違いこそ人生の彩り! | 杉山 文野 | TEDxNagoyaU
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0:20 - 0:247.6パーセント
皆さん この数字 何の数字だと思いますか? -
0:26 - 0:31今年の春に とある民間企業が
7万人を対象に調査を行ったところ -
0:31 - 0:35約7.6パーセントが LGBTであるという
回答があったと -
0:36 - 0:39レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル
トランスジェンダー -
0:39 - 0:44その4つの頭文字をとって LGBT —
いわゆるセクシュアル・マイノリティの -
0:44 - 0:47総称として使われる
この言葉なんですけれども -
0:50 - 0:547.6パーセントといえば
日本の人口で言うと 約9百万人以上 — -
0:55 - 0:59神奈川県の人口よりも多い この数字を
もはやマイノリティと言えるのだろうか? -
0:59 - 1:02そんなことが最近では 議論されています
-
1:03 - 1:06同じく今年の春 東京都の渋谷区では
-
1:06 - 1:10同性カップルにもバートナーシップの
証明書を発行するという条例が可決された -
1:10 - 1:12そんな話題が注目を浴びました
-
1:13 - 1:19そして同じく つい先日ですね
アメリカでは全ての州で同性婚が可能になった -
1:19 - 1:21そんなニュースが話題を呼びましたけれども
-
1:21 - 1:25このように最近ではセクシュアリティに関する
ニュースが非常に多くなっていると思います -
1:26 - 1:30でも 同性婚がどうこうと言う前に
そもそも「性」って何なのか? -
1:31 - 1:33そこから少しお話ししたいと思います
-
1:35 - 1:36もし「あなたの性別は何ですか?」
と聞かれたら -
1:37 - 1:38皆さんは何と答えますか?
-
1:40 - 1:43例えば「男性です」—
じゃあ「何で男性なんですか?」 -
1:43 - 1:45「やっぱり付いてるものが
付いてるからかなぁ」とか -
1:46 - 1:48「女性です」—
じゃあ「何で女性なんですか?」 -
1:49 - 1:51「子供を産むことができるからかな?」
-
1:51 - 1:53このように人というのは
性について語るとき -
1:54 - 1:59体の性 生物学的な性によってのみ
語ることが多いんじゃないかと思います -
1:59 - 2:01ただ 性というのは
そんなに単純なものではなくて -
2:02 - 2:04幾つかの要素に
分かれているんじゃないかと -
2:04 - 2:06その要素が組み合わさって
できているんじゃないかということで -
2:07 - 2:09今日は「性」を3つの要素に
分けて考えてみました -
2:10 - 2:131つ目 「カラダの性」
これは例えば -
2:13 - 2:18XXなら女性 XYなら男性といった
染色体のお話だったり -
2:18 - 2:22内外生殖器のお話 —
生物学的な性ですね -
2:22 - 2:25もう一つは 「ココロの性」
これは性自認 ― -
2:25 - 2:27自分は男である 女である
といったような -
2:27 - 2:30ココロの性
そして最後 ― -
2:30 - 2:33「スキになる性」というのは性指向
対象の性がどちらに向くか? -
2:33 - 2:37この3つに分けて考えることが
できるんじゃないかと考えました -
2:38 - 2:41そして この3つの要素に
分けて考えた時に -
2:41 - 2:46どの要素にも 今まで考えていた
「男」「女」というのだけには -
2:47 - 2:50当てはまらない性もあるんじゃないかと
いう風に考えてみました -
2:50 - 2:531つ目の「カラダの性」
性分化疾患という言葉を -
2:53 - 2:55皆さん聞いたことがございますか?
-
2:56 - 3:02これは 「生物学的な性が
先天的に非典型的な特徴を持つ状態」 -
3:02 - 3:03という風に言われるんですけれども
-
3:04 - 3:07「何だろうな ちょっとそれ
よく分からないな」と思うんですが -
3:07 - 3:11どんなことがあるかというと
実は染色体が XXY であったりとか -
3:12 - 3:16XY なんだけれども
身体が女性化していたりとか -
3:16 - 3:22あとは 一つの体内に精巣・卵巣
両方の要素を持って生まれてくる — -
3:22 - 3:26そういった
約70種類以上もの症状を総括して -
3:26 - 3:28「性分化疾患」という言い方をします
-
3:29 - 3:33これは 約1000 〜 2000人に1人いる
という風に言われているんですけれども -
3:33 - 3:37医学的には認められていても 社会的には
なかなか認められないということで -
3:37 - 3:40なかなか表に出てこない課題です
-
3:40 - 3:43こう考えてみても
「男」「女」という風に -
3:43 - 3:47きっぱり いつも二分できるだけの話では
ないんじゃないかと -
3:47 - 3:50そして「ココロの性」—
これは 多くの人が -
3:50 - 3:52自分は「男だ」「女だ」と
思っていると思うんですけども -
3:53 - 3:56中には よく最近テレビなんかで見かける
-
3:56 - 3:58色んなセクシュアリティの人が
いますけれども -
3:58 - 4:01そういう方を見ていると
100パーセント男とも女とも -
4:01 - 4:04言い切れない方たちっていうのも
いるんじゃないかな? -
4:04 - 4:087割3割で男性かなとか
半々ぐらいかなとか -
4:08 - 4:12そういったゼロか百かとか
「男」か「女」かというよりも -
4:12 - 4:15もっとグラデーション —
「赤」か「白」かと言うなら -
4:15 - 4:18ピンク色でいらっしゃる方も
結構いらっしゃるんじゃないかなと -
4:19 - 4:22そして「スキになる性」は
聞いたことがあるかと思うんですけれども -
4:22 - 4:25異性が好きなのか 同性が好きなのか
-
4:25 - 4:27それとも両方好きな
バイセクシュアルなのか -
4:28 - 4:31そう考えただけでも
性を3つの要素に分けて考えた時に -
4:31 - 4:34どの要素にも 今まで考えていた
「男」と「女」という -
4:34 - 4:37それ以外にも
考えられるんじゃないかということで -
4:37 - 4:423X3X3=27通りの性別が
あるんじゃないかという -
4:42 - 4:45仮説を立ててみたのが
この表になります -
4:45 - 4:48皆さん ご自身が何番か
ちょっと見つけてみてください -
4:49 - 4:52いわゆる一般的な女性というのは
身体が女性 -
4:52 - 4:57そして心も女性で
男性が好きという2番 -
4:58 - 5:03いわゆる一般的な男性というのは
身体が男性で「僕」と思っていて -
5:03 - 5:05女の子が好きという13番
-
5:06 - 5:08では僕自身はどうだったか?
というと -
5:08 - 5:11僕は元々 身体は
女子として生まれてきました -
5:11 - 5:14だけど 小っちゃい時から
ずっと「僕」と思っていて -
5:14 - 5:17僕自身は女の子が好きなので
4番になります -
5:18 - 5:20ではレズビアンと何が違うの?
と言われると -
5:20 - 5:25身体が女性で 心も女性
そして女性が好きな1番がレズビアン -
5:25 - 5:31身体が男性で 男として
男性が好きな 14番がゲイ -
5:32 - 5:35そんな風に分けて考えることが
できるんじゃないか -
5:35 - 5:38じゃあ ゲイとレズビアンは
それだけなの? -
5:38 - 5:41ちょっとややこしいんですけれども
例えば僕みたいな状態 ― -
5:41 - 5:43身体は女で生まれてきました
でもずっと「僕」と思っていて -
5:43 - 5:47僕が男性を好きであると
実は身体と対象だけ見ると -
5:48 - 5:49異性なのかなと思うんですが
-
5:50 - 5:52気持ちとしては
同性愛として男性が好き — -
5:52 - 5:54そういったこともあるんですね
-
5:54 - 5:57こういう風に言うと 段々
ややこしくなってきてしまうんですけれど -
5:57 - 6:00別に これは27という数字だけが
全てと言うつもりはなくて -
6:00 - 6:04これだけ多様に考えられる性を
もう「男」と「女」という -
6:04 - 6:082つの枠に押しはめて考えるのは
ちょっと窮屈なんじゃないかなということで -
6:08 - 6:13実は もう10年以上前
大学の卒業論文で書いた表になります -
6:14 - 6:16ちょっと 頭が
こんがらがってしまうと思うので -
6:16 - 6:19簡単に ここでクイズをしたいと思います
-
6:19 - 6:21「クイズこの人は何番?」ということで
-
6:21 - 6:24今から写真が何枚か出てくるので
この人が何番か当ててみてください -
6:25 - 6:26早速まいりましょう
-
6:26 - 6:30はい この黄色いシャツを着ている
イケメンお兄ちゃん 何番だと思いますか? -
6:31 - 6:35彼はすごく仲良しなんですけれども
若い頃から自分でビジネスを立ち上げて -
6:35 - 6:36バリバリと仕事をしているんですが
-
6:37 - 6:39そんな彼は 身体は女性です
-
6:40 - 6:45そして 気持ちはずっと男性として
彼の場合は 好きになった方が好きですと -
6:45 - 6:47バイセクシュアルということ —
-
6:47 - 6:486番になります
-
6:48 - 6:51次 はい
このオジさん2人 -
6:51 - 6:53こちらの オジさまから
まいりましょう -
6:53 - 6:55このブルーのシャツのオジさま
-
6:55 - 7:00彼の場合は身体は男性です
そして男性として男性が好きだ — -
7:00 - 7:02ゲイですね
-
7:03 - 7:05では こちらの白いシャツの
オジさんはと言うと -
7:06 - 7:11身体は男性 そして気持ちも男性として
とっても女性が大好きな ― -
7:11 - 7:13ウチのお父さんです(笑)
-
7:14 - 7:17よかった ここは笑ってもらえないと
ちょっと恥ずかしいんですけれども -
7:17 - 7:20自分の父親に「何番か」なんて
聞いたことはないんですけれども -
7:20 - 7:24普段の行動を見る限り
そうなんじゃないかなあと -
7:24 - 7:28「そして 僕も生まれていることだし」
と 言いたくなってしまうんですけど -
7:28 - 7:29実は ここに落とし穴があって
-
7:29 - 7:31結婚してお子さんが
いらっしゃるからといって -
7:31 - 7:33異性愛かというと
それは違う -
7:34 - 7:36決して必ずしもそうとは
言えないんですね -
7:36 - 7:39結婚して 奥様もいて
お子さんもいらっしゃるけれども -
7:39 - 7:41実はゲイなんです —
またその逆も然り -
7:42 - 7:43そういった方も
沢山いらっしゃいます -
7:44 - 7:46日本では長らく
家庭を持つということが -
7:46 - 7:481つ社会的な信頼を得る
ということでもあったので -
7:48 - 7:50本当は「ゲイなんです」
「レズビアンなんです」 -
7:50 - 7:52もしくは「トランスジェンダーなんです」
という方も -
7:53 - 7:55実はそういった自分の気持ちを
押し殺して -
7:55 - 7:58世間体に合わせるために
結婚してお子さんを持って -
7:58 - 8:00家庭生活を営んでいる方も
本当は沢山いらっしゃる -
8:01 - 8:04「本当にそんな人いるの?」
と思うんですけれども -
8:04 - 8:06実は僕の友達のお父様も
ゲイなんですね -
8:07 - 8:09ただ僕の友達も まだ知りません
-
8:09 - 8:12僕がこう言った活動をしているので
実は相談をされたことがあるんですけれども -
8:13 - 8:16意外と身近にいるんだなと
自分自身が驚いたことがありました -
8:17 - 8:19どんどんまいりましょう
-
8:19 - 8:22はい ではこの2人 —
この2人はですね -
8:22 - 8:262人とも 身体は女性
そして気持ちも女性として -
8:26 - 8:28女性が好きな
レズビアンのカップルです -
8:29 - 8:31日本では まだ同性婚というのは
できないんですが -
8:31 - 8:34せめてウェディングだけでも
挙げようよということで -
8:34 - 8:36今この同性カップルの結婚式で
-
8:36 - 8:39ウェディング業界は
かなり盛り上がっています -
8:41 - 8:44そして この緑色のビブスを
着ているんですけれど -
8:44 - 8:47地元の新宿で ゴミ拾いのボランティアを
[私は] 10年位やっているんですが -
8:47 - 8:49そこによく来てくれる子なんですが
-
8:50 - 8:53そんな彼は 身体は性分化疾患 —
-
8:54 - 8:57元々 1つの体内に精巣と卵巣 —
-
8:57 - 9:01女性と男性 両方の要素を持ち合わせて
生まれてきたそうです -
9:01 - 9:05もう 20歳を超えて 自身が男性であるという
性自認がしっかりとしてきたので -
9:05 - 9:08今では手術をして 男性として
社会生活を送っています -
9:09 - 9:12そして最後の1枚
このお姉さんは何番だと思いますか? -
9:12 - 9:16皆さん もはや口がポカーンという感じに
なっているかと思うんですけれども -
9:16 - 9:18最後の1枚です
-
9:18 - 9:21このお姉さんは
なんと身体は女性です -
9:22 - 9:26そして女性として 男性が好きな
ウチのお姉ちゃんです(笑) -
9:26 - 9:28似てますか?
-
9:28 - 9:30何でこの1枚を最後に
持ってきたかというとですね -
9:30 - 9:32大体こういう話をすると
-
9:32 - 9:35「え じゃあお姉ちゃんは普通なんですか?」
と聞かれるんですね -
9:35 - 9:37ただ 何を以って「普通」
というか分かりませんが -
9:38 - 9:40月曜日から金曜日まで
会社で働いて -
9:41 - 9:43週末はネイルに
アロマにワインに -
9:43 - 9:46将来の夢は お嫁さんかどうかは
分かりませんけれども -
9:46 - 9:50でも 普通なほど普通の
私のお姉ちゃんでございますということで -
9:50 - 9:53皆さん 何問正解しましたでしょうか?
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9:54 - 9:57もはや どこからが何問とか
誰が何番とか -
9:57 - 9:59全然分からなくなっちゃったと思うんですが
-
9:59 - 10:01別にこれは 決してそういうことを
言いたかったわけではなくて -
10:01 - 10:03何が言いたかったかというと
-
10:03 - 10:05セクシュアリティというのは —
-
10:06 - 10:08「目に見えない」
-
10:09 - 10:11セクシュアル・マイノリティを考える時に
-
10:11 - 10:141つ これがキーワード
なんじゃないかなと思っています -
10:14 - 10:17例えば車椅子があって
車椅子の方の前に段差があれば -
10:17 - 10:19それは 「ちょっと大変なのかな?」
-
10:19 - 10:21「手伝うこともできるかな?」
という風に思うんですけれども -
10:21 - 10:23セクシャリティというのは
目に見えないので -
10:23 - 10:26言わない限りは分からない
自己申告制なんですね -
10:26 - 10:28なので 例えば今まで
そんな人会ったことないよと -
10:29 - 10:31はっきりおっしゃる方も
いらっしゃいますけれども -
10:31 - 10:33それは もしかしたら
会ったことがないんじゃなくて -
10:33 - 10:36気付かなかっただけなんじゃないかな?
-
10:36 - 10:39当事者としては いないのではなくて
言えない事実がある -
10:39 - 10:42そういった現実があると
それだけなんですね -
10:43 - 10:46なので 約10年前 僕自身が
性同一性障害であるという -
10:47 - 10:48カミングアウト本を出した時に
-
10:49 - 10:51本当に北海道から沖縄から
全国から -
10:51 - 10:53「僕もそうです」「私もそうです」
「でも誰にも言えません」 -
10:53 - 10:56そういったメールを
数え切れないほど頂いて -
10:57 - 10:59でも決して遠い所からだけじゃなくて
-
10:59 - 11:02同じクラスメートだったり
学校の先輩・後輩からも -
11:02 - 11:03沢山メッセージを頂きました
-
11:04 - 11:0610年経った今でも
もらい続けています -
11:07 - 11:10今となっては
「何でもっと早く言ってくれなかったの?」 -
11:10 - 11:13「言ってくれたらよかったじゃん」と
言ってくれる人も増えました -
11:13 - 11:16ただ こちらからすれば
「何でそんな言えるっていうのよ?」と -
11:16 - 11:20小さい時からテレビをつければ
女性的な男性が「オカマ、オカマ」って -
11:20 - 11:22笑われて —
笑いの対象になっていて -
11:22 - 11:26それを見た友達だったり家族が
「嫌ね こういう人達」と言えば -
11:26 - 11:28自分も言ったら「嫌ね」って
言われちゃうんじゃないか -
11:28 - 11:32気持ち悪いと思われたどうしよう?
いじめられちゃったらどうしよう? -
11:32 - 11:33ハブられたらどうしよう?
-
11:33 - 11:35そう思ったら怖くて言えませんでした
-
11:35 - 11:37じゃあ一体いつからそうだったのか?
-
11:37 - 11:40これも言葉で説明するより
写真で見るのが一目瞭然なので -
11:42 - 11:45この白い方 杉山家の
次女として生まれました -
11:45 - 11:47我ながら可愛かったなと
思うんですけれども -
11:47 - 11:49それがグローブを持ってポーズ
-
11:50 - 11:51裃を着てポーズ
-
11:52 - 11:54モデルガンを持ってポーズと
-
11:54 - 11:56ご覧の通り 女の子だった時期
というのは 一度もありません -
11:56 - 11:59なのでスカートをはくと
途端に ― -
11:59 - 12:01こんな顔になっちゃいます(笑)
-
12:01 - 12:04我ながら非常に分かりやすい
-
12:04 - 12:06この世の終わりみたいな
顔をしているんですね -
12:06 - 12:08幼稚園の入園式の時には
親にスカートをはかされて -
12:09 - 12:11泣いて逃げまくってと
-
12:11 - 12:13なので いつからそうだったの?
と言われれば -
12:13 - 12:16生まれた時からとしか
言いようがないのかなと思っています -
12:17 - 12:20そして ずっと女子校で
セーラー服を着て -
12:20 - 12:2312年間ほどルーズソックスを履いて
[学校に] 通っていたんですけれども -
12:23 - 12:27この時というのはですね
本当に自分だけが頭がおかしいんじゃないか? -
12:27 - 12:30こんな頭がおかしい人は
他にいないんじゃないか? -
12:30 - 12:34何で自分だけ皆と違うんだろう?
ずっと そう思っていました -
12:34 - 12:36ずっと女体の着ぐるみを
着たような感覚で -
12:36 - 12:38毎日女装しているような感覚 —
-
12:39 - 12:41特にこの写真の頃というのは
中学生の頃ですね -
12:41 - 12:43二次性徴というのが始まって
身体が女性 -
12:44 - 12:46順調に女性として
成長していく一方で -
12:46 - 12:49気持ちの上では
順調に男性として成長していく -
12:49 - 12:53まさに引き裂かれるなんていう
簡単な言葉ではすまないような 心理状況で -
12:53 - 12:56自分だけがおかしいんじゃないか?
いけないんじゃないか?と -
12:56 - 12:58本当に死んでしまいたい —
-
12:59 - 13:01そういう風に思っていた時期も
長かったように思います -
13:01 - 13:05ただ ずっと根暗な毎日を
送っていたかというと そうでもなくて -
13:05 - 13:08女子高でスポーツもやっていて
ボーイッシュな先輩というのは -
13:08 - 13:11割と人気もあったりして
外では楽しく明るく -
13:12 - 13:14元気で ボーイッシュな
先輩を演じながら -
13:14 - 13:18家に帰ると一人泣いている —
そんな二重生活も長かったかなと -
13:19 - 13:21そんな中で1つ
大きな転機があったのは -
13:22 - 13:24やはりカミングアウト
というものをしました -
13:24 - 13:27それは仲が良かった友達に
カミングアウトをしたというよりも -
13:28 - 13:30せざるをえなかった
それ位 パンパンに思い詰めて -
13:31 - 13:34吐き出さないことには
潰れてしまいそうだった時期があって -
13:34 - 13:37その時に 仲の良かった友達に
話したんです -
13:37 - 13:40そうしたら 恐怖でしかなかった
カミングアウトなんですけれども -
13:41 - 13:44ずっと黙って聞いてくれていた友達が
「話してくれてありがとう -
13:44 - 13:47何はどうであれ 文野は文野じゃん」と
言ってくれた -
13:48 - 13:52僕はその時に初めて
この世に生まれ出たような -
13:52 - 13:56「本当の自分を言ってもいいんだ」
「人と違ってもいいんだ」という風に -
13:56 - 13:58思えたきっかけでした
-
13:59 - 14:01それから すぐに全てが
上手くいったわけではないですけれど -
14:01 - 14:04少しずつ 1人ずつ 仲の良い友達に
話して 受け入れてもらって -
14:05 - 14:07認めてもらうことで
自己肯定を持つことができて -
14:07 - 14:11少しずつ 少しずつ
そして今では そういった違いというものが -
14:11 - 14:15やっぱり面白いんじゃないかと
そういう風に思えるようになった -
14:17 - 14:20色んな考え方があるんですけど
1つ いつも自分で考えているのは -
14:21 - 14:23全ては こういったコップに入った
-
14:23 - 14:25水みたいなものなんじゃないかな
という風に思っています -
14:26 - 14:30このコップを見た時に ある人は
「こんなに入ってるじゃん」と言うし -
14:30 - 14:33ある人は「これしか入ってない」と言う
-
14:33 - 14:36けれど ここに入っているのは
量が多いとか少ないとかではなく -
14:37 - 14:39ある一定の量の水が入っている —
-
14:39 - 14:41ただ その事実があるだけなんです
-
14:41 - 14:44でもそれを これは多いんだよ
いやいや少ないよ -
14:44 - 14:47そういう議論は
そんなに意味があるのかなと -
14:47 - 14:48いつも不思議に思います
-
14:49 - 14:51じゃあ他にどういうことか?
というと -
14:51 - 14:57例えば ある友達は 「いやそうは言っても
文野は女だよね ?」と言う -
14:57 - 14:59「いやいや何言ってんの
文野は男でしょ?」 と言う人もいる -
15:00 - 15:05でもそれは多分 「文野は女だよね」
と言う人にとっては 女なんだろうし -
15:05 - 15:08「男だよね」と言う人にとっては
男なんだろうなと -
15:08 - 15:10でも僕自身は身体が女子として
生まれてきて -
15:10 - 15:14でもずっと「僕」と思っていると
それ以外の何者でもない -
15:14 - 15:17それ以上でも以下でもなくて
ただ僕が僕であるという -
15:17 - 15:20事実でしかないという風に思っています
-
15:20 - 15:22だから 僕のことを
「女だよね」と言う人に対して -
15:22 - 15:25「いや違うよ 俺は男なんだ」
と言うつもりもなくて -
15:25 - 15:28そう思うんならそうだろうねと
ただ僕はこう思ってるよと -
15:28 - 15:30そういうことで
いいんじゃないかなと -
15:31 - 15:35そして またもう1つ 最近では
同性婚がよく話題になっていますけれども -
15:35 - 15:39同性愛が善いとか 悪いとか
同性愛を認めます 認めません -
15:40 - 15:41そんな議論がされている
-
15:41 - 15:43なんか ちょっと違うんじゃないかな
という風に思っていて -
15:44 - 15:46善いも悪いも
認めるも認めないも関係なく -
15:46 - 15:49ある一定数の同性愛者がいるという事実
-
15:49 - 15:50それは変わりがないんですよね
-
15:50 - 15:54だったら そこを議論するのは
認める認めないという話ではなくて -
15:54 - 15:58その事実を踏まえた上で
どういう風にして生きていけば -
15:58 - 16:01皆がよりよく 気持ちよく
生きていける社会になるのか -
16:01 - 16:04そこを しっかり
議論すべきなんじゃないかな? -
16:04 - 16:07そういった意味では
LGBTでも そうでない人も -
16:07 - 16:10とにかくどうやったら
皆が気持ちよく生きていけるのか? -
16:10 - 16:12考えるのがいいんじゃないかと
-
16:13 - 16:17そんな中で 昨年の春から
こんな施設を始めてみました -
16:17 - 16:21『カラフルステーション』といって
1階は LGBTフレンドリーな飲食店 -
16:22 - 16:25そして2階が LGBTフレンドリーの
コミュニティースペース -
16:25 - 16:28そして1、2階の壁を利用して
多様性を発信するような -
16:28 - 16:32ギャラリー展示を始めた —
そんな施設をやりました -
16:34 - 16:38今スタッフはですね
ウチのスタッフというのは -
16:38 - 16:40半数以上が LGBTの当事者なんですね
-
16:40 - 16:45でも その LGBTだけではなく
LGBTの人も そうでない人も -
16:45 - 16:48スタッフも訪れる人も
色んな個性が輝ける — -
16:49 - 16:51そういった場所を
一杯 作っていけたらいいなと -
16:52 - 16:54いわゆるセクシュアル・
マイノリティの人というのは -
16:54 - 16:58夜の水商売の人 もしくは一部テレビに
出ているバラエティの世界の人 -
16:59 - 17:01どこか遠い世界の人と
思われている人が多いんじゃないか -
17:02 - 17:06でも実はもっと身近にいて
すぐ隣にいる 普段生活している中にいる -
17:06 - 17:09そういったことを知ってもらうのが
いいんじゃないかな という思いで -
17:10 - 17:12こんな施設を作ってみました
-
17:13 - 17:15これからも そういった色んな個性が
輝ける場所 そして ― -
17:15 - 17:19色んなカテゴリーの人が
カテゴリーを超えて 集える場所っていうのを -
17:19 - 17:22僕は作っていきたいなと思っています
-
17:22 - 17:25そして皆さんに1つ
ご提案があるんですけれども -
17:25 - 17:28皆さんには「ウェルカミングアウト」
をして欲しいなと思います -
17:28 - 17:30これは何かと言いますと
当事者が -
17:30 - 17:34「実は僕 性同一性障害なんです」と言う
カミングアウトではなく -
17:34 - 17:37周りの人が「ウェルカムですよ」
という風に言って欲しい -
17:37 - 17:40例えば 今日の帰りに 友達に会ったり
家族に会ったりした時に -
17:41 - 17:43「今日 文野という人の話を聞いてね...」
と言ってもらったり -
17:44 - 17:46例えば ニュースで同性婚の
ニュースが流れた時に -
17:46 - 17:48「こういうのいいよね
日本でも進んだらいいよね」 -
17:49 - 17:52例えばそういったように —
そういった話題をですね -
17:52 - 17:55肯定的に発言していただくと
すぐ隣にいるであろう -
17:55 - 17:56でも まだ言えていない人が
-
17:56 - 17:58「あっ この人にだったら
言えるかもしれない」 -
17:59 - 18:02そういう風に思う きっかけ作りに
なるんじゃないかなと -
18:02 - 18:05そういったことで LGBTの人も
そうでない人も -
18:05 - 18:11決してセクシュアリティに限らず
皆が輝けるような場所を作っていく — -
18:11 - 18:14一緒に彩り豊かな社会を作っていく
そんなことを皆さんと一緒に -
18:15 - 18:17やっていけたらいいな
という風に思っています -
18:18 - 18:21そして最後に これだけセクシュアリティの
話をしてきましたけれども -
18:21 - 18:23決してセクシュアリティのことだけを
分かってくれとか -
18:23 - 18:25伝えたいということではなくてですね
-
18:25 - 18:28これはあくまで一例に過ぎないんですね
-
18:28 - 18:32多様化する社会なんて言っても
多様化ではなく すでに社会は多様で -
18:33 - 18:35そういった色んな人達と
一緒に生きている -
18:35 - 18:40その時に 自分と違う
考え方の人とか 自分と違う人 -
18:40 - 18:43そういった人達に
どれだけ柔軟に対応していけるか -
18:43 - 18:47自分の知らない世界を
いかにすぐに受け入れて 取り入れて -
18:47 - 18:48一緒にやっていくか?
-
18:48 - 18:52そういうことが求められている
時代なんじゃないかなと思います -
18:52 - 18:55なので 今日のこのお話が
セクシュアリティに限らず -
18:55 - 18:59これから皆さんが色んな課題に
向き合う時の 何かの1つのきっかけ — -
18:59 - 19:02ヒントになったら嬉しいな
という風に思います -
19:02 - 19:03どうもありがとうございました
-
19:04 - 19:06(拍手)
- Title:
- 違いこそ人生の彩り! | 杉山 文野 | TEDxNagoyaU
- Description:
-
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トランスジェンダーであることを公言する杉山文野は、性を「カラダの性」「ココロの性」「スキになる性」の3つの要素に分けると全27通りの性別があると話します。自身の家族や身近な友人たちの写真を交えながら、社会は多様化しているのではなく、すでに多様であると説明します。そして、当事者によるカミングアウトではなく、周りの人たちにウェルカミングアウトして欲しいと呼びかけます。
このビデオは、TEDカンファレンスの形式で地元コミュニティが独自に運営するTEDxイベントにおいて収録されたものです。詳しくは http://ted.com/tedx をご覧ください
- Video Language:
- Japanese
- Team:
closed TED
- Project:
- TEDxTalks
- Duration:
- 19:16
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Mari Arimitsu edited Japanese subtitles for 違いこそ人生の彩り! | 杉山 文野 | TEDxNagoyaU | |
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Mari Arimitsu edited Japanese subtitles for 違いこそ人生の彩り! | 杉山 文野 | TEDxNagoyaU | |
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Mari Arimitsu edited Japanese subtitles for 違いこそ人生の彩り! | 杉山 文野 | TEDxNagoyaU | |
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Mari Arimitsu approved Japanese subtitles for 違いこそ人生の彩り! | 杉山 文野 | TEDxNagoyaU | |
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Hiroko Kawano accepted Japanese subtitles for 違いこそ人生の彩り! | 杉山 文野 | TEDxNagoyaU | |
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Hiroko Kawano edited Japanese subtitles for 違いこそ人生の彩り! | 杉山 文野 | TEDxNagoyaU | |
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Mari Arimitsu edited Japanese subtitles for 違いこそ人生の彩り! | 杉山 文野 | TEDxNagoyaU | |
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Mari Arimitsu edited Japanese subtitles for 違いこそ人生の彩り! | 杉山 文野 | TEDxNagoyaU |

