「パナマ文書」が暴いた世界的大問題—次にすべきことは何か
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0:02 - 0:05[2016年4月3日 歴史上最大の
データ流出が起こりました] -
0:06 - 0:09[『パナマ文書』により
金持ちや権力者が] -
0:09 - 0:12[オフショア（租税回避地）に隠し持つ
莫大な資金が表沙汰になりました] -
0:12 - 0:14[これは何を意味するのでしょうか？]
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0:15 - 0:19[グローバル・ウィットネスの
ロバート・パーマーに聞いてみました] -
0:21 - 0:26今週 おびただしい数のニュースが
取り沙汰されています -
0:26 - 0:291,100万件にも及ぶ
文書の流出によるもので -
0:29 - 0:34出処はパナマを拠点とする法律事務所
モサック・フォンセカです -
0:34 - 0:36これらパナマ発の文書の流出で
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0:36 - 0:42秘密主義的なオフショア世界の姿が
ほんの一部ですが露見しました -
0:42 - 0:47これで判明したのが
銀行や弁護士などの顧客が -
0:47 - 0:49モサック・フォンセカのような会社に
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0:49 - 0:52「匿名の会社が欲しいので
作ってください」 -
0:52 - 0:53と依頼する実態です
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0:53 - 0:57実際にやり取りされたメールの
内容を読むことができ -
0:57 - 1:01その仕組みや
運用のされ方がわかります -
1:01 - 1:05既に この流出事件の波紋が
一気に広がり始めています -
1:05 - 1:08アイスランドの首相が辞職
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1:08 - 1:09他にも
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1:09 - 1:14残虐なシリアの独裁者
バシャール・アル=アサド大統領の協力者も -
1:14 - 1:17オフショア法人を持っていると
報道されています -
1:17 - 1:22また 20億ドルの資金の流れが浮上—
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1:22 - 1:26これはロシアのプーチン大統領に
つながっており -
1:26 - 1:29大統領の幼なじみで親友の
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1:29 - 1:31世界的チェロ奏者が関与しています
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1:31 - 1:33世界中の金持ちの中には
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1:33 - 1:38新たな一連のニュースや
新たな文書流出に -
1:38 - 1:40ビクビクしている人々が
まだまだいることでしょう -
1:40 - 1:45これって スパイ小説や
ジョン・グリシャムの法廷ものの -
1:45 - 1:46筋書きみたいですよね
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1:46 - 1:50あなたや私のような普通の人には
縁遠い話に思えます -
1:50 - 1:53関係ないことのように
思えるかもしれません -
1:53 - 1:57でも 本当のところ
金持ちや権力者が -
1:57 - 2:00オフショアに金を隠し持ち
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2:00 - 2:02納めるべき税金を
回避できるということは -
2:02 - 2:06つまり医療や教育、道路整備など
重要な公共サービスのための -
2:06 - 2:10資金が入らないということになり
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2:10 - 2:12我々皆に影響するのです
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2:12 - 2:15私の組織
グローバル・ウィットネスにとって -
2:15 - 2:19今回の暴露はものすごい朗報でした
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2:19 - 2:23今 世界のメディアや政治リーダーが
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2:23 - 2:28個人による
オフショア秘密管区を利用した— -
2:28 - 2:31資産の隠匿について取り上げていますが
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2:31 - 2:35これは 私の組織が10年に渡り
世に訴え 暴いてきたことです -
2:35 - 2:40さて このオフショア界が
どう動いているのか -
2:40 - 2:45わかりにくい、理解しづらいと
思っている人も多いでしょう -
2:45 - 2:47ロシアのマトリョーシカ人形を
思い浮かべてみてください -
2:47 - 2:51ある会社が
別の会社の中に入っていて -
2:51 - 2:53その会社が
また別の会社の中に入っていて -
2:53 - 3:00その構造の裏に本当は誰が隠れているのかを
掴むのがほぼ不可能になります -
3:00 - 3:06警察組織や税務当局
ジャーナリスト、市民社会にとって -
3:06 - 3:08本当に何が起きているのか
把握が非常に難しくなります -
3:08 - 3:10また 興味深いことに
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3:10 - 3:13アメリカではこの事件に関する報道が
他の国より少ないのです -
3:13 - 3:17それは おそらく
アメリカの重要人物が -
3:17 - 3:21この暴露というかスキャンダルの中に
まだ姿を現していないせいでしょう -
3:21 - 3:28オフショアに資金を隠している
裕福なアメリカ人がいないからではなく -
3:28 - 3:32オフショア取引の仕組みの関係で
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3:32 - 3:35モサック・フォンセカに
アメリカの顧客が少ないだけです -
3:36 - 3:39もしも情報の流出元が
ケイマン諸島だったり -
3:39 - 3:42デラウェアやワイオミングや
ネバダなんかだったら -
3:42 - 3:48アメリカ人が関与する
ケースや事例がもっと出てくるでしょう -
3:48 - 3:54事実 アメリカには
会社を作るために必要な情報が -
3:54 - 4:01図書館のカードを作るために
必要な情報より少ない州もあります -
4:01 - 4:05アメリカに存在する
こういった秘密主義のせいで -
4:05 - 4:09学校区の職員が生徒のための金を着服したり
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4:09 - 4:14人を信じやすい投資家から金を騙し取る
詐欺行為がまかり通っています -
4:14 - 4:18我々皆に関係ある行為です
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4:18 - 4:20グローバル・ウィットネスでは
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4:20 - 4:23オフショア取引の実態が
どうなっているのか -
4:23 - 4:26どうやって機能しているのか
知りたいと思いました -
4:26 - 4:27そこで私たちは
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4:27 - 4:33マンハッタンにある13の法律事務所に
覆面調査員を送りました -
4:34 - 4:38調査員はアフリカの公使を装いました
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4:38 - 4:42不審な金をアメリカに移動し
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4:42 - 4:45家やヨット、飛行機の購入を
考えているという設定です -
4:45 - 4:50非常にショックなことに
調査員した法律事務所のうち１つを除いて -
4:50 - 4:57１つを除いてすべてが 調査員に対し
この不審な金の移動方法を提案したのです -
4:57 - 4:59すべて初回の相談での話です
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4:59 - 5:01どの法律事務所とも
取引は始まりませんでしたし -
5:01 - 5:03動いた資金もありませんでしたが
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5:03 - 5:07制度における問題点が露見しました
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5:07 - 5:09もう１つ大事なことは
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5:09 - 5:12これを単独の事件に過ぎないなどと
考えないことです -
5:12 - 5:18うちの覆面調査員にアドバイスを与えた
個別の法律事務所だけの話ではありません -
5:18 - 5:23今スキャンダルの渦中にいる
特定の大物政治家だけの話ではありません -
5:23 - 5:26制度の仕組み自体が問題なのです
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5:26 - 5:32汚職、租税回避、貧困や
政情不安定の温床だからです -
5:32 - 5:34この問題に取り組むには
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5:34 - 5:36ゲーム自体を変える必要があります
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5:36 - 5:38ゲームのルールを変えて
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5:38 - 5:40不正をしにくくする必要があります
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5:40 - 5:43事態は厳しく、絶望的に
見えるかもしれません -
5:43 - 5:45自分にできることは何もないとか
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5:45 - 5:47今まで何も変わらなかったとか
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5:47 - 5:50金持ちや権力者は
この先もいなくならないしとか -
5:50 - 5:52でも 楽観的な視点からは
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5:52 - 5:56確実に変化が
起こり始めているようにも見えます -
5:56 - 5:58過去数年の間に
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5:58 - 6:03会社の所有者に関する情報の透明性に向け
大きな動きが見られてきました -
6:04 - 6:06この問題への対策を政策に盛り込むと
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6:06 - 6:09英国のキャメロン首相が
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6:09 - 6:132013年北アイルランドで開かれた
G８サミットで表明しました -
6:14 - 6:18それ以来 欧州連合では
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6:18 - 6:20国家単位での中央登記所で
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6:20 - 6:24欧州中の会社の真の所有者・管理者を
明らかにする方針です -
6:24 - 6:29残念なことに こういった動きに対し
アメリカは遅れをとっています -
6:29 - 6:34二党共同で上院・下院に提出された
法案がありますが -
6:34 - 6:37我々が期待するような進歩は
見られていません -
6:37 - 6:40ですから パナマ文書のリークから
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6:40 - 6:44オフショアの世界が垣間見えたことが
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6:44 - 6:49アメリカや世界各地での開示を促す
きっかけになってほしいものです -
6:49 - 6:54我々グローバル・ウィットネスは
今が変革を起こす時だと考えます -
6:54 - 6:58民衆は怒るべきです
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6:58 - 7:03匿名の会社を盾に身元を隠している
輩に対して憤るべきです -
7:03 - 7:07ビジネスリーダーは
立ち上がり -
7:07 - 7:10こういった秘密主義はビジネスに
あるまじきことだと明言すべきです -
7:10 - 7:14政治リーダーは
この問題に向き合い -
7:14 - 7:19秘密の開示につながる法改正を
公約すべきです -
7:20 - 7:23力を合わせることで
現在横行中の -
7:23 - 7:26租税回避や汚職
資金洗浄などを許している— -
7:26 - 7:29秘密主義を終わりにできるのです
- Title:
- 「パナマ文書」が暴いた世界的大問題—次にすべきことは何か
- Speaker:
- ロバート・パーマー
- Description:
-
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2016年4月3日、歴史上最大のデータ流出事件が発生しました。この「パナマ文書」により、金持ちや権力者がオフショア（租税回避地）口座に隠し持つ巨額の資産が明るみに出たのです。これにはどういう意味があるのでしょうか？ グローバル・ウィットネスのロバート・パーマーに話を聞いてみました。
- Video Language:
- English
- Team:
closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 07:49
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Natsuhiko Mizutani approved Japanese subtitles for The Panama Papers exposed a huge global problem. What's next? | |
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