私じゃありませんよ!
-
12:05 - 12:08私は宣教師の子供ですから
そんなこと考えもしません -
12:08 - 12:09いや—
-
12:09 - 12:10(笑)
-
12:10 - 12:12でも あり得ることでしょう?
-
12:13 - 12:16(リード)実際にはアルゴリズムだけに
頼ってはいられません -
12:16 - 12:19判断力と番組の選択肢の両方が問題です
-
12:19 - 12:20私たちはFacebookや
-
12:20 - 12:22YouTubeと違い
キュレーションした番組を配信しますから -
12:22 - 12:25直面する問題は
-
12:25 - 12:30素晴らしい映画やテレビシリーズのうち
どれを買おうか?といった易しいものです -
12:30 - 12:33そこにアルゴリズムも
利用するのです -
12:34 - 12:39(クリス)ジョン・ドーアは
重要な物事を測ることについて語りましたが -
12:39 - 12:42ビジネスとして重要なことは
-
12:42 - 12:44基本的に定期購入ユーザーを
増やしていくことでしょう -
12:44 - 12:48それが御社独自の競争力です
-
12:49 - 12:55定期購入ユーザーは
ネットフリックスの視聴時間が長ければ -
12:56 - 12:57契約を更新するものなのでしょうか?
-
12:58 - 13:02それとも例えば
『パーフェクト・スイーツ』を -
13:02 - 13:04全シーズン見る程の
-
13:04 - 13:07長い視聴時間にならなくても
-
13:07 - 13:09視聴者の心に届いて
こう感じさせるものでしょうか? -
13:09 - 13:12「これは素晴らしく良い番組だった
-
13:12 - 13:14家族で観て本当に良かった」
-
13:14 - 13:17コンテンツの量は少なくても
より高品質なコンテンツで -
13:17 - 13:19例えばもっと感動的な番組による
-
13:19 - 13:22ビジネスモデルというのはどうです?
-
13:23 - 13:25(リード)人々は元気が出る
コンテンツを選びます -
13:25 - 13:28ネットフリックスを語るとき
確かに人々は -
13:28 - 13:30心に響くコンテンツのことを語っています
-
13:30 - 13:33『13の理由』や『ザ・クラウン』のような
-
13:33 - 13:36それらには ずば抜けて
ポジティブなインパクトがありました -
13:36 - 13:39先ほど話していた
定期購入者数の増加も -
13:39 - 13:41いくつかの記憶に残る名作のお陰です
-
13:41 - 13:43私たちは多彩な番組を
提供したいと考えています -
13:43 - 13:47人は同じ番組を飽きるまで
毎晩観たいとは思わないものです -
13:47 - 13:48色々な番組を観たいものです
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13:48 - 13:50そしてこれまで 暴力的なポルノが
-
13:51 - 13:54求められるといった様子はありませんでした
-
13:54 - 13:57代わりに
様々なコンテンツの視聴率が増えました -
13:57 - 14:01『ブラックミラー』は現在
シーズン5を制作中ですが -
14:02 - 14:05BBCだけで放映されていた頃は
人気の無い零細番組でした -
14:05 - 14:08そしてオンデマンド配信によって
-
14:08 - 14:11このような大規模な番組が実現します
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14:11 - 14:14(クリス)つまり人々は
悪徳に夢中になるように -
14:14 - 14:16美徳にも夢中になれると仰るのですね
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14:16 - 14:20(リード)ええ 繰り返しますが
私たちはそれを依存といった意味では -
14:20 - 14:22捉えていません
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14:22 - 14:26リラックスしたい時にどんなことをして
過ごすのを選ぶか?ということです -
14:26 - 14:30従来型のテレビ番組を観るも良し
テレビゲームやYouTube -
14:30 - 14:31もしくはネットフリックスも良し
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14:31 - 14:35そしてもしネットフリックスが高品質で
様々な気分(ムード)の番組を提供していれば -
14:35 - 14:37より頻繁に選ばれるようになります
-
14:37 - 14:41(クリス)あなたの組織では
-
14:41 - 14:46御社の開発した高性能のアルゴリズムの
実際のインパクト(成果)を -
14:46 - 14:49定期的に計測するスタッフがいますね
-
14:49 - 14:50リアリティ・チェックとして
-
14:50 - 14:53「これは本当に私たちが
目指している方向だろうか?」と -
14:54 - 14:56(リード)そうして学んでいるのです
-
14:56 - 14:59「完璧なツールなんて無いんだ」と
謙虚な姿勢で認めなければ -
14:59 - 15:03アルゴリズムは全体の一部分で
コンテンツの提供の仕方や -
15:03 - 15:05会社の 社会との関わり方も影響するのです
-
15:06 - 15:08ですから様々な尺度や視点から
観察するべきです -
15:08 - 15:12もし「視聴数を増やそう」とか
「定期購入者数を増やそう」とだけ考え -
15:12 - 15:13思考停止をすると
-
15:14 - 15:18社の成長は見込み無く
目指す企業にはなれないでしょう -
15:18 - 15:21だから成功の尺度は複数あると捉えて下さい
-
15:21 - 15:24(クリス)問題視された
アルゴリズムという話題では -
15:24 - 15:26Facebookの取締役会に
いらっしゃいましたね -
15:26 - 15:30マーク・ザッカーバーグへの
メンタリングをされていたと記憶しています -
15:31 - 15:36マーク・ザッカーバーグについて
何か教えて頂けますか? -
15:37 - 15:40(リード)皆さんの多くは
彼を知っているでしょう -
15:40 - 15:42彼は素晴らしい人です
-
15:42 - 15:44本物の一流です
-
15:44 - 15:50YouTubeやFacebookといった
ソーシャルプラットフォームは -
15:50 - 15:53明らかに急激に成長しようとしています
-
15:53 - 15:55あらゆる新技術も用いられています
-
15:55 - 15:58昨日私たちは印刷されたDNAについて語り
-
15:58 - 16:02それは素晴らしくも
恐ろしくも有り得ると話していました -
16:02 - 16:04あらゆる新しいテクノロジーは―
-
16:04 - 16:071960年代アメリカで
テレビが最初に人気を博した時 -
16:08 - 16:10それは「広大な不毛地帯」と言われました
-
16:10 - 16:13テレビは皆の精神を腐敗させると
考えられたんですね -
16:13 - 16:15ところがそれは杞憂でした
-
16:15 - 16:17いくつかの改善もされました
-
16:17 - 16:20こう考えてみるんですが—
-
16:20 - 16:22あらゆる新技術には
良い部分と悪い部分があります -
16:23 - 16:25ソーシャルプラットフォームでは
それを見極めている状況です -
16:25 - 16:28(クリス)Facebookの取締役会では
-
16:28 - 16:30その問題の解決はどれ位の優先度なんです?
-
16:30 - 16:32それとも会社は全く見当違いの
-
16:32 - 16:35批判を受けているといった
認識なんでしょうか? -
16:35 - 16:37(リード)見当違いだとは思いません
-
16:37 - 16:40そしてマークはFacebookの
軌道修正の責任者として -
16:40 - 16:43心血を注いでいます
-
16:45 - 16:47(クリス)リード あなたの
もう1つの情熱についてですが -
16:47 - 16:52ネットフリックスで成功し
ビリオネアになった今 -
16:52 - 16:57時間とお金の多くを
教育事業へ使っていますね -
16:57 - 16:58(リード)ええ
-
16:58 - 17:01(クリス)なぜ教育を選び
具体的にはどういうことを? -
17:01 - 17:05(リード)私は大学を出て
高校の数学教師になりました -
17:05 - 17:09その後 ビジネスの世界に進み
それから慈善活動家となり -
17:09 - 17:11思うに 教育に引き付けられて
-
17:12 - 17:14その分野を良くしたいと思ったのです
-
17:14 - 17:16そして気づいたのは
-
17:16 - 17:19教育者は他の優れた教育者たちと手を組み
-
17:19 - 17:22たくさんのユニークな環境を
子供たちのために作り出したいと思うもので -
17:22 - 17:26私たちは今よりももっと
多様なシステムが必要なのだということと -
17:26 - 17:30そして教育者中心の組織が
もっと必要だということです -
17:30 - 17:32難しいのは 今アメリカでは
-
17:32 - 17:36ほとんどの学校が
地域の教育委員会により運営されており -
17:36 - 17:39コミュニティの全てのニーズに
対応しなければなりません -
17:39 - 17:42実際はもっと多様性が必要とされているのです
-
17:42 - 17:45アメリカには公立チャーター・スクールという
公的教育の形態があり -
17:45 - 17:48非営利組織が運営します
-
17:48 - 17:50それが私の注目するもので
-
17:50 - 17:52非営利組織が運営する学校があれば
-
17:52 - 17:56もっとミッションに集中でき
教育者たちをより良く支援できるはずだと考え -
17:56 - 17:59中でも規模の大きな
「KIPPチャーター・スクール」の -
17:59 - 18:00理事会のメンバーをしています
-
18:01 - 18:06毎年3万人の子供たちに
非常に刺激的な教育をしています -
18:06 - 18:10(クリス)どんな様子なのか教えて下さい
-
18:10 - 18:11(リード)子供に合わせた教育です
-
18:11 - 18:14どの子もそれぞれのニーズがあり
-
18:14 - 18:16それらを全て満たす
-
18:16 - 18:171つの教育モデルなどはありません
-
18:17 - 18:19子供に合わせた
-
18:19 - 18:21それぞれに必要と思われる
教育の選択肢は欲しい -
18:21 - 18:26しかし それらは教育者中心であるべきで
好奇心を刺激するものであるべきです -
18:26 - 18:2930人の小学5年生の子供たちが
-
18:29 - 18:31皆 同時に同じことを学ぶ
-
18:31 - 18:34これは明らかに産業的な退行です
-
18:34 - 18:38今の政府の構造では
それを変えるのは -
18:38 - 18:39極めて困難です
-
18:39 - 18:45でもこれらの革新的な 非営利の学校は
一歩踏み出し -
18:45 - 18:48子供たちに新たな試みをさせています
-
18:48 - 18:51例えるなら これを
ガバナンス改革だと考えてみてください -
18:51 - 18:55非営利で
教育の改革をすることが目的です -
18:56 - 19:00(クリス)時折チャーター・スクールが
-
19:00 - 19:02意図的あるいはそうでなくとも
-
19:02 - 19:05公的教育機関から財源を奪ってしまう
という批判がありますが -
19:05 - 19:07それについては?
-
19:07 - 19:08(リード)チャーター・スクールも含め
-
19:08 - 19:11公的教育機関には
いくつかの種類があります -
19:12 - 19:14チャーター・スクール全体を見ると
その生徒たちは -
19:14 - 19:16貧しい家庭の子供たちです
-
19:16 - 19:19もし豊かな家庭の子供たちが
学校でつまづくと -
19:19 - 19:21親が彼らを私立校へ送ったり
教育のために -
19:21 - 19:22引っ越したりできるからです
-
19:22 - 19:25しかし貧しい家庭では
通常そうした選択肢がありません -
19:26 - 19:30KIPPなどは80%が貧困家庭の子供で
無料や割引の給食が支給されています -
19:30 - 19:33そしてKIPPの大学合格率は高いんですよ
-
19:34 - 19:36(クリス)あなたは数年前に
寄付誓約宣言に署名しましたが -
19:36 - 19:41生涯で財産の半分以上を
寄付すると決めていますね -
19:41 - 19:44ここ数年で教育へどれ位の投資を行ったか
-
19:44 - 19:45伺っても良いですか?
-
19:45 - 19:49(リード)数億ドルですよ
実際の額は覚えていませんが -
19:49 - 19:51教育への投資は続けていて—
-
19:51 - 19:52(拍手)
-
19:52 - 19:53ありがとうございます
-
19:53 - 19:55(拍手)
-
19:55 - 20:00正直に言うとしばらく
ジョン・ドーアの下で職業政治家を -
20:00 - 20:01目指したこともありました
-
20:01 - 20:05ジョンの下で働くのは良い経験でしたが
私には政治は向いていませんでした -
20:05 - 20:08私はビジネスが 競争が好きです
-
20:08 - 20:11ディズニーやHBOに対抗したり
-
20:11 - 20:12(笑)
-
20:12 - 20:13それが私の原動力です
-
20:13 - 20:17今 私はそうしてネットフリックスの
価値を高めています -
20:17 - 20:20そのお陰で学校へと寄付ができますから
-
20:20 - 20:23今の人生は完璧ですよ
-
20:24 - 20:27(クリス)リード あなたは素晴らしい人です
私たち皆の そして子供たちの -
20:27 - 20:29生活を変えました
-
20:29 - 20:31TEDへお越し頂きありがとうございます
-
20:31 - 20:36(拍手)
- Title:
- ネットフリックスがエンターテインメントを変え、目指す未来
- Speaker:
- リード・ヘイスティングス
- Description:
-
ネットフリックスはエンターテイメントの世界を変えてきました。最初は郵送のDVDレンタル、それからストリーミングメディア、その次は『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』や『ストレンジャー・シングス』などのセンセーショナルなオリジナル番組へと。しかしいつも相応のリスクを取ってきたのです。
TEDキュレーターのクリス・アンダーソンとの対話で、ネットフリックスの共同創業者でCEOのリード・ヘイスティングスが、会社の思い切った社風やレコメンデーション機能を支える強力なアルゴリズム、今年の80億ドル規模のコンテンツへの投資、それから彼の革新的な教育支援への慈善事業などを語ります。 - Video Language:
- English
- Team:
closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 20:51
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