なぜ関節炎を完治できないのか?―ケイトリン・サドラー&ヘザー・J・ファウスト
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0:07 - 0:09お祖母ちゃんの
若き日の怖いもの知らずの話から -
0:09 - 0:13かつて空中ブランコ乗りだったことは
信じられないかもしれません -
0:13 - 0:18とは言え お年寄りによく見られる
腰痛、肘の痛み、ギシギシいう膝は -
0:18 - 0:20単なる「老化」ではありません
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0:20 - 0:25実は 多くの若者たちも
このギシギシの原因に苦しんでいます -
0:25 - 0:27犯人は 「関節炎」です
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0:27 - 0:30これは 関節に
炎症と痛みをもたらす疾患で -
0:30 - 0:34アメリカだけで
9千万人以上の患者がいます -
0:34 - 0:37しかし 関節のこわばりやきしみは
本当に避けられないのでしょうか -
0:37 - 0:39なぜ関節炎は
こんなにも蔓延しているのでしょうか -
0:39 - 0:43なぜ まだ完治させる治療法が
見つかっていないのでしょうか -
0:43 - 0:45第1の問題は
関節炎が 実際には -
0:45 - 0:49100を超える
様々な炎症性関節疾患を含むことです -
0:49 - 0:53これら全ての疾患に共通して
関節の痛みと炎症が見られますが -
0:53 - 0:57症状の原因や強さは
大きく異なります -
0:57 - 1:00最も一般的な
「変形性関節症」でさえ -
1:00 - 1:02皆が考えているよりも
予防するのは難しいのです -
1:02 - 1:06関節炎はお年寄りに限ったもの
というのは よくある誤解です -
1:06 - 1:10変形性関節症の原因は しばしば
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1:10 - 1:14若い頃の 一見普通の関節損傷です
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1:14 - 1:18免疫細胞は 外傷を受けるとすぐに
損傷した組織を除去し 修復しようと -
1:18 - 1:22「マトリックスメタロプロテアーゼ」や
「アグリカナーゼ」といった -
1:22 - 1:24(分解)酵素を放出し始めます
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1:24 - 1:28これらの酵素は 損傷した組織を除去し
炎症の原因になります -
1:28 - 1:32しかし この急速な腫脹は
回復中の関節を保護してくれますが -
1:32 - 1:36組織が十分に治癒しないと
これらの免疫細胞が長居して邪魔者となります -
1:36 - 1:40そして 過剰分泌された酵素は
軟骨を分解し始め -
1:40 - 1:43関節を弱め
後に関節炎を引き起こします -
1:43 - 1:48全ての種類の関節炎の原因が 単に
過去のスポーツ損傷という訳ではありません -
1:48 - 1:53アメリカで成人130万人が罹患している
「関節リウマチ」を見てみましょう -
1:53 - 1:55この疾患は 実際は
自己免疫疾患の1つで -
1:55 - 1:59自己抗体が
自己のタンパク質を標的にします -
1:59 - 2:02タンパク質の一部は
軟骨細胞から分泌されたものです -
2:02 - 2:04自己免疫反応の原因は
まだ解明されていませんが -
2:04 - 2:08結果的に 身体が
関節組織を外敵のように扱います -
2:08 - 2:13修復の必要な損傷組織がないにも関わらず
免疫細胞が関節に浸潤します -
2:13 - 2:16この反応が慢性炎症を引き起こし
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2:16 - 2:19骨や軟骨を破壊します
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2:19 - 2:22さらに別の疾患である
「脊椎関節炎」でも -
2:22 - 2:25前述の2つの疾患と
共通点があります -
2:25 - 2:29脊椎関節炎の患者は
関節や 骨に靭帯や腱が付着する部位に -
2:29 - 2:31持続的な炎症が見られます
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2:31 - 2:33過去の怪我の有無は問いません
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2:33 - 2:38これが 変形性関節症に見られるのと同じ
酵素の過剰分泌と組織分解をもたらしますが -
2:38 - 2:42これは 「サイトカイン」と呼ばれる
別の炎症性タンパク質に刺激されるためです -
2:42 - 2:44酵素が軟骨を食べ尽くすと
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2:44 - 2:48身体は小さな関節を融合することで
安定させようとします -
2:48 - 2:53この過程では 時々
骨棘と呼ばれる突起が形成され -
2:53 - 2:56強度の運動制限と関節痛も
もたらします -
2:56 - 2:58関節炎を引き起こす原因は
非常に多いため -
2:58 - 3:01現在の治療では
原因療法ではなく -
3:01 - 3:03対症療法が行われます
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3:03 - 3:06中には前途有望な「MACI」もあります
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3:06 - 3:10軟骨の小片から細胞を採取し
置換組織を培養する移植技術です -
3:10 - 3:12他には「マイクロフラクチャー法」があります
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3:12 - 3:15外科医が
骨に小さな穴を開け -
3:15 - 3:19骨髄幹細胞を遊走させ
新しい軟骨を形成します -
3:19 - 3:20最終手段として
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3:20 - 3:25枯渇した軟骨を持つ人は
関節置換(人工関節)を受けることも可能です -
3:25 - 3:27これらの大がかりな治療手段以外で
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3:27 - 3:29自己免疫性関節炎の発病メカニズムは
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3:29 - 3:32独特な治療の標的となる可能性があります
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3:32 - 3:36現在 科学者たちは
関節リウマチの炎症を引き起こす -
3:36 - 3:41主要なタンパク質の1つである
TNF-αを阻害する治療を開発しています -
3:41 - 3:46しかし このアプローチでさえも
原因療法ではなく 対症療法です -
3:46 - 3:52その間 関節炎の最善の予防策は
「ライフスタイルの選択」です -
3:52 - 3:55適切な体重を維持して
関節への負担を減らし -
3:55 - 3:59ヨガやサイクリングなど
低負荷の運動や 禁煙をしましょう -
3:59 - 4:03きわめて多様な関節炎を
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4:03 - 4:06完治させる治療法の研究が続く中
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4:06 - 4:09関節炎と闘う こうした行動が
健康寿命につながります
- Title:
- なぜ関節炎を完治できないのか?―ケイトリン・サドラー&ヘザー・J・ファウスト
- Speaker:
- ケイトリン・サドラー&ヘザー・J・ファウスト
- Description:
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お年寄りによく見られる腰痛、肘の痛み、膝の動かしづらさは単なる「老化」ではありません。実は 多くの若者たちもこの動かしづらさの原因に苦しんでいます。犯人は 関節炎です。これは 関節に炎症と痛みをもたらす疾患で、アメリカだけで9千万人以上もの患者がいます。なぜ関節炎はこんなにも蔓延しているのでしょうか?なぜ完治させる治療法がまだ見つかっていないのでしょうか?ケイトリン・サドラーとヘザー・J・ファウストが解説します。
講師:ケイトリン・サドラー&ヘザー・J・ファウスト、 監督: CUB Animation.
*このビデオの教材:https://ed.ted.com/lessons/why-haven-t-we-cured-arthritis-kaitlyn-sadtler-and-heather-j-faust - Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 04:10
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