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明日のリーダーを育てる | 小林りん | TEDxKyoto

  • 0:19 - 0:21
    多くの人々は不満を訴えます
  • 0:22 - 0:24
    現在の教育システムは
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    社会の本当の需要に対応できるように
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    子どもたちを育てていないと
  • 0:30 - 0:34
    たとえば高齢化や人口減少が進む日本で
    子どもたちは
  • 0:34 - 0:36
    日本以外で育った人々と
  • 0:36 - 0:39
    共に暮らし働くことができるよう
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    多様性を重んじ 違いを認めることを
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    学ばなければならなくなります
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    また 今日のとても複雑で
    変化し続ける世界では
  • 0:51 - 0:54
    単に目の前の問題を
    解決するのではなく
  • 0:55 - 0:58
    子どもたちが問題の本質を突き止め
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    自ら目標を設定できるのだということを
  • 1:02 - 1:05
    学ぶことは非常に重要です
  • 1:06 - 1:10
    子どもたちは もはや
    今まで通りのやり方に
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    従っている訳には行きません
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    そして来たる世代にとっては
  • 1:15 - 1:18
    リスクを取らないことこそが
    リスクなのです
  • 1:18 - 1:23
    次世代の子どもたちにとって
    リスクの取り方や
  • 1:23 - 1:27
    困難な状況を乗り越える方法を
    学ぶことは不可欠です
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    これらは非常に明らかな課題の例です
  • 1:33 - 1:36
    この国の子どもたちが受けている
    教育のやり方を
  • 1:37 - 1:39
    変えろと呼びかける論文や発表や
  • 1:39 - 1:42
    議論はたくさんありますが
  • 1:43 - 1:48
    具体的なアクションはほとんどありません
  • 1:50 - 1:52
    私たちはこの状況を変えるため
  • 1:52 - 1:57
    日本初の全寮制インターナショナル
    スクールを設立しました
  • 1:57 - 2:00
    「インターナショナルスクール・
    オブ・アジア軽井沢」
  • 2:00 - 2:02
    略してISAK という学校です
  • 2:03 - 2:07
    キャンパスの工事は第1段階が完了し
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    2014年― つまり来年には
  • 2:10 - 2:14
    初めての生徒を迎えて
  • 2:14 - 2:16
    開校する予定です
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    入学選考が始まるのは
    ずいぶん先ですが 世界中から
  • 2:21 - 2:24
    たくさんのお問い合わせを
    いただいています
  • 2:24 - 2:29
    たった50名の募集に対して
    問い合わせが千を越えています
  • 2:30 - 2:33
    さて 私はどうやって
    この常識はずれの
  • 2:33 - 2:36
    ゼロから学校を作るという考えを
    思いついたのでしょう
  • 2:37 - 2:39
    2つの出来事から
  • 2:39 - 2:44
    私はこのプロジェクトを
    立ち上げるに至りました
  • 2:45 - 2:48
    私の人生における最初の転機は
  • 2:48 - 2:50
    高校時代まで さかのぼります
  • 2:50 - 2:54
    東京にある国立の名門高校に
    入学して間もなく
  • 2:55 - 2:58
    私は教育の目的について
  • 2:58 - 3:03
    ちょっとした疑念を抱き始めました
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    1年後 私はその高校を辞めました
  • 3:06 - 3:09
    その後 幸運なことに
    全額給付の奨学金を得て
  • 3:09 - 3:14
    私はカナダの全寮制インターナショナル
    スクールに留学しました
  • 3:14 - 3:18
    教室での体験は日本と大きく異なり
  • 3:18 - 3:22
    授業が 魅力的で
    生徒を中心に作られていただけでなく
  • 3:22 - 3:26
    私は多様な経歴を持つ
    クラスメートたちからも
  • 3:26 - 3:29
    多くのことを学びました
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    ある夏 私はクラスメートの一人を訪ねて
    メキシコへ行きました
  • 3:34 - 3:36
    20年前のことです
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    年齢がわかっちゃいますね
  • 3:39 - 3:43
    彼女の家族に連れられ
    大規模なスラム地区へ行きました
  • 3:43 - 3:46
    メキシコシティ郊外にある
    スラム地区です
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    基本的な教育を受ける機会どころか
    清潔な水を得ることさえできない
  • 3:52 - 3:57
    大勢の子どもたちを
    目の当たりにしました
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    あのメキシコでの午後に体験した
    臭い、暑さ、汗を
  • 4:02 - 4:05
    今でも覚えています
  • 4:05 - 4:09
    おそらく生まれて初めて
    私は気づきました
  • 4:09 - 4:13
    学校に行けるだけで
    あるいは普通の家に住めるだけでも
  • 4:13 - 4:17
    自分はなんて幸運なんだろうと
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    そしてその体験は
  • 4:23 - 4:27
    私の人生で2つ目の転機に
    つながりました
  • 4:27 - 4:33
    国連児童基金 ユニセフでの仕事で
    フィリピンにいた時のことです
  • 4:33 - 4:36
    プログラム担当職員として
  • 4:36 - 4:39
    私は8千人以上の
    路上生活をしている子どもたちが
  • 4:39 - 4:42
    基本的な読み書きの教育や職業訓練を
  • 4:42 - 4:44
    受けられるよう支援していました
  • 4:44 - 4:47
    これ自体は本当に
    やりがいのある仕事でした
  • 4:47 - 4:51
    私たちが提供した
    ごく基本的な教育によって
  • 4:51 - 4:56
    多くの子どもたちの人生が変わるのを
    目撃しました
  • 4:56 - 4:58
    しかし同時に
  • 4:58 - 5:01
    途上国に住んでみて
  • 5:01 - 5:06
    私は社会における大きな格差や
    おびただしい数の汚職に
  • 5:06 - 5:08
    直面したのです
  • 5:08 - 5:13
    仕事では
    制服を買うための10ドルが払えず
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    学校に行けない子どもの世話をしながら
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    私生活では
    私の家の20倍もある お屋敷に住み
  • 5:21 - 5:24
    運転手が3人 子守が4人
    庭師が5人いるような
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    友人たちと食事をしていたわけです
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    貧困層の教育は非常に重要ですが
  • 5:36 - 5:41
    社会的な視野が広く
    世界の状態を改善するための
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    行動を起こす心構えのあるリーダーを
    教育しない限り
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    この不均衡は打開できません
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    それが次世代の
    変革を担うリーダー教育に
  • 5:56 - 6:00
    私が本格的に興味を持ち始めた
    きっかけでした
  • 6:02 - 6:04
    道のりは決して
    平坦ではありませんでした
  • 6:06 - 6:08
    このプロジェクトに取り組むため
  • 6:08 - 6:12
    私が日本に帰国して1ヶ月後の
    2008年8月
  • 6:12 - 6:17
    金融危機が世界を
    そして日本を襲い
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    プロジェクトの内容に関わらず
    資金調達が極めて難しくなりました
  • 6:22 - 6:25
    2年間の悪戦苦闘の後
  • 6:25 - 6:28
    少し光が見えてきたと思いました
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    そこへ あの東日本大震災が起きました
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    2011年3月11日のことです
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    プロジェクトはおしまいだと思いました
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    しかし結果は逆でした
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    地球上のどこででも生きていけるように
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    自らの足で立ち 既成概念に
    とらわれない考え方ができるように
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    子どもたちを育てる必要があると
    訴える人が増えました
  • 6:53 - 6:58
    実際 私たちの資金の大部分は
    3.11以降に寄付されたものです
  • 6:59 - 7:03
    何もないところから始めて
    ゼロから学校を立ち上げるために
  • 7:03 - 7:06
    十分な資金が調達できました
  • 7:06 - 7:09
    米ドルで1500万ドル
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    日本円で15億円です
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    振り返ると
  • 7:16 - 7:20
    2010年も私たちのプロジェクトにとって
    大きな転機の年でした
  • 7:20 - 7:23
    当時 私たちにはお金もなく
    仲間もいませんでした
  • 7:24 - 7:28
    唯一できたのは軽井沢で小規模な
    サマースクールを開催することでした
  • 7:29 - 7:32
    しかし それが大きな変化をもたらしました
  • 7:32 - 7:35
    理想的な教育を語るのは簡単ですが
  • 7:35 - 7:40
    それを実現するのは
    まったく別の話です
  • 7:40 - 7:44
    私たちには世界中からやってくる
    教師や生徒たちが必要で
  • 7:44 - 7:47
    彼らに私たちが理想的な教育と
    考える内容を
  • 7:47 - 7:50
    どの授業でも 寮生活のどの瞬間にも
  • 7:50 - 7:55
    実践し体験してもらう必要があるのです
  • 7:55 - 7:58
    サマースクールを通じ 私たちには
    それができると証明できました
  • 7:58 - 8:01
    2010年に開催した―
  • 8:01 - 8:06
    最初のサマースクールがなかったら
    ここまで来られなかったと思います
  • 8:07 - 8:09
    3年が経ちました
  • 8:10 - 8:16
    今年は35ヶ国から
    400名の応募がありました
  • 8:16 - 8:18
    ほとんど宣伝もしていないのにです
  • 8:19 - 8:21
    応募者のほとんどは
  • 8:21 - 8:24
    口コミや
    メディアに紹介された―
  • 8:24 - 8:29
    私たちのプロジェクトについての
    記事を読んだ人たちです
  • 8:30 - 8:32
    他には何が大変だったかしら
    (笑)
  • 8:32 - 8:36
    多くの障壁や困難がありましたが
    乗り越えてきました
  • 8:36 - 8:40
    非常に限られた予算で
    適切な学校用地を探すのも
  • 8:40 - 8:42
    ものすごく大変でした
  • 8:43 - 8:47
    軽井沢に用地が見つかるまで
    とても長い時間がかかりました
  • 8:47 - 8:52
    役員の中には
    私たちの学校の略称は「ISAK」だから
  • 8:53 - 8:55
    国内の「K」で始まる土地を
  • 8:55 - 9:01
    片っ端から当たるべきだと
    言い出す人がいたほどです
  • 9:02 - 9:04
    京都も含まれますよね
  • 9:05 - 9:07
    信じられない話ですが
    私たちは実際
  • 9:07 - 9:11
    鎌倉や河口湖を当たりました
    もう少しで京都にも行くところでした
  • 9:11 - 9:15
    はるばる千葉の鋸南町にも行きました
  • 9:18 - 9:20
    現在の所在地
    軽井沢を見つけるまでに
  • 9:20 - 9:24
    日本各地で訪れた場所は
    20ヶ所を下りません
  • 9:27 - 9:31
    私たちのプロジェクトが
    興味や熱意や支援を集め
  • 9:32 - 9:37
    どんどん機運が高まってきているのを見て
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    私は深く感謝し ワクワクしています
  • 9:42 - 9:46
    人々は軽井沢の
    ある1つの学校を支援しているのではなく
  • 9:46 - 9:50
    私たちのプロジェクトが
    一役買っているか あるいは―
  • 9:50 - 9:53
    先駆けとなっているであろう
    より大きな動きを支援しているのです
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    長年それを待ち望んできた この国で
  • 10:02 - 10:06
    願わくば本格的な教育改革に
    進展する動きです
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    このプロジェクトへの取り組みを通じて
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    私はフランスの哲学者アランの言葉を
    噛みしめるようになりました
  • 10:15 - 10:21
    「悲観主義は感情から生まれ
    楽観主義は意志から生まれる」
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    多くの課題や困難に直面し
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    ひどく悲観的になるのは当然ですし
    そうなりやすいものです
  • 10:35 - 10:39
    しかし未来は
    私たちが創るものなのです
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    私たちがこれを強く信じていれば
  • 10:43 - 10:46
    行動を起こすことは可能であり
    責任でもあるのです
  • 10:47 - 10:53
    そして私たちが楽観的に考えられる
    未来の扉を開くため
  • 10:54 - 10:56
    大きな力となるのは
  • 10:57 - 11:03
    この しっかりとした強い意志に
    他ならないのです
  • 11:03 - 11:05
    ありがとうございました
  • 11:05 - 11:09
    (拍手)
Title:
明日のリーダーを育てる | 小林りん | TEDxKyoto
Description:

国際教育者の小林りんはインターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢で、明日のリーダーたちのために新しい形の国際教育を提供しています。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDxTalks
Duration:
11:14

Japanese subtitles

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